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2022年1月23日日曜日

すべての災害被災者に暮らし再建できる公的支援を:阪神・淡路大震災27年メモリアル集会


六千四百三十四人が亡くなった阪神・淡路大震災から十七日で二十七年を迎えました。
阪神・淡路大震災救援・復興兵庫県民会議は十六日、「すべての災害被災者に、暮らし再建できる公的支援を」をテーマに神戸市勤労会館で大震災二十七年メモリアル集会を開き、百二十人が参加しました。
代表委員の畦布和隆さんが主催者挨拶。だれしも自然災害の被災者になる可能性があると指摘。支援金の五百万円引き上げや一部損壊への支給適用など被災者支援法の改善、公的支援の拡充を訴えました。
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全国災対連から川村好伸・全労連副議長が連帯挨拶。日本共産党のこくた恵二衆院議員が来賓挨拶。「安全は政治のカナメ。憲法十三条、二十五条をいかし、公的責任をはたす政治を実現しよう」などと訴えました。
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神戸大学名誉教授の塩崎賢明さんが「大震災と復興災害――住宅・生活再建と復興予算」と題してオンラインで記念講演しました。塩崎さんは、震災直後の避難生活の実態にもふれながら自力仮設住宅への支援の必要性にも言及。被災者不在の復興都市計画決定や新長田駅南の巨大再開発の失敗を告発しました。「創造的復興」の名で神戸空港など開発やインフラ中心の事業がすすめられ、被災者救済が軽視され「復興災害」がもたらされたと指摘。借り上げ復興住宅からの強制退去はその最たるものと指摘しました。東日本大震災の復興の問題点も指摘し、「日本では膨大なお金を使いながら、震災をチャンスとして違う事業に使い、被災者の救済に結びついていない」と述べました。
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「東日本大震災復旧・復興みやぎ県民センター」事務局長の小川静治さんが「『創造的復興』は惨事に便乗した過剰復興」と題してオンラインで報告。大震災から十一年を迎える宮城県の現状について、「創造的復興」の名で「水道民営化」まですすめようとする復興施策のゆがみ、インフラ偏重の無駄づかいのリアルな実態を告発しました。
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「ひょうご震災復興借り上げ住宅協議会」運営委員の段野太一さんが「『借り上げ住宅』問題の総括的検証」と題して報告しました。県や市による借り上げ復興住宅からの追い出しにたいし、入居者自ら立ち上がった十年間の運動の意義、日本共産党県・市議団などの奮闘、入居者に権利意識をめざめさせた弁護団の役割などを語りました。URから神戸市が買い取り継続入居が実現した事例や、兵庫県が提訴しなかったなどの成果を語り、「最後まで被災者に寄り添って支えていく」と述べました。
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集会では「自己責任論と棄民政策を転換させよう」「暮らしの再建を求めるたたかいを」と呼びかけた集会アピールを採択しました。
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集会には、日本共産党のこむら潤さんも参加しました。〔森勇治〕

(兵庫民報2022年1月23日付)14:00

1・17に心をよせて:バリ舞踊とクラリネット演奏:尼崎でつどい

バリ舞踊「ガボール」を踊るこむら潤さん

「1・17に心よせて バリ舞踊とクラリネットを楽しむつどい」を一月十六日、尼崎のピッコロシアターでひらきました。
例年、阪神・淡路大震災を追悼する「あの日を忘れない 1・17メモリアルコンサート(同実行委員会主催)」を行っているのですが、コロナ禍のもと、昨年、今年と中止をしました。そうした中、昨年の総選挙で候補者として奮闘したこむら潤さん(今年は参院兵庫選挙区予定候補)を応援した「政治を変えよう!尼崎市民交流会」のみなさんから、バリ舞踊のインストラクターでもあるこむらさんの舞踊を「ぜひ見たい」とリクエストがあり、クラリネット奏者の竹内久力さんの協力を得て、今年は「つどい」を開くことにしました。
こむらさんが披露したバリ舞踊はウエルカムダンス「ガボール」。バリ島で信仰されているバリ・ヒンドゥー教の神々へ奉納する舞として発祥し、現在では、お客様に感謝と祝福の気持ちを込めて祈り、花びらを撒く歓迎の舞にもなっているそうです。明るくあでやかな中にも、厳かな雰囲気が伝わる踊りです。
竹内さんは、東京芸大卒業。数々の賞を受賞し、今は、関西を中心に活躍している若手奏者です。ピアノ伴奏は、国内外で活躍する音楽家と多数共演、管・弦・声楽の伴奏や室内楽などの演奏を続けている天野圭子さん。
 
バスクラリネットを奏でる竹内久力さん、ピアノは天野圭子さん

讃美歌の祈りを込めた曲をバスクラリネットで。スタンダードクラリネットで「心の瞳」「花は咲く」を。そして圧巻は、ウェーバーの「クラリネット協奏曲第一番」。おふたりの息の合った演奏に、思わずアンコールをお願いしました。今度は「花は咲く」をバスクラリネットで演奏して下さいました。
参加者から「バリ舞踊って気品があって素晴らしいね」「こむらさんをますます応援したくなった」「クラリネットの演奏者が輝いていた」「クラリネットの和らかい体にしみこむような音色を堪能した」「来年もぜひやってほしい」などの感想が寄せられました。
バリ舞踊とクラリネットとともに、「1・17」に心をよせた「つどい」になりました。
〔庄本えつこ=兵庫県議〕

(兵庫民報2022年1月23日付)13:30

神戸市は自衛隊への個人情報提供は、やめて!:「神戸市民の会」が街頭宣伝


「私たちの個人情報をわたさない 神戸市民の会」は元町大丸前で、神戸市が電子データにして神戸市内の十八歳、二十二歳の個人情報(氏名、住所、生年月日、性別)を自衛隊に提供していることを市民に知らせるとともに、提供の中止を求めて宣伝を行いました。
一月十七日は、阪神・淡路大震災から二十七年目の日。阪神・淡路被災地に自衛隊が災害派遣されました。その後も各地で自然災害などの災害救助として派遣される自衛隊の姿を見て自衛隊へ入隊した若者もいたと思います。
しかし今の自衛隊はその姿とは大きく変わりました。二〇一五年の戦争法など安倍政権下で推し進められた〝戦争する国づくり〟により、若者が描く自衛隊とは異なる組織となっています。そのため、毎年一万人の退官者が発生し、その補充のため、毎年四万人の応募者を集めなければならないのが実情です。
神戸市は、個人情報を自衛隊から求められるままに、電子データとして提供していますが、そのことを具体的に定めた法律はありません。
今ある自衛隊法を利用し提供していることは、憲法十三条に由来するプライバシー権の侵害です。
大丸前での宣伝では、自由法曹団兵庫県支部の松山秀樹弁護士が、本人の了承なく個人情報を提供している神戸市の態度を批判し、自治体として憲法を守り、住民のプライバシーや安寧に暮らせる権利を守る立場に立つべきだと訴えました。
兵庫県平和委員会の梶本修史代表理事は、自衛隊への個人情報提供は安倍元首相の国会での答弁が契機となり自治体が自衛隊に情報を提供するようになったと経過を説明し、自衛隊だけに個人情報を提供している神戸市の姿勢を批判しました。
最後に、兵庫労連の成山太志議長が、アメリカ軍とともに地球の裏側まで行って武力行使できる自衛隊に神戸市が協力していることに疑問を投げかけ個人情報の提供を中止するよう訴えました。
宣伝には十三人が参加し、気温が低い中でも市民に知らせなければとチラシを配っていました。会では次回の宣伝を、神戸市が自衛隊と個人情報の提供について「覚書」を交わした二月十日におこなうことを計画しています。
〔岡崎史典=同会〕

(兵庫民報2022年1月23日付)13:00

市民にあたたかい神戸をつくる灘区の会が緊急交流集会:みんなの王子公園・動物園を守ろう

報告するあじぐち市議

市民にあたたかい神戸をつくる灘区の会は、王子公園・動物園問題の緊急交流集会を一月十日、灘区内で開催しました。集会には、動物園の専門家、「みんなの王子公園・動物園の会」のメンバー、地元の自治会長など多彩な方が集まり、活発な交流会となりました。
味口としゆき市議が「王子公園 再整備基本方針(素案)」の概要と問題点を報告するとともに、この間の運動で市民意見募集には多数の批判の声が寄せられ、「テニスコートをまもって」という自主的なオンライン署名など大きな変化が生まれていることを紹介。「運動をさらにひろげれば、神戸市方針は変えられる」ことが強調されました。
「みんなの王子公園・動物園の会」を立ち上げた女性からは、「パンダを見に来ているのではなくタンタンを見に来ている、象を見に来ているのではなくマックを見に来ている。そんな動物大好きな人によって王子動物園は成り立っている」「住民の意見も聞かずに、大学誘致を優先させるのは机上の空論です」「教育施設である動物園は神戸市が守るべきです」と王子動物園への熱い思いが話されました。地元の自治会長は「私の家は、フラミンゴやアシカの声が聞こえます」「動物園が近所にあるから孫も遊びにきてくれる」「遊園地が老朽化しているのなら、駐車場にするのではなく、リニューアルすればいい」と話されました。
灘区の会は、王子動物園前の宣伝を強めるとともに、「みんなの王子公園・動物園の会」が呼びかける署名を集め、市民不在の神戸市の整備計画の撤回を求めてがんばろうと語りあいました。
〔岡民雄〕

(兵庫民報2022年1月23日付)12:30

金田峰生「素人イカナゴ(玉筋魚)考」(下)


三、海砂採取問題

イカナゴは概ね生まれたところで大きくなり、一生を終える魚で、海底が砂質かきれいな砂泥質の海域に生息し、一年で成魚となり十二月~一月に深水十㍍~三十㍍の砂底で産卵します。卵の表面が粘着質で覆われているため、産卵・受精し海底に沈むと、砂礫にくっつき、一カ月弱でふ化し、瀬戸内海では、春には六㌢㍍程になります。
夜は砂に潜り、海水温が十九℃になる六月頃から、砂に潜り、夏眠をします。だからイカナゴは海底が砂地、もしくは砂泥の海域にしかいません。そして瀬戸内海では、かつて、その海砂を大量に採取していました。その量は六億立方㍍以上(東京ドーム四百八十四個分)だそうです。
兵庫県は一九七六年に瀬戸内海海砂採取を禁止していますが、最後の愛媛県は二〇〇六年四月でした。
瀬戸内海は閉鎖性海域であり、元々陸地でした。大量に採取された海砂は、元々陸地だったところが海底になり、潮の流れによって長きにわたり削られ、粉砕されてできた、「海からのきた砂」と呼ばれるもので、これはいったん取ってしまうと、ほとんど供給されないそうです。一方、「山から来た砂」は河口付近から岸に向かって運ばれ、私達が目にする砂浜を形成しますが、沖合の海底を砂地にすることはほぼないことが、これも調査でわかっています。
備讃瀬戸と呼ばれる海域では、一九七〇年以前はイカナゴのふ化が年平均十一兆尾だったのが、八〇年代には二兆尾に激減していました。その頃、明石海峡のふ化数が増えたので、備讃瀬戸のイカナゴが引っ越してきたのだろうと言われましたが、それでも備讃瀬戸で減った数を補う数字では全くなかったそうです。

四、乱獲ではない

兵庫の漁獲量をみると、二〇一七年から極端に減り、それが五年間続いています(三面のグラフ)。
瀬戸内海では大概、イカナゴは船曳網あるいは船曳と言われる漁法で捕ります。
昔は兵庫も込網漁だったようですが、船曳に変えたとのことです。船曳の方が効率よく、たくさん獲れるそうです。
一方で一九九三年頃から大阪府と兵庫県の漁業者、専門家、行政が協議して、イカナゴ漁の解禁日を決めるようになりました。その頃は、毎年新鮮なイカナゴ・シンコをより多くの消費者に提供することが目的でした。二〇一七年からは、漁獲量減少を受けて、取り過ぎないように、水産資源を大切にして持続可能な漁業を行う努力として解禁日だけでなく、漁を終える日を例年より早めに設定し始めました。
少し前の論文ですが、明石海峡で生まれるイカナゴは年平均約一兆尾と推計されています。そのうちの約六〇%を人間が三カ月程で獲り、約三〇%が他の魚に食べられる事も含めて自然死亡し、生存率は一〇%だと言われています。
十兆尾ふ化していた頃は、その一〇%の一兆尾が生き残り、産卵していました。それが今はふ化するのが一兆尾で、生き残るのは一千万尾とすれば、到底、昔の様にはいかないでしょう。

五、気候変動とイカナゴ

先日テレビで、カニが不漁だという報道がされ、漁師は海の水温が高くてカニがいつもの漁場にいないのではないかと話していました。
今年、北海道で赤潮が発生し、サケやウニがかなりやられ、損害が八十億円程に上ったという報道もありました。(三面に続く)
閉鎖性ではない、しかも日本海や北海道で昨今、赤潮が発生しているというのは、やはり気候変動の影響ではないかと思わざるを得ません。
イカナゴが夏眠から覚めるのは、海水温が十三℃を下回る頃だと言われています。夏眠から覚めたイカナゴは、今はさほど痩せてはいないそうですが、海水温が上昇し、夏眠の期間が長くなれば、痩せて産卵の体力が無くなります。環境省のデータによると、瀬戸内海の海水温は緩やかであっても上昇傾向にあります。
初摘み海苔の入札を遅らせたというニュースもありました。
報道では、植物性プランクトンが異常増殖し、海水の栄養塩濃度が低くなったことが原因と思われるとありました。
植物性プランクトン異常発生の原因は記事に書かれていませんでしたが、今までなかったことが起き始めているのは、気候変動による海洋環境の変化が目に見えだしたということではないかと感じています。やはり海底の状況、人工物と潮流の関係、陸との関係など、総合的な調査・研究による対策、そして気候変動への本気の対応が必要だと思います。
漁業関係者は、市民と一緒に瀬戸内海の環境をより良くして、美味しい海産物を食べて欲しいと願っています。
私たちも、本当に瀬戸内海と瀬戸内の漁業を大切にする取り組みを進めていきたいと思います。
上は一月十六日付
(日本共産党国会議員団兵庫事務所長)


(兵庫民報2022年1月23日付)12:00

青年の生の声聞き取り連帯つくり、新自由主義乗り越えへ決定的な一年に:日本民主青年同盟兵庫県委員長 上園 隆

アンケートで対話し、声を聞く

日本民主青年同盟第四十五回全国大会(昨年十二月十一、十二日)の大きな成功とそこで決定された大会方針を受け、民青同盟兵庫県委員会は一月九日、第六十二回県代表者会議を開きました。

第45回全国大会決定の特徴について:「今の暮らしと政治について。新自由主義を乗り越えるための青年の生の声」運動を提起

第四十五回全国大会決議の大きな特徴は、この一年を新自由主義からの転換への決定的な一年にするため、「今の暮らしと政治について。新自由主義を乗り越えるための青年の生の声」運動に取り組むことや、学費の値下げなど様々な要求実現活動に取り組むことなどです。
また組織づくりでは「班が主人公」の活動を軸に、毎週の班会開催にこだわり、仲間を増やす独自追求を班で広げること、同盟費の納入数を二〇一七年比一・七五倍に前進させることを目標としています。
大会決議全文(PDF)
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この大会決議に基づいて、昨年一年間の活動を振り返り、第六十二期兵庫県同盟の年間活動方針を決めました。 

一年間の兵庫県同盟の活動の振り返り:学生の深いところでの変化にこたえ/日本共産党と一緒に政治変えようと総選挙にたちあがり

昨年一年間の活動では二十七人の仲間を迎え、三つの学園班を再建しました。二十七人という到達は二〇一五年以降最も高い到達で、学生の拡大数に絞ると二〇〇〇年代以降最高の到達となっています。
こうした高い到達を築いた背景には、主に学生の中の深いところでの変化があります。コロナ禍が三年目に入りましたが、オンライン授業で通常とは全く違う授業のあり方になっています。キャンパス内での人と人との出会いや、休み時間に友人と交わす何気ない会話など、人間関係を涵養する場が失われました。さらにコロナ禍でアルバイトができなくなり、世界一高い学費と貧弱な奨学金制度によって元々厳しかった学生生活は、さらに追い打ちをかけられました。こうした状況に置かれ、「政治に無関心ではいられない」客観的な条件が生まれています。
もちろん、だからと言って自動的に政治的関心が高まるわけではありません。私たちが取り組んできた学生への食料支援活動では、実態アンケートを書いてもらいながら対話することで、学生生活が苦しい背景には政治の責任があり、これは決して自己責任ではないことを伝えてきました。
「そういう話は難しい」「政治とか正直あまり興味ない」という反応も少なくありませんが、そうした対話の中で丁寧に展望を伝えると変化する学生も多く「政治に興味なかったけど、ここでの話を聞いて興味を持って初めて選挙に行きました」という声も寄せられました。代表者会議の討論である学生は「生活に余裕がなくて政治的関心を持つことができない人にこそ対話が大事。こうした活動は地味だけど、地道な積み重ねが大事だと思う」と発言しました。このような対話の中で「個人の責任ではなくて社会の責任というところに共感しました」「社会保障を北欧のように充実させてほしい」といった反応も寄せられ、その場で民青に加盟する経験も県内各地で生まれました。
また、学生への食料支援活動でつかんできた切実な実態は、二月に兵庫県議会請願に、四月には県内の主要国政政党への要請行動に取り組み、政治に届けてきました。
総選挙のたたかいでは、総選挙アピールを討議して、班で「日本共産党と一緒に政治を変えよう決議」をあげることにこだわって取り組み、千百四十四人の青年と対話し、展望を伝えてきました。野党共闘の中での日本共産党の議席の役割や、日本共産党躍進によって政権交代を実現する意義をつかむために、山添拓参議院議員をゲストに迎えた「オンラインつどい」や、中央委員会主催の「キックオフ集会」などに取り組んできました。
こうした取り組みが力になり、少なくない同盟員が今回初めて総選挙のたたかいに立ち上がり「友達に日本共産党の政策について伝えたけど、まだ半信半疑で選挙にいかなさそうだったので、投票日当日に遊びにいく約束をとって投票所に一緒に行った」「高校時代の友達に呼びかけたら支持してくれた」など周りの青年に支持を呼びかける経験が生まれました。また、シールアンケートを使って街頭で対話に踏み出す経験も各地で生まれ、ジェンダー平等や気候危機についての鋭い反応も寄せられました。同時に「政治とかあまり興味ない」「選挙行かないと思う」という声にも丁寧に展望を伝える対話も取り組まれました。
兵庫県委員会としてSNSを活用し、Instagramでのインスタライブにも今回初挑戦しました。インスタライブでは、同盟員が自分のアカウントからゲストで配信に参加し「学生生活と政治」「働き方と政治」をテーマに語り合う企画も実施しました。ゲストで配信に参加した同盟員の友人からも「配信見たよ」「選挙行ったよ」と反応がありました。
こむら潤さんを迎えインスタライブ

これから一年間の活動方針:「生の声」運動推進/「仲間を増やす独自追求」を「班が主人公」で

こうした活動の到達の上に、これから一年間の活動として、運動ではまず「今の暮らしと政治について。新自由主義を乗り越えるための青年の生の声」運動を推進していきます。学生同盟員から「最近ひろゆき氏がもてはやされるのは、新自由主義的な影響や自己責任論と無縁じゃないと思う」「政治や社会の話が友達とできないのは、中途半端な知識で話して相手にツッコまれたり論破されたりするのが怖くて話せないというのもある」などの声が出されています。こうした状況があるだけに、この「生の声運動」で青年のありのままの声を聞き取り、そのことを通じて連帯を作っていくことは、新自由主義を乗り越えるためにも、また参院選に向けて青年の要求をつかんでいく上でも重要な取り組みです。ぜひ県内でこの運動を広げていきたいです。
他にも、気候危機やジェンダー平等については学習を中心に運動を広げ、これまで取り組んできた学生への食料支援活動は引き続き重視して取り組みます。また、今年完成する映画『伊藤千代子の生涯』の上映会も計画中です。
組織づくりでは、仲間を増やす目標は年間四十人以上として、この数年来努力してきた、「班が主人公」の組織づくりを発展させます。特に、第四十五回大会決議でも強調されているのが「仲間を増やす独自追求」を班でもできるようにすることです。仲間を増やす活動は、まだまだ一部の役員が頑張る活動にとどまっています。これを「班が主人公」で取り組めるようにすれば、加速度的に民青の組織は大きくなります。そのためにも「毎週班会」の開催が重要です。代表者会議の討論では「毎週班会に挑戦し始めてから、ある班員が自分のことをいきいきと話してくれるように変化した」と班が変化し活力が生まれていることを発言しました。
そして、これらの努力の上に、同盟費納入を二〇一七年十二月比で一・七五倍の組織へと発展させます。二〇二一年十二月の同盟費納入は二〇一七年十二月比一・二九倍の目標で取り組み、この数年できなかった目標を突破して達成しました。兵庫県同盟内に生まれている活力に依拠し、青年の中に生まれている変化に働きかけ、年間四十人以上の仲間を迎え、同盟費納入二〇一七年比一・七五倍の組織へと発展させるという目標を達成させるために全力を尽くす決意です。

(兵庫民報2022年1月23日付)11:30

若者たちの活動と発言に学ぶ:原発をなくす会恒常的講座


原発をなくし自然エネルギーを推進する兵庫の会が恒常的に行っている講座の第十八回目は、原発問題・地球温暖化防止でがんばる若者たちの活動と発言を学び合いました。

関電前行動五百夜の成功へ向けて

はじめに「ゼロこねっと」の橋本銀河さんがリモート講演。関電神戸支社前で、二〇一二年七月六日から毎週金曜日、一度もかかさず「原発反対の一致点」で多彩な人々で続け一月二十八日に五百回目となる原発反対行動を報告しました。
その中で、二〇一七年県知事選以来、神戸市長選、国政選挙、計六回、候補者に「①原発の安全をどう思いますか②未来に向けて核のゴミや原発をどのようにすべきと思いますか」と公開質問。回答をありのまま多くの有権者に伝えようと記者クラブなどに届けてきたことも紹介しました。
橋本さんはハーバード大学の研究者の言葉を引用し「二十世紀は社会変革のため行われた非暴力キャンペーンの五三%が成功した。現在は人口の少なくとも三・五%が積極的に参加するキャンペーンは成功する」実態となっていると述べ、「政府・規制委・電力会社・自治体」へ向けて、「個人・団体・多数の人々」の働きかけをどう強めるかが課題だと結びました。

腰の引けた兵庫県の温暖化対策

門屋史明日本共産党兵庫県議団事務局長は会場で「兵庫県の温暖化対策の弱点や克服すべき方向」を詳しく解説しました。
兵庫県は日本国内で温室効果ガス排出量は全国第五位。世界が一九九〇年を基準に排出目標を掲げているのに、県は二〇一三年の七千五百十八万㌧という最大排出量から削減目標をつくっていること、県内排出量の六割強を占める神鋼・住友セメント・日本製鉄・関電に「すべて自主性におまかせ」という腰が引けた対策となっていると批判。
門屋さんは、「兵庫県地球温暖対策推進計画の見直し」について二月上旬からの意見募集には大きく取り組んでほしい訴えました。

若者として自治体の温暖化対策強化を求める

三人目は、以前FFF神戸で活躍し、現在も神鋼石炭火力発電所行政訴訟の原告として取り組んでいる今井絵里奈さんが東京からスピーチ。その中で、地域から脱炭素社会へ向けたロードマップをつくるには、自治体の役割が重要であり、地域住民の力が必要だと指摘。若者たちとともに具体策求めていきたいと語りました。
〔速水二郎=原発なくす兵庫の会〕

(兵庫民報2022年1月23日付)11:00

淡路農林水産祭会場前でこむらさん、地元市議らと宣伝

左から近藤・まもり洲本市議、かまづか・岡田淡路市議、こむらさん、吉田南淡路市議

淡路農林水産祭が一月十五日、いざなぎ神宮で行われ、日本共産党淡路地区委員会と党地区議員団は恒例の宣伝行動を行いました。
こむら潤参院兵庫選挙区候補は、昨年の総選挙での支援に感謝を述べた後、有権者の皆さんから、コロナ禍の中で「命と暮らしを守ってほしい」との声や、岸田政権が憲法を改悪しようとしている中「憲法を守って、平和を守って」という思いを受け止め、参院選へ頑張る決意と、支援を訴えました。
こむら候補は、コロナ感染と気候危機の中で、農家や漁師の方が大きな打撃を受けており、ルールなき資本主義が原因であること、それを押し進めてきたのが自公政権であり、持続可能な経済社会への転換を呼びかけました。
こむら候補は、岸田政権が進める敵基地攻撃能力に危険を感じると語り、人権侵害である戦争を起こさせないためにも「世界に誇る九条を守っていきたい」と述べました。さらに電鉄会社に要請して、痴漢防止の車内放送を約束させるなどの実績を語り、ジェンダー平等社会実現に向けて、党とこむら候補への支援を訴えました。
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この宣伝には、岡田のりお・かまづか聡淡路市議、まもり和生・近藤あきふみ洲本市議、吉田よし子南あわじ市議がそれぞれお祝いの挨拶を行いました。
〔岡田のりお=淡路市議〕

(兵庫民報2022年1月23日付)10:30

日本共産党兵庫県文化後援会『風を起す』第百十八号


日本共産党兵庫県文化後援会が会誌『風を起す』第百十八号(二〇二二年一月)を発行しました。
今回のテーマは「憲法改悪許すな! 参院選で新たな前進を」。兵庫選挙区に立候補を表明している、こむら潤さんの決意表明「私の原点は、憲法を守りたい」をはじめ、会員のエッセイ、詩歌、評論などが収録されています。
また、昨年秋の第十三回作品展での丸川楠美さんの漫画「マルクス&エンゲルス」原画など出展作品もカラーページで紹介されています。
『風を起す』は年四回発行。問い合わせは党県委員会まで。

(兵庫民報2022年1月23日付)10:00

藤田佳代舞踊研究所公演創作実験劇場:不思議な文字と7つのダンス

昨年の創作実験劇場から(撮影:中野良彦さん)

藤田佳代舞踊研究所モダンダンス公演、ことしの創作実験劇場のテーマは「不思議な文字と七つのダンス」。三月十二日夕、神戸ファッション美術館オルビスホールでおこなわれます。
書家・和田彩さんの書を作舞者がそれぞれ一字ずつ選び、それをテーマに作品をつくりました。
選んだ字は「雨」「鳥」「観」「贈」「遊」「海」「空」。篆書、草書、行書、楷書と書体もさまざま。物珍しい字、読めない字、知っている字……それぞれどんな踊りになるのでしょうか。

公演に先立って二月二十七日には同じ会場での和田さんによる講演会も計画されています。

藤田佳代舞踊研究所モダンダンス公演創作実験劇場

3月12日(土)17時開場・17時30分開演、神戸ファッション美術館オルビスホール/入場料2,500円(当日3,000円)

書家和田彩さん講演会

2月27日(日)16時~17時、同ホール/参加無料/要予約(30人限定)

→公演チケット購入、講演会参加予約は藤田佳代舞踊研究所 Tel.&Fax: 078-822-2066、HP: http://www2s.biglobe.ne.jp/~fkmds/

(兵庫民報2022年1月23日付)9:30

観感楽学


米軍基地由来とみられるオミクロン株が沖縄県はじめ全国各地で急拡大している。米軍が海外から基地に直接入る場合、日米地位協定で検疫法などの日本の国内法が適用されず基地経由で自由に出入国している。全米軍関係者が出国前のPCR検査を免除されていたなどのずさんさも発覚した▼国は、沖縄県などが求める米軍関係者の入国停止、外出禁止などを一切米側に伝えず、具体的なやりとりもしていない。「日米同盟の抑止力の観点からも入国禁止という話とは違う」とまで言い、国民のいのちよりも米軍優先のひどい姿勢だ▼ビキニ水爆実験が続いた一九五六年五月、神戸港の労働組合は、在神戸の米総領事に水爆実験計画の中止を要求するとともに、神戸市に対し米軍基地でもあった神戸港に入港する全船舶・積荷の放射能被害の有無の検査、被曝船舶の入港・荷役拒否などを要求し、国には安全証明を出す措置を要求した。後の非核証明書方式に結実した▼かつて宮崎辰雄神戸市長は、非核証明書を出さずに米艦船が入港したらと問われ、「当然拒否する。それでも入って来るというなら…こちらも抗議する」と明快な態度を表明していた。アメリカにであれ国にであれ、国民のいのちを守るために厳正な態度をとるように迫ることは当然だ。(K)


(兵庫民報2022年1月23日付)9:00