いのちと暮らしを守る県政へ
七月一日告示、十八日投票の県知事選挙が目前にせまりました。六月二十五日からは全国注視の東京都議選も始まっています。通常国会が閉幕し、秋の総選挙に向けた情勢の大激動が進んでいます。新型コロナ禍のまっただなかでたたかわれる今回の知事選挙は、文字どおりコロナから県民の命と暮らしを守る県政を実現する選挙です。日本共産党兵庫県委員会は、「国民の苦難軽減と社会進歩のために歩んできた党の九十九年の歴史にかけて、今こそ全党・全支部が県知事選挙、総選挙勝利にむけてたちあがろう」と呼びかけています。
保健所・病床削減から転換
六月十三日に行われた「神戸新聞」など主催の知事選予定候補討論会では、四人の中で、コロナ禍で苦しむ県民の願いに応え、いのちと暮らしを守る県政を実現できるのは憲法県政の会の金田峰生さんであることが鮮明になりました。新型コロナ感染対策では、ワクチンの迅速・安全な接種、PCR検査拡大、事業者への補償、医療機関へ補塡など「封じ込め」の戦略を示したのは金田峰生さんだけでした。
県のコロナ対策事務総長を務めていた金沢和夫・前副知事は、病床削減、保健所削減、保健師削減も「今回のコロナに影響する形でない」「PCR検査は大規模にやると信頼性が損なわれると指摘がある」と言い、今後の病床削減計画の見直しも拒否。同じく認識を問われた前大阪府財政課長の斎藤元彦さんは「私の在任中に保健所の統廃合を行った事実はない」と話をすり替え、四人のうち唯一、東京五輪開催に賛成しました。
開発優先・大企業優遇から転換
金田峰生さんは、阪神・淡路大震災後、神戸空港建設や新都心整備など巨大開発を優先して被災者を置き去りにしてきた兵庫県の「創造的復興」路線を厳しく批判しました。一方、金沢さんは、自らの実績として「創造的復興」をあげ、「コロナからの創造的復興を成し遂げる」と唱えている斎藤さんも、金沢さんと同様「井戸県政を評価する」の問いに「〇」と表明しました。
「神戸新聞」の調査では今回の知事選挙で、投票で重視する点は「政策や公約」がトップの三一・二%。井戸県政を「引き継ぐ方が良い」一九・三%、「引き継がない方が良い」四七・六%です。県政の転換・刷新を求める県民の願いに応えることができるのは憲法県政の会・金田峰生さんだと浮き彫りになりました。
ジェンダー平等など四つの柱で
金田峰生さんは公約の柱に、①医療や福祉を削る兵庫県政の流れを変え、県民のいのちと暮らしを守る県政を実現する②ジェンダー平等をすすめ、すべての人の尊厳を等しく守る兵庫県政をつくる③産業を支え、地域を支え、雇用と環境を守る県政をつくる④生活の安心、平等な教育機会、豊かな文化を通じて、子どもたちの未来を開く―を掲げて活動しています。憲法県政の会は、「百五十万対話で九十万票獲得をめざし金田勝利を」と呼びかけています。党県委員会は「菅政権の支持率が下がり、県知事選をめぐり自民党が大分裂し、〝県政転換か継承か〟対決構図が明瞭になるもと、金田峰生さんの政策を県内隅々に届け、県政転換を勝ち取ろう。党独自で百万対話に挑戦し勝利に貢献しよう」と告示までの音の宣伝と対話、告示後は電話も使った対話・支持拡大、全戸配布、スタンディング、オンライン演説などを大きく加速、飛躍させようと呼びかけています。
市民と野党の共闘の流れさらに
六月十六日の内閣不信任決議案の賛成討論で日本共産党の志位和夫委員長は、コロナ危機での無為無策、「政治と金」など、まともに対応できない菅政権に「国政を担う資格無し」と断じ、総選挙で、市民と野党の共闘の力で、菅政権を倒し、国民が希望を持って暮らせる新しい日本をつくるために全力をあげると表明しました。各党が激戦を繰り広げている東京都議選に続いて開始される県知事選挙は、自民党など与党分裂という前代未聞の情勢の中でたたかわれます。知事選挙での勝利、自民党勢力への審判は県民のいのちと暮らしを守る大きな力になるとともに、兵庫県、近畿での力関係を大きく動かし、市民と野党の共闘を励ますものとなるでしょう。
(兵庫民報2021年6月27日付)