2021年5月2日日曜日

シリーズ 憲法が輝く兵庫県政へ(29)「住民合意のない名神湾岸連絡線計画は中止せよ!」日本共産党兵庫県議 いそみ恵子

環境影響評価書(2021年1月)より

名神湾岸連絡線は、沿道環境の改善などを目的に、名神高速道路と阪神高速道路5号湾岸線をつなぐために計画されている延長約二キロメートルの自動車専用道路で、事業費は、約六百億~七百億円といわれています。西宮市域での都市計画と環境影響評価の手続きが進められ、県の都市計画審議会で日本共産党だけが反対表明する中、計画案を決定。県とともに国土交通省は、環境影響評価書( 兵庫国道事務所/名神湾岸連絡線に係る環境影響評価 (mlit.go.jp))の縦覧手続きをすすめ、三月三十日、国直轄事業として新規採択することを発表しました。
しかし、沿道住民が組織する「名神湾岸連絡線を考える会」や住民からは、「道路が四層にもなるジャンクションになれば、広範囲に立ち退きになる」「橋脚によってコミュニティが分断される」「酒蔵への影響はないのか」「実施区域の学校など環境影響調査をしてほしい」などの声が今もなお、溢れています。
環境影響評価書(2021年1月)より

環境影響評価準備書に対する市長意見では、専門部会の意見を踏まえ、最低限の環境基準等を満たすという視点でしか対策が示されていないとして国に対し環境保全対策を求めています。連絡線ルートについても、周辺に住居や学校、福祉施設等が位置し、事業実施による生活環境への影響は大きいと指摘しています。
住民への配慮では、①事業目的や環境影響などについて住民に十分な説明を行い、要望・苦情などに適切に対処すること②事業実施の段階で積極的に情報を発信し、丁寧な説明で十分な合意形成を図ることを求めています。
騒音や振動については、現況から大幅に数値が増加、学校や住居等周辺への影響が大きいと思われると指摘。沿道環境の改善という目的を達成するために複数の環境保全措置を検討し、可能な限り環境影響を回避・低減すること。微小粒子状物質PM2・5についても予測手法が確立されていないことを理由に予測・評価が行われていないが関係機関と連携し、対策を検討することを求めています。
特に、地域からは、東西に国道43号、阪神高速3号神戸線が横断し、加えて中央部に二十八メートルのビルに匹敵する巨大なジャンクション、大規模な高架構造物が南北に縦断することで地域が分断される今津地域について、地域コミュニティを維持できるよう強く要望しています。
沿道環境の改善という目的一つとっても、一番大切な住民合意は、得られていません。コロナ禍のもと、優先させるべき新型コロナウイルス感染症対策、武庫川の河川改修など防災・減災対策にこそ予算を振り向けるべきであり、住民合意が得られていない名神湾岸連絡線計画を中止させましょう。

いそみ恵子議員

 

(兵庫民報2021年5月2日付)