2021年10月27日水曜日

県議会決算審査(教育委員会):運動で実現した特別支援学校「設置基準」を生かし、早期の教育環境改善を


いそみ恵子県議は、十月十四日、兵庫県議会決算特別委員会の教育委員会審査で、特別支援学校の設置基準、教室不足対策等の質疑を行いました。

初めての特別支援学校「設置基準」を国が発出

文部科学省は、九月二十四日、特別支援学校の教育環境改善のため、支援学校を設置するための基準である「設置基準」を初めて制定し、都道府県知事などに通知しました。

今もなお深刻な教室不足

いそみ議員は、「十年以上にわたる関係者らの運動が重い扉をあけたことは、たいへんうれしく思う」としつつ、この設置基準が適用されるのは、二〇二三年度以降新設される学校からであることを指摘。現在、既設校についての教室不足数をたずねました。
教育委員会の担当者は、「二〇一九年度の調査で、県内の支援学校全体では百三十七の教室が不足している」と回答しました。

早期の教室不足解消のための教室整備を

さらにいそみ議員は、「この設置基準の通知の中には、二〇二〇年度~二〇二四年度までの期間、教室不足の解消に向けた集中取組期間とし、その計画の策定を促している。県は、計画をつくっているのか」と質問。担当者は、「県立学校については、九十一教室が不足。精査をするとそのうち五十二教室が必要な室数となり、二〇二四年度末までに、三十七教室、二〇二八年度までに残りの十五教室を整備する予定」と答弁しました。
いそみ議員は、「努力されていることは重々承知している。しかし、三十七教室の整備に三年、残り一五教室は七年もかけていていいのだろうか。特別支援教育の第三次計画まで策定しているが、第四次策定計画を早期に策定し、教室不足解消のための整備の前倒し実施を求める」としました。
答弁にたった教育長は、「現在も、教室不足解消のために、二校の新設を行っている。引き続き、特別支援学校の教育環境改善のために努力していく」と述べました。

(兵庫民報2021年11月14日付)
(Web版先行掲載)

兵庫県議会決算委員会:県民のいのちと暮らし守る視点で審査:概要(下)

◆農政環境部(十月十二日)

いそみ議員は、県が食品ロスの低減のために行っているフードドライブ運動について質問。コロナ禍で困窮する学生や、一人親家庭等にも行き渡るように事業の拡大を求めました。

◆県土整備部(十月十三日)

いそみ議員は、地元西宮市を流れる津門川の増水による浸水被害を軽減するための津門川地下貯留管事業について質疑を行いました。
いそみ議員は、「この地域は、台風や梅雨前線に伴う豪雨で浸水が続き、工事には期待が寄せられている。同時に大規模に地下を掘削する等の工事により、安全性を心配する声もある」と指摘。安全面についてといました。当局は、「必要なボーリング調査を行い、安全面でも万全を期すよう努力している」としました。

(兵庫民報2021年11月14日付)
(Web版先行掲載)


だれもが暮らせる最低保障年金を:年金一揆 in 兵庫


全日本年金者組合兵庫県本部(関根敏克委員長)と市内九支部は十月二十二日、神戸三宮・マルイ前で「年金一揆」行動をおこないました(写真上)。
これは全国一斉の取り組みの一環であり、集まった八十人の組合員が「医療・介護・年金を拡充させ命と暮らしを守ろう」「女性が暮らしていける最低保障年金制度を」との横断幕や「ふざけるな年金下げて物価上げ」のムシロ旗をなびかせ、各支部が交代でマイクを持ち「十月三十一日には野党共闘で政治を変えよう」「森友・加計・桜を見る会の解明をせよ」「七十五歳以上の医療費窓口負担二倍化を中止させよう」と訴えました。
また、「年金削減は憲法違反だと訴えている裁判」の支援を求めるビラを配り、大阪高裁での公正な判決を求める署名を呼びかけ、多くの人が訴えに足を止め署名に応じました。
宣伝後に東遊園地で集会を開催し、関根敏克委員長が年金裁判勝利に向け決意表明。そのまま全員で三宮センター街をデモ行進して、「コロナの下で年金引き下げやめろ!」「マクロ経済スライドやめろ!」「消費税を5%に引き下げろ!」「医療費の窓口負担引き上げやめろ!」「憲法改悪をやめろ!」と買い物客や街行く人々にアピールしました(写真下)。


〔松本年行=年金者組合兵庫県本部〕

(兵庫民報2021年11月14日付)
(Web版先行掲載)

副島圀義「この「恥ずかしい」国のあり方を変えねば……」:ノーモアヒバクシャ近畿訴訟・傍聴記(2021-10-21)

十月二十一日の大阪高裁。逆転勝利をめざす最終弁論でした。ノーモアヒバクシャ近畿訴訟がいよいよ大詰めで、判決は来年三月十八日となりました。

弁論冒頭、今夏のNHKスペシャル「原爆初動調査、隠された真実」の最初の数分がTV画面に映されました。
「占領直後、アメリカなどの調査団は、被爆地で放射線量を含む詳細な調査を行ったが、非人道性を浮き彫りにした結果をずっと隠蔽してきた」という番組です。
私も「『健康に影響を与えるほどの線量は証明されていない』との国側の主張は、もはや総崩れだな」と実感した力作でした。
すでに裁判所がビデオ上映を認めていたにもかかわらず、国側代理人が「反対はしないが『上映の必要はない』との意見は述べておく」と言ったこと自体、「ムダな抵抗」ぶりをさらけ出した次第。
続けて、原告Oさんの意見陳述、代理人の中森弁護士と崔弁護士の意見陳述。
最後に再び国側代理人が、原告側が証拠として出した最高裁判決の評価について異論を述べかけましたが、裁判長は「意見として伺っておく」とサラリ。

Oさんは「原爆放射線の現実の影響や不安を否定するとは被爆者を侮辱するものだ」「あと十年も経てば被爆者はいなくなるだろうが被爆の影響を正視する勇気ある司法判断を求める」と述べました。

あとの報告集会でも、弁護団や支援ネットの方々は「裁判をたたかって、原爆症審査基準の一定の見直しはかちとったが、国の基本的な姿勢・態度は一向に改まっていない」「その根本には核抑止、いざとなったら核兵器を使う立場がある」等々と強調。
長い原爆訴訟、とりわけ集団訴訟とノーモアヒバクシャ訴訟が切り拓いてきたことと、なお残された課題をかみしめる発言も続きました。
この高裁審理を傍聴する限りは、気持ちよい勝利判決の可能性を感じますが、核兵器禁止条約に背を向けるような政治のあり方を変えることが、やっぱりいちばん大事なことだ、と思わされた結審の日でした。

(兵庫民報2021年11月21日付)
(Web版先行掲載)