2021年11月21日日曜日

デジタル改革?学習会:デジタル化で「国民を点数化」か、「政府・大企業規制」か


「何のため、誰のためのデジタル改革か?」をテーマに「デジタル改革?学習会」を十三日、神戸市勤労会館で開催しました。兵庫県保険医協会、兵庫県民主医療機関連合会、兵庫県労働組合総連合、働くもののいのちと健康を守る兵庫センターの共催で企画。自治体情報政策研究所の黒田充代表を講師に招きました。
政府はデジタル庁を九月草々に発足させ、岸田首相は「デジタル田園都市国家構想実現会議」の初会合を開催。竹中平蔵氏はじめ多くの経済界関係者が名を連ねています。マイナンバー制度など急ピッチで「デジタル改革」が進められる一方、国民への影響は明らかになっていません。
黒田氏は「特定の目的に集められた個人情報が他に使われることが問題。国民をプロファイリングしようとしている」と政府のデジタル改革の問題点を解説しました。
プロファイリングとは、個人情報からAIが人物像を作ってしまうことで、黒田氏は「犯罪者は黒人と白人のどちらが多いかデータ分析したとき、AIは(社会的背景を)理解しないで結果をだす」など例を挙げ、一見、中立・公正かのように思われるAIの判断が根拠になってしまう危険性を指摘しました。
中国では国民をデータで点数化し評価する制度があり政府の意向に沿わない行動を自分の不利益とする国民世論があること、一方、EU諸国ではプロファイリングされない権利が主張され、政府や大企業を規制する動きがある事も紹介されました。学習会を通して「日本はどちらに進むべきか考えなくては」と問題が投げかけられました。
日本では、個人情報との関係が議論されない状況で、既にJRで顔認証システムの実験がされている事を紹介。地方自治体の情報システムが統一化されつつあり、自治体独自の社会保障制度ができなくなる状況にあることが話されました。
共催団体を代表し兵庫労連の成山太志議長は「国民の人権、民主主義に関わる問題です。運動と政治的な働きかけをすすめていきたい」と話し学習会を締めくくりました。
〔堤匠=兵庫民医連〕

(兵庫民報2021年11月21日付)13:30