2021年12月26日日曜日

気候危機:タイムリミットはすぐそこ:FFFKobeが神鋼石炭火力関連で一日イベント

稼働中の神鋼石炭火力発電所1・2号機を直近の住宅から見る

Fridays For Future Kobeが「LET'S LEARN KOBE CLIMATE CASE!」として12月14日、「発電所周りを歩くツアー」「裁判の傍聴」「大阪駅前街頭アクション」の1日イベントをよびかけ、東京、神奈川、石川、関西圏などから約20人の若者が集まりました。
大阪駅前・ヨドバシカメラ前での街頭アクションでは、気候危機の打開を呼びかける映像を流しながら、NGO「350.org JAPAN」作成のリーフを配布し、スピーチをしました。
横須賀での石炭火力発電計画中止を求め運動している山崎鮎美さんは、「神戸の石炭火力発電所をはじめて直にみた。こんな街中にあるなんて驚いた。新設される神戸の石炭火力発電からは、新たに692万tものCO2が排出される。これが、日本が『化石賞』をうける現実なんだと実感した。気候危機のタイムリミットはもうすぐそこまできている。その現実をぜひ知ってほしい」と訴えました。
インスタグラムでこの企画を知り、ゼミのメンバーにも声をかけ一緒にきたという神戸の大学生は、「気候危機といわれているけど、実際にどんなことになっているのか、知ることから始めたいと参加しました。こんなに近くに石炭火力発電を建設しようとしていたなんて知らなかった。知ったことを少しでも広げていきたい」と話しました。
用意されていたリーフは、約750枚が配布されました。〔門屋史明〕


大阪駅前・ヨドバシカメラ前での街頭アクション

(兵庫民報2021年12月26日付)16:00

兵庫県が「温暖化対策推進計画」見直し検討:COP26水準に届かないCO2削減目標:石炭火力発電に言及なし


兵庫県は十二月一四日、環境審議会を開催し、「兵庫県地球温暖化対策推進計画」の見直し案を審議しました。
見直し案では、二〇三〇年度の温室効果ガス排出削減目標について、二〇一三年度比で「三五~三八%減」の現行目標を「国の目標より高い四八%減」に強化するとしました。また再生可能エネルギーの三〇年度導入目標は、現行の「二二%」を「三〇%」に引き上げるとしました。
削減目標の引き上げについては、県内排出量の約七割を占める産業部門では、今年七月に改正した条例規約でボイラーや大型焼却炉などがある約二千の事業所に排出抑制計画の策定を求めるとしており、大型排出源事業所に個別のヒヤリングを行い削減目標の積み上げを行ったと説明しました。
*
十一月に行われたCOP26では、世界の平均温度上昇を一・五度以内にするための努力を行う決意が確認され、世界で二〇一〇年比「四五%以上」の温室効果ガス削減が必要とされています。
しかし、兵庫県の見直し案での二〇一三年比削減目標「四八%」は、二〇一〇年比で換算すると「四一・三%」程度にしかならず、世界で求められる水準に達しません。
また、COP26では石炭火力発電所の段階的削減が合意されましたが、今回の見直し案では石炭火力発電所について何ら言及がありません。神戸製鋼所が進めている石炭火力発電所二基の新設計画については野放し状態です。
県は、新たな温暖化対策推進計画の策定において石炭火力発電を一九%にするという二〇三〇年度電源構成を定めた国の第六次エネルギー基本計画に縛られるのではなく、COP26の成果を踏まえた温室効果ガス削減目標を定め、石炭火力発電所新設を中止させるなど石炭火力発電全廃計画等を示すべきです。
兵庫県は、今回の提案をふまえ、次回一月の環境審議会で「兵庫県地球温暖化対策推進計画」全体の見直しの検討を行い、パブリックコメントを経て、今年度内には、改定版を策定するとしています。
ぜひ、県民の皆さんから兵庫県へ意見を寄せていきましょう。〔門屋史明〕

(兵庫民報2021年12月26日付)15:30

国は石炭火力の新設を止めて!――裁判日記(行政訴訟控訴審第2回・結審):住民には気候について争う資格がある:原告・近藤秀子


神戸石炭火力訴訟の行政訴訟控訴審は十二月十四日、大阪高等裁判所での第二回期日で結審となりました。
この日はFridays For Futureの皆さんがSNSで呼びかけ、全国からの若い方二十人が朝から現地見学、宣伝、裁判傍聴・報告会に参加しました。若い人たちの環境問題への関心の高さを実感しました。
報告会では、池田直樹弁護士から行政裁判の経過報告、浅岡美恵弁護士から「パリ協定とCOP26採択グラスゴー気候協約」について報告がありました。
行政訴訟で裁判所は、CO2について私たち住民は争う権利がない・資格がないとする一方で、PM2・5については争う権利を認めています。報告会で会場から「裁判所はCO2について原告適格を認めないのは怖がっているのか? 裁判官の本音は?」と質問がありました。弁護団は「本音はわからないが、間違う事を怖がっているのだと思う。過去の先例から大きく踏み外さない。例えて言えば、池の中に石を投げても波が立ってはいけない、小波で止める方が〝よい裁判官〟。一方、弁護士は石を投げて大きく波を立てるのが醍醐味。裁判官は一歩前進させる事に対し保守的な態度をとる習慣が身に付いている」と答えたのは、なるほどと面白いお話でした。
裁判所は「裁判とは権利が侵害されたその人が起こせるもので、国が神鋼に対して合格通知を出した事について第三者である私たち住民が合格通知を取り消せと言う事は論外だ」と言うのです。でもその合格通知で私たち住民の人権が侵害されることは明らかです。
神鋼石炭火力発電所からのCO2排出と住民の被害の関係は遠くかけ離れていると言われますが、果たしてそうでしょうか。EUの裁判官が気候変動は人権侵害だとする判決を下しているのに、日本はいつまで先例にこだわって進めないのか。
判決日は来年四月二十六日午後(午前には神戸地裁で民事訴訟期日も)。裁判所が気候変動の問題に真摯に向き合ってくれることを強く願っていますが、判決がどうあれ、気候危機を止めるまで私たちはがんばります。

(兵庫民報2021年12月26日付)15:00

兵庫県が「行財政運営方針」見直し案公表:県民サービス縮小につながる施策は再検討を


斎藤元彦兵庫県知事は十二月十六日、「行財政運営方針」の見直し案を公表しました。
見直し案では、二〇二一年~二八年度の八年間で、歳出が歳入を上回る「収支不足」が総額四百四十億円に上ると試算。それに基づき、投資事業の抑制と五十九の事務事業の廃止・見直しで約千三百億円の歳出抑制を見込むとしています。
*
大型プロジェクトの見直しとして、大規模アリーナの整備を凍結、阪神南県民センターと阪神北県民局の統合に向け整備予定だった伊丹庁舎新館等整備事業も凍結します。この二県民局の統合にともない検討されていた芦屋健康福祉事務所の分室化の時期は、新型コロナウイルス感染症の状況等を踏まえ、検討するとしています。
事業費七百二十億円を見込み検討されてきた県庁舎再整備事業も一旦凍結。ただし、齋藤知事は、耐震改修について検討する方針を示しつつ、「JR元町駅前も含めた地域全体の活性化が求められている」と強調し、新たな民間投資を呼び込むような将来の元町全体の整備を検討したいとしています。
*
事務事業については、五十九項目が見直しの対象になっています。
▽県内の県民交流を目的とした県民交流バス▽各自治体の創意性が発揮されていたひょうご地域創生交付金▽人生いきいき住宅助成事業などを廃止します。
▽音楽療法定着促進事業は県補助を廃止▽県立障害者高等技術専門学院は運営体制を見直し、寮機能を廃止します。
▽百歳高齢者祝福事業についてはお祝い品を廃止▽老人クラブ活動強化事業については一クラブの補助額を四千円から三千五百円に引き下げられます。
▽障害者小規模通所援護事業については、市町への支援を段階的に廃止。
▽商店街の活性化施策については、原則として市町の義務随伴として、負担割合を県:市町=一:一に見直し。市町負担が拡大します。
▽バス対策費補助は、現市町域間の負担割合県:市町=二:一を県:市町=一:一に改定。市の負担増につながります。
*
見直し案は、今後、行財政運営調査特別委員会で審議されていきます。日本共産党県議団は、県民の目線で見直し案をチェックし、新たな県民サービスの切り捨てにつながる施策等について再検討することなど県に迫っていきます。
(門屋史明)

(兵庫民報2021年12月26日付)14:30




王子公園・動物園を守れ!:あったか神戸と市民要求を実現する会が緊急市民集会と宣伝


十二月十七日に「市民にあたたかい神戸をつくる会」と「神戸・市民要求を実現する会」が共催で「王子公園・動物園を守れ!緊急市民集会」を開催しました。
この集会は、神戸市が進める「王子公園再整備基本方針(素案)」(以下:素案)が突然公表されたことを受けて緊急に企画されたもので、会場とオンラインを合わせて、百名以上が参加し活発な意見交換が行われました。
この素案では、今の王子公園にあるプール、テニスコート、サブグラウンド、陸上トラック(現スタジアム内)、わんぱく広場、遊園地(現動物園内)などを廃止し、新たに大学を誘致し、新スタジアム、立体駐車場を建設するとなっています。これまで神戸市民の思い出の場であり憩いの場でもあった王子公園・動物園を改修する〝再整備〟ではなく、神戸2025ビジョンに基づく「グローバル貢献都市」をコンセプトととし、広域から人を呼び込む集客設備を建設する〝再開発〟事業が実態で、須磨海浜水族園のように大企業の儲けの場にされる恐れもあります。
 

集会では、参加者から「素案」自体を中止、撤回するべきだとの発言が多く出されました。
「(久元市長の公約として)神戸市長選の中では、このような計画自体は語られていなかった。誰に入れてよいかわからず久元市長に投票したことが本当に腹立たしい」
七日に開かれた神戸市の説明会に参加された方からは「大学誘致ありきで計画ができている。市民の財産である敷地の売却まで考えられている、市民の意見を聞かず進められることに怒りを覚える」
王子公園を日頃から利用している方は「サブグラウンドもわんぱく広場も多くの市民が利用している。この実態を神戸市はしっかりと見に来てもらいたい」「動物園や遊園地は、小さな子どもたちが利用しやすい施設で、なくさないで欲しい」
――など、今の王子公園・動物園に対しての市民の熱い思いも語られました。
*
この集会で提案された、十九日の王子動物園前での宣伝には約二十名が参加し、王子公園・動物園を利用している市民と対話が弾みました。子どもをつれて遊びに来ていた方は「遊園地があるから(加古川から)引っ越してきた。今から声をあげれば変わるのですか?」と質問。応対した参加者が「これは素案ですから、今からですよ」と話すと「意見募集(パブリックコメント)を出します」とチラシを受け取って行きました。
*
神戸市は、来年の一月十七日まで「素案」についての意見募集(パブリックコメント)を実施しています。市民不在の再整備計画は撤回するよう皆さんの声を神戸市に届けてください。
〔岡崎史典=市民にあたたかい神戸をつくる会〕

(兵庫民報2021年12月26日付)14:00

こむら潤さん全県キャラバン:17日早朝はJR姫路駅から


日本共産党兵庫国政委員長のこむら潤さんが参議院選挙に向け全県キャラバン宣伝を取り組んでいます。十二月十七日早朝はJR姫路駅前で訴えました。
こむらさんは「ジェンダー平等実現の第一歩は男女の賃金などの格差をなくしていくこと、性の多様性を認め一人ひとり違いを認めていく社会をつくることです。気候危機対策では政府が本気で取り組めば、経済も成長し、雇用も増やすことができます。来年夏の参議院選挙は政権交代の足がかりをつくる選挙戦として頑張ります」と訴えました。


宣伝には入江次郎県議、谷川まゆみ、森ゆき子、苦瓜かずしげ、村原もりやす姫路市議も参加しました。
〔竹内典昭〕

(兵庫民報2021年12月26日付)13:30

日本共産党長田区女性後援会総会:日常のつながり大切に参院選・統一地方選挙へ


日本共産党長田区女性後援会の総会を十二月十九日午後から長田文化センターで開きました。参院選予定候補として頑張るこむら潤さんも挨拶に駆けつけました。
総会では、昨年の総会後、コロナ禍が収束しないなか今年たたかった、知事選、市長選、総選挙の三つの選挙を振り返りました。
「折り入って作戦」の資料に、堀之内照子会長の訴え文を入れて訪問するなか、転居された方や亡くなられた方などがわかり、日頃のつながりが不十分だったなど反省することもありました。各選挙戦では、毎週土曜日の宣伝カーを増やし、ハンドマイク、スタンディングを計画し、各民主団体とも合流しながら宣伝をつよめてきた経験などを評価しました。
方針では来年の参院選、再来年の統一地方選挙に向けての運動の強化、専門部の実現、学習会などを提案し、憲法改悪を許さない全国署名、中学校給食を実現する市民意見のとりくみなどを確認しました。
*
二部の講演は、清水ただし前衆院議員から、総選挙総括と日本維新の会のテーマで日本維新の会に大ナタを振るいました。維新の会が伸びたのは、マスコミの罪、野党共闘の政策を総選挙で訴えきれなかったのが今回の総選挙の教訓。維新とたたかうには、ワンフレーズではなく対話を広げる。吉本興業との癒着、カジノはあかん、憲法を守れの問いかけが大事なことなど、ふだんは聴けない話題がポンポン飛び出し、笑いの中に大事なポイントが語られ、兵庫に維新の影響を入れさせない思いが沸き起こる話でした。
〔木下清子=同後援会〕

(兵庫民報2021年12月26日付)13:00

ジェンダーわたしの視点「性別でも「家」でもなく、誰もが「自分らしく」日本共産党神戸市議 大かわら鈴子

「女の子はおんまえ(正座のこと)しなさい」と、座るたびに母から言われていた私のくるぶしには、小さい頃から座りだこができていました。しかし、長男である弟には「おんまえ」ではなくあぐらが許されました。なぜかと母に聞くと、「男の子はせんでええ」とだけ。子どもながらに釈然としませんでした。
「女の子らしく」「男の子らしく」という固定観念に囲まれ育った私は、結婚して夫の姓になることにそれほど抵抗を感じていませんでしたが、様々な手続きをはじめた際に愕然としました。戸籍、銀行や郵便局の通帳から、保険証から、次々と旧姓の大瓦が消えていく。恐怖にも似た喪失感を覚え、改姓はアイデンティティーにかかわる問題であるとあらためて思い至ったのです。
市議会議員として活動する上では通称として旧姓で通していますが、公的な書類や議会関係の書類では、「これは戸籍名? 議員名?」とその度に使い分けが求められる煩雑さがあります。
女性が姓を変えることは、それまでのキャリアの喪失につながる重要な問題が発生します。しかも九六%が女性の改姓であり、不都合を背負うのは大半が女性です。ここでもジェンダーギャップの大きさを感じます。
夫婦同姓を強制しているのは日本だけ。神戸市議会にも選択的夫婦別姓の早期実現を求め「意見書を国に挙げてほしい」との陳情が出されていますが、議会としての意見書提出には至っていません。
しかし、世論調査ではすでに国民の七割が「選択的夫婦別姓」に賛成と、大きな変化も生まれています。
性別でも「家」でもなく、誰もが「自分らしく」生きられる社会へ、歩みをともに進めたいと思います。

(兵庫民報2021年12月26日付)12:30





亀井洋示「悪政退治」


(兵庫民報2021年12月26日付)12:00

かいばら九条の会・丹波市九条の会連絡会「伊藤千尋講演会」:楽しく粘り強く相手を説得するような市民運動で日本社会を変えて行きましょう


かいばら九条の会が十周年記念として「伊藤千尋講演会」を十二月十八日、丹波市柏原町で開催。共催は丹波市九条の会連絡会で、百名以上の参加がありました。「コロナ禍から見える日本――連帯が政治を変える‼」と題しての講演でした。講師の伊藤さんは元朝日新聞記者として世界各地を訪問、その経験を通じて日本の姿を語りました。
コロナの各国の取り組みについて伊藤さんは、成功した台湾・ベトナム・ニュージーランド・コスタリカなどでの検疫体制の強化、弱者への施策などが紹介され、マスク二枚を配布したのみの日本とは大きな違いだと批判しました。
総選挙の結果については――市民と野党は五十九の選挙区で勝利、三十一の選挙区では僅差まで追い上げた、比例区でも野党共闘は約二百四十万票増やしている。これは誰が見ても大きな成果。ただ野党共闘の政策を訴える時間が不足していた――と述べましました。
今、改憲勢力が議席で三分の二を越え、改憲の大きな危険が迫っています。憲法九条は「進駐軍に押しつけられた」という人がいますが、伊藤さんは、「戦争放棄」を考え出したのは幣原喜重郎でマッカーサーに三時間にわたり要請したことがわかってきた、と指摘しました。
最後に、「どうしたら日本を変えられるか、世界では市民運動が政治を変えています。アイスランド・フィリピン地熱発電所の運動、沖縄伊良部の動乱、日本での安保法制の闘いがあります。沖縄の闘いのように、歌を歌いながら楽しく粘り強く、相手を説得するような市民運動をしましょう」と伊藤さんは呼びかけました。
〔西脇秀隆=丹波市議〕

(兵庫民報2021年12月26日付)11:30

治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟西播支部が総会と学習会:治安維持法があった社会に戻さぬよう「不断の努力」続けよう


治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟西播支部は十二月十九日、姫路労働会館で二〇二一年度支部総会と学習会を行いました。
第一部支部総会で出田馨支部長は、情勢と同盟の役割として「憲法改悪を許さず、再びこの国を戦争への道を歩まさないためにもより大きな国賠同盟にすることが求められる。同時にそれは私たちだけでできることではなく、この間一緒に運動を起こしてきた市民の皆さんとともに運動をおこしましょう」とよびかけました。
活動報告と方針では、①国会請願署名の到達と目標②支部同盟員の現勢と拡大目標③地域先達の顕彰活動、劇映画『わが青春つきるとも――伊藤千代子の生涯』上映運動など学習会の計画④活動強化を目指す財政計画が提案され採択されました。
*
第二部は学習会。『檻の中のライオン』著者、楾大樹弁護士を広島から講師に招き憲法講座を開きました。
権力をライオン、憲法を檻になぞらえて、「主権者は私たち。内心を罰する治安維持法があった戦前に戻らないよう私たちが、ライオンの動きに関心を持ち、檻の仕組みを学ぶ。ライオンが檻を壊していたら、みんなで批判する。選挙で檻を壊さないライオンを選ぶ。そんな『不断の努力』をしていきましょう」との楾さんの話に参加者はしきりにうなずき、大きな拍手をおくりました。〔稲村知=西播支部事務局〕

(兵庫民報2021年12月26日付)11:00

神戸映画サークル2022年1月例会『大コメ騒動』:現代に通じる社会問題を練りこんだ大痛快エンタテイメント


日本の社会運動として歴史に残る、「米騒動」を描きます。
シベリア出兵によって米が戦地に送られたなどの結果、国内の米価格が高騰。家族に食わせる米がなくなった女性たちが米の価格を下げろと迫ります。その運動はやがて全国に飛び火し、遂には時の内閣が倒れるまでになりました。
米が買えず、明日の生活もままならない状況に追い込まれた女房たちが、家族を守るため決意を新たにし、やがて立ち上がっていく姿は、痛快の一言です。
大正時代が舞台の作品ですが、コロナ渦で貧困に近い生活を余儀なくされている方々へのエールに成り得る作品でしょう。
「大正七年」が舞台だけれど、ジェンダー問題、格差社会の構造や、社会問題の解決には腰が重い政府の姿勢など、まるで変わってないと思えます。主人公は言います。「諦めるのを待たれている。諦めたら終わり」だと。
政府の姿勢に憤りながらも「仕方がない」と思う頻度は結構多いのではないでしょうか。
「通り過ぎるのを待つしかない」…いつまで我慢をすれば報われるのか。黙っていたら私たち庶民の声が届くことなんてないのではなかろうか…。
娯楽作の中にも現代に通じる社会問題を練りこみ、行動する女たちの姿が痛快です。
〔桑田葉子=神戸映画サークル協議会〕


『大コメ騒動』(2020/106分/日本、監督:本木克英)

1月21日(金)①11時30分②14時30分③19時、22日(土)①11時30分②14時30分③18時/神戸アートビレッジセンターKAVCホール/一般1,300円/☎078-371-8550、Email kcc1950@kobe-eisa.com
この例会のページ: https://kobe-eisa.com/?page_id=5675

(兵庫民報2021年12月26日付)10:30

〈お知らせ〉1月の発行予定

  • 2日付(新年号)
    • カラー2面建てで発行します。年内に『しんぶん赤旗』新年号の配達にあわせてお届けします。
  • 9日付
    • 編集・印刷の都合で発行しません。
  • 16日付・23日付
    • 通常どおりの発行です(4面建て)。
  • 30日付
    • 第5日曜日ですが9日付の代替として発行します。

(兵庫民報2021年12月26日付)10:00

観感楽学「被告の認諾を、原告はゼッタイに「忍諾」できない」


日本語には同音異義語が多いが「にんだく」ということばに異義語はない。大阪地裁で森友改ざん国家賠償訴訟の実質審理が始まろうとする矢先の十二月十五日、被告・財務省によって原告・赤木雅子さんに示された「認諾」という単語一つだけである。損害賠償を請求する訴訟などにおいて被告が原告の請求を認めることをいう▼これを裁判所が受け入れ訴訟は終結した。「ふざけるなと思った」「不意打ちでひきょうだ」、当日の記者会見で彼女は声をふるわせた。二日後に財務省に出した六百字ほどの抗議文ではこの言葉を九回も使っている。「認諾によって夫はまた国に殺されてしまった」▼時を同じくして国交省の「建設工事受注動態統計」のデータ書きかえが発覚した。二〇一三年以降、都道府県に二重計上を指示してきたが途中から同職員の直接書きかえに変更。これによって水増しされたGDPが公表されてきた。アベノミクスの粉飾がうたがわれる。自分の保身のため部下である公務員に犯罪行為までさせ国民をだまそうとする、森友問題とまったくおなじ構図だ▼「私も夫も国の認諾は絶対に許しません」。抗議文の最後で赤木雅子さんはこう決意を記している。本年最後のこのコラム執筆なのに「心おだやかに新年を」とはとてもいえない。(T)

(兵庫民報2021年12月26日付)9:30