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2021年11月28日日曜日
憲法改悪ストップ!――各地で「19日宣伝」:憲法共同センター:神戸大丸前で定例宣伝
憲法改悪ストップ兵庫県共同センターは十一月十九日、神戸大丸前で戦争法強行採決以来継続している定例宣伝を行いました。各弁士は、「さきの総選挙で自民・公明が議席を減らしたが維新が増え、改憲派が多数になった。改憲派は国民投票の実施まで言い出し、来年度予算でも軍事費を急増させようとしている。九条改憲や戦争する国づくりでなく、長年の福祉医療削減で壊された医療体制の再建や、コロナで困っている国民への支援こそ急務だ」と訴えました。
〔小林明男〕
(兵庫民報2021年11月28日付)19:00
憲法改悪ストップ!――各地で「19日宣伝」:9条改憲NO!市民アクション赤穂実行委員会:毎月スタンディング90回目
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条改憲NO!市民アクション赤穂実行委員会は毎月署名とスタンディングを行ってきましたが、十一月十六日のセブンイレブン尾崎店前が九十回目となりました。
憲法第十二条の「国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない」や伊藤千尋さんの言葉「私たちは負けない。勝つまでたたかうから」を胸にこれからも継続していきます。
〔北野輝彦=九条改憲NO!市民アクション赤穂実行委員会〕
(兵庫民報2021年11月28日付)18:30
条改憲NO!市民アクション赤穂実行委員会は毎月署名とスタンディングを行ってきましたが、十一月十六日のセブンイレブン尾崎店前が九十回目となりました。
憲法第十二条の「国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない」や伊藤千尋さんの言葉「私たちは負けない。勝つまでたたかうから」を胸にこれからも継続していきます。
〔北野輝彦=九条改憲NO!市民アクション赤穂実行委員会〕
(兵庫民報2021年11月28日付)18:30
憲法改悪ストップ!:――各地で「19日宣伝」:安保法制廃止総がかり行動・明石:世話人会で情勢・行動を議論
安保法制廃止総がかり行動・明石は、総選挙後初めての街頭宣伝を十一月十九日、明石駅と大久保駅の駅頭で行いました。参加者の声として「もっと改憲の内容を知らせていく必要がある」などの意見が寄せられています。
宣伝行動後、アスピア明石で世話人会を開催。宣伝行動の感想を含め、情勢や今後の行動日程などを議論しました。
「明石駅、大久保駅とも参加者がよく集まった」「思ったよりビラをよくとってくれた」「憲法九条が重大な危機に来ている」「改憲四項目の危険性をもっと知らせる必要がある」「台湾海峡問題を取り上げる必要がある」「九条と安保法制の関係は」「九条が明文化されると徴兵制が出てくるのでは」などの意見が出されました。
〔総がかり行動・明石メールニュースより〕
(兵庫民報2021年11月28日付)18:00
憲法改悪ストップ!――各地で「19日宣伝」:二市二町総がかり行動:愚直にあきらめず憲法輝く未来へ
愚直にあきらめない・忘れない安保法制廃止まで――二市二町総がかり行動は十一月十九日、加古川駅前で宣伝をおこないました。
政権が維新・国民民主を巻き込んで、参議院選挙の負けこみを危惧して一気に参院での発議・国民投票を狙っているとの危惧がリレートークで各氏から表明されました。
〔立花俊治加古川市議のフェイスブック投稿から〕
(兵庫民報2021年11月28日付)17:30
渡辺治講演会「総選挙の結果と、市民と野党の共同の到達点、今後の発展に向けて」
12月25日(土)13時30分、西区文化センターホール+ライブ配信(YouTube「兵庫革新懇」チャンネル)/資料代500円/兵庫革新懇と憲法共同センターとの共催/問い合わせ Tel.&Fax 078-351-2610(革新懇)、Tel. 078-366-6855、Fax 078-366-6865(憲法共同センター)
(兵庫民報2021年11月28日付)17:00
日本共産党尼崎地区委員会と後援会が選挙報告会:政治変えるには野党共闘しかない
二十日、日本共産党尼崎地区委員会と尼崎日本共産党後援会は総選挙報告会を開催し、会場いっぱいの九十八人が参加しました。
*
近畿比例と兵庫八区の重複候補として奮闘した、こむら潤さんは「この二年間、みなさんに支えられて、近畿一円、兵庫県内を駆けまわってきました。尼崎でも四万五千人が、こむら潤と書いてくれました。公約実現のために引き続き頑張っていきたい」と挨拶しました。市民と野党の共闘についても触れ、「尼崎では市民と野党の共同候補として押し上げていただきました。全国でも共闘の積み重ねが行われています。ブレずに共闘を進めていきましょう。そのためにも強く大きな日本共産党をつくっていきましょう」と語りました。最後に「来年の参議院選挙に向けて元気に頑張っていきましょう」と挨拶すると、参加者から大きな拍手が送られました。
*
宮本たけし衆議院議員(写真上の中央)は、市民と野党の共闘を前に進めるために自ら挑んだ補欠選挙を振り返りながら、「今の政治制度で政治を変えるためには野党共闘しかありません。そして、今の政治が続いて国民が幸せになるわけではない」と語り、「非合法のもとでも命懸けでたたかってきたのが日本共産党。へこたれることはありません。必ず捲土重来を期したい」と語り、比例を軸にしたたたかいの探究を呼びかけました。
今回の選挙でジェンダー平等、気候変動、学費などの政策に若い人たちから期待が寄せられたことを紹介し、自ら取り組んできた高校生との対話の経験にも触れながら、「世代的継承をしないといけない。高校生は私たちの問いかけに真剣に答えてくれる。高校生や中学生の声をよく聞いて、政治に反映させていきましょう」と語りました。
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報告会では流目茂・党地区委員長と脇本三郎・党後援会事務局次長が挨拶し、「政治を変えよう!尼崎市民交流会」からの活動報告もありました。フロアから各後援会の発言もあり、活気のある報告会になりました。
〔力重智之=尼崎地区委員会副委員長〕
(兵庫民報2021年11月28日付)16:30
こむら潤「過労死等シンポに参加して」
厚生労働省が主催する過労死等防止対策推進シンポジウムが十一月十九日、神戸市で開催され、参加しました。
過労死等とは死亡・生存を問わず長時間労働やパワハラなどにより、脳内出血や心筋梗塞、うつ病などを発症することです。七年前に対策推進法が制定されて以来、緩やかに減少の傾向にあるということです。
しかし過労死等の認定の数は氷山の一角であり、過労の実態やパワハラの事実を証明できず、認定に至らない場合や裁判で敗訴になる場合があるのが現実です。
「夫は倒れる直前まで仕事をしていた。趣味の時間もなくなり人間らしい生活を捨ててまで働くことがおかしいと、私たちは気づけなかった」というご遺族の言葉が胸に刺さりました。人の命はコスパや企業の利潤のために使い捨てにしてはならないのです。
(兵庫民報2021年11月28日付)16:00
第44回兵庫県自治体学校:コロナ後の新たな社会・地方自治を展望
兵庫県自治体問題研究所は二十日、神戸市内で第四十四回兵庫県自治体学校を開催。自治体労働者、地方議員、医師、市民など五十五名が参加しました。
①
西山裕康・兵庫県保険医協会理事長が、「医療・公衆衛生・地方自治とコロナ後の新たな社会」と題して、メイン講演を行いました(写真右)。
コロナ禍の下、医療供給体制の準備不足、病床削減、保健所統合で医療崩壊につながったと指摘。
公立・公的病院の再編・統合が企図されているが、不採算部門や過疎地の医療提供など公立・公的病院でなければ担えない機能があると強調しました。
住民要求の高まりの中で兵庫県内では、市町による子ども医療費助成が進んでいることを紹介。
憲法二十五条、十三条を引きながら、国民への医療提供は国の責任であり、国民にはそれを国に求める権利があるとしました。
近年の医療費・社会保障費の抑制・削減、効率化・不採算部門切り捨ての根本には「新自由主義」があると批判。大企業はその利益に応じた社会的責任を果たすこと、それによる雇用安定、社会保障拡充で経済にもよい循環が生まれると結びました。
②
楠本美紀・明石市議は、学費支援、個人商店への家賃支援、サポート利用券配布など十二に及ぶ明石市独自のコロナ対応支援策を紹介。そうした施策展開には、困っている市民に素早く手を差し伸べる、誰一人取り残さないとの価値判断があるとしました。
また、コロナ対応を一手に引き受け、その重要性が再認識された明石市民病院を守ってこそ、明石市で安心して暮らすことができると話しました。
③
小松康則・大阪府職労委員長は、大阪では保健所機能が低下(保健所と職員の削減)していたところにコロナ感染が起こり、保健所職員は心身ともに過大な業務負担で疲弊したことを紹介。六万筆を超える署名で府民世論の支持・期待を集め、定数増を実現したことを報告しました。命と暮らし最優先の自治体こそが求められており、「公務員だからこそ声をあげる」ことが重要と語りました。
*
三つの講演・報告により、コロナ後の新たな社会・地方自治を考え、展望する自治体学校となりました。
〔岡田裕行=兵庫県自治体問題研究所事務局長〕
(兵庫民報2021年11月28日付)15:30
鳥インフルエンザ姫路で発生:兵庫県議会会派合同で知事へ緊急申し入れ
十一月十七日に姫路市内の採卵鶏農場で高病原性鳥インフルエンザが発生したことに対し、兵庫県議会各会派は合同で知事への緊急申し入れを行い、日本共産党議員団からは入江次郎議員が参加しました(写真左端)。
搬出制限区域の設定に伴う鶏卵・肉用鶏の価値減少への支援、高病原性鳥インフルエンザの発生により影響を受ける養鶏農場の資金繰り支援を講じること、各種広報により、鶏卵・鶏肉の安全性に関する情報発信を行い、風評被害の発生を防止することを強く要望し、それに対して斎藤知事は、「補正予算をつけ、養鶏農場の支援や風評被害の防止に努めていく」と述べました。
〔三富智恵子〕
(兵庫民報2021年11月28日付)15:00
ジェンダーわたしの視点「生きているうちにジェンダー平等社会を」石井栄子
今から五十二年前、夢と少しの不安を抱きながら、政府系金融機関に就職しました。
一九六九年当時、女性と男性の給与体系は別で、定年まで働いても男女差は埋まるどころか開く一方でした。一九八六年に「男女雇用機会均等法」が施行され、見かけは同じ給与体系になりましたが、運用にはあきらかな差別がありました。そんな折、銀行側は「コース別人事制度」を導入。私たちは選ぶコースによって不利益を被ることのないように、組合婦人部で学習会を持ちました。当時は支店をまたいで情報交換することもでき、「労働基準局婦人少年室」に訴え、運用上の差別是正を実現させることができました! 仲間の力があればこそと喜び合ったものでした。また、国会での日本共産党の追及が私たちの追い風にもなりました。
現在、女性をとりまく状況は想像を超える厳しいものと聞きます。コロナ禍の下で、多くの非正規労働者の首切り、特に女性の自殺者は増える一方です。
今回の衆議院選挙で、日本共産党としてはじめて掲げた「ジェンダー平等・いのち守る」政策は、長い間女性が受けてきたあらゆる差別をなくすという画期的なものだと思います。
一歩を踏み出した今、次の挑戦の場は来年の参議院選挙です。野党共闘の前進と日本共産党の躍進のため力を尽くしていきましょう。生きているうちに私たちの描く日本に出会うために!
(兵庫民報2021年11月28日付)14:30
『郵政産業ユニオンこうべ』5000号:郵政産業労働者ユニオン神戸中央支部:ヒョイと隣りにいる仲間の目線で
郵政産業労働者ユニオン神戸中央支部は、日頃から「組合活動の四つの原則」に則って運動をしてきました。①定期的な会議の開催②職場機関紙の発行③学習④要求活動―です。その職場機関紙『郵政産業ユニオンこうべ』が十一月五日付で五千号に達しました。他労組が情報を知らせないなか、職場では広く読まれ、職場に根ざした情報源として大きな役割を果たしてきました。ホームページにも全国からアクセスがあり、「楽しみにいつも見ています」の声も寄せられています。
コロナ感染拡大防止を考慮し発行日を毎週一回に変更しましたが、要求運動と連動させ、政治情勢、職場の福利厚生、やめた要員の後補充と増員、エレベーターやトイレの故障の改善、非正規労働者の時給引き上げなど休憩室やロッカールームで聞く不満や悩みも記事に取り上げています。組合員の家族旅行など写真を多く見やすく。それを見ての職場の意見もまた返す。これが大事です。
郵政ユニオンが常に運動の柱にしてきた「非正規労働者の格差是正」にも力を入れてきました。各労組には要請行動で「非正規社員の正社員化と均等待遇」署名でお世話になり、集まった署名は非正規社員自身が東京本社前行動で本社に手渡し、宣伝カーの上でマイクを握り、自分たちの思いを訴えてきました。
「労働契約法二十条裁判」では、最高裁で画期的な勝利判決! 判決を受けた次の日に局前宣伝をしてマイクで判決内容を知らせました。「勝利判決は十九時のNHKニュースのトップでしたね」「勝ってよかったね!」などの声も聞かれました。
非正規の格差をなくす私たちの運動は、郵政の十九万人のみならず、全国で働く二千万人の非正規労働者に光をあたえる力になると確信しています。支部はその先頭にたって奮闘する決意です。
〔木岡道雄=同支部支部長〕
(兵庫民報2021年11月28日付)14:00
消費税なくす兵庫の会総会:消費税5%実現・廃止へ活動を広げよう!
消費税をなくす兵庫の会は二十日、神戸市中央区で第三十二回総会を開催しました。
大嶋誠・消費税廃止兵庫各界連絡会事務局長・税理士から連帯の挨拶と「インボイス制度について」学習を行いました。
国税庁は「今年十月一日から登録申請できます」とキャンペーンを張っています。しかし、多くの中小企業団体や税理士団体等が延期・中止を要望しています。
導入されれば、新たに百六十一万の課税事業者になり、一社当たり十五万円の税額、総額二千四百十五億円の税収増になる。「免税制度崩壊の引き金に」となり、消費税を転嫁できなくなり、消費税分だけ所得が減少し滞納額が増える(二〇二〇年の滞納額八千二百八十六億円に)。さらなる税率引き上げ大増税への環境整備になる。など学びました。
報告・提案は、▽総選挙では、四野党の共通政策で「消費税減税」が明記され、自公を除いた六党が「減税・廃止を」掲げ、比例票は二百五十万票上回り「減税要求」は生きていること▽六党に「消費税減税法案」共同提出の要望を十五日にだしたこと▽第二次岸田内閣が発足し、一層の軍備拡大、憲法改悪、消費税増税が予測され、来年の参議院選挙でも市民と野党共闘を発展させることが重要であること――を強調しました。
方針では来春の県・神戸市議会に「インボイス制度中止」の議会請願、目標を持っての会報拡大、パンフレットの活用、他団体の力も借り休眠中の会の再建など決めました。
活動交流では、「コロナ禍の中で毎月行動している会の経験」「再開した会からはマイクを持ちたい人がたくさん、会話も弾んでいる」「総選挙で野党が議席を減らしたのは残念、消費税に対し怒りを持つことが大事」「年金では生活できない、消費税は廃止に」「業者の中では様々な要求相談で仲間も増えている」など八人から発言がありました。
常任世話人九人、世話人四十六人を選出しました。
〔藤原紀嘉=同会事務局長〕
(兵庫民報2021年11月28日付)13:30
関学・神戸女学院近くでフードバンク:学費値下げ・給付金への要求も
民青同盟は十一月十五日、関西学院大学と神戸女学院に近い西宮市あざみ公園で「フードバンク&学生相談会」をひらき二十二人の学生が利用しました。
「バイトにようやく入れるようになった」という人も増えてきている一方で、「バイトに学生が殺到しているため結果的に入れるシフトは少なくなっている」という声も多く寄せられました。
また、「仕送りは家賃でほとんど消える」という声もあり、バイトが少なければ生活が厳しいという実態も出されていました。
他には、留学生の方が、「留学生が利用できる奨学金が少ない」ということも出されていました。
要望としては、「学生への給付をしてほしい」「学費を値下げしてほしい」という声は変わらず出され続けています。政府で検討されている給付金は学生の多くは対象外なので、対象を広げるべきです。
〔上園隆=民青兵庫県委員長〕
(兵庫民報2021年11月28日付)13:00
原発をなくし自然エネルギーを推進する兵庫の会第17回恒常学習会:樋口元裁判長が講演:原発の耐震性とその危険性を解明
『原発をなくし自然エネルギーを推進する兵庫の会』の第十七回恒常学習会と二〇二一総会が三宮勤労会館で十一月十八日に開催されました。
悲惨な東電福島第一原発事故災害後、再稼働を急ぐ政府や電力会社に対し、二〇一四年五月、大飯原発運転差し止めの判決を下した元福井地裁裁判長の樋口英明さん(写真)を招いて学習しました。コロナ禍でも四十五年も経つ老朽原発を動かすため、なぜ必死になるのか、その自公政権と電力会社の裏側にある狙いを樋口さんは極めてわかりやすく解説しました。テーマは「本当は誰にでもわかる原発裁判~私が原発を止めた理由~」とされ四十三枚の画像で「原発の技術を何も知らない人でもわかる理由」は鮮明でした。
*
ウランや石炭など化石燃料を燃やし、水蒸気で発電機を動かして電気をつくるのは全く同じです。石炭火力等では火を止めたら発電機が止まるだけ。原発は制御棒で止めてもよそから電気を送って「冷やし続ける」「放射能を閉じ込め」なければなりません。一~四号機の爆発事故は地震や津波のためだと言うが、実は〝停電〟で制御できなくなったのです。
樋口さんは、事故直後の吉田所長や菅直人首相の発言も引用し「東日本は壊滅。(令和もなしに)平成で日本は無くなっていた」と当時のもようも語り、二つの奇跡(①二号機では本来放射性物質を閉じ込めなければならない格納容器に脆弱な部分があり、ガスが漏れたことで圧力破壊による大爆発を免れた②四号機では使用済み核燃料貯蔵プールの冷却水循環が停電で止まったが、隣接する原子炉ウェルに点検作業のため水が張られており、しかも、ずれてはならないプールとの間の壁がずれウェルから水が流れ込んだことで、プールの干上がりを免れた)で助かった事実も示しました。
いま新築住宅は、三井ホームで五千百十五ガル、住友林業も三千四百六ガルの地震に耐える設計となっています。しかし、原発建設時の基準地震動は大飯三、四号で四百五ガル、福島第一~六号は二百七十ガルでつくられたことも説明しました。
一九九五年の阪神・淡路大震災以前の地震測定は神戸でも一カ所しかなく、そのためやっと二〇〇〇年以降から地震動の検討が行われようになりました。
それ以降頻繁に起きている日本の地震は、例えば震度六強で千ガル、震度七で千五百ガルなので日本の原発は全て危険事態であることは明白です。原子炉と格納容器は確かに頑丈につくっていますが、原発は原子炉や発電建屋をつなぐ無数の配管と配線のお化けなので、これが地震動に耐えられないのです。
以上の分かりやすい説明に対する原発容認派の弁解一つひとつについて、樋口さんはその非常識な見解を具体的に批判しました。その上で司法の責任、政治の責任、国民の責任を指摘。とくに国民の責任については「もっと事実を知っていくことだ」と強調し、原発をなくすまで一緒に頑張りましょうと結びました。
*
会場には三十人が参加、YouTubeも同時に約三十人が視聴しました。質問で①核兵器の関係のお話がなかったが……に対しては「原発は自国民に対する核兵器と思っている」と述べ、②裁判所への要請や抗議はどの程度届いているのか……に対しては「裁判官は世論が届き難い組織ではあるが、傍聴席や原告代理人からの確信に満ちた論理的説得は効果が大きい」と述べました。
*
学習会に続き二〇二一年度総会が行われ岡崎史典事務局長から活動報告とこれから一年の方針が提案されました。特に気候危機下なのに「原発しがみつきや石炭火力固執」の逆流に対し、地域の力、わかもの達との連携で運動を広げ強化する方針を参加者で確認しあいました。
〔速水二郎=原発なくす会〕
関連企画:
老朽原発このまま廃炉!大集会 in おおさか
12月5日(日)13時、うつぼ公園(大阪市営地下鉄四ツ橋線・中央線本町駅下車)/デモ出発14時/主催:老朽原発うごかすな!実行委員会 https://blog.goo.ne.jp/takahamakarakanden
(兵庫民報2021年11月28日付)12:00
非核の政府を求める兵庫の会市民学習会:「分裂させない」を運動方針に原発建設を断念させた熊野住民のたたかい
非核の政府を求める兵庫の会は十一月二十一日、神戸女学院大学准教授の景山佳代子さんを講師に迎え、「なぜ紀伊半島には原発がないのか—「熊野」住民の連帯と知恵に学ぶ—」と題した市民学習会を開催しました。
冒頭、原発反対運動は「敗北」の歴史だったと言われることが多いが、本当にそうだったのかということで、二〇二一年時点で現存する原発は十七地点だが、日本各地で原発反対の住民運動が取り組まれたことによって原発建設を断念した地点は五十以上あることが示されました。
さらに、実際の住民運動に着目。特に三重県熊野市でくり広げられた原発反対運動は、「〝中心〟をつくらない、各集落の独自性を重視する、批判をしない、責めない」という方針のもとで行われた画期的なものであったことが紹介されました。原発反対運動では、電力会社や国の働きかけによる切り崩し、世代交代を要因とする分裂なども起こってきたが、「分裂させない」運動方針のもと、推進派に対しても「推進派」とレッテルを貼らなかったのだと、当時の運動の最初から最後までを知る唯一の方が語っています。
講義を通して、歴史に埋もれた住民運動の記憶を掘り起こし、残していくことの意義が共有され、BLMやコミュニティ・オーガナイジングに通じるような運動論でもあったことから、参加者からは、市民運動をいかに発展させられるかといった質問や感想が多く出されました。
〔佐藤結〕
(兵庫民報2021年11月28日付)11:30
冒頭、原発反対運動は「敗北」の歴史だったと言われることが多いが、本当にそうだったのかということで、二〇二一年時点で現存する原発は十七地点だが、日本各地で原発反対の住民運動が取り組まれたことによって原発建設を断念した地点は五十以上あることが示されました。
さらに、実際の住民運動に着目。特に三重県熊野市でくり広げられた原発反対運動は、「〝中心〟をつくらない、各集落の独自性を重視する、批判をしない、責めない」という方針のもとで行われた画期的なものであったことが紹介されました。原発反対運動では、電力会社や国の働きかけによる切り崩し、世代交代を要因とする分裂なども起こってきたが、「分裂させない」運動方針のもと、推進派に対しても「推進派」とレッテルを貼らなかったのだと、当時の運動の最初から最後までを知る唯一の方が語っています。
講義を通して、歴史に埋もれた住民運動の記憶を掘り起こし、残していくことの意義が共有され、BLMやコミュニティ・オーガナイジングに通じるような運動論でもあったことから、参加者からは、市民運動をいかに発展させられるかといった質問や感想が多く出されました。
〔佐藤結〕
(兵庫民報2021年11月28日付)11:30
観感楽学「あつまれば元気、かたりあえば勇気」
過日、ある退職者の会の総会がもたれた。コロナ禍のため半年も延ばしたが対面開催となった。例年なら講演会とセットなのだがそれはせず、語り合う時間をたくさんとろうということになったが出るわ出るわ。「産婦人科と小児科以外ほとんどの診療科の診察券を持ってる」と威張りながら「受診後に飲んだコーヒー代も付き添ってくれた息子に出してもらっている」と情けなそうに語る人▼夫がコロナに感染しながら自宅療養を強いられ、「それなら私がなんとかする」と精一杯の介護を続けついに回復させたという話。十七年間連れ添ってきた愛猫が最後はオムツをあてないと、という状況になりやがて昇天。でも「猫のヒタイほどの庭なので埋めてやることもできず」としゃれが飛び出る▼総選挙結果に「一週間は落ち込んだ」話も出たがいずれも大変な経験を語りながら愚痴では終わらない。維新の正体をつかむ学習会をする、現役と一緒になって参院選に向けた集まりを持つ、年金問題を真剣に取り組もう、もっとこの会の会員を増やそうなどなど▼なんのことはない。総会で提起された方針が各人の色合いをもって語られているのだ。「あつまれば元気、かたりあえば勇気」。現役時代にみんなでつくったスローガンの生きた姿がそこにはあった。(T)
(兵庫民報2021年11月28日付)11:00
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