2022年4月3日日曜日

日本共産党県議団が22年連続で予算組み替え提案:誰もが安心して暮らせる兵庫に



日本共産党兵庫県議団は二十二年連続となる予算組み替え提案を行い、きだ結県議が三月二十八日の予算特別委員会で提案しました。
きだ議員は、提案説明で、知事提案の新年度予算案について、「「県政改革方針」に基づき投資事業を見直すとしながら、総事業費五千億円ともいわれる播磨臨海地域道路など不要不急の基幹道路八連携軸などは推進。その一方で、新型コロナウイルス感染症対策は不十分、高齢者・福祉施策などを切り捨て、多発する災害や地球温暖化対策にも消極的―という予算案となっている」と批判。「コロナ禍のもと、県民の命、暮らしを守る立場から、二十二年連続となる予算組み替え動議を提案する」としました。

きだ議員は、組み替え全体について説明。一般会計で見直しが必要な事業七十一項目、合計三百九十七億円(約一・七%)を減らし、そこから生み出された一般財源、特定財源など約百三十五億円を▽「県政改革方針」で削られた高齢者・福祉施策等の回復(具体的な回復事業名は増額一覧)▽新型コロナウイルス感染症対策▽気候変動対策▽ジェンダー平等対策▽子育て・教育の充実▽中小企業、小規模農業支援▽災害対策の充実―など三十項目の増額に充当、県債の発行額は一般会計と二つの特別会計で二百十一億円抑制するとしました。

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県が新年度からの実施をきめた高齢者補聴器活用状況調査事業について、きだ議員は「この事業が恒久制度となるように引き続き要望するとともに、動議では、四百人に二万円の補助から、五千人に四万円の補助を行う規模に拡充する提案を行った」と述べました。
このほか組み替え提案の主な内容は――
新型コロナウイルス感染症対策は、不十分な検査やワクチン、病床体制の強化のための増額を行います。
気候危機打開の取り組みでは、再生可能エネルギーの抜本的導入のために、再生可能エネルギー普及総合支援事業費を新設。
ジェンダー平等推進のために、女性を正規雇用に雇った中小企業に支援を行うジェンダー平等促進中小企業支援事業費を新設。
子どもの医療費については、伊丹市が新たに中学三年まで無償にしますが、県の施策として中学三年まで無償化とし、各自治体の上乗せで十八歳までの無償化を全県でひろげることを可能に。
中学校で一学年に限り三十五人学級の選択が可能になりましたが、小学校ではまだ四年生にとどまっている三十五人学級を五、六年生でも実施できるよう教員の配置を増やす。
県の施策では一万二千人に留まっている高校一年生へのタブレット端末貸与を、高校一年生全員に行えるよう増額。
兵庫県の私立高校の平均授業料がこれまでの四十万八千円から二万六千円引き上がり、四十三万四千円となっていることから、年収五百九十万円未満世帯の授業料補助額を二万六千円増額するために予算増。
――であることを説明しました。
削減する事業については▽過大な需要予測などに基づく高速道路や空港事業等の大型投資事業▽大企業呼び込みのための産業立地補助金▽消費税増税分を財源とする病床削減のため予算――などをあげました。
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最後にきだ議員は、県政改革方針にもとづく県民サービス切り捨てを見直し、新型コロナウイルス感染症対策、気候変動・災害対策、県民の命と福祉・くらしを守る施策を充実させ、ジェンダー平等など、だれもが安心して暮らせる兵庫県とするための日本共産党兵庫県議団の組み替え提案への賛同をよびかけました。
共産党提案の組み替え動議に対して、庄本えつこ議員が、「コロナ対策を始め、福祉、医療、子育て、教育にあたたかい心のこもった予算案になっている」「ジェンダー平等、気候危機打開など新しい課題へのアプローチを強めている」などと賛成の立場で討論を行いました。
一方、他会派からは、「高速道路事業の削減はもってのほか」(自民)、「ムダ、不要不急の投資事業を削減し、医療、福祉、教育などを充実させることは理解するが、継続的な事業削減は混乱を生む」(県民連合)、「産業立地補助金削減に賛同できない」(自民兵庫)、「社会保障、教育、福祉の充実は、コロナからの経済が好転してから」(公明)、「県政改革で削減した事務事業の回復など同意できない」(維新)などと主張。採決の結果、組み替え提案は否決され、知事提案予算案が採択されました。
庄本議員は、組み替え動議に対する少数意見としての留保の申し出を行い、きだ議員が賛成したことで、少数意見が留保され、少数意見報告書を本会議に提出することが認められました。
〔門屋史明〕

(兵庫民報2022年4月3日付)14:30

神戸市議会予算特別委員会:日本共産党が予算組み替え提案:大型開発中止し35人学級や施設整備を

大学誘致ありきの王子公園・動物園壊し計画は撤回を

神戸市予算特別委員会が三月十四日にひらかれ、日本共産党の朝倉えつ子市会議員が総括質疑を行いました。
神戸市が昨年公表した王子公園の再整備計画について、久元喜造市長は本会議で「再整備を実現させるのは私の責務」と、あくまでも大学誘致の方針は変えない姿勢を示しました。
しかしパブリックコメントでは五千六百三十二件もの意見が寄せられ、その大半が不安や疑問の声を挙げており、市民団体の反対署名も急速に集まっています(三月二十二日時点で、三万筆)。
朝倉議員は、関西学院大学で「王子キャンパス構想特別検討委員会」が正式に発足されていることを暴露。公募前に、大学と話し合いを進めているならできレースではないのかと批判、大学誘致の撤回を求めました。
今西正男副市長は「個人的に関心があるとの報道があったが、基本的には大学誘致は公募で決定する」などと答弁しました。

格差・貧困うみだす非正規雇用あらためよ

神戸市の会計年度任用職員(一年契約)は現在五千八百八十人、そのうち二千百九十七人以上は勤務三十時間以上でフルタイムと同じように働いています。
朝倉議員は、会計年度職員は事務職で週五日三十時間勤務しても年収は約百八十万円、正規職員の三分の一の収入に満たないことや、女性比率は七五%であることを指摘し、「市役所が大量のワーキングプアを作り出し、女性に押しつけている」と批判しました。
今西副局長は「行革で七百五十人の職員削減を進めている」「臨時・非常勤の職員を有効に活用し、様々な雇用形態の職員を組み合わせることで、より効率的・効果的な業務運営につなげることが大事」などと答弁しまいた。
朝倉議員は「労働法制が改悪をされて非正規雇用で格差と貧困が広がった結果、日本でも神戸でも成長が止まり、神戸市は人口減少ワースト・ワンだ。この是正なしに神戸の発展などあり得ない」と指摘しました。

財政負担理由に、給食室もプールも廃止など許されない

神戸市は、「多額の経費がかかる」などとして、学校の建て替えに伴い、中学校のプールと小学校の給食室を次々廃止しようとしています。
朝倉議員は、コスト削減を優先して、教育に必要な施設を廃止することは許されないとして、教育予算に権限を持つ久元市長を厳しく批判。日本共産党神戸市議団を代表し、市長提案の予算の組み替えを動議し、三宮再開発など不要不急の大型開発を中止し、三十五人学級の先行実施や必要な学校園の整備予算をふやすことなどを求めました。
〔髙田寿子=同議員団事務局〕

(兵庫民報2022年4月3日付)14:00

王子公園・動物園を守って!:30,090人の願い:署名を神戸市に提出


「みんなの王子公園&動物園の会」は三月二十二日、神戸市に対して、「王子公園、王子動物園のこれからをみんなで考えるための請願署名」三万九十人分(内オンライン署名一万三千四百六十三)を提出しました。味口としゆき市議が同席しました。
「会」の呼びかけ人の野中裕史さん(同公園東隣の福住通八丁目自治会長)は、「一月から短期間で三万を超える署名が集まったことの重みを受け止めていただきたい」「大学誘致ありきで、市民が大切にしている遊園地やプール、テニスコート・サブグラウンドを縮小廃止する計画は撤回してほしい」と要望しました。
対応した山田大輔企画調整局副局長は、「三万の署名、市民意見募集でも厳しい批判の声は真摯に受け止めている」としながら、「王子公園のもつポテンシャルは生かして、より良い再整備の案を出したい」と、市長が強行しようとしている大学誘致は否定しませんでした。

「会」は、署名提出・陳情書提出報告集会「これからの王子公園を考える会2」(四月二十三日〈土〉午前十時~十二時、王子動物園ホール)で開きます。
〔味口としゆき=神戸市議〕

(兵庫民報2022年4月3日付)13:30

憲法共同センターと兵庫県憲法会議がウクライナ侵略抗議集会・デモ


三月二十六日、雨の中、神戸で、ロシアのウクライナ侵略に抗議する集会とデモが、兵庫県憲法共同センターと憲法改悪阻止兵庫県各界連絡会議(兵庫県憲法会議)が主催して行われました。
デモ開始前の集会で、兵庫県憲法会議の八木和也弁護士は、同会議のウクライナ侵略への抗議決議を紹介し、「ロシアの侵略は国連憲章に違反し、さらに病院などへの攻撃は人道法にも違反する暴挙だ」と批判、「直ちにロシアは撤退すべき。さらに憲法九条を持つ日本こそ、戦争反対の国際世論をつくる役割を果たすべきだ」と訴えました。垣本千里新婦人兵庫県本部事務局次長は「ウクライナへのロシアの侵略戦争で、子どもたちが犠牲になっている。本当に許せない」と各地の新婦人が戦争反対の宣伝などにとりくんでいることを報告し、「ともに頑張ろう」と訴えました。
集会後、メリケンパーク横の波止場公園から大丸前、センター街を通って神戸市役所前までデモ。「戦争反対、ロシアは撤退せよ」「NO WAR」「子どもを救おう」などをコールしました。こむら潤共産党兵庫県国政委員長もかけつけました。〔小林明男〕

(兵庫民報2022年4月3日付)13:00

写真後方の「ウクライナを助けよう/子どもさんたちを救おう」は商店街が掲げているタペストリー

西宮市議補欠選挙:日本共産党 庄本さん及ばず:得票伸ばす

西宮市議補選(欠員二、立候補六人)は三月二十七日投開票で行われ、日本共産党の庄本建次さん(64)=元=は一万七千三百十一票(得票率一一・六一%)を獲得しましたが、五位で及びませんでした。当選は自民新人と無所属新人。維新は二人を擁立しましたがともに落選しました。投票率四一・二六%。
昨年の衆議院選挙近畿比例票と比べると、日本共産党は一万三千四百九十八票から三千八百十三票増やしました。自民党は五万七千六十票から二万三千六百九十五票減、維新は八万三千四十票から二万七千二百四十七票減でした。

(兵庫民報2022年4月3日付)12:30


日本共産党業者後援会が参院選勝利へ宣伝スタート


日本共産党兵庫県業者後援会は、参議院選挙勝利に向けた宣伝活動を三月二十五日から開始しました。
JR神戸駅前での宣伝には、通りがかった他の後援会の方の協力も得て七人で市民にアピール。プラスター、横断幕を掲げながら、ロシアのウクライナ侵略問題、感染症支援策の抜本的拡充、消費税・感染症による暮らし、経営の困難からの打開の道などを訴えました。
「?」リーフを二人で配布すると、向こうから取りに来る方も何人かありました。
JR神戸駅の行き帰りには、こむら潤予定候補の流しスポットも活用しました。
四月には、労働者後援会と三回のコラボ宣伝を計画。大門みきし参議院議員を講師に業者後援会決起集会を四月二十一日に予定しています。
〔田中邦夫=同後援会〕

(兵庫民報2022年4月3日付)12:00

たつの市議選4月17日告示・24日投票:市民の願い実現のたしかな力:日本共産党 掘ゆずる氏を



たつの市議選(定数二減の二十)は四月十七日告示・二十四日投票で行われます。日本共産党は現職の堀ゆずるさんを立て、現有議席確保をめざします。
堀さんは毎議会欠かさず一般質問を行い、市民の声を市政に届け、その実現へ奮闘。子どもの医療費の中三までの完全無料化・高三までの入院無料化、中学校給食も無料化、学童保育料の負担軽減などを実現してきました。
今回の市議選に向けては、▽食材費も含め保育の完全無料化、高三までの医療費完全無料化、学校園の給食費完全無料化、▽高齢者外出支援拡充、補聴器購入助成、▽住宅リフォーム助成、空き家対策、▽福祉避難所整備、津波対策、▽情報公開、市民参加推進、▽新たな部落差別を掘り起こしかねない条例と事業の廃止――など「命と暮らしを守る市政」をめざす政策を発表して、市民と力をあわせて実現へ頑張る決意を明らかにしています。

堀ゆずるさん略歴 中京大学文学部卒。公立学校臨時教員、知的障害者施設長・身体障害者施設長を経て旧新宮町議、たつの市議。現在、日本共産党西播地区委員・たつの市委員長。

(兵庫民報2022年4月3日付)11:30

兵庫の地学散歩……大地を科学する:第十回 須磨アルプス・馬の背

觜本 格(かがく教育研究所)


須磨アルプスの山なみ

早朝六時ごろ須磨浦公園をスタートし、六甲山地の山なみを次々に踏破して、夕方~夜に宝塚にゴールする六甲全山縦走大会が毎年行われている。神戸市が主催する大会、兵庫県勤労者山岳連盟が主催する大会などがあるが、この二大会は数千人の参加者で当日は登山道が混雑状態になる。全行程は五十六㌔㍍と言われてきたが、最近では四十七㌔㍍が正しいとされているようだ。スタートからゴールまで速い人で九時間、遅い人なら十四時間以上かかる過酷なコースである。
六甲山地の西端に連なる山なみが「須磨アルプス」である。まず登るのは鉢伏山(二百四十八㍍)、尾根伝いに旗振山(二百五十三㍍)、鉄拐山(二百三十七㍍)と進み、おらが山から高倉台の住宅地に降りる。かつては高倉山のあったところだ。山は削られて宅地になった。ここから四百段の階段を一気に駆け上がり、尾根道を進んで栂尾山(二百七十四㍍)から横尾山(三百十二㍍)と高度を上げる。それぞれの山頂から大阪湾と神戸の街、明石海峡を眺める景観はすばらしい。

須磨の名勝「馬の背」

横尾山から下る道は、花こう岩の岩が露出して急峻でロープやクサリを頼りに降りていく。いよいよ、須磨アルプスと呼ばれる所以となった本格的な岩場の名勝「馬の背」が見えてくる。横尾山と東山の間の峠にあたる場所で馬の背中を想像させることからこの名がついた。「神戸槍」とも言われる。緑豊かな六甲山地というイメージと異なる、岩肌がむき出しになり、鋸のように鋭くとがった凸凹の断崖が連なる絶景である。

写真2 馬の背

馬の背のように岩盤がむき出しになって、植物が生えない「はげ山」の地形を「バッドランド」(悪地形)と呼ぶ。六甲山地には他に芦屋ロックガーデンや白水峡、蓬莱峡などがある。どのようにしてこの絶景ができたのだろうか。
六甲山地をつくっている岩石は花こう岩である。花こう岩は石英、長石、黒雲母などの粒の粗い鉱物からできていて、もともとは硬い岩石であるが、温度変化や水の影響で風化してボロボロになりやすい岩石でもある。風化して砂のようになったものはマサ(真砂)という。崩れやすいために雨が降ると土砂となって流され、簡単に侵食される。植物の種子が芽を出し、根を張って育つよりも、侵食のはたらきが大きいと岩肌が露出したままになる。
明治時代には六甲山地全山のいたるところが、花こう岩の岩が露出した「はげ山」だった。樹木が生えていない山は崩れやすく、しばしば土砂災害が起きた。それを防ぐ治水・砂防のために植樹が行われ、全体として豊かな森林が回復した。須磨アルプスの登山道でもウバメガシやコナラ、ツバキが育ち、それが風化した花こう岩の侵食を食い止めている場所が多い。
ところが、馬の背では長い年月にわたって植物が育たず花こう岩の岩盤が露出した状態が維持されている。

六甲花こう岩

六甲山地は主に六甲花こう岩と布引花こう閃緑岩という中生代白亜紀(七千二百~七千五百万年前)の深成岩からできている。地下でできたマグマが浮力で上昇してきて、マグマだまりをつくる。マグマが地表に噴き出してできるのが火山岩(流紋岩)や凝灰岩であり、マグマだまりがそのまま固まったのが深成岩(花こう岩)である。
須磨アルプスには六甲花こう岩が分布している。この石は白色の斜長石と灰色の石英、ピンク色のカリ長石が斑状に混ざり、黒雲母が散在していて、新鮮な岩石はみがくととても美しい。石材としては「本ミカゲ」と呼ばれる。
六甲山地の花こう岩類は深層まで風化していて、地表から数十㍍におよんでいると考えられる。馬の背ではすでに風化されたところは削られてしまったのか、風化はそれほど激しくない。他の場所では鉱物の大きさが三㍉㍍以上の粗粒の花こう岩が多いが、馬の背を構成しているものは鉱物が一㍉㍍以下の細粒花こう岩である。割れ目が少なく緻密な花こう岩であり、樹木の根が入り込みにくいことが馬の背の景観を作り出す原因となった。
(元神戸市立中学校理科教員・元神戸親和女子大学教授)

(兵庫民報2022年4月3日付)11:00

安保破棄実行委員会・兵庫革新懇:「九条いかし、紛争を戦争にしない外交努力を」:小泉さんが強調


安保破棄兵庫県実行委員会と兵庫革新懇は三月二十六日、兵庫県学校厚生会館で、元参議院議員・日本共産党基地対策委員会責任者・安保破棄中央実行委員会常任幹事の小泉親司さんを講師に、「日米安保条約と東アジアの平和を考える」講演会を開催しました。
小泉さんは、最初にロシアのウクライナ侵略は、原発、子ども病院への爆撃・ミサイル攻撃、住宅・病院など民間施設への攻撃はジュネーブ条約にも違反し、核兵器や生物・化学兵器の使用、ウクライナ政権の転覆、殲滅を狙っており国連憲章、国際人道法などあらゆる国際法に違反していることを強く告発し、「国連憲章守れ!」「国際人道法を守れ!」の国際世論を大きくしていこうと呼びかけました。
続けて、「敵基地攻撃能力」と日本の安全保障に話をすすめ、岸田文雄首相が初めて国会で言及した「敵基地攻撃能力」は、安倍晋三元首相が発言しているように「相手を殲滅する」ことであり、ウクライナ侵略の実態そのものだと強調。さらに、「核共有」論は、非核三原則への挑戦であり許すことのできない暴論だと告発しました。憲法への自衛隊の書き込みは、安保法制を背負い、米軍と一体となった、敵基地攻撃能力をもった自衛隊を書き込むことになると戦争できる軍隊にすることだと解明しました。
さらに、尖閣、竹島、千島の領土問題をあげ、「今、大事なことは、「攻められたらどうするか」という議論ではなく、「対立の種をどう取り除くのか」という立場で「九条を生かし紛争を戦争にしない外交努力」が決定的に大事だ。実際「紛争を戦争にしない」というアセアン友好条約が「米中対決」に巻き込まれないことに示されている」と強調し、九条を生かすことの重要性を語りました。
講演会では、後藤浩安保破棄県実行委員会事務局長が開会挨拶を行い、樫村庸一県革新懇事務局長が行動提起を行いました。講演会終了後、多くの参加者が「ウクライナ侵攻に抗議するデモ」に参加しました。
〔樫村庸一=兵庫革新懇〕

(兵庫民報2022年4月3日付)10:30

100年前、主権在民、ジェンダー平等の社会へ、こころざしつつたおれし伊藤千代子――その生涯を描く映画、上映運動広がる


尼崎実行委員会

――「こころざしつつたおれし少女よ 新しき光の中におきておもはむ」拝読。嗚呼なんと真っ直ぐな女性よ、生き方よ! 感動――伊藤千代子の生き方に触れた女性の感想です。
尼崎で映画『わが青春つきるとも――伊藤千代子の生涯――』の上映会をと、治安維持法国賠同盟尼崎支部では、「良い映画を見る会」など経験豊かな団体の知恵も借りて、昨年七月から準備をすすめてきました。今年一月には正式に実行委員会を結成し、四月三十日の上映日を決定しました。
しかし「伊藤千代子」その人があまり知られていません。そこで、実行委員会ニュースで、上映日程、伊藤千代子の紹介をするとともに、フェイスブックとツイッターでグループをつくり情報を発信してきました。
二月二十八日には原作者の藤田廣登さんを尼崎に招き、懇談会で映画の魅力や特徴をお聞きしました。藤田氏は、「独立プロで女性を真正面から取り上げた映画がなかった」ことや、伊藤千代子が「ジェンダー平等の思想が息づいていた」と紹介。ラストは「戦前の歴史を繰り返してはならないというメッセージを込めた」と強調しました。(写真下)
また尼崎市に後援名義使用を申請して許可されました。「百年前に権力に抗し、主権在民、ジェンダー平等の社会を志した人たちの歴史を風化させないため」との趣旨に担当職員の関心も高く、女性センターに映画のチラシを置いてもらうこともできました。映画の成功めざしてがんばります。
〔辻修=尼崎実行委員会事務局長〕

伊丹実行委員会

伊丹革新懇が呼びかけ、八団体の参加で話し合い、二月七日に「映画~伊藤千代子の生涯~伊丹上映実行委員会」を結成しました。
話し合いでは「伊藤千代子ってだれ?」「なぜ、今、映画なの?」などの意見が多くの人からでました。
百年前、貧困と不公平な社会を何とかよい社会にしたい……。一九〇五(明治三十八)年、信州諏訪で生まれた伊藤千代子のこの思いは特別なことだったのでしょうか。
実行委員会は三月二十五日にDVDを見ながら学習会をしました。
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諏訪高等女学校で土屋文明の教育を受けた級友たちは、千代子はおとなしい影の人だったと証言しています。
自分中心の思いから社会矛盾に気づいた千代子は、どうしたら解決できるかという方向へ進路をきっていき東京女子大に。
一心不乱に科学的社会主義を学び、学んだことを仲間に広げ、仲間を組織していく。
そして男性中心社会の中で、女性が目覚める時に新しい社会が開かれてくると男女平等の考え方がしっかり根付いていきます。
治安維持法で囚われた獄中で男性指導者の転向が起こった時、それに従わず科学的社会主義の理論をしっかり守って闘います。
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千代子の生きざまを通じて、自己責任論にさいなまれている若い人たちに、こんな影の人でも表の人になり、リーダーになっていくことができたことを知ってもらい、励ましになるよう成功させたいと話し合いました。
〔蓮山文子=伊丹上映実行委員会事務局〕

映画『わが青春つきるとも―伊藤千代子の生涯―』

総監督:桂荘三郎、出演:井上百合子、窪塚俊介、石丸謙二郎、津嘉山正種ほか/上映時間:125分/制作を支援する会 https://chiyoko-cinema.jp/

尼崎上映会

4月30日(土)①10時30分~12時40分②14時~16時10分③17時30分~19時40分、尼崎市小田南生涯学習プラザ/上映協力券:一般(当日・事前)1,000円、学生(中・高・大)800円、障がい者(手帳所持者)・介助者(同伴1人まで)800円/問い合わせ Fax 072-747-5725(辻)

伊丹上映会

6月12日(日)①10時30②14時、伊丹市立図書館ことば蔵地下多目的ホール/上映協力券:一般1200円(当日1,500円)、学生以下1,000円、障がい者・介助者1,000円/問い合わせ Tel 090-3355-8251(上原)

(兵庫民報2022年4月3日付)10:00

倉敷民商弾圧事件「禰屋裁判」:無罪に向けて支援を強めよう:兵庫の会が総会


倉敷民商弾圧事件「禰屋裁判」無罪に向けて支援を強めようと、「無罪を勝ちとる兵庫の会」は第七回総会を三月二十四日、会場とオンラインの併用で開催し、県内各地から二十一団体五十八人が参加しました。
この事件は、「暮らしと商売を守ろう」「平和と民主主義を守ろう」と運動している団体に対する不当な冤罪であり、自公政権による「戦争する国づくり」と一体となった弾圧事件です。
「禰屋裁判」は、十八年一月の二審で一審判決の不当性が断罪され、審理は岡山地裁に差し戻されましたが、四年二カ月を経て、今だ裁判が開かれない異常な事態となっています。
この間、弁護団、裁判官、検察官の三者打ち合わせが二十七回行われていますが、検察側がそもそも起訴などあり得ない事案を運動団体への弾圧ありきで起訴したことが立証計画においても、証拠調べにおいても明白になっています。
総会では、事件弁護団の則武透弁護士が、裁判の経過と現状を報告し、「戦後の謀略事件・松川事件では『何よりもまず、正しい道理が通る国にしよう、この私たちの国を』との呼びかけに運動が広がり、最高裁で逆転無罪となった。倉敷民商弾圧事件でも、刑事訴訟法の正しい道理を通る国にしよう」と呼びかけました。
禰屋町子さんは「不当逮捕から八年二カ月、高裁の差し戻し判決から四年二カ月。岡山地裁への無罪判決要請行動は月二回、のべ九十三回に、岡山地検への公訴取り下げ要請行動は月一回、のべ四十七回になりました。今年は公判が開かれる可能性が高くなっています。何としても無罪を勝ちとり、男性事務局員の裁判でも再審への道を開きたいのです。そのためにも署名への大きな協力をお願いします」と訴えました。
兵商連の那須由美子事務局長と救援会県本部の濵嶋隆昌事務局長が発言し、最後に、「弾圧をはねのけ、納税者の権利を守り、『禰屋裁判』の無罪を勝ち取るまで奮闘しよう」との特別決議を採択しました。
〔田中邦夫=兵商連〕

(兵庫民報2022年4月3日付)9:30

観感楽学


隣家の桜がほころび始めた。メジロがさっそく飛んできている。我が家の水槽のメダカも光を浴びて元気に泳ぐようになった。いつの間にかすっかり春の風情、今年の冬はとりわけ寒かっただけにほっとする。「みんな去年と同じやなあ。桜が二、三日遅れたくらいか」と妻に声をかけると、「メダカがちょっと増えたけどな」という。長閑なものだ。部屋に戻ってテレビをつけると、ウクライナの惨状を伝えている。母親に手を引かれ泣きながら駆けていく少女の姿を見て、ふと、いつかどこかで見たことが……と思った▼映画『禁じられた遊び』の冒頭シーンだ。ナチスの機銃掃射を浴びながらパリから逃げる親子。両親と少女が抱いていた子犬は撃たれる。孤児になってさまよう少女が優しい少年ミシェルと出会い墓地の十字架を抜いて遊ぶ。そんな映画だった。ルネ・クレマンのこの名作、初めてみたのは小学生の時だったが、孤児院に送られる少女が「ミシェル! ミシェル!」と少年の姿を探し、遠ざかるラストシーンに涙が止まらなかった。今ウクライナでこんな光景がここかしこで生まれている▼春の日差しの中で、平凡でも日々変わりない暮らしがおくれる。これこそが戦後、平和憲法が果たしてくれている役割だとつくづく思う。(D)

(兵庫民報2022年4月3日付)9:00