Web版の発行はしばらく休止します

「兵庫民報」編集部は2012年11月から専任1人で続けてきましたが、その1人も2020年末で退職し、2021年1月からは嘱託となりました。編集業務の整理のため、「兵庫民報Web版」はしばらく休止いたします。それにともないTwitterへの転送も休止します。 紙版の通常号のご購読をお願いします。

2022年9月27日火曜日

日本共産党東播地区委員会が県政学習会


日本共産党東播地区委員会は「県政学習会」を九月二十五日、魚住市民センターで行いました。
県「行革」の流れを、一九九五年の阪神・淡路大震災後まで遡って振り返りました。貝原俊民知事から井戸敏三知事へ変わり、「三位一体改革」「地方財政健全化法」など行財政改革が進んだかのように見えたが、その中身は、職員給与のカット、投資事業費三割削減などであり、結果的に震災借金やその後の新たな投資の借金が膨らんでいます。
その後、「県政の刷新」を声高らかに訴え当選した齋藤元彦知事ですが、選挙公約に女性副知事を掲げていたにもかかわらず、県職員OBの片山安孝さん、県土整備部長の服部洋平さんと男性を相次いで副知事に任命。両氏も井戸県政を支えてきた幹部職員。こうした人事にみられるように、齋藤知事は、井戸県政を継承しているといえます。
また、県立がんセンターの建て替え整備については、建て替え予定地の旧明石西公園は、地盤が悪く、病院を建てるのに適さないし、整備するのにコストもかかるなどの問題点が指摘されました。
学習会には明石市議の辻本達也さんと楠本美紀さん、加古川市議の立花俊治さんも参加しました。
〔北後直子=明石後援会〕

(兵庫民報2022年10月2日付:Web版のみ)

消費税廃止各界連総会 「新しい資本主義」と消費税のゆくえ


消費税廃止各界兵庫県連絡会は九月十六日に総会をあすてっぷKOBEで開きました。記念講演として神戸大学名誉教授の二宮厚美さん(写真)が「岸田政権「新しい資本主義」と消費税のゆくえ」をテーマに講演し、三十二人(会場二十一人、オンライン十一人)が参加しました。
*
二宮さんはアベノミクスをはじめとした「祟り」が岸田政権の支持率と低下を招いていると、統一協会問題などにも触れながら解説しました。
岸田首相は、総裁選などで「成長よりも分配」や「安倍・菅路線からの脱却」による「新しい資本主義」をスローガンとしていましたが、維新の会などからのさらなる新自由主義改革を求める突き上げもあり、結局は「分配よりも成長」とアベノミクスに固執せざるを得なくなったと解説しました。
また、現在の物価高は、アベノミクスの異次元の金融緩和やマイナス金利政策による円安が原因であり、労働者の賃金を上げる政策への転換や、世界では当たり前になっている消費税(付加価値税)の引き下げを今すぐ実施するべきだと呼び掛けました。
*
総会議事では新役員の選出、次年度方針が採択されました。
有本花野子=同連絡会

(兵庫民報2022年10月2日付:Web版のみ)

2022年9月25日日曜日

「国葬」反対!:新しい流れつくる〝希望のデモ〟にと内田樹さん

出発前集会でスピーチをする内田さん(右)

九月十七日「国葬」に反対する市民デモが神戸三宮で四百人の参加で行われました。
憲法改悪ストップ!兵庫県共同センターと、こわすな憲法!いのちとくらし!市民デモHYOGOとの共催で、八月二十七日に続き、二回目の開催です。
神戸三宮・東遊園地花時計前の出発前集会では、神戸女学院大学名誉教授で思想家の内田樹さんがスピーチをしました。
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内田さんは、東灘革新懇や、九条の会.ひがしなだでも活動し、安保関連法に反対する学者の会でも活動しているアクティビストだと自己紹介して、次のように語りました。
――今回は国民世論の過半数が同じことを言っている時にデモをする貴重な機会。「どうしてこんなことに」と岸田首相も後悔していると思う。法律の根拠もなく立法府(国会)の承認も得ていない。国民に同意してもらうには国民の前で声を限りにして説明すべきだが、それもしない。オリンピックのスキャンダル、統一協会の問題もあってますます支持率が低落。大きな政局になる可能性もある。
来年は統一地方選挙がある。地方議会にも統一協会と癒着している議員はいっぱいいる。沖縄の今回の選挙を見ても統一協会と関係のある候補者は勝てない。
市民が小さな抵抗の声をあげるのではなく、新しい流れをつくる「革命」――新しい運動を起動する〝希望のデモ〟を行いたい。――
*
集会参加者は、安倍元首相の「国葬」中止を求めるアピールも確認し、首相官邸に送ります。
デモは「「国葬」反対!」「弔意を強制するな!」「私の心を動員するな!」「「国葬」よりコロナ対策!」「「国葬」より物価対策!」などのコールを響かせ、通行人や商店の方もいっしょに唱和しました。
「国葬」が予定される九月二十七日は、▽憲法共同センターは各地で行動、神戸では十二時から神戸大丸前でスタンディング、▽市民デモHYOGOは十三時から三宮マルイ前で宣伝を行います。
〔小林明男〕

(兵庫民報2022年9月25日付)14:30

兵庫革新懇が県知事と教育長に申し入れ:「国葬」への知事参列、県民への弔意強要はしないよう


兵庫革新懇は九月十六日、齋藤元彦兵庫県知事と藤原俊平兵庫県教育長へ「国葬」に関する申し入れを行いました。
段野太一代表世話人が「私たちは、県民・市民の声を日常的に聞いて活動しています。その声にもとづいて今日は申し入れます」と切り出し、「「国葬」を強行することは、国民を分断することになるだけに今からでも中止すべきだと考えています」と主張。「国葬」が手続き的にも、憲法上も、政治的な面でも大きな問題があると具体的に問題点を指摘し、県知事に対し、
①政府に対し、「国葬」中止を求める県民の声を届けること、
②知事並びに県職員の公費を使用しての参列は一切行わないこと、「国葬」に関して公費の支出を行わないこと、
③県行政機関、県民に弔意を示す黙禱、半旗の掲揚など強制しないこと、
――を求めました。
教育長には、
①教育機関、県民・生徒・教職員に黙禱、半旗の掲揚などを強制しないこと、
――を求めました。
対応した小倉陽子総務部総務課長は、「知事は、反対の方の意見をよく承知している」と述べつつ、県を代表して「国葬」に公費で参列すること、県庁舎・県公館・総合庁舎など約六十カ所に半旗を掲揚することは固執しましたが、「県職員・県民に黙禱は求めない」と述べました。
また、山野慎一県教育委員会総務部副課長は、県立学校及び市町の教育委員会に対して、「国葬」対応について通知は発出しないと述べました。
県民の声や運動が県政に大きな影響を与えていることと共に、更に中止を求める運動の重要性を痛感する申し入れでした。
〔樫村庸一=兵庫革新懇〕

(兵庫民報2022年9月25日付)13:00

文化後援会が秋の文化の集い(10月10日)


日本共産党文化後援会が十月十日(月・祝)に「二〇二二年秋の文化の集い」を開きます。推理小説作家の芦辺拓さんが「探偵小説だからこそ書ける真実」と題して講演します。また、広瀬一葉さんがピアノでムソルグスキーやショパンの作品などを演奏します。会場は兵庫県立中央労働センター大ホール、十三時三十分開会。協力券千円(当日千三百円)。☎090・9546・9118(濱本)

(兵庫民報2022年9月25日付)14:00

大学誘致ではなく、王子公園・動物園の充実を:署名第2弾リスタート集会

報告する味口としゆき市議

九月十七日、「みんなの王子公園&動物園の会」は、「大学誘致ではなく、王子公園・動物園の充実を求める第二弾署名リスタート集会」を王子動物園ホールで開催しました。集会には、約百三十人が参加しました。
*
はじめに、会の代表である野中裕史さんが経過報告を行いました。
王子公園内に大学を誘致、遊園地を廃止して、立体駐車場を設置し、プールやテニスコート、サブグラウンドを廃止するという神戸市の王子公園再整備計画(素案)に対し、千五百通を超えるパブリックコメントが寄せられ、会で呼びかけた署名も四万七千人分まで到達したことを紹介。
「こうした取り組みにより、神戸市の計画修正素案では、遊園地は存続させるなど押し戻したのは成果です。しかし、肝心の大学誘致については、神戸市は固執。新しい署名では、大学誘致計画の撤回を求めたものにしています。ぜひご協力をお願いしたい」と訴えました。
*
味口としゆき神戸市議は、神戸市が十五日に公表した王子公園再整備基本方針(修正素案)など、神戸市や神戸市議会などの動きについて報告しました。
「修正素案は、遊園地の存続、大学敷地を四ヘクタールから、三・五ヘクタールに若干縮小するなどの変化はあるが、とにかく大学誘致には固執しており、そういう点では、市民の意見を反映させたものになっていない」と指摘。
「再整備の五つの基本目標の二番目に大学誘致をもってきて、三番目に王子動物園の魅力向上を掲げるが、動物園の敷地はいっさいひろげません。公園とスポーツ施設の魅力向上というが、実際には、プールを廃止し、テニスコート、サブグラウンドは縮小、廃止するなど、魅力向上とは逆行。阪神・淡路大震災のときに防災拠点化していたメインスタジアムも移転・縮小させるのに、広域防災拠点の機能強化といっても、なんら保障はない」と計画の実態を報告しました。
そして、「動物よりも、大学誘致のことしか頭にない久元市長に対し、みなさんが集めようとしている大学誘致撤回を求める署名を集めることは大きな力になります。一緒にがんばりましょう」と呼びかけました。
*
全体討論では、十六人が発言。再整備計画修正素案で、再整備の対象になっている登山研修所の関係者は、「一九六四年につくられた私たちの建物は、横が岸壁となっている、全国どこを探してもない近代登山の夜明けを告げる文化的な価値のある建物になっている。久元市長が、昨年十二月に来たときは「この建物は残しますよ」といっていた。しかし、今回の修正素案では、現在の建物を潰して、スポーツ施設に集約すると決まったという。本当に憤りを感じる」と訴えました。神宮外苑再整備に反対する運動を進めている東京からの参加者は、「東京でも、王子公園・動物園を守ろうというみなさんの運動は注目されていて、私もこの集会のためにやってきました。公園の再整備など全国で問題になっている。ぜひみなさんの運動とコラボなどしていきたい」と述べました。
「土がやさしいサブグラウンドは残してほしい」「緑豊かないまの王子公園は、このままにしておいてほしい」「大学や立体駐車場などの建設は、既存施設を廃止するだけでなく、高層建築となり、景観をも壊してしまう」など、王子公園への思いなどが語られました。
また、「署名を全戸訪問で集めている」「SNSなどを活用し、もっと若者世代の目に触れる取り組みにもしてほしい」など、取り組みへの意見や要望も寄せられました。
*
最後に会事務局長の門屋史明(筆者)が、①大学誘致でなく、王子公園、動物園の充実を求める第二弾署名(紙、オンライン)を五万人分集めよう、②修正素案へのパブコメ(九月二十七日~十月二十六日)を前回を超える三千人規模で神戸市に届けよう、③王子公園再整備計画が議論される神戸市議会の傍聴などで市民の監視を強めよう―などの行動提起を行い、SNSで取り組みなどを発信することも呼びかけました。
〔門屋史明=同会〕

オンライン署名(Chage.org)はこちらで→https://bit.ly/3QQfCU2 

(兵庫民報2022年9月25日付)13:30

地域医療構想ノー 住民の命守り老後を支える地域の中核病院を守り充実させよう:JCHO神戸中央病院の充実を求める会が第4回総会

来賓挨拶をする朝倉えつ子市議

JCHO神戸中央病院の充実を求める会は九月十七日、神戸市北区すずらんホール多目的室で第四回総会を開催しました。
総会は、経過報告、会計報告、行動計画と松浦勝会長(新)、門脇操事務局長ほか十四人の新役員を選出しました。
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記念講演では「コロナ禍の医療現場とJCHO病院の役割」と題して全JCHO労組前書記長・大島賢氏が講演。独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)の組織的特質を解説。住民に開かれた組織であることを強調しました。地域住民にかけがえのない公的病院として神戸中央病院に住民の声や要求を届けて病院のいっそうの充実を求めていきましょうと述べました。
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来賓挨拶では、済生会兵庫県病院の存続と充実を求める会の浜本宏代表が、「神戸と三田両市民の反対にもかかわらず三田市民病院と済生会兵庫県病院の統廃合を強行しようとしていることは許せない。神戸市内に新三田市民病院建設の噂に両市民から怒りの声が上がっている。コロナ禍で地域の中核病院の重要性が浮き彫りになっている」と述べました。
日本共産党の朝倉えつ子神戸市議も来賓挨拶で、神戸市と三田両市長の会談内容を質問したが議事録がないのでわからないとの対応だったことを報告・批判し、神戸市がコロナ対応で重傷者中心に偏っているとも批判。JCHO神戸中央病院の充実を求める会の発展を期待するとともに、神戸市の国の方針から一歩も出ない姿勢が市民のコロナ死を増やしていると指摘し、追及を強めたいと述べました。
〔同会役員M〕

(兵庫民報2022年9月25日付)12:30

日本共産党芦屋市議団予算要求、「国葬」問題などで市長・教育長に申し入れ

伊藤舞芦屋市長(左)に予算要求書などを手渡す日本共産党市議団
(左から、平野貞雄、ひろせ久美子、川島あゆみ)

日本共産党芦屋市議団はこのほど、二〇二三年度予算要求等で伊藤舞市長ならびに福岡憲助教育長に申し入れを行いました。
例年、党芦屋市委員会(木野下章委員長)と連名で提出している来年度予算要求書については、「新自由主義からの脱却」「「市民が主役」を貫く」など基本的についての重点要求五項目と、くらし・福祉や教育、防災、まちづくりなど百九十九項目について実施・実現を求めています。
また、コロナ禍に入って以降、これまで数度にわたって提出してきた申し入れや要望書の内容を前提に、現時点で求められる生活支援等についての要望書も併せて提出し、市長、教育長とそれぞれ懇談しました。
市長からは、コロナ禍の下での国の生活支援のあり方などについての問題意識も示され、教育長からも党の申し入れに対する率直な意見も示されるなど、なごやかに懇談しました。
同市議団は、今回の申し入れに先立って八月末に「「国葬」にあたって、公的施設での半旗掲揚や記帳所の設置を行わず、学校等にも求めないこと」や市民に黙禱等の弔意を求めないことなど三点にわたる「「国葬」に関わる申し入れ」も市長、教育長に提出し懇談しています。
〔平野貞雄=芦屋市議〕


(兵庫民報2022年9月25日付)12:00

日本初の「労働者劇団」が神戸で生まれた:★新連載「兵庫県、日本共産党誕生期を探求する――労働者、市民の活動」〈1〉

「神戸劇場」の位置:新開地二丁目の聚楽館跡地角にある新開地駅エレベーター棟の壁面に掲げられている復元図。その写真の上に白縁文字で説明を載せました。(編集部)
 
治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟兵庫県本部企画
日本共産党創立百年を記念して治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟兵庫県本部は、「兵庫県、日本共産党誕生期を探求する」の連載を開始します。(月一回、全六回の予定)
*
今回の連載は、一九二一年の川崎・三菱大争議の二年前、日本で初めて、神戸・新開地で開催された「労働劇団」の紹介からスタートして、一九二六年一月の兵庫県での日本共産党細胞(党支部)設立前後の労働者、市民の活動をとりあげていきます。
昨年の連載「川崎・三菱大争議百周年、民主主義の日本めざして」(注)の続編にあたります。

日本初の「労働者劇団」が神戸で生まれた

神戸・劇団どろ代表 合田 幸平

サボタージュ闘争の結果

一九一八年・大正七年八月「川崎造船所サボタージュ闘争」が解決し、「八時間労働制」が実施され、平均十一時間五十九分だった労働時間が九時間五十五分に減少、賃金も一・三七倍に上がり、職工たちの余暇がすこしは増えた。「友愛会」の久留弘三は組合員の教育に力を入れ、未組織の労働者へのPRや文化的な働きかけを強めていこうとしていた。そんな中、日本最初の労働劇団が誕生した。
「社会運動と芸術運動が並行して発展しなければ、真の改革ができるはずがない」という強い信念で労働者のための労働劇団を作りたいと活動を開始していた東京の平沢計七と久留氏は、連携を取っていたいきさつがあった。
神戸の友愛会の会合などで以前から「自分たちだけで芝居をやってみよう」という意見が出ていた。就業時間が減り、早く家に帰れるようになったのを機会に、「労働劇をやってこましたろやないか」といった声が川崎造船所の電気工作部の一部から起こった。その中心人物は、同工作部の青柿善一郎の下でサボタージュの時も活躍した丹崎永一(勉)だった。丹崎はそれを久留氏に伝え、新国劇のファンでもあった彼は、毎日新聞神戸支局の村嶋帰之氏に相談、新国劇の沢田正二郎の指導を受けるという話まで進んだ。沢田も大乗り気だったが、この計画は日程の都合で実現しなかった。しかし稽古は造船所の仕事が終わってから神戸の山手の民家で毎夜のように行われた。

新開地・神戸劇場で

そして一九一九年・大正八年の四月十七日、荒田町の宝福座で試演をした後、五月十日から三日間、新開地の神戸劇場(聚楽館の南向かい、小料理屋の横)で華々しく開演した。
(木村和世『路地裏の社会史―大阪毎日新聞記者 村嶋歸之の軌跡』〈昭和堂、2007〉)

観客は造船所の職工がほとんどで、満席。出しものは悲劇『文明の賜』五場、喜劇『労か資か』一場、喜劇『木綿着実行』三場で、労働者の日常茶飯事を扱ったものだった。小道具に旋盤やフライス盤を運んできて舞台でそれを運転した。本物の職工、本物の機械だから真に迫るのは当たり前、客席は「しっかりやれー」や「削り過ぎたらあかんでー」という声援が飛び交うなど大騒ぎになった。
労働者による労働者のための労働劇はこうして大好評で神戸の初演を打ち上げ、加古川、姫路などへ持ってまわった。
昼間働いていた労働者が夜の余暇を利用して劇団活動を行うという試みは、「舞台と観客席が一つに融けあうことのできた」という意味において「一応の成功であった」と毎日新聞記者の村嶋氏は評価している。「日本最初の労働劇団」は第一回の公演だけで終わった。
労働演劇創始者の平沢計七は、関東大震災の一九二三年九月三日夜、身柄を拘束された亀戸署で騎兵第一旅団 (日本軍)習志野聯隊の兵士たちによって銃剣で刺殺された。いわゆる亀戸事件である。来年がその百周年。彼の創作戯曲『一人と千三百人』は、労働争議を団体交渉まで真正面から描き出した、日本文学における最初の作品。講談社文芸文庫で、平沢の他作品とともに読むことができる。
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労働演劇を現代に引き継ぐ、劇団どろの次回公演は永井愛の傑作喜劇『歌わせたい男たち』。演出・合田幸平で、十月十五日、十六日、新長田小劇場にて行います。詳しくは劇団どろHP(https://gekidan-doro.jimdofree.com/)で。

【注】前回連載は、好評で、パンフレットにまとめ、すでに千冊を超え普及しています。大争議百周年記念の集会もズームでの視聴を含め、好評のうちに成功しました。前回パンフのご注文は、治安維持法国賠同盟兵庫県本部(メール hkokubai@gmail.com)までご連絡をください。


(兵庫民報2022年9月25日付)11:30

日本共産党創立百周年記念講演会への感想から

日本共産党創立百周年記念講演会(九月十七日)の県内での視聴者から寄せられた感想の一部を紹介します。
◎私は一九六〇年、安保闘争を当時組合青年部として闘っている中で、民青に加盟、続いて日本共産党に入党しました。第八回党大会の綱領確定から今日まで、講演の中で強調されたその時々のようすが、年代を追って思い出されました。これからも科学の党としての歴史を学び、頑張っていきたい。
◎「不屈」は私の好きな言葉です。戦前の闘い、沖縄での闘いに心を打たれました。
◎平和とくらしが大変になっている時、市民と野党の共闘、革新懇運動を力に、沖縄勝利を力に、支部とみんなで力をあわせて、強く大きな党をつくっていくことに力を尽くしていきたいと思います。
◎党の百年の歴史、党員のねばり強い活動、戦前の弾圧にも負けない活動が聞けて、すごく感動しました。ソ連共産党や中国共産党の日本共産党への干渉とそれに盲従する分派活動に毅然と対決する姿勢があったからこそ、自民党や他の党からの攻撃に耐え、百年活動できたのだと思う。私が学生時代に入党してもうすぐ四十五年になると思いますが、本当によかった。
◎講演は日本共産党の理論的、政治的、組織的成果と現状を分析し、よく理解できた。百年史ということで、路線と政策論だけでなく、党の発展に貢献した人々を登場させたのは良かった。
◎百年の歴史の重みを感じました。どんな困難にも屈せず、その時々にきちんと総括し、前進している党の姿に誇りを感じました。次の百年へ向けて、微力ながら努力していきたい。
◎さまざまなエピソードはリアルに伝わり感銘を受けました。さまざまな人々の偉大な功績が今につながっていることを改めて実感し、身近に感じました。困難ななか正しい道を歩む努力で今があることに感謝の念に堪えません。今、新たな大逆流を押し返す闘いが必要です。力を合わせて頑張ることが大切。みんなと語り合い進んで行こう。

(兵庫民報2022年9月25日付)11:00


学ぶ権利を保障して!:兵庫の学生たちが政府・国会要請行動


日本民主青年同盟兵庫県委員会(上園隆委員長)は昨年十二月から「学生実態アンケート」に取り組み、このほど、結果をまとめました。
兵庫県内の大学で学ぶ学生から寄せられた同アンケートには、「バイトと大学生活の両立ができない」「一日一食、同じものを食べている」「給付金は大学生全員に配って欲しかった」「もっと学生に予算を使って」など、窮状や切実な願いが書かれています。
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これらの声を受け、八人の学生代表が九月十四日に上京し、文部科学省と国会議員にそれぞれ要請を行いました。
要請内容は次の通りです。
①大学の学費を値下げしてください。将来的に無償化、早急に半額にしてください。
②給付型奨学金を拡充してください。
③学生等の学びを継続するための緊急給付金の三回目を、対象を限定せずに実施してください。
④貸与型奨学金の返済を免除してください。
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要請行動に参加した学生は「コロナに加えて物価高騰で生活自体が大変」「学費が高すぎると進学を諦めた友人がいる」「留学したいけれど費用が工面できないと諦めている」「学費のためのバイトで体を壊し成績が落ちて奨学金申請も通らない。辞めろと言われているに等しい」など切実な実態を訴えました。
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学生たちとの懇談に、日本共産党からは(写真下の右から)山下よしき参議院議員・党副委員長、宮本たけし衆議院議員、吉良よし子参議院議員が出席、「皆さんのお話に胸が痛いです。生きづらい社会にしたのは、政治の責任だと痛感しています。力を合わせて未来を切り開きたい」「高等教育無償化は国際公約です。早期実現を求めてがんばります」「入学金廃止もあわせて追及したい」などと応じました。
*
文科省要請には、宮本衆院議員が同席しました。学生たちは、いさか信彦衆院議員(立憲)も訪ね、懇談しました。
〔金田峰生〕

(兵庫民報2022年9月25日付)10:30

兵庫山河の会 〈九月〉

いつまでも庭にたたずむ垂乳根よもう眠りませ四度目の夏
 山下洋美

現在の日本を語る容疑者の男ざかりの幼な面持ち
 石井敏子

公園の放りおかれしボール蹴るうまく木陰に入りて休まる
 山下正弘

あの夏の日から三年あの方の好きなお店で思い出語る
(八月八日安武ひろ子さんの命日)
 塩谷凉子

目が泳ぐ萩生田さんの会見は危うい日本白日のもと
 山下 勇

夏帽は六甲山を思いだすイノシシと風吹き岩で綱引きしたね
 古谷さだよ

油照りの一日乗り越え縁先でかすかな海風生き伸びました
 山下直子

庭の木に蜂の巣見つけ落としたり一件落着胸なでおろす
 鵜尾和代

国葬は酷葬と揶揄しせり世界の良識見捨てる日本
 岸本 守

アベ賛辞バカな本が山積みの本屋の前で深呼吸する
 大中 肇

十三で逝きし従兄の青春は訪れぬまま卒寿となりぬ
(爆心地三百メートル、建物疎開の作業中被爆 行方不明)
 西澤 愼

百均の店に手にする物に問う つくらるる仕組み流通の背景
 古賀悦子

(兵庫民報2022年9月25日付)10:00


強制連行・強制労働による中国人犠牲者を慰霊する集い:日中友好協会兵庫県連合会


アジア太平洋戦争の末期、日本政府は国内の労働力不足を補うため国策により中国大陸から中国人を強制連行し国内百三十五事業所で苛酷な労働を強いて全国で六千八百三十四人、兵庫県内で四十五人が亡くなっています。
日中友好協会兵庫県連合会は九月十一日、神戸市兵庫区の宝地院で二十四回目の慰霊の集いを開催し、読経と焼香を行い犠牲者を追悼しました(写真)。
*
兵庫県内への強制連行は、神戸港へは一九四三年から一九四四年に九百九十六人、相生の播磨造船所へは四百九十人が連行され、港湾荷役や造船所の雑役工として強制使役され、神戸港で十七人、相生の造船所で二十八人が亡くなっています。
一九五〇年に日中友好協会が創立され全国で強制連行の実態調査と遺骨送還運動に取り組みました。遺骨送還は一九五三年の第一次から一九五八年の第八次まで続き、兵庫県では一九五七年十月の殉難中国人慰霊祭の翌年に当時の宝地院住職と日中友好協会神戸支部役員の二氏が相生の市営墓地に埋葬されていた遺骨三柱を中国へ持参しました。
中国人宿舎三カ所の一つで宇治川商店街東にあった戎井旅館の主人戎井隆寿さんは生前、当時の状況について語っています。
「軍の命令で私が経営する旅館が捕虜収容所として徴発されました。木造三階建て、部屋数五十、命令がくるとすぐ建具、畳等全部取り払われ、床にむしろを敷き、空家同然の状態で中国人捕虜三百人程が入り憲兵隊の監視下に入りました。その待遇は目に余るもので、食事となればひどいものでした。捕虜への給食を日本人監視員がピンハネし彼らは一層空腹にさいなまれ青白い顔でガタガタ震えていました。就寝時も布団はなく藁むしろの上にごろ寝しドンゴロスやアンぺラ類をかぶり過ごしていました。昼間の荷役労働の厳しさと十分な睡眠、食事が取れないことから日々体力は弱り、病気も出て動くのも大儀そうでした。やがて病気で死ぬ者もありました。監視員は容赦なく牛馬のようにムチでヒッパタクので仲間に支えられ港湾へ出ていく病人も増えてきました。衛生状態が悪く、風呂に入れないので体臭は実にものすごく近隣の人から苦情が出るほどで私たちで何ともすることができません」――
神戸港での犠牲者の遺骨は今も所在がわかっていません。
*
慰霊する集いは犠牲者追悼のあと同寺地階集会所でセミドキュメンタリー映画『私はシベリアの捕虜だった』を見ました。〔上田雅美=日中友好協会県連〕

(兵庫民報2022年9月25日付)9:30

観感楽学「総合的に判断」


国会閉会中の衆議院運営委員会で安倍元首相「国葬」問題での質疑が交わされた。日本共産党の塩川議員が「「国葬」は統一協会の活動を是認することになる」と問いただしたのに対し、岸田首相から出てきたのは「総合的に勘案し、政府として適切に判断していく」という答弁であった▼その「国葬」に齋藤兵庫県知事は公費で出席し、県関係の施設は弔旗を掲揚するというので県革新懇は十六日、それらの中止を求め兵庫県と懇談の場を持った。その際に当局から「総合的に判断した」という言葉が出てきた。そこに参加していた筆者はおもわず「ブルータスよ、お前もか」とノートにメモしてしまった▼「総合的判断」なるものは国民にとって不利益なことと政権が自覚している施策を進めるとき、それを押し通すための煙幕ことばである。だから岸田政権下でもしょっちゅう使われている。しかし「国葬」に異議を唱える人々がますます増えているのは煙幕の向こうの正体に気づいているからだ▼ところで十六日の懇談に同席していた県教育委員会事務局からはこんな説明があった。「県教委からは県立学校にも市町教委にも「国葬」に関わっては何らの通知も出さない」。いま様々な分野や地域からの声がこの破廉恥な「国家的行事」を追いつめている。(T)

(兵庫民報2022年9月25日付)9:00

2022年9月18日日曜日

少人数学級実現し、地域の高校を存続させよう!――一致する要求実現のため地域の皆さんと力あわせて頑張ります! 日本共産党兵庫県議会議員 入江次郎

日本共産党兵庫県議会議員 入江次郎

兵庫県教育委員会は少子化による生徒数の減少を理由に、「普通科・総合学科で一学年六~八学級規模を確保する」とした「県立高等学校教育改革第三次実施計画」を二〇二二年三月に策定。同年七月には、二〇二五年度までに県立高校十四校を六校へ統廃合(発展的統合)する対象高校名を公表しました。
第四学区(旧姫路・福崎、旧西播)では、姫路南・網干・家島を統廃合し一校へ、夢前・福崎を統廃合し一校へとする計画を発表しました。さらに、県教委は、対象校は公表していませんが、二〇二八年度までにさらなる統廃合を推進する方針を掲げています。(これとは別に姫路市教育委員会は姫路市立高校三校を一校へと統廃合する計画を公表しています)
県教委は、かつてない規模での統廃合計画であるにもかかわらず、生徒、保護者、地域住民らに十分な説明はしておらず、今後も説明会開催に否定的です。年度内には統合後の新高校設置場所を、来年度には新校名と設置学科を公表するスケジュールです。地域では、あまりに一方的で唐突な県教委のやり方に疑問と不安の声が広がっています。

住民説明会開催を

これまでも県教委は、豊岡聴覚特別支援学校と出石特別支援学校の統廃合問題で、齋藤知事は、行財政運営方針の見直しなどで、その進め方が「一方的」「トップダウン」「説明不足」などとして、保護者、地域、市町、議員から批判が相次ぎ、大幅見直しを迫られてきました。
現在、県教委は統廃合を行う学校ごとに学識経験者、対象校の校長及び教頭、市教委、県教委らで構成する「発展的統合に向けた検討委員会」を設置し、「基本計画を検討する」としています。しかし、学識経験者は全て県立高校の元校長ばかりです。これでは、「県教委主導の身内だけの検討委員会」との批判の声があがるのは当然です。
県教委は、生徒、保護者、地域などを対象にした住民説明会を開催し、丁寧に県民の意見を聞くところから始めるべきです。

小規模でも活力にあふれ、進学実績も:千種高校

統廃合対象高校名が発表されて以降、姫路市議団と統廃合対象高校や、影響を受ける中学校などを訪問しました。また県議団は九月八日、全校生徒百十二名、一学年一学級の小規模高校でも活力にあふれ、実績をあげている千種高校を訪問し、それぞれ校長・教頭らからお話を伺いました。また、地域、教員、保護者からもたくさんのご意見を伺いました。

千種高校で給食を試食する県議団

千種高校では「地域・保護者・教員が一体で千種高校を支えている。少人数だからこそ教員と生徒がじっくり向き合う教育ができている。中学時代に不登校だった生徒にも正面から向き合い今は楽しく登校している。少人数指導で毎年、国公立大進学の実績もあげている」。一方で課題として「クラス数が少ないので教員数も少ない。一人の教員が四教科を受け持つ例もあり、負担になっている。加配教員を増やして欲しい」などの状況が聞けました。
地域の訪問先では「あそこの写真屋は○○高校専属」「あそこの学生服屋も△△高校専属」など、高校統廃合の地域経済への影響も計り知れません。

請願署名活動スタート

第四学区では、高教組などを中心に「公立高校を考える会」が結成され、七月二十四日には姫路市内で集会を開催。「姫路南、網干、家島が一校へ統廃合されると、山陽電車沿線の県立高校普通科は一校になってしまう。子どもや保護者の通学時間や通学費負担がますます増える」などの意見が出されました。
会では県教委のスケジュールにあわせ、短期勝負であることを確認し、十一月末の県議会に「統合計画の見直し」「少人数学級実現」を求める請願署名活動を開始することを決めました。
*
地域では一方的な高校統廃合発表で混乱が広がっています。
県教委は、まずは住民に丁寧な説明を行なうこと。地域の学校を統廃合するのではなく、少人数学級を実現し子供たち一人ひとりに丁寧な教育を実施すること――など一致する要求で地域の皆さんと日本共産党は力を合わせてがんばります。

(兵庫民報2022年9月18日付)16:00

西宮市でも「高校統廃合計画を考える会」(仮称)結成・運動展開へ


県教委の高校統廃合計画中、西宮市では西宮甲山高校と西宮北高校が対象となっています。西宮革新懇が八月十七日に開催した「県立高校の統廃合を考えよう! 学習と意見交換会」(八月二十八付既報)参加者のうち三名が呼びかけ人となって、来る九月二十四日に「高校統廃合計画を考える会」(仮称)を立ち上げ、運動を進めていくことにしました。
九月七日には有志が甲山高校前で下校する生徒たちにビラを配布しました。このバス停には生徒専用ゾーンが設けられており、バスを待つ生徒とゆっくり対話しながら約二百枚配布できました。「どうなるのか心配」(二年生)、「自分の後輩がいなくなることが寂しい」(三年生)、「二十四日の会に参加しようかな」(一年生)―など素直な声が寄せられました。最初は「いいんじゃないですか!」と軽く受け止めていた生徒も、説明が進むにつれて真顔で考える姿が見られました。
子どもたち、保護者や市民の方々とともに大きな運動にしていきたいと決意しています。
〔上田隆=西芦地域労連〕

[西宮]「高校統廃合計画を考える会」(仮称)準備会

9月24日(土)14時~16時、西宮大学交流センター大会議室(西宮北区口アクタ東館6階)/入場無料/連絡先:全教西宮教組・高教組西阪神支部 Tel 0798-26-0537(西芦地域労連)

(兵庫民報2022年9月18日付)15:30

日本共産党県議団が重要政策提言:

日本共産党兵庫県議団は九月七日、齋藤元彦知事に対し、二〇二三年度予算編成にあたっての重要政策提言を行いました。
ねりき恵子団長は、冒頭、「コロナ禍から命を守る施策、暮らし、福祉、教育の充実、ロシアのウクライナ侵略を批判し、九条生かした平和行政を貫くことを求めます」と発言しました。
きだ結政調会長は、三百九十二項目にわたる提言の概要を説明。▽コロナ感染者の早期発見、診断、治療が行われる体制、▽二〇三〇年までに温室効果ガス六〇%削減(二〇一〇年比)など気候危機対策、▽高校統廃合ではなく三十人学級の実現、▽消費税減税・インボイス制度中止を国に要望、▽河川整備・土砂災害対策、▽鉄道駅舎バリアフリー化、▽コロナ禍での事業者、文化団体支援等の中心点を述べました。
各議員からも補足説明を行いました。庄本えつこ議員は、「国葬に反対し、公費を使い参加すべきではない。県民へ弔意の強制は行わないこと」「県と統一協会との関係をきちんと調査し、関係が認められたなら関係をきちんと断つこと」など、喫緊の課題について発言がありました。
またいそみ恵子議員、入江次郎議員は、それぞれの地元で問題となっている高校統廃合計画について、「地元では、何の説明もされずに、ほとんど知られていない。学校関係者だけではなく、地元の地域住民をひろく対象にした説明会などは、最低限行うべきだ」「統合計画になっている学校には、地域の運動によってつくられた学校もある。少人数学級にして、学校を残す方向で検討すべきではないか」などの意見を述べました。
ねりき議員は、「但馬地域の特別支援学校の統合計画において、聴覚特別支援学校の高等部を設置してほしい、寄宿舎は存続させてほしいなど、当事者の方々の意見を十分ふまえた計画にすべきだ」「パートナーシップ制度を県として行い各自治体が連携できるように」などを強調しました。
きだ議員は、自身のコロナ感染による経験もふまえながら「基礎疾患がなく、はじめは軽症者であっても、いつ重篤化するかわからないなか、検査キットで陽性だと判明しても発生届を出さず感染者として登録されない兵庫県独自の『自主療養』制度は見直すべきだ」など、提言についての補足説明を行いました。
齋藤元彦兵庫県知事は、「提言については、よく検討させてもらい、施策に反映させたい」と応えました。
〔門屋史明〕

(兵庫民報2022年9月18日付)15:00

川西市、中学校給食がスタート小・中学校給食費2学期の無償化も

川西市では、市民の強い要望だった中学校給食が九月一日(二学期)からはじまりました。日本共産党議員団は、市民の皆さんと一緒に、小学校給食と同じ自校直営・週五日米飯・和食中心の中学校給食を求めてきましたが、市は、「早期に市内七中学校一斉にはじめることを最優先にする」として、給食センター(四千百食・運営PFI)での実施となりました。
議員団は、給食センターでの実施が決まった後も、小学校と同じような献立や手作り調理、アレルギー対応や食育の充実を求めると共に、センター建設地が南北に細長い市の一番南・川西南中学校の校庭で行われることから、同校の学校生活への影響、全中学校への配送、調理後二時間以内喫食が守れるのか―など提案・要望と点検を繰り返してきました。
七月八日、九日に施設内覧会実施、その後、調理や配送のシミュレーションが行われ、八月十九日には全中学校での試食が実施されました。
給食調理は求めていたように、小学校と同じように昆布や削り節から出汁をとる、ハンバーグやフライなども素材からの手作り、また和食中心の米飯給食の提供とし、食物アレルギー対応については、除去食・代替食の提供などにより特定原材料等二十八品目に対応する体制がとられています。
給食がはじまり、配送・喫食時間に問題がないこと、おおむね味などは好評であること、量を少なく感じる生徒があること―などが報告されています。生徒の声や要望を大切により良い給食になってくれることを願っています。
ただ、案じていたようにセンター所長が本庁と兼務など、市側の職員配置が十分ではなく、近隣市町の職員配置と比較しても特別少ない職員配置(上の表)となっています。献立作成や物資発注、PFI事業者との連携や点検、中学校における食育の取り組みなどを考えると余りにも不十分です。少ない人数でもできるから~ではなく、より良い給食の実施や学校単位での食育を進めること、職員を育成するためにも、当初予定(五人配置)していた通りの職員確保を強く求めています。
市はコロナ禍の支援策として、二学期だけですが、小・中・養護学校の給食費無償化を実施しています。また、議員団でも要望していた、センターでの給食実施に伴い、詳細は未定ですが、来年の夏休みから留守家庭児童育成クラブでの「ランチ提供」がはじまります。
「食べることは生きること」、こども達の成長・発達に欠かすことのできない食の確保。これからも議員団は、学校給食の目的達成はもちろん、地産地消の取り組み拡大、添加物や遺伝子組み換え食品の使用を減らすなど、さらに安全・安心・おいしい給食をめざして取り組んでいきます。
議員団は、保育所・こども園などの就学前施設や小・中・養護学校の給食費無償化を切望しています。
〔黒田みち=川西市議〕

(兵庫民報2022年9月18日付)14:30

給食センター内に配置されている職員数など

川西市 尼崎市 伊丹市 猪名川町
対象学校数 7校 17校 8校 小6、中2、幼3
最大調理能力 4,100食 11,000食 6,000食 3,500食
所長 1・兼務 1 1 1
係長 1
事務職 3 3(2) 2(1)
栄養教諭(県) 1 4 2 3
管理栄養士 1 2
備考 直営調理
合計 (3) 11 5 5

  • ( )内の数字は、事務専門。一人は所長を兼ねています。
  •  猪名川町は、直営調理(正規調理員5、再任用1、会計年度任用職員シフト制34人)。
  •  伊丹市は、小17校、特別支援1校の給食は、給食センター2カ所(各6,500食)で実施。それぞれのセンターにセンター所長、事務員、管理栄養士がはりついています。
  •  川西市は、センター所長を就学・給食課の課長が本庁業務と兼務します。
  •  就学・給食課の業務とは、「学校の設置、廃止又は変更及び就学区域の設定又は変更/就学/学校基本調査及び児童、生徒数の推計/学級編制/就学援助及び就学奨励/奨学資金/学校園所の給食/学校給食会/川西市奨学基金などに関すること」となっています。

豊岡市議会が平和都市宣言


豊岡市議会は九月議会の開会日九月二日に平和都市宣言を全会一致で議決しました。日本共産党議員団は二〇〇五年の市町合併以来、ずっと市議会で非核平和都市宣言を要求・提案してきました。また新日本婦人の会豊岡支部が核兵器禁止条約発効を機に「日本政府の批准を求める意見書」の請願を行うなど、市民の取り組みもありました。ともに今回の議決を大変喜んでいます。
豊岡では昨年春の市長選挙で市長が交代。合併前から二十年続いた中貝市政に代わり、同じ保守派ながらも「主人公は市民」を選挙公約にした関貫市政が誕生。市長選後の市議会で奥村忠俊前議員が宣言を求めた際に、関貫久仁郎市長は「検討する」と答えていました。
昨年秋の市議選で日本共産党議員団は、非核平和都市宣言を公約の柱の一つにしました。「宣言をしていないのは但馬三市二町で豊岡市だけ、兵庫県の中でも豊岡市と佐用町だけ。直ちに宣言を」と訴えました。今年に入り、ロシアのウクライナ侵攻、核兵器使用の威嚇という情勢を踏まえて、「今こそ宣言すべき」と三月議会では決議案を用意(後に取り下げ)、六月議会では須山市議が一般質問で取り上げました。
今回の決議については事前に関貫市長から「議会で決議を」と意向があり、議会運営委員会で調整し、開会日の全会一致採決となりました。全会一致とするために宣言文は抽象的になりましたが、さっそく具体化を求める市民の声もあり、豊岡市における非核・平和の取り組みの充実につなげていきたいと考えています。
〔須山ひろかず=豊岡市議〕

平和都市宣言に関する決議

世界の恒久平和は、全ての人々の共通の願いです。
しかし、最近の世界情勢を見ると今もなお、武力紛争が起こり、核兵器などの存在と拡散が、世界の平和と人類の生存に深刻な脅威と不安を与えています。今を生きる私たちは、世界の全ての人々と手を携え、核兵器のない社会をつくるために、最大限の努力を重ねていかなければなりません。
私たちは、未来の子どもたちが、この自然豊かなふるさとで安全安心に暮らしていくこと、そして、世界の全ての人々の恒久平和を希求し、ここに「平和都市」を宣言します。
以上、決議する。
令和四年九月二日
豊岡市議会

(兵庫民報2022年9月18日付)14:00

統一協会問題で党市議団が神戸市に申し入れ:徹底して調査・公表し、今後一切の関わりないよう

日本共産党神戸市会議員団は九月五日、統一協会(世界平和統一協会)および関連団体とのかかわりの有無等、市民の被害状況を調査・公表し、一切関係を持たないことを求める申し入れを行いました。

申し入れ事項は次のとおりです。
  1. 市として、統一協会及び関連団体と一切の関係を持たないこと。
  2. 統一協会や関連団体の集会やイベントにおいて、職員の派遣・参加、祝電・メッセージ送付、後援名義の使用許可、表敬訪問や寄付行為の受け入れ等、神戸市及び外郭団体において、当該団体との関係の有無や、公人の紹介者などをすべて調査し明らかにすること
  3. 消費者センターなどを通じて寄せられた相談など、市民の被害状況を調査・公表するとともに、霊感商法の対策を強化すること。
  4. 市内の大学、専門学校、高等学校での学生・生徒の被害対策として、統一協会関連団体などの反社会的カルトについての注意喚起をおこなうこと。
以上
*
安倍元首相の痛ましい銃撃死亡事件を契機として、連日、統一協会(世界平和統一家庭連合)およびその関連団体と政治家の関係が大きな問題として取り上げられています。
神戸市において、自由民主党神戸市会議員団所属の河南ただかず議員のあっせん・依頼によって参議院選挙の直前の五月十四日に統一協会の会長が講演し宗教儀式が多く含まれる集会に市幹部が出席し、五月三十日には、同じ市議の紹介・立ち合いのもと、神戸市は統一協会から寄付を受け取り、市幹部との記念撮影も行っています。
神戸市は、七月の市長会見において、紹介者が公人である市会議員だったにもかかわらずプライバシーなどとして秘匿し、市が受け取った寄付金についても報道で市議の関与が報じられるまで返還しませんでした。
霊感商法や高額献金で深刻な被害をもたらしてきた統一協会と、地方自治体や政治家が接点を持つことは「広告塔」の役割を果たすことになり、新たな被害を生み出すことにつながりかねません。道徳的な責任も厳しく問われるものであり、毅然とした対応が必要です。
日本共産党神戸市会議員団の森本真団長らは「反社会的行為をしている統一協会への認識が甘い。神戸市でも統一協会による被害で人生を台無しにしている人がいることを考えてほしい」と指摘し、市としてこうした団体と接点があったことを反省し、今後一切の関与をしないよう強く求めました。
応対した増田匡市長室長らは「議員から紹介があった時、警察や消費者庁にも実態を聞くべきだった。今後は一切関係を持たない」と答えました。

自民党議員の仲介での寄付、さらに明らかに

日本共産党神戸市会議員団が申し入れを行った二日後の九月七日、久元市長は会見で統一協会の関連団体から新たに三件の寄付と助成の記録があったことを明らかにしました。
二〇二一年から二二年にこども家庭局と社会福祉協議会、市の外郭団体への寄付があり、こども家庭局への寄付は自民党の岡田ゆうじ議員が仲介し、同局を訪問した際には無所属の松本しゅうじ議員が同席。市は二件の寄付金の返還は協議中としています。
〔日本共産党市議会議員団ニュースから〕

(兵庫民報2022年9月18日付)13:30


第41回はたらく女性の兵庫県集会:話し合い、つながり、共感し、問題点明らかにし、世論動かしていこう

第四十一回はたらく女性の兵庫県集会を九月十一日、長田区文化センターで開催しました。コロナ禍が続く中でしたが、今年度もリモート併用となり、会場とあわせて三十人の参加で開催できました。
*
講師は、元全労連副議長の長尾ゆりさんです。「コロナ禍で可視化された問題」と題して特に女性に起きた被害などについてお話を聴きました――
二〇二〇年三月の全国一斉休校以降その被害が顕著になったと言い、四月以降には非正規の女性が雇い止めの狙い撃ちとなりました。また、休業手当も支給されない、もともとの賃金が低すぎる、女性が育児・介護にかかわるケア労働の安くて当たり前の賃金は、命にかかわるケア労働を軽視し、命を大切にしない社会の在りようを明らかにしました。
しかし、私たちはこの間「声を上げれば変えられる」ということも経験しつつあります。森喜朗氏の発言による「#わきまえない女性」で森氏を辞任に追い込みました。選択的夫婦別姓やLGBT法についても世論の変化は大きく、今の政治の現状の方が遅れています。
国連女性機関(国連ウィメン)では二〇二〇年三月に「COVID19声明」を出しています。非正規など弱い立場の女性、仕事に行けなくなった女性への援助、DVから被害者を守ること、政策過程で女性の声を集める、女性が何を必要としているのかを女性に聞くことなど、私たち女性が必要としていることが書かれていました。
しかし、その時、日本国内ではアベノマスクの配布が行われただけでした。
安倍元首相の国葬は、憲法十四条(法の下の平等)、十九条(内心の自由)、八十三条(財政処理の基本原則)にいずれも違反しています。加えて、旧統一協会の内容が明らかになるにつれ、自民党の政策に、「家族重視」や「ジェンダー差別」が深く浸透していることも明らかになってきました。
――などが語られました。
*
今、様々な職場で人員不足や派遣社員の増加で正規職員に負担が大きくなっているところもありますが、私たち女性はコロナ禍であっても楽天的に、話し合うことでつながり、共感し、本当の問題点を明らかにし、これまでのように少しずつでも世論を動かしていこう。と参加者で共感しあいました。〔川村淑子=実行委員会事務局(高教組)〕

(兵庫民報2022年9月18日付)13:00


第47回垂水母親大会:身近に感じた憲法は希望そのもの


「希望は憲法!~吉江仁子弁護士といっしょに考えよう~」――子どもたちの未来のために私たちに今できること――と題して第四十七回垂水母親大会を九月四日、レバンテ垂水多目的ホールで開催し、会場五十人、オンライン三十人の合計八十人が参加しました。
吉江弁護士は――
国家のために私たちがいるのではなく、私たちが幸福を追求するために国家がある。法律が人権を侵害していると感じた時に、憲法が力になって、私たちの人権を守ってくれる。憲法を意識しない時は幸せであり、不幸せだと思う時は、憲法を力に闘って、自らの幸せを追求する。
したい・やりたいと思ったことの中から一部選んで生きていく。丁寧に自分に目を向けていくことの中に、充実や幸せがある。生きていたい社会・人生のために、何が必要か考えて主権者として生きてほしい。答えは自分自身の中にある。幸せの追求に枠をはめようとするものには、十三条に従って抗っていい。
――などについて語りました。
「そもそも憲法って?」「基本的人権って?」というところから、平和主義の柱である九条、平和的生存権まで、憲法は私たちが幸せになるためにあり、日本国憲法が古いのではなく、まだ現実が憲法に追いついてないのだ、ということなど、たくさん考えさせられました。
「他国に攻められたらどうする?」という問い自体がおかしく、「攻められたらもう終わり。攻められるということは外交政策の失敗。攻められないよう努力を続けよう」、そのためにどうしたらいいのか、真実を知り、もっと皆で語り合いたいと思いました。
吉江仁子弁護士のお話は、とてもわかりやすく、憲法を身近に感じられ、まさしく「希望は憲法」そのもののお話でした。
〔木村澄子=実行委員会事務局〕

(兵庫民報2022年9月18日付)12:30

兵庫労連が第62回定期大会:労働者が声あげ、職場・地域から平和で公正な社会をつくろう


「労働者が声をあげ、職場地域から平和で公正な社会をつくろう」をスローガンに掲げ、兵庫労連が第六十二回定期大会を九月十日、神戸市内で開催しました。

成山議長の挨拶

成山太志議長が挨拶を行い――
市民と野党の共闘に対する昨年の総選挙以来の攻撃と、ロシアのウクライナ侵略戦争とそれに乗じた「憲法九条で平和が守れるか」など、「二重の大逆流」のなかで参院選はたたかわれ、改憲勢力が三分の二を占めた。
岸田首相は投票日直後、早期に改憲発議をと言い出した。GDP二%への大軍拡で国民の社会保障などへのしわ寄せで矛盾は深まり、大変だと思った。
しかし、法的根拠もない「国葬」の実施を決めたことや、統一協会との癒着で、政権はいま追い詰められている。
統一協会との癒着では、アジア諸国を見下し、日本の戦争は正しかったと言っていた政治家が、日本は韓国に貢ぐ国という教義を持つ統一協会と組んでいた。思想的一貫性を欠き、政治家として失格であることも明らかになった。
来年は統一地方選挙、ここで審判を下そう。
労働組合をいま大きくする時だ。出身の郵政産業ユニオンといっしょに空白職場への宣伝にも参加した。非正規職員に聞くと、組合のないところではパワハラが横行、自殺者まで出ているそうだ。使用者と対決するには労組がないとたたかえない。
――と語りました。

総括と運動方針の提案

土井直樹事務局長が総括と運動方針を提案しました。総括については――
この間、憲法改悪反対署名を全組合員のとりくみにすることや憲法学習を提起してきたことを報告し、学習会を通じて憲法共同センターを再建した但馬や川西市の例を紹介しました。
春闘総括もふまえ、何より最低賃金の底上げが必要だと、生計費調査も行い、月額二十四万円、時給千六百円以上が必要なことを明らかにした。記者会見も行い、兵庫県の最低賃金引き上げへ反映させてきた。
しかし兵庫県労働局の最低賃金審議会は連合が労働側委員を独占、女性もいない。公正な選考を引き続き要請する。
参院選では各党に公開質問状を出し回答を特別号を出して組合員に知らせるとりくみも行った。
――などを報告しました。
方針については、組合員減少のなかで、ニュースやビデオも活用した労働者との対話を大切にして組合員増へ頑張ろうと提起しました。

討論

討論では――
憲法が保障する国民の生活の実現へ年金裁判で最高裁に上告して闘っている(年金者組合)。
春闘でスト権確立し五千七百六十三円の賃上げしたが物価上昇はさらに上を行っている。さらに賃上げへ奮闘する(JMITU)。
川崎重工中国出向労働者過労死裁判がはじまる。過労の労災が二〇一六年に決まっているが、川崎重工は労災も争う姿勢。支援して包囲しよう(医労連)。
兵庫県の公立高校統廃合で十四校を六校にしようと。学区大きくて説明会も開かない、姫路では市民の集会でPTAの方も発言、西宮でも計画中。豊岡の特別支援学校統合を市民の署名運動で凍結させた経験もつくった。いっしょに闘おう(高教組)。
教員不足深刻、全市町にアンケート送るとすべてから回答、四月で百六十八人欠員が明らかになり会見するとテレビでも流れた。コロナで教師も感染し、さらに多忙化。IT化で学力はついていないと実例も紹介しました(全教)。
自治体の非正規が会計年度臨時職員になった。ネットも含めたアンケートを実施すると一・六万集まった。文句言うと「いやならやめろ」と言われた、「二時間の時給で八時間働きました」など、連絡先書いてくれたら相談に乗れるのにという声がいっぱい書かれている(自治労連)。
――など、地域労連のとりくみも含め十人が発言しました。
*
方針案、会計議案が採択され、大会宣言も承認され、最後に団結ガンバローで閉会しました。
*
今大会は、コロナ感染拡大もあってオンラインも併用し、時間も短縮、メッセージはボードに張り出すなどの工夫をしての開催でした。
〔小林明男〕

(兵庫民報2022年9月18日付)12:00

「社会保障の拡充は経済発展の切り札になる」:市民アクション東灘の講演会で川西氏

市民アクション東灘は九月十日、東灘文化センターで恒例の学習会を開催しました。今回のお話は、兵庫県保険医協会副理事長で歯科医の川西敏雄さんです。
川西さんは冒頭、わが国の国力の凋落を豊富な資料に基づき説明。続けて社会保険、福祉、公的扶助そして医療や公衆衛生からなる社会保障の概要をわかりやすく解説した上で、「社会保障は国の施しではなく、国民が弱者になった時の国のシステムであり、国の義務、国民の権利である」と強調、なぜなら「全員が年を取ると弱者になる」と指摘しました。
国の予算と社会保障費、社会保障費水準、GDP(国民総生産)に占める家計消費の割合など、欧米、とりわけ北欧諸国と比較すると遥かに低位にあり、これを打破しなければ経済発展のエンジンにはならない、と解説しました。
過去三十年間の平均給与や所得の推移、貧困世帯の拡大などから、国内消費の低迷が経済力の低迷に繋がっているとし、正規雇用の拡大と賃上げ→消費の活性化・拡大→国内市場の拡大・経済成長→企業収益の増加→税収・保険料の増加→社会保障の充実→将来不安の解消→国内消費の拡大・活性化、という繋がりがあることを強調しました。
雇用誘発効果では、介護や社会福祉などが断然トップで、経済発展への効果についても公共事業に次いで社会保障分野(福祉・介護・社会保険・医療)が相対的に大きな割合を占めていることを川西さんは指摘しました。
最後に「高齢化や少子化が進む今こそ、医療・社会保障の拡充が求められている。それなくして経済発展はない」と締めくくって川西さんはお話を終えました。
〔藤丸徹=市民アクション東灘〕

(兵庫民報2022年9月18日付)11:30


西宮芦屋市民アクションが集会・デモ:国葬反対、統一協会との癒着究明


九条改憲NO!西宮芦屋市民アクションが「安倍元首相の国葬に反対します」集会・デモを九月十一日、阪急西宮ガーデンズ北で行い、約百五十名が参加。「憲法違反の国葬反対!」「統一協会との癒着究明!」などの声をあげました。
主催者挨拶に続いて、憲法研究者の永田秀樹関西学院大学名誉教授は「安倍さんが始めた官邸中心の政治、行政権の暴走その延長線上に今回の国葬がある」「岸田首相は、葬儀の挙行は、どういう形式にするか内閣に決定する権限があり法律の根拠は必要ではないというが、これは法の支配と法治主義に反します」「これ以上官邸の暴走を許さず、本来の議会制民主主義と法の支配のあり方を取り戻すために国葬をやめさせようではありませんか」と訴えました。
各政党・議員からは「憲法違反、統一協会と癒着した安倍氏の国葬強行は中止すべき」(日本共産党・いそみ恵子県議)、「法的根拠も、理由もない国葬は中止を。知事が公費で参列することはおかしいと監査請求もしている」(社民党兵庫県連合幹事長・おおつる求伊丹市議)、「税金を勝手に使うな!安倍氏だけを特別扱いは憲法違反」(新社会党芦屋総支部・要コウタ氏)、「国民を分断した安倍さんが国葬される事は許せない」(よつや薫西宮市議)、「国民の声が届かないことが問題、関心を持って大きく声をあげましょう」(田中あきよ西宮市議)などと訴え、参加者も大きな共感の声援や拍手を送りました。
集会の後、コールしながら阪急北口駅周辺を元気よくデモをしました。
通行中の皆さんからのシール投票の結果は、「賛成」十二人、「反対」百二十九人、「わからない」九人でした。「中止を求めるハガキ」は、十四人から届けられました。
〔樫村庸一=西宮芦屋市民アクション〕

(兵庫民報2022年9月18日付)11:00

読書の秋‼:まんなか世代が一箱古本市へ:川島あゆみ(日本共産党芦屋市議)


一箱古本市とは、参加者がおよそ一箱という制限の中で本を出品するイベントで、いま全国に広がっています。同じまんなか世代である私(次の写真の右)と佐藤結さん(同左、県委員会勤務員)は以前から、「本を通じて政治について話し合える場づくり」がしたいと考えてきました。

佐藤さん(左)と川島さん(右)
*
そこで、その第一歩として、九月十一日に伊丹「長寿蔵」前で開催された一箱古本市に出店しました。九月議会の一般質問が終わりクタクタでしたが、どんな本が売れるかと考え、憲法と平和、ジェンダーの本を中心に準備しました。
さて、当日は猛暑。汗だくになりながらディスプレイをしました。プロとして出店される方のお店はどれも勉強になる品揃えで、何より出店者同士の交流があることが新鮮でした。私たちは、こういう活動がしたかったのだなあ……としみじみと感じました。
また、まんなか世代にイベントの告知をしたところ、こむら潤さん親子や、宝塚からも三富稔之元市議・智恵子さんご夫妻、横田まさのり市議(お子さん連れで)が来場されました。佐藤さんは、前職時代の先輩と邂逅するなど嬉しい出会いも。売り上げは五千円近くになり大成功です。
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このイベントで出会ったある出店者の女性が「いよいよ実店舗を持ちたい、でも厳しいかもしれない」と話をされているのを聞いて、私たちは各地区等で事務所を構えているけれど、それが有効活用できているのだろうか?と考えさせらせました。芦屋市委員会の前でも小さな古本市を開催し、地域と繋がっていきたいと願っています。

(兵庫民報2022年9月18日付)10:30

芦屋平和委員会:あつまれ!ひろがれ!平和のわ:映画に感動、朗読劇に聞き入り


芦屋平和委員会(濱本美津子会長)は、「第十回あつまれ!ひろがれ!平和のわ――ふれあいPeaceカフェ」を九月十日に開催し、四十五人が参加しました。新日本婦人の会芦屋支部、芦屋母親連絡会が共催しました。
二〇一三年から毎年開催している「平和のわ」では、講演会や映画会、劇公演、ストーリーテリング、絵本朗読、ちひろカレンダーでのペーパークラフトなど多様な企画にとりくんできました。昨年からは、芦屋市民活動センター「リードあしや」の月例企画「ふれあいカフェ」の九月企画として、同センターを会場にして開催しています。
今年は、映画『九条を抱きしめて~元米海兵隊員アレンネルソンが語る戦争と平和~』の上映をメイン企画に、同映画のディレクター阿部裕一さんのお話、芥川龍之介原作『桃太郎』の朗読劇、新日本婦人の会会員によるコーラスの構成で開催しました。
朗読劇は、濱本会長が現代風に脚色。平穏に暮らしてきた鬼たちを「征伐」したことに疑問の声が出ると、桃太郎が「大量破壊兵器」をちらつかせる場面なども…
参加者からは「朗読劇、大変面白く聞き入りました」「九条はすごい! ネルソンさんにあらためて教えられました」「映画は感動しました。憲法九条の大切さを改めて感じました」「この部屋から九条を守る運動がはじまる…つくづくそう思いました」などの感想が寄せられました。
会場ではウクライナ支援募金もよびかけられ、多くの参加者が応えていました。 〔平野貞雄=芦屋平和委員会事務局長〕

(兵庫民報2022年9月18日付)10:00

亀井洋示「色あせる国葬」


(兵庫民報2022年9月18日付)9:30

観感楽学「対話力」


「対話力」―対面して話す活動が社会を変える—簡単なことではない。しかし、原水爆禁止世界大会での豪州代表の話は衝撃的だった。総選挙で核兵器禁止条約賛成の政府へ政権交代させた力は、核兵器禁止条約に賛成する八〇%の市民との「対話」を通じてだという▼昨年末、チリ大統領選挙で、新自由主義反対を訴えた左派連合が勝利。第一回投票では極右候補に次ぐ二位。決選投票までの十日間に、全世帯の二割近くの「百万軒対話作戦」を展開。百二十六万軒を訪問、対話し、逆転勝利した。三十歳以下の女性有権者の投票率を一〇%上昇させたのも直接対面の対話の力が効いた▼新宮町(現たつの市)の播磨新宮教会の梶原清子牧師(故人)は、町内会長を一軒一軒訪問し、核兵器廃絶署名の協力を話し合い、町民過半数の署名を実現した。小さな町に平和行進を招き入れ、夜間の町内行進でも五万円を超える募金が集まる。行進途上の家々から当たり前のように募金袋を持って出てこられる。「心を込めて粘り強く対話すれば誰もが応える」と語っておられた▼世論調査では核兵器禁止条約に七〇%以上が支持、非核宣言自治体九二・七%。この圧倒的な非核の世論を署名活動で「対話力」を発揮できれば国を変えることができるのでは。(K)

(兵庫民報2022年9月18日付)9:00

2022年9月11日日曜日

兵庫県原水協「原水爆禁止2022年世界大会 報告・交流のつどい」:市民社会の運動が核兵器廃絶の国連議論の〝主役〟に


兵庫県原水協は三日、神戸市内で「原水爆禁止二〇二二年世界大会報告・交流のつどい」を行いました。
今年の世界大会は三年ぶりの現地開催(オンライン参加と併用)で、コロナ禍を配慮して全国二千名規模での取り組みでした。兵庫県原水協は、「過去最大の代表団」をめざして「百人の代表、四百人のオンライン参加」を目標に取り組み、広島に七十九人、オンライン五十四カ所・約二百五十人の参加となりました。

兵庫県代表団の津川知久団長の講演

津川知久・世界大会兵庫県代表団団長(兵庫県原水協筆頭代表理事)が、「二〇二二年、時代は核兵器廃絶の新たなステージへ」と題する講演を行いました。
津川さんは、「三年ぶりに対面実施の世界大会は〝胸のキュンとなる場面が続出〟」として、小学生が「ロシアで「市民の権利が剝奪されている」ってどういうことですか」と堂々と質問に出て、ロシア代表が真面目に真剣に回答したこと、中学生が、「非核三原則を学校で習ったが詳しく聞けなかった。この大会で米国から原爆を落とされたのに、今は媚びを売っているのはなぜかわかった。同級生にも話してみます」と発言した場面などを紹介しました。
核兵器禁止条約第一回締約国会議(六月)には、米国と軍事同盟を結ぶドイツやベルギー、オーストラリアなどもオブザーバー参加し、「禁止条約は法的拘束力を持ち不可逆的であり、核兵器廃絶の基本的土台である」「ウクライナ問題は核抑止論が幻想であることをこれまでになく浮き彫りにした」「一部の非核武装国(日本など)が核保有を奨励するのは遺憾」など重要な合意、前進があったことを明らかにしました。
さらに、広島平和記念式典での市長、県知事、グテレス国連事務総長の挨拶とくらべて、岸田首相の挨拶が「見苦しいほどの落差があった」ときびしく批判しました。
世界大会が採択した「広島宣言」が、締約国会議の成果を受けとめ、充実させ、同時開催中だったNPT(核不拡散条約)再検討会議に反映させられたことを示しました。そして、NPT再検討会議はロシアの反対で合意できなかったが、「失敗でなく、非人道的核兵器が国際法上違法とされ、いよいよ廃絶に動き出した、市民社会の運動が核兵器廃絶の国連議論の〝主役〟の位置にたったという「新しいステージ」の二大特徴を活かして、核兵器禁止条約に参加する日本を実現する原水協の奮闘が世界から注目されている」と訴えました。

世界大会参加者の報告

つどいでは、これまでの平和大行進、「平和の波」行動、世界大会の取り組みをスライドで紹介したあと、世界大会参加者からの発言、活動交流が行われました。
「市民運動が世界に影響を与える前進をとげていることに感銘した」(芦屋市)
「四十年ぶりに世界大会に参加し、みんなの発言は鳥肌がたつほど素晴らしかった。世界中の運動をやさしい言葉で、自分の言葉で伝えられるようにがんばりたい」(西区)
「平和の波行動に三十二人参加し五十八筆の署名が集まった。大勢で楽しく活動するのが大事。署名を伸ばすために高校門前行動を計画。チラシでは反応が鈍いので、動画視聴につながりQRコード付きの栞を作る。青年が観て反応する動画がほしい」(須磨区)
「事務局体制の強化もめざして世界大会に複数で参加。オンライン視聴会には申し込まなかった人も来て八人が参加。少し明るい見通しができた」(但馬/その後、豊岡市議会が「平和都市宣言」を採択)
「核兵器、軍事費よりも国民を救済する方を優先するべきだと実感できた」(民青同盟)
「若い人のがんばりが見えた大会で希望が持てた。豪州が政権交代を実現して締約国会議にオブザーバー参加させた。核兵器は非人道的という見地から働きかけることの重要さを実感した。ジェンダーの視点が一貫して強調されたことに共感した」(AALA連帯委)
――など十人の報告はいずれも世界大会の感動を語り、次の運動の決意とアイデアを表明するものでした。
小村潤さん(さきの参院選兵庫選挙区候補)も長崎大会に参加し、現地でナガサキ・デー行動に加わって署名行動を行った経験を報告しました。
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兵庫県原水協は、県下各地で報告会と「広島宣言」の学習・具体的実践の話し合いを進めることにしています。〔梶本修史=県原水協事務局長〕

(兵庫民報2022年9月11日付)16:00

民青同盟兵庫県委員会はオンラインで原水爆禁止世界大会報告会――「来年は自分も行きたい」

民青兵庫県委員会は、原水爆禁止世界大会に参加した同盟員による大会報告会をオンラインで開催しました。
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まず、現地参加の五人が、総会や分科会などをテーマにそれぞれ報告しました。
――ベルギー代表の方がNATOを批判されていて印象的だった。アメリカの実質的支配のもとで国民の合意なしに核共有を強要しているとあった。憲法九条は世界でも応用可能とあり、その通りだと思う。(二十代労働者)
――碑めぐりの分科会に参加。原爆の爆風によってガラスやレンガがミサイルのように飛んでくると聞いた。「この川はたくさんの人や遺体で埋もれていた」と聞き、本で読んだことが本当にあったと実感した。核兵器は世に存在するべきではない。(学生)
――大会に参加してよかったのは、当事者の声を痛いほど聞けたこと。たくさんの運動が集まっていて、この運動が大きくなると、軍事同盟にも圧力がかかるし、さらに世論も活性化すると思う。(学生)
――小学生の時、溶けたレンガを手にした被爆者から証言を聞いた。今回は、当時二十三歳だった被爆者の話を聞いた。原爆の悲惨さを伝える活動にも力を入れていきたい。(学生)
――青年のつどいは民青からの参加者が多かったが、もっと広範な若い人に戦争や平和について興味を持ってもらいたい。周りの友人に話をするなど、こちらから働きかけることが重要だと思った。(学生)
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今回、世界大会に参加できなかった学生から「来年は自分も行きたい」と希望が出されたり、核兵器をなくすためにどんなとりくみができるだろうかと相談もされました。 〔伊木さち〕

(兵庫民報2022年9月11日付)15:30


神戸憲法集会:日本国憲法施行75年 いまこそ憲法9条を活かすとき/11月3日13時30分、長田区文化センター+オンライン配信/記念講演:伊藤千尋さん


「日本国憲法施行七十五年 いまこそ憲法九条を活かすとき」をテーマに十一月三日、神戸憲法集会を開催します。主催は憲法改悪阻止兵庫県各界連絡会議(兵庫県憲法会議)です。
講演は伊藤千尋さん(ジャーナリスト・元朝日新聞記者、「九条の会」世話人)で、「日本を戦争に向かわせないために――今こそ市民が前面にたつとき」と題して話していただきます。
会場は長田区文化センター(定員四百名)でオンライン配信も行います。十三時三十分開演。資料代は千円(学生五百円)。文化行事では、竹内久力さんのクラリネット演奏と安達萌さんのピアノ演奏をお楽しみください。
〔速水二郎=憲法共同センター〕

(兵庫民報2022年9月11日付)15:00

研究系職員雇い止め問題で理研と懇談――世界トップレベルの研究切り捨て:森本真(日本共産党神戸市議)


理化学研究所(理研)が来年三月に約六百人の研究系職員の雇い止めを計画している問題で、私は八月二十六日、日本共産党の田村智子政策委員長、宮本岳志衆議院議員に同行し、ポートアイランド・医療産業都市にある理研神戸キャンパス・生命機能科学研究センターを視察、理事やセンター長らと懇談しました。
今回の理研全体の雇い止めのうち、神戸の生命機能科学研究センターの研究室などサイクロトロン(イオンを加速するための円形加速器)を利用した「分子イメージング分野」(→注)の雇い止めが半数近くを占めています。
懇談で、理事らは「分子イメージングの研究は、二〇一三年からの研究でちょうど十年を迎える。計画上の廃止だ」と回答しました。
しかし、二〇〇八年に理研は、医療産業都市に鳴り物入りで「分子イメージング科学研究センター」を開設し、二〇一三年(四月一日)に「ライフサイエンス技術基盤研究センター」に再編。二〇一八年、神戸を生命機能動的イメージング部門として生命機能科学研究センターに改組して、分子イメージング研究を続けています。
今まで続けていた研究をなぜ十年で廃止するのかについての説明はありませんでした。任期付の研究系職員の無期転換を逃れるために十年の雇用上限を設置し、大量の雇い止めを実施しようとしています。
私たちは、「世界トップレベルの研究を切り捨てるのはあまりにも大きな損失だ。雇い止めされる研究者だけの問題ではなく、社会貢献を掲げる理研は国民に対する説明責任がある」と述べ、雇い止め撤回を求めました。
また、神戸市立中央市民病院では、二〇〇八年に「分子イメージング科学研究センター」が開設されたと同時に小型サイクロトロンと二つのPET薬剤製造ホットラボエリアを備えた分子イメージング研究部(当時は先端医療センター・理研との共同研究)が発足、PETに関する治験薬製造と治験実施、臨床研究などを現在も行っています。今後この部門がどうなるのかも不安です。
[注] 分子イメージングとは、生体内で起こる様々な生命現象を分子レベルで捉えて身体を傷つけることなく画像化するもので、これを応用したPET(陽電子画像法)やMRI(磁気共鳴画像)などの診断法は幅広く臨床応用されてきました。

(兵庫民報2022年9月11日付)14:30

政治変える共同づくりへ「いま、読まなあかん」――『新版 資本論』オンライン連続講座


石川康宏神戸女学院大学名誉教授を講師に招いての『新版 資本論』講座が日本共産党兵庫県委員会YouTubeチャンネルで続いています。九月十八日が第五回です。
先日の日本共産党兵庫県労働者後援会の会合でこの講座の第四回を視聴した方々が感想を述べ合って話題になりました。「川崎重工の過労自死、長時間残業、賃金未払いの相次ぐ相談の実態と、マルクスが書いている当時のイギリスの実態があまりにもそっくりや」「石川先生が説明した、労働者が健康だけでなく命も奪われる凄まじい実態、女性・児童労働を温存する資本の悪どさ・資本の暴走は今も同じ。非正規労働者がカップ麺の安いスーパーの情報交換を労働組合に聞いてくる」「労働者の自覚の高まり、共同のたたかいの発展、十時間労働制ができていくことを『資本論』をもとに石川先生が語られたことが良かった」――など、後援会の会合での議論は、労働者の共同のたたかいの大切さと、いまの政治を変える共同をつくることまで発展。「いま読まなあかん」「視聴する人をもっと増やさんとあかん」と大いに盛り上がりました。
誰でも石川先生の講演が視聴できます。過去回もプレイリストから視聴できます。今からでも遅くありません、いま、マルクスを深く学んで資本主義を変える展望をつかむためにも挑戦しましょう。〔小林明男〕

第5回
https://youtu.be/Kn-l1zVEcE8
連続講座(全回)プレイリスト
https://youtube.com/playlist?list=PL4XZmbMo-al5FiHNBfzlBEtoASodN8e5i

(兵庫民報2022年9月11日付)14:00

日本共産党兵庫県委員会が青年・学生党員を対象に連続学習会


日本共産党兵庫県委員会は青年・学生党員を対象に九月から連続学習会を開催しています。
第一回目は日本共産党綱領をテーマに開催し、中嘉信党県常任委員が講師を務め、質疑応答と感想交流の時間をとりながら学習しました。
質疑応答では、「日本では戦後に大政翼賛会に加わった人たちが復権しているが、なぜドイツやイタリアはそうなっていないのか?」「天皇の制度の廃止はすぐにできないのか?」などの参加者からの質問に、中さんは「自分たちで学習してもらうことも大切だ」ということを前提にしながらていねいに答えていました。
講義への感想では――
「アメリカへの従属のひどさに驚いた。知らないと動けないので学習は大事だと思った」「党に入るまではアメリカとの関係を考えることがなかったので学習の機会は重要だと思った」「日本はヨーロッパに比べて教育や福祉への予算が低い。軍事費に出す部分があるなら福祉へあててほしい」「性的少数者への差別や環境問題などに自民党や既得権益を持っている人が背を向けているが、自分たちが〝差別はダメ〟とはっきりいうことが社会を前向きにする一歩になると思う」などが語られました。
*
この学習会は十二月まで毎月一回の頻度で開催し、次回は科学的社会主義をテーマに行う予定です。
〔伊木さち〕

(兵庫民報2022年9月11日付)13:30

高砂市議選:大西ゆきさん当選――日本共産党は1議席に


高砂市議選(定数十九、立候補二十三人)は九月四日、投開票が行われ、日本共産党の大西ゆき候補(56)=現=が十七位で当選しましたが、さかべ勝彦候補(64)=現=は次々点で及ばず、日本共産党議席は二から一になりました。
投票率四五・一五%(前回四六・四六%)のもと、日本共産党の得票合計は二千百十一票(前回より三百四十八票減)、得票率六・四三%(同〇・六七ポイント減)。七月の参院選比例票との比較では三百五票増やし、得票率も一・四二ポイント伸ばしています。
大西さんは、国民健康保険料の子どもの均等割の撤廃、 給食費の無償化の実現、 市民病院を公立・公営で存続、充実させることなど公約を実現し、平和・いのち・くらし第一の市政の実現へ頑張る決意を表明しています。

(兵庫民報2022年9月11日付)13:00

日本共産党県議団がコロナ第7波対応を知事に申し入れ


日本共産党兵庫県議団は、八月二十九日、齋藤元彦兵庫県知事に、これまでに経験のない感染急拡大となっているコロナ第七波への対応について、申し入れを行いました。
申し入れでは、▽発熱外来の箇所数増、PCR等臨時検査センターや臨時医療施設、医師・看護師の派遣など、早期診断・治療のためにあらゆる手立てを講じる、▽自己検査で陽性になった場合も感染者として発生届につなげ、オンライン診療などで適切な対応を行う、▽家庭内感染などを防ぐため療養施設等のさらなる確保、▽クラスター等を防ぐために医療機関、高齢者施設、障害者施設などで、頻回PCR検査を全額公費負担で行う、▽高齢者施設への抗原検査キット配布は、週一回から少なくとも週二回にふやす、▽夏休みが明ける学校や保育所、事業所等をつうじ抗原検査キット配布と積極的な活用、▽クラスターを防ぐための医療機関、高齢者施設等での定期的な検査の拡充、▽保健所での医師、保健師の臨時的増員、▽「原油価格・物価高騰対策一時支援金」は予算額を増やし、支援額や対象事業者の拡大を行う、▽コロナ感染拡大等で影響を受けている事業者への直接支援――などを求めました。
各議員からは、「コロナは若年者で自宅療養をしていても、急変し状態が悪化することもある。そうなった場合に、迅速に診療・医療を受けられる体制が必要。発熱外来の拡充や、臨時医療施設、さらには医師や保健師などが迅速に対応できるようなオンラインも含めた仕組みなど対応の検討を」など求めました。
また岸田首相が発表した全数把握見直し案をふまえ、「兵庫県では抗原検査キットによる自己検査での陽性判定時に勧めている「自主療養」として先取り的に進めているが、その場合、発生届が出されず、症状急変時に必要な医療が受けられない」「全数把握見直しは、重症者を見逃し、感染者を拡大することなどにつながる。対応方針を検討する上での疫学的データも得られなくなるのではないか。全数把握見直しは行わず、すべての感染者が、健康観察や急変時の必要な医療・診療を受けられる体制こそ必要」など述べました。
県担当者は、「国の全数把握見直しについては、フォロー体制をどうするか等明確ではなく、状況を注視している」と答えました。
〔門屋史明〕

(兵庫民報2022年9月11日付)12:30

障害者が安心して医療を受けられるように;日本共産党がきょうされん兵庫支部と懇談


日本共産党国会議員団兵庫事務所と県議団は二日、きょうされん兵庫支部と懇談しました。
障害者の生活を支援しているグループホームなどで新型コロナ患者が出ても、そもそも医療が逼迫していて入院できない上に、障害によっては病院が対応できないため、入院を渋られることが少なくありません。療養施設も、障害によっては入れない場合があり、福祉施設職員が看護し、容体を判断しなければならない状況です。
きょうされん兵庫支部の松原健二事務局長は「医療者ではない私たちに容体を判断することは不安で、責任重大です。ちゃんと医療を受けさせて欲しい」「障害によっては福祉職員が付き添う必要がありますが、その費用は持ち出しですし、人手不足なので、一人が一人につきっきりだと、事業所がまわらなくなる恐れがあります。せめて費用補助をして欲しい」と訴えました。
また、クラスターなどで事業所を一時閉鎖した場合、電話による対応で報酬請求できるようになりましたが、請求を認めない自治体もあり、そうした自治体間格差を無くすこと、事務手続きの簡素化、発生する利用料も、コロナ禍にあっては公費負担とすることなど、具体的な話を聞きました。
きょうされん兵庫支部は七月二十六日に四十項目の要望書を齊藤知事宛に提出しています。その内容について、国会議員団兵庫事務所が「詳しい話を伺いたい」と要請し、懇談が持たれました。〔金田峰生〕

(兵庫民報2022年9月11日付)12:00

憲法違反の「国葬」中止を:平和と民主主義を守る宝塚議員有志の会+市民/伊丹革新懇/(尼崎)武庫川9条の会


宝塚市では九月二日、市民有志のみなさんと、平和と民主主義を守る宝塚議員有志の会が、憲法違反の安倍元首相の「国葬」中止を求めて街頭から訴えました。
午後六時、宝塚駅連絡橋には市民約四十人と、議員有志の会の議員九人が集まりました。
議員有志の会は久しぶりに全員集合でした(立憲=川口潤市議・北野聡子市議、社民=大島淡紅子市議・梶川みさお市議、共産=ねりき恵子県議・たぶち静子市議・となき正勝市議・横田まさのり市議・田中こう市議=筆者=)。
世論調査同様、多くの方が国葬反対の意思を示されました。
参加者のみなさん、お疲れさまでした。〔文と写真は田中こう宝塚市議のFacebook記事から〕
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伊丹市では伊丹革新懇の呼びかけでスタンディングアピール行動が阪急伊丹駅東側で八月十八日から毎週、取り組まれています。
三回目となった九月三日の行動でのシール投票でも「反対」多数でした。この後、八日、十五日、二十三日に予定されています。〔写真は上原秀樹伊丹市議・同革新懇事務局のFacebook記事から〕
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尼崎市の武庫川九条の会も八月からスタンディングにとりくんでいます。九月三日も暑い中、国道二号線と尼宝線が交わる西大島交差点でパネルを掲げて訴えました。〔写真は同会の辻おさむさんのFacebook記事から〕

(兵庫民報2022年9月11日付)11:30

神戸市九区憲法共同センター交流会:「政権の混沌状況を一気に変革したい」

神戸市九区憲法共同センター交流会を恒例の毎月第一土曜日の九月三日に開催しました。
はじめに津川知久代表から情勢と秋のたたかいを提起しました。「岸田政権を追いつめる秋へ」むけた活動の背景にある悪政の根源を、津川代表は詳しく解説しました。その上で「国民の叫びと憲法を無視する状況」をつぶさに説明しました。「国葬強行と統一協会」で混沌とした事態、岸田政権の支持は急落、それでも統一協会提案の改憲案をごり押しし、さらに大軍拡へ、これと対決する活動を真正面に据えようと強調しました。
各区のみなさんは、平和の八月で活動された経験をまずリアルに報告しあいました。中学校給食問題をさらにあと一歩強化すべき点、統一地方選目前で「自民党幹事長が統一協会との癒着」がマスコミでも大きく報道されている問題、高校生による「広島・長崎原爆」体験を絵画にした展覧会が各区で大変な参加者で盛り上がったこと、など、感動も含めて報告しあいました。
その上で秋の行動へ、創意と工夫に満ちたイベントや取り組みが紹介されました。
西区は九月十九日行動に併せて上脇博之教授と「壊憲動向」とのたたかいを討論します。須磨区は「国葬予定日」行動として前川喜平さんを講師にこれからについて意思統一します。北区は十月二日に区内六つの九条の会共催で津田大介さんの講演で秋のたたかいを盛り上げます。垂水区は十月八日に和田進神大名誉教授とともに「改憲阻止」活動強化の学習会をします。長田区も十一月二十日に前川喜平さんとこどものための教育体制強化を学び合います。
交流会議は、岸田政権の混沌状況を一気に変革したいという雰囲気でいっぱいになりました。〔速水二郎=憲法共同センター〕

(兵庫民報2022年9月11日付)11:00


姫路カンキン行動も500回に


姫路で2012年7月13日以来取り組まれてきた「関電さん原発やめて毎週金曜行動」が8月19日で「500回」となりました。関西電力の休業日を除き毎週、暑い日も寒い日も続けられ、姫路駅前ではパフォーマンスなど工夫を凝らして市民にアピールしてきました。



(兵庫民報2022年9月11日付)10:30

みんぽう川柳〈八月〉「金曜日」 選者 島村美津子

特 選
原発やめさあ出かけよう金曜日
 神戸市 小林尚子

【評】休日もなく昼も夜もがむしゃらに働いてきた月月火水木金金の時代、花金と呼ばれた時代、を過ぎて今は「金曜行動」の時です。「原発やめよう」「九条守ろう」と、金曜日は元気に出かけます。コロナ、熱中症、自然災害に翻弄される日々ですが。
揚句にリズムよく明るく声掛けられて、思わずドナドナドーナドナと口ずさんでしまいました。

入 選
解放の時を待ってる金曜日
 神戸市 兵頭和子

金曜行動9条守る親の群
 神戸市 山本尚代

急がねば近づいてくる金曜日
 尼崎市 富田 断

金曜日安否気づかうメール便
 尼崎市 富田明美

花金に友と吐き出す熱きグチ
 神戸市 玉山歳子

花金がなつかしい元サラリーマン
 神戸市 坂口和義

金曜の夜は今でもウキウキし
 神戸市 中村好孝

金曜日会議に少しおしゃれして
 神戸市 松尾美恵子

非正規は月月火水木金金
 尼崎市 大野幸雄

まだ続く離れて乾杯金曜日
 神戸市 梶山洋枝

なにこれはお題を疑う「金曜日」
 芦屋市 松田良介

バブル時代タクシー行列華金日
 芦屋市 梶原嘉代子

金金と土日なかったあの時代
 神戸市 塩谷凉子

無職でも明日は土曜日気の安め
 明石市 小西正剛

みんぽう川柳募集 ▽九月の題は「考える」、締切九月二十三日(金)=祝日ですので郵便配達がありません。二十二日までに着くよう、早めにご投函ください▽十月の題は「気候危機」、締切十月二十八日(金)▽一人二句まで。葉書に作品二句と氏名・年齢・住所・電話番号を明記。葉書のみ受け付け。お体の具合などで投函に出かけられない方はいままでどおりメール・ファクスでけっこうです。

(兵庫民報2022年9月11日付)10:00