2021年5月2日日曜日

ジェンダーわたしの視点「『ジェンダー平等』に向き合う」日本共産党西宮芦屋地区委員長 上田幸子


もの心つく頃から、学校の名簿は男子からはじまり、学級委員や生徒会の役員選びも委員長は男子、女子はいつも副委員長だった。何の根拠もなく「男子は優れているからなんだ」と思って大人になった。高校を卒業して社会人になったとき、同期の男性と初任給に格差があっても、特に何も感じなかったことを覚えている。いや、実はその頃から「なんで?」という気持ちが芽生えていたかも。
ちょうどその頃世間では、女性は二十五歳定年制や結婚したら職場を退職するのが当たり前だったが、三井造船の女性労働者らが「不当だ」と、解雇撤回裁判に訴えがんばっておられたことを覚えている。私自身も労働組合運動の中で、女性の地位向上や母性保護運動などを取り組み、女性というだけで差別される現実を痛感し、それを解消するために仲間とともに学習したものである。しかしこれは、男女平等実現への取り組みだった。
ジェンダー平等が党の綱領に加わったとき、正直「うーん」となってしまった。これまで女性の地位向上という観点から、三十年間の市議時代には①女性のお茶くみ廃止②女性管理職の登用問題などを取り組んできたが、ジェンダー平等は私にとって、あらためて向き合う課題となった。歴史的につくられた性別役割分担に左右されず、男も女もLGBTQの方々も障害のある方も子どもも…すべての人間が自分らしく生きていくことができる社会になって、はじめてジェンダー平等社会と言えるのだと、改定綱領を繰り返し学ぶ中で、じわりと私の中にジェンダー問題が染み込んでいった。
先日、中学三年生になる孫娘に「ジェンダー平等って知ってる?」と聞いてみると「LGBTのこと?」と返ってきた。生まれてから女の子として育ってきた彼女に「一人ひとり、だれもがその人らしく生きる権利が保障される世の中にならないとアカンね」と話した。もう一度早い機会に、じっくりとジェンダーについて語り合いたい。

(兵庫民報2021年5月2日付)