2021年10月3日日曜日

『気候危機を打開する日本共産党の2030戦略』――解説講演会リポート

速水二郎


九月一日に発表された『気候危機を打開する日本共産党の2030戦略』の解説講演会が九月二十二日オンラインで開かれました。
講演と解説は笠井亮衆議院議員、発表後全国から寄せられた質問・意見にも答える充実した二時間でした。
IPCC第六次報告は「様々な温暖化の原因について精密に検討した結果として人間が引き起こしたことが明白となった」と述べ、次は「政治が仕事をする番だ」と危機感・切迫感をうったえました。これを受けて国連も「人類共通の死活的任務」と強調しています。
笠井議員は、まず未来の天気予報による災害日本をリアルに説明、これに対し各国がどのような対策かを解説、その上で菅政権の無責任政策の姿を厳しく批判しました。
これに対する日本共産党の「2030戦略」を〝必ずやりきるべき目標〟として提言したと述べ、日本国内の多くの環境団体の提案とも共同できる内容と強調、特に二〇三〇年五〇~六〇%削減は「外国に比べバブル崩壊後、省エネで大変立ち後れているので、逆に達成が可能な国だ」としました。この点では現状で発電所や鉄鋼・化学産業による排出量が六割を超えているので、二〇三〇年までに五割削減させる必要があるとし、日本の大企業などもRE100などに参加も急増していること、再生可能エネの潜在量が極めて大きいことなど具体的に説明しました。
電力業界などの抵抗に関しても、化石燃料関係や原発関係者へのきちんとした雇用転換政策等についても、既に十数年前から取り組んでいるEU各国で推進されてきた具体的な姿も引用して説明しました。
各地からの質問に答える形で「FITは大手と市民参加とを区別させること」「自然破壊や地域外資本による乱開発は禁止させること」「蓄電池のためのレアメタル不足は世界ルールをつくらせること」「九電等がやっている原発優先・太陽光制限の制度をやめさせること」「森林破壊や農業崩壊を止め、食料自給率をたかめること、公共交通の維持などとも共通の推進であること」「自治体のゼロエミッションの充実強化」「再生可能エネ産業による雇用増大で経済を大きく発展させる」「何よりも十数社で独占してきたエネ産業経営者達が〝カーボンニュートラル〟にどう対応するのか明示させること」「この点で英国の財界と懇談したが〝乗り越えないと先がない〟と明言したこと」等々、極めて明快に解説しました。
最後に笠井議員は「ノルウェー総選挙は終わり、いまドイツ総選挙が行われているが、いずれも地球温暖化防止対策が争点だ、いま日本の総選挙も実質的に始まっているが、この2030戦略を実行できる政権の実現へ全力をつくそう」と訴えました。

(兵庫民報2021年10月3日付)12:30