2022年6月5日日曜日

なまの舞台をごいっしょに:俳優座劇場プロデュース公演『罠』:神戸演劇鑑賞会6月例会


登場人物は六人。男(ダニエル)、警部、神父(マクシマン)、女(フロランス)、浮浪者(ハコフグ)、看護婦(ベルトン嬢)。この人物たちが巻き起こす〝罠〟の数々に観客は罠に引き込まれ、自然と犯人を捜しながら舞台を追っていく、スリルとサスペンスにみちみちる舞台です。
フランス東部のリゾート地シャモニーの山荘が舞台、新婚三カ月の若夫婦がこの別荘にやって来た。だが、喧嘩の挙げ句、妻が出ていって十日になる。夫は警察に捜索を依頼するも今一つ明快な結果が出てこない。そこへ神父が、妻が帰ってきたとして、ひとりの女性を連れて来る。しかし、その女性はダニエルの全く知らない人だった。すっかり落ち込み、憔悴するダニエル。
果たして、妻は見つかるのか⁈ ハラハラ、ドキドキさせられる。登場人物一人ひとりが、怪しくて疑いたくなる。状況は二点三点、謎が謎をうみ、転がるように展開する物語。果たして結末は…。
作者・ロベール・トマは南仏ガップ生まれ。十六歳で俳優を志しパリにでる。一九六〇年に『罠』を書き一躍人気作家となる。推理劇の筋立てに風俗喜劇を加味して、新風を吹き込んだ。
コロナ禍も三年目に入りうんざりしていませんか。こんな時だからこそ生の舞台を観て、心をスカッとさせましょう。〔小谷博子=神戸演劇鑑賞会〕
俳優座劇場プロデュース公演 『罠』
作=ロベール・トマ 翻訳=小田島恒志、小田島則子 演出=松本祐子、出演=石母田史朗、清水明彦 ほか/①6月14日(火)18時30分②6月15日(水)13時30分/神戸文化ホール中ホール/会員制(入会時に入会金1,000円と月会費2カ月前納)、月会費3,500円(大学生2,000円、中高生500円)/Tel 078-381-8244, Fax 078-381-8246

(兵庫民報2022年6月5日付)9:30