2021年5月2日日曜日

宮本たけし「原発汚染水海洋投棄――野党連合政権でとめよう」連載「東奔西走」13


菅政権は四月十三日、関係閣僚会議を開き、漁業関係者との約束を覆し、事故を起こした東京電力福島第一原発から出続けている高濃度のトリチウム(三重水素)を含む汚染水の海洋投棄を決定しました。
菅首相は会議で「処理水処分は廃炉に避けて通れない課題。海洋放出が現実的と判断した」などと説明しました。東電に二年程度をめどに敷地から放出できるように準備することを求めています。まるで薄めて投棄すれば大丈夫であるかのように言いますが、たとえ五百倍に薄めても五百倍の量を投棄すれば同じこと、投棄されるトリチウムの総量が変わるわけではなく、漁業などへの影響ははかりしれません。
そもそも世界の海はつながっているのですから、原発汚染水の海洋投棄は日本だけの問題ではありません。また海は人間だけのものでもありません。そして今を生きる者だけの問題ではなく、私たちの子々孫々にまで及ぶ問題です。
先日、高校生のみなさんに率直に訴えました。菅政権の大臣たちはこの先、海で泳ぐのも魚を食べるのも、たかが知れています。しかし、高校生はまだ七十年も八十年も海とともに生きていかねばなりません。若いみなさんの意見も聞かずに勝手に決めることなど許されません。
海洋投棄は「二年程度をめどに」というのですから、まだ間に合います。今年必ず行われる衆議院選挙で菅政権を倒し、市民と野党の共闘で野党連合政権をつくり上げ、私たちの手で汚染水の海洋投棄を止めましょう。
(日本共産党前衆院議員)

(兵庫民報2021年5月2日付)