日本国憲法公布七十五周年の十一月三日、戦争させない、九条壊すな!総がかり行動兵庫県実行委員会が「兵庫憲法集会」を神戸メリケンパークで開催。約千五百人が参加し、約千人(八日現在)がライブ中継と録画で視聴しました。
戦争をさせない千人委員会の大野義政さん(自治労県本部特別執行委員・前執行委員長)が主催者挨拶をし、総選挙結果を踏まえ、「戦争をさせない、九条を壊させない、一人ひとりの人権が尊重され、すべての人の安定した生活が保障される社会を目指して、これからも力を合わせていこう」と呼びかけました。
メインゲストに招かれた法政大学の上西充子教授(写真)は総選挙での野党共闘の成果に触れつつ、特に憲法十二条の「国民の不断の努力」の大切さを強調しました。
その努力を広げるためにと取り組んできた国会パブリックビューイングを紹介。政治にかかわってこなかった通りすがりの人が立ち止まって聞き、自分で考えてもらえるよう「声をかけない洋服屋さん」のような工夫を重ねてきたことを紹介。発信する側の発想ではなく、相手の気持ちを想像して行動する必要性を指摘しました。
さらに、憲法が日々の暮らしとどう関わっているか、憲法をいかすことが生きやすい社会の実現にどうつながっているか、手応えを一人ひとりが持てるよう、私たち自身も地に足をつけた思考と行動の力を強くしていこうと力を込めました。
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立川重則県原爆被害者団体協議会理事長が核兵器禁止条約への署名・批准を日本政府に求める運動を呼びかけ、弁護士の石田真美さんが入管法とミャンマー問題を報告しました。
憲法アピールを憲法共同センターの荻野潤子さん(新婦人県本部)が提案。明日の自由を守る若手弁護士の会の八木和也弁護士が閉会挨拶をし、「団結ガンバロー」を参加者とともに唱和し、憲法を守る意志を固め合いました。
ラジオパーソナリティの小山乃里子さんが司会を務め、開会を前後して三線デュオの淡路ぬニセター(「淡路の若者たち」の意味)が沖縄民謡などで盛り上げました。
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「戦争させない、九条壊すな!総がかり行動兵庫県実行委員会」は、安保関連法(戦争法)反対のたたかいを通じ、自治労や兵教組などでつくる「戦争をさせない千人委員会・ひょうご」と「九条のこころネットワーク」、兵庫県憲法共同センターが、ナショナルセンターや政党支持の違いを越えて結成し、二〇一六年から憲法記念日に開催してきた集会。今年は新型コロナ緊急事態宣言のため、延期して開催されました。
(兵庫民報2021年11月14日付)16:00