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2021年4月18日日曜日
女性参政権初行使から75周年:ジェンダー平等社会めざし衆院選での躍進を:日本共産党兵庫県女性後援会が宣伝
一九四六年四月十日、日本で女性参政権が認められ初めての衆議院選挙で約千三百八十万人の女性が最初の一票を投じ、三十九人の女性国会議員が誕生。その日にちなんで、日本共産党兵庫県女性後援会が神戸・大丸前で宣伝を行い、二十人近くが参加しました。
日本共産党県委員会の平松順子常任委員の司会で始まり、▽新婦人内女性後援会の荻野潤子常任世話人はジェンダー格差指数が百二十位の日本は世界の流れから大きくおくれていることを語り、▽県女性後援会事務局長の冨士谷香恵子さんは、夫婦別姓さえ認めない菅自民党政権を批判するとともに、森喜朗氏の発言を許さなかったなど世論は大きく動きだしていることを紹介、▽朝倉えつ子・今井まさこ両神戸市議は、コロナの感染拡大の中でPCR検査拡大や業者支援充実を主張し実現してきたことを報告、▽庄本えつこ県議会議員は県予算の組み替案や、コロナ対策の繰り返しの提案で、県民の命とくらしをまもるために頑張ってきたことを報告し、七月に行われる県知事選挙で県政を変えようと訴えました。
▽たけやま彩子近畿ブロック比例予定候補は、五期務めた長岡京市議の時代に中学校給食や認可保育園の設立にとりくみ、声をあげて政治を動かしてきたこと、介護労働で働く女性の低賃金の問題などジェンダーギャップを実感したことを紹介。政治を変えるためにと国政に挑戦する決意を表明しました。
▽こむら潤近畿ブロック比例・兵庫八区予定候補は、芸術や文化の分野で働きながら、くらしを支える賃金をえられなかったなど自らの経験や、尼崎市議だったときに相談を受けた児童虐待の事例などを紹介、社会的につくられた性差(ジェンダー)の中で女性も男性も苦しんでいると指摘しました。
たけやま、こむら両予定候補は、日本共産党がジェンダー平等社会を実現し、自分らしく生きられる社会を実現しようと訴えていることを紹介し、秋までには必ず行なわれる総選挙で日本共産党の躍進を、と訴えました。〔平松順子〕
(兵庫民報2021年4月18日付)
民青兵庫県委員会:学生支援を各政党へ要請:日本共産党では、こむら潤さんと懇談
民青同盟兵庫県委員会は各地の学生への食料支援活動を通じて集まった実態を県内各政党の県本部へ届け、要請行動に取り組みました。
四月六日には日本共産党兵庫県委員会を訪ね、こむら潤さんと懇談。学生からは「収入が減ったという学生は多い。飲食業のバイトをしている学生が多く時短の影響など大きくでている。自分自身もコロナの影響で四月から一つも入れなくて完全にお店が休み。今年に入ってようやく三月から始まった」「友人が飲食業でバイトして学費をそこから出している。コロナでシフトが減り、学費の金額に届かなくなって大変だと言っていた。最近も月収五千円しかないと話していた」
――など深刻な実態が語られました。上園県委員長からは「学生の実態として食費が一日七百円という実態も多い。またアルバイトもなかなかシフトに入れなかったりまだ働けていないという学生も多い。給付金はすぐにでも求められるし、学費の値下げも急務」と要望が出されました。
こむらさんは「学費は本当に値下げして、そこを考えなくていいようにしなければならない。給付金も必要ですよね」と応じました。
〔上園隆=民青県委員長〕
(兵庫民報2021年4月18日付)
伊丹市長選:加柴さん及ばず
伊丹市長選は四月十一日投開票で行われ、日本共産党の加柴優美さん(69)=新=は五千三百四十二票(得票率九・五〇%)を得ましたが及びませんでした。
加柴さんは、国・県いいなりの冷たい市政を批判し、コロナ対策として大規模検査・事業者と市民への支援、市バス無料パス継続、近畿中央病院跡地へ市の責任で救急外来に対応できる病院を誘致、中学三年生までの医療費無料化などを公約に掲げました。論戦のなか、市バス無料パス、病院問題については当選した候補も言わざるを得ない状況を作り、市の抱えている問題を広く訴えました。
加柴さん以外の候補の得票は、[当]藤原保幸(66)=自民党・公明党・兵庫維新の会推薦、現=三万七千九百二十四票(得票率六七・四一%)、川井田清信(66)=無所属、新=一万二千九百九十票(二三・〇九%)。(敬称略)
(兵庫民報2021年4月18日付)
加柴さんは、国・県いいなりの冷たい市政を批判し、コロナ対策として大規模検査・事業者と市民への支援、市バス無料パス継続、近畿中央病院跡地へ市の責任で救急外来に対応できる病院を誘致、中学三年生までの医療費無料化などを公約に掲げました。論戦のなか、市バス無料パス、病院問題については当選した候補も言わざるを得ない状況を作り、市の抱えている問題を広く訴えました。
加柴さん以外の候補の得票は、[当]藤原保幸(66)=自民党・公明党・兵庫維新の会推薦、現=三万七千九百二十四票(得票率六七・四一%)、川井田清信(66)=無所属、新=一万二千九百九十票(二三・〇九%)。(敬称略)
(兵庫民報2021年4月18日付)
宝塚市長に山崎はるえさん当選:中川市政を継承 みんなが主役 ともに創る宝塚新時代へ
宝塚市長選挙は四月十一日投開票で行われ、「OPEN 宝塚」の山崎はるえさん(51)=新、無所属、弁護士=が初当選しました。
山崎さんは「福祉に熱く、人にやさしく、一人もとりこぼさない中川(智子)市政をしっかり継承します」とし、「みんなが主役 ともに創る宝塚新時代」をスローガンに、情報を共有し市民の声を聞く、子どもたちの声を受けとめられるよう教育環境整える、コロナ対策はじめ市民の命・人権を守り、子育て・高齢者・障碍者などへの支援を強化、脱炭素社会実現・再生可能エネルギーの先進都市をめざす―などの政策を訴えました。
日本共産党は山崎さんを全力で応援。立憲民主党、社民党も応援しました。
開票結果は、[当]山崎はるえ(51)=無所属・新=二万八千八百八十五票(得票率三五・八一)、門隆志(54)=日本維新の会・新=二万七千二百四十二票(三三・七八%)、森脇保仁(68)=無所属(自民党推薦)・新=一万六千八百八十票(二〇・九三%)、末永弥生(54)=無所属・新=七千六百五十票(九・四八%)、投票率四二・六五%。(敬称略)
(兵庫民報2021年4月18日付)
シリーズ 憲法が輝く兵庫県政へ(27)「命と暮らしを守るという観点で」兵庫県母親大会連絡会 中村治子
母親運動は、一九五四年三月一日の第五福竜丸がビキニでのアメリカ水爆実験の死の灰を浴びて焼津港に帰港してきたことに端を発し、平和とくらしと子どもを守る運動として、原水爆禁止の運動とともに生まれました。「生命を生み出す母親は、生命を育て、生命を守ることを望みます」のスローガンを掲げて、兵庫県でも六十四回の県大会を重ねてきました。
母親大会連絡会は、県大会後、出された要望をまとめて提出し、知事部局と教育委員会との対話集会を重ねてきました。
*
二〇二〇年はコロナによる緊急事態宣言によって、五月の大会が一月に延期されたため、要望の内容は、コロナ感染症に関わるもののみに変更して行いました。
知事部局には、「保健所や病院の統廃合ストップ」「保健所や病院、保育や介護施設などのエッセンシャルワークの人員増」「十分な検査態勢・医療体制の確立と自粛と保障のセットを基本に予算の増額を」など具体的な十五項目を要望しました。
県の回答は「国に要望していく」「安定的運用のため、引き下げは困難」「○○を行っている」というものです。現状を何とかしようという気配はありません。新たな困りごとが起こり、個人の努力ではどうしようもなくなっているという認識があまりにもかけています。
教育委員会へは「少人数学級の実施」「コロナ下で学ぶ子どもたちの学習環境整備」「子ども食堂、学生への食糧支援、無料塾などへの補助と援助」の三つを重点項目として要望しました。
特に、三密を避けるための少人数学級の要望は、他にもいろいろな団体から要望が出されており、例年になく賛同が広がり、緊急な事態です。しかし、ここでも「国に要望している」「予算がない」「国の臨時交付金や寄付金を利用して補助している」などという返答で、県として何ができるかを答えてほしいという願いは届きません。
*
兵庫県政は、県民の命と暮らしを守るという観点で仕事をしているようには思えません。財政力指数は全国十二位であるのに、教育費は四十二位、保健師数四十三位などという県民のための予算はけちる県政です。大型開発、道路建設はすすんでいますが、教育や社会保障に対しては、国へ要望、県ではお金はださないのが兵庫県政です。
私たちが望むのは、いま困っている人がどうすれば元気になるか、この人たちのために使える制度はないのか、どこかに不要不急の予算を使っていないかと考えてくれる県政です。命とくらしと平和が輝く県政です。そういう目で見れば、言っていることでなくやってきたことをしっかりと見て、新しい兵庫県知事を誕生させたいと切に思います。
また、先の要望書の提出先は、「女性青少年局男女家庭課」です。県組織のどこをみても男女共同参画の名前はありません。大阪や京都には、あるいは宝塚市や西宮・尼崎市などには男女共同参画という部署がきちんとあります。これだけジェンダー平等が問題になっている昨今、家庭課ではなく、ジェンダー平等の担当部署を明記した組織に変えてほしいと思い、今年度は要望書を作っています。
(兵庫民報2021年4月18日付)
「非核平和都市宣言」へ西脇市議会がパブコメ募集
西脇市議会は、昨年十二月議会において、新日本婦人の会西脇支部(笹倉克子支部長)から提出された「非核平和都市宣言を求める請願」を全会一致で採択しました。その後、総務産業常任委員会で「宣言」案を作成し、議員協議会の議論を経て、四月一日から三十日までの間、市民のみなさんからパブリック・コメントを募集しています。
新しい西脇市は二〇〇五(平成十七)年十月一日に旧西脇市と旧黒田庄町が合併して誕生しました。
旧西脇市においては、一九八七(昭和六十二)年五月議会において「非核平和都市宣言に関する決議」が採択されました。その後、四方に二面ずつ「非核平和都市宣言決議 西脇市議会 昭和六十二年五月二十一日」「核兵器廃絶平和都市宣言 西脇市」と書かれた標柱が、市内八カ所に設置されました。
また、旧黒田庄町議会においても、一九八五(昭和六十)年三月議会において「黒田庄町『非核平和の町宣言』に関する意見書」が決議されていました。
新設合併に伴い、両市町議会の決議は白紙となり、何度か協議しましたが宣言には至りませんでした。
この度、新日本婦人の会西脇支部の請願により新たな歩みが始まりました。また、「議会改革」の一環として、市民のみなさんのご意見もお聞きしようと、「宣言」案を全戸配布し(左上の写真)、パブリック・コメントを募集することになりました。
なお、六月議会で議決し、新庁舎(五月六日開庁)の一角に掲示される予定です。
〔寺北建樹=西脇市議〕
(兵庫民報2021年4月18日付)
あったか神戸灘区の会が総会:市長選へさらに運動広げよう
「あったか神戸灘区の会」は第九回総会を四月八日、灘区民センターで開催しました。
市民にあたたかい神戸をつくる会の岡崎史典事務局次長が出席し、市民に負担を押し付け、三宮開発を続けてきた久元市政から、市民に温かい市政に変えようと連帯の挨拶をしました。
日本共産党の味口としゆき神戸市議は、神戸市予算案の問題点をコロナ禍対策、三宮再開発への異様な熱中、切り捨てられる福祉・市民サービスの三つの角度から報告。市民が声をあげれば政治は動くことを子ども医療費や中学校給食、少人数学級を例にあげ、「市民が主人公」の神戸市政に転換しようと決意を述べました。
フロアからは三件の発言がありました。▽市バス百三系統の増便を実現する会からは、運動のきっかけや当局との懇談の内容が報告されました。同会から増便、コース・時間帯の変更など切実な要望が出されたのに対し「赤字路線であり増便は難しい」と答える当局。市民の足を守るため冷たい市長から温かい市長に代えようと決意の発言でした。▽六甲病院存続を求める会は民間移譲問題を報告。▽神鋼石炭火力発電増設問題では行政裁判の結果と控訴の報告がありました。
今年の市長選挙に向けさらに地域の運動を広げ、市民に温かい市政に変えようと、決意を固めた総会になりました。
〔近藤秀子〕
(兵庫民報2021年4月18日付)
三田市民病院・済生会兵庫県病院:統合再編の具体化へ急な動き:住民が反対緊急集会
四月十一日、三田市ウッデイタウン市民センターで、三田市民病院と済生会兵庫県病院の統合再編に反対する緊急報告集会が開催され、距離を空けた会場席がすべて埋まる参加者がありました。主催は三田市民病院を守る会と済生会兵庫県病院の存続と充実を求める会。
開会にあたって、守る会の代表東浦徳次さんが、四年間の取り組みを振り返りながら、二月二十二日の神戸市議会での陳情の内容も紹介し挨拶しました。
日本共産党の長尾あきのり三田市議が、リモート参加で三月市議会での論戦内容を紹介、市民病院を守るために奮闘しているのは、日本共産党の三人だけだと報告しました。
求める会代表の浜本宏さんが、自らの入院経験もふまえて、北神地域には済生会病院が必要だと報告しました。
兵庫の地域医療を守る会の今西清代表が、二つの病院をめぐる動きと今後の展望について、市民病院設立以降の三十二年を振り返りながら説明しました。この間市長は四人替わりましたが、現市長までの三人の市長は市民病院の市直営を維持し、手術室などの増強計画までつくっていたのです。ところが二〇一五年に現市長が誕生した途端、県の意向を受けて統合再編への道をすすめたのです。
三田市長は二〇一九年の二期目の市長選挙でも病院について具体的に何も語らなかったのに、選挙直後の新聞取材で市民病院について旧有馬郡内での統合再編をすすめたいと、病床規模まで含めて抱負として語りました。
その後の市議会では市長はまともに答弁せず、市民との直接の意見交換も全く行わないまま、一九年十一月には北神・三田急性期医療連携会議を設置し、済生会病院や神戸市も参加して協議を続けてきました。この会議について、神戸市会での日本共産党議員団の追及に対し、神戸市当局はあくまで連携協議であって統合再編をめざすものではないなどと答弁してきました。
ところが二〇二〇年十二月二十五日に開催された第四回連携会議の中で、済生会病院が、コロナ禍で経営が悪化し単独では病院の急性期機能の維持は困難であり、広域的な再編について神戸市と相談すると突然表明しました。
これを受けて、神戸市が済生会病院の統合再編も視野にいれた検討委員会を三田市と共同設置するとして、コンサル委託費や会議費など千万円を越える規模で二一年度予算を決定したのです。三田市も五百万円を越える関連予算を決定しました。神戸市は、検討委員会を五月から開始し、五回程度開催して、二一年度中に結論を出すとしています。
二つの病院の統合再編の急な動きが具体化してきた背景には、菅政権による公立病院統合再編と病床削減政策と、県知事による地域医療構想推進の方針があります。
神戸市長や三田市長はまともに市民への説明を行わず、市民の声も聞かないまま二つの病院の統合再編を進めようとしています。済生会病院は、コロナ禍を受けて急性期機能の統合再編が必要だと表明していますが、経営実態や院内での検討内容は一切公表していません。
参加した市民からは――公表されている三田市民病院の経営は健全で統合再編の必要はない。突然の動きでびっくりしている。市民への説明がまったくない。三田市から市民病院がなくなることは許せない。もっと大きな市民の運動にしていこう――などの声がつぎつぎと出されました。
集会の最後に、守る会の長谷川美樹さんが、新署名の取り組みや検討委員会傍聴などの行動提起を行いました。
〔今西清=兵庫の地域医療を守る会代表〕
(兵庫民報2021年4月18日付)
神戸製鋼石炭火力発電所増設:住民の健康・生活より事業優先の経済産業省、言うべきことを削除した環境省:山下よしき参院議員がアセス意見書問題で追及
日本共産党の山下よしき参院議員は四月六日、参議院環境委員会で神戸製鋼所石炭火力発電所増設問題をとりあげました。
環境影響評価(アセスメント)は環境省所管。配慮書・方法書・準備書・評価書の四段階で行われ、各段階で環境大臣が意見を述べます。しかし、発電所については特例で経済産業省の管轄で行われ、環境大臣が意見を述べるのは配慮書と準備書の二回だけです。
山下議員が取り上げたのは、この二回の環境大臣意見に対して経産省が事前に注文を付け、環境省が指摘した環境保全上重要な問題点が削除されたり、表現が後退させられたりした問題です。
これに対する経産省一次意見は「『人口密集地帯』という記述については、客観的な基準に基づくものではない」として修正を求めました。
環境省が「人口百五十万都市である神戸市に位置し」と具体的な記述に修正したのに対し、経産省二次意見は「『人口百五十万都市である』ことが、人の健康の保護及び生活環境の保全が求められるための必要な条件ではない」として削除を求めました。
山下議員は航空写真や昨年、現地調査を行った際の写真などを示し、同発電所が人口密集地に隣接していることを明らかにした上で、「環境影響評価に際して、事業実施想定区域がどういう場所かを考慮するのは最も重要なこと」「削除を求めるというのは、最初からまともなアセスをやるつもりがないということだ」と批判しました。
これに対し経産省は「あたかも国が調停への申請内容を是認するかのような誤謬も与えかねず、また実際以上の規模の方々が調停を求めている印象を与えかねない」として削除を求めました。
山下議員は、「公害調停の申し立てがある事実を述べることがなぜそんな(誤謬を与えるという)認識になるのか」と追及し、かつて工場や国道43号線などによる大気汚染が深刻で公害認定患者もたくさんいる地域であり、また石炭火力発電所が造られたら症状が悪化しないか不安があることなどから二百五十五人が公害調停を申し立てことを紹介し、経産省の主張は「公害患者の皆さんの思いと行動に対する冒瀆だと素直に言わなければならない」と批判。「人の健康や生活に与える影響を考えるときに、社会的な観点あるいは歴史的な観点を踏まえて考慮するのは当然だ」と指摘し、経産省の見解を問いました。
経産省の後藤雄三審議官(産業保安担当)は、「アセスメント手続きは公害調停とは別手続き」と答えたものの、「なぜ誤謬を与えかねないのか」については一時答弁不能に陥りました。
山下議員は「(調停がアセスと)別なら書いても(アセスは)何の影響も受けるはずがない。それをあえて削除させている」と批判しました。
「ならば環境省が待ったをかけなければならない」と指摘した上で、環境省が経産省の意見どおり修正・削除したことを示し、「環境省は責任を果たしたことにならないのではないか」と追及しました。
これに対し、環境省の和田篤也総合環境政策統括官は「事実関係などのところの修正はございました」、小泉進次郎環境大臣は「環境大臣として言うべきことはしっかりと盛り込んでいる」と答えるにとどまりました。
山下議員は、「そうなっていないですよ。削除されたあとの文章を見てください」と批判し、引き続き追及することを表明しました。
(兵庫民報2021年4月18日付)
環境影響評価(アセスメント)は環境省所管。配慮書・方法書・準備書・評価書の四段階で行われ、各段階で環境大臣が意見を述べます。しかし、発電所については特例で経済産業省の管轄で行われ、環境大臣が意見を述べるのは配慮書と準備書の二回だけです。
山下議員が取り上げたのは、この二回の環境大臣意見に対して経産省が事前に注文を付け、環境省が指摘した環境保全上重要な問題点が削除されたり、表現が後退させられたりした問題です。
「人口密集地帯」「百五十万都市」の記述を削除
配慮書に対する環境大臣意見の環境省案には最初、「事業実施想定区域は人口密集地帯に隣接し」という記述がありました。これに対する経産省一次意見は「『人口密集地帯』という記述については、客観的な基準に基づくものではない」として修正を求めました。
環境省が「人口百五十万都市である神戸市に位置し」と具体的な記述に修正したのに対し、経産省二次意見は「『人口百五十万都市である』ことが、人の健康の保護及び生活環境の保全が求められるための必要な条件ではない」として削除を求めました。
山下議員は航空写真や昨年、現地調査を行った際の写真などを示し、同発電所が人口密集地に隣接していることを明らかにした上で、「環境影響評価に際して、事業実施想定区域がどういう場所かを考慮するのは最も重要なこと」「削除を求めるというのは、最初からまともなアセスをやるつもりがないということだ」と批判しました。
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2020年2月、隣接する集合住宅で市民から話を聞く山下議員 山下さんの左後ろ奥に建設中の3・4号機の煙突が見える 右手の大きな白い建物は稼働中の1・2号機の建屋 |
「公害調停」の記述を削除
準備書に対する環境大臣意見案では「本事業に対しては、地域住民等が兵庫県公害審査会に公害紛争処理法に基づく調停を求めるなど、大気環境保全の観点からも懸念が示されている」という記述がありました。これに対し経産省は「あたかも国が調停への申請内容を是認するかのような誤謬も与えかねず、また実際以上の規模の方々が調停を求めている印象を与えかねない」として削除を求めました。
山下議員は、「公害調停の申し立てがある事実を述べることがなぜそんな(誤謬を与えるという)認識になるのか」と追及し、かつて工場や国道43号線などによる大気汚染が深刻で公害認定患者もたくさんいる地域であり、また石炭火力発電所が造られたら症状が悪化しないか不安があることなどから二百五十五人が公害調停を申し立てことを紹介し、経産省の主張は「公害患者の皆さんの思いと行動に対する冒瀆だと素直に言わなければならない」と批判。「人の健康や生活に与える影響を考えるときに、社会的な観点あるいは歴史的な観点を踏まえて考慮するのは当然だ」と指摘し、経産省の見解を問いました。
経産省の後藤雄三審議官(産業保安担当)は、「アセスメント手続きは公害調停とは別手続き」と答えたものの、「なぜ誤謬を与えかねないのか」については一時答弁不能に陥りました。
山下議員は「(調停がアセスと)別なら書いても(アセスは)何の影響も受けるはずがない。それをあえて削除させている」と批判しました。
環境省は責任を果たしているか
山下議員は、「結局、経産省は事業者の側に立っている。事業の妨げになるような記述はできるだけ削除、修正させる」「周辺に住む人々の健康や生活環境よりも事業を優先させるというのが経産省の立場」だと強く批判しました。「ならば環境省が待ったをかけなければならない」と指摘した上で、環境省が経産省の意見どおり修正・削除したことを示し、「環境省は責任を果たしたことにならないのではないか」と追及しました。
これに対し、環境省の和田篤也総合環境政策統括官は「事実関係などのところの修正はございました」、小泉進次郎環境大臣は「環境大臣として言うべきことはしっかりと盛り込んでいる」と答えるにとどまりました。
山下議員は、「そうなっていないですよ。削除されたあとの文章を見てください」と批判し、引き続き追及することを表明しました。
(兵庫民報2021年4月18日付)
ジェンダーわたしの視点:「政治分野が全体として足を引っ張る格差是正」日本共産党明石市議 くすもと美紀
私が小、中学生のとき、クラス委員長は男の子、副委員長は女の子、児童会も会長は男の子、副会長は女の子と決まっていました。会長が欠席し、副会長の私が会議を進めたとき、「女の子でもできるんですね」と先生に言われました。先生は褒めたつもりだったのかもしれませんが、ひどく傷ついたことを覚えています。
私は結婚すれば夫の姓を名乗ることに何の疑問も持たず、子どもが生まれれば、今までの自分を封印し子どもと夫のための人生を歩む、それが当たり前のことだと思っていました。そんな時代だったのかもしれません。今の若い方は、自分を大切にし、子育てもしっかりやって、仕事もこなす。うらやましさもありますが、(まだまだ男女格差の大きい日本では)しんどいときもあるだろうなと思います。
二〇一九年に発表された、世界各国の男女格差是正の度合いをランキングした「ジェンダー・ギャップ指数」で、日本が百二十一位と前年の百十位から順位を落とし、過去最低になりました。
政治分野が全体として足を引っ張っています。特に国会議員に占める女性比率が一〇%程度であることや、調査時に女性大臣がひとりしかいなかったため、政治分野にかぎって言えば、日本は百四十四位(二〇一九年)と非常に低くなっています。
全国市議会議長会が調べた(二〇二〇年七月集計)所属党派別女性比率を高い順で見ると、日本共産党三九%、公明党三一%、立憲民主党三〇%、日本維新の会一九%、社会民主党一五%、国民民主党一三%、自由民主党七%です。無所属等も合わせた全体は一七%という結果です。二〇一三年は一三%でしたので四%増加しています。
明石市議会における女性の割合は、公明党・共産党・維新の会それぞれ五〇%、自民党〇%、全体では三〇%です。
一般社会ではまだまだ男尊女卑、個人の尊厳の否定、個人の国家への従属という、時代に逆行する思想があります。家庭でも社会でも性的役割を決め付けるのではなく、個人の尊厳を尊重し、ジェンダー平等を前に進める政治に変えていきましょう。
(兵庫民報2021年4月18日付)
宍粟市議選4月25日告示・5月2日投票:日本共産党・山下ゆみさんが「市民と女性の目線で暮らし応援」訴え
山下さんは旧山崎町議、宍粟市議として十七年間務めるなかで、いまの医療・介護体制での家族の苦悩や介護される側の不安、職員の大変さがよくわかり、また、障がい児教育や子どもの貧困、いじめなどの問題でも支援を必要としている市民が多いことも実感した、として、これからも市民の声に寄り添い、願いを市政に届け、安心して暮らしていける宍粟市とするため、がんばる――と決意を表明しています。
具体的な政策としては、国保税・介護保険料引き下げと利用料減免、上下水道料引き下げ、感染症に強く市民が使いやすい新総合病院、地域にあった幼保一元化を住民合意で、児童・生徒の給食費無料化、市北部の雪害支援対策――などを掲げています。
(兵庫民報2021年4月18日付:Web版のみ)
民主主義の日本めざして――「川崎・三菱大争議」100年:第十五回 一九二五年・治安維持法と国民主権めざす共同の闘い
田中隆夫(治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟県副会長)
支配層は、国家統治危機と受け止め、内務省、司法省は新たな国家体制改革を準備する。治安警察法十七条「煽動」「誘惑」処罰での事実上の組合・争議禁止は、大争議でも事実で打破され、撤廃となった。
続いて、連載第七回で見たように大争議直後から、複数政党による政府、市民的自由の一定枠内の承認、男性普通選挙実施で、体制内の政治闘争へ、と「民主主義」の支配者側の枠内への取り込みを開始した。
天皇制を変革し国民主権を主張する共産党(一九二二年七月誕生)の存在が明確になり、弾圧の力を集中する必要が生まれた。一方で選挙戦の不正腐敗防止強化で政党権威を確立し、天皇制下の国民統合のために「民主主義」としての価値低下を防ぐ普通選挙制の実施で、体制内改良主義政党の育成を計った。
改良主義政党と革命運動の結びつきを取り締まる治安維持法の制定は、体制側に取って必須となる。その意味で、普選実施と「国体の変革」=天皇制の打破を目指す日本共産党の存在阻止の二つは、以前から内務官僚により同時に準備され、一九二五年護憲三派・加藤高明内閣の手で実施されたのは天皇制支配層にとって、当然の措置であった。
闘いは、初の労働者階級による政治的自由をめざす共同の闘いの経験を作り、治安維持法下の国民主権めざす闘いの展望も示唆した。
【参考】「労働者新聞」、渡辺治「治安維持法の成立をめぐって」、木坂順一郎「治安維持法反対運動」
(兵庫民報2021年4月18日付)
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一九二五年二月十一日、東京芝・有馬ヶ原での治安維持法反対集会。三千人が参加。 (『写真記録集 日本共産党の60年 1922―1982』から孫引き) |
民主主義要求する国民を抑圧へ 普選と治安維持法は一体で推進
第一次大戦後、欧州では、帝政が英国を除き崩壊。日本では、米騒動、川崎・三菱大争議に続き、今連載で見る通り全領域で民主主義を求める運動が帝国主義体制を揺るがした。支配層は、国家統治危機と受け止め、内務省、司法省は新たな国家体制改革を準備する。治安警察法十七条「煽動」「誘惑」処罰での事実上の組合・争議禁止は、大争議でも事実で打破され、撤廃となった。
続いて、連載第七回で見たように大争議直後から、複数政党による政府、市民的自由の一定枠内の承認、男性普通選挙実施で、体制内の政治闘争へ、と「民主主義」の支配者側の枠内への取り込みを開始した。
天皇制を変革し国民主権を主張する共産党(一九二二年七月誕生)の存在が明確になり、弾圧の力を集中する必要が生まれた。一方で選挙戦の不正腐敗防止強化で政党権威を確立し、天皇制下の国民統合のために「民主主義」としての価値低下を防ぐ普通選挙制の実施で、体制内改良主義政党の育成を計った。
改良主義政党と革命運動の結びつきを取り締まる治安維持法の制定は、体制側に取って必須となる。その意味で、普選実施と「国体の変革」=天皇制の打破を目指す日本共産党の存在阻止の二つは、以前から内務官僚により同時に準備され、一九二五年護憲三派・加藤高明内閣の手で実施されたのは天皇制支配層にとって、当然の措置であった。
政治的自由めぐる共同の闘いの開始
一方、一九二四年末の治安維持法国会上程をうけ、労働総同盟東京地評が、まず反対運動に立ち、翌一月十九日総同盟神戸機械造船組合が反対運動を開始。二十二日西宮で灘製樽工組合・反対演説会、三十一日総同盟大阪連合会等が天王寺公会堂千名参加で二大悪法批判・普選批判演説会で青柿善一郎総同盟神戸連合主事ら演説、尼崎図書館でも演説会。二月七日総同盟尻池支部六十名。二月十五日関西総同盟大デモで朝鮮人労組・水平社含め千八百八十九名。二月十六日総同盟尼崎主催演説会二百名。二月十七日総同盟神戸、海員組合、同刷新会など共催で下山手演説会千名。二月二十二日神戸主要労組が結集した総同盟神戸、地方労働団体共催デモ四百名で共同行動前進、青柿善一郎司会、奥田宗太郎演説、田中松太郎挨拶等その後に共産党へ入党する三名がリード。国会議員は、清瀬一郎、尾崎行雄、武藤山治等十八名反対、清瀬は、最終日も撤回、延期動議提出。闘いは、初の労働者階級による政治的自由をめざす共同の闘いの経験を作り、治安維持法下の国民主権めざす闘いの展望も示唆した。
【参考】「労働者新聞」、渡辺治「治安維持法の成立をめぐって」、木坂順一郎「治安維持法反対運動」
(兵庫民報2021年4月18日付)
大門みきし「長谷川義史さんの平和主義」連載エッセイ61
心が渇きがちな大人こそ、絵本を読もう。そう思って、大人が読みたくなるような絵本を集めて、二十年近くがたちました。
『エリカ 奇跡のいのち』(ルース·バンダー·ジー)など海外絵本も素晴らしいのですが、日本も負けてはいません。私が一番好きなのは大阪在住の長谷川義史さんの絵本です。関西人の笑い(いちびり)のなかに、深い深いやさしさと、長谷川さんの平和主義が脈打っています。『ぼくがラーメンたべてるとき』(二〇〇七年)や『へいわってすてきだね』(二〇一四年)は何十年も読み継がれることでしょう。
『いいからいいから』(二〇〇六年~)の長谷川さんの言葉は忘れません。「おこってはいけない、だれかがおこると、だれかにでんせんして、だれかがまたおこる、それがまただれかにでんせんして、なーんにもいいことない、せかいをへいわにする、ほんきのあいことば、いいからいいから」
長谷川さんの新刊が出ました。『グーチョキパーのうた』(文·趙博)です。「ひとりひとりは、みんなひと…ひとーでなしでも、ひとはひと」。表情豊かな人間の顔がたくさん描かれています。
五年前、長谷川さんとお会いした時、「大門さんは古本屋のおっちゃんみたいや」と言われました。古本屋のおっちゃんは私の理想のお仕事です。いつでも本が読めて読書に没頭できます。ただ、お客さんが来たら「いまええとこやから、帰ってくれ」と言って、そのうちお店はつぶれるでしょう。
(日本共産党参院議員)
(兵庫民報2021年4月18日付)
神戸朝鮮学校「共生の桜」を地域に継承
槇原友紀(党神戸中央西支部・同校保護者)
創立七十五周年となる神戸朝鮮初中級学校(神戸市中央区)で四月四日、校庭の人工芝化にともない伐採する桜を挿し木で残すイベントが行われ百名余が参加しました。
アボジ(父親)会が中心となり作成した挿し木は七百本。学校長の金輝栄さんは保護者達の熱い思いで実現したと報告。アボジ会の朴正哲さんは「地域で共生の桜として残したい。世界でヘイトスピーチが横行する中、多文化共生を目指す神戸で草の根交流が大切」と語りました。
保護者でもある朝鮮総連神戸支部長の金一道さんは「愛校の精神で子ども達のために桜を植えた在日同胞一世の意志を挿し木に込めて受け継ぎより拡げて行きたい」と話します。
初級部主任の金香淑さんは「人工芝化で貸出しを進めれば学校財政の助けになります。西播朝鮮学校では日本人が校庭をフットサルに使っています」と紹介しました。
学校を守る一口募金活動も行われています。
受け取った朱祥代さんは卒業生ですが入学式や花見での桜が楽しみだったので寂しそうでした。
*
言葉も名前も取り上げ奴隷的労働に動員し、祖国と切り離した日本植民地主義政策への怒りと繰り返させない決意、差別分断の歴史を語り伝え言語文化を復興してきた在日コリアンたち。
日本は加害国としてドイツに習い歴史修正主義と差別を法整備厳罰化で改め、植民地主義の反省を周知し、韓国に習い特別永住者の地方参政権を付与し少数者の声を聴き権利を保障するべきです。
市民であり納税者の教育権を否定する無償化外し補助金差別はとんでもありません。国と自治体に強く公助を求めていく必要があります。
(兵庫民報2021年4月18日付)
創立七十五周年となる神戸朝鮮初中級学校(神戸市中央区)で四月四日、校庭の人工芝化にともない伐採する桜を挿し木で残すイベントが行われ百名余が参加しました。
アボジ(父親)会が中心となり作成した挿し木は七百本。学校長の金輝栄さんは保護者達の熱い思いで実現したと報告。アボジ会の朴正哲さんは「地域で共生の桜として残したい。世界でヘイトスピーチが横行する中、多文化共生を目指す神戸で草の根交流が大切」と語りました。
保護者でもある朝鮮総連神戸支部長の金一道さんは「愛校の精神で子ども達のために桜を植えた在日同胞一世の意志を挿し木に込めて受け継ぎより拡げて行きたい」と話します。
初級部主任の金香淑さんは「人工芝化で貸出しを進めれば学校財政の助けになります。西播朝鮮学校では日本人が校庭をフットサルに使っています」と紹介しました。
学校を守る一口募金活動も行われています。
受け取った朱祥代さんは卒業生ですが入学式や花見での桜が楽しみだったので寂しそうでした。
*
言葉も名前も取り上げ奴隷的労働に動員し、祖国と切り離した日本植民地主義政策への怒りと繰り返させない決意、差別分断の歴史を語り伝え言語文化を復興してきた在日コリアンたち。
日本は加害国としてドイツに習い歴史修正主義と差別を法整備厳罰化で改め、植民地主義の反省を周知し、韓国に習い特別永住者の地方参政権を付与し少数者の声を聴き権利を保障するべきです。
市民であり納税者の教育権を否定する無償化外し補助金差別はとんでもありません。国と自治体に強く公助を求めていく必要があります。
(兵庫民報2021年4月18日付)
こむら潤「自分一人で背負わなくていいんだよ、手をつなごう」――呼びかけ希望拡げたい:こんにちは♡こむら潤です!14
私は現在四十五歳、いわゆる真ん中世代です。同世代や若い世代につながりを拡げ、日本共産党を応援してくれる方、一緒に頑張ってくれる方を増やして、政治を変えていきたいという思いも、総選挙挑戦への決意の後押しになっています。
とはいえ、世代的継承や若い世代の仲間増やしは難しく、居住支部でも、職場支部でも、新しい仲間を迎えるには苦心していることと思います。より思いきったはたらきかけや、ていねいで根気ある進め方が必要ではありますが、真ん中世代以降には、世代特有の困難な特徴があるように思います。
真ん中世代は就職氷河期世代でもあり、『ロスジェネレーション』と呼ばれる世代。私の学生時代には二十世紀末の世相の中で、バブル崩壊、サリン事件、阪神・淡路大震災……と、未来はどうなってしまうんだろう、という漠然とした不安を抱えていました。また、個人情報保護法成立は、私生活においてもプライバシー保護に過剰反応する風潮をつくり、個人主義が常識になって、まさに「自分のことは自分で頑張る」ことは当たり前の中で生活してきました。
今、若い世代からは「大丈夫です」と返ってきます。「何が大丈夫なの?」と思ってしまいますが、これは「私は困っていないので大丈夫。関わらなくて結構です」という意味なのです。しかし実際は前途多難な世の中です。「自分一人で背負わなくていいんだよ、手をつなごう」と呼びかけ、希望を拡げる政党でありたいと思います。
(衆院近畿比例・兵庫8区予定候補)
(兵庫民報2021年4月18日付)
兵庫山河の会〈四月〉
多々の薬飲みつつなほ生きむせめて平均寿命まではと
石井敏子
本屋より直送本を購いぬかつて神戸に民主書店あり
鵜尾和代
難民の土地を追われし厳しさはコロナ禍よりも胸を痛めん
古谷さだよ
神戸には危険な軍艦お断り毅然と輝く地方自治法
西澤 愼
コロナ禍をマスクひとつを盾としてたたかう我ら無策の政府
古賀悦子
黒い服ばかり着ていし三月の去り行く速さ木蓮の白
山下洋美
アスファルトの歩道の小さな割れ目より我を覗けリたんぽぽの花
塩谷凉子
コロナ禍は収まるどころかまた四波オリンピックよりコロナ退治を
岸本 守
ミャンマーもウイグル潰しもしらぬふりコロナも無策の政府を倒せ
山下 勇
出てみれば川辺の桜八分咲き満開待たれる野党共闘
大中 肇
風にのり息子の人生スタートだ独り立ちする子離れの春
加藤やゑ子
(兵庫民報2021年4月18日付)
石井敏子
本屋より直送本を購いぬかつて神戸に民主書店あり
鵜尾和代
難民の土地を追われし厳しさはコロナ禍よりも胸を痛めん
古谷さだよ
神戸には危険な軍艦お断り毅然と輝く地方自治法
西澤 愼
コロナ禍をマスクひとつを盾としてたたかう我ら無策の政府
古賀悦子
黒い服ばかり着ていし三月の去り行く速さ木蓮の白
山下洋美
アスファルトの歩道の小さな割れ目より我を覗けリたんぽぽの花
塩谷凉子
コロナ禍は収まるどころかまた四波オリンピックよりコロナ退治を
岸本 守
ミャンマーもウイグル潰しもしらぬふりコロナも無策の政府を倒せ
山下 勇
出てみれば川辺の桜八分咲き満開待たれる野党共闘
大中 肇
風にのり息子の人生スタートだ独り立ちする子離れの春
加藤やゑ子
(兵庫民報2021年4月18日付)
観感楽学
いわゆる原爆症裁判は開始から十八年が過ぎたが闘う原告は数名になっている。兵庫県を含む近畿訴訟では控訴審原告の三名のみ。集団訴訟として始まった時には全国三百六名、ノーモア訴訟は百二十名の原告団が闘い勝訴が続いた▼原爆症の対象になる被爆者が減ったわけではない。むしろ被爆後七十五年も経って被爆による様々な疾病に至る被爆者は少なくない。国は原爆症認定問題を「訴訟の場で争う必要のないよう」に解決を図るとの「確認書」を被爆者と交わしたが守ろうとしない▼裁判では「被爆の蓋然性があれば」とされてきたのに国はこと細かに被爆状況や病状、生活状況を問題にしようとする。認定申請や裁判で、平均年齢が八十四歳を超え高齢化した被爆者が、被爆時二歳、三歳などの当時の様子を問われても答えようもない▼認定が却下されても裁判で闘う被爆者がいなくなるということは被爆体験を引き継ぐことの難しさを示すものでもある。兵庫県には被爆者手帳を持っている被爆者が三千十六人。その被爆体験・生きてきた歴史はどれひとつ同じものはなく三千十六通りの体験とそれに続く生活史があるということだ▼それを伝え、語り残す活動が求められている。それは国の被爆者行政を抜本的に改善させる欠かせない力になるからだ。(K)
(兵庫民報2021年4月18日付)
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