2021年5月2日日曜日

国際平和ビューローのセミナーで非核「神戸方式」を報告して:兵庫県原水協事務局長 梶本修史

左上から2行2列目が筆者

IPB(国際平和ビューロー)は四月二十一日、アジアウェビナーシリーズ第三弾「現在の非核兵器地帯を超えて考えよう」を開催しました。
セミナーは、アジア・太平洋の各国・地域での非核兵器地帯の確立、非核の国づくりのたたかいの経験から学び、核兵器禁止条約発効後の現在の世界とこの地域の状況の中で、その成果と意義をどのように生かし広げていくかを明らかにするために行われたものです。一国非核化を果たしたモンゴル、非核法を実現したニュージーランドとフィリピン、米軍基地建設と軍事化に反対してたたかう韓国とグアムの代表とともに、兵庫県原水協から私が非核「神戸方式」と日本の非核化のたたかいについて報告しました。
非核フィリピン連合のコラソン・ファブロス事務局長が司会をつとめ、セミナーの目的について、「現在世界に存在する五つの非核兵器地帯は、百十九の国と十八の地域で構成されており、約二十億人の人々がそこに暮らしている。しかし、インド太平洋地域には、その地理的な位置や、政治的・法的な問題などの理由で、地域的な非核兵器地帯に加わることができない国家や領土が存在している。これは、核兵器禁止条約という国際法上の抜け穴となる。地域的なあるいは単一国家の非核兵器地帯づくりに取り組むべき時が来ている」と語りました。
モンゴル代表は、同国単独の非核地帯化宣言を行ったたたかいを報告。ニュージーランド代表は、一九八七年に原子力艦艇の入港を禁止する非核法の実施について、韓国・済州島代表は米軍基地反対のたたかいについて、グアム代表は非核憲法をめぐるたたかいについて、フィリピン代表は同国の非核憲法と東南アジア非核兵器地帯条約について報告しました。
私は、米核戦略の拠点として占領が継続した沖縄のたたかいやビキニ水爆実験被災事件を契機に誕生した日本の原水爆禁止運動などによって「国是」とされた非核三原則が誕生した経緯を報告。米軍基地とされた神戸港の基地撤去のたたかいと非核三原則の具現化としての非核「神戸方式」の重要性を語りました。四十六年間、米軍艦の入港を許さない非核「神戸方式」を維持し守った力が、核兵器禁止・廃絶を求める大規模な署名運動など草の根の運動、八〇%に達する自治体による非核宣言など地方自治の力などにあること、釜山港非核化の韓国との連帯など非核「神戸方式」への国際的連帯の重要さを強調しました。
今後の運動方向についての質問に対しては、「日本政府に核兵器禁止条約への参加を求める署名運動で草の根の世論を広げ、来るべき総選挙で禁止条約に参加する政府をつくる」決意を表明し、「ウェビナーに参加したすべての人が八月の原水爆禁止世界大会に参加してほしい」と呼びかけました。
録画はこちらから見ることができます⇨https://youtu.be/FTlF7D_2hB0

(兵庫民報2021年5月2日付)