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2021年10月10日日曜日

みんなの力で国会へ:日本共産党こむら潤事務所びらき


日本共産党のこむら潤さん(衆院兵庫八区・比例重複予定候補)の事務所びらきが十月三日、尼崎市西難波町三丁目29-8(国道2号線昭和通9丁目交差点北西角、尼崎西難波郵便局の東並び)の事務所前で行われ、政権交代を願う仲間が熱い激励をおくりました。


市民も参加している「政治を変えよう!尼崎市民交流会」代表世話人の今西正行さんは、


「日本は被爆国なのに広島出身の岸田新総裁も核兵器禁止条約について口にしない。そのような自民党に何でもかんでもついていく尼崎にしてはいけない。こむらさんをみんなの力で国会に押し上げていただきたい」と訴えました。
 
弁護士で立憲民主党尼崎総支部代表代行の弘川欣絵さんは、


日本共産党と立憲民主党の政権合意について、「今回が初めて。本当に今まさに政権交代の機運が高まっている」と語り、こむらさんについて、「三人の子育てをし、先輩のお母さんとしても尊敬しています。保育士の待遇改善をしないと子どもたちを充分に見ることができません。立憲民主党としても個人としても応援します」と力強い訴えがありました。
 
医師で日本共産党尼崎後援会長の上山桂さんは、日本の政治を変えるために大臣ポストにこだわらない日本共産党の姿勢は「本当に太っ腹でクール、ほれぼれする」と語り、「コロナが原因で特に二十代の女性の自殺が多い。今、政治からもっとも取り残されている人に私たちの魂を届けましょう」と呼びかけました。
 
自身も近畿ブロック比例予定候補の宮本たけし前衆議院議員は、「国民の苦難軽減のために頑張るのが日本共産党。私も二年前にバッジをはずし野党共闘の現場に立ちました。こむらさんも決意して尼崎市議を辞しました。立憲民主党との政権合意も大臣のポストが欲しくてやったわけではない」と語り、「赤木ファイル」のコピーを高く掲げ、「ゆがんだ政治で公務員が命を落とす、国民が命を落とすそんな政治は我慢できません。市民連合と野党との間で交わされた共通政策にはモリカケ・サクラの徹底解明もしっかり盛り込まれました。これをやれば政治は変わります。『なによりいのち。ぶれずにつらぬく』日本共産党を伸ばしてください」と熱く訴えました。
 
激励をうけたこむら潤さんは、核兵器禁止条約、文化芸術への支援、保育環境について語り、「家庭の中で女性が担ってきた保育や介護などケア労働の賃金が低すぎます。女性の地位向上や性の多様性も認めていけるような寛容な社会をつくっていきたい」と決意を語り「日本共産党の輪を広げに広げてください」と訴えました。
 
松田隆彦党県委員長、松沢千鶴尼崎市議団長、鳴神志保子どんぐり保育園園長、大澤芳清尼崎医療生協病院院長(メッセージ)、からも熱いスピーチがあり、オンライン視聴合わせて二百四十人の参加がありました。
 
市内からバスでやってきたと言う若い女性は、「病弱のため生活保護を受けています。生活保護費が低く食費を節約しています。生活が苦しいので共産党に何とかしてほしいという思いです」と共産党への願いを語ってくれました。
〔佐藤貴志=尼崎地区委員会〕
 

(兵庫民報2021年10月10日付)17:00

国民救援会兵庫県本部大会:「選挙に行こう」キャンペーンなど新方針

日本国民救援会兵庫県本部は十月二日、神戸市勤労会館で第五十八回大会を開催。リモート十会場をつなぎ八十三名が参加しました。
大会には日本共産党兵庫県委員会の浜本信義副委員長と兵庫労連、自由法曹団から来賓挨拶。せまる神戸市長選や総選挙で住民本位、憲法を活かす政治への転換がよびかけられました。
特別報告に立った岸田郁中央本部事務局長は、国民の政治的関心が高まっているいま、国民救援会が全国展開している「選挙に行こう」キャンペーンのポスターを団体、個人に要請して有権者の目に見えるように外張りしようと訴えました。
大会では、「集合ポストへの全戸配布や駅の自由通路での宣伝の権利を守る判決が新たに出されている。市民社会に普及しよう」との報告、「ビラ配布を断られた集合住宅があるが、国民救援会のビラ配りへの理解を求める申し入れ書で対話すると、政治活動のビラならいいですと快く応じてもらった」という宝塚の経験など、言論の自由にかかわる発言が相次ぎました。
また、冤罪救済のため、再審手続きの法改正を国に求める地方議会の意見書採択運動を各支部がとりくんでいるなか、昨年の神戸市に続き、加古川市、高砂市の議会でも採択したとの報告。再審法改正についての総選挙候補者への質問状の準備状況など報告されました。
事件支援では、ゴンチャロフ・パワハラで自死した前田颯人さんのお母さんが和解解決を報告。十二月に判決を迎える生存権裁判、冤罪・花田郵便局強盗事件、冤罪・日野町事件、倉敷民商事件の各原告、再審請求人、被告本人から支援の訴え。事件の当事者、遺族に心を寄せる支援の発言が続きました。
最後に脇田吉隆神戸学院大学准教授を新会長に選出し、改憲、安保法制を許さず、すべての事件勝利と二千三百名会員をめざす方針案が採択されました。
〔濵嶋隆昌=同会事務局長〕
 
(兵庫民報2021年10月10日付)16:30



戦争させない、9条壊すな! 11・3 兵庫憲法集会


11月3日(水・祝)14時開会(13時30分ミニコンサート)、神戸・メリケンパークとWeb配信(https://youtu.be/Q0wbQqOwHzU)/メインゲスト:上西充子(法政大学教授、専門は労働問題。国会パブリックビューイングを2018年から始める。「ご飯論法」命名者)/主催:総がかり行動兵庫 Tel. 078-341-3332, Fax 078-361-9990(中神戸法律事務所)

(兵庫民報2021年10月10日付)16:00

『くらしから見る、考える神戸市の政治(2021年版)』①


日本共産党神戸市会議員団が九月に発行したパンフレット『くらしから見る、考える神戸の政治』の主な内容を転載して紹介します。(3回連載の予定)

全体:新自由主義に偏重した神戸市政

コロナ禍を通しあきらかになったこと

新型コロナウイルスが日本において確認されてから二年近くが経とうとしています。コロナ禍は新自由主義に偏重した久元市政では市民の命とくらしを守ることができないことを明らかにしました。
緊急事態宣言のなかで医療体制が逼迫し、「医療崩壊」と言われる深刻な事態を引き起こしました。本来入院すべきなのにできない患者が二千人を超える状況も起こっています。神戸市は「何人亡くなられてもおかしくない状況だ。毎日命の選択を行っている」(四月二十一日、花田健康局長)などと言いながら、この一年の間に国や県と一体となり神戸労災病院で四十四床、三菱神戸病院で二十四床もの病床削減を進めました。さらに七月一日からは六甲病院の民間譲渡の強行、済生会病院と三田市民病院との統合を視野に協議が開始されています。国・県とともに神戸市がコロナ禍での医療崩壊を促進させています。
感染者の多くが「自宅待機」を強いられ、自宅で亡くなる方が生まれました。長田区の介護老人保健施設では、入所者百一人が感染し、三十一人もの方が亡くなる事態まで起こっています。こうした事態をもたらした責任は、コロナへの対応への誤りとともに根底には長年にわたる医療・公衆衛生切り捨ての新自由主義の政治があります。
また、高齢者ワクチン接種をめぐり繰り返し混乱が生じましたが、これは行政の仕事を民間に丸投げしたことに大きな原因があります。コールセンターとネット予約システムはNTT関連会社任せ、職員が足りず各地の配置は「学生お助け隊」(学生ボランティア)任せ、ワクチン配送も民間業者任せ。公としての責任を放棄する姿勢が様々な問題を引き起こしています。

新自由主義路線による、民間任せでは市民の命とくらしは守れない

こうした事態が進んできた背景には小泉政権から続く新自由主義的な路線を信奉する久元市長の姿勢があります。
久元氏は当時、地方自治を民間に丸投げするシステムである指定管理者制度や独立行政法人化制度などを中央官僚として制度設計した張本人です。行財政改革の下、かつて区ごとに九つあった保健所は一つにされたままです。また九年の新型インフルエンザの経験から配置された感染症対策専任保健師まで減員され、政令市最下位となっていました。コロナに最前線で対応している保健所長は議会で「非正規職員での対応は力量と応用力に難点があった」と答弁。極端な市職員削減でワクチン接種も他部局から職員を総動員しないと対応できない事態となっています。
それなのに、久元市長は国の「自治体戦略2040構想」に追随し、「行財政改革2025」を強行し、七百五十人の職員も削減するとしています。このもとで、今年度も水道局職員を百人以上削減するなど、職員削減と民営化路線を強化しています。
その一方で、三宮再開発などは聖域化し巨額の予算を投入しています。非常事態宣言下で外部委員をよんでの会議を自粛していた間にも三宮再開発に関わる会議だけは実施していたこともあきらかとなっています。

日本共産党神戸市会議員団は市民のみなさんと市政転換に力を尽くします

コロナ禍のもと、医療や教育・保育の現場、事業者のみなさんをはじめ様々なところから市民生活に背を向ける久元市政に対し、怒りの声が広がっています。
「自助・共助」を市民に押し付け、「公助」をないがしろにする新自由主義路線では、市民の命とくらしは守れないということが誰の目にも明らかとなってきました。
久元市長の国と一体となった「神戸こわし」を今こそやめさせるため私たちは市民のみなさんと力をあわせてがんばります。

子育て1:子どもの医療費無料化を高校卒業まで

神戸市の子どもの医療費の通院・入院の無料は二歳まで。三歳から中学卒業までの通院は二回目までは有料となっています。
市長は八年前医療費無料化を公約し当選しましたが、数年後には根拠もなく「(無料にすると)コンビニ受診を誘発する」と公約を放棄する姿勢をとるようになりました。兵庫県下で八割を超える自治体が中学校卒業までの医療費無料化となり、さらに高校卒業まで進む自治体が広がっています。
日本共産党神戸市会議員団は、医療費無料化を前進させるため市民のみなさんと議会内外で活動しています。そのもとで、高校生の入院無料など部分的ですが、前進をしています。今年の予算議会では他会派にも協力を呼びかけ通院・入院両方の完全無料化を高校卒業まで実現する条例修正案を提案しました。

子育て2:認可保育所の増設で待機児童問題の解消を

神戸市は四月一日時点の待機児童数は十一人になったと発表。目標とした待機児童ゼロは達成できませんでした。
実際に希望しても保育所に入れない児童数は千二十七人と高い水準のままです。市は子どもの数はいずれ減ると、公立保育所を減らす一方、園庭もなく、二歳までしか入れない小規模保育園を安上がりの調整弁として整備してきました。
就学前まで預けられる認可保育所の増設をすすめてこそ、子育て世代も安心して働くことができます。
また保育士の待遇改善は必須です。市は「市内で保育士になれば六つのいいね」(給料がいい、家賃補助、奨学金補助など)を打ち出していますが、他分野との賃金格差は依然として大きく労働に見合った専門職としての給与が保障されるわけではありません。
今こそ本気になって保育士が生きがいをもって働ける賃金の引き上げが求められます。

(兵庫民報2021年10月10日付)15:30


日本共産党ねりき県議団長が一般質問:臨時医療施設の設置、医療体制の強化を:斎藤知事、30人学級「具体的に検討進める」の公約に反して先送り


日本共産党の、ねりき恵子県議団長は九月三十日、兵庫県議会本会議で日本共産党県議団を代表して一般質問にたちました。
ねりき議員は、臨時医療施設の設置など医療体制の強化について質問しました。
国が第六波に備え、臨時医療施設の設置など医療体制を見直し、具体策を自治体へ通知する動きで、新型コロナ対策の根拠法である新型インフルエンザ特措法には、感染症が蔓延し医療提供に支障がでれば、臨時の医療施設の設置を義務付けていることを指摘し、県が「新型インフルエンザ等対策行動計画」に臨時医療施設設置を定めながら、開設も準備もしていないのは問題だと追及しました。
地域医療構想については、県が急性期病床を昨年度も百二十床も削減してきたことを指摘し、「直ちに臨時医療施設を設置するとともに医療提供体制の強化を図ること、急性期病床削減計画を中止し、パンデミックを想定していない地域医療構想の撤回を」と答弁を求めました。
答弁に立った健康福祉部長は、「県では、軽症・無症状の方について、原則、宿泊療養施設で療養としており、これまでの取り組みを強化していく、臨時医療施設についても、一定の意義があることから、引き続き研究していく」と述べるにとどまり、地域医療構想については、「感染症にも考慮しつつ、粛々と進めていく」としました。

PCR等検査の拡充

ねりき議員は、新型コロナの感染の連鎖を止めるには、一人でも感染者が見つかった場合、即座に関係者全員にPCR検査を行うべきで、抗原定量検査の迅速キットなどを配布し、施設や家庭でも、検査ができる体制を整えることが必要と訴えました。
斎藤知事は、「第五波の感染急拡大で保健所業務が逼迫したことから、患者の命を守ることを最優先したため、一時的に疫学調査の重点化を図っていたが、今後、保健所業務の状況確認をした後に幅広く疫学調査を実施し、従来の体制に戻していく、定期的なPCR検査も国が行うモニタリング検査にも県が協力していく、抗原簡易キットも直接配布を実施し、有症状者が直ちに検査ができるように体制整備を進め、感染防止対策に取り組んでいく」と答えました。

保健所体制の強化

ねりき議員は、正規の保健師など職員の抜本的増員を行うとともに、芦屋保健所の廃止・分室化を中止し、体制強化を図ること、また、人口十万人に一か所程度の保健所設置など、保健所体制強化を行うべきと訴えました。芦屋保健所に対し、福祉部長は、「住民サービスが低下しないよう、配慮しつつ引き続き検討していく」と廃止・分室化は撤回しませんでした。

中小業者支援

ねりき議員は、新型コロナウイルス感染症拡大防止協力金についても質問。斎藤知事は、「飲食店の皆様の資金需要にも速やかに答えていきたい、県独自の支援制度は財源面からも難しい、月次支援金の要件緩和・持続化給付金、家賃支援給付金など、引き続き国に要請していく」と答えました。

子ども医療費無料化

ねりき議員は、兵庫県のどこに住んでいても、すべての子ども達が安心して医療にかかることができるよう、対象を高校三年生まで広げるとともに、ただちに所得制限をなくし、医療費無料化へ踏み切ることと迫りました。当局は、「国に対して、制度化を求めるとともに、持続的で安定的な制度を維持するよう努めていく」と答えました。

三十人学級の実現

ねりき議員は、先の知事選挙での斎藤知事の「三十人学級について具体的に検討を進めたい」と掲げられた公約に触れ、国待ちにせず、直ちに小学五・六年生、中学全学年での三十五人学級を実現するとともに、速やかに三十人以下学級の具体的検討に入ること、さらに、高校教育改革で高校生の三十人学級を検討することを求め、当局の決断を迫りました。
教育長は、「実施については、教員・教室の確保・財源など、多くの課題があり、基本的には国が制度化していくものと考えている」と述べ、斎藤知事も「難しい課題があり、引き続き国に要望していく」と答え、三十人学級実施は先送りにしました。

宝塚大橋の整備

最後に、ねりき議員は、現在行われている宝塚大橋の補修工事・耐震補強工事について質問。以前の宝塚大橋は、全国初の「ガーデンブリッジ」として建設され、手塚治虫作品のパネルがはめ込まれた趣のある歩道で、宝塚歌劇や花のみちへと続く、宝塚らしい景観だった。今年春から橋上の歩道工事が始まり、彫刻や花壇が撤去され、黒いアスファルト舗装の姿に。「これが工事の完成形なのか」と市民からの驚きの声が上がっていると述べました。県の責任で、阪神モダニズムの息づく宝塚の歴史と文化を活かした景観をと求め、県土整備部長は、「多様な意見がある中、専門家やデザインコンセプト、アンケートの結果を踏まえつつ、景観審議会で検討していきたい」と答えました。
〔三富智恵子〕

(兵庫民報2021年10月10日付)15:00

丹波市議会が「米価下落対策を求める」意見書を可決

丹波市議会は十月一日に開いた本会議で、「コロナ禍における米価下落対策を求める意見書」(下記)を賛成多数で可決し、国会と政府に送付しました。
意見書は、日本共産党議員団から他会派に呼びかけたもので、六会派中五会派が賛同し共同提案となり、日本共産党の西本嘉宏議員が本会議で提案しました。
提案理由の説明で、西本議員は、丹波市では、農協から農家に支払われる仮払金や買い取り価格が前年比で大幅に下落し、「二〇二一年産の三十キログラム(一袋)あたりの仮払金が、一等米で五千六百円となり昨年の六千五百円からみると九百円、約一五%も下落しています」と指摘。これは、新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言により、主に外食産業やインバウンドなどでの需要が急激におち込み。コメ需要の減少傾向が続き、昨年に続き在庫が増え、国産米の米価が軒並み下落したもので、「生産者にとって死活的問題になっており、この事態を打開し、農家が安心して米作りに励めるようにすることは政治の重大な責任である」ことを強調しました。
〔西本嘉宏=丹波市議〕

コロナ禍における米価下落対策を求める意見書

新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う国の緊急事態宣言の発令等により、国産米の需要は減少に歯止めがかからず過大な在庫が生じており、さらに販売不振と米価下落で生産農家は苦境に立たされている。
今年度においては、政府が進める減産以上に古米在庫が増加する見込みであり、すでに令和三年度産米の米価下落が始まっており、極めて深刻な状況である。この事態が続けば、今後丹波市内の生産農家の意欲の減退要因になりかねない。
その対策として、コロナ禍において、全国的に必要性が高まっている生活困窮者や学生などへの食糧支援の更なる強化など、従来の政策的枠組みにとらわれることなく、備蓄米を有効に活用すること等によって、新年度生産米は、適正価格となり効果的に生産農家を支援することが考えられる。
丹波市議会は、コロナ禍における米価下落に歯止めをかけ、需給環境の改善など国において、あらゆる手段を講じるよう強く要望する。
以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。

(兵庫民報2021年10月10日付)14:30


三木市議会が日本政府に核兵器禁止条約の署名・批准を求める意見書を全会一致で可決

三木市議会は九月二十八日、「日本政府に核兵器禁止条約の署名・批准を求める意見書」を全会一致で可決し、衆参両院議長、総理大臣、外務大臣あてに提出しました。
市内で平和活動をしている「ぴーすみき」が九月議会に請願を提出。それを全会一致で採択したのを受け、公明党以外の会派の代表者が提案者となり、各会派の副代表と一人会派議員が賛同者となって提案。公明党も賛成し全会一致で可決されました。
*
戦争法廃止三木共同センターでは、核兵器禁止条約に日本政府が署名することを求める請願を市議会に出そうと議論。同センターのメンバーが参加する「ピースみき」の世話人会でも相談したところ「ピースみき」として取り組むことになりました。「ピースみき」では小林愛子さんの被爆体験を聞く会を開くなど、署名活動をひろげながら九月議会に請願を提出しました。
〔大眉均=三木市議〕

(兵庫民報2021年10月10日付)14:00


兵庫県原水協世界大会決議学習・決議実践交流会議:歴史的なチャンスいかそう

兵庫県原水協は十月二日、「世界大会決議学習・決議実践交流会議」を行い、オンライン参加を含め二十七人が参加しました。核兵器禁止条約発効後はじめて行われた原水爆禁止世界大会の成果を学び、これからの運動に活かすために行われました。
*
冒頭、津川知久・筆頭代表理事は「発足する岸田新政権は、安倍・菅政治を継承し、核兵器禁止条約の参加拒否はじめ、国民の願いに背を向けるものだ」と批判。フィリピンの平和活動家マラヤ・ファブロス作詞の歌「Towards a Peaceful New World ―もう後戻りはしない―」が核兵器廃絶運動のテーマソングとなって広がっているように非核の世論で包囲しようと呼びかけました。
*
冨田宏治・世界大会起草委員長(関西学院大学教授)が、「核兵器禁止条約発効と今後の展望」と題して、今年の世界大会「主催者声明」に沿って講演しました。
コロナパンデミックに直面して世界の共同が広がり、「人間の尊厳・個人の尊厳」に目覚めさせ、「各国が平等な立場で協力する世界、国連憲章がめざす平和の秩序」へ変える動きが加速していることを解明しました。そして、「核兵器と人類は共存できない」と警告しつづける被爆者とともに、市民社会と諸国政府の共同が核兵器禁止条約を実現した経過を示し、「核抑止力」論の誤り、日本政府を禁止条約に参加させる運動、総選挙で政権交代させる意義を明らかにしました。
*
梶本修史事務局長が「行動提起」として――①世界大会参加者(約五百人)を軸に「世界大会の感想交流会・報告会」の計画、②「日本政府への要求署名」目標五十五万の追求。年内十万をめざす(現在、二万九千三十五筆)、③広範な団体に署名用紙を届ける活動、④全首長の署名(現在、十二市長一町長=川西市、宝塚市、三田市、尼崎市、芦屋市、明石市、加西市、宍粟市、赤穂市、丹波篠山市、丹波市、南あわじ市、猪名川町)、日本政府への意見書請願(県内九自治体)――などを提案。
報告を受けて、「署名をすすめる高砂の会で市内のコープ、商工会議所、漁協などに申し入れ活動。ある寺院で五千円の募金などの好反応」(加印原水協)、「平和首長会議が取り組む核兵器禁止条約の早期締結を求める署名がまとまって被爆者の会に届けられた」(芦屋市)、「広島の高校生が描いた原爆の絵展に大きな反響。楽しく、聞いてわかる・見てわかる宣伝の工夫をしたい」(垂水区)など、西宮市、姫路市、東灘区から活動報告がされました。
*
交流会議は、「原水協運動の長い歴史の中で、運動の中心課題(核兵器全面禁止・廃絶)が総選挙の結果で実現の展望を切り開くことになる初めての状況にある。市民と野党の共同、四野党の共通政策の合意、政権協力の合意など、活動の舞台は整い、〝絶好のチャンス〟を迎えている。総選挙、神戸市長選挙が確定する中で、地域原水協、団体、一人ひとり個人が、条件と可能性を活かし、原水協らしい〝選挙〟〝宣伝・対話〟を展開し、歴史的なチャンスを活かそう」と運動の推進を確認しました。
〔梶本修史=兵庫県原水協事務局長〕

(兵庫民報2021年10月10日付)13:30


オペラシアターこんにゃく座:オペラ『イヌの仇討あるいは吉良の決断』:神戸演劇鑑賞会10月例会


原作は井上ひさしの戯曲「イヌの仇討」。この戯曲を基に、林光による唯一の井上ひさしオペラの舞台です。
オペラといえば、アリアのように、ゆったりとした音楽が舞台を埋めると想像しがちですが、この舞台にはそんな音楽シーンはない。十二人の歌役者と歌詞をもたない二人の登場人物(バイオリンとピアノ)のためのオペラです。
「イヌの仇討」はあの「忠臣蔵」を大石内蔵助たちの赤穂浪士側から描くのではなく、吉良側の物語として描いた作品です。そして、なぜ?吉良上野介は、赤穂浪士に狙われ、討たれなければならないのか。大石内蔵介は、なぜ?〝死〟を覚悟してまで執拗に吉良上野介を討つのか。なぜ?、なぜ?、の疑問が舞台全体を覆い、ラストにその答えが引き出されるまで緊張感が続く和製オペラを楽しみましょう。
幕があくと、そこは既に味噌蔵。炭部屋の壁を打ち抜き味噌蔵と繋いだもの。入り口はひとつ。明かり取りの高窓がひとつ。人の出入はできない小さな部屋。そこに吉良上野介と、彼の近習・清水一学、大須賀治部右衛門等と女中頭お三、おしの、お吟たちが息を潜めている。屋敷は既に赤穂浪士たちに取り囲まれている。上野介を探し、探している。しかし、上野介の存在は浪士たちになかなか見つけられない。
狭い部屋の中に閉じこめられた時間のなかで、上野介は、「なぜだ、なぜ、赤穂の家来どもに討たれねばならぬのだ。なぜだ。わしには討たれる理由などなにひとつない」。上野介は恐怖におののいていた。そして……
この物語は「異説・忠臣蔵」ではあるが史実の書き換えではない。あまりにも美談として語り継がれている「忠臣蔵」の真相は、と考えさせられる舞台で、面白くて、納得のゆく結末です。
〔小谷博子=神戸演劇観賞会〕
 

オペラシアターこんにゃく座『イヌの仇討あるいは吉良の決断』

原作=井上ひさし 台本・作曲=林光 演出=上村聡史 出演=大石哲史、山本伸子、岡原真弓 ほか/①10月22日(金)18時30分、②10月23日(土)13時30分/神戸文化ホール中ホール/会員制(入会時に入会金1,000円と月会費2カ月前納)、月会費3,500円(大学生2,000円、中高生500円)/Tel. 078-222-8651、Fax 078-222-8653 
http://kobeenkan.my.coocan.jp/

(兵庫民報2021年10月10日付)13:00

第1回「自灯明」モダンダンスステージ――灯(あかし)が明日に、そして未来につながりますように:藤田佳代舞踊研究所モダンダンス公演:

自灯明「灯」(ことし3月の創作実験劇場で上演/撮影:中野良彦さん)

藤田佳代舞踊研究所がモダンダンス公演・第一回「自灯明モダンダンスステージ」を十一月三日に開催します。
「自灯明(じとうみょう)」は、三、四歳のころから藤田佳代さんに師事、社会人・大学生になっても同研究所で習い続け、公演にも出演してきた梁河茜さん、平岡愛理さん、田中文菜さん、稲益夢子さん、菊原麻衣花さんの五人で結成。それぞれ学業、仕事を持ちながら、自ら振り付け、構成、出演をおこないます。
今回の旗揚げ公演にあたり、自灯明は次の「創作テキスト」を発表しました。
――災害やコロナウイルスなどにより不安を感じることが多くなりました。そこでこの世界を元気づけることや希望のようなものを残せないかと考えました。私たちにしかできない表現方法は踊ることです。私たち自身、創作を通してこの世の中について考え、向き合い、表現を模索して作舞してきました。そして、それは誰かに観て感じてもらうことに意味あると考えます。――
プログラムは、「nowhere」=どこにもない今。どこにもないわたし……/「VIBRANT」=真っ白から次第に染まりゆく、活気にあふれた鮮やかな心/「追憶」=遠のいているようで、振り返ればいつもそこにある「記憶」/「灯(あかし)」=世の中が目まぐるしく変化していく中、「灯」が明日に、そして未来につながりますように――の自灯明、あるいはそのメンバー作舞による四作に加え、藤田佳代さん作舞「拡がる――『伊丹三樹彦自選三百句』より」(ゲストにフラメンキスト・東仲一矩さん)。
コロナ対策のため客席数が通常の半分・二百席。十月末までに同研究所へメールまたはファクスで申し込みを。
 

第1回自灯明モダンダンスステージ

11月3日(水・祝)17時開場・17時30分開演、神戸ファッション美術館オルビスホール/前売り3,000円、当日3,500円/主催:藤田佳代舞踊研究所 Tel.&ampFax078-822-2066、メールは http://www2s.biglobe.ne.jp/~fkmds/index-g.htm 内のフォームで

(兵庫民報2021年10月10日付)12:30

みんぽう川柳〈九月〉「準備」

選 者 島村美津子

特 選

準備良し政権交代告げる秋
 尼崎市 大野幸雄

【評】助かる命も救えなかった無為無策のコロナ対策、留句にある様に次々に廃業に追い込まれていった現実、どれ一つとっても自公政治はもうごめんです。
新しい政権をつくりましょう。日本共産党は何よりも命を大切にします。
新しい日本をつくる四つのチャレンジを目指して老いたるものも貧しきものも生きていてよかったと心から思える世の中に、準備万端、揚句の告げる様にスカッとした秋を迎えたい。

入 選

準備良し選挙も虎もV目指せ
 神戸市 北河豊治

百年の計は逆転総選挙
 明石市 小西正剛

平和へと準備しっかり繋がって
 神戸市 兵頭和子

革新共闘準備すすめて幸せ運ぶ
 尼崎市 富田明美

準備なし医療破壊が進むだけ
 神戸市 長尾粛正

ワクチン接種準備不足か競馬場
 芦屋市 梶原嘉代子

毎日が転ばぬ先の準備です
 尼崎市 富田 断

まだいいか心の準備後まわし
 明石市 上河規江

あの世へは着のみ着のまま行くつもり
 明石市 上野景子

準備した旅はコロナに邪魔をされ
 神戸市 梶山洋枝

非常食薬メモ帳夜行燈
 芦屋市 松田良介

雨予報夕餉の準備ペダル踏む
 神戸市 玉山歳子

セーターに風を通す日秋近し
 尼崎市 中内眞佐子

「準備中」店頭の紙「廃業」に
 神戸市 塩谷凉子

みんぽう川柳募集

▽十月の題は「本番」、締め切りは十月二十二日(日付にご注意ください)▽十一月の題は「憩い」、締切は十一月二十六日▽一人二句まで。葉書に作品二句と氏名・年齢・住所・電話番号を明記▽毎月第四金曜日必着。今月から土日配達や深夜の仕分けがなくなるなど、届くまでの日数が長くなっています。締切が迫っている場合に限りメール、ファクス可。ファクスの場合は、葉書大の枠の中に必要事項をすべて記入してください。

(兵庫民報2021年10月10日付)12:00

瀬戸恵子「ひなたぽっころりん」〈692〉


(兵庫民報2021年10月10日付)11:30

観感楽学


先日、自動車の自動運転について書かれた記事を読みました。自動運転とはドライバーが操作をしなくとも自動車が自力で目的地まで行くということです▼その夢物語のような話ですが、実現に向けて進んでいます。自動車の自動運転は0~5のレベルで六段階に区別しているそうです▼レベル0は自動運転技術のない車。レベル1~2は衝突被害軽減や車間距離を保ったり、車線の維持をするため、アクセルやブレーキ、ハンドル操作の支援をしますが、レベル1もレベル2も車がドライバーにとって代わるものではなく、あくまでも運転操作の主体はドライバーです▼レベル3でも高速道路などの限定された条件でのみ自動運転システムによる自動運転が可能となりますが、ドライバーは、いつでも運転に戻れる状態でないといけません▼レベル4でドライバーの介在の条件がもっと少なくなります。レベル5が「完全自動運転車」と呼ばれ、全ての条件でシステムが自動運転するものを指すそうです▼現状、売られている車はレベル3までです。パラリンピック選手村で自動運転バスが歩いてきた視力障害の選手に接触、怪我を負わせた例など課題は多い。レベル5となるとまだ時間がかかりそうです。完全自動運転が実現すると交通事故の大幅な低減という大きなメリットがあるそうです。温暖化ガス排出の削減対策も含めて新しい技術開発をメーカーさんには頑張って欲しいです。(ふ)

(兵庫民報2021年10月10日付)11:00