近畿オンライン演説会

3.20日本共産党近畿オンライン演説会:録画公開中



3月20日に行われた日本共産党近畿オンライン演説会の録画がYouTubeで公開されています。上の画像をクリックすると視聴できます。

2021年3月28日日曜日

日本共産党兵庫県議団が21年連続で組み替え提案:県民の願いにこたえる予算に


日本共産党兵庫県議団は二十一年連続となる予算組み替え提案を行い、入江次郎県議が三月十七日の予算特別委員会で提案しました。
入江議員は、知事提案新年度予算案について、「コロナの影響もあり、県庁舎等再整備基本計画が次年度に繰り越され、但馬空港の機能強化や、大規模アリーナ整備などの検討が持ち越されたのは当然で、中止も含め、白紙からの検討が必要」「一方で、総事業費五千億円ともいわれる播磨臨海地域道路、東播丹波連絡道路など基幹道路八連携軸など新たな投資事業を推進しながら、コロナ禍から県民の命を守るための医療・衛生体制については、十分な拡充がなされていない」と批判。「県提案の二〇二一年度予算案を県民の立場からチェックし、県民の願いにこたえる予算として、二十一年連続となる、予算組み替え動議を提案する」として、組み替えの内容を説明しました。
*
日本共産党の組み替えは、全体の規模は、一般会計で見直しが必要な事業七十八項目、合計四百十二億円(約一・五%)を減額、生み出された一般財源、特定財源など約百十一億円を、新型コロナウイルス感染症緊急対策、職員定数、気候変動対策、子育て・高齢者への支援、教育の充実、中小企業、小規模農業支援など二十八項目の増額に充当しています。また、県債の発行額を、一般会計と二つの特別会計で、二百三十億円抑制しています。
新型コロナウイルス感染症対策 医療・高齢者施設等の職員等への頻回・定期的検査、隠れた感染源早期探知のための大規模モニタリング調査の促進など、新型コロナウイルス感染症対策への予算を新たに十億円計上。職員の配置では、感染症対応等のための保健師や災害の備えのための土木職員を増員。
地球温暖化対策 二〇五〇年の二酸化炭素排出量実質ゼロにするために、二〇三〇年度の削減目標を引き上げ、そのために、六五%の二酸化炭素を排出している産業部門での実効ある削減措置や兵庫県から新設も含めた石炭火力を禁止するための予算を新規で計上しています。
子育て支援策 川西市が、七月から中学三年生までの医療費が無償になり、県内三十六市町が子どもの医療費無償化となりました。提案では、市町との共同事業としてすべての市町で子どもの医療費が無償になるように予算を計上しています。
教育分野 小学四年生で止まっている少人数学級を小学校全学年で実施できる予算を計上。高校一年生全員に、タブレットを無償貸与できる予算も計上しました。
中小企業支援策 ひょうご男女いきいきプランが改定されましたが、県内における女性の社会進出は、遅れています。組み替え提案では、女性の正規採用や管理職への登用を促進するためにジェンダー平等促進中小企業支援事業を立ち上げ、一億円を計上しています。
*
日本共産党の提案に対し、他会派は「播磨臨海道路事業等は必要」(自民党)、「自衛隊募集のための予算を削るのは、もってのほか」(維新)、「福祉、教育予算を増やすというのは、一定理解できるが、将来的な課題」(公明)と主張。採決の結果、組み替え提案は否決されました。

《予算組み替えの主な内容》
1.コロナウイルス感染症対策 10億円

2.職員配置の強化
 健康福祉事務所職員費 拡充:保健師11人増員 8800万円
 土木管理事務職員費 拡充:13人増員 1億400万円

3.気候変動対策
 温室効果ガス排出削減強化費 新設 300万円
 自然エネルギー地域ポテンシャル調査事業費 新設 600万円
 家庭における省エネ支援事業(家庭用太陽光パネル設置事業) 拡充 3000万円
 中小企業所省エネ設備導入促進補助 拡充 5000万円

4.子育て支援策
 中学3年生までの医療費無償化 拡充 約31億円(約62億円)
 国民健康保険料子どもの均等割り減免 新設 12億円
 母子家庭等医療費助成費 拡充 1億6800万円

5.医療・福祉分野への支援策
 老人医療費助成制度 復活 3億1500万円
 加齢性難聴者補聴器購入補助 新設 2億円
 重度障害者児医療費補助 拡充 8200万円
 難病その他特定疾患医療費 拡充 3500万円
 看護師学生就学資金支援金制度 新設 3000万円

6.教育分野の支援策
 小学6年生までの少人数学級制 拡充 16億4500万円
 高等学校生徒用貸与端末等整備事業費 拡充:公立私立高校1年生全員にタブレット貸与 19億3500万円
 兵庫県高等教育修学支援制度 新設 2億7000万円
 私立高校授業料軽減補助 拡充 1億4000万円

7.中小企業、小規模農家支援策
 ジェンダー平等促進支援制度 新設 2億円
 兵庫型奨学金返済支援制度 拡充 2100万円
 中小企業店舗リフォーム助成事業 2000万円
 住宅リフォーム助成制度 1億円
 小規模農家サポート事業 5000万円

8.見直す事業
 空港事業 △約10億8000万円
 基幹道路・高速道路事業 △約130億円
 産業立地促進補助 △約19億円
 病床削減ダウンサイジング、病院統廃合支援 △20億円
 マイナンバー推進事業費 △5億円
 同和行政事業 △5億8400万円
 県議会海外視察費用 △1500万円
以上

(兵庫民報2021年3月28日付)

日本共産党近畿オンライン演説会:県内1700カ所以上で約4200人が視聴:「ときどきこのような演説会に参加したい」「リラックスして聞けた」


日本共産党の近畿ブロックオンライン演説会が三月二十日に行われ、兵庫県内では、自宅や地域の公民館など千七百カ所以上で約四千二百人が視聴しました。
*
志位委員長は近畿六府県の地方議員数が第二党を占めていると紹介し、「衆院比例近畿の議席倍増を」と訴えました。
神戸市須磨区の女性は「地方議員数第二党と聞いてうれしくなりました…がんばれば比例議員四に到達するとのこと」「たくさんの人にわかってもらうまでがんばらないといけない」と決意を寄せました。
*
パネルも駆使した「新しい日本をつくる五つの提案」について、丹波市の女性は「目で見てわかるものでとてもよかったです。ジェンダーといい、環境に対する姿勢も(国際比較で)百位以下で世界の後進国だと実感しました。一日ひとり、二人とがんばって話をしなくては」と感想を寄せました。
*
「初めて参加させてもらいました」という高砂市の男性も「自分の思っていたことが志位さんの演説でよくわかりました。自公の政治より確実に良いことがわかりました」、伊丹市の初参加者も「ときどきこのような演説会に参加したいなと思いました。元気がでます」とそれぞれ感想を寄せました。
*
宝塚市の視聴者は「五つの提案をひろげたら政権交代が現実になると希望がもてました」と感想を寄せ、神戸市西区で四人で視聴した会場では、演説会後「とてもわかりやすくてよかった。支持者ではない人にもぜひ聞いてもらいたい内容」などと交流しました。
*
初めてのオンライン演説会。「(これまでは)神戸まで出かけないと聴けなかったので、体力的にも時間的にもよかった」(丹波市の女性)、「みんなとお茶を飲みながら視聴した。リラックスして聞けてたいへん良かった」(同市の男性)という声も寄せられました。
*
演説会には瀬戸内寂聴さんら三人が応援メッセージ。加古川市の男性は「やさしい言葉で共産党を支持してくださることがうれしい」、神戸市垂水区の視聴者も「寂聴さんの話が聞け、生きる勇気がわきました」と感想を寄せました。

(兵庫民報2021年3月28日付)

非核「神戸方式」決議46周年のつどい:日本政府を核兵器禁止条約に参加させるたたかいが非核「神戸方式」を守り、広げる力に


核兵器積載艦艇の入港を拒否する非核「神戸方式」の決議四十六周年記念のつどいが三月十八日、オンラインで行われました。兵庫県原水協などでつくる実行委員会が主催したもので、コロナ感染症の影響でオンラインで開催され、実行委員会が準備した会場、オンライン集団視聴会含め約二百人が参加しました。
*
神戸港湾共闘会議の谷口利之議長が開会の挨拶で、コロナ禍の困難に直面しながらも、「神戸港から米軍基地を撤去させ平和な神戸港のためにたたかってきた先達の思いを受けとめ必ず成功させる」ために準備を重ねたことを述べ、強権政治をすすめる菅内閣の暴走をとめるために市民と野党の共闘をすすめるように訴えました。
神戸市原爆被害者の会の立川重則会長が来賓挨拶で、核兵器禁止条約を発効させた被爆者と市民運動の奮闘をさらに前進させるように呼びかけました。海外からの連帯メッセージが動画で紹介されました。アメリカのプロポジション・ワンのエレン・トーマスさん、米平和・軍縮・共通安全保障キャンペーンのジョセフ・ガーソン議長、フランス平和運動のロラン・ニベ全国書記、フィリピンのコラソン・ファブロスさん、韓国・「平和と統一を開く人々」(SPARK)釜山のパク・ソクブンさんが、それぞれ非核「神戸方式」が米軍事戦略に大きな制約をつくりだしている意義を強調し、「日本の平和運動だけでなく、核も基地もない平和のために何ができるかをしめすもの」とたたえ、核兵器禁止条約の前進で共同を強めることを呼びかけました。
兵庫県原水協の梶本修史事務局長が基調報告で、非核「神戸方式」の特徴として、①日本国憲法を活かした②国是の非核三原則を実効化③住民本位を強めた地方自治体の力④米軍基地撤去を実現⑤アメリカの強い干渉とのたたかい⑥国際連帯を広げ支えられる(ニュージーランドの非核法、国連の勧告)⑦非核神戸港⑧非核釜山港の日韓共同の力―をあげ、日本政府を核兵器禁止条約に参加させるたたかいが非核「神戸方式」を守り、広げる力になると訴えました。
*
長崎大学核兵器廃絶研究センター副センター長の鈴木達治郎教授が、「核兵器禁止条約発効をうけて――新たな核軍縮を目指して」の演題で記念講演。鈴木氏は、「核兵器をめぐる国際情勢は、核戦争の脅威が高まる一方、核兵器禁止条約の発効など、二つの大きな流れが対抗する混沌とした情勢」と特徴づけ、核兵器禁止条約の意義を明らかにしました。同時に、禁止条約への異論「核兵器国が参加していないので実効性がない」「核兵器国と非核兵器国の対立を生む」「NPTの基盤を揺るがす」「リスクが高まる」などを具体的に反論しました。そして、菅政権の核兵器政策を批判し、国民世論が禁止条約を支持していることから「核の傘」から脱却して、朝鮮半島の非核化、北東アジア非核兵器地帯の設置を提言しました。
*
「つどい」は、「日本政府は核兵器禁止条約に署名を! コロナ禍乗り越え、核の脅威も気候危機もない憲法九条と非核『神戸方式』が輝く神戸市、日本をつくりましょう」との「二〇二一年非核神戸港アピール」を採択しました。非核「神戸方式」のテーマソング「波よひろがれ」を兵庫県内の「うたごえ」が共同で歌い上げた動画が披露されました。兵庫県原水協の津川知久・筆頭代表理事が、「日本政府に核兵器禁止条約調印を迫る大運動を」と訴え、閉会の挨拶を行いました。
参加者からは、「日本政府に核兵器禁止条約を調印させる確信がもてた」「海外からのメッセージが神戸方式に熱い連帯の思いを示して感動した」などの感想が寄せられました。
〔梶本修史=兵庫県原水協〕

(兵庫民報2021年3月28日付)

シリーズ 憲法が輝く兵庫県政へ(24)「兵庫県民の暮らしは全国何位?」憲法が輝く兵庫県政をつくる会事務局次長 田中邦夫


兵庫県は、全国十二位の財政力指数(地方公共団体の財政力を示す指数)ですが、働く人の収入は低く、社会保障、教育、文化、防災などの環境は全国でも遅れたものになっています。長年にわたり、県政が県民ではなく、大企業の方に向いていたためです。

財政力指数(県財政),12位
勤労者世帯の実収入,33位
勤労者世帯の消費支出,36位
老人福祉費(65歳以上一人あたり、県・市町合計),36位
介護老人福祉施設数(65歳以上人口あたり),40位
児童福祉費(17歳以下一人あたり、県・市町合計),32位
保育所数(0~5歳人口あたり),41位
教育費(一人あたり、県・市町合計),42位
高校数(15~17歳、人口あたり),41位
中学校数(12~14歳、同),41位
小学校数(6~11歳、同),40位
小学校児童数(教員一人あたり),少ない方から37位
中学校生徒数(同),少ない方から39位
高校生徒数(同),少ない方から34位
図書館数,43位
一般病院数,27位
救急自動車数,41位
保健師数,43位
消防吏員数,44位
 *総務省「統計でみる都道府県のすがた2021」から作成

(兵庫民報2021年3月28日付)

ジェンダーわたしの視点「『仕事優先』の価値観」日本共産党兵庫県委員会常任委員 岡 民雄


三十一歳で党専従者となり、結婚し子どもを授かって、「仕事優先の価値観」は随分と私自身と家族を悩ませるものとなりました。まだ体力が有り余っていた三十代は、「勝つための」候補者活動や「前進するための」党専従者として、任務偏重で「気持ちにゆとりのない」生活でした。家庭がとても不安定な期間を過ごしていた理由が、今なら理解できます。それでもなんとか今日に至っているのは、私自身の生い立ちと子育て経験、妻の忍耐によるものだと思います。
私の父親は看護師であった母親を心から敬っていました。ですから、家事も育児も「手伝っている」のではなく、自分事として楽しくやっていました。休みの日は私と妹を惜しみなく遊びに連れていき、子どもを楽しませるのが得意な父親でした。
我が家も子どもが三人になると、私の活動スタイルは少し変化しました。週に一度は党活動から離れて三人の子ども達と向き合う時間を増やしました。子ども達の笑顔をたくさんつくって、たくさんのビデオや写真や想い出を残しました。今でも妻からは「あんたは子どもの面倒見だけはよかった」と、けなされているのか褒められているのかよく分からない評価をされます。
妻との関係がようやく安定し始めたのは、次女が中学生になり、子どもとの接触時間が減り始めた二〇一九年からでした。そこには間違いなく、党が同年に掲げた「ジェンダー平等」が私に大きな影響をもたらしたことがあったと思います。
「ジェンダー平等」をめざす夫婦とは? このことを深く考えさせられました。
この答えのヒントは、私の両親が与えてくれていました。それは、「相手を敬うことからはじめよう」でした。
「仕事も家庭も」そこからはじめていけば、きっとうまくいくと思います。

(兵庫民報2021年3月28日付)

国は石炭火力の新設を止めて!――裁判日記(行政訴訟第11回・判決):わたしたちはあきらめない

原告・近藤秀子


主文
一、本件各訴えのうち、確認の訴えに係る部分をいずれも却下する。
二、原告らのその余の請求をいずれも棄却する。
三、訴訟費用は原告らの負担とする。
三月十五日、静まり返った大阪地裁二〇二号法廷に裁判長の声が響きました。「不当な判決だ」と怒号が起こり、負けたんだと言う実感が湧いてきました。
判決の内容については早速、原告弁護団が協議、記者会見に臨み、その後報告会が開かれました。
*
地裁の判断は――
一つは二酸化炭素の排出について言えば原告適格は認められない、被害は大きいが地元住民だけが受けるわけではなく裁判で争えないというもの。
二つは本件確定通知をした経済産業大臣の判断が、社会通念に照らし著しく妥当性を欠くものと認めることができず、裁量権の範囲を逸脱しまたはこれを乱用したものとは言えないから、本件確定通知が違法であるとは言えないというもの。
*
地元住民に争う資格がないなら、一体誰が争えると言うのでしょう。
そして裁量の壁、原告適格の壁に私たちはどのように立ち向かえばいいのでしょう。
私たちを守るはずの法律が、私たちの手足を縛ってものを言わせない。
二〇五〇年に向け、菅首相は二酸化炭素排出ゼロを表明したものの、二〇三〇年削減目標は変わっていません。全くやる気のない目標など何の意味があるのでしょうか。
裁判の判決がわかっていたかのように、神戸製鋼所は四月からいよいよ三号機の試運転を始めます。
*
私たちは子どもや孫たちに澄んだ青空を残すために、この裁判の結果をチャンスに変え、広く世論に訴えます。
原告と弁護団はすでに控訴の準備に入りました。私たちは決してあきらめない! どうする日本!

(兵庫民報2021年3月28日付)

民主主義の日本めざして――「川崎・三菱大争議」100年:第十二回 弁護士の活動と自由法曹団の創立(2)


小牧英夫(治安維持法国賠同盟兵庫県本部顧問自由法曹団元兵庫県支部長)

(三)争議弾圧事件の弁護活動

川崎・三菱大争議に参加して逮捕・起訴された被告人らに対する裁判は、神戸地方裁判所において、三菱騒擾事件と川﨑騒擾事件に分けて進められた。前者では、大久保吉平ら十八人が、騒擾、器物毀棄、建造物侵入、傷害の罪に問われ、一九二一年十二月二十三日に判決が言い渡された。全員有罪で、懲役十月が二人、同六月が十六人(うち八人は執行猶予付き)であった。また後者では、野倉萬治ら五十五人が、騒擾及び治安警察法違反の罪に問われ、一九二二年五月十六日に判決が言い渡された。全員有罪で、懲役一年六月が三人、懲役一年二月が四人で、その他は懲役十月~六月(うち二十二人が執行猶予付き)または罰金三十円であった。判決に対し、執行猶予が付かなかった被告人らは大阪控訴院に控訴し、同控訴院は、一九二二年十二月十八日、野倉を除く全員に対し、神戸地裁の実刑判決を破棄して執行猶予付き判決を言い渡した。
これらの裁判では、前記調査団に加わった東京の弁護士らと、神戸弁護士会に所属する高山義三、浜野徹太郎、野田文一、砂田重正、医師中井一夫、高木陸雄、杉浦郁爾、沼田吾一、熊谷康次郎らが総勢十七名の大弁護団を組み、精力的な弁護活動を行った。一例を挙げると、一九二二年四月十四日に開かれた川崎騒擾事件の公判では、常峰俊一の治療に当たった大国病院の保田芳助医師の証人尋問を行い、常峰は、背後から脾臓部を深く刺されており、凶器は片刃の日本刀の類であること、常峰からは「警官の為遣られた」とは聞いていたなどの証言を得(大阪朝日新聞大正十一年四月十五日号)、抜刀巡査の殺人行為を明白にした。

(四)自由法曹団の創立

神戸人権蹂躙問題調査団の一行と神戸で話し合った鈴木文治は、労働者の権利を護る弁護士の団体結成を求めた。調査団のメンバーは、帰京後ひろく呼びかけて、人権蹂躙に対処するための弁護士団の結成にこぎつけた。一九二一年八月二十日、日比谷公園の松本楼に六、七十人の弁護士が集まり、自由法曹団が結成された。
一九二三年九月一日に発生した関東大震災の際、混乱に乗じて朝鮮人や革命的労働者多数が虐殺された(大杉栄虐殺事件、亀戸署事件など)。自由法曹団はその調査や責任追及に奮闘した。
一九二五年に治安維持法が制定され、国体の変革及び私有財産制の否定を目的とする結社等を禁じ、共産党等に対する取り締りが強化された。同法は一九二八年六月に改定され、最高刑を死刑・無期懲役としたほか、「目的遂行罪」を追加し、共産党員に対するカンパや便宜供与等を広く取り締まる法体制が作られた。
一九二八年三月十五日及び一九二九年四月十六日に強行された共産党員等の一斉検挙をはじめとして、全国で治安維持法等による弾圧が頻発し、自由法曹団員はその弁護活動や救援活動に奮闘した。
一九三一年四月二十九日には自由法曹団員の多数が解放運動犠牲者救援弁護士団を組織し、さらに、一九三三年一月二十九日には日本労農弁護士団に発展した。しかしながら、治安維持法違反事件の弁護に当たっていた多くの弁護士は、自身が治安維持法違反に問われ、一九三三年九月十四日(関西では二カ月遅れ)に一斉検挙されてその活動を封じられた。この弾圧により、日本労農弁護士団や自由法曹団は一九四五年の敗戦まで、活動停止を余儀なくされた。
一九四五年十月八日、上村進ら八人の弁護士が集まり、自由法曹団の再建を決めた。以後の自由法曹団がわが国における平和と民主主義、人権擁護を目指す様々な活動の中で貴重な役割を果たしてきたことは広く知られている。
今年、自由法曹団は創立百年を迎える。昨年十月には、コロナ禍のなか、自由法曹団発祥の地である神戸で全国総会が開催された(写真)。開会のあいさつに立った吉田健一団長は、川崎・三菱大争議における人権蹂躙調査がきっかけとなって自由法曹団が結成された経緯に触れ、「人々が受けている人権侵害に対して、その現場で確認した事実に基づいて、広く国民市民と共にたたかう、それが自由法曹団の原点であり、これからもこの原点を大切にしたい。」と述べた。
今後とも、兵庫県における自由法曹団の活動が期待される。

資 料

『自由法曹団物語』(自由法曹団編 労働旬報社)
『日本労働運動史論』(大前朔郎・池田信共著 日本評論社)
『神戸弁護士会史』(神戸弁護士会)

(兵庫民報2021年3月28日付)

加印革新懇と加古川生活と健康を守る会がフードバンク&相談会開く


加印革新懇と加古川生活と健康守る会は三月二十一日、加古川駅前東側にテントを張り、「フードバンク&相談会」を初めて開きました。
革新懇は一月の世話人会で取り組むことを決め、生活と健康守る会に呼びかけ、チラシを『しんぶん赤旗』へ折り込み。駅頭でのチラシ配りとハンドマイクでの案内も二回行いました。折り込んだ翌日から「お米を届けたいけど」と問い合わせがあり、米三十キログラム、インスタント食品や日用品、水、生理用品、現金など次つぎと、新婦人事務所、加印教組、共産党の市委員会、民商に届けられました。当日も車で食品を提供しに来た人がありました。
*
十時の開催前にハンドマイクで案内すると、「それどこ」とアパートの二階の窓から顔を出して、二人の若い外国人が訪ねてきました。「もらっていいの」と、とても喜んでインスタント麺や缶詰、ティッシュペーパーなどを持ち帰りました。自転車でやってきた男性も食品と石鹸、ティッシュペーパーを持ち帰りました。
相談にと来た人は、欲しいものを「あとの人も居るから」と控えめに持ち帰りました。
若い男性が「ちょうど仕事もなくなり食べるものもなくなった。とても助かります。今から広島に行きます」と食物とティッシュや靴下を持って帰りました。スタッフは「体に気をつけて、元気でね」と見送りました。
小野から自転車で来た人は、「夫婦二人暮らしだが仕事が減って困っている、助かります」と話し込みました。
また、お米をカトリック教会に集まるベトナムの人々にも届けました。
*
途中激しい雨が降り出したりもしましたが、なんとか乗り切りました。スタッフの昼食も準備しました。「次はいつ?」と尋ねる人もあり、今後の開催については相談して決める予定です。
〔櫻本美都恵=加印革新懇〕

(兵庫民報2021年3月28日付)

日中友好協会加古川支部「中国歴史講座」新シリーズ:古代日本人の世界観


日中友好協会加古川支部は「中国歴史講座」第二十八回から新シリーズ「古代日本人の世界観」を始めました。その第一回「弥生人の見た中国」は來村多加史阪南大学教授を講師に二月末に東播磨生活創造センターで開催し、三十七人が参加しました。
來村教授は、日本人の中国観は、時代ごとに様変わりしていると述べ、文献学と考古学の成果をもとに順次、日本人が抱いていた中国観を探っていこうと講義の趣旨を説明しました。
弥生時代開始は従来BC四〇〇年ごろとされていたが、放射性炭素年代測定法の確立によりBC一〇〇〇年頃とされていることや、『漢書』「地理誌」『後漢書』「東夷伝」からなど、弥生時代の日本事情を説明。
さらに弥生時代の戦国時代といわれる「倭国大乱」にも触れ、次回の卑弥呼時代につなぎました。
〔前田清=日中友好協会加古川支部〕

(兵庫民報2021年3月28日付)

こくた恵二「3・11と故及川陸前高田市議の思い出」連載エッセイ8


もう十年になるのか、まだ十年しかたっていないのか。
三陸を襲った東日本大震災・津波。あの日、私は国会にいた。巨大な地震の被害報道をテレビで見て、直ちに、旧知の岩手県陸前高田市議会議員・及川一郎さんに電話した。「大丈夫ですか」と。彼は「おら、大丈夫だべ」と応えた。これが最後の電話になるとは。
彼は、住民を助けるために避難誘導を行い、津波の犠牲になった。このことについて、「しんぶん赤旗」紙上(三月九日付)で、政子夫人は、心の思いを語っている。
私は、小学校二年生から四年生までの間、銀行に勤める父の転勤で、陸前高田市に住んだ。十二年前、演説会で故郷を訪れたとき、市会議員の彼は、景勝高田松原を案内し、「ここさ来ねば高田に来たことならんべ」と語った。
担任のS先生と同級生に密かに声をかけ、思わぬ同級会も開いてくれた。体育の授業で「海パンをはいていたのは、こくたと先生だけだった」など、海水パンツとふんどしが話題になり大笑いした。
どこまでも、いつでも、裏方を厭わない、情の熱い人柄の及川氏だった。その時参加した先生と同級生の幾人かも犠牲になった。
私は忘れない。住民に奉仕する日本共産党の誇るべき議員、及川一郎氏を。未だに、私の携帯には彼の電話番号が残っている。消すことができない。政子夫人やご家族とともに、一郎さんのご冥福を祈り、被災者の生活と生業の再建に取り組む決意だ。
(日本共産党衆院議員)

(兵庫民報2021年3月28日付)

なまの舞台をごいっしょに:神戸演劇鑑賞会4月例会:劇団ピュアーマリー『殺しのリハーサル』


ここはブロードウェイのとある劇場。劇作家アレックス・デニスンが一年振りに、誰もいない客席に姿を現す。
一年前の同じ日、女優であり、恋人のモニカが主演の舞台の初日、アレックスとの婚約発表を目前に謎の死を遂げた。自殺として処理された彼女の死に、深い疑念を抱いた彼は、行方をくらました。
そして一年を経た日、再び同じ劇場に姿を現した。彼はこの日、あの舞台の関係者の男優、女優、演出家、舞台監督、プロデューサー等、昔の仕事仲間を劇場に召集していた。
新作の発表と称して集められた仲間たちは、呼び出されたことを訝りながらも再会を喜んだ。アレックスは、モニカの死を殺人事件と断定していた。しかも犯人はこの中にいる。その真相が、今、暴かれようとしている。さて、犯人は……。
原作は、刑事コロンボを書いた同じ作者で、舞台は、謎解きのみのおもしろさだけでない。登場人物の深い造形。どんでん返しの鮮やかさ。そして、仲間たちをみつめるアレックスの温かい視線とモニカを深く愛していた彼の愛情。
劇中劇の構造が観客をぐいぐい舞台に引っ張っていくでしょう。
〔小谷博子〕

劇団ピュアーマリー『殺しのリハーサル』

脚本:レビンソン&リンク 脚色:D.D.ブルック 翻訳:保坂磨理子 演出:鈴木孝宏 出演:秋野太作、山本みどり、こだま愛ほか/①4月16日(金)18時30分②4月17日(土)13時30分/神戸文化ホール中ホール/会員制(入会時に入会金千円と月会費2カ月前納)、月会費3,500円(大学生2,000円、中高生500円)/Tel. 078‐222‐8651、Fax078‐222‐8653

(兵庫民報2021年3月28日付)

瀬戸恵子「ひなたぽっころりん」〈679〉


(兵庫民報2021年3月28日付)

観感楽学


「国民のみなさんから疑念を招くような会食に応じることはない」との国会答弁を二十五回もくり返した武田総務相。NTT社長と「会食した事実」があとでバレても言い逃れができるように形容詞をつけておく。例の「ご飯論法」の応用型だ▼案の定、会食自体が否定しきれなくなると「大臣規範に抵触するものではなかった」とのたまう。「国民の疑念」や「規範抵触」の有無の判断を彼自身がするのだからわたしの開いた口はなかなかふさがらない▼さらにこの答弁書を作成した方に、今度は舌まで巻いてしまう。というのも総務相答弁をテレビで聴いたときにこれは許せんと思いメモしたが、疑念を「疑惑」と書いていた。あとで新聞などを見てそれに気づいた。そして疑念の方が疑惑や誤解という言葉より印象を柔らかくし大臣を守るのに好都合な表現だということにも▼ところで若者が中心になって取り組まれているフードバンク。すでに四十五都道府県にひろがり四万人が参加している。あったかい交流の場となり政治を語り合う場ともなっていると当事者から聞いた。「GoToトラベルより大学に通える政治であってほしい」。うそと誤魔化しと沈黙、そして統制と強権で進める菅政治。それを崩し、わたしの口と舌を元に戻してくれる共同がそこにある。(T)

(兵庫民報2021年3月28日付)