2021年5月2日日曜日

観感楽学


菅総理が渡米している間に、コロナ感染は変異株が主流に代わり、兵庫も、大阪、東京、京都とともに三度目の緊急事態宣言下となった。医療体制はもはや崩壊寸前である。この現実をリアルに直視し、コロナ患者の増加と看護師配置の関係をみるため、看護師不足の現状を「日本看護協会」の資料を基に検証してみたい▼現在の診療報酬制度の下では患者数に応じて看護師を配置するのが近年の基準とされ、手厚い看護師配置基準でも、患者七名に対して看護師一名という配置基準。二十四時間患者対応が必要となるため一般病床(四十床)の場合、看護師数は二十九名となる。ただその病院の中でも、重症患者に対応する集中治療室は十床で、患者二名に看護師一名が基準とされ、計二十四名の看護師配置となる▼ところが新型コロナ患者の場合、この基準では対応できない。同じ十床でも十人の患者全員に人工呼吸器を装着する場合は、常時一対一の対応が必要で、看護師は四十八名が必要となる。さらに、このうち二名がECMO(体外式型人工肺)装着時は患者一人に看護師二名となり五十九名の看護師が対応するため僅か十床で一気に三十五人の増員が必要となる。重症患者の増加がどれほど危険で、看護師の負担を招くか、為政者は肝に銘ずべきだと思う。(D)

(兵庫民報2021年5月2日付)