2021年10月10日日曜日

日本共産党ねりき県議団長が一般質問:臨時医療施設の設置、医療体制の強化を:斎藤知事、30人学級「具体的に検討進める」の公約に反して先送り


日本共産党の、ねりき恵子県議団長は九月三十日、兵庫県議会本会議で日本共産党県議団を代表して一般質問にたちました。
ねりき議員は、臨時医療施設の設置など医療体制の強化について質問しました。
国が第六波に備え、臨時医療施設の設置など医療体制を見直し、具体策を自治体へ通知する動きで、新型コロナ対策の根拠法である新型インフルエンザ特措法には、感染症が蔓延し医療提供に支障がでれば、臨時の医療施設の設置を義務付けていることを指摘し、県が「新型インフルエンザ等対策行動計画」に臨時医療施設設置を定めながら、開設も準備もしていないのは問題だと追及しました。
地域医療構想については、県が急性期病床を昨年度も百二十床も削減してきたことを指摘し、「直ちに臨時医療施設を設置するとともに医療提供体制の強化を図ること、急性期病床削減計画を中止し、パンデミックを想定していない地域医療構想の撤回を」と答弁を求めました。
答弁に立った健康福祉部長は、「県では、軽症・無症状の方について、原則、宿泊療養施設で療養としており、これまでの取り組みを強化していく、臨時医療施設についても、一定の意義があることから、引き続き研究していく」と述べるにとどまり、地域医療構想については、「感染症にも考慮しつつ、粛々と進めていく」としました。

PCR等検査の拡充

ねりき議員は、新型コロナの感染の連鎖を止めるには、一人でも感染者が見つかった場合、即座に関係者全員にPCR検査を行うべきで、抗原定量検査の迅速キットなどを配布し、施設や家庭でも、検査ができる体制を整えることが必要と訴えました。
斎藤知事は、「第五波の感染急拡大で保健所業務が逼迫したことから、患者の命を守ることを最優先したため、一時的に疫学調査の重点化を図っていたが、今後、保健所業務の状況確認をした後に幅広く疫学調査を実施し、従来の体制に戻していく、定期的なPCR検査も国が行うモニタリング検査にも県が協力していく、抗原簡易キットも直接配布を実施し、有症状者が直ちに検査ができるように体制整備を進め、感染防止対策に取り組んでいく」と答えました。

保健所体制の強化

ねりき議員は、正規の保健師など職員の抜本的増員を行うとともに、芦屋保健所の廃止・分室化を中止し、体制強化を図ること、また、人口十万人に一か所程度の保健所設置など、保健所体制強化を行うべきと訴えました。芦屋保健所に対し、福祉部長は、「住民サービスが低下しないよう、配慮しつつ引き続き検討していく」と廃止・分室化は撤回しませんでした。

中小業者支援

ねりき議員は、新型コロナウイルス感染症拡大防止協力金についても質問。斎藤知事は、「飲食店の皆様の資金需要にも速やかに答えていきたい、県独自の支援制度は財源面からも難しい、月次支援金の要件緩和・持続化給付金、家賃支援給付金など、引き続き国に要請していく」と答えました。

子ども医療費無料化

ねりき議員は、兵庫県のどこに住んでいても、すべての子ども達が安心して医療にかかることができるよう、対象を高校三年生まで広げるとともに、ただちに所得制限をなくし、医療費無料化へ踏み切ることと迫りました。当局は、「国に対して、制度化を求めるとともに、持続的で安定的な制度を維持するよう努めていく」と答えました。

三十人学級の実現

ねりき議員は、先の知事選挙での斎藤知事の「三十人学級について具体的に検討を進めたい」と掲げられた公約に触れ、国待ちにせず、直ちに小学五・六年生、中学全学年での三十五人学級を実現するとともに、速やかに三十人以下学級の具体的検討に入ること、さらに、高校教育改革で高校生の三十人学級を検討することを求め、当局の決断を迫りました。
教育長は、「実施については、教員・教室の確保・財源など、多くの課題があり、基本的には国が制度化していくものと考えている」と述べ、斎藤知事も「難しい課題があり、引き続き国に要望していく」と答え、三十人学級実施は先送りにしました。

宝塚大橋の整備

最後に、ねりき議員は、現在行われている宝塚大橋の補修工事・耐震補強工事について質問。以前の宝塚大橋は、全国初の「ガーデンブリッジ」として建設され、手塚治虫作品のパネルがはめ込まれた趣のある歩道で、宝塚歌劇や花のみちへと続く、宝塚らしい景観だった。今年春から橋上の歩道工事が始まり、彫刻や花壇が撤去され、黒いアスファルト舗装の姿に。「これが工事の完成形なのか」と市民からの驚きの声が上がっていると述べました。県の責任で、阪神モダニズムの息づく宝塚の歴史と文化を活かした景観をと求め、県土整備部長は、「多様な意見がある中、専門家やデザインコンセプト、アンケートの結果を踏まえつつ、景観審議会で検討していきたい」と答えました。
〔三富智恵子〕

(兵庫民報2021年10月10日付)15:00