2022年1月1日土曜日

観感楽学


兵庫県の借り上げ住宅入居者のHさんは震災後ずっと高齢の母親と暮らしてきた。ところが、年初に母親がなくなった途端、県から「お母さまがなくなられ入居資格がなくなったので転居を」との通告をうけた。驚いた彼女は、「母がなくなってまだ三十日も経っていないのに……非常識だ」と怒った。県担当者は「四十九日後にお訪ねします」と電話を切った。Hさんは借り上げ住宅兵庫区連絡会のYさんに「どうしよう」と泣きついてきた。Yさんは居住者集会を開き、協議会とともに対策を練った▼Hさんは若くても県の借り上げ住宅「継続入居条件」に合致している。日常的に「ふれあい喫茶」の世話役をし、民生委員として住宅全体の世話をしている当該住宅には欠かせない存在。きだ結県議の協力を得ながら、居住者が中心になって嘆願署名を集め県に提出することにした。四十九日法要後に県職員がHさんを訪問。Yさんも立ち会った。Hさんが「民生委員をしている」と職員に伝えると「民生委員ってなに?」と聞き返され唖然としたが、その後、県は判定委員会を開催、十二月十日に「Hさんを対象に判定した結果「継続入居可」と判定した」との県知事通知が届いた。区連絡会のYさんに伝えてきたHさんの声が少し潤んでいたという。(D)

(兵庫民報2022年1月2日付)10:00