2021年5月2日日曜日

山下よしき「そんな姿勢でどうやって」連載エッセイ34


「何度も流行の波が起こる。今後も起こりうる」―菅政権で新型コロナウイルス対策を担当する西村康稔大臣の答弁です(四月二十三日、衆院議院運営委員会)。
一瞬、耳を疑いました。直後に三度目の緊急事態宣言発出を決定しようとしているときに、多くの国民、医療従事者、中小事業者が不安を募らせているときに、あまりにひどい発言です。
私は「政府にはコロナを封じ込める姿勢がないのか」と問い詰めました(同日、参院同委員会)。西村氏は、どこの国でも流行は繰り返している、ハンマー&ダンスは常識だと開き直りましたが、強い対策と緩和を繰り返すハンマー&ダンスはすでに破綻しています。多くの国民は疲れ切り、なにより「流行の波」のたびに千人の命が失われます。
英国ではワクチン接種と徹底した検査――各家庭に無料の検査キットが配布される――によって、一時、新規感染者が一日数万人もあった状況を抑え込み、家族や友人と外で食事を楽しめる状況をつくっています。
政府が〝コロナを封じ込める〟立場に立たず、「何度も流行の波が起こる」という立場に立ってしまったら国民に展望はありません。
「そんな姿勢で、いったいどうやって国民の命と暮らしを守るのか」と迫る私に、西村氏は「私は誰にも負けないぐらい研究しています」。
失敗しても反省がなく開き直る――こんな政権に命と暮らしを託すことはできません。四月二十五日投票の三つの国政選挙で自民党は全敗しました。
(日本共産党参院議員・党副委員長)

(兵庫民報2021年5月2日付)