2021年2月21日日曜日

観感楽学


米軍のコロナ感染が問題になっている。昨年三月、米原子力空母内で千二百四十八人に感染が拡大。感染者の移送先に米軍が沖縄県と神奈川県の米軍基地を検討していた。最終的に米領グアムで下船したが日本移送案を日本政府や沖縄県などと事前協議した形跡はない▼他国の領土に感染者を運び入れる計画を検討することは日本の主権に関わる大問題。在日米軍には五百人以上の感染者がでている。日米地位協定によって米軍が出入国管理の手続き、検疫を免除され、基地を自由に使用できる「排他的管理権」も与えられていることが根底にある▼昨年九月末、陸上自衛隊で三十二人の感染者が出る初めてのクラスターが発生した。全国から百九十人が集められた教育訓練中、「宴会禁止」通達に違反。四十四人が貸し切りバスで酒類含むバーベキューパーティ。感染者が出た直後に各地に帰還したため十五都道府県二十八駐屯地で発生。隔離対象者は教官らを含め全国で約千人にも▼自衛隊内でのコロナ感染は全国で七百八十六人(一月十九日現在)。兵庫県でも五駐屯地で四十一人。感染経路・原因、原因に応じた感染防止策、感染者の行動履歴、濃厚接触者の特定など必要な措置は当然行われているだろうが、日常は見えづらい軍事組織の出来事にも注視したい。(K)

(兵庫民報2021年2月21日付)