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2022年3月27日日曜日

兵庫県議会予算特別委員会:日本共産党きだ・庄本両議員が連日質疑(下):ジェンダー・環境・教育……誰もが安全に、豊かに暮らせる兵庫に

兵庫県議会予算特別委員会で、きだ結、庄本えつこ議員が、連日、部局審査質疑に立ちました。両議員の質疑、答弁などを紹介します。〔門屋史明〕

◇公安委員会

痴漢対策について

二〇二一年の兵庫県における痴漢認知件数を九十三件、検挙件数を三十件と確認したきだ結議員は、「実際は認知数の十倍と言われる「触られただけでしょ」と言われ、警察では何度も再現させられ、多くの女性は口を塞がれてきた。痴漢撲滅へ向け機運醸成を」と強調しました。
喜田議員

きだ議員は、今年の大学入試「共通テスト」受験生に痴漢加害をあおるSNS投稿があることをうけ、党県議団として県警に対策を求めたことに対する取り組みについて問いました。
県警は、事業者に働きかけを強め、例年より多い六事業者で駅及び列車内でのアナウンスを行うとともに、鉄道警察隊に加え、交番勤務員がホームや改札での巡回を行ったと答弁。
きだ議員は、「当初「放送を不快に思う男性のお客様もいる」と拒否する事業者もあったが県警の要請で一気に変わった。警察の働きかけは決定的」と指摘。その上で「痴漢撲滅へさらなる役割発揮を」と述べ、▽アナウンスは構内だけでなく車内で行い、三月末で終わりとせず四月以降も続けるよう事業者に要請を▽「被害者は何ら悪くない」「警察は痴漢加害を見逃さない」というメッセージを動画や音声、ポスターなどで発信を―と求めました。

尼崎南警察西分庁舎跡地への交番等の設置

庄本議員は、尼崎南警察西分庁舎跡地への交番等の設置を要請。県警は、「土地所有者の尼崎市と協議を行いながら検討したい」としました。

◇農政環境部

神戸製鋼の石炭火力発電所稼働中止を

庄本議員は、COP26での「排出削減対策のない石炭火力発電所の段階的削減」というグラスゴー合意を踏まえれば、神戸製鋼の新設石炭火力発電所は、稼働させるべきではないのではないかと当局をただしました。
担当者は、「県は、発電所の許認可を行う立場にないが、二〇五〇年のカーボンフリーをめざし、指導を強めていく」との答弁にとどまりました。
庄本議員は、新設石炭火力も含めた県内石炭火力発電所の全廃計画の策定を求めました。

再生可能エネルギーの抜本的促進を

庄本議員は、再エネ導入の主軸となる地域自立型の再エネ導入促進がカギと考えるが、推進の予算規模が少なすぎると指摘。予算規模をふやし、再エネの抜本的導入をすすめ、二〇三〇年には、五〇%の再エネ導入を行うべきだと求めました。

◇県土整備部

住宅・建物の耐震化施策について

庄本議員は、南海トラフが迫るなか、あらためて住宅、建物の耐震化について質疑。
庄本議員

庄本議員は、住宅の耐震化について、補助上限が、工事に係る費用の五分の四、百万円となっており、高額負担となる耐震化に踏み出せない住宅も残されていると指摘。補助率、補助額の引上げなどで、住宅耐震化を急ぐことを求めました。
また多数利用の建物のうち、耐震化の法的措置なくこれまで見過ごされている三階建千平方メートル以下の小さな多数利用建物の耐震化について、実態調査を行うなど、対応が必要ではないかと指摘。当局は、「これらの建築物の安全確保についても重要であることから、国の動向を注視しながら、県としても適切に対応したい」と答弁しました。

阪神住吉駅のバリアフリーについて

きだ議員は、阪神本線三十三駅のうち、唯一エレベーター等が設置されておらず、バリアフリー化がされていない阪神住吉駅のバリアフリー化について、改正バリアフリー法で示された「基本構想」に神戸市が位置づけ、国に採択されるよう県としても、強く後押ししてほしいと要望しました。
担当者は「県として、神戸市とともに国にも働きかけていきたい」と答えました。

◇教育委員会

但馬地域特別支援学校統廃合について

庄本議員は、県教育委員会が二月十七日に、突然発表した豊岡聴覚特別支援学校と寄宿舎の廃止、出石特別支援学校へ統合計画についてただしました。
庄本議員は、保護者や教職員などに事前の説明などもなく、一年で統合を行うことに、保護者らから大きな批判がひろがり、嘆願書まで出されていることを指摘。
嘆願書は「私の娘は、来年度から豊岡聴覚特別支援学校に入学する。この学校に決めるまで、何年もかけて悩みに悩みこの学校で勉強がしたい、そして寄宿舎で生活自立の力をしっかり身につけて、自信をもって高等部へ進みたいと決断した。その思いを教育委員会はいとも簡単に踏みにじり、出石へ行けという。なぜ、寄宿舎、運動場、プール・トイレ等が整っている豊岡聴覚特別支援学校から出なければならないのか」「令和五年四月の統合は断固として反対する」と訴えていることを紹介した庄本議員は、「一年後に統廃合というのは、あまりにも拙速すぎる。関係者の理解が得られていないこの段階で、統合の延期や撤回など、再検討が必要ではないか」と迫りました。
県教委担当者は、「理解や不安の解消への努力を行う」と述べるだけで、計画の再検討についての言及はありませんでした。

三十五人学級について

きだ議員は、二月中旬時点で九市七町二十八校が新年度から中学校一学年での三十五人学級を選択しているとの答弁をうけ、三十五人学級の選択制は一歩前進だが、一学年だけだと運用上の困難などもあるのではないかと指摘。「現在の加配教員を活用すれば、小学校五、六年、中学校全学年での三十五人学級の実施は可能。ぜひ県として決断するとともに、国に、基礎定数の見直しを早期に行い、中学三年までの三十五人学級の実施を行うよう求めるべき」と要望しました。

包括的性教育について

きだ議員は、コロナ禍でDVや性暴力、中高生からは望まない妊娠相談が増え、乳児を遺棄するといった痛ましいニュースもあるなか、日本の性教育の遅れについて言及。近年の性教育のグローバルスタンダードとなっている『国際セクシュアリティ教育ガイダンス』で提唱された「包括的性教育」の必要性について述べ、とくにガイダンスの二〇一八年改定で、「ジェンダーの理解」「暴力と安全確保」という項目がたてられたことは日本の教育においても重要だと指摘し、県教委として「包括的性教育」に着手することを求めました。
県教委は、性暴力被害に対する対応は必要とし、管理職の研修などに盛り込んでいるなどと答弁しましたが、「包括的性教育」への着手について言及しませんでした。
きだ議員は、個室トイレに生理用品を設置すること、高校一年生全員へのタブレット端末の無償貸与なども求めました。
庄本議員は、学校へストレスフリートイレの設置を求めました。

(兵庫民報2022年3月27日付)15:30


県立高校統廃合15校減――統廃合ありきの計画は撤回を


県教育委員会は、十七日、県内に計百二十五校ある全日制県立高校のうち、二十八校を対象にし、十三校に再編、全体を百十校にする方針などを盛り込んだ「県立高等学校教育改革第三次実施計画」を発表しました。
統廃合の時期は、二〇二五年度と、二八年度の二回を予定。二五年の対象校は、二二年の夏休みまでに公表するとのこと。
県民にほとんど知らされないままの突然の統廃合計画。県民の理解や納得が得られないまま実施を強行することがあってはなりません。
〔門屋史明〕

(兵庫民報2022年3月27日付)


県立高校の統合計画(数字は学校数)

学区 地域 現在 統合計画 統合後
2025年度 2028年度
第1 神戸・芦屋 21 26 4→2 ―― 19 24
淡路 5 ―― 5
第2 阪神 24 34 2→1 2→1 22 30
丹有 10 ―― 4→2 8
第3 東播磨 17 29 ―― 2→1 16 26
北播磨 12 3→1 ―― 10
第4 中播磨 14 25 7→3 2→1 9 19
西播磨 11 ―― 2→1 10
第5 但馬 11 11 ―― 11 11
合計 125 28→13 110




「戦争をやめてください」:プーチン露大統領への抗議はがき続々


ウクライナ侵略に対するロシア大統領への抗議はがきが街頭宣伝などで続々寄せられています。

三月二十一日、元町駅東口で日本共産党中央区後援会と労働者後援会が共同で行った宣伝でも「戦争を止めてください。民を守ってください。みな同じ人間です」「せんそうをやめてほしい」「戦争反対」など、大人も子どもも次々と思いを記していました。
〔小林明男〕

(兵庫民報2022年3月27日付)15:00

03_ウクライナ侵略に抗議:日本共産党北区委員会が岡場・神戸北町・鈴蘭台で宣伝


プーチン政権による侵略で、小さな子どもを連れた女性避難者の姿が目立ちます。「ウクライナでどんなことが起こっているのかリアルに伝えて」「戦争は早くやめさせて!」共産党がんばって!」の声が日々党に寄せられています。
三月二十日には日本共産党北区委員会の呼びかけで、神戸市北区三カ所(岡場エコールリラ、鈴蘭台駅前、神戸北町)でロシアのウクライナ侵略に抗議する宣伝に取り組み、五十人が参加しました。
三カ所とも小学生の姉妹や中学生、男性も女性もウクライナ救援募金、プーチン露大統領への抗議葉書、憲法署名に応じていました。
「どこ(の団体)ですか? 共産党?」「はい、そうです。いただいたカンパは国連とユニセフに直接渡します」「はい分かりました」――などのやりとりもありました。
〔松浦勝〕

(兵庫民報2022年3月27日付)14:30

非核「神戸方式」決議47周年記念のつどい:ロシアはウクライナ侵略やめ、即時・無条件・完全撤退せよ!/コロナ禍乗り越え、核の脅威も気候危機もない日本と世界を!/憲法九条と非核「神戸方式」を守り、広げよう!


核兵器積載艦艇の入港を拒否する非核「神戸方式」決議四十七周年記念のつどいが三月十八日に行われ、会場・オンラインの集団視聴を含め約百五十人が参加しました。兵庫県原水協や神戸港湾共闘などでつくる実行委員会が主催し、非核の政府を求める兵庫の会が協賛しました。
神戸港湾共闘会議の谷口利之議長が開会の挨拶で、ロシアのウクライナ侵略の暴挙をきびしく糾弾し、ロシアの即時・無条件・完全撤退を要求しました。
神戸市原爆被害者の会の立川重則会長が来賓挨拶で、プーチン大統領の核脅迫、日本の政治家の「核共有」論を、「被爆者として許せない暴言だ」ときびしく批判しました。久元喜造・神戸市長からのメッセージが紹介されました。
海外からの連帯メッセージが動画で紹介されました。アメリカのプロポジション・ワンのエレン・トーマスさん、米平和・軍縮・共通安全保障キャンペーンのジョセフ・ガーソン議長、フランス平和運動のロラン・ニベ全国書記、フィリピンのコラソン・ファブロスさん、韓国・「平和と統一を開く人々」(SPARK)釜山のパク・ソクブンさんが、それぞれ非核「神戸方式」が日本にとどまらず、アジア・世界の平和に貢献している意義を強調し、ロシアの侵略戦争を止める国際連帯のたたかいを呼びかけました。
兵庫県原水協の梶本修史事務局長が基調報告を行い、ロシアのウクライナ侵略に乗じて、日本の政治家から「核共有」や非核三原則見直しの考えが出されていることを批判し、日本国憲法の平和主義と国是の非核三原則を根拠に誕生した非核「神戸方式」を守り、広げる取り組みを訴えました。
*
緒方靖夫さん(日本原水協常任理事、日本共産党国際委員会責任者)が、「非核・平和の日本・アジアを築く――核兵器禁止条約・非核『神戸方式』を力に――」と題して記念講演しました(オンライン)。緒方氏は、核兵器禁止条約第一条に、核兵器の「配置し、設置し、または配備すること」を禁止するということで非核「神戸方式」が位置づけられていることを明らかにし、国連NGOミレニアム・フォーラム(二〇〇〇年五月)の最終宣言で、「艦船が核兵器を積載していないことを証明しないならば入港を拒否する」ことを世界の政府がとるべき措置と提唱されたことなどを示し、「神戸市の運動が反映した成果であり、日本の宝と誇るべきことだ」と強調しました。
そして、ウクライナへのロシアの侵略が、国連憲章と国際法を侵犯する明白な侵略行為であることを解明し、「国連は機能していない」論の誤りを、自身の国際活動の体験を紹介しながら明らかにしました。そして、ロシア侵略を世界の世論と運動でやめさせることは、アジアでの「力の政治」を抑えることにつながることを強調し、岸田政権の改憲の動きとたたかい、開催が決まった核兵器禁止条約第一回締約国会議(六月二十一日~二十三日)、NPT再検討会議(八月一日~二十六日)に向けて日本政府に禁止条約参加を求める運動を強めることを訴えました。
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「つどい」は、「ウクライナを第二の戦争被爆国にしてはならない ただちに侵略戦争を中止し、ウクライナから即時・無条件・完全撤退を」とするプーチン大統領あての「特別決議」を提案、採択。さらに、「ロシアはウクライナ侵略やめ、即時・無条件・完全撤退せよ! コロナ禍乗り越え、核の脅威も気候危機もない日本と世界を! 憲法九条と非核「神戸方式」を守り、広げよう!」との「二〇二二年非核神戸港アピール」を採択しました。
兵庫県原水協の津川知久・筆頭代表理事が、神戸港が国際連帯で平和を強める役割を果たしてきたことを示し、世界の流れに逆らう日本政府を変える闘いを強めることを訴え、閉会の挨拶を行いました。〔梶本修史=兵庫県原水協〕

(兵庫民報2022年3月27日付)14:00

西区憲法共同センター学習会:いまこそ9条で日本を守る:日本平和委員会の川田さんが講演


西区憲法共同センター学習会(玉津九条の会、九条の会がくえん、日本共産党西区委員会の共催)を、三月十九日、神戸市西区学園都市の大学共同利用施設ユニティでひらきました。
共同センター代表の萬年ルミさんの開会の挨拶に続いて、日本平和委員会常任理事の川田忠明さんが「ロシアのウクライナ侵略反対、いまこそ核兵器ノー、九条生かせの声を」と題して講演を行い、会場からの質問にもていねいに答えました。日本共産党林まさひと神戸市議がまとめを行い、九条の会がくえんの飯塚英明さんが閉会の挨拶をしました。参加者は十三団体五十一人。学習会終了後、参加者有志は学園都市駅前でスタンディング宣伝も行いました。
*
川田さんの講演は、①ウクライナの悲願とロシアの野望②暴挙をやめさせる力は世論の包囲③「核兵器=絶対悪」の発信を④今こそ憲法九条で日本を守る⑤新しい世界と日本への希望をもって―の五つの項目からなり、わかりやすく、今後の運動に展望と確信をもてるものでした。
キエフ大公国の時代(九~十三世紀)からの歴史/民族の自由と独立が悲願のウクライナとロシアの覇権主義/反戦の流れの発展と国連の結束/「核抑止」は効かず、核保有で高まる安全はない/日本のやるべきことは「核兵器=絶対悪」の立場を共有し、「九条を守る」ことで「平和の流れ」を味方に非軍事に徹した外交努力をすること/中国、北朝鮮への対応――などを解明し、被爆国日本・九条の日本で「憲法改悪を許さない全国署名」「核兵器禁止条約の署名・批准を求める署名」をすすめることの大切さが強調されました。
〔川村進=桜が丘・押部谷九条の会〕

(兵庫民報2022年3月27日付)13:30

3・11福島第一原発事故を忘れない:安斎育郎さんが歴史と現状・課題を語る:原発なくす会がメモリアル集会

東電福島第一原発のメルトダウン事故から十一年。この悲惨な事故を風化させず「一日でも早く原発を廃止させる」つどいが三月二十日神戸市勤労会館で開催されました。
主催は「原発をなくし自然エネルギーを推進する兵庫の会」で、成山太志共同代表が冒頭の主催挨拶で「ロシアのプーチン大統領が核兵器をちらつかせて原発も攻撃するような事態、その上に安倍元首相や維新の党がプーチン氏と同じような発言までしている。彼らに負けないように安斎さんの話で理論武装しよう」と述べました。
第十八回恒常講座として開かれた学習会の講師は立命館大学国際平和ミュージアム名誉館長・安斎育郎さん。原稿を見ることなくよどみない語り口にユーモアもまじえ、約九十分話してもらいました。参加は四十一名で同時オンライン・ユーチューブ視聴者も四十一人にのぼりました。
*

安斎さんは、東京大学原子力工学科の第一期生十五人のうちのひとり。日本への原発導入を担うはずだったにも関わらず、安斎さんは「放射能の危険性」を感じ、同期生の多くが原発建設技術を修めるなか、人命を守る「放射線防護学」を専攻する道へ進みました。
一九五四年、米国の水爆実験で多数の日本人漁船員も被爆したビキニ事件の翌日に、中曽根康弘・正力松太郎らが初めての原発予算を国会に提出し、以後原発にのめり込んできた日本の歴史的事実をわかりやすく説明しました。
一九七二年、三十二歳の安斎さんは東大の研究者として日本学術会議から指名され第一回原子力問題シンポジウムの基調講演を行い「六項目の点検基準」を提起しました。それは①対米従属の開発体制ではないか、②経済開発優先ではないか、③地域に根ざした内発的な開発計画を阻害しないか、④軍事利用への歯止めがあるのか、⑤原発労働者と地域住民の生活と生命の安全を保障し、環境を保全する実証的な歯止めがあるか、⑥民主的な原子力行政が保障されているか―でした。このことで東大や電力業界から袋叩きとなり十七年間のパワハラに会いましたが、この報告は二十一世紀の今でも通用する「原発のあり方」の基本となっています。
安斎さんは、「処理汚染水はセメントなどとともにコンクリート材として使い現地の放射性廃棄物を地中深くに長期保存する設備として活用すれば、海洋放出は必要なく、一石二鳥なのに東電と政府は安直な海洋放出をしようとしている」と厳しく批判しました。
これ以外にも原発に関する様々危険な実情をわかりやすく解説しました。
会場からの放射能の危険性に関する質問にも丁寧に答えました。
*
このあと、▽福島県浪江町から三木市に避難している菅野みずえさんとサポーターからの報告と訴え▽神鋼石炭火力三、四号稼働がいかに地球温暖化にマイナスかの訴え▽原発にしがみつく関西電力に対し五百回を超える神戸支社前行動など各地の行動への参加呼びかけなどが続き、充実した恒常学習会となりました。
〔速水二郎=同会〕

(兵庫民報2022年3月27日付)13:00

最低・最悪の判決:ノーモアヒバクシャ近畿訴訟・傍聴記 2022-03-18

副島圀義

三月十八日、大阪高裁は地裁の不当判決を支持し、控訴を棄却。
裁判長の訴訟指揮はなかなかなものだったのです。国側の抵抗を退けてNHK番組『原爆初動調査、隠された真実』の冒頭の上映を認めました。被爆者医療に長年携わってきた医師の証言も、国側の反対を退けてしっかり聴きました。
ということで、昨秋の最終弁論の傍聴記で私は「高裁審理を傍聴する限りは、気持ちよい勝利判決の可能性を感じます」と書いたのです(十一月二十一日付)。

判決は、原告の訴えを退けただけではありません。原告側が詳細克明に、一審判決の不当性を解明したことへの反論も、審理のなかでの争点の整理も何もない、正味A4で八ページだけなのです。
経験豊富な弁護士さんたちが異口同音に「裁判官や代理人の名簿を含めて十二頁だけの判決文なんて見たことがない」「こんな判決文を書くのになんで五カ月もかかるんや」「あのていねいな訴訟指揮とこの判決とが同じ裁判官によるとは理解できない」と言われていました。ほんとうに異様な判決だったのです。

「何もない」と書きましたが、正確に言えば――「母を大八車に乗せて二十キロメートルも移動させたとは不合理である」「爆風で飛び散った粉じんなどによって放射線被ばくをした可能性はある。しかしながら発病に放射線起因性は認められない」と勝手に決めつけたあたりが、強いて言えば、原告側の主張を退けた部分のようです。
そのような決めつけは控訴棄却の理由にも説明にもなりません。
「何が裁判官をそうさせたか?」は闇の中(最高裁と違って、高裁・地裁では裁判長と両陪席裁判官の合議の結論が判決となり、個々の裁判官の意見は分からないそうです)。

この日で最終日となるかと思われた「ノーモアヒバクシャ訴訟」でしたが、こんな訳のわからぬ判決がまかり通ってはたいへん。舞台は最高裁に引き継がれます。
藤原精吾弁護団長は「こんなままで裁判は終えられないが、核兵器を使うなんて者がまだいる。やるべきことはたくさんある。後戻りしつつも、長い目でみれば人類史は前進しつつある。核兵器廃絶という大きな目標に向けてたたかい続けよう」と、報告集会を締めくくりました。

六月十一日(土)に「ノーモアヒバクシャ訴訟」近畿のつどいが予定されています。午後一時半から大阪グリーン会館にて。

(兵庫民報2022年3月27日付)12:30


郵政産業労働者ユニオンがスト:7年連続ゼロベア、生理休暇廃止などに抗議


郵政産業労働者ユニオンは三月十八日、全国でストライキを行い、神戸中央郵便局前では雨のなかストライキ突入集会を開きました。
同労組は、日本郵政へ要求を出して交渉を続けてきましたが、会社側は七年連続でベアゼロ回答、さらに非正規社員の待遇格差問題で最高裁の敗訴を受けて、逆に正規労働者の生理休暇を廃止し病気休暇や夏期休暇の削減を提案、希望する非正規労働者の正社員化にも背を向けたことに抗議してストライキを実施したものです。
集会には多くの労組、市民が激励にかけつけました。
木岡道雄神戸中央支部長は「ウクライナへの侵略は許されない、直ちにロシアは撤退せよ」と述べ、「郵政の労働者はエッセンシャルワーカーとして社会生活を支えていますが、多くが非正規。日本郵政は五年連続黒字、株主へも配当、内部留保も蓄えており、大幅賃上げ、正社員化の体力はあります」と掲げた要求の実現へ決意を語りました。

こむら潤日本共産党兵庫県国政委員長(写真左端)が激励挨拶を行い、「ウクライナでの戦争を世論で直ちに中止させよう、ロシアの侵略を口実にした「核共有」や九条改憲は許されない」と厳しく批判。自身も非正規だった体験からも、八時間働けば普通に暮らせる社会の実現に全力をあげると語り、日本郵政の正規労働者の生理休暇廃止や病休改悪の回答は許されないと批判し、連帯して闘う決意を表明しました。大野さとみ日本共産党神戸市中央区福祉子育て対策委員長(写真:その右)も連帯挨拶を行いました。〔小林明男〕

(兵庫民報2022年3月27日付)12:00

『しんぶん赤旗』兵庫関連記事:2022年3月14日(月)~20日(日)

[03-15]兵庫・尼崎地区 演説会を結節点に諸課題飛躍へ
[03-17]兵庫年金裁判の控訴審判決/大阪高裁 原告の訴えを棄却
[03-18]コロナ禍と資本主義 宅配の闇(4)/僕は楽天とたたかう
[03-18]窓口倍加やめよ/受診抑制招き高齢者の命脅かす 保団連が集会・署名提出
[03-19]ロシアの侵略抗議/大学人の声明100超に
[03-19]侵略止める世論強めよう 兵庫・西宮市
[03-19]原爆症認めず控訴棄却/大阪高裁 ヒバクシャ訴訟判決
[03-20]非核「神戸方式」世界に/決議47周年でつどい
[03-20]4・17「学生オンラインゼミ」を大成功させ、青年・学生党員・民青拡大で本格的前進を/11都道府県青年・学生部長会議

(兵庫民報2022年3月27日付)11:30


兵庫県小林多喜二記念集会:社会発展の必然的方向示した生涯と文学


二〇二二年兵庫県小林多喜二記念集会を実行委員会の主催で三月十九日、こうべまちづくり会館で開催しました。
オープニングは神戸青年合唱団。「手をつなごう」やウクライナでの戦争を想いながら「ともしび」などの演奏、最後は参加者と一緒に「沖縄を返せ」を歌い、会場の雰囲気が盛り上がりました。
集会では岡正信治安維持法国家賠償要求同盟兵庫県本部会長の主催者挨拶、濱本鶴男兵庫多喜二・百合子の会会長が講師紹介を行いました。
記念講演は、日本共産党中央委員会の経済・社会保障政策委員会副責任者で文芸評論家の谷本諭氏が「二一世紀に輝く多喜二文学の魅力――コロナ危機の中で多喜二を読む」と題して行いました(写真)。
谷本氏は始めに小林多喜二の生涯をふり返り、わずか五年間の作家活動であったが不朽の業績を日本文学史に刻んだこと、自由と民主主義の先駆者として不屈にたたかったことについて述べました。さらに、多喜二文学の核心と魅力を考えるとして、習作時代の作品や『蟹工船』『工場細胞』『安子』『党生活者』『地区の人々』などについて作品の内容を紹介しながら、社会の進歩と文学の発展、自己との格闘の経過について語りました。
最後に、多喜二がめざした社会変革はどうなったかを戦前の三二年テーゼやポツダム宣言、日本国憲法前文などで跡付け、「激動の二一世紀において、多喜二の生涯と文学が日本の社会発展の必然的方向を示している」と結びました。
参加者からは「現在に通じることが書かれていることを知り、再読の必要があると思った」「九十年前に下からの統一戦線、すごい先見の明ですね」「民主主義の完成への道を強める必要がある」などの感想が寄せられました。
〔濱本鶴男〕

(兵庫民報2022年3月27日付)11:00

前進座『ひとごろし 喜劇一幕』:なまの舞台をごいっしょに 神戸演劇鑑賞会4月例会


『ひとごろし』の題名をみて、なんと過激な題名だろうと思った。しかし、この舞台の内容を知ると納得をした。
舞台は四人のコロスが語り手となりながら、役も演じる。楽器を奏で音具を繰り、人や犬、果ては虫までも演じきる。これまで、あまり見る機会のなかった珍しい舞台構成で、しかも〝笑劇〟(ファルス)で、弱い立場の人が、強い者を言葉で見事に勝利する痛快な舞台です。
越前福井藩の侍・双子六兵衛は臆病を代表するひとで、妹さえ兄の臆病にあきれている。このままでは嫁にも行けないと、兄に詰め寄るしまつ。他方、福井藩にはその剣術の腕を見込まれ、剣術指南番としての役に付いた仁藤昂軒がいた。剣術なら、誰にも負けない。さあ、かかってこい。鼻高々でその腕を自慢している。
そんなある日、昂軒はふとした事から殿の小姓頭を切り殺してしまう。怒った藩主は上意討ちの命令をくだす。驚いた事にその上意討ちに名乗りを上げたのが六兵衛。たったひとりの妹に別れを告げて昂軒を追って旅立った。剣では到底かなわない。そこで六兵衛が考え出したのは言葉だった。昂軒が行く先々で叫びつづけた〝ひとごろし〟〝ひとごろし〟と。そして…。
弱い者が強い者に勝つ方法を見事に見つけだした六兵衛の智恵に考えさせられる。これこそ、山本周五郎の作品の底に流れている人間に対する優しさであり愛なのではないだろうか。
〔小谷博子=神戸演劇鑑賞会〕

前進座『ひとごろし 喜劇一幕』

原作=山本周五郎 台本・演出=十島英明 出演=上沢美咲、早瀬栄之丞ほか/①4月8日(金)19時、②4月9日(土)13時30分/神戸文化ホール中ホール/会員制(入会時に入会金千円と月会費2カ月前納)、月会費3,500円(大学生2,000円、中高生500円)/Tel 078-381-8244, Fax 078-381-8246

(兵庫民報2022年3月27日付)10:30

『たちあがる女』:音楽と自然に彩られた、強さと優しさの物語:神戸映画サークル4月例会


『たちあがる女』はコーラス講師と環境活動家、二つの顔を持つ女性ハットラが、新しい家族を迎え入れ、母親になる決意をしたことから巻き起こる騒動をユーモラスに描く。
とぼけた味わいとコミカルな笑いを醸しながらも、現代社会において見逃してはいけない問題を皮肉たっぷりに浮かび上がらせる。
自然を愛し孤高の戦いを続けるハットラは、自然と音楽を愛し、幸せを手に入れるために行動することを躊躇しない、強く自由な女性。アイスランドの土壌が反映されたような人物だ。
ハットラは自然破壊に立ち向かう決意をしている。監督が温暖化に危機感を持っているが故に、この脅威と闘う女性像が生み出された。
彼女はアルミニウム工場の操業を停止、撤退させるため闘う。資本主義が支配する社会では、地球温暖化を止められないことは分かっている。ハットラは、それを変えようと行動する人たちの象徴にみえた。
作品のさらなる魅力は、アイスランドの自然豊かな風景と、人物の心を表現するように現れる音楽隊だ。楽隊を登場させるという斬新でスタイリッシュな方法が、より作品を深めている。
ユニークな『たちあがる女』は、アイスランド発・痛快ヒューマン・エンターテイメントだ。
〔桑田葉子=神戸映画サークル協議会〕


『たちあがる女』

(2018年/アイスランド・ウクライナ・フランス/101分)
4月15日(金)①11時30分②14時30分③19時/16日(土)①11時30分②14時30分③18時/神戸アートビレッジセンターKAVCホール/一般1,300円/Tel 078-371-8550、Email kcc1950@kobe-eisa.com、URL http://kobe-eisa.com/

(兵庫民報2022年3月27日付)10:00

5・3憲法集会メインゲストに金平茂紀さん


〝憲法はあなたの命と未来のサポーター〟を副題に「戦争させない、9条壊すな! 5・3兵庫憲法集会」が五月三日(火・祝)十三時から神戸・みなとのもり公園とウェブ配信で行われます。メインゲストはジャーナリストの金平茂紀さん、ミニコンサートは新井深絵さん。

戦争させない、9条壊すな! 5・3兵庫憲法集会

5月3日(火・祝)13時開会(12時30分からミニコンサート)、神戸・みなとの森公園とウェブ配信(https://youtu.be/xhMPSk1ytcg)/メインゲスト:金平茂紀(ジャーナリスト)/ミニコンサート:新井深絵(ソウル・ゴスペルシンガー)/閉会後はパレード/主催:戦争させない、9条壊すな!総がかり行動兵庫県実行委員会/連絡先Tel 078-341-3332, Fax078-361-9990、Email sougakarihyogo@gmail.com

(兵庫民報2022年3月27日付)9:30

観感楽学「街角ピアノとジェンダー平等、そして」


コロナ禍の影響でテレビを見る時間が多くなったが、つい見入ってしまう番組に『街角ピアノ』というのがある。プロ並みからおぼえたてまで様々な演奏があり、演奏後それぞれに人生模様が語られる。自分も弾けたらなとうらやましく思う一方、ピアノをあやつれる人がこれだけいるんだと驚きもする▼そんな日本のピアノ文化をつくるのに貢献した人物の一人にレオ・シロタがいる。作曲家・山田耕筰の招きで来日し一九三一年から一四年間、現・東京芸術大学音楽学部の前身である東京音楽学校でピアノ部門を担当、数多くの名ピアニストを育てたとのこと。でもそれを教えてくれた新聞のコラム記事を読みおえたとき、すでに関心はピアノから人物名に移っていた。「どこかで聞いたことがあるような」▼調べてみてやっぱり。GHQによる日本国憲法草案作成の、とりわけジェンダー平等規定(十四条・二十四条)づくりに貢献したあのベアテ・シロタ・ゴードンのお父さんでした。親子がともに人間らしく生きることのできる日本社会づくりに携わっていたのだ▼さてそのレオ・シロタはユダヤ系でウクライナ・キエフ出身。彼らはナチスに追われるかたちで日本にきたのだが、いまその故郷はロシア軍の邪知暴虐なふるまいにさらされている。許すまじ。(T)

(兵庫民報2022年3月27日付)9:00

2022年3月20日日曜日

たじま平和の集い:ロシアの暴挙に抗議!

たじま平和の集いは新婦人など平和愛好団体が集い、平和を楽しむため行われ、八回目ですが、それがロシアの暴挙により一転、平和を求め、ロシアに抗議する集いになりました。
コロナ禍のもと五十名が参加。広島基町高校生が描いた原爆絵展と津川知久氏の講演をメインに、ハーモニカ、手品、作品展などを配しました。
後半は労連、母連、共産党など八団体から決意表明。手製のプラスターを掲げ、シュプレヒコールをおこなうなど、ロシアのウクライナ侵略への抗議集会となりました。
「ロシアの軍事行動を直ちに止めさせ、人民の命を救うことが第一であるが、歯車を逆転させるロシアの暴挙は必ず失敗する。同時にわが国の九条改憲、敵基地攻撃力、核兵器共同管理などの武力対抗路線はとるべきではない。そのため、改憲阻止署名、核禁条約日本参加署名、参院選、全地域にセンター結成を」などの集会アピールを採択しました。
〔曽我一作〕

(兵庫民報2022年3月20日付)16:00

兵庫県議会予算特別委員会:日本共産党きだ・庄本両議員が連日質疑(上):県政改革方針による新たな県民サービス切り捨て許せない

兵庫県議会は、三月一日に予算特別委員会を設置し、四日から十八日にかけて、二〇二二年度兵庫県予算案について部局別に審議を行い、日本共産党からは、きだ結、庄本えつこ議員が、委員に選出され、連日質疑に立ちました。
〔門屋史明〕

◇財政状況

賃上げ、消費税減税、税収構造の転換を

財政状況審査で、庄本議員は兵庫県経済について、この二十年間で実質賃金は、一四・三ポイント低下している一方、消費者物価指数は、三十年間で八・四ポイント上昇、その結果、個人消費が低迷し、県内GDPは二十年以上にわたり、二十兆円前後で成長が止まったままとなっていると指摘。
 
庄本議員

労働者の賃金引き上げ、消費税の減税で個人消費を回復させるとともに、コロナ禍でもため込みを増額している大企業の内部留保に応分の課税を行い、税収構造の転換を国に求めるべきだと主張しました。

高速道路網整備やめ高齢者・福祉施策存続を

また庄本議員は、齋藤元彦知事が財政運営方針として打ち出した県政改革方針を新たな県民サービス切り捨てを含むとして批判。投資的事業を抑制しているとするが、過大な需要見込みですすめている基幹道路八連携軸という高速道路網の整備には、新年度九十九億円の予算を計上していると指摘。質疑で確認した県費負担も四十六億円となることが明らかになり、「それだけの予算があれば、障害者小規模通所援護事業、百歳高齢者祝福事業、音楽療法定着促進事業など高齢者・福祉、医療施策等は削減せず存続できる。県政改革方針の名で、高齢者・福祉施策などの削減はあってはならない」としました。

保健師の抜本的増員を

庄本議員は、保健師の増員について、国の地方財政計画では、この二年間で二十四人の増員措置がされているのに、県での実際の増員は、十八人にとどまっていると指摘。「少なくとも地財計画どおりの増員を行うべきであり、コロナの対応含め、さらなる増員を」と求めました。

◇健康福祉部

コロナ対策――高齢者施設等での感染者への医療保障、検査の拡充

きだ議員は、高齢者施設でのコロナ対策について質疑を行いました。東灘区の複数の高齢者入所施設から「感染者が出て入院をお願いしたが、酸素飽和度が八〇%を切っても入院させてもらえなかった」など、切実な実態をあげ、「高齢者施設への早期介入、早期治療の徹底が必要ではないか。入所高齢者の入院医療を保障すべきだ」と強調し、高齢者施設への医療支援の強化等を求めました。

きだ議員

当局は、「新たに窓口を設置する」と答弁しました。

病床削減を中止せよ

庄本議員は、地域医療構想にもとづき、二〇二〇年に百二十床、二〇二一年には三百七十六床の急性期病床の削減を決定したことを批判。「コロナ禍のもと急性期病床の削減は中止し、病床確保をすすめることを求める」と強調。
当局は、「地域が、機能転換も含め決定したことで、効率的な医療提供体制として必要な措置」と答弁しました。

補聴器購入補助を恒久制度に

きだ議員は、新年度当初予算案に高齢難聴者の補聴器購入補助が盛り込まれたことについて「国に要望するためのモデル事業だが、県民から期待されている」と述べ、募集人数(四百人)と、補助額(二万円)の拡充を求めました。
明石市など補助制度を持っている自治体(表)の住民は、制度の併用もできるのかとの問いに、担当者は「検討している」と述べました。
きだ議員は、最後に国に実施を迫るとともに、高齢者の尊厳を守るために、県の恒久制度とすることを求めました。

ヤングケアラー支援

国の通知などに基づき、自治体の取り組みなどが具体化され、兵庫県も「ケアラー支援に関する検討委員会」を設置、今年二月、二十代から三十代前半までを対象にする「兵庫県ケアラー・ヤングケアラー支援推進方策」をまとめました。
庄本議員は、埼玉県が二〇二〇年二月に全国初となる埼玉県ケアラー支援条例を制定し、二〇二一年三月には、埼玉県ケアラー支援計画を策定していることを紹介し、「兵庫県でも、支援推進方策に基づき包括的な対応を行うための条例等の制定も検討するべきではないか」と提起しました。
当局は、「ヤングケアラーへのさらなる支援は必要であると考えており、条例については必要性などを検討し、取り組みをすすめていく」と答えました。

◇病院局

「最後の砦」としての県立病院の病床確保を

きだ議員は、この十年来、地域医療構想等にもとづく県立病院の病院統廃合で病床削減がどのくらい行われているのかと質問。県当局は、四百九十四床の病床削減を行ってきたと答弁。きだ議員は「加古川医療センターでは、コロナ病床の使用率が急増するもとで、三次救急が原則停止されるなど、一般医療を止め、医療逼迫が起きる事態になっている」と指摘。県立病院においては、病床削減ではなく、しっかりと確保を行い、「最後の砦」としての県立病院の役割を果たせるよう求めました。

◇産業労働部

コロナ禍のもとでの事業者支援

庄本議員は、コロナ禍での事業者支援の拡充、中小・小規模事業者への信用保証料と利息を支援する「ゼロゼロ融資」、条件変更時の保証料の県負担制度の創設などを求めました。

兵庫型奨学金返済支援制度の充実

きだ議員は、兵庫型奨学金返済支援制度の本人への支援額(上限月額五千円)の増額と企業には社会保険料の支援等、導入企業を増やす取り組みを求めました。

◇企画県民部

大学生支援

きだ結議員は、二〇二〇年四月から始まった「高等教育修学支援新制度」、コロナ禍のもと家計やアルバイト収入が減った学生への十万円の「学びを継続するための緊急給付金」は、いずれも要件が厳しく対象が狭すぎると批判。甲南大学では全学生約八千六百人のうち「高等教育の修学支援新制度」「学びの緊急給付金」を受けている学生は合計で一千八人、全学生の一一・七%に過ぎないことをあげ、齋藤知事が公約に掲げる県独自の学生支援制度を求めました。

災害時の公衆電話

公衆電話は阪神・淡路大震災や東日本大震災で大きな役割を果たしました。しかし、総務省が設置義務を緩和。利用額が低い公衆電話が撤去されています。
庄本議員は「災害時の避難所などに設置される特設公衆電話(事前設置)は、設管理者が電話機がどこにあるか知らないなど、すぐに設置できない場合が多々ある。だから常設の緑の公衆電話が必要。安易に撤去するのではなく、災害時などに避難所になるところなどへの設置を支援すべきだ」と要望しました。
(次号へ続く)

(兵庫民報2022年3月20日付)15:30

ニュース手渡し、折り入って「担い手」にと旺盛に:兵庫県日本共産党後援会が総会


兵庫県日本共産党後援会は三月十二日、長田区文化ホールで、六十一人の参加のもと第四十三回総会を開きました。
総会では小松埼久二夫全国後援会事務局長が記念講演を行い、「後援会ニュースを直接手渡しする活動の重要性」を紹介しつつ、「折り入って」作戦を通じて、あらためて「担い手」の要請を旺盛に行い、あと百日と迫った参院選でしっかり結果を出そうとの呼びかけがなされました。
これに先立って大門みきし参院議員・比例候補が挨拶し、国会論戦での岸田首相の言動にふれつつ、ロシアの「ウクライナ侵略」を口実に「なし崩し的に武器輸出につながりかねない」と危険性を指摘しました。

こむら潤参院兵庫選挙区候補は、この間の街頭での視聴者の反応を紹介しつつ、「子どもを持つ母親として、何としても憲法九条を護りぬく」との決意に大きな拍手がわきました。
活動方針では「全国六百五十万票で五議席確保と、兵庫の比例三十六万でこむら候補の必勝を」との得票目標を掲げ、「後援会ニュース」の発行、各候補者リーフや「?」リーフなどを使って、地域での旺盛な対話活動をとの運動方針を提起しました。
発言では、それぞれの行政区や単位後援会での後援会ニュースを携えての訪問や「担い手」作りの現況が、女性後援会では、この間の、ジェンダー問題や「真ん中世代中心の宣伝」や「集い」の取り組みについて報告がなされました。
最後に総会は、森原健一会長(再任)を選出し、「がんばろう」を三唱、参院選勝利の奮闘を誓い合いました。
〔松村佳人=県後援会事務局〕

(兵庫民報2022年3月20日付)15:00

平和・国際友好団体有志日本共産党後援会が街頭で訴え


兵庫県の平和団体、国際友好・連帯団体の有志による日本共産党後援会は三月十日午後、神戸市中央区で、来る参院選挙での日本共産党の躍進を訴える街頭宣伝行動を行いました。
井村弘子さん(AALA連帯委員会事務局長)、岡崎史典さん(兵庫労連事務局次長)、梶本修史さん(兵庫県原水協事務局長)が、ロシアのウクライナ侵略をきびしく糾弾し、安倍元首相や日本維新の会などが「核共有」論や非核三原則見直しを表明していることを批判しました。「核兵器禁止条約に参加してプーチン政権の核脅迫、北朝鮮の核兵器開発を許さない外交を行う政治を行え。そのためにも参議院選挙での日本共産党の躍進を」と訴えました。さらに日本共産党が創立百年を迎え、侵略戦争反対の闘い、ソ連・中国の覇権主義との闘いなどを紹介し、「日本共産党の躍進で、日米の軍事同盟を強め、改憲をめざす自公政権の危険な政治を変えましょう」と呼びかけました。さらに、三月二十三日の市田忠義副委員長を迎えての大演説会への参加を呼びかけました。
ロシアのプーチン大統領への抗議ハガキを訴えると、その場でメッセージを書き、「郵送代にして…」と募金を置いていった人もいました。通りがかった中学生グループが「頑張って下さい」と声をかけたので立ち止まって対話する場面もありました。
平和・国際友好後援会は、毎月第三木曜日に宣伝行動を行うことを合意しており、ニュースも発行し、より多くの会員が参加する活動を繰り広げる計画です。
〔梶本修史〕

(兵庫民報2022年3月20日付)14:30

垂水革新懇「いかなご学習会」


垂水革新懇(平和・民主・革新の日本をめざす垂水区の会)は三月六日、兵庫県農林水産技術総合センター参与の反田實氏(写真)を招き、「いかなご問題を考える」学習会をひらきました。
いかなごは垂水区でも早春の風物詩ですが、近年、不漁が続き、以前は一キロ千円程だった価格が今年も三千円前後と高騰、くぎ煮を楽しみにしている人々から心配の声がよせられています。
「いかなごが減っていることも、海苔が黒くならない色落ちも、海の状態に関係しています」と切り出した反田氏は、スライドを使い、約五年間の調査・研究で瀬戸内海の栄養塩、なかでも窒素が減少していることが海苔の色落ちや、いかなごの減少に影響していることをわかりやすく解説。 また、それらの調査・研究結果を踏まえて、瀬戸内海環境保全特別措置法や県条例の改正、下水道管理計画の一部変更などが行われたことを紹介しました。
反田氏は会場からの質問にも丁寧に答え、参加者からは「よくわかる講義で良かった。引き続き瀬戸内海の環境改善のために調査・研究を進めて欲しい」「色々な取り組みがされていることがわかった。できることは協力したい」などの感想が出されました。
垂水革新懇は引き続き、暮らしの身近な事から環境問題に取り組んでいきたいと考えています。
〔高橋道雄=垂水革新懇事務局長〕

(兵庫民報2022年3月20日付)14:00

「最賃引き上げろ!」「ロシアの侵攻NO」:春闘全国統一行動:兵庫労連がスタンディング


三月十日は春闘全国統一行動として、国民春闘兵庫県共闘委員会・兵庫労連は三宮マルイ前でスタンディング行動を実施。本来は春闘パレードを予定していましたが、コロナの影響で急遽宣伝行動に変更しました。
マイクを握った成山太志代表幹事(兵庫労連議長)は、賃上げなどを求めてストライキに打って出たJMITUの職場の様子などを語り、春闘をたたかう労働組合をアピール。あわせて、ロシアのウクライナ侵攻への抗議も行い、戦争反対を訴えました。続いて土井直樹事務局長も大企業の内部留保を賃金や中小企業に回せと主張し、労働者の懐が温まれば地域の経済も回復すると述べました。また、平和でないと言論の自由が奪われる観点から労働組合も戦争反対の声を上げていることを紹介し、ロシアの即時撤退を求めました。
集まった二十名の組合員はそれぞれに、「最賃引き上げろ!」「ロシアの侵攻NO」などのプラカードを持って市民にアピールしました。
〔土井直樹=国民春闘兵庫県共闘委員会事務局長〕

(兵庫民報2022年3月20日付)13:30

JMITU通信産業本部兵庫支部:NTTの「ゼロ回答」に抗議スト


2022春闘が山場を迎えるなか三月十日、JMITU通信産業本部兵庫支部がストライキ集会をNTT新神戸ビル前で行いました。
同労組は、NTTに対し労働者への大幅賃上げ、賃下げにつながるジョブ型制度導入反対、内部留保を九兆円も貯ており、そのわずか三・八%で月額二千五百円、時給二百五十円の賃上げが実現できると要求、団体交渉をおこなってきましたが、「ゼロ回答」のため全国で抗議ストにはいったものです。大幅賃上げの正当性を訴えるとともにロシアのウクライナ侵攻反対、ウクライナからの即時撤退を訴えました。各労組が激励にかけつけ連帯の挨拶を行いました。
日本共産党からこむら潤党県国政委員長も激励に。こむらさんは、ロシアのウクライナ侵略を糾弾、「戦争はやめよ」の声を広げ、世界と連帯して世論でロシアに撤退させよう、労働者の非正規化で、貧困と格差が拡大してきた、今こそ正社員が当たり前、八時間働けば普通に暮らせる社会に政治を転換されるためともに頑張ろうと訴えました。
JMITU兵庫県本部は十日リレーストライキを実施、県内の各労組で集会も開き、夕方にはJR姫路駅前で宣伝も行いました。
〔小林明男〕

(兵庫民報2022年3月20日付)13:00

3・13重税反対全国統一行:消費税率5%への引き下げと複数税率・インボイス制度廃止で雇用と地域経済守ろう


消費税一〇%増税とコロナ禍により、国民の命と健康、暮らしと経営が大打撃を受けるなか、五十三回目となる「3・13重税反対全国統一行動」が、感染症拡大に留意しながら、三月十一日を中心に県下各地で取り組まれました。
長田集会は長田神社境内で開催され、特別決議を採択した後、横断幕を先頭に長田税務署までデモ行進。兵庫区湊川集会では「コロナ危機打開・諸費税減税・インボイス制度実施中止・社会保障の充実と地域循環型経済の確立を」とする集会アピールを採択しました。
明石集会では集会後、宣伝カー、ハンドマイクでアピールし、参加者は「インボイス中止」「NO WAR 戦争止めろ」などのプラカードを手にデモ行進。十四日の神戸市中央区集会は、「共同の輪をさらに広げ、消費税の引き下げ、インボイス制度実施中止に力を合わせよう」との集会決議を採択し、自民党兵庫県連前をとおり神戸税務署までデモ行進しました。
十一日夕方には、「消費税率五%への引き下げと複数税率・インボイス制度の廃止で雇用と地域経済を守ろう。誰一人取り残さない感染症支援策を」などをスローガンに、神戸大丸前で宣伝を行いました。

兵庫県保険医協会、年金者組合兵庫県本部、兵商連、共産党県委員会の役員らが、「感染症拡大の中、苦境にあえぐ国民、中小業者への十分な補償と負担軽減が必要。世界七十六の国と地域が実施している消費税の減税を求めます。また、急性期病床二十万床削減計画、七十五歳以上の医療費二倍化、公的年金の引き下げ、インボイス制度の導入など、国民の苦難に背を向けた税・社会保障制度の改悪は許されない」と市民にアピール。
また、東日本大震災から十一年にあたり、原発ゼロ、被災者支援の強化を呼びかけるとともに、ロシア大統領への抗議ハガキ運動にも取り組みました。
「3・13県実行委員会」は斎藤元彦兵庫県知事に対し、コロナ禍で世界七十六カ国に広がる消費税・付加価値税の引き下げを表明するよう要請しましたが、知事からの回答は「消費税率の引き下げは困難」というものでした。
「3・13兵庫県実行委員会」は、統一行動を機に、くらしと営業、雇用、そして命と健康を守る草の根の運動に全力を尽くすこと、夏の参議院選挙に向けて世論と運動を大きく広げ、国民本位の政治に転換していくことを呼びかけています。
〔田中邦夫=兵商連〕

(兵庫民報2022年3月20日付)12:30

国際女性デー兵庫県集会:ジェンダー平等が切り開く平和の地平

3・8国際女性デー兵庫県集会が実行委員会主催で行われ、会場とオンラインで百十三人が参加しました。
新婦人伊丹支部朗読小組の「平和の朗読」で開会。中村治子実行委員長(母親連絡会会長)の開会挨拶のあと、川田忠明(日本平和委員会常任理事)さんが「ジェンダー平等が切り開く平和の地平」と題して講演しました。
*
ロシアのウクライナ侵略という国際法や国連憲章違反の暴挙を食い止める力はどこにあるかについて川田さんは「反戦の声が発展してきた世界世論の変化にあります。ベトナム戦争のときはなにもできなかった国連も今回百四十一カ国の賛成でロシアへの抗議決議を採択しました。ここに確信をもって、反戦の世論をひろげましょう」と呼びかけました。
一方、日本国内で米国との「核共有」の発言などが相次いでいることについて川田さんは、憲法九条でこそ日本の平和は守れることを解明し、中国や北朝鮮に対しても、日本が核兵器禁止条約に参加して外交でせまることこそが日本を守る道だと説きました。
また、アジアには平和の基盤があること、ASEANではこの間一度も戦争をしていないことを紹介しました。
さらに川田さんは、平和問題でのジェンダー平等の重要性について語りました。
核兵器禁止条約も女性がポイントだったこと、ロシアでも世界でも反戦の最前線に女性がいることを指摘。アントニオ・グテレス国連事務総長の「意思決定における女性の有意な参加は、効率と有効性とを高め、交渉に新しい解決策をもたらす」との発言を紹介し、「ジェンダー平等の実現は多様性への入り口になり、決定機関に女性が参加することは、平和と安定の大きな力になります」と強調しました。
戦争とコロナの先に新しい日本と世界をつくるためにも、「まずは日本を変える一歩を参議院選挙から。改憲・翼賛体制を許さず、憲法にもとづく政治・外交の実現へ、ともに行動しましょう」と訴えました。
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こむら潤参議院選挙区予定候補と国連事務総長からのメッセージがよせられていることが紹介され、国際女性デー中央集会からの連帯のメッセージが読みあげられました。
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運動交流には神戸石炭火力発電を考える会の松本なみほさん、王子公園・動物園を守ろうと大野さとみさんがそれぞれ訴えました。
集会アピールとロシア大使館への抗議のアピールを拍手で採択。ロシア大使館への抗議ハガキへの記入を訴えました。
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会場参加者にはかわいいスミレの花がプレゼントされました。
参加者からは、「ロシアの侵略行為をやめさせるためには、軍事力ではなく、草の根で戦争反対の声をあげ、世界的な世論で包囲することが一番大きな力になることに確信が持てた」「女性が声をあげて行動することが大事」等々たくさんの感想がよせられました。
〔平松順子〕

(兵庫民報2022年3月20日付)12:00


姫路駅前にウクライナ侵略への怒りの声


三月十二日、四回目となる「プーチン政権のウクライナ侵略に抗議する」スタンディング行動をお昼の二時からJR姫路ピオレ前で行いました。
大きなプラスターとハンドマイクを抱えて向かう途中、「娘がチェコにいる。SNSで毎日のように連絡が入る。心配している。頑張って」と声をかけられました。
ピオレ前に集まった約三十人の人たちは、各自が作ったプラカードを掲げ「プーチン政権は、病院を破壊し、赤ちゃんやこども、お年寄りまでをも攻撃しています」「原発を攻撃、破壊し、核攻撃も辞さないという姿勢に、国際社会から大きな批判の声が上がっています」「もちろん、ロシア国内からも」「あなたも、プーチン大統領に怒りの声を上げましょう。ロシア大使館への抗議はがきもあります、ご協力を。ウクライナへの人道支援カンパ募金も取り組んでいます」とマイクリレーで訴えました。
SNSで今日の行動を知ったという神戸の女性が、ウクライナ国旗の小旗をたくさん作って参加。道行く人に「戦争はダメ!」と声をかけながら配っていました。
気候はあたたかくて気持ちも良い行動でした。次回は十九日の土曜日、お昼の二時からです。天気が少し悪くなるかもしれませんが、軒のあるところで頑張りましょう。
〔谷口善弘=姫路革新懇〕

(兵庫民報2022年3月20日付)11:30

ロシアによるウクライナ侵攻に対する県内大学の学長らの声明(続報)

ロシアのウクライナ侵攻にたいし、兵庫県内の大学が学長名の声明・メッセージをホームページに掲載しています。本紙三月十三日既報(五大学)の続報です。
兵庫県立大学は「ロシアによるウクライナ侵攻は、私たち兵庫県立大学が希求する世界平和を根本から脅かすもので、全く容認できるものではありません。武力によって一方的に現状変更を迫り、ウクライナの人たちの生存権を侵害する行為は国際法違反です」と指摘。「私たちは戦火を逃れて日本に来るウクライナの若者の向学心に応えるために学内に迎え入れる用意があります」とのべ「武力行使の即時停止と対話による平和的な解決を強く求めます」と訴えています。
神戸市看護大学は「ウクライナの国内外の人々が安寧な生活ができるように強力な国際的協力・連携を期待します」「現地の看護師たちと手当をうけている人々に思いを馳せ、同じ思いを抱く世界の看護団体や学会と連帯しながら支援をしてまいります」としています。
神戸国際大学は、理事長らの連名で「侵略による紛争解決は到底認められません」「ウクライナ国民が恐怖による支配や命を奪われる状況にあることを深く憂慮し、早期の平和的な解決を深く祈り求める」とのべています。

(兵庫民報2022年3月20日付)11:00


東日本大震災・福島第一原発事故から11年:原発なくす兵庫の会がイレブン宣伝:青年が飛び入りで訴え


三月十一日、神戸大丸前で「原発なくす兵庫の会」は原発ゼロ、老朽原発再稼働反対、汚染水の海洋放出反対の宣伝を行いました。
岡﨑史典事務局長がロシアのウクライナ侵略で原発が攻撃対象になったなかで、原発なくす兵庫の会として抗議の声明も発表したことも紹介。ロシアの侵略に加え、原発攻撃をやめることを求める項目も入れた抗議はがきも作成したと協力も訴えました。これには若者などが次々と受け取り、さっそくその場で書いていました。
兵庫県保険医協会の医師のみなさんも参加し、「原発事故はまだ収束も見えないままなのに、老朽原発を稼働させ、汚染水を海洋放出しようとしている政府の方針は間違っている」と批判。国民の声で原発から撤退へ政治を変えようと訴えました。
抗議はがきを書いた若者がマイクで訴えたいと飛び入り。「安保関連法強行で戦争しないと決めた憲法九条が危ない。原発事故は収束もしていない。夏の参院選では憲法を守り、原発廃止を訴える人を送り出そう」と訴えました。
〔小林明男〕

(兵庫民報2022年3月20日付)10:30

東日本大震災・福島第一原発事故から11年:「神戸からの祈り」:気仙沼からのロウソク灯し思い語る


東京電力福島第一原発事故から十一年目の三月十一日、神戸三宮マルイ前で、「神戸からの祈り」が行われました。
毎週金曜、関電兵庫支社前で原発ゼロ、老朽原発再稼働反対の行動を続けている若者や市民のグループと東北や全国に避難した被災者の支援を行う市民とがいっしょに開催したものです。
関電前で原発ゼロを求める行動を行いパレードが到着すると、路上に気仙沼から届いたロウソクなどキャンドルを並べ、初めに参加者で震災で亡くなった方に黙祷。参加者が、福島原発事故から十一年の思いを交流し訴えました。

「ロシアのウクライナ侵略への抗議、特に原発への攻撃で原発の危険性がさらに明らかになった」「原発からの撤退しかない」との発言が相次ぎ、いまだに東北から避難された方が裁判でたたかっていることも紹介されました。世論をさらに広げ、原発をなくすまで頑張ろうと決意を固めあいました。
〔小林明男〕

(兵庫民報2022年3月20日付)10:00

兵庫山河の会 〈三月〉

孫の来て秋刀魚一匹平らげるその食べっぷり心地よきかな
 鵜尾和代

風のない穏やかな日に散歩してミモザの花に会えた嬉しさ
 古谷さだよ

ぶなしめじの干籠部屋にたちこめる滋味ここちよし歌集をひらく
 石井敏子

梅林に見つけし名札「思いのまま」我も生きたし思いのままに
 塩谷凉子

百年の風雪にたえひるがえる深紅の旗風魂できく
 山下 勇

ロシア軍首都キエフ侵略すロシア糾弾侵略やめろ
 岸本 守

機嫌よく一日がすめばよしとする馬鈴薯をむく厨にふたり
 山下洋美

二万円のポイント餌にマイナンバーの申請迫るなぜに政府は
 山下直子

コロナ禍のおさまりたれば会いましょういつも電話の最後の言葉
 古賀悦子

憲法を戦争できるものにする止めねばならぬイマジンを聞く
 山下正弘

なすすべは一人ひとりが立ち上がり拳をあげて「侵略はノー!」
 大中 肇

沖縄は今も占領されており憲法の上に地位協定あり
 西澤 愼

(兵庫民報2022年3月20日付)9:30


観感楽学


昨年、原水爆禁止世界大会オンラインに参加して驚いた。国際会議で報告したロシアのオレグ・ボドロフ氏の背後に兵庫県原水協のゼッケンが飾られていた。二〇一二年に神戸市を訪れ交流した際に贈呈したものだ▼ロシアの原潜建造に携わり、チェルノブイリ事故後に原子力業界から離脱。ロシアの核開発による環境破壊、健康被害を告発する環境保護運動に飛び込まれた▼ボドロフ氏は、「ロシア政府はロシア市民に、周りを敵に囲まれているため軍事的準備を加速させる必要があると宣伝している」「ロシア大統領は、ヨーロッパだけでなく米国へも報復核攻撃を行うと公に述べている。国民の伝統的な生活が破壊されるだけでなく、世界的な核戦争の始まりになるかもしれない」と警告していた▼一九七五年、ロシア含む欧米諸国は国家主権の尊重、武力不行使、国境の不可侵、紛争の平和的解決などのヘルシンキ宣言を結び欧州安全保障協力会議を設立していた。ロシアの侵略はこれにも反するものだ▼神戸では旧ソ連の原水爆実験場セミパラチンスクのあるカザフスタンの反核団体、核兵器工場のあるチェリャビンクスの核被害団体などとも交流した。いずれも時の政権と闘った人たち。かの地で侵略戦争反対の声をあげている彼らとさらに連帯を。(K)

(兵庫民報2022年3月20日付)9:00

2022年3月13日日曜日

「特定秘密保護法、安保法制、「共謀罪」廃止!昼休みスタンディング行動」でロシアのウクライナ侵略に抗議


「特定秘密保護法、安保法制、「共謀罪」廃止!昼休みスタンディング行動」でロシアのウクライナ侵略に抗議する、こむら潤さん(中央)ら=3月8日・神戸大丸前=

(兵庫民報2022年3月13日付)17:30

ロシアのウクライナ侵攻を非難・抗議:県議会など各議会で決議相次ぐ

兵庫県議会は三月一日、「ロシアのウクライナ侵攻を非難する決議」を採択しました。「ウクライナの主権と領土の明確な侵害で、国連憲章の原則に反するとともに、関係国の平和を求める努力を踏みにじる行為である」とロシアを強く非難し、「兵庫県議会は、国際間の法秩序と対話による世界平和の実現を希求し、政府においては、国際社会とも連携し、あらゆる外交努力によって、ロシアのウクライナからの無条件即時撤退と原状回復に全力を尽くすことを強く要請する」としています。
 
神戸市議会も一日に、高砂市議会は二日にそれぞれ決議。伊丹市では二日に藤原保幸市長がプーチン露大統領に対し抗議文を提出、市議会は七日に決議しています。
尼崎市議会は七日に決議し、稲村和美市長と前迫直美議長の連名でプーチン露大統領に対し抗議文を提出しています。

(兵庫民報2022年3月13日付)17:00

この後も議会決議は相次いでいます(20日付に掲載予定)。議員のみなさん、情報をお寄せください。




ロシアのウクライナ侵略に抗議:鈴蘭台駅前で30人が行動


戦争法に反対する神戸市北区の会が呼びかけ、三月五日午後、神鉄鈴蘭台駅前で、ロシアのウクライナ侵略に抗議する世界の人々に連帯し、三十人で行動を行いました。(写真上)
待ちかねたようにマイクを握った最初の男性は、怒りでいっぱいだったとプーチン大統領の蛮行に抗議の声をあげました。ロシアの行動は国連憲章にも国際法にも反するとの声が相次ぎました。ウクライナでは防空壕で赤ちゃんが産まれていますとの北区母親大会実行委員会のお母さんの発言にビラを配る人たちも胸を詰まらせました。〔松浦勝〕

(兵庫民報2022年3月13日付)16:30

ロシアのウクライナ侵略に抗議:県内大学でも「学長メッセージ」

ロシアのウクライナ侵攻に全国の大学や学術関係団体が、続々と声明・メッセージなどを発表しています。兵庫県内でもいくつかの大学が「学長メッセージ」をホームページに掲載しています。
*
神戸市外国語大学は、「ロシアによるウクライナ侵攻は、神戸市外国語大学として決して受け入れられるものではありません。現在、ウクライナ国内では、軍事攻撃によって多くの民間人の人的・物的被害が拡大しており、世界中の人々が抗議の声を上げています」と指摘。「ロシアによるウクライナ侵攻を深く憂慮し、武力によらない早期の平和的解決と国際交流活動の正常化を強く求めます」とのべています。
関西学院大学は、「私たちの目の前で、武力の行使による凄惨な戦闘が人々の命を犠牲にし、さらに多くの人々が国外への避難など、不自由な生活を余儀なくされています。私たちは、今まさに人々が自らの命を脅かされる不安と恐怖、そして愛する者を失うなどの大きな悲しみの中にあることを、深く憂慮します」とのべ、「自らの主張を通す手段としての武力行使を認めません。この戦闘の即時停止と、対話による速やかな平和的解決を強く求めます」と訴えています。
関西国際大学は、「ロシアによるウクライナへの武力による侵略を目の当たりにし深い憂慮の念を表明します。軍事力を行使し、国際法上許されない一方的な言い分で現状変更を行おうという侵攻によって、民間施設が破壊され、こどもたちを含む民間人からも多くの死傷者が出ていることに対し、抗議したい」と表明。「武力による現状変更が行われることを私たちは決して認めてはならない」「危機に直面しているウクライナ国民に対し、心からの共感と支援を表明します。これから私たちにできる支援を考え、実行していけるように取り組んでいきたい」とのべています。
神戸学院大学は、「ロシアによるウクライナへの侵攻が始まって一週間余りが過ぎました。このような事態はいかなる観点からも正当化できるものではなく、平和的解決によるロシア軍の無条件早期撤退の実現が求められます」と強調しています。
神戸親和女子大学は、「大切な人々の心や命が、私たちが何よりも守っていかねばならない平和が、一瞬のうちに暴力的に壊されてしまうことに憤りを感じざるを得ません」「一日も早く戦闘が止んで、ウクライナの人々が安心して生活できる日が訪れますように心から願っています」とのべています。
〔森勇治〕

(兵庫民報2022年3月13日付)16:00



ロシアのウクライナ侵略に抗議:兵庫県社保協が抗議声明「人として生きる権利の最大の敵は戦争」

兵庫県社会保障推進協議会(武村義人会長)は三月三日、「ロシアによるウクライナへの軍事侵攻に断固抗議し、即時中止を求める」声明を発表しました。
声明は、同協議会は人として生きる権利の実現のため、いのちと健康を守り、安定した豊かな暮らしを確保する真の社会保障制度の確立をめざしていることから「人として生きる権利の最大の敵は戦争であり、私たちはロシアの侵略を見過ごすわけにはいきません。また唯一の被爆国の国民としても、核兵器による威嚇行為を改めるよう訴えます」と述べ、「人類の生命と健康を破壊する一切の戦争政策に反対すること、核兵器をなくし、平和と環境、いのちと健康、生活を守ることを訴えて、ロシアの軍事侵攻に断固抗議し、即時中止を求めます」と主張しています。

(兵庫民報2022年3月13日付)15:30

このあとも各団体の決議が相次いでいます(20日付で掲載予定)。各団体事務局のみなさん、情報をお寄せください。



兵庫県議会:日本共産党を代表し入江議員が一般質問:「県政改革方針」案撤回し、強くてやさしい県経済へ


日本共産党の入江次郎議員は三月一日、兵庫県議会本会議で日本共産党県議団を代表して一般質問に立ち、「県政改革方針」案の撤回、コロナ感染症対策や恒久的な補聴器購入補助制度、製鉄広畑記念病院の後医療の充実、事業者支援や学生支援、気候危機対策について質問しました。

「県政改革方針」案

入江議員は、「県政改革方針」案では、福祉事業、バス対策事業費補助、老人クラブ活動強化推進事業、商店街の活性化施策などを廃止・見直し案が提案されていることに触れ、大型企業優先、大型開発優先のトリクルダウン型の経済施策は、県経済も「強い経済」ではなく「弱い経済」としまったと指摘。「「県政改革方針」案を撤回し、強くて県民にやさしい県経済への転換を」と求めました。

補聴器購入補助

補聴器購入助成が新年度予算案に調査事業として盛り込まれました。日本共産党県議団は二〇一八年十二月議会に国に制度創設を求める意見書を提案し、全会一致で可決され、その後もあらゆる場面で制度化を追求してきたものです。
入江議員は、「私たちの元には歓迎の声がたくさん寄せられている」とし、「国へ制度創設を求めることと併せて、県独自の恒久的な制度を創設すること、そのうえで助成上限額のさらなる増額と対象者を増やすこと」を求めました。

製鉄記念広畑病院の後医療について

県立姫路循環器病センターと製鉄記念広畑病院の統合再編基本計画が発表されました。今年五月を目途に両病院を統合再編し、姫路市内に新たに新県立病院を整備、製鉄記念広畑病院の後医療には三栄会ツカザキ病院が医療機関を新たに設置するとしています。
入江議員は、「住民からは、新県立病院整備を歓迎する一方で、「製鉄記念広畑病院は二十八診療科あったが、わずか七診療科になる」「外科も麻酔科も産婦人科もなくなる、製鉄記念広畑病院が担ってきた医療機能確保にはならない」など不満の声が次々と上がっている。後医療機関の診療科目数がわずか七診療科目では住民の理解は得られない」とし、さらなる充実を求めました。
これに対し県当局は「後医療の診療科目数は現時点では増やすことは難しいと聞いているが、総合診療科が配置されることから、特定の臓器・疾患に限定しない多角的な診療が一定行えると承知している。新病院への移行にあたり、個々の患者の意向を十分勘案し、患者が不安を抱かず両病院の閉院後も困らないようにしっかり対応していく」としました。
〔三富智恵子〕

(兵庫民報2022年3月13日付)15:00

県議会:2021年度補正予算案に対し、いそみ議員が反対討論:反省なく大型開発すすめ県民サービス縮小


日本共産党兵庫県議団は二〇二一年度補正予算及び関連議案議四十六議案中の十四議案に反対し、いそみ恵子県議が三日の本会議で討論を行いました。
▼一般会計などの補正予算案に対し、いそみ議員は、▽約六万人の職員の期末・勤勉手当の年間支給月数を〇・一五カ月引き下げること▽長年にわたり〝塩漬け〟になっていた小野長寿の郷構想の土地の一部を、構想がなぜ失敗したのか、過去の先行用地取得の経緯など県民に何らあきらかにせず、県有環境林としてあらためて買い戻そうとしていること――などから反対しました。
▼「ひょうごビジョン二〇五〇の策定」については、国の経済対策や大型開発などに追随するものだとして、▼「まちづくり基本方針の改定」については、コンパクトシテイの名のもと多自然地域集落を切り捨てることになるとして、▼「兵庫県住生活基本計画の改定」については、イエローゾーンでの開発ができるようにする規制緩和や、県営住宅の管理戸数削減が前提になっているなどとして――反対しました。
▼東播磨道路、浜坂道路の高規格道路の工事契約については、大型開発では東京一極集中は是正できなかったこと、高規格道路の建設は特殊技術が必要なため地元建設業者の受注率が四割程度に留まっていることを指摘して反対しました。
▼阪神高速湾岸線の西宮浜、甲子園浜の両料金所の現金レーンの廃止については、事業者のコスト削減だけが目的になっていることを指摘して反対しました。
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これらを含む四十六議案は与党会派などの賛成多数で可決されました。
〔門屋史明〕

(兵庫民報2022年3月13日付)14:30

神戸市新度予算案 学習・オンライン市民集会:市民の声でいのちと暮らし守る市政へ

市民にあたたかい神戸をつくる会共同代表 岡崎史典

市民にあたたかい神戸をつくる会と神戸・市民要求を実現する会が共催で三月四日、新年度神戸市予算案についての学習オンライン市民集会を開催しました。
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医療・保健所体制はコロナ第六波の中、逼迫したままです。市民生活と営業への支援・補償は「国・県における取り組みで一定の支援がされている」ことを理由に神戸市独自の支援策はほとんどありません。生徒の命と健康が脅かされているにもかかわらず三十五人学級の前倒し実施はおこなわず、子どもの医療費無料化は「バラマキ」だと決めつけ頑なに拒否しています。
市民の声と運動で前進させてきた中学校給食については、センター方式での運用に十一億の予算を計上しました。しかし、これまで自校調理室で行っていた小学校についても建て替え・改修・統廃合にともない四校の調理室を廃止し、センター方式に切り替えるなど市民の声に背を向ける後退もあります。市営住宅の削減計画、市バスの運行本数の削減も提案されています。
さらに、痴漢被害対策の認識の低さ、神鋼石炭火力発電など気候変動への観点のなさや国・県任せの姿勢などもあらわです。
今回の学習会で報告をおこなった日本共産党の味口としゆき市議が「コロナ対策から市民の命と暮らしを守る予算にはなっていない」と指摘したように、「市民には「優しくない予算」といってよいのではないでしょうか。
また、味口議員は「根本に新自由主義的政策への無自覚・無反省な市長の態度がある」とも指摘しました。久元市長は、「新自由主義というレッテル貼りには強い違和感と恐ろしさを感じる」と市会で答弁していますが、都心・三宮再整備、大阪湾岸道西伸事業、国際コンテナ戦力港湾などに三百三十億円もの予算を計上し、中央区役所・神戸市勤労会館跡地のバスターミナルには五百二十億円も神戸市が負担を行うことが進められています。
公共的な空間を大企業の儲けの場にする一方、市民生活の細かな部分までも予算を削減し自己責任を強いている、そのものが新自由主義的な政策だと言えるのではないでしょうか。
王子公園・動物園再整備計画に対しては千五百通・六千件近くのパブリックコメントが寄せられ、その多くが否定的な意見で占められました。しかし、久元市長は、「パブリックコメントだけで政策を決定することはない」と切り捨てています。
市政を転換させ、市民が主人公だと言える神戸市を実現するためにも今夏に予定されている参議院選挙、来年の統一地方選挙に向け、私たち市民が声を上げ続けることが大切です。

(兵庫民報2022年3月13日付)14:00

兵庫革新懇が世話人会総会:「市民と野党の共闘」のさらなる発展で翼賛体制阻止と参院選勝利を


兵庫革新懇は三月二十日、第四十二回世話人総会を神戸市内の会場とオンラインとの複合で開催し、六十人が参加しました。
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総会では、段野太一代表世話人が開会挨拶。続いて来賓として、立憲民主党の今泉まお県総支部連合会副代表、日本共産党のこむら潤県国政委員長、社会民主党の梶川美佐男県連合代表、れいわ新選組の辻恵元衆議院議員、緑の党の松本なみほ県本部共同代表が連帯挨拶。先の総選挙での「市民と野党の共闘」の成果をさらに発展させ、自公と維新の政治をくい止めようと、それぞれの立場から強調しました。(写真は左から:松本さん(緑)、辻さん(れいわ)、梶川さん(社民)、こむらさん(共産)、今泉さん(立民))
立憲民主党の桜井シュウ衆議院議員と新社会党のあわはら富夫県本部委員長からメッセージが寄せられました。
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本総会への「報告と提案」を行った樫村庸一事務局長は、県下における「市民と野党の共闘」の前進の上で革新懇が大きな役割を果たしたことに確信をもって、改憲阻止など当面する諸課題で共同の輪を広げ、革新懇の草の根の力をパワーアップし、「市民と野党の共闘」を発展させ、翼賛体制づくりの阻止と参院選勝利をと強調しました。
討論では、十人が発言。上脇博之神戸学院大学教授・県代表世話人は、「戦争する国家づくりが狙われているが、それを阻止することは暮らしを守る運動になる」など改憲阻止の取り組みの重要性を強調。松田隆彦共産党県委員長・代表世話人は、「参院選で躍進し、翼賛体制づくりを打ち破る」と決意を表明。各地の革新懇からは、「市民と野党の共闘が前進してきている。さらにバージョンアップしたい」など実践に裏付けられた発言が相次ぎました。また、青年革新懇・職場革新懇から、要求実現と結んで運動が発展していることなどの発言。賛同団体の成山太志兵庫労連議長・代表世話人は、困難な中、労働組合員が増えている経験などを発言し、共感を広げました。
参加者からは「県段階や各地で市民と野党の共闘が前進しているなあ」「野党分断の攻撃がある中で、草の根では共闘が広がっている。さらに前進を」など感想が寄せられました。
〔樫村庸一〕


(兵庫民報2022年3月13日付)13:30

明石後援会が総会:「皆さんと連帯をもって憲法守る」こむら潤さんが力こめ訴え

日本共産党明石後援会が「総会と記念講演」を三月六日、魚住市民センターで開き九十人が参加しました。


〈第一部〉参議院選挙兵庫選挙区予定候補のこむら潤さんが「戦争は絶対にだめ。皆さんと連帯をもって憲法をまもる」と力を込めて訴えました。
事務局提案の後援会活動の報告と方針(案)などが参加者の拍手で承認され、新しい役員体制でスタートします。辻本達也市議と楠本美紀市議から市政報告がありました。単位後援会からは高丘後援会と藤江後援会の取り組みが報告されました。

〈第二部〉前衆院議員の清水ただしさんが登壇。「ロシア軍はウクライナから直ちに撤退せよ。自民や維新が言い出した『日本も核武装』はとんでもない話。九条を生かした平和外交こそ大事」「三十五~五十四歳の世帯所得が二十五年前と比べ百万円減っている。一方、資本金十億円以上の大企業の内部留保は二〇一二年から二〇年にかけて百三十兆円も増えて四百六十六兆円になる。内部留保二%課税で中小企業の応援にまわせば、労働者の最低賃金を千円にできる。労働者が人生設計ができる雇用形態にかえていく」と熱く語った清水さん。
終わってからも最後の一人までにグータッチをかわす姿に、支持者を大切にする人柄がにじみ出ていました。〔村井孝寿=明石後援会事務局次長〕

(兵庫民報2022年3月13日付)13:00

須磨区で日本共産党演説会:「はてな」リーフ、こむらリーフでどんどん声をかけよう

須磨区の日本共産党と後援会は三月六日、協力して演説会を開きました。弁士は山本じゅんじ神戸市議、参院兵庫選挙区予定候補のこむら潤さん、前衆議院議員の清水ただしさん。コロナ感染予防対策をして取り組みました。
『「はてな」リーフ』や『こむらリーフ』も足らなくなるほど会場は満席。山本市議は、王子公園・動物園の縮小・民間委託の問題点を報告。こむらさんは参院選への決意を語り、『「はてな」リーフ』や『こむらリーフ』を使ってどんどん声をかけてほしいと訴えました。清水ただしさんはユーモアを交え共産党の「四つのチェンジ」について国会論戦を報告しました。
*

演説会終了後は最寄りの駅でこむらさん、山本市議といっしょに「ロシアのウクライナ侵略に抗議」するアピール行動をしました。
ウクライナ支援のカンパ箱には高校生が引き返してきてカンパをしてくれる光景もありました。
〔樫木公男=同後援会〕

(兵庫民報2022年3月13日付)12:30 

気候危機くい止めよう:学生たちがハイブリッドで学習企画


民青兵庫県委員会は三月一日に、学生学習企画「気候危機を考える」を開催しました。気候ネットワークの山本元さんを講師に、オンラインと対面のハイブリッド開催です。
山元さんは、グレタ・トゥンベリさんの「科学の声を聞いてほしい」という発言を紹介し、IPCCの報告書等を用いて、気候危機が科学的に認識されていることを説明。気温上昇など少しずつの変化が急激な変化に変わり、後戻りできなくなる転換点「ティッピングポイント」や、一・五度目標までの残りの炭素排出量について説明され、CO 2排出削減が急務であることが語られました。また、「気候危機と人権・ジェンダー」「気候危機と経済」など、気候危機の問題を個別で捉えるのでなく、関連の中で考えることの重要性も示されました。私たちに何ができるのかという点では、節電やエコバックの使用など個人の努力も重要だとしつつ、CO 2排出割合の大半を占めるエネルギー部門などの転換が決定的だとし、社会の構造を変えていく必要性を明らかにしました。
参加した学生からは、「鉄鋼業がCO 2排出量が思いのほか多かった。発電の方は太陽光に変えるなど分かるが、鉄鋼業はどうやって減らすのか?」「国や自治体の政策で火力発電所をなくすとなったときに、雇用などその穴埋めをどうしていくか教えて欲しい」など質問が寄せられ、山元さんや、企画の後半にかけつけて参加された気候ネットワーク代表の浅岡さんがていねいに答えていました。
民青の食料支援活動でボランティアとして活動している学生もオンラインで参加し、「微小な声でも自分の意見を県へ伝えるすべがあることを知った。普段からアンテナを張っていることが自分ができる第一歩かなと思った」と感想を寄せています。
民青県委員会は、四月二十六日に行われる石炭火力発電についての行政訴訟・民事訴訟について、同盟員や周りの青年と一緒に傍聴行動にとりくもうと計画しています。
〔伊木さち〕

(兵庫民報2022年3月13日付)12:00
 

気候危機くい止めよう:長田区女性後援会:日本共産党の「2030戦略」学ぶ


日本共産党神戸市長田区女性後援会は三月五日、日本共産党が総選挙前に発表した気候危機打開の「2030戦略」の学習会を開きました。
講師の小林明男日本共産党兵庫県常任委員が「2030戦略」リーフレットを使って解説しました。
――政府も「2100年未来天気予報」で、産業革命以前からの気温上昇を一・五度に抑える目標を達成できなかった場合、夏には日本中が気温四十度を越え、風速九十メートルの台風にみまわれると予測。まさに気候危機。
――ところが世界が二〇五〇年までに排出ゼロをめざすなか、日本政府のCO 2減少目標は低く、石炭火力発電も温存する計画。先日のCOP26で市民団体から「化石賞」を受賞。さらに老朽原発の稼働や実現性の薄い新技術の活用を主張している。
――大規模な省エネや再生エネルギーの可能性は大きくあり、政治の責任で転換すれば経済成長も雇用も生み、地域も活性化する。
――日本共産党の「2030戦略」は、気候危機対策を追求する運動をしてきた人々とも響き合う、実現可能な戦略となっている。
参加者の太陽光発電設置に前は補助があったけどなどの声に、政治が責任果たせばもっと普及するし、地域経済も活性化することなどが対話になりました。
〔小林明男〕

(兵庫民報2022年3月13日付)11:30