2021年5月30日日曜日

ジェンダーわたしの視点「「くせに」の呪縛を解きたい」日本共産党兵庫・長田・北地区委員会准地区委員 ほりたけいすけ


「男のくせに」「女のくせに」「子どものくせに」……私たちが生きているこの社会には、無数の「~のくせに」のレッテルが貼られ、力を持ち、頼んだわけでもないのに、そうした「くせに」や、それに裏付けられた「らしさ」「べき」で人間が区別され、特に意味も合理的根拠もない区別を前提に社会が作られ、やがて自分自身も無意識のうちに「~のくせに」という言葉に縛られ、口にする……なんだか窮屈で、生きづらく、人間の可能性をわざわざ狭める、実にもったいない社会だなあ、と思います。
「女性が一所懸命働いている横で、男性が悠然と酒を飲んでいる法事の光景」「男子は理系、女子は文系になんとな~く誘導されていく」「私や弟には何も言わなかったのに妹に〝女なんだから家事くらい~〟という母」……保守的な田舎で育った私の周囲ではごくごく〝当たり前〟にあった光景に、少年時代の私は何となく違和感と窮屈さを覚えていました。この違和感と窮屈さから自由になりたいという気持ちが、のちに日本共産党員になるきっかけのひとつだったのかもしれません。
その私自身も、いまだにたくさんの「くせに」に縛られています。三十代半ば、〝長男〟の〝くせに〟いまだに独り者であることに〝後ろめたさ〟を覚えたり、時に、一般的な「男らしさ」や「強さ」を求められると、うーんと悩んでしまったり…。そのくせ、自らの理想とするものと矛盾する態度がつい出ては「あんた、口ではええこと言ってるように聞こえるけどぉ、ひとの事なあ~も言えんざあ~(故郷の方言です)」と家族に言われてしまう自分もいます。
それでも、迷いながら、学びながら、考えながら、語り合いながら、誰かと自分を縛る「くせに」の呪縛から自由になること、〝~らしく〟ではなく、〝人間らしく〟を前提にした日本に変えていくこと……とても大きな〝思想闘争〟なのかもしれませんが、変えようとする人、変わろうとする人はたくさんいます。
そういう人たちと、そういう党と、「呪縛を解く」「そして変わる」一歩をふみだし続けたいたいと思います。

(兵庫民報2021年5月30日付)