Web版の発行はしばらく休止します

「兵庫民報」編集部は2012年11月から専任1人で続けてきましたが、その1人も2020年末で退職し、2021年1月からは嘱託となりました。編集業務の整理のため、「兵庫民報Web版」はしばらく休止いたします。それにともないTwitterへの転送も休止します。 紙版の通常号のご購読をお願いします。

2021年8月29日日曜日

おかしな政治、変えてこ!――政治を変えよう!尼崎市民交流会が取り組み本格化


同交流会事務局長 松岡宗治

街頭で「憲法を守りましょう!」「九条を壊さないで!」と訴えてもなかなかビラを受け取ってもらいにくいです。若い人は特にその傾向が強いと実感します。
「あっ、また共産党がやってる」とか署名活動していても「共産党?」と、良くも悪しくも聞いてこられる方がおられます。
衆院兵庫八区(尼崎)では公明候補と共産候補が早くから名乗りを上げています。しかし他会派からも、この対決構図では、「たたかわれへん」との声が上がっていました。

党派や考え・立場の違い超え政権交代実現を

尼崎革新懇の呼びかけで、立憲野党会派や地域の団体などの代表に、党派や考えの違いを超え、尼崎で立憲野党の候補者を押し上げようと相談しはじめたのが、昨年の秋でした。
その頃、県段階での野党も、八区では共産党候補への推薦を決定し、大きな動きの中で十二月に「市民と野党の共闘を進める会」が三十六名の参加で発足し、年明けの一月三十一日には「会」の呼びかけ人により「政治を変えよう!尼崎市民交流会」と改称を決め、正式に「市民と野党の共同組織」ができ、兵庫八区で「日本共産党のこむら潤さん」を推薦することを決定しました。ポスターやチラシ、ネット配信、横断幕、各地域でのミニ集会など具体的に進めることを決め、まず街頭宣伝をはじめました。

棄権する人の多くは政治を変えたいと思っている

尼崎の有権者数が三十八万人で、毎回ほぼ投票率が三〇%~五〇%です。投票率が一〇%上がるだけで約三万八千票が変わるのです。組織固めがしっかりしている政党以外は、投票率が上がれば上がるほど有利になります。棄権者の多くは「こんなにしんどい思いをしているのは自分たちのせいじゃない」「政治を変えたい」と思っている人たちです。だからこそ、「おかしな政治、変えてこ」なんです。

初めての街頭宣伝に取り組んで

八月十七日十八時から一時間、JR尼崎駅前での宣伝をすることにし、横断幕とチラシを作り、立憲野党の議員や個人、団体に呼びかけました。県議二名(みどりの党、共産党)、現・元市議四名(新社会党、みどりの未来尼崎)、また立憲民主党からのメッセージもあり、二十七名の参加で十三名からスピーチをいただき、用意したチラシがすぐになくなってしまうほど、通行人から注目を浴びた取り組みになりました。参加者も雨の中での取り組みではありましたが、大きな盛り上がりでできたことに確信を深め、全員による集合写真にも快く応じてくださいました。実施したことで次につながる課題もたくさん見え、地域にどんどんアピールしようと意気込みを強めています。
 
写真:8月17日、JR尼崎駅前での宣伝に取り組んだ政治を変えよう!尼崎市民交流会の人々(横断幕中央は、こむら潤さん)

(兵庫民報2021年8月29日付)18:00

大雨のなか、宣伝と「折り入って作戦」:兵庫二区 宮野つるおさん


日本共産党の宮野つるお兵庫二区国政対策委員長は十七日、大雨のなか、北区・大池地域で宣伝活動。雨の中でも家から出て来て手を振ってくれる人もいて、演説にも力が入りました。
雨脚が強くなった午後は、安否確認を兼ねた電話で「折り入って作戦」。「国会を開き、コロナから国民のいのちと暮らしを守るあらゆる手だてを尽くすべきです」など訴え、選挙での協力をよびかけました。
対話の中では「うちの地域は投票所が遠いからいけない人も多い。菅政権を終わらせるためにももっと投票率をあげないと」など、菅政権を変えたい思いとともに、「バス路線を使いやすく」など身近な要求が出されました。
ツイッターで「兵庫2区 宮野つるおサポーターズ」が八月十七日から活動を始めています。兵庫二区(神戸市兵庫区・長田区・北区、西宮市北部)の方はぜひフォローを。

(兵庫民報2021年8月29日付)17:30

衆院選必勝めざし県内比例キャラバン宣伝再開


日本共産党兵庫県委員会は八月十六日、衆院選挙必勝をめざし、県内比例キャラバン宣伝を再開しました。
十六日は、こむら潤衆院近畿比例候補(兵庫八区重複)が、兵庫十二区に入り、太子町、たつの市、相生市、赤穂市で街頭演説を行いました。
こむら候補は、コロナ対策での菅政権の無為無策を厳しく批判し、パラリンピックを中止しコロナ対策に集中するべきだと提案。コロナ禍で女性の離職率が増えていることなどから「ジェンダー平等社会を実現することは切実な課題です」と訴えました。
また、政権による憲法改悪を許さず、子どもたちに平和な世の中を手渡したいとの自身の政治原点を述べ、憲法を活かした平和で民主的な社会をつくろうと呼びかけました。
県内比例キャラバンは、現在、党が小選挙区候補を擁立していない選挙区を中心に、コロナ抑制の提案とコロナ禍後の新しい社会の展望、日本共産党の魅力などを語り広げる目的で、九月末まで実施する予定です。
〔金田峰生〕

写真:赤穂市内で宣伝する(右から)こむら潤さん、深町直也赤穂市議、岩崎修西播地区委員長・相生市議
 
(兵庫民報2021年8月29日付)17:00

コロナ自宅療養者への毎日のフォロー体制など日本共産党尼崎市議団が6度目の申し入れ


尼崎共産党市議団は八月十九日、昨年から数えて六度目のコロナ対策の要望を市長へ届けました。感染者が急増する中、緊急事態宣言が八月二十日から兵庫県も発せられるもとでの緊急申し入れでした。
尼崎市では八月十三日から十九日の一週間当たり新規陽性患者数が八百二十五人で、前週発生した陽性患者数四百二十一人から約二倍の人数の増加となっています。特徴として三十歳代までの感染が増加、第四波(三月一日〜七月一日)と比較して感染割合は四三・二%から六四・六%と急増しています。人口十万人あたりの新規報告数は百八十・一で大阪府と類似した傾向ですが、それを少し上回る状況となっています。
市民の実態としても、家族が職場などで感染しても、濃厚接触者と認められなければ、検査を受けたくても自費で高い費用を出さなければならない。軽症の場合、医療機関、療養施設に入れない、自宅療養していても保健所からの連絡が来ないこともある。このままでは家族全員が感染してしまう、子どもがいる家庭は対応できないなどの不安の声が上がっています。
市議団は一週間以内の文書回答を求め、以下三項目の緊急申し入れを行いました。
1、市の責任で職場、学校園、保育所、家庭などで、気軽に繰り返しPCR検査を受けられるようにすること。
2、自宅療養者に対して、無症状でも毎日丁寧にフォローする体制を維持すること。
3、軽症・無症状者も、原則ホテル等宿泊施設での療養を行うよう、県に求めること。
〔川崎敏美=尼崎市議〕

(兵庫民報2021年8月29日付)16:30

正規・非正規の区別なくコロナ対策を:兵庫労働局へ日本共産党県委員会が要請


日本共産党兵庫県委員会は八月十九日、兵庫労働局に対し、新型コロナウイルス感染症の影響から労働者を守る対策についての要請書を提出しました。要請書は、こむら潤党県国政委員長(代理・金田国会議員団兵庫事務所長:写真左)と小林明男労働部長が届けました。
新型コロナの爆発的感染拡大により、四度目の緊急事態宣言が発出されるなど、国民生活を巡る状況は深刻さを増しています。
職場での感染拡大によって労働者が命と健康の危険に晒される中、「会社が職域ワクチン接種を行うとしたが対象が正規社員だけ。非正規労働者は自費。それも取りやめになった」「隣の席の人が陽性だったが濃厚接触者とみなされず、PCR検査は自費、自宅待機は欠勤だと言われた」などの差別、「コロナの影響で雇止めになり収入が激減した」などの貧困拡大、女性労働者の失業率が高くなるなどのジェンダー問題が顕著になっていることから、新型コロナウイルス感染症の影響から労働者を守るため、左記三点を要請しました。
①正規・非正規等に関わらず、職場ですべての労働者に「自己負担なし・繰り返しのPCR検査」を実施するよう、事業所に強く要請し、援助すること。
②陽性患者の療養にあっては、正規・非正規等に関わらず、賃金および職場復帰を保障するよう、事業所を指導すること。なお、コロナ対策に関わる休暇は、有給休暇とは別とさせること。
③希望者への職域ワクチン接種についても、正規・非正規の別によらず無料接種を速やかに実施し、接種後の副反応による有給休暇を含め、すべての労働者に保障するよう、事業所に助言し、援助すること。
〔金田峰生〕

(兵庫民報2021年8月29日付)16:00

ジェンダーわたしの視点「認識や規範も人によってつくられたもの」日本共産党淡路市議会議員 かまづか聡

私がジェンダーという言葉を初めて聞いたのは二十年も前、大学の講義ででした。ジェンダーは性のことだが、身体的な性ではなく、耳と耳の間(脳)にある性だと習ったように記憶しています。その時は漠然とした捉え方でしたが、多様な性について認識を持つに至ったのは、以下のでき事も一つだと思います。
私はワーキングホリデー制度を利用した海外生活の経験があり、旅行も好きです。ニュージーランドのオークランドに行った時、宿の近くにK(クランガハペ)ロードという通りがあり、夜になるとゲイの人や女装した人が集まるということを見聞きしました。また、カナダ・トロントのクイーンストリートでは、レインボーフラッグをマンションのベランダに掲げ、LGBTsの人たちがその存在を示しているという風景も見たり、その当時はカルチャーショックというか、そうした人もいるのだとの認識を持ちました。海外の友人などにも性にたいしてオープンな考えを持つ人もおり、自分が知っていることだけが全てではなく、性に関しても様々な認識があるのだなと思ったところです。
党とジェンダーの点で言えば、二〇〇九年頃に宮本たけしさんが対談している本(※)を読んだと記憶しています。性的少数者やLGBTという言葉があまり社会で言われていない中、先進的だなと思ったものです。
そもそも、男らしさや女らしさという認識や規範も人によってつくられたということが、ジェンダーという言葉を知るうえで重要ではないでしょうか。
誰もが自分らしく生きられる社会こそが大事であり、社会が作り出してきた規範を押し付けられるという生き方は私には合っていませんし、人に押し付けたくありません。だからこそ、ジェンダー平等を阻害していることは私たちの生活の中にもないかを考え、不断に学び、改善していくことが大事です。
私はこれまでLGBT自治体議員連盟主催の講義などに参加していますが、今後も発信や行動ができるよう努めてまいります。
 
※杉山貴士(編)『聞きたい 知りたい 性的マイノリティ:つながりあえる社会のために』日本機関紙出版センター、2008年
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784889008517

(兵庫民報2021年8月29日付)15:30

伊丹市立アイホールは演劇専用として存続を

伊丹市は、市立演劇ホール「アイホール」(JR伊丹駅西)について、サウンディング型市場調査(以下「調査」)を行い、演劇ホールの用途変更も含めて活用方法を検討しています。その理由として、市民の利用率が一五%と低く、年間九千万円と指定管理料が多額であることなどをあげています。
八月二十日に公表された「調査」概要では、屋内アスレチック施設やクライミング施設とすることなどの提案がされており、このままでは公共の演劇専用ホールとしての存続が危ぶまれることになります。
演劇ホールは、一九八八年、JR伊丹駅周辺の再開発事業の中で設置されて以来、演劇専門施設として、関西だけではなく全国の優れた舞台芸術作品を上演してきました。また、小・中、高校生を対象としたアウトリーチ事業を展開し、演劇を身近に体験できる拠点施設の役割も果たしてきました。この貴重な施設を採算性や経済効率のみで存続を判断することは問題です。また、この「調査」手法は企業の提案によるもので、公共施設を企業の利益優先の施設として提供することにもなります。
すでに市内外で市内中学高校演劇部OBOG会などを中心に「演劇ホールの存続を求める」運動が始まり、日本劇作家協会会長の渡辺えりさんや日本演出家協会理事長の流山児祥さん、日本劇団協議会会長の西川信廣さんから存続を求める陳情が議会に寄せられています。
党議員団として、これらの運動と連携し、市民に知らせる活動や署名活動、地域住民の意見集約などに取り組み、演劇ホールの存続を求めていきます。
〔上原ひでき=伊丹市議〕

(兵庫民報2021年8月29日付)15:00



宝塚大橋――日本初のガーデンブリッジ:文化的景観を生かしたまちづくりを――市民団体が県に要望――


日本共産党県議会議員 ねりき恵子

武庫川にかかる宝塚大橋には彫刻や四阿、花壇が配置され、ジャングル大帝レオなど手塚治虫作品のタイルがはめ込まれた趣のある歩道が宝塚歌劇、花のみち、手塚治虫記念館へと続き宝塚らしい景観をつくってきました。
その宝塚大橋で二〇一八年度から長寿命化計画の一環として耐震補強工事が行われています。橋梁の下部工事が一段落し、今年から橋上の歩道工事が始まりました。
ところが、彫刻や花壇がすべて撤去され、黒いアスファルト舗装の姿に、これが工事の完成形なのか⁉と驚きの声があがりました。六月八日には宝塚の市民団体が集まり「宝塚大橋の改修工事にともなうブロンズ像など復旧とさらなる景観整備等に関する要望」を県知事に提出し、私を含め宝塚市選出の三人の県議も同席しました。
一九七八年に全国初の「ガーデンブリッジ」として架けられた宝塚大橋。四十三年が経ち、想像以上に劣化が進んでおり、歩道のタイルを剝ぎ防水層を作るため、ブロンズ像などの構造物はいったん撤去したというのが、県宝塚土木事務所の説明です。
現在、歩道の黒いアスファルト舗装は、「洗い出し」という景観に合うような加工が施されています。
 

一番重要な彫刻や花壇をどうするのかについて、県当局は市民からの要望を受け、基本的にはブロンズ像やタイルなどを再度設置する事を表明。今後、市民へのアンケート調査を実施し、景観と安全対策をどう両立させるか検討するとしています。
また、彫刻の一つ「愛の手の裸婦像」については、建設当時から女性蔑視につながると反対運動も起こり、ジェンダー平等の立場からも撤去を求める要望も上がっています。
県は、「ガーデンブリッジ」の宝塚大橋から花のみち、宝塚大劇場、宝来橋、宝塚温泉、宝塚南口と、武庫川を挟んで「マイタウンマイリバー構想」のまちづくりを進めてきました。未整備だった右岸側の河川敷公園整備が行われています。また、宝塚大橋は宝塚市の観光プロムナードの一部でもあり、阪神モダニズムの息づく宝塚の歴史と文化を活かした景観、まちづくりに沿った整備が求められています。
 
写真上:一九七八年完成当時のパンフレット(兵庫県・宝塚市の共著)と市民団体の要望書
写真下:2009年、工事前の宝塚大橋(宝塚市オープンデータから)彫刻は淀井敏夫「渚」、その右後ろは宝塚大劇場

(兵庫民報2021年8月29日付)14:30

神戸・中央区革新懇第32回総会:草の根から市民と野党の共闘実現めざし政権交代・連合政権実現を


神戸・中央区革新懇は八月二十一日、第三十二回総会を開催。コロナ緊急事態宣言発令のもと感染予防対策を徹底し二十六人が参加し成功のうちに終わりました。
武村義人生田診療所所長が主催者挨拶を兼ね情勢報告――コロナ禍でも菅政権は国民に自己責任を押し付けていることを批判。また「大企業は利益に応じた社会的責任を果たせ」と主張しました。
二〇二〇年のまとめと二一年の活動計画が提案され、青年革新懇、労働者、婦人、業者、共産党、税理士の六人が発言・討議を経て採択されました。また会計報告を確認、十九名の世話人を選出しました。
駅へのエレベーター設置を求める運動を二〇一三年からとりくみ、阪急花隈駅、阪神西元町駅で実現し既に稼働、阪急春日野駅でもバリアフリ―化工事が始まりました。ねばり強い住民との行動の大きな成果です。
「憲法九条守れ」の毎月三の日行動も二〇〇四年九月から連続二百十三回となり、のべ千八百八十二人が参加し、四千九百六人分の署名を集ました。
昨年結成された青年革新懇(Team Anchor)の活動が生き生きと前進していることが報告され、若い息吹を感じました。
コロナ禍に対する菅政権の「命置き去り政策」に対し、秋に迫る総選挙で決着をつけようと発言者から共通して訴えがありました。
全国革新懇『四十年のあゆみ』で革新懇の歴史を学び、これからの活動に元気が出たとの感想も寄せられました。
中央区革新懇が活動する衆院兵庫一区は「市民と野党の共闘実現で」と期待の高まっている地域。それに応え機敏な行動が強く求められています。組織を強めながら「全国革新懇ニュース」の普及にも努めることが提起されました。
中央区革新懇は結成四十周年に向けて、「三つの共同目標」と「三つの任務」を掲げ、〝学び、楽しく、元気が出る〟革新懇運動に取り組むんでいくことを確認しました。
〔漁島国弘=同革新懇事務局長〕

(兵庫民報2021年8月29日付)14:00

雨の中でもビラを受け取りよく:総がかり行動・明石の定例駅頭宣伝


総がかり行動・明石は八月十九日、定例の駅頭宣伝を明石駅と大久保駅で行いました。「コロナ問題」「市民と野党の共闘」「核兵器禁止条約」についてのビラを配り、ハンドマイクと横断幕で訴えました。
雨の降る中、いつもより参加者が減りましたが、明石駅は十五名の参加でビラ約百枚、大久保駅は八名の参加でビラ約五十枚を配布しました。
大久保駅では、雨をしのげる跨線橋下はユニセフと国境なき医師団が訴えを行っていたため、階段付近で雨のなか傘をさしながらビラ配布・スタンディングを行いました。参加者からは「市民の関心は強い」「雨の中ビラの取りがよい」などの報告が寄せられています。
明石駅でも、「頑張ってください」と激励してくれる女性の姿があったことややはり「雨の中よくビラがはけた」との報告がありました。
〔石井勝幸=明石革新懇事務局長〕

(兵庫民報2021年8月29日付)13:30

瀬戸恵子「ひなたぽっころりん」〈689〉


(兵庫民報2021年8月29日付)13:00

「高校生が描く原爆絵展」にとりくんで:新日本婦人の会兵庫支部


前田みさ子(同支部)

新日本婦人の会兵庫支部は八月二十一日、午前十時から午後三時まで「高校生が描いた被爆絵展」を神戸市兵庫区のかもめ会館で開催しました。
お天気が心配でしたが三十六名の方が来てくださいました。署名、アンケートにも協力して頂き募金も頂きました。

今回は、作品の一部しか展示ができず小規模なとりくみでしたが兵庫支部としては成功と言っても良いかなと思います。
参加者の感想では「何回も被爆者からお話を聞いたとは言えここまで描けるとは驚きです」「若い人たちが被爆者の体験や思いを引き継いで行ってくれることは良いこと」等々です。
またほとんどの方が「他の作品も観たい」と回答されているので全ての作品を観てもらえるようにしたいと仲間と話し合っているところです。今回のとりくみをこれからの平和運動に生かして頑張ります。

(兵庫民報2021年8月29日付)12:30

『民主主義の日本めざして――「川崎・三菱大争議」100年』発行の意義


堤 隆二
JR神戸駅南のハーバーランドの突き当りの目の前に川崎重工神戸工場があり、自衛隊の潜水艦が係留されているのが見られる。さらにその先の和田岬には三菱重工の神戸造船所の工場があり、関西電力などの原発はここで製造されている。
この二大工場で、百年前(一九二一年)に四十五日間にわたるストライキの大闘争があり、神戸製鋼の労働者などを含め、全市的な闘いが繰り広げられた。
この大闘争がどのようなものであったのか、なぜ争議が起こり、その結果は今にどのように引き継がれているのか。争議百年に当たり治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟兵庫県本部(以下「同盟」)が特集記事を企画し、「兵庫民報」に掲載した。それをまとめてパンフレットとして発行されたのが『民主主義の日本めざして――「川崎・三菱大争議」100年』である。
連載は十六回にわたり、その内容は次のようになっている。
第一回・第二回プロローグ=岡正信(同盟会長)、「川崎・三菱争議の歴史的意義」
第三回・第四回=吉川圭太(神戸大学大学院人文学研究科)、争議の背景となった情勢と闘争の意義
第五回~第八回=田中隆夫(同盟副会長)、争議の経過を丁寧に紹介、婦人運動にも触れている
第九回~第十四回は大争議と共に前進した各分野の闘いの紹介
第九回=兵頭晴喜(同盟常任幹事)、生協運動
第十回=藤原紀嘉(同盟常任幹事)、尼崎での労働者のたたかい
第十一回・第十二回=小牧英夫弁護士(元自由法曹団兵庫県支部長)、争議支援の中から立ち上がった弁護士の活動・自由法曹団の誕生
第十三回=乾信行(元兵庫県農民連事務局長)、解雇された労働者などによる農村のたたかい
第十四回=前田武(兵庫県地域人権運動連合会事務局長)、水平社運動の誕生とひろがり
第十五回・第十六回=田中、岡によるまとめ、治安維持法が果たした役割(田中)、日本共産党誕生の意義(岡)など
川崎・三菱争議が歴史に残る争議であっただけでなく、その後の労働運動、民主運動にのこした大きな影響を全体として捉えた論集となっている。
争議当時、日本共産党はまだ創立されておらず、争議に参加した労働者の中には大杉栄などが唱えた無政府主義・アナキズムの影響や、争議の先頭にたった賀川豊彦のキリスト教社会主義などの影響が強く、社会全体を改革する政治闘争の展望が十分示されなかったために、資本と権力の圧力に押されて争議は「敗北」に終わっている。争議の約十年後から始まった十五年間にわたる侵略戦争の惨事を経て、現在の国民主権・民主主義の憲法が生まれた。五十年後の一九七〇年代になると、春闘ごとに労働者はストライキで闘い、まがりなりにも社会党と共産党の共闘が進む中、太平洋ベルト地帯で革新自治体が誕生、「七〇年代の遅くない時期に民主連合政府を」というスローガンが現実味を帯びて叫ばれた。これにおびえた反動側の策動で、安保・自衛隊容認、共産党を除く政権構想の社公合意がなされ、共闘は分断、労働運動は退潮を余儀なくされていった。
その後、天安門事件やソ連の崩壊などが起こり、「社会主義」の誤りが宣伝され、困難な時代が続いたが、大争議から百年後のいま、地球環境の破壊、核兵器使用の脅威、格差の拡大、民族問題など、人類的な課題が深刻化するなかで、資本主義社会の限界を超えて新しい社会への展望が求められている。こうした中で、科学的社会主義の立場から未来社会を展望する日本共産党が市民権を得て、国政や自治体で大きな役割を果たし、それを基礎に市民と野党の共闘が前進してきて政権に挑む歴史的な時代となってきた。
この趨勢を真に実らせるためにも、その原点にある百年前の労働者の闘いの経過、及ぼした影響を、このパンフレットで学び、伝えていくことはきわめて大きな意義を持っている。
(日本共産党兵庫県文化後援会副会長)

B5判、表紙含め28ページ、カラー/頒価100円/問い合わせ先:治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟兵庫県本部 Tel. 078-351-0677、Fax 078-371-7376(日本国民救援会兵庫県本部内)/日本共産党兵庫県委員会でも扱っています。

(兵庫民報2021年8月29日付)12:00

清水ただし「もうこの政権に任せることはできません」国会レポート12


コロナ禍で七十六回目の終戦記念日を迎えました。連日、全国の新規感染者の数が過去最高を記録しています。重症者が増加し、医療提供体制がひっ迫するなど現場は深刻です。
自粛を要請するだけで大規模検査などの感染封じ込め対策に努めない菅政権の責任は重大です。自らのコロナ対策の失敗を正当化すべく、中等症患者を自宅療養にすると突然言い出すなど、国民の命と健康をないがしろにする姿勢に与野党から批判が噴出しました。病床不足や保健所機能のひっ迫は、社会保障と公衆衛生の増進という政府に課せられた責務を十分果たしてこなかったことの帰結です。
国民に我慢を呼びかけながら、オリンピックを開催したことが間違ったメッセージを届け、人流抑制につながらなかったと多くの専門家が指摘しています。
パラリンピックは中止してコロナ対策に集中することを強く求めます。そして、一日も早く臨時国会の召集を。
さて、五輪選手の金メダルを噛んだ市長もいただけませんが、広島での平和記念式典で大事な原稿を噛み、さらに読み飛ばしてしまった菅総理には呆れてしまいました。唯一の戦争被爆国の政府であるにもかかわらず、核兵器禁止条約への参加に背を向けていることも許せません。菅総理自身、日本軍国主義による侵略戦争と植民地支配を美化し続ける靖国神社に玉串を奉納したことからも先の大戦への反省が見られないことは明らかです。
コロナ対策でも、平和の問題でも、これ以上この政権に任せることはできません。来る総選挙では本気で政権交代を実現したいと思います。
(日本共産党衆院議員)

(兵庫民報2021年8月29日付)11:30

観感楽学


菅首相が八月六日の広島平和記念式典で挨拶文を読み飛ばし、長崎平和祈念式典には一分遅刻した。核兵器禁止条約にはひと言もふれず、黒い雨訴訟について長崎では言及しなかったこともマスメディアが取り上げたのでここではくり返さない。が、広島でふれたことが長崎では消されていた箇所が実は他にもあった▼広島で読み飛ばした文の中にこんな表現があった。「我が国は、核兵器の非人道性をどの国よりもよく理解する唯一の戦争被爆国であり……」。これが長崎では「唯一の戦争被爆国として……」に簡略化された。「被爆の実相に関する正確な認識を持つことは、核軍縮に向けたあらゆる取り組みのスタートです」「核兵器使用の非人道性に対する正確な認識を継承し」という部分はまったく消された▼被爆者のみなさんが命を削って世界に訴え、ついに核兵器禁止条約の採択・発効に至ったそのキーワードが「核兵器の非人道性」であった。読み飛ばし問題があったので原稿作成者とその周辺ではあらためて全文章を検討し、あわてて「非人道性」を削ってしまったのだろう▼しかし広島挨拶も公文書として残る。日本政府は核兵器禁止条約に参加せよの運動が菅政権を動揺させていることのあかしとして、さらに追いつめていく立脚点として。(T)


(兵庫民報2021年8月29日付)11:00

2021年8月22日日曜日

終戦76年 日本共産党が各地で宣伝:過去に学び平和守り抜く決意:国民の声がまっすぐ届く政治を――こむらさんら訴え


日本共産党はアジア・太平洋戦争終結から七十六年の八月十五日、各地で宣伝を行い過去に学び平和を守り抜く決意を訴えました。
*
こむら潤さん(衆院兵庫八区・比例予定候補)と清水ただし衆院議員(大阪四区・比例予定候補)は松田隆彦県委員長とともに元町駅東口で宣伝しました。
こむらさんは、神話を歴史として教えられた祖母、スカーフにあこがれて航空兵に志願した祖父について語り、安保法制の強行をみて自分の子どもたちも祖父母のように戦争の時代を生きることになってはいけないと立ち上がったと紹介。日本国憲法を守ることは命と尊厳を守ること、そして努力を絶やさず守っていかなくてはならない、コロナ対策をなおざりにして五輪を強行、大企業のもうけ優先の菅政権から、野党共闘を進め国民の声がまっすぐ届く政治、野党連合政権実現へ頑張る日本共産党を大きくしてくださいと訴えました。
清水さんは、神戸も終戦の年に米軍による三度の大規模な空襲を受けたことも紹介し、不戦と平和への誓い、コロナから命と暮らしを守り、一人ひとりの尊厳を守る政治をと訴えました。
 
写真:元町駅東口駅頭で訴える(左から)清水衆院議員、こむらさん、松田県委員長

(兵庫民報2021年8月22日付)17:30

終戦76年 日本共産党が各地で宣伝:過去に学び平和守り抜く決意:姫路市議団と入江県議、太田さんら姫路駅前で


日本共産党はアジア・太平洋戦争終結から七十六年の八月十五日、各地で宣伝を行い過去に学び平和を守り抜く決意を訴えました。
*
日本共産党姫路市議団は八月十五日午前十一時からJR姫路駅前で終戦の日の宣伝を行い、「近畿民報」号外を配布しました。
谷川まゆみ、森ゆき子、苦瓜かずしげ、村原もりやす各姫路市議と入江次郎兵庫県議、太田清幸兵庫十一区国政対策委員長が参加しました。
太田さんらは「八月十五日の終戦の日は毎年、不戦の誓いを新たにする日」だとして、憲法九条を守り抜こうと訴えました。
アジアで二千万人以上、三百十万人以上の日本国民の命を奪った日本の侵略戦争。この侵略戦争に、命をかけて反対したのが日本共産党でした。多くの共産党員が「戦争に反対した」ことを理由に、弾圧などで命を奪われました。
現行憲法の国民主権、戦争放棄などの規定は、侵略戦争への反省から生まれました。
太田さんらは、自民党などの憲法を変えようとする動きを厳しく批判。「秋に行われる総選挙で、憲法を大切にする連合政権の樹立を」と呼びかけました。
〔加味美昭さんのフェイスブックから〕

写真:JR姫路駅前で宣伝する(右から)苦瓜・森市議、入江県議、太田さん、谷川・村原市議

(兵庫民報2021年8月22日付)17:00

加印平和のための戦争展:平和のバトンつなごう――常設展示をの声も


第二十二回「加印平和のための戦争展」を地域の平和団体や労働組合などで構成する実行委員会が八月十二日から十四日まで東播磨生活創造センターかこむで開催しました。
開催にあたり、主催者を代表して元兵庫教育大学大学院教授の小南浩一氏が挨拶し、「今年は一九三一年『満州事変』(柳条湖事件)から九十年。一九四一年太平洋戦争開戦から八十年。サンフランシスコ条約から七十年の節目の年。加害、被害、両面からの反省が必要。今日のような民衆の記憶を確認し合う戦争展は大きな意味を持っている」と述べました。
二十三の個人や団体から提供された戦争の悲惨さや弾圧の歴史などが一目でわかる写真、銃弾・銃剣・軍服などの遺品、二市二町の戦没者名簿などが展示されました。また、平和のバトンを次世代へつなごうと三つの記念講演が行われました。
*

美濃部達吉研究会の宮先一勝会長は「天皇機関説事件から八十五年――見つかった美濃部達吉の手紙」と題して講演。絶対主義的天皇制のもと、軍部やそれに忖度した学者と戦った美濃部達吉の生涯を紹介しました。(写真)
日中友好協会兵庫県連の前田清会長は「日米首脳会談と台湾問題」と題して、金門砲戦(一九五八年)、今年の日米共同実動訓練「オリエント・シールド21」などに触れながら平和の大切さを訴えました。
関西大学の木下智史教授は「ポストコロナで憲法はどうなる」と題し、参加者から事前に出された質問に答える形式で講演しました。法制上は海外派兵もすでに可能になっているにもかかわらず、憲法九条への自衛隊・緊急事態条項の書き込みがもくろまれていることに対し、「危険水域に向かっている。大きな世論で平和を守り抜こう」と呼びかけました。
*
参加者アンケートには「初めて見るものが多かった。常設展示をするところが加古川市にあってもよいのでは」との意見もありました。
〔立花俊治=加古川市議〕

(兵庫民報2021年8月22日付)16:30

PCR検査抜本拡充を県に緊急要請:日本共産党兵庫県委員会と県議団


日本共産党兵庫県委員会新型コロナウイルス対策本部(こむら潤本部長)と県議団(ねりき恵子団長)が十一日、県知事宛にPCR検査の抜本拡充を緊急要請しました。
今回は、デルタ株のまん延と五輪強行により、爆発的な感染拡大が起こり、医療崩壊が迫っていることを受けての緊急要請です。
こむら氏は、デルタ株に対するワクチン効果が、重症化リスクは十分の一に抑えるとされているものの、感染リスク抑制は三分の一程度であること、政府分科会の尾身会長も「職場、学校、地域のどこでも気楽に検査できる体制を」と述べており、これを具体化することが緊急に求められていると指摘し、無料・大規模・頻回のPCR検査実施を決断するよう求めました。
県担当者は「感染の可能性が疑われる方に行政検査を実施する」と従来の方針を繰り返しました。
また、「対策をしているから(感染者数が)この程度で済んでいる」「検査が有効とのエビデンスはない」などと発言。これに対し、こむら氏らは「行政の責任は、感染者をゼロにすること。感染者が増えているのに対策が成功しているという認識はおかしい」「大規模・頻回のPCR検査実施は世界の常識」と反論、「無症状感染者を早期発見・保護する以外に、感染拡大を抑え込む手立てはない。県は責任を果たすべきだ」と迫りました。
担当者は「主旨は理解しているつもり。(新知事に)ちゃんと伝える」と約束しました。〔金田峰生〕

(兵庫民報2021年8月22日付)16:00

最低賃金引き上げを――兵庫労連:「ふつうの暮らし」には全国どこでも1500円以上


八月五日に兵庫の最低賃金審議会は、兵庫労働局長に兵庫県の最低賃金改定について答申を出しました。
現在の九百円を中央最低賃金審議会の示した目安どおり二十八円を引き上げ、九百二十八円とするというものです。
昨年は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、兵庫県では一円の引き上げ額にとどまりました。私たち全労連・兵庫労連の要求は、「今すぐ千円に、さらに千五百円に引き上げる」というものです。全労連が各都道府県で行っている最低生計費試算調査によると「ふつうの暮らし」を続けるには、どこでも時給で千五百円以上が必要だとの統計結果が出ています。国の方針でも早期に千円に引き上げるとしているように最低賃金の大幅な引き上げは必要なものです。また、中小企業などへの支援拡充や使いやすい支援制度の整備・創設も合わせて実現していくことも重要です。
毎年の中央・地方の最低賃金審議会の答申の中でも、中小企業支援を求め続けていますが、コロナ禍にあってさらに中小企業への支援はスピードと拡充が必要です。
最低生計費試算調査の監修をされている中澤秀一准教授(静岡県立大学短期大学部)は「私たちは経営者に要求しているのではありません。政治に対して中小企業が賃上げできるよう支援策を講じることを要求しているのです。」と述べています。
兵庫労連は、八月二十三日に行われる審議会に異議申し立て、意見陳述を行う予定にしていますので、最低賃金を引き上げる必要性と、審議会は答申を出しっ放しにせず、中小企業支援策についての回答を求めるよう訴えます。
引き続き大幅最賃引き上げ・全国一律最賃に向け運動を強めましょう。
〔岡崎史典=兵庫労連〕

〈資料〉最賃審議会での成山議長の陳述

兵庫県最低賃金審議会で兵庫労連の成山太志議長が七月二十八日に行った陳述(十分間)を紹介します。(小見出しは編集部)
中央審議会の目安である二十八円の引き上げに留まらず、早期に千円をめざすという政府の方針に沿って、また兵庫県の場合は、東京との百十三円の格差、大阪との六十四円の格差を解消するために大幅な引き上げを求めます。
私の出身は、労働組合は郵政産業労働者ユニオンという郵便局の労働組合です。

二千時間働いても年収二百万円

郵便局では現在、全国で約四十万人の労働者が働いていますが、半数の約二十万人が非正規雇用労働者です。私が働いていた神戸中央郵便局では、現在約千二百人の労働者が働いていますが正社員は三百五十人程度、七割以上が時給制の非正規雇用となっています。朝九時から十七時までの日勤帯で内務作業を行っている非正規雇用労働者の場合、時給額が六段階あって一番下が九百二十円です。半年に一回の管理者の評価によって上がったり下がったりしますが、最高でも千八十円。何年働いても千八十円以上には上がりません。フルタイムで年間二千時間働いても年収は二百万円にしかなりません。大企業である日本郵便が、生活ができないような低賃金で雇用していることに社会的責任が問われますが、同時に最低賃金の大幅引き上げによる賃金の底上げが切実に求められています。
一九九五年に当時の日経連が出した「新時代の日本的経営」に基づいて、終身雇用で賃金が右肩上がりの正社員が減らされ、賃金が時給制で不安定な非正規雇用労働者に置き換えられてきました。今や日本の労働者の約四割が非正規雇用労働者となり、全国の労働者約五千五百万~五千七百万人のうち二千二百万人以上が非正規雇用、そのうちの千百万人以上が年収二百万円に満たない働く貧困層、いわゆる「ワーキングプア」となっています。

日本経済沈滞の原因

その結果、一九九七年を頂点に、日本の働く人の実質賃金が下がり続けています。非正規雇用労働者の多くが、まともな生活を展望できない、結婚できない、子どもを育てられない、親の老後の面倒を見られないという問題に直面しています。そして同時に、日本経済が成長しない、日本経済を停滞させていることに直結する原因となっています。
私たち「兵庫労連」は、「雇用は正社員があたりまえの社会」をめざすと共に、たとえ非正規雇用であっても誰でもどこでもどんな仕事をしていても「フルタイムで働けばまともに暮らせる社会」にしようと訴え、活動しています。それは労働者一人一人の生活を守るということと同時に、日本経済の立て直しのためにも不可欠だからです。

まともに暮らせるとは

「まともに暮らせる」という、「まともな暮らし」とはどんな水準かという問題がありますが、この間、全労連では各県労連で最低生計費調査というものを行っています。二十五歳独身一人暮らしをモデルに持ち物調査などのアンケート調査を行い、七割の人が持っているものは持っていて当然との考えで、生活費をはじいたところ、どこの府県でも、都市部と地方の違いなく一カ月に二十三万~二十四万円が必要との結果が出ています。時給に換算しますと千五百円~千六百円程度となります。都市部と地方の違いが無いのは、都市部は家賃が高いですが、地方では車が無ければ生活できず、住宅費と交通費が相殺されて、生活費には金額的に違いはないということになっています。したがって最低賃金は都道府県別ではなく全国一律が望まれます。

二十八円はまだまだ低すぎる

今回、中央の目安が、三一%、二十八円の引き上げと出ましたが、昨年が全国平均で一円の引き上げに留まったことを考えると、また政府も二〇二〇年までに千円への引き上げを掲げていたことからも、冒頭にも言いましたが、二十八円はまだまだ低すぎます。特に兵庫県は全国平均を下回っていますので二十八円に上積みをして東京や大阪また京都などとの格差を解消しなければなりません。

世界の先進国と比べて極端に低すぎる

それから、日本の最低賃金は世界の先進国と比べて極端に低すぎるということも強調しておきます。ヨーロッパ諸国ではフランス・イギリス・ドイツでは(日本円換算で)千二百円から千三百円の水準です。アメリカは州平均ではすでに千円を超えており、その上にバイデン政権は全国最賃を十五ドル(千六百円)に引き上げると掲げています。
韓国では、今年も五%の引き上げで、来年一月から九千百六十ウオンへ、ウオンは円のだいたい十分の一ですから、九百十六円です。韓国の最賃は全国一律でその上に、韓国には韓国独自の週休手当という制度があり、週五日四十時間働くと四十八時間分の賃金が支給されます。そうしますと二〇%増しの賃金を受け取れますから、韓国の最賃は実質的には完全に日本の最賃を上回っています。韓国が最賃制度を実施したのは一九八八年です。時給四百九十ウオン日本円で約四十九円から、当時の兵庫県の最賃は四百九十円でしたから、三十三年前に十分の一の最賃から出発した韓国に、三十三年間で追い抜かれる、これが今の状況です。
この間、日本は、賃金が下がり続ける国、労働者が年々貧しくなる国となって、そのことによってGDPが縮小する国、経済成長しない国となり、世界でも唯一の特異な国になってしまいました。喫緊の課題は、労働者の賃金の引き上げ、とりわけ賃金の底上げです。

最賃ぎりぎりで雇っているのは大企業

最後に、最賃引き上げに反対する論拠として、兵庫県では、但馬とか淡路島など地方の企業や、また中小零細企業には体力がない、だから最賃引き上げに耐えられないという問題が出されます。しかし、私は淡路島の知人から「淡路島では最賃ぎりぎりで求人しているのはイオンなどの大手のスーパーなどで、中小企業は人手不足という背景から割と高い時給で募集している」と聞きました。「最賃を上げれば地方が大変」「中小企業が大変」と決まったように言われますが、最賃ギリギリで人を雇っているのは、郵便局もそうですが、体力があるのに人件費を削って儲けたいと非正規化を進めてきた大企業なのではないでしょうか。

中小企業支援策を労使一体で国に求めよう

とは言っても、本当に経営が苦しい中小企業もあるだろうとも思います。したがって最賃の引き上げのために、中小企業に対する様々な支援策を国に求めていくべきです。ヨーロッパや韓国、アメリカでも最賃引き上げに際しては中小企業への様々な直接支援が行われています。経営が苦しいから最賃は上げられないではなく、上げるためにはどうすればよいのか、最賃を上げるためにはこういう支援が必要だと労使一体で国に求めて下さい。以上です。

(兵庫民報2021年8月22日付)15:30

JAL争議支援兵庫連絡会が総会:早期全面解決目指し支援継続


八月七日にJAL争議支援兵庫連絡会は総会を開催しました。コロナ禍の中でのオンラインとの併用での総会となりました。
二〇一〇年の大晦日にパイロット、客室乗務員百六十五名を解雇してから十年以上がたちました。
この間、JALの不当労働行為を認める最高裁判決が出されるなど、解雇に至る過程で不当な圧力が労働組合にかけられていたことが確定しています。
総会では、日本航空乗員組合(JFU)、日本航空キャビンクルーユニオン(CCU)から、報告が行われました。
当初、JALの経営陣は「(解雇問題について)裁判で結果は出ている、(不当労働行為について)行政命令・謝罪文の掲載を履行したことでこの問題は終了している」との態度でした。
しかし、この十年にわたる原告団、JFU、CCUや支援者らの粘り強い運動がJAL経営の姿勢をかえさせ「なんとしても解雇問題を解決したい」との社長発言を作り出すまでに至っている。
この一年はコロナ禍の名で、次々と行動が中止になりながらも、団体交渉や経営協議会、解雇問題に特化した特別協議を重ねてきたことなどが報告されました。
現在、JAL解雇争議は、地上職での採用が実現するなどの前進が見られますが、原告団、労組が求めているものには至っていません。総会では早期の全面解決に向けて支援を続けていくことが確認され終了しました。
〔岡崎史典=兵庫労連〕

(兵庫民報2021年8月22日付)15:00

パソナの進出と淡路島の未来:淡路革新懇がシンポジウム


淡路革新懇は八月八日、「パソナの淡路島進出と淡路島の未来」をテーマにフォーラムを開き、二十八人が参加しました。
世話人代表の雨松氏が問題提起として基調提案をし、兵庫自治体研究所元事務局長の小田桐功さんが「兵庫県政と(株)パソナ」と題し講演し県政から見たパソナグループの問題点を指摘しました。
――パソナグループは淡路島では全体として赤字で苦戦と言われながら、今年の五月の連結営業利益は六五%増、百七十五億の最高益をあげたこと
――「農業人材育成事業」など県の補助金をいろいろ活用しながら、新しい装いでの事業展開をしているように見えるが、非正規雇用が中心で給与も低いこと
――「アニメパーク」や「ニジゲンノモリ」「グランピング宿泊施設」などの事業の問題点
――県が淡路浅野神田用地を五億円で売却したことに対し安すぎる売却ではとの懸念の声が出ていること
などをあげました。
参加者との意見交換を通じて、住民の立場から見たパソナの事業のあり方の問題などが深まりました。
締めくくりに、これからの対応として、①「住み続ける淡路島」には地域循環型の経済の確立が不可欠、②三市が地域循環型の経済を目指す条例を制定すること、③パソナを特別扱いせず条例の趣旨を生かした企業活動に規制すること、④主権者である市民のこれからの行動が大切であること――を確認しました。
*
また、第二部として淡路革新懇総会を開きました。総会ではこれからの運動方向として、学習を運動の基調とする、「二つの共同」(「市民連合」を目指す共同の取り組み、市民共同の地域づくりを目指す共同の取り組み)への着手、個人会員と団体会員による組織の拡大強化――などを確認しました。
〔高田良信=同革新懇〕

(兵庫民報2021年8月22日付)14:30

ジェンダーわたしの視点「行政も議会も意思決定にかかわるのは男性が多数」西宮市議会議員 佐藤みち子


二〇二〇年九月議会において、市役所の女性職員について一般質問しました。西宮市職員定数条例では、職員数は三千九百四十六人となっていますが、実人員は三千八百二十六人、充足率九六%です。二〇二〇年度より法改正された会計年度任用職員は千八百九十一人。本市職員の内三二%、そのうち千六百十六人、八五%が女性です。
なぜ、会計年度任用職員に女性が多いのか。二つの理由があります。一点目は、女性の正規職員が多かった分野で非正規化が進んでいること。二点目は、低賃金のため応募者が圧倒的に女性であることです。会計年度任用職員が担っている業務は、窓口受付や相談業務、保育、学校給食調理員等です。西宮市は小中学校の給食について、直営による自校方式を守っていますが、民間委託とのコストを比較し、給食調理員の非正規化を進めてきました。また、公立保育所の定員の弾力化等で非正規保育士を増やしてきました。
このこと以外に、昨今は社会の不安を反映し、子どもの虐待やDV等の相談業務が増え、専門職の会計年度任用職員が増えています。「しんどい人」の相談を低賃金の非正規職員の女性が担っているのです。
では、事務職はどうか。正規職員は千四百七十九人、うち女性は四百五十三人、三〇・六%です。男性が六〇%で政策や予算等、市の意思決定に関わる部署は圧倒的に正規職の男性で占めています。
これらのことについて、市は「限られた財源の中で行政サービスを適切に行っていく、そのために事業のあり方を工夫してきた結果」だと述べています。女性は非正規で構わないことを肯定する発言で、許せません。
一方、議会はどうか。西宮市議会の現在の議員数は三十九人うち女性は六人で一五%、あまりにも少ない。保守系男性議員からは毎議会「公立保育所を民営化せよ」の質問が出されます。民間保育所の保育士は低賃金だから市の予算が少なくて済む、というのが理由です。女性は低賃金でよしとする女性蔑視の思想があります。
女性が意思決定に参画することを通じ、あらゆる政策にジェンダーの視点を反映させることが大事です。
 
※会計年度任用職員=地方公務員法の改正に伴い令和二年度から新たに設けられた非常勤職員の制度

(兵庫民報2021年8月22日付)14:00



こむら潤「リアルなイメージを」こんにちは♡こむら潤です!18


夏休みに、丹波にいる叔父の畑で、野菜を収穫させてもらいました。作物を食害する虫達に負けず、瑞々しく実るトマトやナスは、はちきれんばかり。トマトの表面の細かい産毛や、ナスの棘はいきいきとしていました。
収穫した野菜を持ち帰り、翌朝袋から出してみると、ぱつぱつに張りつめていたトマトの肌も、ナスの肌も少しくたびれて、いつもスーパーの棚で見慣れた、あの姿になっていました。いくら店頭で「採れたて新鮮」と書かれた品を求めても、畑で今まで大地から生命を送られていたものとは比べ物にならないのだと実感しました。
私は大好きなバリ島を懐かしんで、南国の果実や花を見ると買い求めてしまいますが、やはりそれは似て非なるものでしかありません。空気の温度、湿度、光、音、におい等を五感で受けてこそ、リアルなのです。
先日、兵庫県知事にコロナ対策緊急要請をおこない、感染症対策課に検査の大幅拡充に踏み切るよう求めましたが、「私共は今のやり方で、この程度の感染状況に抑えられていると認識している。」とのこと。交渉は平行線でした。
医療ひっ迫のリアル、感染患者や家族のリアル、命のリスクを抱えた人の不安な気持ちのリアルが、この課長さんはイメージできているだろうか、と考えました。目の前で苦しく呼吸する患者さんのリアルを、ホームページに載る感染者の数字にイメージできるかどうか。そこが政治を生きたものにする大事なところだと私は思うのです。
(衆院近畿比例・兵庫8区予定候補)

(兵庫民報2021年8月22日付)13:30

こむら潤さんの新しいパンフできました!


衆院兵庫八区・比例予定候補のこむら潤さんの新しいパンフレットができました。青白赤のトリコロールを基調に、コロナをのり越え、みんなの願い実現への政策「8つ星プラン」や日本共産党Q&Aの他、コロナ禍で生活に困窮する同世代の若者に向け有志でフードバンクなどの取り組みを始めた山本真理奈さん、人形劇団クラルテ俳優・演出家の三木孝信さんとの対談を掲載。日本共産党と、こむら潤さんの多彩な魅力が満載です。
 


(兵庫民報2021年8月22日付)13:00

フードバンク灘:2回目も盛況――多くの善意に支えられ



フードバンク灘実行委員会が八月九日、第二回フードバンクを開催しました。
今回も多くの方の善意で食料品が集まり、大学生から赤ちゃんを連れたお母さん、高齢者まで約四十人が支援を受け取りました。
実行委員会事務局長の近藤秀子さんは、「来られた方がたが本当に喜ぶ姿を見ると、また次回やろうという気持ちが湧いてくるから不思議です。早朝からフードバンク灘のスタッフ、関係者の皆さん、お疲れ様でした。食料品を提供していただいた皆様、ありがとうございました」と語っています。

(兵庫民報2021年8月22日付)12:30

日中友好協会加古川支部「中国歴史講座」:卑弥呼の時代を鮮やかに


日中友好協会加古川支部「中国歴史講座」の新シリーズ「古代日本人の世界観」の第二回講座を七月三十一日、東播磨生活創造センターで開催し、五十七名が参加しました。
来村多加史阪南大学教授が「卑弥呼の見た中国文化」をテーマに、今回も大好評の手づくりのテキストをもとに詳しく解説。『魏志倭人伝』に記された倭人の暮らしや習俗を同時代の中国(後漢・三国)と対比しました。
――中国では刺青が儒教の影響で罪人のしるしとして用いられたが、倭人の男性は身分の高い者まで、顔から全身に刺青を施し、その模様によって出身地を判別する習慣があった。刺青は古墳時代まで続いたことが人物埴輪で確認できるが、飛鳥時代以降には施さなくなった。倭人は身体に朱丹を塗り、魔よけの力があると思っていた。朱は墓の土器や石棺など葬送儀礼にも使われていたことはよく知られている。
――女王卑弥呼が大夫の難升米と都市牛利を魏の都洛陽に派遣。魏帝より「親魏倭王」の金印と多数の献上に対する贈答品金八両・五尺刀二口・銅鏡百枚・真珠・鉛丹各五十斤は卑弥呼に特別にプレゼントされたものである。銅鏡百枚が三角縁神獣鏡であるとする説には無理がある。高槻市安満宮山古墳出土の「青龍三年(二百三十五)」銘方格期矩鏡などは明らかに中国製の優品であり、それまで九州止まりであった精良な銅鏡が畿内に及んだのは銅鏡下賜に関連する現象かもしれない。
――など解説しました。
参加者らは「髪型・衣服・風俗などたいへん興味深かった」「卑弥呼の時代のイメージが華やかになった」などの感想が寄せられました。
〔前田清=日中友好協会〕

(兵庫民報2021年8月22日付)12:00

亀井洋示「無為無策」


(兵庫民報2021年8月22日付)11:30

観感楽学


「黒い雨」訴訟は国の被爆者行政の根本的改善を迫る判決を下した▼国はこれまで一貫して放射能被害の地域を狭く限定し、内部被ばくの影響を否定してきた。原爆投下直後の不十分な調査を根拠に援護対象を「線引き」し、幅広い救済に背を向け続けた。厚労省が設置した「黒い雨」被害地域拡大の有識者検討会議は、誰も現地調査をせず、現地住民の聞き取りも行わなかった。こんな「科学的知見」に基づく報告書が採用された▼高裁判決は、被爆者かどうかは「原爆の放射能により健康被害が生じることを否定できない」ことを立証すれば足りるとした。被爆後の残留放射性微粒子を吸ったり、飲食するなどして内部被ばくによる健康被害を受ける可能性があったことを認め、がんなど原爆の影響との関連が想定される病気の発症がなくても被爆者と認められるとした。被爆者の認定は科学的な裏付けが必要と主張し救済対象を狭める国の姿勢に対し、最新の科学的知見は救済拡大のために用いるべきだと断罪した▼核兵器禁止条約第六条には被爆者支援と環境回復の義務が明記されている。国際社会は核兵器の被害者を救済、支援する方向に向かっている。唯一の戦争被爆国でありながら、原爆被害を矮小化し続けることは恥ずかしく許されないことだ。(K)

(兵庫民報2021年8月22日付)11:00

2021年8月8日日曜日

総選挙で決着をつけよう:兵庫憲法共同センターと兵庫革新懇が全県交流会議

閉会挨拶をする樫村さん(左)と津川さん(右)

「コロナ後の、憲法が活かされる社会をめざし」総選挙で決着をつけよう〝県レベルや各地域ごとに〟強固な共同をめざす全県交流会議が七月三十一日、高教組会館で開催されました。主催は「憲法改悪ストップ!兵庫県共同センター」(兵庫県憲法共同センター)と「平和・民主・革新の日本をめざす兵庫の会」(兵庫革新懇)。はじめに『改憲策動を総選挙で決着つけるために』をテーマに上脇博之神戸学院大学教授がオンラインで講演しました。

行動提起

行動提起は津川知久憲法共同センター代表が行いました。知事選での県下各地の県民との対話、住民のリアルな声を紹介し、かつてない政治への怒りが充満している変化を指摘しました。
その上で秋のたたかいへ①憲法をいかす取り組み――コロナ禍から県民のいのちを守る政策への転換を求め、特に九月五日に予定されている社保協などが主催する「医療・介護・保健所の削減やめて!いのちをまもる緊急行動」を全県各地で共同する②改憲を許さない取り組み――自民党が憲法審査会を開いて国民分断を助長することを許さない。中央総がかり実委が呼びかけている九月九~十九日の改憲阻止全国いっせい行動を成功させる③市民と野党の共闘の発展を職場・地域から支える取り組みを強化する④三の日、九の日、十九日行動など、県下各地で定例行動の成功を―と提起しました。

地域・団体からの発言

明石市=夏の平和イベントも明石市・同教委の後援がずっと続いている。平和・憲法などの運動体は二つあるが近年共同が進んでいる。「改憲など国政問題を軸に、政党名は出さず、合議制」を貫き、共同ビラも各参加団体が事前にチェックして作成。当初、明石駅だけだったが参加者が多くなり、JR大久保駅頭にも広がっている。八月にもう一度諸団体が話し合い、秋のたたかいを強化する予定。
尼崎市=昨年幅広い十人ほどの呼びかけ人で出発した市民交流会は、上脇教授講演会など取り組み、〝こむら潤と政治を変えよう尼崎市民交流会〟と名称を変え総選挙の体制となっている。県知事選でも頑張って憲法県政候補の得票率は高くなった。いま投票率を上げるため「まず、おかしな政治を変えよう」のユニークなポスターを軸に宣伝を広げている。
灘区=衆議院一区の東灘・中央区とともに革新懇として野党共闘の演説会を成功させてきた。オール灘区の会に全ての団体が結集し、区内の諸課題を取り上げている。ゴンチャロフ事件は完全勝利。六甲病院問題や神鋼石炭火力の行動も支え、コロナ禍によるフードバンクは四月から取り組み一万枚のビラ配布、提供品協力で八十人以上が支援、神大の学生たちも実行委に参加するなどし、いま八月九日の第二回成功へ準備を進めている。
長田区・北区・兵庫区=兵庫二区の野党共同は猛暑の七月二十二日午後、三つの区の主要ポイントで共同演説会を成功させたので、これを契機にさらなる共同を強めたい。
長田区では戦争させない長田の会と革新懇が区内の野党共同の〝かけはし〟になってきたことが実践的にわかってきた。
北区は九条の会のネットの活動が続いているが、今回の野党共同宣伝の成功は「みんなよってたかってやった」ので元気が出たとの結果となった。
兵庫区も野党共同行動の宣伝成功へがんばったが、やはり団体結集の〝かけはし〟である兵庫区革新懇をつくることが大切と準備している。
新婦人県本部=知事選挙への参画も含めSDGsとジェンダーでアピールを前面にオレンジ色の服装やタペストリーも活用、選挙投票率アップの活動を広げている。憲法カフェ・選挙カフェで多くの支部に学習や行動が広がり次世代の方々の参加も増えている。SNS、ツィッターや動画を使う人も増え「保健所を増やしてほしい」など宣伝が広がっている。
神戸市中学校給食の会=十年間たたかってきて、公開の給食委員会まで広がってきたが秋の神戸市長選挙が最大のポイントなので、皆さんの力も借りて実現させたい。

まとめ

閉会挨拶で樫村庸一兵庫革新懇事務局長は、この交流会議が、学習と提起と討論でスローガンの通りの内容になったと述べ、まとめとして、①各地域と団体で他党とともに要求関係も含め保守層ともつながって共同が進む状況がよくわかった②要求実現のためにも総選挙で勝つことが早道ということが確認され、この一点に向かっている③その勝利のために幅広い人が選挙に参加し投票率を上げることが重要で「人々の心に響くスローガン」を宣伝しよう、そのためSNSも旺盛に活用し、学習と行動を広げよう―とよびかけました。
〔速水二郎=憲法共同センター〕

(兵庫民報2021年8月8日付)
18:30

近畿はひとつ比例4議席必ず:日本共産党近畿業者後援会が決起集会

トークをする清水議員(中央)と大門議員(右)(左は司会の西田さえ子さん)

「総選挙で日本共産党の躍進と野党連合政権実現を」と七月二十七日夜、「近畿業者後援会オンライン決起集会」が開かれ、兵庫県内の業者後援会からは四十の視聴会場で約百人が視聴しました。
集会では、清水ただし衆院議員と大門みきし参院議員が、中小業者の実情を聞き取り、政府に各種支援策の拡充・改善を求めてきた様子を国会審議の動画も交えてた掛け合いトークで報告。衆院比例近畿ブロックで現有二議席から四議席以上へ躍進するために協力をと訴えました。
各県からの発言のなかで灘区業者後援会の堀会長が、知事選挙の対話の中でもどんどん寄せられた中小業者の怒りや願いの実現のため、「近畿比例で四議席以上を獲得し、こむら潤さんを国会に送り出したい」と決意を表明しました。
閉会挨拶は兵庫県業者後援会土谷代表世話人がおこないました。

閉会挨拶をする土谷さん

各後援会の視聴会場からは、「清水議員が飲食店を訪問して要望を聞き取る姿勢に励まされた。各業者後援会の切実・具体的な業者の声もよかった」(高砂)、「五人で視聴した。政治と商売についてしっかり話し込む活動を通じて、後援会を早く再開させようと話しあった」(三田)、「清水議員の話は心強く、大門議員の話はよくわかるものだった。知事選挙が契機になって、政治を変えていくことの大事さを構成員に話して、この間、『しんぶん赤旗』日曜版読者を十五人増やした」(垂水)―などの意見が寄せられました。
兵庫県県業者後援会は、集会での行動提起を受け、至急代表世話人会を開いて活動を具体化していきます。
〔田中邦夫=県業者後援会事務局長〕

決起集会の録画は:https://www.youtube.com/watch?v=VGArUz8Tx9w&t=110s



(兵庫民報2021年8月8日付)
18:00

一票の重み痛感して:淡路市議 岡田のりお:がんばります! 日本共産党の新人議員

かまづか聡市議(左)と岡田のりお市議

淡路市会議員の岡田のりおです。七月十八日投開票の市議選で次点との差がわずか一票差という劇的な勝利を勝ち取りました。「私の一票で当選したんですよ」とよく言われますが、何が欠けても当選に至りませんでした。前回市議選がわずか二カ月前の立候補となり、涙を飲みましたが、前回から六十票を増やして当選し、悲願の二議席を回復し、党議員団ができました。
投開票日の二日後、『神戸新聞』淡路版は「四年間、本会議や委員会を全て傍聴し、議員でなくてもやれることはやってきた。一票の重みを痛感する。喜んではおれず、しっかりと仕事を積み上げていく」と私の言葉を紹介してくれました。四年間悔しい思いをしましたが、小中学校のエアコン設置の取り組みをはじめ、「困った人をほっとけない」の立場で、生活相談などに取り組んできました。
私は大学生の時、民青同盟と党に出会い、一般企業に就職した後、神戸で民青同盟の専従となり、阪神・淡路大震災後、日本共産党淡路地区委員会の専従者として約二十六年頑張ってきました。ずっと「裏方」でいた私が、まさか議員になるとは思っていませんでしたので、今でも信じられないような思いです。
とはいっても、八月二日から全員協議会、五日から臨時議会が始まり、常任委員会の所属が決まります。現職議員の援助を受けながら、頑張る決意です。
九月になればいつでも総選挙がありえます。市議選で生まれた結びつきを大いに生かして、勝利へ私も全力で頑張ります。

(兵庫民報2021年8月8日付)
17:30

信頼=期待に応えて:上郡町議 米田浩樹:がんばります! 日本共産党の新人議員


七月十八日投票に対し五月下旬に立候補を決意したので、完全に「出遅れ」でした。全くの新人で、何をしたらよいのか分からず、しかも「本業」の農業の方が多忙な時期で、なかなか進みませんでした。
そこに「空白克服応援隊」を西播各地から送り込んでいただき、さらに自主的に駆けつけてくださる方、友人、近所の方……いつの間にか大量宣伝ができていました。選挙期間中も、連日多くの方が来てくださり、十四戸三十余人の我が村(釜島)は朝から晩まで活気に満ちていました。特に近所の方は「この村で初めての立候補や。それだけで嬉しいわ」と、ほぼ全員が何らかの活動をしてくださいました。そんな皆様のおかげで、五位当選させていただきました。
これだけ多くの方が動いてくださったのは、私の普段の行動に対する信頼、私たち上郡の党への信頼があったからだと思います。それは「産廃問題を解決してほしい」「空白克服して上郡町行政を正常化してほしい」という期待とも言えます。
上郡町の抱える問題は山積みです。産廃、少子化、公共交通……これらの課題はどれも待ったなしの状態です。多くの候補に共通する公約なので、早急に議会で取り上げて解決策を探っていきたいと思います。
町民のみなさまの信頼=期待に応えるため、これからが本番だと思います。私はその先頭に立つ覚悟ですが、まだまだ未熟者です。今後も引き続き米田ひろきと上郡の党への支援をお願いします。

(兵庫民報2021年8月8日付)
17:00

豊岡で食料支援:開校したばかりの芸術文化観光専門職大学


「一人ですべてやっているので、すごく助かります」。民青同盟兵庫県委員会が続けてきた食料支援は、コロナ禍で生活に困難をきたしている学生のよりどころとなっています。
今年四月に但馬初の四年生大学「芸術文化観光専門職大学」が開校し、八十人あまりの学生が豊岡市に来ました。五月末におこなった対話宣伝で「バイトがみつからない」「学校のジムが使えない」「音楽のサークルをしたいけど、飛沫がでるので躊躇している」「仕送りもなく、バイトも減り、預金を崩して生活している」などコロナ禍が学生にも影響していることがわかりました。
青年・学生を対象にした食料支援「ほっとまんぷくプロジェクトin豊岡」(主催は、民青同盟兵庫県委員会&但馬ボランティアの会)を七月十日に開催し、およそ二十人の学生が食料品など受け取りました。
はじめに来場した学生が、所狭しと並べられた食料品などの写真をSNSに送信し、みんなに呼びかけたことで、学生が続々と来場。市民から提供された、米、野菜、レトルト食品、日用品など次々に手に取り、「こんなにもらってもいいんですか」「助かります」と笑顔を見せました。また、会場では、「あ、見た顔」「わたしは○○の出身」など、学生の交流の場にもなりました。
四月の市長選で「演劇はいらない」と発言した候補(後に発言を修正)が当選したことに「ショックを受けた」というAさんは、「地域で受け入れられているのか心配」と不安を抱いています。
アンケートを使った対話では、「衛生用品が高くて困っている」「一日一食の日もある」「できるだけ食費は削りたい」「一人ですべてやっているので大変」など切実な実態が出されました。
〔長田弘行〕

(兵庫民報2021年8月8日付)
16:30

ジェンダーわたしの視点「『ジェンダー平等』の流れに追いつくようにしたい」日本共産党鈴蘭台西北後援会 柴田勝博


六月に、こむら潤さんを迎えて「ジェンダー平等、女性の賃金はなぜ低いのか」をテーマにつどいを開きました。コロナ禍であるので十一名の参加でしたが、活発な議論になりました。「生涯賃金では、男性と比べて四~六千万円も違うのか」「男は家でも偉そうにしている」「家父長制度が悪い」「男女平等にはクオータ制が必要」など。話し合いの中でこれからも深めていく問題が多く出ました。
いま、ジェンダー平等実現に向け、日本と世界の流れが大変早いと感じています。
私の両親はすでに亡くなっていますが、父は第二次世界大戦で中国に渡り通信兵として終戦を迎え帰国した人で、とにかく、すぐに手を上げる人でした。反抗すると殴られ、「男らしくせよ」「女らしくせよ」が口くせで、かまど(台所)に立っているだけで「男がそんな、かまどに立つものでない」と怒鳴られることがよくありました。
私は建築科のある高校を出ましたが、そこでも男ばかりなので、体育会などは軍隊式の応援。先輩の言うことは絶対で、声援が小さいと腹を殴られました。
仕事では忙しい事が多々あり、特に阪神・淡路大震災では、仮設住宅の建設、市営住宅の解体や改修、災害住宅の建設など休む間もなく働き、交通局の地下鉄の現場では深夜から始発までに終える仕事がありました。労働組合や活動でも「どれだけ腹をくくっているか」が重視され、深夜に及ぶ会議がよくありました。そのため、家庭での家事や育児を手伝うということは、ほどんど皆無でした。
今までの人生の中で「男は男らしく」というのが身についており、「ジェンダー平等」という言葉は理解できても、身につくところまでは至っていません。どう克服するか? 学習と議論、それと運動だと思います。
「ジェンダー平等」の範囲は広いです。今後もテーマを決めてつどいを開き、理解を深めたいと思います。

(兵庫民報2021年8月8日付)
16:00

兵庫労連が最低生計費調査学習会:具体的な提案で経営者団体とも一致点:京都総評の取り組みに学ぶ

兵庫労働局へ向けてのシュプレヒコール(7月28日)

全労連は、最低賃金が全国どこでも千五百円必要だとして、都道府県ごとに「ふつうの暮らし」ができる賃金がどの程度必要なのか、統計資料として「最低生計費試算調査」に取り組んでいます。
「最低生計費試算調査」は、最低限度の生活を営むための賃金を試算するものではなく、八割の人が所有する物財を調べて、「文化的な生活様式」を満たし得る最低限度の社会的再生産の水準を試算するものです。
 
梶川さん

兵庫労連は、七月二十八日に京都総評議長の梶川憲氏を講師に招き、京都総評の取り組みについて経験交流学習会を開きました。
京都総評では二〇一九年に調査結果の公表を行っています。その結果の中で、二十五歳の単身者が「ふつうの暮らし」を続けていくには月額二十四万五千円程度必要であるとされ、時給に直すと約千四百四十円が必要になると示されました。
また、三十代から五十代の世帯では五百八十万円~八百五十万円の年収入が必要だとの結果も出されマスコミなどが大きく取り上げました。
京都総評では、これらの結果をもとに、昨年(二〇二〇年)十月、十一月に経営者団体などを訪問し最低賃金引き上げについて懇談を重ねてきました。その中で経営者団体からの意見は「千五百円なんて無理」から「本当にこれだけ必要なのか」「どうすれば払えるか」に変わってきました。具体的な提案として、「中小企業などへの補助を思い切って増やす」ことや「今ある、使いやすい制度に改める」「最低賃金の引き上げは地域循環型経済への転換につながる」などと具体的な提案を行うことで、経営者団体とも最低賃金引き上げの一致点を見出すことができていることが紹介されました。
また、この調査結果を利用し、京都府議会に対して最低賃金引き上げを国に求める意見書が全会一致で可決されるなど大きな成果を上げています。
兵庫労連では、京都総評の経験に学び、秋ごろまでに調査票の回収を終え、集計、公表に向けていくことを計画しています。
〔岡崎史典=兵庫労連〕
講演する梶川憲さん

(兵庫民報2021年8月8日付)
15:30

ゴンチャロフ前田颯人さん長時間パワハラ過労自死事件解決報告集会


ゴンチャロフ前田颯人さん長時間パワハラ過労自死事件解決報告集会・「解決を求める会」解散総会が七月三十一日、神戸市内で開かれました。
この事件は、二〇一六年六月、神戸のお菓子の老舗ゴンチャロフに入社二年目二十歳の前田颯人さんが、長時間労働とパワハラで自死。母親の前田和美さんの原因説明の求めに会社は調査後、自死の原因はないと回答。和美さんは弁護士の協力も得て調査し、過労・パワハラの実態を明らかにし、労災が認められました。ところが会社側は、過労・パワハラを認めず謝罪もしませんでした。労組、諸団体、個人で「ゴンチャロフ前田颯人さん長時間パワハラ過労自死事件の解決を求める会」を三年前に結成、宣伝・対話、署名、要請行動も行ってきました。
遺族・代理人弁護士と会社側の粘り強い交渉で、会社側は六月十一日、パワハラ・過労を認め謝罪し示談が成立したものです。
報告集会で代理人の八木和也弁護士は、交渉の経過を説明。会社側は当初、前田さんのミスが原因の𠮟責でパワハラに当たらないと説明していましたが、第三者弁護士も入った調査も行われ、前田さんが優秀な技能労働者であったこと、いじめのようなパワハラの実態と、会社がパワハラをする管理職を擁護していたことも明らかになってきて、会社側も非を認め示談・解決にいたったことを報告しました。
前田和美さんは、「初めは労災申請もうまくいくか不安だった。つらくてくじけそうになったが、知ってもらえばわかってもらえると訴えにまわった。みんなに支えてもらった」と感謝を述べ、今後二十年間、本当に会社が変わるか見ていきたいと語り、「解決する会」から花束が贈呈されました。
参加者からも「職場で(颯人さんと)一緒だった人は事件後、泣いていた」「当事者があきらめずがんばることの大切さを教えてもらった」との発言がありました。同じような自死事件で損害賠償求めている親も参加し、「過労死、過労自死、パワハラが社会的に許されない問題になってきたが、まだ被害は続いている。二度と若者が命をなくすことない社会を」との決意が語られました。
集会は、「ゴンチャロフは光葉社長表明を真摯に実行し生まれ変わってください」とのアピールを確認しました。
報告集会に続いて、解決を求める会の総会が開かれ、事件が示談解決したため会を解散すること、報告集を発行することを決めました。
〔小林明男〕

(兵庫民報2021年8月8日付)
15:00

宮本たけし「もはや菅政権に命とくらしを託しておけない」連載「東奔西走」16


五輪中止を求める国民の声に背を向けて、とうとう「東京五輪」を開幕した結果、感染爆発が止まらない深刻な事態となっています。政府は再び東京に加え首都圏三県に緊急事態宣言を発出。大阪に緊急事態宣言が、京都や兵庫には、まん延防止措置が出されました。
今日の事態を生んだ一番の責任は、楽観論を繰り返し、危機感を欠如させてきた菅内閣にあります。今の感染拡大が続けば「普通であれば助かる命も助からなくなる」というのが厚生労働省の専門家組織「アドバイザリーボード」の指摘です。
さらに内閣官房参与で、五輪組織委員会の専門家会議座長を務める岡部信彦・川崎市健康安全研究所所長が、「一般医療に大きな影響が出るような状況になればオリンピックの中止も検討する」と述べました。それでも菅首相はいまだに五輪は感染拡大の要因ではないと言い張り、「人流が減っていることは事実」などと開き直る始末です。
専門家からは「危機感を行政と市民が共有できていないことが最大の問題」との指摘が出ていますが、一番危機感を共有できていないのは、政府と菅首相自身です。もはやこのような政権に国民の命とくらしを託しておくわけにはいきません。
「五輪よりも命を大切にする政治を」、ワクチン接種、大規模な検査、補償と一体の休業要請、医療機関への財政支援、そして五輪中止にすべての手立てをとるべきです。
来る総選挙で自民、公明、維新に審判を下し、菅政権を打倒して野党の連合政権をひらくために。希望をひらく政権へ、今日も近畿を走ります。
(日本共産党前衆院議員)

(兵庫民報2021年8月8日付)
14:30

コロナ対応「85歳以上は搬送しない×いのちの選別」改善を:兵庫民医連が介護現場の実態から県交渉


兵庫民医連は七月二十六日、「新型コロナウイルス感染症対応等に対する介護現場からの要望書」を兵庫県知事に提出し交渉しました。尼崎医療生協・老健ひだまりの里、社会福祉法人・虹の会、社会福祉法人・駒どり、クリエイト兵庫などから参加し十四名が改善を訴えました。県健康福祉部の健康局・医務課長はじめ、感染症等対策室・感染症対策課、少子高齢局・高齢政策課の課長ら三名が対応しています。
交渉では尼崎の特別養護老人ホームと老人保健施設で発生したクラスターの状況を説明。陽性者が出ないとPCR検査ができず、無症状の職員から感染が広がってしまった経過や「八十五歳以上の高齢者は搬送しない」「サーチ(動脈血酸素飽和度)80で死亡診断書を書くための搬送であれば可能」など、入院依頼に対する行政の対応でいのちが選別された実態を報告し、入院体制の確立を求めました。
県はコロナ受け入れ病床を確保したとしながらも、介護事業所の老健に感染者を留め置く方針を明記しています。老健に医療体制は無く、「医師の配置支援金」があっても感染拡大時に支援に来られる医師体制など現実にない実態を明らかにし、方針変更を求めました。
介護事業所の空床補償やPCRスクリーニング検査についての行政認識の不備や保健所対応との矛盾。医療従事者と介護従事者で感染リスクへの補償に格差がある問題などを指摘し、改善を求めました。
「県民が予防することが一番感染を減らす」と主張する県担当者に、PCR検査の拡大をしていない理由を聞くと、担当課長は「無症状で感染しているかはアカデミックに証明されていない」ためPCR検査は増やさない、との認識を示しました。
日本共産党のきだ結、庄本えつこ、ねりき恵子、いそみ恵子、入江次郎の各県議が同席しました。
〔堤匠=兵庫民医連〕

(兵庫民報2021年8月8日付)
14:00

カンキン姫路450回


2011年3月11日(金)の福島第一原発事故後、脱原発を願う市民が各地で電力会社への訴えを続けていますが、2012年7月13日からはじめた関西電力姫路支店前金曜行動(略称:カンキン)が7月30日に450回目となりました。支店前では20人が社員に向け「今なお4万人もが避難生活。原発よりも再生可能エネルギーの開発を。社員一人ひとりが考えてほしい」と呼びかけ。JR姫路駅前では25人がスピーチや歌などで訴えました(写真)。参加者は「450回は不幸な記録。脱原発を実現して500回目はやりたくない」と語っていました。

(兵庫民報2021年8月8日付)
13:30

神戸映画サークル協議会8月例会『ひろしま』:撮影に協力した被爆者も含めた9万人近い市民の思い受け継いで


七月二十六日、テレビから「黒い雨」訴訟の人々に被爆者健康手帳が交付されるというニュースが流れました。
一九四五年八月六日、広島に原爆が落ちてから七十六年が経ち、戦争を知らない世代が国民の八四・五%、一億六百五十五万人を占める時代となりました。私たちは教科書で原爆を知ったり広島原爆資料館を訪れた事はあっても、同じ日本人でありながらどこか遠い昔のでき事と考える人が今の日本では多いのでないかと感じています。
知人の映画監督がこの映画『ひろしま』は、凄まじい、今の時代なら絶対に作れないだろうと話していました。
映画が作られたのは戦争の記憶がまだ人々の中に色濃く残る昭和二十七年。サンフランシスコ平和条約が公布され日本の戦後の生き方が決められた時期です。
映画は原爆投下当日の描写やその後の被爆者の有り様、何がこの広島で起きたのかを『原爆の子〜広島の少年少女のうったえ』という本を基に克明に描いています。
戦争から七十六年、戦争が原爆がなければ当たり前の夢を語り人生を歩んだ人たちがどれだけいたことか……。
映画作りに関わった映画関係者や撮影に協力した九万人近い、被爆者も含めた広島市民の思いを私たちも受け継いでいく。核兵器のない世界をつくっていく。作品を見て強く思います。
〔松本正憲=神戸映画サークル協議会〕
 

『ひろしま』(1953年/104分/監督=関川秀雄)

8月27日(金)①11時30分②14時30分③19時、28日(土)①11時30分②14時30分③18時/神戸アートビレッジセンターKAVCホール/一般1,300円 *要事前予約/☎078-371-8550、Email kcc1950@kobe-eisa.com/URL http://kobe-eisa.com/


(兵庫民報2021年8月8日付)
13:00