2021年5月23日日曜日

尼崎市議選5月30日告示・6月6日投票:五輪・パラリンピックよりコロナ対策:命と暮らし守る日本共産党が全力


尼崎市議選が五月三十日告示、六月六日投票で行われます。日本共産党は、現職の川崎としみ、まさき一子、松沢ちづる、広瀬わかな、新人のシバタ稔、山本なおひろの六候補が全力をつくしています。
同市議選は、定数四十二に、五十七人が立候補予定の大激戦です。党派別では、党の六氏のほか、自民系十、公明十二、維新十三、立憲民主二、国民民主二、れいわ一などとなっています。公明、維新など各陣営のポスターが路地裏にまではられ、各党とも宣伝カーを走らせるなど、激しい動きとなっています。
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日本共産党は六氏を先頭に、「コロナでお困りごとはありませんか」と対話を広げ、「医療も暮らしも限界。東京五輪・パラリンピックはやめて、コロナ対策に本腰を入れるとき」と奮闘しています。安全・迅速なワクチン接種と大規模検査、全国から医師・看護師派遣と保健所体制の強化、二回目の持続化・家賃支援給付金の支給、学生・若者・生活困窮者への独自支援―などを国・県・市に求めて、その実現に力をつくしています。
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党と六氏は、「コロナ禍だからこそ、自助より公助を」「性差別をなくし、ジェンダー平等社会を」と呼びかけ、①国保料引き下げ・介護保険の軽減②中学卒業まで医療費無料③保育所・児童ホームを増やし、待機児童ゼロ―などの公約を掲げ、「市の予算と基金を暮らし応援に」と財源も示し、提案しています。
宣伝・対話では「イベント撮影の仕事がまったくなくなった」「感染がひどいのに何でオリンピックか」などの声が寄せられ、『尼崎民報』を手にして生活相談に事務所を訪れる人もみられます。
党と後援会は、生活相談など苦難軽減の活動にとりくみながら、「命と暮らしを守るコロナ対策の実現を」「尼崎から野党共闘のかなめ、日本共産党を伸ばして、菅政権ノーを示し、政治を変える力を大きくしよう」と訴えて、奮闘しています。〔森勇治〕

(兵庫民報2021年5月23日付)

コロナに負けず街角演説会:衆院兵庫3区予定候補 赤田かつのり


垂水区では、四月二十二日に神陵台で、五月九日には新多聞団地で街角演説会を行いました。いずれも二十~三十名が参加していました。「コロナなので屋内では…」と参加をためらう人も屋外ならばと聴きに来ていました。
今井まさこ神戸市議からの神戸市でのワクチン接種の取り組み状況を中心にした報告には、みんな真剣な眼差しで聴いていました。
私からは、「五輪とコロナ対策は両立しません」と、日本共産党のコロナ対策提言を説明し、「安倍・菅政権による改憲を大同団結して阻止しましょう」「先日の衆院補欠選挙・再選挙で野党が完全勝利を果たしました。この流れを本物にして、野党連合政権を必ず実現しましょう」などと訴え、近畿比例ブロックでの日本共産党の四議席獲得と私への支援を呼びかけました。
いずれの日も晴天に恵まれ、清々しい空気に包まれるなかで開催することができました。
私は二十年近く議員・候補者活動をしてきましたが、これまでの演説会や集いには一度も参加したことがない方々や、久しぶりにお会いできた方とも話ができました。以前に入党を働きかけたものの、ためらっていたある男性が私たちの話を真剣に聴き、帰り際に明るい表情で「今日は有難うございました」と声をかけてくれました。「総選挙で必ず勝利しよう!」─地域の後援会にとって決起の場にもなったと思います。

(兵庫民報2021年5月23日付)

初の女性政談演説会開催を記念し「オンラインでつながるつどい」:日本共産党兵庫県女性後援会


日本共産党兵庫県女性後援会は「日本共産党躍進をめざす オンラインでつながるつどい」を五月十五日に開催しました。一九二二年五月十日、日本ではじめて女性が参加できる政談演説会が神戸で開催されたこと(二月二十八日付参照)を記念し、当初、街頭演説として企画されましたが、コロナ緊急事態宣言のもと、オンライン開催としたものです。
保育後援会の朝倉ユミさんと新婦人県本部内後援会の安齊和穗さんがオンラインで、尼崎女性後援会の上山桂会長(医師)が録画で、応援メッセージを述べたあと、衆院比例予定候補の、こむら潤さんと西田さえ子さんが、①共産党との出会い・党の魅力、②国会へ行ってたら一番にやりたいこと、③最近見た映画や演劇でもっとも心に残ったもの、④ストレス解消法は?―などの話題について語り合いました。
西山さんは――
①民商の事務局だったときに地域の要求に熱心に耳を傾け親身になって運動してくれる議員さんに出会ったことが入党の動機に。②コロナ禍で大変な事業者への支援を充実させたい。③舞台は好きで、特に大阪女優の会の朗読劇公演は毎年観ています。ことしは配信公演となったカミュ原作の『ペスト』を観ました。④友人とのおしゃべりですが、今はだめなのでそれがストレスになっています。
こむらさんは――
①生まれたときから両親が党活動をしていて、身近に党がありました。人間関係が対等平等で、お互い様の精神が党にあり、入党してからもますます党が好きになっています。②市議の時にLGBTや児童虐待問題で質問しました。性の多様化、子どもたちの権利を守っていくことに、しっかりとりくみたい。③映画『この世界の片隅に』―普通の女性が戦争にまきこまれていく衝撃を柔らかいタッチで描いたアニメです。④活動のあとコーヒータイムで一人の時間を持つことや移動中に好きな音楽を聴くことです。バリ島にいきたいのを我慢しています。
――とそれぞれ語りました。
衆院小選挙区の二区の宮野つるおさん、三区の赤田かつのりさん、九区の福原ゆかりさん、十一区の太田清幸さんが紹介され、福原さんは録画メッセージで決意を語りました。
尼崎市議選予定候補も録画メッセージを寄せました。宝塚からのメッセージも紹介されました。
最期に、西田さんは緊急事態宣言の続くなか、医療崩壊・女性の貧困と自殺増を指摘。新自由主義の政治から大きく変えて一人ひとりの命と暮らしが大切にされる、ジェンダー平等社会実現にむけて共産党を大きくしてほしいと訴えました。
こむらさんは、今こそ憲法が生きる社会の実現のために、違いを越えて野党共闘をめざすワクワクする情勢に確信をもって頑張りたいと決意を述べました。
リアルタイムで三十人を超える人たちが視聴。録画はYouTubeの「こむら潤【公式】」チャンネルで公開中です。
〔平松順子〕

(兵庫民報2021年5月23日付)

ジェンダーわたしの視点「選択的夫婦別姓制度でより対等な関係築けるのでは」新日本婦人の会垂水支部 尻池直美


選択的夫婦別姓制度について。今、世論の七割がこの制度に賛成なのに、どうして実現しないのか不思議で仕方がありません。
自分の経験ですが、結婚する時に姓が変わることに違和感を覚えました(当時はジェンダーという言葉すら知らず、その違和感が何か、どこからくるのかわかりませんでした)。旧姓の自分がいなくなるような喪失感と、実家から出て、よそ者になるような感覚がありました。弟や夫は結婚しても当たり前のような顔をして実家に出入りしていて、気楽でいいなーと思ってしまいます。けれど夫の姓に変える女性が九六%の実態で、それを当たり前で仕方ないことと思っていました。
今でも、同姓を強制され女性が不便や不利益を受けている、という認識が男性には希薄であると感じます。
同姓を法律で強制している国は日本だけだということを、最近知って驚きましたが、多くの人が知り、今一度、選択的夫婦別姓制度について考えるきっかけになればいいなと思います。
もしもこの制度が日本でも実現したら、夫婦がより対等な関係を築けるのでは? 同姓を強制されることで、妻が無意識に夫より下の立場と感じているように感じます。夫のことを「主人」「だんな」、妻を「嫁」「奥さん」と呼ぶ慣習がありますが、意識しようとしまいと、主従関係が成り立っているように感じます。お互いを「夫」「妻」あるいは「パートナー」「つれあい」などと工夫できますが、よそ様のことはどう呼んだらよいか?考えてしまうところです。
名前を変えたくない人が変えなくてもよくなるだけ、それぞれの選択を尊重しあえる制度で、世論も賛成多数であり、次世代に同じような不便な思いをさせないためにも一刻も早く実現してほしいと思います。

(兵庫民報2021年5月23日付)

国支援事業で1億4千万円かけ79病床を削減(2020年度・兵庫県):今年度から消費税増税分をあてる法案も


地域医療構想の実現を図るとして、二〇二〇年度から国により新たな病床機能再編支援事業が創設されました。
この支援事業によって二〇二〇年度に――神戸労災病院(神戸市)の急性期病床四十四床と三菱神戸病院(神戸市)の急性期病床二十四床を削減、医療法人社団せいゆう会神明病院(明石市)では急性期病床五十二床のうち四十一床を慢性期病床に転換し、十一床を削減――三病院合わせて七十九床を一億四千万円かけて削減しました。
新型コロナウイルス感染症の県内の最初の感染者は、二〇二〇年三月一日、その後、感染が拡大し、陽性者になっても病院に入れず、自宅で待機する、もしくは介護施設などに留め置かれるなど、病床の逼迫状況を何度も繰り返してきました。
そして、第四波といわれる現在は、入院宿泊療養調整が千三百七十九人、自宅療養が千六百四十七人、入院率はわずか一九%(五月十四日現在)にとどまり、三、四月に自宅待機・療養中、宿泊療養中に亡くなった方が十九人に上るとされるなど、医療崩壊ともいえる深刻な状況になっています。
こうした状況にもかかわらず、県当局は、「過剰な病床」という認識をかえておらず、急性期病床約一万床の削減を計画している地域医療構想をそのまま推し進めようとしています。
さらに、国会では、国の病床機能再編支援事業の財源に今年度から消費税の増税分をあてようとする病床削減推進法案が審議されていますが、とんでもありません。
このコロナ禍において、病床削減をすすめること、それ自体が命を削ることに直結しますし、さらにそのことを消費税増税分をあてて行うなど言語同断です。
県は、新型コロナウイルス感染症の爆発的な感染状況をふまえ、病床削減ありきの地域医療構想を見直し、十分な病床確保のための努力を行うべきです。
また、病床削減推進法案は、廃案にすべきです。
〔門屋史明〕
 

二〇二〇年度 病床機能再編支援事業

圏域医療機関名高度急性期病床数急性期病床数回復期病床数慢性期病床数病床数計支給額(見込み)単位:千円
神戸再編前神戸労災病院7303500360
神戸再編後神戸労災病院7
(0)
259
(▲44)
50
(0)
0
(0)
316
(▲44)
80,256
神戸再編前三菱神戸病院018800188
神戸再編後三菱神戸病院0
(0)
164
(▲24)
0
(0)
0
(0)
164
(▲24)
43,776
東播磨再編前医療法人社団
せいゆう会
神明病院
05203082
東播磨再編後医療法人社団せいゆう会神明病院0
(0)
0
(▲52)
0
(0)
71
(41)
71
(▲11)
20,064
支給額計144,096

カッコ内の数字は増減/兵庫県医療審議会(三月十二日)資料より

(兵庫民報2021年5月23日付)

亀井洋示「医療崩壊」


(兵庫民報2021年5月23日付)

自衛隊への個人情報提供中止を要望:神戸市民の会が2104筆の署名添え


「私たちの個人情報をわたさない 神戸市民の会」は五月十四日、神戸市に対して、これまで集まった二千百四筆の署名と要望書を提出し交渉を行いました。神戸市は昨年の二月に自衛隊と「覚書」を交わし、市内の十八歳と二十二歳の住基四情報(氏名、住所、性別、生年月日)を電子情報として提供しています。
会からの要望書には、これまで自衛隊に提供した個人情報を速やかに回収するとともに、今後の提供を中止することと合わせて、個人情報保護審議会へ諮ること、意見募集・パブリックコメントを実施することとともに広く市民に知らせること、提供にあたっては本人の同意をとることなどを求めました。
交渉の席で、会から「自衛隊に情報提供していることは、ほとんどの市民が知ることができていない。神戸市として市民の知る権利にこたえるべきだ」「少なくとも十八歳、二十二歳の本人には自衛隊へ個人情報が提供されていることを知らせるべきだ」など、神戸市に広く市民に知らせるよう求めました。
また、提供した情報は、DVDで提供されたのち、自衛隊のパソコンに移され自衛隊内で募集はがきに印刷されていることが分かりました。会としては、DVDにコピーされたものが自衛隊にパソコンに移されることを問題視し、個人情報が十分に保護されている状態にはなく今後の提供は中止するべきだと指摘しました。
福岡市などでは広範な市民の運動が起こり、自衛隊への個人情報提供について審議会に諮らせることができた事例があります。専門家の意見を聞いた結果、住所と氏名の二情報に限り紙媒体での提供を可とし、情報提供を望まない若者には除外措置を講じるよう求める内容が答申されました。
「提供」を可とする答申であることには違いがないので違法不当であることは変わりませんが、神戸市は、「自衛隊法」「住基法」に基づき手続きは正当だとして審議会にすら諮らない姿勢を貫いている点と比べれば一定の結果は得られているのではないかと思います。
福岡市での事例を踏まえ広範な市民の運動につなげるためにも、会では引き続き、署名に取り組み、早期の一万筆達成を目標にしています。コロナ禍の中で取り組みは困難な状況ですが、学習会や宣伝なども行うよう検討を進めていきます。
市民の運動で自衛隊への名簿提供を中止させましょう。
〔岡崎典史=同会〕

(兵庫民報2021年5月23日付)

兵庫県を変える!:「地球温暖化防止に正面から取り組み、環境を守る県知事を」ひょうごECOクラブ事務局長 丸山 寛


パリ協定は、産業革命前からの気温上昇を一・五度以下に抑えなければ、地球は熱暴走を始めると警告し、二〇五〇年に温室効果ガス排出ゼロを求めています。グテーレス国連事務総長が石炭火力発電を先進国は二〇三〇年までに、すべての国で二〇四〇年までに廃止するよう要請し、各国が次々と石炭火力発電から撤退しています。
しかし、今年四月にアメリカ主導で行われた地球環境サミットで菅首相は二〇一三年比四六%削減を打ち出しましたが、石炭火力発電廃止などの具体的内容は語らず、先進国に求められている目標にも遠く及ばず、批判が集中しています。
兵庫県内には政府が休廃止するとした低効率な石炭火力発電所が神戸・高砂・姫路・赤穂に六基(合計出力二百十五・二万キロワット)あり、さらに神鋼石炭火力発電所二基百三十万キロワットが建設中です。石炭火力発電所からは大量の大気汚染物質とCO2が排出されるため、大気汚染による健康被害と温暖化の気候変動による被害が住民の人格権、平穏生活権、安定気候享受権を侵害するとして、神戸・芦屋・西宮の住民が原告となり、発電所の建設差し止め・稼働停止を求めて提訴しており、私たちひょうごECOクラブもともに闘っています。
兵庫県は、二〇五〇年温室効果ガスゼロを掲げた兵庫県地球温暖化対策推進計画案見直し案を発表し、パブリックコメントを募集しました。県見直し案は、二〇三〇年までの十年間の取り組みが重要としながら、温室効果ガス削減目標を三五%から三八%に、再エネ導入目標を一九%から二二%へとわずか三%上積みしただけの内容です。
ひょうごECOクラブは、パブリックコメントへの意見提出を呼びかけ、総計九十三人二百九十九件の意見が寄せられました。
パブコメでは、「二〇五〇年に必ずゼロにするという強い姿勢・意気込みが感じられない」「二〇三〇年目標を二〇五〇年目標実現のステップとして位置づけられていない」として、「県の目標は低すぎる、CO2排出削減目標五〇%に」「再生可能エネルギー導入目標一〇〇%に」など引き上げを求める意見が多くありました。石炭火力発電所の稼働停止・廃止を求める意見も八十九件に上りました。
これに対し県は、「六割以上を産業部門が占めており、更なる削減には技術革新が不可欠、現時点では三五~三八%削減は大変高いハードル」と産業部門に忖度し、強力な施策を回避。「電源構成を含むエネルギー政策の根幹は、国が責任を持って進めるもの」と政府任せにしています。
県民意見の多くが「不十分」「もっと積極的内容に」と要求したにもかかわらず、見直し案をそのまま押し通しました。
県民意見には全く耳を貸さず、産業界に忖度し大盤振る舞いする現県政には、県民のいのちと健康に関わる環境悪化を阻止する施策は期待できません。健康に生きる権利を保障した憲法二十五条を実現するために、地球温暖化防止に正面から取り組んで環境を守り、不要不急の高速道路建設などの大型公共事業を止め、県民生活を向上させる県知事誕生めざして奮闘したいと思います。

(兵庫民報2021年5月23日付)

原発再稼働中止と石炭火力発電撤退を神戸市は関西電力に求めよ:日本共産党神戸市議団が市長に申し入れ


日本共産党神戸市会議員団は五月十五日、久元喜造市長に、関西電力に対して①美浜原発三号機と高浜原発一、二号機の再稼働中止を要請すること②石炭火力発電所に頼る電力供給体制から撤退を求めること―を申し入れました。
応じた市長室長は、原発問題について「確かに、市民からみれば、原発が稼働していなくても電力は足りているということですね」と述べました。神戸製鋼が新たな石炭火力発電所の火入れを地域に住民に知らせることもなく五月五日に強行したことについて「神鋼さんもはじめてではないので、住民の感情も分かっておられるでしょうに」と話しました。
党議員団はあらためて、神戸市として主体的にこの問題に関わり対処することを強く求めました。
〔味口としゆき=神戸市議〕

以下、申し入れ文書です。
二〇二一年五月十四日
神戸市長 久元喜造様

老朽原発の再稼働を実施しないよう関西電力へ要請することを求める申し入れ

日本共産党神戸市会議員団 団長 森本 真

福島第一原発事故は、地域そのものを破壊し、甚大な被害を多くの住民に与えました。国内外に及んだ衝撃は計り知れません。事故から十年が経過しましたが、多くの住民は今でも苦しみ続けているのです。三月に行われた「日本世論調査会」の調査では、再び原発の「深刻な事故が起きる可能性がある」との解答が九〇%、さらに七六%が原発ゼロを求めています。
しかし先日、運転開始から四十年を超える老朽原発の関西電力美浜原発三号機と、高浜原発一、二号機の三基について、福井県知事が四月二十八日に再稼働に同意する旨の表明を行いました。福島の事故により、原発の運転を「原則四十年」とするル-ルが設けられて以降、運転期間を超える原発の再稼働は初めてとなります。
原発は、運転期間がながくなるほど炉心から出る中性子線を浴びる原子炉圧力容器の鋼鉄がもろくなるなど壊れやすく、事故時の危険性が高いことが専門家から指摘されています。現に美浜原発三号機は、二〇〇四年に二次系配管の老朽化による事故で、十一人の死傷者を出しています。
今後再稼働となれば最大二十年間の延長が認められるとされていますが、使用済み核燃料の問題や住民の避難計画など課題は山積したままです。これら老朽原発から百km県内には兵庫県も含まれます。過酷事故となれば、神戸市民への影響も甚大なものが予測され、再稼働をこのまま看過するわけにはいきません。
水戸地裁では、三月十八日、老朽原発である東海第二原発の運転差し止めを命じる判決が出されました。避難計画の実効性など住民の安全確保の困難性等が指摘されており、これは神戸市でも検討されるべき問題です。
市民の命と安全を守るためにも神戸市として、関西電力に美浜原発三号機と、高浜原発一、二号機の再稼働の中止を求めていただくよう要請いたします。

一、関西電力に対して、美浜原発三号機と、高浜原発一、二号機の再稼働の中止を要請すること

 
二〇二一年五月十四日
神戸市長 久元喜造様

関西電力に対し石炭火力発電に頼る電力供給体制から撤退を求めること

日本共産党神戸市会議員団 団長 森本 真

二〇一五年十二月世界約二百か国の合意により成立した「パリ協定」では、世界の平均気温上昇を産業革命前と比べ二℃より充分低く抑え、一・五℃に近づける努力目標が設定されています。これを受け、世界の多くの国々で今世紀半ばまでに温室効果ガスの排出を「実質ゼロ」とする目標が立てられ、遅まきながら日本においても昨年同様の声明が発表されました。
この神戸においても、二酸化炭素排出実質ゼロのまちをめざすとの宣言が出されました。その中で市長が「KOBE COOL CHOICEを推進します」とし、「化石燃料の消費によって私たちのくらしは便利になった一方、地球温暖化が原因とされる豪雨災害など気候変動の影響が顕在化しています。」と述べているように、温暖化による被害を防ぐために神戸市は石炭火力発電からの脱却の「選択」をすることが求められています。
六月に関西電力の株主総会が行われますが、神戸市と同様に多くの株式を保有する京都市から「発電事業の脱炭素化」を求め「脱炭素社会の実現に向けて、二酸化炭素を排出する石炭火力発電所の新設及び同発電所の新設を前提とする電力受給契約の締結を行わない」ことを内容とする提案が行われています。
神戸市においては、神戸製鋼(コベルコパワー神戸)による新規の石炭火力発電所が今まさに稼働されようとしています。既存の発電所とあわせ、百五十万市民が排出するCО二よりも多くのCО二が排出されることとなり、世界が進める温暖化対策にも神戸市が目指す「排出実質ゼロ」とも逆行するものです。さらに大気汚染物質の排出による環境悪化が予測されます。近隣には多くの住民がくらしており、その点からも大問題です。
関西電力は現在、「ゼロカーボンビジョン二千五十」を策定していますが、その点からも石炭火力により発電された電力供給に頼ることは許されません。これらの指摘した点に立ち、以下のことを求めます。
神戸市として、市民の命と安全を守る立場から石炭火力発電所の稼働に反対し、関西電力に対して石炭火力発電所に頼る電力供給体制から撤退を求めること

(兵庫民報2021年5月23日付)

日本共産党芦屋市議団:議員団結成50周年:団ニュース縮刷版発行


日本共産党芦屋市議会議員団は、このほど「市議団ニュース縮刷版」を発行しました。
一九七一年四月の統一地方選挙で三名に躍進し、五月十四日にそれまでの社会党などとの共同会派「革新クラブ」から分かれて独自の会派「日本共産党芦屋市議会議員団」を結成して五十年になるのを機としての発行です。一九七五年に第一号を発行して以降、今年年始に発行した二百十七号までを収録しています。
創刊から十数年は、『しんぶん赤旗』への折り込みなどに限られていましたが、一九八八年七月の九十二号からは定例議会ごとの全戸配布になり、『しんぶん赤旗』への折り込みは、号外やその後、毎月適時発行となる「芦屋市議団からこんにちは」がその役割を引き継いでいます。
市議団では「この縮刷版は、単なる記録ではなく、歴史的にまとめての活動報告」「党市議団の結成や団ニュース創刊当時を知る人も少なくなり、党市議団の活動の成果や教訓を党内はもとより市民のみなさんと共有し、これからの活動に生かしていくため」(縮刷版「はじめに」より)と発行の意義を記し、「党市議団の歴史からしっかりと教訓を学び、地方自治と市民生活を守るために今後とも全力を尽くしてまいりたいと思います」(同「まとめ」より)と決意を述べています。
今年は芦屋市での初の党議席(故岡本義雄さん)獲得七十周年でもあり、十六日には団結成五十周年と合わせた記念の「つどい」が同市議団主催(共催=党芦屋市委員会、後援=党芦屋市後援会)で開催しました。
〔平野貞雄=芦屋市議〕

(兵庫民報2021年5月23日付)

兵商連第69回定期総会:消費税・感染症から地域経済を守ろう! 市民と野党の共同で野党連合政権を!


消費税一〇%増税と新型コロナウイルス感染症の拡大が、中小業者と地域経済に甚大な被害を及ぼす中、兵庫県商工団体連合会は五月十六日、「消費税・感染症から地域経済を守ろう!市民と野党の共同で野党連合政権を!」をスローガンに、兵商連と県下三十民商をウェブでつなぎ第六十九回定期総会を開催しました。
民商・兵商連は、感染症により中小業者がかつてない苦難に直面する中、国や地方自治体の支援策の相談活動を行ってきました。昨年三~四月は緊急小口資金、日本政策金融公庫の無利子・無担保貸付、四月末から県休業要請支援資金、五月からは自治体の支援金に加え持続化給付金、七月半ばからは家賃支援金、今年二月からは飲食店への営業時間短縮協力金、三月からは一時支援金などです。
ウェブ上でしかできない支援策の申請をサポートし、一人ひとり実態がちがう相談内容にも寄り添う活動を続けてきました。こうした相談活動の中で、例年を大きく上回る新入会員を迎えています。
総会は、消費税の相次ぐ増税が地域経済の衰退を招き、不充分な感染症検査体制と支援制度の貧困さとも相まって、中小業者の経営が重大な危機に瀕している中、中小業者が置かれている市場取引や税や社会保障などでの不利な立場を無視し、「効率の悪い中小業者は淘汰すべき」とする論調を強める自公政権を厳しく批判。
「あらゆる選挙を中小業者の要求実現の機会とし、改憲阻止、消費税率引き下げを前面に、国保や社会保障制度の改善、継続的な感染症支援策の実行などを掲げて運動しよう」との方針を決定し、運動の先頭に立つ新役員を選出しました。
〔田中邦夫=兵商連事務局次長〕

(兵庫民報2021年5月23日付)

国民投票法改定許すな:憲法審査会議員へ圧倒的要請を:兵庫県憲法共同センターが呼びかけ

速水二郎

コロナ禍で国民が大変不安なくらしにさらされている中、衆議院憲法審査会は五月六日「国民投票法七項目修正案」を可決、五月十一日に衆議院本会議でも採決強行しました。
兵庫憲法共同センターは五月十二日、幹事団体会議を開催。菅政権の改憲暴走をストップさせる当面の活動を論議し、五月下旬までの行動提起を決めました。
*
幹事団体会議で津川知久代表は「改憲呼び水の、しかも致命的な欠陥を持つ国民投票法改定は許さない」の立場で問題提起。特に五月十九日からの参議院憲法審査会による「七項目修正案」開始に対し、私たちはどのように運動で「審議未了や廃案に」させていくのか、そのたたかいの展望を示しました。
兵庫憲法共同センターとして掲げる目標のスローガンは「参院で止めて、総選挙で勝つ」とし、①参院で国民投票改悪案の採決はさせない②衆参憲法審査会で自民党改憲案を議論の俎上にあげさせない③衆議院での再議決となった場合でも改憲できないよう、憲法をいかす衆議院を総選挙でつくる―としました。
たたかい方として、世論への訴えは街頭宣伝を旺盛に行い、その内容は『改憲よりもコロナ禍対応に全力を』『オリンピックよりもコロナ対応を』『自民党改憲案の危険性をうったえる』とし、衆参両院の憲法審査会議員に対しては、特にSNSの活用でコロナ禍でも圧倒的な要請行動を集中することにしました。
そのために衆参両院憲法審査会議員一覧表と要請例文をあらゆる人々に届け、例文案に皆さん方の思いを追加し、特に兵庫県出身の議員へどしどし送って下さるようお願いします。
例文案と一覧表とは憲法共同センター構成団体すべてが持っています。
兵庫県憲法共同センター
Tel. 078-366-6855
Fax 078-366-6856

【衆議院憲法審査会議員への要請例文】

☆コロナ感染拡大のさ中、国民の命とくらしをまもる施策を最優先すべきで、改憲提案などをするべき時ではありません。
☆五月六日衆議院憲法審査会で可決した「七項目修正案」は最低投票率の定めがなく「国民投票を金で買う」などの根本問題が何ら解決されていない欠陥法案です。議員の良心にかけても再度抜本的な議論をすべきです。
☆「国民投票法案」は菅首相が五月三日に述べたように「憲法改正議論の最初の一歩として成立を目指す」もので、自民党改憲四項目提示のための道具だったことが明らかで、憲法遵守義務違反です。
☆コロナ禍で政府や都道府県知事が感染者数の発表が中心で「人流遮断」「営業自粛」などの自助を求め、それに従わない国民へ「緊急事態条項」をかざす自民党議員は人道上も許すことはできません。

【参議院憲法審査会議員への要請例文】

☆参議院へ送られた「七項目修正案」は、最低投票率の定めがなく「国民投票を金で買う」などの根本問題が何ら解決されていない欠陥法案です。「良識の府」参議院の良心にかけても再度抜本的な議論をすべきです。
☆十四年前の二〇〇七年、第一次安倍政権が強行した衆議院の「改憲手続き法」に対し、参議院憲法調査特別委員会は、有料広告の規制、最低投票率などに関し、十八項目の付帯決議をつけました。今回も良識の府である参議院は、多くの法律家・専門家・市民の意見を幅広く聴取し、衆議院の愚挙を改めさせるべきです。
☆「国民投票法・七項目修正案」は自民党改憲を進める便法に使われています。コロナ禍のもと、改憲につなげようとする議論は不要不急の最たるものです。
☆欠陥だらけの衆議院七項目修正案は参議院で廃案にして下さい。

(兵庫民報2021年5月23日付)


民青同盟県委員会がオンライン学習会:池内了さん講師に軍学共同を考える:いったん進めば〝学〟は〝軍〟の下請けに


民青同盟兵庫県委員会は、池内了さんを講師に招き、オンライン学習会「軍学共同を考える」を五月十五日に開催しました。
池内さんは冒頭、「科学者は戦争と関係が深い」とし、アルキメデスやガリレイをはじめ古今の科学者が戦争に動員されてきた歴史を解説。「いったん戦争という事態になると、科学者は兵士とは異なった重要な役割を果たすことになる。だからいかにして戦争にならないようにするかが問われる」と語りました。
そのうえで、近年の日本における軍学共同の動きについて「軍セクターと学セクターとが一見対等な関係のように見えるがその実態は対等ではない。いったん軍学共同が進めば必ず〝学〟が下請けになってしまう。とりわけ宇宙分野は軍事と結びつく可能性が高い。微弱信号の捕捉や遠隔操作技術などは全て軍事転用されうる」と指摘しました。
「軍事利用も民生活用もどちらにも活用できる技術の場合、軍事利用の可能性があるからといって全く研究しないというわけにはいかない。そこで大事なのが研究資金の出どころ。軍事関連から研究費が出るようなものは断る事が重要です。研究費が足りていないという現状に軍はつけ込み、潤沢な資金を提供しようとしてきますが、いったん引き受けてしまうと軍事研究は秘密研究となり、学問が公共財ではなくなってしまい、大学の自治も侵害されてしまいます」と警鐘を鳴らしました。
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質疑応答では「友人が以前『死刑囚への人体実験は、その成果は大多数の人々の利益になるから許容すべき』と話していた時に論理的な反論ができなかった体験がある。科学技術と生命倫理との関係について池内先生はどう考えますか」「電子レンジを使うときに『これは人を殺せるものでもある』と考えて使ったりしますか」などの質問が出されました。
池内さんは、「そもそも死刑制度を疑うことが必要。死刑制度を前提として〝人間に役立つこと〟のためなら何をしてもいいのかと問うことは疑わしい。そうした倫理的な問題についてもっと議論をすすめるべきです」「電子レンジについては、実際にアメリカで雨で濡れた猫を乾かそうと入れて殺してしまった事例があります。科学技術に関連するような分野に進むような人は特に、使われ方によっては重大な結果になるということを知っておくことが重要です」と答えました。
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参加者は「科学を学ぶものとして、軍事利用される可能性が常にあるという事を意識しないといけないと思った」「研究予算の少なさに付け込んで軍事研究をさせようとしているので、やはり抜本的にはあらゆる研究予算の拡充が求められていると思った」などの感想をよせました。
〔上園隆=民青県委員長〕

(兵庫民報2021年5月23日付)

ノーモアヒバクシャ近畿訴訟・傍聴記:被爆者の「二連勝」

副島圀義

久しぶりの「連勝」レポートです。

その一――

「原爆症と認定された病気自体の治療は終わっても、後遺症治療は続いているのに、医療特別手当が打切られた事件」で、国(と大阪府)が「手当打切りを取消す」としました。「このまま裁判を続けても、分が悪いと判断」しての、事実上の勝利です。
原告側の追及によって国自身が「治療内容が適切であれば医療特別手当は継続可」との事務連絡の存在を認めたのに、その「法律解釈を勝手に変える」構えすら示したのですが、往生際悪くひっこめた次第。

その二――

一月三十一日付本欄で「こんな裁判あり?(素人ですけど)」と紹介した高橋一有さんの事件。
五月十三日の控訴審判決は高橋さんの訴えを認めました。まさに私こそが「素人」でした。裁判官三人全部が交代したけれど、きちんと双方の言い分を引き継ぎ、判断して「一審判決は誤り」と結論付けてくれたのです。
一審判決は「(一般論としては)心筋梗塞に放射線被ばくは起因性がある」と認めつつ、実際の判断では「具体的・定量的に高橋さんの被ばく線量を明らかにできない。被ばく線量が不明なので、被ばくによる免疫力低下が原因とは認められない」と切り捨てました。
こんなリクツがまかり通ったら「誰でもいつでも、被ばく量を測り記録しておかないと、放射線被ばくによる病気についての救護や補償は受けられない」という、とんでもない話です。
医師の証言を認めない、などの訴訟指揮には疑問も不満も感じたのですが、結果論的には「あまりにひどい一審判決は、司法として是正するしかなかった」のかな、と思った次第です。

なお、十三日の判決報告集会でのこと。
慢性肝炎・糖尿病で、ずっと裁判を闘っておられるTさんが「昨秋、膀胱がんがみつかり、それについては原爆症として認定された」と報告されました。ほんらいなら「新たな病気でたいへんですね」とお見舞いすべきことなのに、「認定されてよかったですね」とまわりの人から言われていました。複雑な気持ちです。

(兵庫民報2021年5月23日付)


こくた恵二「東京オリパラ開催中止の決断を直ちに」連載エッセイ9


「ようやく国民の世論に近づいてきたね」と、定例記者会見で、私は、東京オリンピック・パラリンピック問題でのメディアの「腰の退けた」報道を皮肉った。 もちろん担当の記者の責任ではない。テレビ等のメディアの多くはオリパラのスポンサー。それにしても五輪報道についての沈黙とも言うべき事態は情けない。オピニオンリーダーとはとても言い難い。
世論調査では中止の意見が圧倒的多数に上りつつある。志位委員長は一月二十二日の通常国会の代表質問で、ワクチン接種、アスリートファーストとフェアな大会、多数の医療従事者を医療現場から引き離すという「三つの問題点」を指摘して、「五輪開催は中止し、日本と世界のあらゆる力をコロナ収束に集中するべきだ」と提案した。「しんぶん赤旗」は、「看護師五百人を大会の医療スタッフとして動員」「子どもたち八十一万人観戦動員計画」とスクープを連発し、問題点を提起、面目躍如たるものがある。
五輪ホストタウンの自治体も、住民と選手団等の安心・安全と交流の両立に心を悩ませる日々が続いている。(兵庫の場合は八市町。全国五百二十八市町村)
アスリートも苦しい胸の内を吐露し始めた。
このような状況にもかかわらず菅首相は、国会で、「選手や大会関係者の感染対策をしっかり講じ」と十数回も繰り返すだけ。
ここには、「五輪開催ありき」という対応が原因で、コロナ対策が後手後手に回ったという反省もない。
もはや中止の決断しかない。五輪とコロナ対策は両立しない。
(日本共産党国会対策委員長・衆院議員)

(兵庫民報2021年5月23日付)

こんにちは♡こむら潤です!15「みなさんは「食」についてどのぐらい気をつかっていますか?」


皆さんは「食」についてどのくらい気をつかっていますか? 外食か自炊か、どんなお店を選ぶか、食材を選ぶのは価格?品質?安全性?カロリー?何を優先するか等々、さまざまですね。
例えば私の母は、新日本婦人の会の産直で豚肉やお米を購入しています。私は、スーパーマーケットで国産肉の夕方以降割引になっているものを購入、お米は国産なら産地はこだわらず、無洗米を購入します。夫は、お肉はアメリカ産でも安価であればよいタイプです。
もちろん、私も夫も本当なら安全で品質の良いものを選びたい気持ちは同じです。しかし、子どもは食べ盛り、仕事の都合で外食に頼ることも多く、食材の調達は節約しがちです。
私は商品棚の前で「国産にはこだわりたい」「しかし国産は外国産にくらべてあまりに高級品だ」「国内加工でも原材料は外国産だろうな」「こんなにこだわっても外食で食べているものは、見えないだけできっと外国産だろうな」など長い時間悩みに悩むうち、結局一番安い、外国産のお徳用を選んでしまい自己嫌悪に陥ることも多々。
ここ数年で街の小売店は消滅し、スーパーで買い物するのが常になりました。並ぶ商品にも変化が。大手企業のグループ傘下に入り、自社開発商品が棚を占有するようになりました。生鮮食品には外国産の野菜や果物、肉類が増え、国産を選べないこともあります。
これでも「私は政治に関係ないわ」と言えるでしょうか? 私たちを守るのは、私たちです。
(衆院近畿比例・兵庫8区予定候補)

(兵庫民報2021年5月23日付)

観感楽学


笑福亭鶴笑という異色の落語家に注目だ。「人は皆平和で幸せに暮らす権利がある」との信念で「国境なき芸能団」を設立。パペット落語などを携えイラクの難民キャンプ、病院を訪問し、湾岸戦争・イラク戦争で小児白血病・がんとなった子どもたちに笑いを取り戻させた。東日本大震災後には笑いで明るくしたいと年間百カ所の施設でボランティア落語をやり遂げた▼コロナ緊急事態宣言で劇場は全て休館に。笑いが必要な人に笑いを届けたいと老人施設でのボランティア公演を募集中。施設に立ち入らず、窓越しに庭からピンマイクと屋内のスピーカーを使って落語を演じる。しかも出演料や交通費等はいっさい必要なしという▼人形を使ったパペット落語で世界三大コメディフェスティバルを日本人として初制覇。これまで世界三十カ国、八十都市以上でパフォーマンスを繰り広げてきた。笑いで世界の国々の友好と世界平和に寄与しようとの志は大きい▼今、SDGs落語(環境落語)にも取り組んでいる―「気候変動」「陸の豊かさ」の演目では、地球を破壊するゴミ怪獣と孫悟空、森が壊され一本になった杉の木モックさんが子どもたちと一緒に地球を守る闘いを繰り広げる。五体フル稼働のパペット落語は、世界に向けて熱く訴え、しかも、おもしろい!(K)

(兵庫民報2021年5月23日付)