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2021年9月19日日曜日

命とくらしを守る市政への転換めざし神戸市長選に岡崎ふみのりさん:市民にあたたかい神戸市政をつくる会が擁立


市民にあたたかい神戸市政をつくる会(あったか神戸)は十月十日告示・二十四日投票で行われる神戸市長選挙に、兵庫労連事務局次長の岡崎ふみのりさん(52)を無所属候補として擁立することを九月九日、記者会見を開いて発表しました。同会に参加する日本共産党兵庫県委員会も十日に岡崎さんと政策協定を結び、党として推薦することを決定しました。

岡崎ふみのり(おかざき史典)さん略歴
大阪府岸和田市生まれ。会社員を経て全日本放送受信料労働組合兵庫県協議会議長など歴任。市民にあたたかい神戸をつくる会共同代表、神戸・市民要求を実現する会事務局長、兵庫労連事務局次長。

岡崎さんの立候補にあたっての決意を紹介します(見出しは編集部)。

現在の久元市政を続けていては、市民の命、くらし、雇用・営業守れない

「市民にあたたかい神戸をつくる会」から神戸市長候補となることを決意いたしました岡崎ふみのりです。
私は、現在、兵庫労連事務局次長として働くみなさんの権利を守るために奮闘するとともに、市民要求を実現する会では神戸市をよりよい街にしようと頑張る市民団体のみなさんと力を合わせて市民要求実現のために力を尽くしてきました。
私が今回、市長候補への決意に至ったのは、何よりも、長引くコロナ禍のもとで、現在の久元市政を続けていては、市民の命、くらし、雇用・営業を守ることができないと感じたからです。
国でも、神戸でも、感染拡大が深刻化しているのは、安倍・菅首相はじめ歴代の自民・公明政権と、その国の姿勢に追随している久元市長がやるべきことをしてこなかった結果です。今の市政運営には、公的責任を果たさず、安上がり・民間・非正規まかせで、市民に自己責任をおしつけるという致命的な弱点があります。この市政を変え、市民にあたたかい神戸市政に転換するために、コロナ禍で苦しみ、政治の転換を願う広範な市民のみなさんと力を合わせて、勝利するため奮闘する決意です。

新自由主義を神戸市政へ押しつけ、こども医療費無料化公約も覆す久元市長

コロナ禍の下で、市民の命、くらし、雇用・営業が脅かされ続けた一年半でした。「自助」「共助」では、市民の命も、くらしも、雇用・営業も守れないことがはっきりとしました。菅首相を信奉し、新自由主義路線を極端な形で神戸市政に押し付ける久元市政の継続ではなく、なにより、市民の命、くらし、雇用・営業を守る神戸市への転換を求めて奮闘する決意です。
久元市長は、コロナ禍の市民の苦しみ寄り添わず、病床削減を当然視し、PCR検査の拡充など、科学的なコロナ封じ込めの対策まで「費用対効果」を優先させ、行いませんでした。
また、地域経済を支えている中小企業、商店などに対する自治体として独自の支援も新たに打ち出さず、一方で三宮再開発に象徴される不要不急の大型開発を推進し、市民生活は置き去りの状況です。
子どもへの感染がひろがるなかで、千二百五十二名もの児童・生徒が感染の不安から登校できないなど、深刻な状況がひろがっています。今行われている議会で、「学校での感染防止対策を強めるべき」との質問に、「国からは何も言われていません」と答弁したことも、久元市長の心底をのぞかせているものです。
さらに、コロナ禍のもとでも、民間・非正規任せの「行財政改革方針」を断行することで、児童相談所の一時保護所では保護されている子どもや幼児の命が脅かされ、交通振興株式会社を解散させ四百人もの官製失業者を生み出そうとしています。
私が、久元市長の政治姿勢でとくに問題だと感じているのは、「中学卒業までの医療費無料化」についてです、久元市長は一期目の公約で、無料化すると市民に約束しながら、二期目には「無料化する考えはない」「無料化してほしいと言っている方は、明石市でも三木市でも引っ越されたらよい」と平然と言ってのけたことです。保護者の「自己責任」に転嫁し、市民との約束である公約を投げ捨てる市長に、市政運営を任せるわけには参りません。
私は、命とお金を天秤にかけることをやめ、「市民の命とくらしを守る」神戸市への転換を求めたいと思います。

切り捨て施策を押しとどめ、押し返し、前進させてきた市民の運動とともに

私は、「神戸・市民要求を実現する会」でこの六年間、六百近くの要望を神戸市に提出し懇談を重ねてきました。
中学校給食実現の運動、敬老・福祉パス改悪反対の署名運動、都市空間向上計の撤回など多くの声を集めて、神戸市に要求を突き付けて、市民生活を切り捨てる施策を押しとどめ、あるいは押し返し、前進させてきました。
高すぎる国保料の問題、待機児童・学校過密問題、公契約条例や中小企業を支える制度、正規雇用を増やし、雇用をまもる要望など市民の声と願いを集め、思いを届けてきました。
同時に、私は、安上がり・民間・ 非正規まかせで、市民に自己責任をおしつけるという現市政の致命的な弱点を転換しない限り、つまり市長を変えない限り、苦しんでいる多くの市民の願いは叶わないと痛感しました。
コロナ禍のもと、非正規労働者が切り捨てられ、とくに女性にしわよせがいっています。ジェンダー平等の立場から性別の差なく働ける環境にすることが求められています。「八時間働けば普通のくらしができる社会」「最低賃金を引き上げ千五百円に」と、このことを神戸市から発信していきたいと思います。
同時に、須磨海浜水族園の存続を求める運動、少人数学級を求める保護者や教育関係者、また神鋼石炭火力発電所増設をやめ気候危機をとめようと運動されている市民や大学生や若い世代のみなさんなどと話し合いを重ねてきました。また、私は、原発をなくす市民運動も行っています。いまある原発はすぐに廃炉にすべきだとはっきりとした立場にたっています。
多くの市民の皆さんがやむにやまれぬ思いで立ち上がり、声をあげ、行動を起こしておられることに、大変勇気を与えて頂きました。市民のみなさんとの新しい共同の力も生かし切りたいと思います。
市民の切実な願いを、市長になり実現できるよう頑張りぬきたいと思います。

「三つの基本姿勢」と「五つの転換」で市民にあたたかい市政へ

こうした思いから、この市政を変え、市民にあたたかい神戸市政に転換するために、三つの基本姿勢でのぞみます。
第一に、コロナから命、くらし、雇用、営業を守りぬく。
第二に、自己責任押し付けやめ、公的責任を果たす。
第三に、市民の意見を良く聞き、公約を守る。
――この三点です。
また、「あったか神戸」として、一人ひとり市民が希望を持て誇りに思える神戸へ「五つの転換」を示して、市長選挙に挑みます。
第一は、市民の命と健康を守る「ケア」に手厚い神戸への転換です。
第二は、地域に根ざした雇用と営業を応援、基盤が強い神戸経済への転換です。
第三は、教育・子育て支援の予算を抜本的に増やすことへの転換です。
第四は、九つの行政区・地域特性を伸ばし、どこでもくらせる神戸への転換です。
第五は、だれもが等しく自分らしさが輝く、真の国際都市への転換です。
今の神戸市政を憂い、政治を変えたいと願っている広範な市民のみなさんと力を合わせて、何としても勝利する決意です。どうかよろしくお願いいたします。

(兵庫民報2021年9月19日付)17:00

第61回兵庫労連定期大会:総選挙と神戸市長選で新しい政治実現めざす


兵庫県労働組合総連合(兵庫労連)は九月十一日、神戸勤労会館大ホールとオンラインを併用して、第六十一回定期大会を開催しました。
議長挨拶で、私は、「市民連合」が発表した「野党共通政策」に四野党が署名したことに触れながら、当面の秋のたたかいとして、総選挙と神戸市長選挙で新しい政治の実現めざし全力を挙げようと呼びかけました。
土井直樹事務局長からは、先の知事選挙の取り組みの総括など一年間の活動報告、それから今後一年間の活動として、「あったか神戸」の要請により兵庫労連事務局次長である岡崎ふみのりさんが予定候補となった神戸市長選挙での勝利をめざすこと、最賃引き上げをはじめ賃金底上げ運動の強化、組織拡大などの方針が提案されました。
討論では、東播建設、西播労連、年金者組合、郵政ユニオン、全受労、JMITU、兵庫教組、高教組、地域労組こうべ、国公労連、私教連と十一人が発言し、知事選挙の取り組みやコロナ禍の中での職場と労働者の実態、労働組合の存在意義、組織拡大の経験などが交流されました。
*
各議案が全員一致で採択された後、特別発言として、神戸市長選挙予定候補の岡崎さんが決意表明(写真)。岡崎さんは、コロナ対策よりも三宮再開発を優先する久元市政の実態を告発、そして最も許せないのは、こどもの医療費無料化の公約を投げ捨てて、「親が子どものために四百円が出せないのか」と言い放ったことだと強調。自己責任の新自由主義市政から市民にあたたかい市政に転換しようと訴えました。
続いて、雇用の安定と最賃引き上げ、格差是正の実現をめざすとする「確認書」に岡崎さんと私が署名を交わし、兵庫労連一丸となっての選挙勝利への意思を確認しました。
次期役員については、定数内立候補のため信任投票となりましたが、オンライン参加の代議員の郵便投票到着後、開票作業が行われます。
〔成山太志=兵庫労連議長〕

(兵庫民報2021年9月19日付)16:30

こむら潤さん兵庫労働局と懇談:コロナから労働者を守る対策を


こむら潤日本共産党衆院比例近畿ブロック・兵庫八区予定候補は九月八日、兵庫労働局と懇談しました。懇談ではまず、八月十九日に当局へ出した「新型コロナウイルス感染症の影響から労働者を守る対策についての要請書」への回答を受け、意見交換を行いました。
要請内容は、正規・非正規に関わらず、①職場で自己負担なし、繰り返しのPCR検査を行えるよう事業所に要請し、援助すること②感染者が安心して療養できるよう賃金と職場復帰の保障と有給の特別休暇とするよう事業所へ要請すること③職域ワクチン接種と副反応への有給特別休暇を事業所へ要請すること―の三項目です。
当局からは、「正規・非正規でコロナ対応に差別があってはならないし、感染者に対する差別や不利益扱いもあってはならない」「職場でのPCR検査に補助なり助成なりを行うことは有効だと思うので、本省に提案する」「職場で不当・不利益な扱いがあれば、特別相談窓口にご相談いただきたい」などの回答がありました。
こむら氏は、「ワクチンの副反応で休暇が取れなかったり、そもそもワクチン接種やPCR検査を受けるなという経営者がいたりで、希望者が接種や検査を受けられないという事が起こっています。ぜひ事業所に是正を要請して欲しい」と求めました。
また、労働者が報復を恐れて相談できない状況にあることを指摘し、匿名でも対応して欲しいと要望。当局は、「相談内容によっては匿名でも対応している。対応するよう局内の周知も担当部署に要請する」と応じました。
懇談ではこの他、職域ワクチン接種で非正規労働者に費用を求めた例や、解雇されてはないがシフトがまったく入らず、事実上失業状態にある労働者への支援なども要望しました。
懇談には金田峰生国会議員団事務所長、小林明男党県労働部長が同席しました。

(兵庫民報2021年9月19日付)16:00

9・11おかしな政治を変えてこ集会:幅広い市民や野党の力でこむらさんを応援しよう:政治を変えよう!尼崎市民交流会


政治を変えよう!尼崎市民交流会は九月十一日、緊急企画「9・11おかしな政治を変えてこ集会」を市立中央北生涯学習プラザ小ホールで開き、七十五人が参加しました。その様子を同会事務局長の松岡宗治さんのレポートで紹介します。
開始時刻前より次々と受付に来られ、チラシを持って「これですよね」と来られた方など、集会への期待を感じました。

開会挨拶

今西正行代表世話人が開会挨拶を行い、昨年十二月からの「政治を変えよう!尼崎市民交流会」の歴史を振り返りながら、「今が政治を変えるチャンスだ」「尼崎出身で女性であるこむらさんを野党共闘の総意で押し上げよう」と呼びかけました。

各界からのスピーチ

元教員の丸山裕子さんは「コロナで一人一台タブレットを配布する教育GIGA構想が前倒しで始まりました。臨時休校、濃厚接触・感染不安による欠席者への対応と待ったなしのオンライン授業も始まっています。どの子も取り残さない、そして教職員の荷重負担も招かない取り組みが必要です。デジタル化、学力テスト……公教育が教育産業の大きな市場になっていることにも目を向けていきたいです」と訴えました。
綿瀬和人市議(立憲民主党尼崎支部)は、「菅政権はコロナ禍で自助ばかりで国民をないがしろにしている。こむらさんは市議時代から知っていてすごくいい人で、いろんな事を教えてもらった。尼崎の代表として当選してほしい」と語りました。
都築徳昭市議(新社会党)は、「こむらさんは市議時代に、武庫之荘駅前の放置自転車をなくすために作ったチラシに娘さんのマンガを提供してくださり好評だった。感染症は、①早期発見(PCR検査)、②早期確認(医療機関)だが、菅政権のもとで一年半経っても進まない。ぜひ野党共闘でこむらさんを送り出したい」と述べました。
力重智之・日本共産党尼崎地区委員会副委員長は、「菅政権を終わらせようとこの集会で改めて決意しました。この九年間に起こったことは、自己責任をどの分野にも持ち込んだことがコロナ禍(尼崎で一時期千人超の自宅待機者や保育士などのケア労働の脆弱さなど)ではっきりと現れたこと、大企業の内部留保や株主への配当・役員報酬の高さに比べ、労働者の賃金減らしによる格差が拡大したこと。今、政治の矛盾を変えるチャンス。投票率を上げることで政治を変えられる」と、ともにがんばる決意を表明しました。
塚原久雄氏(労働組合武庫川ユニオン書記長)は、「尼崎地区労人権平和センターと武庫川ユニオンの幹事会で、こむらさんを応援することを決定しました。コロナ禍のもとパート労働者など脆弱な条件におかれている人が取り残されている状況をなくさなければならない。こむらさんを押し上げるために一緒にがんばっていきたい」と語りました。

コロナ後の社会へ――石川教授講演

講演は、神戸女学院大学の石川康宏教授が「野党連合政権でコロナ後の社会へ」と題して行いました。
コロナ禍、温暖化・気候危機、戦争など世界的な問題点と、幸福度、ジェンダーギャップなど日本の現状について解説。その中で、日本国憲法が人権を「侵すことのできない永久の権利」としているにもかかわらず、「自助」を強調してその保障を怠っていることは憲法違反だ、との声をあげなければならないと指摘しました。
市民と野党の共同については――二〇一五年の市民連合は「個人の尊厳を擁護する政治の実現に向けてたたかう」ことを表明。二〇一九年の十三項目の合意では「自分が主権者だと気づけるもの」となり、二〇二〇年の政策要望書では「政権交代を求めていきたい」となっていた。そして今月九月八日に交わされた「政策合意」では、「政策を共有し、その実現に全力を尽くします」にまで到達した――と強調。「尼崎の毎週の宣伝は時にかなった取り組みです」と述べ、市民交流会の活動を激励しました。集会後にも石川教授から「みなさんの取り組みの成功をお祈りしています」とのメールが寄せられています。

こむら潤予定候補が力こめ決意表明

こむら潤衆院兵庫八区・比例近畿ブロック予定候補は、「毎週火曜日の宣伝に注目が集まっています。科学知見を無視した自公政権は許せない。私は安保法制=戦争法が強行されたことで危機感や不安、また責任感から市議になり、今回、国政に挑戦します。市民交流会から勇気をもらっています。これからも一緒にがんばっていきます」と力をこめ決意を表明しました。

閉会挨拶

閉会挨拶で世話人の中村大蔵さんが「こむらさんは初々しい人で付き合いやすい人です。毎週楽しい宣伝に参加。久方ぶりの『今変えていくんだ』という選挙です。ご一緒にがんばりましょう」と呼びかけました。

(兵庫民報2021年9月19日付)15:30

市民と野党の長田共同アクション:「ここまで来ている日本の戦争準備」:半田滋さんを迎えて講演会


市民と野党の長田共同アクションは九月十二日、「ここまで来ている日本の戦争準備」と題し、防衛ジャーナリストの半田滋さんを迎えての講演会を開催しました。百十人が参加。「共同アクション」として、二〇一八年五月以降、五回目の行事です。(写真)
半田さんは、アフガン問題・中国問題に触れながら、日本の対米従属ぶりを指摘しました。
いま米軍がアフガンから撤退してるのは中国対策だと解明。中国は第一列島線内(東シナ海・台湾・南シナ海の領域)に米軍を入れないために中距離弾道ミサイルの配備をすすめ、アメリカも沖縄、南西諸島でミサイル網配備を推進。日本に対し、基地の整備強化、かつてない軍事訓練、軍備の増強を迫っていること、日米共同声明では「台湾海峡の平和と安定の重要性」を強調、有事の際は自衛隊が米軍と積極的に連携することを確認しており、「まさに日本にとって破滅的な戦争の道にふみ込む危険性がある」と警鐘をならしました。
最後に半田さんは、自民党が総裁選を通じて自民党勝利の方程式をつくり、「安倍コントロール政権」を確立しようとしていると指摘。「なんとしても市民と野党の共闘で選挙に勝利し、『戦争する国』づくりをストップさせよう」と訴えました。
〔池田守夫=長田共同アクション事務局〕

(兵庫民報2021年9月19日付)15:00

相手は西村大臣福原ゆかりさんを国会へ:明石で共同宣伝


日本共産党の福原ゆかりさん(衆院兵庫九区予定候補)は社民党、新社会党も推薦を決めています。
九月十二日に明石駅前で行われた市民と野党の共同宣伝では、福原さんとともに新社会党の永井俊作さん、立憲民主党の中西レオさん、明石民商の田中耕太郎さん、新日本婦人の会の岩崎八千子さんらが訴えました。兵庫九区の現職は西村康稔経済再生担当大臣。コロナ対策、国民の命と暮らしがかかった選挙になります。何としても福原さんを国会へと熱のこもった宣伝となりました。

(兵庫民報2021年9月19日付)14:30

青年が動くとき、すでに勝利の光あり:民青同盟と日本共産党が総選挙キックオフ集会


九月十一日夜、日本民主青年同盟と日本共産党の共催で、総選挙に向けた「キックオフ集会」がオンラインで開催され、志位和夫委員長の講演と青年・学生によるリレートークが行われました。民青兵庫県委員会は終了後に感想交流会も行い、全体で十九人の青年が集会に参加しました。
*
志位委員長の講演では、総選挙の意義が若者に引き付けて語られ、コロナ対策や気候危機打開、ジェンダー平等の実現など、党の総選挙政策が分かりやすくコンパクトに示されました。
講演の最後に志位委員長は「未来は青年のもの」「青年動くとき、すでに勝利の光あり」と若者へエールを送り、「一緒にたたかおう」と呼びかけました。
青年・学生のリレートークでは、さまざまな分野からの発言がありました。
「先輩から『八月の東京は地獄、救えるはずの命を選別しなければならない大災害だった』と聞いた」(研修医)
「学生への食料支援に継続して取り組み、集めた声を大学と県に届け要請も行った。すると県独自の学生食料支援が始まった」(徳島民青県委員長)
「二〇一五年の安保法制がきっかけで政治に関心を持った。共産党が国民連合政府を打ち出したことに希望をもち、自分で勉強して民青に加盟した」(学生)
「地区で話し合い、四週連続の対話宣伝をスタートさせた」(労働者)
――など、コロナ危機の下で青年の実態をつかみ変えるために行動を続けてきたこと、社会を変えるために共産党を躍進させようという熱い訴えがありました。
*
兵庫県の感想交流会では「准看護士として働いていて、研修医の方の話に共感できた。命の取捨選択はあってはならない」(労働者)
「食料支援を利用する学生にとっては、政治と学生との接点を見つけるのが難しいと思う。私たちが身近な不条理や政治を変えられることを伝えたい。志位さんの講演は社会の問題点が分かりやすくまとまっているので活用できたら」(学生)
「発言者みんなの思いが溢れていて圧倒された。それぞれの体験をもとに自分の言葉で論理的に〝共産党なんだ〟と言っていたのが印象的」(労働者)
「学生や医療、労働者の話を聞き、改めて深刻な事態と思った。政権交代必要」
――など、社会を変えたい思い、選挙を頑張りたい思いが交流されました。
集会はYouTubeで視聴できるようになるため、民青兵庫県委員会では今回見ることのできなかった同盟員にもぜひ見てもらい、仲間を広げながら選挙をたたかおうとしています。
〔伊木さち〕
 
YouTube録画配信
https://youtu.be/CZHRuhQa0hM


(兵庫民報2021年9月19日付)14:00

ジェンダーわたしの視点「家庭で、職場で……お互いを尊重し合える社会へ」新日本婦人の会西宮支部事務局長 松尾玲子


子どもの頃、OLになりたくない!と思っていた。何故、女性が「お茶くみ」をしなければならないのか? お茶を飲みたい人が飲めば良いではないか。私のジェンダー視点はこれが出発点なのかも知れない。
大人になり、母性保護の必要性を知った時「男性と女性は同権ではあるが同質ではない」事が重要だと感じた。女性はどうあがいても、筋力で男性に敵わない。
様々な仕事を女性が「自由に選んで」できるようになるのが果たして「男女平等」なのか? 財界が、より安い賃金で雇える女性労働者に置き換えていったのではないか? 女性の健康は守られているのか? 労働者全体も賃金は引き下げられたのではないか?
現在、多くの夫婦が共働きしても生活が苦しい状況に追い込まれている。男性は相変わらずの長時間過密労働、女性も生活のために働き、家事、育児、介護、地域との関係作りをもこなさなければならない。
男も女も、生きるために、そして、社会に役に立とうと働く。しかし、コロナ感染症が広がり、非正規労働者が多い女性は、休職や雇い止めにあい、収入が減り、窮地に陥っている。
今年に入り「#わきまえない女」というハッシュタグがツイッターでトレンド入りした。森喜朗氏の女性差別発言に端を発したものだ。
女性を力でねじ伏せ、言う事をきかせ、三歩後ろを歩く事を求めてきたような日本社会の風潮がある。その延長線上に森氏のような差別発言や、痴漢など性犯罪、DV問題等がある。#MeToo運動やフラワーデモなどで性暴力被害が語られるようになり、共感が広がっているが、何故、このような問題が起こるのか? 性暴力の加害者の多くは男性だ。これからは男性の問題としても捉え、考えることが必要ではないか?
いよいよ総選挙がやってくる。どの人も、八時間働けば笑って暮らせるような社会へ。みんなが、家庭で、職場で、お互いを尊重し合える、そんな社会になればいいなと思う。

(兵庫民報2021年9月19日付)13:30

第46回垂水母親大会:初めてのオンライン開催――2視聴会場と各家庭結び


昨年はコロナのため余儀なく大会を中止したので、今年こそはと、初めてのオンラインによる母親大会を開催。配信する方も参加する方も大変苦労しましたが、視聴会場二カ所と各家庭を結び、みんなの力で無事終えることができました。
記念講演は、「忖度政治の内実――あったことはなかったことにはできない――子どもたちの未来のために私たちに今できること――」と題して、元文部科学事務次官の前川喜平さんにお話を聞きました。画面上すぐ目の前に居て話しかけて下さるような前川さんの講演は、内容の詰まったわかりやすいお話しでした。
森友・加計問題も時系列に沿って話され、「あったことをなかったことにする」忖度政治の実態がよくわかりました。とくに安倍・菅と九年続いた政権は、お金を使い、人の弱みを握り、人事権を駆使し、官僚をも巻き込み忖度政治を生み、政治を私物化していったこと。目指すのは、憲法改悪・戦前復帰。
それに対し、ぎりぎりのところで、市民の声が民主主義を守っていること。
時宜を得た内容だけに、「政治の流れを正さなければ」「私たちに今できることは声をあげ、つながり、政治を変えることしかない」との思いを強くしました。
母親大会コーラスの「青い空は」のバックミュージックにのせて、四十五年の歩みを振り返るエンディングのスライドショーも圧巻でした。
〔木村澄子=同大会実行委員会事務局〕

(兵庫民報2021年9月19日付)13:00

大門みきし「戦争は教科書から始まる」連載エッセイ65


菅内閣は今年四月、日本維新の会の質問主意書に対し、「従軍慰安婦」の「従軍」という言葉は不適切との政府答弁書を閣議決定しました。日本軍の関与を否定するためです。それにもとづき教科書会社五社は「従軍」の削除を行いました。安倍政権以来、教育へのあからさまな政治介入が続いています。
平井美津子さんの新著『教科書と「慰安婦」問題』(群青社*)を読みました。平井さんは長年、吹田市の中学校教員として、歴史の授業を通して「慰安婦」問題の事実を子どもたちに教えてきました。二〇一八年十月、その授業が共同通信の配信で各地方紙に掲載されます(「憲法マイストーリー」)。平井さんの授業に賛同する人が多かった一方、SNSでは「反日教育をするな」「慰安婦なんてただの売春婦」など罵詈雑言が発せられ、大阪府議会では自民党や大阪維新の会の議員が平井さんへの個人攻撃を行いました。学校の管理職からも「もう慰安婦の授業はしないで」と度々、圧力をかけられますが、平井さんは「教育への政治介入に屈するべきではない」と毅然と対応しました。それがどれだけ大変なことか。家永三郎さんの教科書裁判の経過をふくめ、一人ひとりの良心と勇気なしに歴史の逆行はくい止められないことを本書は教えてくれます。いま多くの人に読んでほしい一冊です。
教科書をつうじ再び戦争する国をめざす自公政権と維新。今度の総選挙で政権交代を実現し、かれらの野望を打ち砕きましょう。
(日本共産党参院議員)
 
(*編注:十月初旬発売予定 https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784434294693

(兵庫民報2021年9月19日付)12:30

こむら潤「昔取った杵柄で」こんにちは♡こむら潤です!19


絵画講師やバリ舞踊インストラクターという私の経歴はすでにご存じの方も多いかと思いますが、実は子どもの頃から、家族五人で「人形劇団くまごろう」という、尼崎を拠点にアマチュア人形劇団の活動をしていました。両親が活動していたところに、私と弟たちが加わり、続けてきたものです。四十年以上活動しているので、ご覧になった方もいらっしゃるでしょう。
平日は学校で勉学に励み、夜に稽古を重ね、休日は公演に出かけていました。人前であがらずに活舌よく話すことができるのは、「昔取った杵柄」でしょう。人生何がどこで役に立つかわからないものです。人形劇と共に和太鼓演奏も取り入れ、なかなか奇特な芸能一家でした。今も両親だけで人形劇は細々と続けていますし、コロナ前は毎夏、盆踊りの太鼓をたたかせてもらっていました。「文化芸術は不要不急でなく、生きるチカラの源」です。
「昔取った杵柄」といえば、中学生の時に趣味で手話を習い、学生時代にはバリ島への強い興味でインドネシア語を習得。聴覚障がいをもつ友人とバリ島に旅行し、世界がぐっと広がりました。外国では、筆記で意思を伝える友人と私の間には、壁はなくなるのです。様々な立場の人が対話し交流する中で、同じ言葉、概念、慣習の中では気づかなかったことに気づき、より大きな共感、寛容な理解が生まれます。
今の政治には寛容さ、優しさが欠けています。人間らしい文化や心を大切にする政治に変えましょう。
(衆院近畿比例・兵庫8区予定候補)

(兵庫民報2021年9月19日付)12:00

兵庫山河の会 〈九月〉

七度の干支のめぐりよ卒業の課目ふやしてゆたにすごさむ
 石井敏子

コロナ禍に医療崩壊打つ手なく人も五輪もカオスのるつぼ
 山下 勇

幸運を呼ぶという虹初めてのダブルレインボー スマホにキャッチ
 塩谷凉子

五十年共に祝いし友の逝く彼女の描きしパステル画忘れず
 鵜尾和代

俎板の一尾の鰯さばくごと一世の汚れ捨ててゆきたし
 山下洋美

しみじみと大きな空を仰ぎたり夏の雲居の明るきことよ
 古谷さだよ

長雨で歩く足取り重くなり久し振りねでこころ満開
 加藤やゑ子

ヒロシマで何も語らず何を見た6と9にも黙祷もなく(バッハ会長)
 西澤 愼

飲み過ぎは体にだめだと念を押し娘より届く梅酒一瓶
 大中肇

一回目の接種ままならぬ国民をもてあそぶごと三回目の言あり
 古賀悦子

偏見と差別に耐えし島ぐらし故郷あるも故郷はなし
 岸本 守

(兵庫民報2021年9月19日付)11:30



観感楽学


今年の原水爆禁止世界大会に参加した韓国代表は、「核兵器使用の正当化を打破し、核兵器廃絶に貢献」するために「アメリカの原爆投下の責任を問う市民法廷」を行うと報告した。戦後七十年以上たっても、原爆被害の実態は韓国でも日本でも解明されつくしていない▼国は戦争被害に対して「受忍(我慢)すべき」との態度を取り続けた。被爆者が自らの体験を語り、裁判に訴え被爆の実相を明らかにすることで援護策を実現してきた▼七七年には兵庫県でもNGO「被爆問題シンポ」、八一年から「原爆を裁く国民法廷」運動(二十四都道府県で八十三回も開催)が行われた。国を被告、被爆者を原告に被爆者自身が証言台に立つ模擬裁判の形式で被爆の実相、被爆者の苦しみが明らかにされ、国の核兵器容認政策を告発し、国家補償拒否・原爆被害を含む戦争被害「受忍」論を擁護する国の責任が追及された▼韓国での「市民法廷」は、「原爆を投下した米国と戦争を起こした日本に責任を問う」とともに、韓国の被爆者の実相を明らかにし「韓国人被爆者支援のための特別法」の実現をめざす▼「日本と韓国はこの地球上で、最も多くの被爆者を出した国」として核兵器禁止条約に参加させ、「朝鮮半島非核化と平和体制構築」をの呼びかけに連帯したい。(K)

(兵庫民報2021年9月19日付)11:00