2021年2月28日日曜日

兵庫県議会で新年度予算案審議始まる:保健・医療体制の強化、事業者・大学生への支援、県民の命と暮らしを守る施策こそ


二月十七日開会の兵庫県議会で審議中の二〇二一年度予算案一般会計は総額二兆七千三百四億円(前年比三六・八%増)で過去最大となっています。中小企業制度資金貸付金の増(約七千億円)、新型コロナウイルス感染症対策などによるものです。

歳入――コロナで県税収11%減

歳入について、県税等は、新型コロナウイルス感染症の影響等により企業業績や個人消費が落ち込み、前年比九百十九億円減の七千六百四十七億円(前年比一〇・七%減)と大きな減収となっています。
地方消費税収の県税に対する構成比は、三二・八%となっており、引き続き消費税にたよる県税収入となっています(グラフ)。 


地方財政計画上の財政不足額の増にともない地方交付税等は、四千七百九十四億円(前年比二一・五%増)が措置されています。そのうえで、さらに財源不足を補うために県債を、前年度比二・五%増の千二百八十三億円を計上。地方消費税収等の減収に対する特別減収対策債を百四十六億円発行するとしています。

歳出――不十分な感染症対応

歳出では、新型コロナウイルス感染症対策として入院医療機関等への支援(三百億円)、検査機能の充実(七億円)、ワクチン接種体制等の推進(十四億円)、新型コロナウイルス感染症対応資金利子補給事業(六十八億円)、がんばるお店・お宿応援(十四億円)など、不十分ですが、コロナ関連の対応策が盛り込まれています(左の表)。
地方財政計画では、全国で感染症対応保健師を現状の千八百人から二年かけて一・五倍、九百人を増員するとしています。しかし今回の県予算で保健師の増員は、七人にとどまっています。兵庫県の今年度当初の感染症対応保健師は、五十三人。二年で一・五倍化するとすれば、来年度は少なくとも十三、四人の増員が必要です。
一方で、コロナ対応で、病床逼迫が大きな問題になっているにもかかわらず、地域医療構想の病床削減を進めるための病床ダウンサイジング支援費(三億円)などが計上されています。
国で、小学校での学校編制標準を三十五人以下学級とする合意がなされ、教職員の増員が求められますが、予算案では、教職員数を七十四人削減。少人数学級に逆行しています。
県立高等学校教育改革第三次実施計画の策定が予算案に盛り込まれています。これは、「都市部では、適正規模維持のため発展的統合を検討」などと素案で示され、今年三月に提出される「ひょうご未来の高校教育あり方検討委員会報告書」に基づき、計画が策定されるものです。
投資的経費については、緊急経済対策補正と合わせると、ほぼ前年同水準となっており、大阪湾岸道路西伸部整備支援(一・三億円)、播磨臨海地域道路計画(一・二億円)、東播丹波連絡道路計画など不要不急の事業予算が確保されています。県庁舎等再整備事業については、コロナ等の影響で今年度の計画が来年度に持ち越され、新たな予算計上はありません。
また、アジアや羽田等への就航をめざす但馬空港での機能強化や、大規模アリーナについて井戸知事は、コロナ禍の状況もあり、いずれも今後慎重に検討するとしています。

運動の反映――特別支援学校新設など

この間の運動などを反映した事業も一定盛り込まれています。
阪神南地域での特別支援学校の児童生徒の増加が見込まれることをうけ、西宮市田近野町に県立特別支援学校が新設されます。
また急増する一時保護需要に対応するために、阪神間(旧川西こども家庭センター)と県中央部での一時保護所の整備が着手されます。

ねりき恵子党県議団長のコメント

新型コロナウイルス感染症対策について十一回にわたる申し入れを行ってきました。予算案においては、検査体制の拡充、保健師の増員など一定反映されましたが、十分とは言えません。不要不急の公共事業を削減し、保健・医療体制の強化や、事業者、大学生への支援、くらしを応援する施策などを強めるべきです。
一方、特別支援学校の増設など運動が実った成果もあります。
予算議会では、県民の切実な要望をしっかり届け、提案されている予算議案などを県民の立場からチェックし、施策の改善、要求実現のために頑張ります。



(兵庫民報2021年2月28日付)

 

 県税収に占める比率

2021年度 予算額 前年比 構成比
個人県民税 1814億円 △6.0% 25.7%
法人関係税 1345億円 △6.5% 19.1%
地方消費税 2312億円 △5.2% 32.8%

新型コロナウイルス感染症拡大防止対策 (医療提供・検査体制等の充実)

区  分 内  容 予算額
入院医療機関等の支援 入院病床、宿泊療養施設の確保、
 自宅待機者への対応等
300億円
外来医療体制の確保 発熱等診療検査医療機関の整備、
 地域外来・検査センターの運営
1億円
検査機能の充実 PCR検査費、検査機器整備費等 7億円
相談体制の強化等 保健所体制の整備、
 ワクチン接種体制の推進
14億円
合  計 323億円

新型コロナウイルス感染症対応地方臨時交付金充当事業 (主なもの)

緊急対応型雇用創出事業 28億円
中小企業制度資金保証料補助 31億円
がんばるお店・お宿応援事業 14億円

シリーズ 憲法が輝く兵庫県政へ(20)「農業は国の生命線」兵庫県農民運動連合会事務局長 田中眞一郎

人間は生きている限り、必ず食べ続けている。来る日も来る日も食べている。
もし、食べない日が続いたならば、死んでしまう。
何を食べようか?
お金を食べることはできない。
株券も食べることはできない。
自動車も食べられない。
仮想通貨も音楽も食べることはできない。
その人間が食べることができる食糧を作っているのが農業で、海から頂くのが漁業だ。
農業が人間の営みに根付いていれば、食糧の不安はない。
しかし、我国の政府は、
お金で食べる事ができれば食糧の不安は無いと考えている。
このまま、食糧自給率が下がったとして、世界を見渡すと、食糧を生産できない国は貧しい。
コーヒー豆しか生産しない国、チョコレート原料のカカオしか生産しない国、レアメタルしか産出しない国、みな貧しい国だ。
日本は?自動車しか生産しない国に進んでいる。
ますます、貧しい国になるだろう。
一方で、先進諸国は農業を手厚く保護育成している。
アメリカは自国の農家に毎年一兆五千億円配っている。
ヨーロッパも農業が職業として成り立つように補助金を出している。
だがしかし日本では年老いた農家が年金をつぎ込んで、意地になって農業を続けている。
もう日本の農業は、自民党と公明党の政権では五年持たないと思う。
農業は努力が必ずしも結果につながらない。
台風・異常気象・獣害・地震・津波。
被害にあった田畑を前にすると、「もうだめなんじゃないか」と思ってしまう。
しかしそれでも、農民は種をまき続ける。
私ならば心が折れるような洪水被害でも、笑って田畑を耕し種をまく姿を何度も見てきた。
ダメでもダメでも、続けるのが農業だと、最近おぼろげながら分かってきた。
悪い政治がその農業をますます困難にしている。
農業は国の生命線だ。
武術などで、急所というわずかな打撃で敵を打倒できるポイントがあるが、農業は国の急所なのだ。
真面目に国を思う政治家達ならば、急所を守るはずだが、まったく守っていない。
もう、時間がない。
今年は衆議院選挙が行われる。
農業の復権に関して、最後のチャンスになるだろう。
悪い政治を行うものは落選させ、国民の生活を大切に考える人を当選させよう。
政権与党の自民党と公明党に投票しない事が「今の世の中に満足していない」意思表示で、その数が大きければ、政権交代が実現する。
国民は今の世の中・政治に満足していない。
しかし、自民党と公明党と、その支持者は満足しているのだろうか。
このような日本にしてしまって、申し訳なかった。
政策を誤ったので、元に戻します。
などの発言を、まったく聞かない。
ならば全部、思い通り大成功なのだ。
労働者の賃金が下がり続けるのも大成功。
若者の死因トップが自殺なのも大成功。
年金支給額が下がり続けて、支給開始年齢が上がるのも大成功。
経済が冷え込んでいるのに株価だけ上がって金持ちがもっと金持ちになるのも大成功。
どんなに悪い政治を行っても、国民が我慢するようになった大成功。
諸行無常、このようなインチキがいつまでも続くと思っているなら甘い。
今年、必ず終わらせて見せる。
そして国の生命線である農業を守るのだ。
農業の経済規模はGDPの一%にすぎない。
だから、農業を守る経済負担は他産業を保護育成するより安上がりなはずだ。
国の生命線を守ることを思えば、アメリカ並みに一兆円支出できる。
今年行われる衆議院選挙で、インチキ政治を終わらせて、農業を守る候補者を国会に送りたい。
そして、兵庫県においては夏に知事選挙がある。農業の振興を県の経済政策の柱にすえる県政への転換を望みたい。
農民のように、決してあきらめず政権交代の種をまき続ける事が大切だ。

(兵庫民報2021年2月28日付)




21春闘決起集会:コロナ禍のなか労働組合で元気に声あげ公正な社会へ

兵庫県春闘共闘と兵庫労連は二月十六日、神戸市内で21春闘決起集会を開催、コロナ禍のため会場とオンラインで行いました。 


成山太志兵庫労連議長が開会挨拶(写真)。コロナ感染拡大で昨年来たたかいが制約されてきた。しかし九〇年代から闘ってきた「貧困と格差」を広げる新自由主義が感染拡大には立ち向かえないことが誰の目にも明らかになってきた。理論的には破綻したが、現実に打ち破るたたかいは、これからのたたかいにかかっていると述べました。
秋山正臣全労連事務局次長がオンラインで「格差なくし、八時間働けば人間らしくくらせる公正な社会へ転換せまる21国民春闘――コロナ禍 労働組合で元気に声あげ変えよう」と講演。
コロナ危機のなかで労働組合の団結で変えてきた全国の経験を紹介。国民春闘の焦点は、「諦めない」「仲間を増やす」「労働組合に団結する」「地域に出る」こと、ひとりの「仕方ない」からみんなで「変える」とりくみに国民春闘をしていこうと呼びかけました。めざすべき社会像を賃上げ、雇用、公共体制、改憲阻止の柱で語り、格差を見えるようにし、要求で対話、選挙で憲法が生きる政治に変えることを提起、会場からの質問にも答えました。
土井直樹兵庫労連事務局長が、三月十一日に全国統一行動としてパレードを行うこと、最低賃金の生計費調査と署名運動、5・3憲法集会成功への協力など具体的行動を提起。その後、医労連、国公から決意表明。
最後に、本田信幸国労兵庫地本委員長が、JR西日本はコロナ禍のもとで初の一時帰休を実施し、決まっていた一時金を減額、さらに乗客減で駅窓口削減などをすすめていると報告。いまこそ内部留保を頑張っている労働者に還元し、企業の社会的責任を果たさせる闘いをと決意を述べて閉会の挨拶としました。

(兵庫民報2021年2月28日付)

第6回「コロナ何でも相談」:電話次つぎ80件以上

二度目の緊急事態宣言が延長されるなか、二月二十日に「コロナ災害を乗り越える いのちとくらしを守る何でも電話相談」を開催しました。
昨年の四月に新型コロナウイルスの第一波が全国に広がるなかで初めて実施して以降二カ月ごとに行い、今回で六回目となります。
電話相談には、相談員として自由法曹団、兵庫労連、兵商連、社保協、生健会から十九名が参加しました。
十時から相談受付を開始すると、すぐに電話が鳴り始め、緊急小口資金の返済や、休業支援金を申請しても受け付けてもらえない、など切実な相談が寄せられました。
その後も、ワクチン接種についての相談や会社から突然事業所の閉鎖を言われて困っているなど兵庫会場では二十時までに、これまでで最高の八十件以上の相談を受け付けました。
相談者からは、政府に対して特別定額給付金や持続化給付金の二回目の実施を望む声や制度のはざまで給付が受けられないなど制度の拡充を求める声も多くありました。
新型コロナ感染拡大が長引く中で国民の生活はギリギリの状態になっている様子が現れた相談会でした。これまでにない相談件数が表すように政府は二度目の特別定額給付金や持続化支援金の支給を行うべきです。
相談者へのアンケートでも菅政権のコロナ対策について評価しないと答える相談者が多くありました。次回は四月二十四日に七回目の相談会を実施する予定です。
〔岡崎史典=兵庫労連〕

(兵庫民報2021年2月28日付)


ジェンダーわたしの視点「決めつけられた「らしさ」で苦しまないために」日本共産党兵庫九区国政対策委員長 福原ゆかり


わたしがジェンダーへの違和感をはじめて持ったのは、小学校低学年の頃です。大晦日に父方の祖父母宅で夕食を食べる習慣がありました。準備は祖母、母が行いましたが、片づけはなぜか母だけ。祖父母も父も暖かい部屋でテレビを見て、母は暖房もない薄暗い土間で片付けをしていました。「なんでお母さんだけがいつも片付けるの?」と直接母に聞いたことがあります。母はあきらめた口調で「こういうもんなんだ」と苦笑。わたしは納得がいかず、その年から妹と一緒に母と片付けをするようになりました。
わたし自身もジェンダーの問題にぶつかりました。一番は育休期間でした。「仕事を休んで家にいるから、掃除、料理など家事はちゃんとしなければ」「夫は働いて家にお金を入れてくれているから、負担をかけてはいけない」などの、家事=女性の仕事という典型的な思考に苦しみ、「自分はできない母親だ」と自分自身を追いつめていました。
最近では、候補者になったときにジェンダーを感じました。わたしは子どもの頃から「かっこいい」にあこがれていたので、男の子の洋服を着て育ってきました。人生初のつどいでは紺のジャケットを着ていきましたが、不評に不評(笑)「地味」「リクルートスーツ」「女性は明るい色を」など、アドバイスなのでしょうが、わたしは悔しくて悔しくて。男性候補は黒でも紺でもグレーでも何も言われないのに。求められる「女性らしさ」が本当に苦痛で仕方がなかったです。
社会的・文化的につくられた性別からの解放は、多くの人が望んでいるのではないでしょうか。決めつけられた「らしさ」で苦しんでいる人がたくさんいます。ジェンダー平等社会は、個人の尊厳が尊重される社会です。利潤第一主義の自公政権では実現できません。今年の総選挙で日本共産党を含めた野党連合政権を必ず樹立し、ジェンダー平等社会を実現したいと強く思います。

(兵庫民報2021年2月28日付)

民主主義の日本めざして――「川崎・三菱大争議」100年:第八回 神戸で日本最初の「婦人政談演説会」――こどもの権利と女性の自立のために女性参政権を、セクハラ根絶を――と広がる運動背景に

田中隆夫(治安維持法国賠同盟兵庫県副会長)

大争議には、治安警察法の下で政治的に無権利であった女性たちも参加していた。
一九二一年七月十日の争議団の三万を超す大デモの後、デモを禁止された十三日直後からは、運動会、水泳大会などの名目で示威行動は続けられた。十六日には、争議団は登山遠足会と称して、朝七時から摩耶山へ七千名、再度山へ三千名の示威行動を行った。暑さと参加者の多さで落伍者も多く、救護班が組織された。友愛診療所の馬島僴医師、賀川ハル、長谷川初音ら覚醒婦人協会、看護婦会の人々である。

新婦人協会、覚醒婦人協会など発足

一方、一九一九年夏、名古屋婦人講習会と幼い女工労働実態調査での平塚らいてう、賀川豊彦、市川房枝の出会いに続き、一九一九年十一月、四千名女性参加の婦人会関西連合大会で平塚により「こどもの権利と女性の自立のために女性参政権を!」と呼びかけた新婦人協会設立発表から運動は開始された。
新婦人協会は、権力の妨害を突破し、女五百十二名、男二百三十四名が参加、女性参政権獲得運動を進めた。
神戸では、大争議の直前一九二一年春、豊彦の妻ハルらキリスト者が、①婦人の能力を自由に発達させるため男女機会均等を②男女同価値観の上で、男女差を認め協力する③家庭の社会的意義を明らかにする④婦人・母・こどもの権利擁護、利益の増進を計る――を綱領とした覚醒婦人協会を発足させた。
*
そして、大争議の翌年一九二二年、治安警察法改正を勝ち取り、女性の政談演説会への参加・発起が可能となった。

下山手キリスト教青年会館に1500名、女性が4分の1を超え、熱気あふれる

1922年(大正11年)5月11日付「神戸又新日報」

五月十日夜、新婦人協会神戸支部主催で、一九〇〇年以来日本で初めて女性が参加できる政談演説会が、神戸下山手キリスト教青年会館を会場に開かれた。
参加者は千五百席を越え、女性が四分の一を超える参加で熱気にあふれた。平塚らいてうの祝電に続き五名の女性が演壇に立った。
「二十年来、親・夫・こどもに屈従、良妻賢母の美名で社会的権利を奪われたが、治安警察法改正で、自由の世界に解放された今、一部特権階級による憲政の美徳の名の下の専制政治を甘んじず、男女平等の参政権を要求し、女も同じ国民としての生活をせねばならない」「海外へ女性が売り飛ばされる、男の貞操へ罰則がなく、夫の性病で新妻が苦しむ法律の是正を」など今で言うセクハラ根絶などを訴えた。

共同の力で集会繰り返し女性の要求を組織

ハルも、後に芦屋浜のキリスト教会を設立する長谷川初音も、新婦人協会に入り、演説会弁士となり、豊彦も賛助会員で多額の寄付をするなど協力・共同の関係で活動を進めた。
関東婦人同盟(労働農民党系列の無産女性政治団体)活動家となる山内みなが、五月十日演説会は「兵庫県の……進歩的婦人団体――キリスト教婦人矯風会、女子キリスト教青年会……、婦人覚醒会……など共催の形式でした。神戸は、最初から賀川豊彦先生が春子夫人とともに、(新婦人協会)支部長の石原良さんに協力的であって、……この演説会も賀川夫妻の協力だと直感しました」と記している。
覚醒婦人協会は、新婦人協会の力の及ばない女性労働者の中に飛び込み、女性を組織する闘いを行った。この二つの団体の共同の力が、お互いの集会を繰り返して、女性の要求を組織し、神戸が日本初の女性演説会開催の場となった理由でもある。覚醒協会は、神戸の二百六十名を含め関西で四百十名となり、全国では八百名との記載もある。
大阪での労働組合活動の経験のある加古川出身の小見山富恵が、豊彦の秘書となり、覚醒婦人協会機関誌の編集を担当、会の方針にある女性労働組合運動の促進を担った。大争議の翌年には、小見山と労働総同盟が共に組合を組織し、日暮通の東神ゴム工場の女工が二割減の給与カットに反対し、要求実現の闘いを起こしている。

(兵庫民報2021年2月28日付)

神戸製鋼さん石炭火力発電所つくらないで――裁判日記(民事訴訟第10回)「石炭火力発電所建設の余地はどこにもない」


二月十六日、神戸地裁で開かれた神戸製鋼の石炭火力発電所三号機、四号機の建設・稼働差止めを求めた民事訴訟の第十回期日は「受忍限度論」「共同不法行為論」などの専門用語が飛び交いました。
要約すると「人口密集地に大規模発電所建設は①多数の住民を、長期間にわたり継続的に有害大気汚染物質に暴露させる。②国内外政策に反して長期に大量の二酸化炭素を排出させる行為は極めて悪質な加害行為である。この結果現実に被害が迫っている。さらに子どもたちの未来も侵害する」と神戸製鋼を厳しく批判しました。
また地球温暖化は、「行為と結果の関係が遠くに見えるが、排出とそれによる被害の発生は公害と同じであり、各企業が共同不法行為を構成している」として被害から救済するためにも裁判所が役割を果すようにと迫りました。被告の神鋼、関電からはいつもと同じで何ら反論もなく、次回の期日は四月二十七日(火)午前十時三十分より神戸地裁で開かれます。

これでは市民を守れない

報告集会では一月二日神戸製鋼の一号機がNOx濃度を超過するトラブルを発生させたが、神戸市が適切な対応をしていなかったことが紹介されました。
「神戸市は一号機のトラブル発生から再稼働まで、協定に基づく立入検査、指示、事案の公表など所要の措置を講ぜず、漫然と神戸製鋼の対応を認めたと推察される。これではどのような立派?な協定書であっても監視、指導運用の実態は、極めて不適切なものである」と指摘するとともに、建設が進む三、四号機の増設に際し、日本一厳しい「協定」を締結したというのが神戸市、神戸製鋼の「売り」であるが、監視・運用システムが、こうした実態であれば「協定」は「絵に描いた餅」であり、市民の安心、安全を担保するモノにならず、市民の「不安」をより高めるものです。
〔原告 廣岡 豊(写真右端)〕

(兵庫民報2021年2月28日付)

TEAM ANCHOR(中央区青年革新懇):コロナ禍のなか取り組み1周年


TEAM ANCHOR(中央区青年革新懇)は2月14日にZoomミーティングで総会と学習会を開き27人が参加しました。学習会では上脇博之神戸学院大学教授が「ゼロから分かる、政治とカネ」と題して講演しました。
TEAM ANCHORは2020年2月1日に結成総会を開き、今総会で1周年。結成総会後から新型コロナウイルスの感染拡大のため集会などができないなか取り組んだ須磨浦公園のハイキング企画やプチ映画会などが報告されました。
学習会で上脇先生は「河井克行・案里両氏による買収事件」「桜を見る会」など政治とカネをめぐる問題を解説しました。また「桜を見る会」に後援会員を恣意的に招いたのは自民党の党員数も得票数も減った状態で選挙に勝つためには後援会をひいきして招待しなければならないからだと述べました。そして裏金や税金の私的流用を正すためは野党の得票率を上げ、政権交代が必要だと呼びかけ、次の選挙が重要だと訴えました。
〔大前雅裕=TEAM ANCHOR〕

(兵庫民報2021年2月28日付)

清水ただし「消費税減税こそが効果的支援」国会レポート8


株価がバブル期に迫る高値となっていますが、足元の実体経済はまったくそれに伴っていません。「わしゃ、大根のカブしか知らんがな」という庶民の嘆きが聞こえてきそうです。
コロナ禍のもとで、富の集中が進み、格差が拡大しています。資産千億円以上の富裕層は、総資産を約十四兆円から約二十二兆円へと増やしています。他方、企業の倒産・廃業は大幅に増加し、就業者数は七十一万人の減少、完全失業者数はこの一年間で五十万人近くも増えました。
そもそも一昨年秋に実施された消費税率の一〇%への引上げが間違いだったのです。景気は冷え込み、個人消費が低迷。重い負担に苦しむ中で、コロナ不況がやってきた。国民はまさに二重の苦しみにあえいでいるのです。
消費税は、食料品、生活必需品や光熱費など暮らしに不可欠な支出にも課税され、コロナ禍で苦境にあえぐ国民にも容赦がありません。血も涙もない「悪税」と言えるでしょう。
だからこそ、消費税減税は、新型コロナの影響を、一番深刻なカタチで受けている、所得の少ない人と、中小零細企業への「効果的支援」になるはずです。一部の人にしか恩恵がないGOTO事業などよりも、消費税率を安倍政権が引き上げる前の五%にまで戻す、緊急減税こそ景気回復の決め手です。
二月九日の衆院本会議質問では、立憲民主党の議員も、「景気が回復するまでの期間、消費税は廃止するつもりはないか」と菅総理に訴えました。
総選挙では、消費税の引き下げが野党の共通政策となるよう、努力を続けていきます。ご一緒に力をあわせましょう。
(日本共産党衆院議員)

(兵庫民報2021年2月28日付)

非核の政府を求める兵庫の会学習会:監視社会論から現代中国社会を考える


非核の政府を求める兵庫の会は二月十三日、「コロナ禍の中の現代中国社会―監視社会論からの視点」と題した市民学習会を開催しました。
講師は神戸大学大学院経済学研究科の梶谷懷教授。
*
IT技術を駆使した「国家による個人の監視と隔離」でウイルスを抑えたと言われる「幸福な監視国家・中国」。IT技術による生活の利便性の向上は新疆ウイグル自治区におけるようなむき出しの「監視による暴力」とも共存しており、テクノロジーによる「監視社会」が自明化した現代において、私利私欲の追求を基盤に成立する「市民社会」と、「公益」「公共性」の実現をどのように両立させるのかという難問に直面していると、梶谷教授は指摘しました。
また、コロナ禍で世界中が監視社会へと進みそうないま、わたしたちにとってのかけがえのない「経験」を見つめ直し、それを守り抜いていくことが必要なのではないかと述べ、自然主義的功利主義を乗り越えるための思想としてのプラグマティズムへの注目が語られました。
講演は、会場とオンラインとのハイブリッド形式で開催。中国の内実を知りたいと、質問が相次ぎました。

(兵庫民報2021年2月28日付)

『風の電話』――「喪失」から「再生」の道をたどる旅:神戸映画サークル協議会3月例会


「もし、天国にいる大切な人に自分の思いを伝える事ができたら……」。岩手県大槌町に実在する「風の電話」に触発された作品です。もちろん電話線はありません。佐々木格さんが東日本大震災直後の二〇一一年四月に完成させたものです。以後、さまざまな人々が訪れています。
監督・脚本は『M/OTHER』などで知られる諏訪敦彦。オーディションで選ばれたモトーラ世里奈を主演に、西島秀俊、西田敏行、三浦友和らが脇を固めています。第七十回ベルリン国際映画祭国際審査員特別賞受賞作品でもあります。
東日本大震災で家族を亡くし広島県に住む叔母宅に身を寄せていた高校生のハルは、喪失した家族への思いを抱えていたある日、ヒッチハイクで八年ぶりに故郷である大槌町に向かうことを決意します。事故や災害から立ち直ろうとする人々との出会い、別れ、そして共に旅をするなどの中で「風の電話」にたどりつきます。
フィクションを通して再生の道を歩みはじめるハルたちの姿を描くことだけでなく、ひとりの演者としての立場と生身の人としての過去の経験などが作品に反映するように、あえてメモ的な台本をもとに出演者たちの内から湧き出る自然な気持ちを大切にして作られた作品です。
〔岡風呂賢=神戸映サ〕


『風の電話』(2020年/日本/139分)

3月19日(金)①11時②14時③19時、20日(土)①11時②14時③18時/神戸アートビレッジセンター KAVCホール/一般(事前予約)1,300円*参加日時を3月18日までにご予約ください/☎078‐371‐8550、Email kcc1950@kobe-eisa.com、URL http://kobe-eisa.com/ ★コロナ感染状況により神戸アートビレッジセンターが休館、例会が中止になる事もあります、映画サークルの事務所への電話またはホームページでご確認ください。 

(兵庫民報2021年2月28日付)

兵庫山河の会〈二月〉



残り柿鈴なりのまま冬来る収穫なきまま落ち果てるのか
 岸本 守

コロナ禍の中でも嬉しいこのニュース地球は動く平和への道
(核兵器禁止条約発効) 
 西澤 愼

七度の干支のめぐりの年賀状構想をねる宿雨ききつつ
 石井敏子

待つことに苛立ちし日は遠く去りのんびり生きる術を覚えぬ
 古谷さだよ

雪つもりラジオ体操遠のくが心とからだ焦らずあわてず
 加藤やゑ子

複製のゴッホの名画に掛け替えて明るき部屋で新年祝う
 鵜尾和代

怒り方母に似てきし我なると義父に似てきし夫が言うなり
 山下洋美

友が来てぽつりぽつりと語り合うコロナの向こうに沃野はあるか
 大中 肇

坂上の白雲めざし駆け上がれ青春の夢わするるなかれ
 山下 勇

コロナ禍で卒寿の義母が転倒すケアマネからの早口電話
 新井 幸

ホトケノザ春こじ開けて畦道のあちらこちらに小さな紅が
 塩谷凉子

(兵庫民報2021年2月28日付)



瀬戸恵子「ひなたぽっころりん」〈677〉

 


観感楽学「ホーモンとホートー」


訪問とは人をおとずれること、たずねること、と国語辞典にある。わざわざ辞書を引くまでもないのだが、与党議員が緊急事態宣言の深夜、銀座のクラブなどに出入りしていたニュースの新聞表現に引っかかったのだ。他は調べていないが毎日と日経は「深夜に銀座のクラブを訪問した問題」と説明したのである(背景色は筆者)▼あれっと思い漢和辞典や他の資料も訪問した。この言葉は紀元前八~五世紀を記述する中国の歴史書『春秋佐氏伝』にすでに出てくる。春秋時代の代表的な政治家である子産が隣国の王を見舞ったとき、君子がとるべき仕事を怠っているからと病因を解明した▼「君子には四つの時がある。朝は政治のことを聴き、昼は色んなことを人にたずね(訪問)、夕べには行うべき命令をととのえ、夜は身を休めること」やはり訪問は昼間なのだ。古代中国に行くまでもない。夏目漱石は『吾輩は猫である』でこう言っている。「(吾輩が)隣家の三毛を訪問するときの通路となっている」これは猫の行動なのでユーモアがよく効いている▼自公議員の行動はホーモンでなくホートーである。せめて、営業状態について事情聴取のために行ったという彼らの愚にもつかない言い訳を引用して「訪問」と括弧付きでやれば当方もニヤリとできるのに。(T) 

(兵庫民報2021年2月28日付)


編註:『春秋左氏伝』からの引用は昭公元年「晉侯有疾……」の段落にあります。原文は次のとおり。
君子有四時,朝以聽政,晝以訪問,夕以脩令,夜以安身,

吾輩は猫である』は青空文庫でも読めます。引用箇所は、「一」の5段落目にあります。

 

2021年2月21日日曜日

こむら潤衆院比例予定候補各地で宣伝:赤穂では、ふかまち直也赤穂市議予定候補とともに


日本共産党衆院近畿比例・兵庫8区予定候補の、こむら潤さんが県内各地、近畿各地で宣伝を行っています。2月15日は西播磨各市町で街頭演説。赤穂市では、ふかまち直也市議予定候補とともに訴えました。

(兵庫民報2021年2月21日付)

宝塚市日本共産党後援会新春の集い:近畿比例4人を必ず国会へ:清水ただし衆院議員、こむら潤比例予定候補訴え:宝塚市長選挙に挑む山崎はるえさんが挨拶


宝塚市日本共産党後援会は後援会総会&新春の集いをコロナ予防対策に万全を期して二月七日、ピピア売布ホールで開きました。 

後援会長の杉島幸生弁護士は、コロナの影響で文化行事のない集いだが勉強していただき活動に役立てて頂きたい。今年は市長選、県知事選、総選挙があります。がんばりましょう、と挨拶しました。 
ねりき恵子県議と、となき正勝市議が県政、市政について報告。 
こむら潤衆院比例候補は、――コロナ禍のもと、やっと国が三十五人学級をすすめると表明したことは明るいニュース。日本共産党はさらに中学校や高校でも少人数学級にすることを求めています。 
核兵器禁止条約批准を政府に求める意見書が尼崎市議会で一票差で採択されました。私は賛成討論に立ちました。次は国会で採決したいと思います。 
国民の命とくらしを守る政治をすすめるために全力を尽くします。ご支援よろしくお願いします―― 
と訴えました。 
清水ただし衆院議員は、自らが昨年末コロナウイルス感染でホテル待機した経験を語り、感染者・濃厚接触者を保護し治療する体制やPCR検査を広げることを強調しました。OECD平均から見れば日本は、医者は十四万人足らない、看護士はアメリカの五分の一、集中治療室は医療崩壊したイタリアの半分だと現状を告発。コロナ禍のもと消費税を下げた国は五十二カ国に上り、自民党の中からも期限付きとはいえ〇%にしようの声が出ていると報告しました。 
最後に、衆院選では比例選挙での支持を広げ、小村さんといっしょに四人当選を目指しましょうと訴えました。 
四月の宝塚市長選挙をめざす山崎はるえ弁護士も挨拶。当初、立候補をすすめられたとき「政治は分からないから」と断ろうとしたが、弁護士活動でやってきたように弱い人の立場にたってやることが民主市政をすすめることになると説得され、決意に至ったと話しました。「明るい政治、市民に開かれた政治」をすすめると表明し、会場から大きな拍手を受けました。 
集いは熱気にあふれ、意気高いものとなりました。 
〔勝部昭義=同後援会〕 

写真:ガッツポーズで決意を示す(右から)田中こう・横田まさのり・たぶち静子各市議、山崎はるえ弁護士、こむら潤衆院予定候補、清水ただし衆院議員、ねりき恵子県議、となき正勝市議 

(兵庫民報2021年2月21日付)

福原ゆかりさんと明石高校美術科卒のこむら潤さん明石駅前で街頭演説


日本共産党明石市委員会は二月十四日、明石駅前で、くすもと美紀明石市議の司会で街頭演説を開催しました。
こむら潤衆院近畿比例・兵庫八区予定候補、福原ゆかり衆院兵庫九区予定候補、辻本たつや明石市議がそろって訴えました。
「明石駅前も懐かしい」「やっと明石に来られました」とこむら潤さん。明石での街頭演説は初めてです。明石高校美術科の出身のこむらさんがデザインした明石市バスが最近まで走っていました。
こむらさんは、森オリンピック・パラリンピック組織委員会会長の女性蔑視発言を批判し、ジェンダー平等を掲げる日本共産党を応援いただき政権交代をと訴えました。
足を止めて聞いてくれる人や「写真をとってもいいですか」などの反応も。「暮らしSOS」をはじめたくさんのプラスターや「国会へ送ろう」の手作りの横断幕など掲げ約四十名がアピールに参加しました。
〔新町美千代〕

(兵庫民報2021年2月21日付)

日本共産党兵庫県議団コロナ対策第11次緊急申し入れ:高齢者・医療機関など一斉検査を


日本共産党兵庫県議団は二月十日、井戸敏三県知事に対し、新型コロナウイルス感染症対策に関わる緊急申し入れ(第十一次)を行いました。
申し入れでは、▽高齢者・介護施設、医療機関、障害者施設等の従事者、入所者、入院者を対象にしたPCR等による一斉・定期的検査の実施、▽すべての医療機関への減収補塡、▽クラスター発生の空床・休床補償は該当病棟だけではなく、病院全体の空床・休床を対象にすること、▽高齢者施設等での感染者の入院調整を急ぐこと、▽自宅待機者への往診・看護巡回や食糧支援、▽緊急事態宣言等で影響を受けるすべての事業者への補償、時短営業協力金については、早急な支給と定休日を支給対象にすること等を求めました。
県担当者は、「検査については、二月四日付厚労省事務連絡にもとづいて、対応を検討している。クラスター発生病院などに対する対応は引き続き検討する。高齢者施設等での感染者に対して、基本的には入院できるように調整するようにしている」などと回答。事業者への支援については「経産省が現在検討が行われているとのことで、それらも含めて、支援を強化したい」としました。各議員からは、「検査については、高齢者・医療施設など全県下での一斉定期的検査を行ってほしい」「困難に直面している事業者に手厚い支援を」などを再度要望しました。

(兵庫民報2021年2月21日付)

川西市が中学校卒業までのこども医療費を7月から無料化


日本共産党川西議員団(北野紀子〈写真右〉・黒田美智〈左〉・吉岡健次〈中〉)は、毎年「新年度予算編成にあたっての要望書」を市長・教育長あてに提出、それぞれ懇談を行っています。
二〇二一年度予算編成についても、二〇二〇年十一月十六日に百九十五項目にわたる要望書を越田謙治郎市長・石田剛教育長に提出・懇談を行い、二月三日、松木茂弘副市長と石田有司総務部長から「日本共産党議員団令和三年度予算編成要望・提案に対する回答」についての懇談を行いました。
議員団が、重点項目として要望していた「こども医療費・中学校卒業までの無料化」が七月から実施されることになりました。兵庫県と同じ基準の所得制限が設けられますが、これで約七割のこどもたちが通院・入院とも医療費が無料になります。小学校三年生までなら約九割のこどもが対象になります。
長年、乳幼児・こども医療費の無料化については、一般質問等で取り上げ、市民からの請願には紹介議員になって採択に向けて奮闘する等粘り強く取り組んできましたが、やっと中学校卒業まで到達しました。引き続き、所得制限をなくす・食事代等への支援・十八歳までの医療費無料化等に取り組んでいきます。
他に、留守家庭児童育成クラブの保育時間が前後三十分延長になる(八時~十九時)、医療的ケア児への看護師が二名配置される等も前進しています。
〔黒田美智=川西市議〕

(兵庫民報2021年2月21日付)



シリーズ 憲法が輝く兵庫県政へ(19)「兵庫県政の地球温暖化対策に疑問」電力兵庫の会事務局長 室井正純


兵庫県は、「兵庫県地球温暖化対策推進計画」(第四次)の見直し案に対する県民意見募集手続き(パブリック・コメント)を行うと一月二十六日に発表しました。
これは、菅首相が昨年十月二十六日衆議院本会議にて「二〇五〇年までに温室効果ガス排出実質ゼロ」を表明、ただし原発推進・石炭火力発電維持のままで、その欺瞞性が批判されています。兵庫県知事も二〇二〇年九月二十九日の県議会本会議で、長期的な将来像として「二〇五〇年までに二酸化炭素排出実質ゼロ」と発言したことを受けて審議会で見直し案を検討してきたものです。
「兵庫県地球温暖化対策推進計画」第四次計画(二〇一七年三月策定)では温室効果ガス排出量を二〇三〇年度に二〇一三年度比マイナス二六・五%としており、今回の見直し案では「二〇五〇年までに二酸化炭素実質ゼロ」をゴールとすると発表。
「二〇五〇年実質ゼロ」をめざすことは歓迎、評価できますが、発表された見直し案を見ると、第四次計画の二〇三〇年二酸化炭素排出削減目標をわずか八・五%(最大一一・五%)上積みし、再生可能エネルギー導入目標は強化するとしながら七十億キロワット時(再エネ比率約一七%)から八十億キロワット時(再エネ比率約二二%)とわずか十億キロワット時に引き上げたにとどまっています。とても「二〇五〇年実質ゼロ」を実現できるような内容となっていません。
「実質ゼロ」への実現に向けた取り組みでは「自分で使うエネルギーを自分で作る暮らし」とし「(再エネ)の需要変動調整に貢献する暮らし」とあり、他にも県民に責任転嫁するような記述が見受けられます。県としてこのような取り組みに支援、補助することが求められます。
千葉大学倉坂研究室と認定NPO法人環境エネルギー政策研究所の「永続地帯二〇一九年度版報告書」によれば、電力自給率が一〇〇%を超える市町村が二〇一五年三月末で百カ所に達しています。都道府県別では、地熱が豊富な大分県が三八%で一位、兵庫県は一三・五一%で三十三位でした。兵庫県は山、河の自然環境に恵まれた土地柄です。県には再生可能エネルギー潜在量(太陽光、風力、小水力、地熱、バイオマス等)の調査を進め、地域で積極的に利用できるようにする支援・補助を求めます。
兵庫県下では、瀬戸内海沿岸に重厚長大産業のほか多数の火力発電所が立地しており、県排出の六割を占めていることから、脱炭素型の産業・経済構造への転換を県民、地域と共に進めるべきですが、これが示されていません。
県下では、石炭火力発電所が六基あり、神鋼火力発電所は二基百四十万キロワット、年間七百四十万トンの二酸化炭素を排出しています。また現在、新しく神鋼は二基百三十万キロワットの石炭火力発電所を建設中です。その他石油、LNGなどの化石資源を燃料とする火力が多数立地しています。
兵庫県政が「二〇五〇年温室効果ガス実質ゼロ」を目標とするのであれば、神鋼火力発電所の建設中止を求めるべきです。また化石燃料の火力発電所は時期を区切って廃止を求めましょう。温室効果ガスの排出を固定化する恐れがあるエネルギー政策の転換として、脱石炭、再生能エネルギーの主力電源化に向けて県が明確な期限付きの削減目標を制定し、二酸化炭素大量出企業への対策強化を具体的方策で示すべきです。
多くの県民意見を集中させ、真に「二〇五〇年実質ゼロ」が実現できるような内容に変えさせていこうではありませんか。

(兵庫民報2021年2月21日付)


原発なくす会連続講座:送電線使用料に原発費用


暮らしの基盤である電気、将来は自然エネで地産地消へ大転換します。その電気を消費者へ届ける流通設備について「どうなるの?これからの送電線・配電線」の講座を二月四日、兵商連会館で開きました。主催は「原発をなくし自然エネルギーを推進する兵庫の会」で、解説は「電力兵庫の会」が画像で行いました。
今は遠くの大規模な原発や火力発電所から五十万ボルトで長距離送電です。何回か変電所で電圧を下げ、市街地をたくさんの電柱で配電しています。この設備は地域独占してきた十電力会社のものでした。しかしこれからは〝電力システム改革〟としてそれぞれ切り離し、自然エネ発電にも公平に使用させることが急務です。
しかし東電や関電に見られるように所有権を離さず、持ち株会社で運営を続けています。なぜなら原発にしがみつく経営のため、私たちが支払う電気代のうち送配電線の使用料金(託送料)の原価に原発費用を含めているからです。菅政権になって、今までの使用済み核燃料処理費の一部だけでなく、さらに東電原発事故賠償金や廃炉費まで含めました。世の中がコロナ禍で大変なのに、こうした政府や電力会社の欺瞞的な動きへの注意喚起もありました。
参加者から活発な質問や意見も出されました。特に今国会で議論される「二〇五〇年温室効果ガスゼロ方針」に基づく第六次エネルギー基本計画の改正について、国も県もパブコメ・意見募集がされていて、言葉は立派だが実態は「原発推進・石炭火力継続」なので、急いで多くの人々とともに、菅政権・兵庫県政へ意見集中することになりました。
〔速水二郎=同会〕

(兵庫民報2021年2月21日付)

関西電力神戸支社前行動が450回:原発ゼロ、再稼働反対訴え毎週金曜日


二月十二日、関西電力兵庫支社前の原発ゼロ、再稼働反対の行動が二〇一二年七月六日から毎週金曜に絶やすことなく四百五十回目を迎えました。
コロナ禍のもとでの行動で、パレードをやめ、集会だけになりました。「関西電力原発やめろ 老朽原発もううごかすな」「福島を忘れない 福島は終わってない」「原発とめよう!原発やめよう!原発のない日本をつくろう!」などコールや替え歌で訴えました。
参加者の原発ゼロへの思いの交流もされました。「久しぶりに参加した、四百五十回も続けてきたのはたいしたもんや」「福島の現状はまったく変わってない、核燃料サイクルも破綻している。もうやめろ」など福島の現状に胸痛める発言、電力の会の速水二郎さんが、先日の大阪地裁での差し止め判決について、老朽原発の耐震基準が住宅より低い数値は間違いと判断、世論で裁判も変わってきている。さらに声をあげようと説明しました。
首都圏反原発連合のミサオレッドウルフさんからのメッセージも流されました。ミサオさんは、「東京は感染拡大で官邸前行動は中止して、いま三百九十五回で止まったまま。神戸のみなさんの開催のご苦労に敬意を表したい。オリンピック組織委員会の森会長の辞任は、日本の社会も変わり始めたのかと感じさせる。福島原発事故から十年たってまだ原発が存在する異常など、社会は歪んでいる。首都圏反原連は三月末で休止するがメンバーはそれぞれのところで発信・行動し続ける。ともにがんばりましょう」と激励しました。
終わりに、事務局の橋本銀河さんが挨拶。橋本さんは――
二〇一二年七月六日からはじまったこの行動は、今日で四百五十回目を迎えました。本日の参加は三十五人で、これまでの行動参加者は、延べ二万一千六百五十五人。大阪地裁での大飯原発設置許可取り消しの判決を認めないということは、科学的な対応を無視した安全神話をまた繰り返すことになります。関西電力は老朽原発の再稼働を進めようとしていますが、地元同意の条件でもある核のゴミの行き場も決められない状況で、原発マネー不正還流もいまだに決着がついていません。どこの面からみても八方ふさがりなのが、原発に依存する関西電力の現状ではないでしょうか。この行動に参加する様々な人と知恵と力を寄せ合って、更に広げていけるようにしていきたいと思います。来月三月十一日で東京電力福島第一原発の事故から十年です。同じように私たち一人ひとりの声は、関西電力や政治が向き合うべき当事者の声です。原発のない社会となるよう、引き続き行動していきましょう
――と訴え閉会しました。

(兵庫民報2021年2月21日付)

兵庫県憲法共同センター総会:地域から、分野から共同広げよう:「5・3憲法集会」は東遊園地に2千人とネット配信で


兵庫県憲法共同センターは二月六日、総会を神戸市内で開きました。コロナ禍のなか短時間で行い、兵庫県革新懇と共催の全県地域と分野の交流会議は延期しました。
津川知久代表が、「秋までに総選挙の実施の今年はアベスガ政治にピリオドを打てるチャンスの年。『いのちとくらしを守れ』は、もはや待ったなし。アベスガ政治が壊したものを再建し、コロナ危機が求める新しい社会の転換を」と情勢と活動方向を提起。①政治的・道義的頽廃きわまった菅自公政治②明文改憲の露払い、国民投票法改定へのこだわり変えず③壊憲ストップ!憲法いかしていのちと生活守ろう!④わたしたちの取り組みの基本方向の柱で、市民と野党の共闘で政治は変えられる、改憲を許さず憲法を生かす政治を求め、大いに工夫して地域から分野から共同を広げようと訴えました。
和田邦夫事務局長が取り組みの経過と当面の方向を提案し、田中邦夫さんが会計報告しました。
討議・交流を受けて、津川代表がまとめの挨拶。「コロナで絶対に矛盾がある。感染防止に接触を断つ必要がある。一方でコロナ対策求め、スガ政治を終わらせるには交流と働きかけが必要。菅政治の批判に終わらず、〝こういう風に政治を変えられる〟と探求しながら希望を語れる到達つくってきた。大いに語っていこう」と呼びかけました。
*
戦争法反対以来、兵庫県での共同の集会としてとりくんできた「戦争させない!憲法こわすな兵庫県総がかり行動実行委員会」の「5・3憲法集会」についても報告されました。
▽五月三日、会場は神戸東遊園地。集会は密にならないよう二千人規模。ネット配信も行うハイブリッド方式で開催。▽メインスピーカーは学術会議会員任命を拒否された芦名定道京都大学教授(キリスト教学)。▽開催へ向け五月三日付新聞への意見広告運動に取り組む。個人千円団体五千円(集会賛同金含む)で四月十七日締め切り。振込用紙付きチラシを作成して募集します。

(兵庫民報2021年2月21日付)

民主主義の日本めざして――「川崎・三菱大争議」100年:第七回「日本全国の労働者と資本家の争議」


田中隆夫(治安維持法国賠同盟兵庫県副会長)

一九二一年(大正十年)の川崎・三菱大争議の記録映像は、戦争終了まで官憲には極秘に大原社会問題研究所の井戸の中に隠されていた。一九五八年に再編集された映像が今、二十二分の『灯をともした人々』DVDに収録され、七月十日の数万人のデモの実際の映像も見ることができる。
暴力を伴う直接行動のサンディカリズムを排し、整然と続く労働者の大行進、市民の応援、新聞社の窓からのデモ隊へのビラ配布、神戸駅に到着する大規模な関西からの支援の群れ、同じ神戸でデモを経験する私たちには考えられない数万規模の参加者、見る人は感動し、心を奮い立たせる。
現憲法二十八条にある団結権、団体交渉権等やストライキ権は、一九〇〇年施行の治安警察法十七条では、仲間を労働組合に誘うことも含め、犯罪として処罰。その法律の下で、ゼネストに近い圧倒的な労働者の参加と市民の支援が行われた。
デモの指導者賀川豊彦の理論とサンディカリズムとは、資本主義を打破し、新しく築く社会の在り方では、同じ労働組合主義として多くの類似点があった。決定的違いは、その実現の手段を非暴力で行う点であった。また、争議の主導権を握った川崎・三菱造船所の組合は、日本で最も近代的労働者集団となり、暴力的直接行動ではなく、要求を基礎にし、二年前川崎ではサボタージュ闘争、三菱で四年前と二年前に組織的争議を経験していた。
大争議の最大の特徴は、二造船所労働者が友愛会神戸連合会を中軸に全神戸の未加盟労組、未組織も含め単一の大争議団を組織、非暴力で統制ある行動が展開されたことにある。個別経営の枠を越えた労資の階級対階級の闘いであり、日本で初めて労働者が階級として表に現れてきた争議であった。
歴史家落合重信は『増訂 神戸の歴史 通史編』でこう記した。
「惨敗したとはいえこのことはまた、労働者の階級的な力量と団結の力を誇示しながら資本家の政策に変更を迫る行為を堂々と展開、労働組合の成長ぶりを示したものであった。したがって一〇年争議はまさに『日本全国の労働者と資本家の争議』であった」
約千三百名解雇、約百名収監となったが、彼らは、関西圏で再就職は官憲の妨害にあい、全国の新たな地で労働運動や、地元に帰り新たな農民運動の担い手等になった。

国会での新動向
国会でも変化は起きた。野党憲政会党首加藤高明は、争議の最中七月、「議会の欠陥は、無産階級の代表がいないこと、議会で二極対抗で調和をはかるべし」と比例代表制の普通選挙を主張。社会権に基礎を置く社会政策により、労働者階級の体制内化を経済的に達成し、社会民主主義政党を育成すると考え、野党国民党と協同、普通選挙法立案に踏み切った。
神戸選出の野田文一郎は争議団に接触、二十日には「今回の争議は産業衰退が原因の失業問題で労働者が不安を感じた結果、団結権を要求した立法に関する争議」と報告し、立法対応を説いた。神戸選出小寺兼吉は、党神戸支部の決議「労働争議は、労働組合法案、疾病保険法案の通過で根本解決を。」と「姫路師団出兵反対声明」を紹介。神戸へ調査団を派遣し、三十日「産業衰退、貿易不振、失業続出、生活の脅威甚だしく、制度の欠陥とあいまって労資の争議を誘発し、労働問題への理解と方針のない政府の責任を問う決議」を党として採択。対して政友会・原敬内閣は、終始争議抑圧の対応であった。
憲政会は、争議終結後「争議の帰結点は①資本家は速やかに団体交渉権を認めよ②工場管理委員制度を樹立せよ③利益配分の制度をつくること、根本解決には立法措置を。」と社会政策の再検討を開始。一九二二年議会に、普選と共に、労働組合法案、失業保険法案、職業紹介所法改正案、疾病保険法案、工場法・鉱業法改正案の提出をする。

写真:示威行動は水泳大会など様々な形で行われた(『労働争議示威行動 写真絵葉書』川崎三菱大争議五十周年記念実行委員会、一九七一年復刻)

(兵庫民報2021年2月21日付)

ノーモアヒバクシャ近畿訴訟・傍聴記:被爆者援護施策でも「法律解釈を勝手に変える」のか?

副島圀義

二月五日、大阪地裁でのSさんの事件の弁論。
「原爆症と認定された病気自体の治療が終わっても、その後遺症治療が続いている」ケースでの手当支給について、裁判所は国に「いままでの運用はどんなものだったか?」と、資料提出を求めていました。
その資料(一九九四年の事務連絡)がギリギリ一週間前に出されたのです。
そこには「治療内容が適切であれば医療特別手当は継続可」とある、というのですから、下咽頭がん切除に伴う嚥下障害や甲状腺機能低下症で闘病を続けている被爆者に対する手当打ち切りの不当性が「国の基準に照らしても」明らかになったということでしょう。
裁判長が双方に「この事務連絡を前提として争点を鮮明にしたらいいのか?」と尋ねたのはなかなか興味深い場面でした。

しかし国側はなお、①嚥下障害や甲状腺機能低下症が、下咽頭がん切除に伴う後遺症であるかどうか?、②原告が受けている嚥下障害や甲状腺機能低下症についての治療が「要医療性の範ちゅう」にあたるのかどうか? を争う姿勢の様子でした。
これらは単に「往生際が悪い」ということではないようで、前回(昨年十一月十三日)のレポートにも書いたように、国は原爆症認定後の「更新手続き」自体の「見直し」を近々やろうとしているそうです。
藤原弁護団長が「従来の取り扱いを勝手に変えて国民を苦しめる」と批判していました。
いまの政府にとって「法律の解釈を勝手に変えてしまう」のは、「しょっちゅうやっている」ことかもしれませんが、被爆者援護施策でも……なのでしょうか?

(兵庫民報2021年2月21日付)


かしば優美さん市長選に:「困った人にやさしい伊丹市へ」


伊丹市長選挙は四月四日告示・十一日投票で行われます。
日本共産党阪神北地区委員会は、市議として七期にわたり市政をただし、市民の要求を市政に届けてきた前伊丹市議の、かしば優美さん(69)を公認候補として擁立することを二月十五日に発表しました。
かしばさんは、自己責任を押しつける菅政権を批判して「困った人にやさしい」伊丹市政、市民が主人公の市政へ転換する決意を表明しています。
喫緊の課題として、コロナ危機から市民の命とくらしを守り、地域経済をたてなおすために、積極的なPCR検査の拡充や医療・介護施設などへの社会的検査、中小企業・業者支援を行うことを強調しています。
さらに、▽子どもの医療費無料化を所得制限なしに中学三年生まで拡充▽近畿中央病院跡地に医療機関を誘致し、病床数を減らさない▽老朽化市営住宅早期建て替え▽市バス七十歳以上無料パス継続――など市独自施策に取り組みたいとしています。
*

かしば優美さん略歴 京都府綾部市生まれ。鳥取大学卒。灘神戸生協(現コープこうべ)などに勤務。九一年から伊丹市議七期。現在、党阪神北地区常任委員。


(兵庫民報2021年2月21日付)

大門みきし「ホワイトリボン」連載エッセイ59


二月十日、森喜朗氏の女性蔑視発言に抗議するため、野党議員は白い服や白バラを身に着けて本会議にのぞみました。白は女性参政権運動以来、ジェンダー平等のシンボルカラーです。私はバラではなく、白いハンカチをリボンのような形にして胸ポケットに差し込み議場に入りました。ところがリボンには見えなかったのか、「大門さん、ぐにゃぐにゃですよ。直してあげましょうか」と他党の女性議員に笑われてしまいました。
四年前、渋谷の小さな映画館でカナダ映画『静かなる叫び』を観ました。一九八九年にモントリオール理工科大学で実際に起きた女子学生射殺事件を題材にした映画です。犯人の男子学生は、自分の人生がうまくいかない理由は女性の社会進出にあると思い込み、女子学生を十四人も殺害したあと自殺しました。女性蔑視と暴力の深刻さを示す衝撃の事件でした。
「自分たち男性には女性への暴力に反対の声を上げる責任がある」―この事件をきっかけに男性が主体となった女性差別反対のホワイトリボン運動がカナダから始まり、世界に広がりました。ホワイトリボンには男性の自分自身への問いかけが込められているのです。
事件で重傷を負った機械工学専攻の女子学生バレリーは回復して念願の航空会社の設計士になります。彼女は後遺症に苦しみながらも結婚、妊娠し、映画のラストシーンでこう語ります。「男の子が生まれたら愛を教えます。女の子なら世界にはばたけと教えます」。
(日本共産党参院議員)

(兵庫民報2021年2月21日付)

ジェンダーわたしの視点「家庭内のミクロな成功」Team ANCHOR(青年革新懇)槇原友紀


ジェンダー平等の階段に座っていた夫が、自分で階段を上がるようになった話をします。
わたしの父は夜勤もある仕事をしながら、労組に新聞を配達し、定年後も八十歳前まで立ち仕事。母はパート勤務しつつ、家事と三人の子育て全般をしました。食糧難を経験した父は食べ物と作り手への感謝の気持ちを口にし、買い出し同伴、重い荷物運び、ゴミ出しや燃料と車の管理などをしていました。たまに適当な煮物を作ってくれたり、朝市でおこわや漬物を買ってきてくれたり。
わたしにとって上司でもある夫は、在日コリアン長男で家事・育児はほぼわたしにまかせきり。わたしが市民運動や資格試験で疲れ、「手伝って」と言ったり省略すると、コロナ禍によるストレスもあってか深酒暴言、破壊行為に発展しました。途方に暮れ活動を削り、家事・育児はもう期待しないと伝えたところ、夫はしばらくして一念発起。収納を工夫し、朝の家事を手伝い、休日には五歳の娘と手作りお菓子に習慣的に取り組むまでに。家事の効率を上げたい、お金をかけずに娘と共通の時間を持ちたいという願望も叶えました。悪い習慣は減り、掃除や皿洗い、買い出しの手伝い、豆を挽いてコーヒーを淹れたりと分担を増やしています。予想外で本当に嬉しかったです。
互いに譲歩して共通の目標、それぞれの理想を念頭に補完して改善し、負担を減らしていくやり方で進むことができました。しかし、一時的でもパワハラ言動はすべきでないですね。
社会では相手の行動を非言語で意図せずも拘束してしまうことが自他共にあることが気になりますが、目的と意思を明確にして、満足できるその場の定型をみんなで探るといいと思います。
夫が家事・育児の負担を少しでも受け持ってくれるのなら、自分も夫の心労を減らすべく仕事や学習に集中する時間を少しでも増やし、社会変革によって差別と格差をなくしてハードルを下げる方法で、少しでも負担減を進めていきたいです。家族内のミクロな成功で希望が見えたところです。

(兵庫民報2021年2月21日付)

こんにちは♡こむら潤です!12「みんながやりたくなる政治へ」


私には子どもが三人います。子どもたちは乳児期から保育園にお世話になりました。両親や祖父母にも子育てを支えてもらえたのは有難いことです。
私自身が、おばあちゃんっ子で育ったこと、母方の八百屋がある市場で「市場の子」として育ったことから、我が子にも親と子だけの人間関係でなく、できるだけたくさんの人と関わって大きくなってほしいと思ってきました。また、私が両親のライフワークであるアマチュア人形劇活動に連れられて行ったように、私のバリ舞踊の活動にも、できるだけ子どもを一緒に連れていきました。
保育園で保護者仲間のNさんに勧められ父母の会に入って以来、保育園、小学校、中学校で、保護者会の執行部や会長職の活動を続けてきました。
私は、我が子のため、教育のためというよりも、私自身が親として「やりたいこと」や「やるべきこと」を続けてきました。自身が楽しくないことはしない質。小学校のPTA活動では、『親の活動=オヤ活』とネーミングし、「お互い様」の支え合いで負担を感じず、楽しく積極的にみんながやりたくなる活動を心掛けてきました。小学校のPTA会長を卒業する年、「執行部に入りたい」という人が名乗り出てきたときは、それまでの活動が認められた思いがしました。
子育ては親育て。子も親も笑顔になれることが大事。それは「政治」も同じではないでしょうか。国や一部の政治家だけじゃなく、国民みんなが心から笑顔になれる政治に変えましょう。
(衆院近畿比例・兵庫8区予定候補)

(兵庫民報2021年2月21日付)

亀井洋示「1兆円イージス艦止めコロナ対策に」


(兵庫民報2021年2月21日付)

観感楽学


米軍のコロナ感染が問題になっている。昨年三月、米原子力空母内で千二百四十八人に感染が拡大。感染者の移送先に米軍が沖縄県と神奈川県の米軍基地を検討していた。最終的に米領グアムで下船したが日本移送案を日本政府や沖縄県などと事前協議した形跡はない▼他国の領土に感染者を運び入れる計画を検討することは日本の主権に関わる大問題。在日米軍には五百人以上の感染者がでている。日米地位協定によって米軍が出入国管理の手続き、検疫を免除され、基地を自由に使用できる「排他的管理権」も与えられていることが根底にある▼昨年九月末、陸上自衛隊で三十二人の感染者が出る初めてのクラスターが発生した。全国から百九十人が集められた教育訓練中、「宴会禁止」通達に違反。四十四人が貸し切りバスで酒類含むバーベキューパーティ。感染者が出た直後に各地に帰還したため十五都道府県二十八駐屯地で発生。隔離対象者は教官らを含め全国で約千人にも▼自衛隊内でのコロナ感染は全国で七百八十六人(一月十九日現在)。兵庫県でも五駐屯地で四十一人。感染経路・原因、原因に応じた感染防止策、感染者の行動履歴、濃厚接触者の特定など必要な措置は当然行われているだろうが、日常は見えづらい軍事組織の出来事にも注視したい。(K)

(兵庫民報2021年2月21日付)

2021年2月14日日曜日

個人の尊厳とジェンダーを学ぶ:難しいと思っていたけど楽しかった:日本共産党神戸西地区委員会が学習会


日本共産党神戸西地区委員会は二月七日、「個人の尊厳とジェンダーを学ぶ」オンライン学習会を神戸市内で開催、二十三人が参加しました。講師のあかたちかこさん(京都精華大学非常勤講師・思春期アドバイザー)(写真2枚目右)は京都の自宅からリモートで講演を行いました。

あかたちかこさんの講演


あかたさんは、
――東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長の女性蔑視発言は大問題。国内外から非難され、世界に日本がどれだけ遅れた国かを示した。
ジェンダーとは社会が作り出した性差のことで生きづらさの原因。女や男でなく誰もが楽に生きやすい、しんどくない社会がジエンダー平等社会。未だ世界で達成した国はなく、日本共産党は党大会でそれを実現しようと決意した。これはすごい事です。
私は家でポテトチップス食べてテレビを見ていたい。楽やもん。でも、しんどくない社会に変えたいから、ジェンダーについて語り、日本共産党の応援にも出かける。みんなで楽しく生きられる社会を目指しませんか。生きづらい世の中変えましょうよ!――
と熱く語りました。

会場の参加者からも活発に質問

会場の参加者からは、「男女平等からジェンダー平等へとなぜ発展したのか」「党内にジェンダー平等の認識を深めるには」「男性の生きづらさ、特に若い世代の実態は」「フランスのパリテ法のようにしないと変わらないのでは」「ロスジェネ世代の息子へ何と励ましの声をかければ良いか」「オリンピックの開催についてどう思うか」「世界中で夫婦同姓を強制されているのは日本だけだが、どうしてか」「神戸市教育委員会のLGBTに対する考え方が遅れている背景は?」とたくさん質問が出され、あかたさんは一つひとつ丁寧に答えました。

赤田かつのりさんのエピソード

講演に先立ち、赤田かつのりさん(神戸西地区ジェンダー平等委員会責任者・衆議院兵庫三区予定候補)(写真1枚目)が主催者を代表して挨拶。「幼いころ、名前の〝赤〟というのが〝女色〟だからと、よくからかわれた」とエピソードを紹介しました。 


地区ジェンダー平等委員会で議論を重ね初めてのリモート開催にも挑戦

日本共産党神戸西地区委員会は、昨年八月にジェンダー平等委員会を部員六人で発足させました。
十一月の会議では、党内外での学習、他団体との交流を重視することを確認し、月刊「学習」二〇二〇年四月号に掲載された志位和夫委員長の講義「ジェンダー平等社会の実現を・綱領一部改定について」学習しました。問題意識を出し合う中で、ジェンダーが身近に感じられる学習会をと、あかたちかこさんを講師に呼ぶことを計画しました。
あかたさんには快く引き受けていただきましたが、緊急事態宣言が発令され、中止の選択肢がある中、あかたさんからの提案で、リモートで開催することになりました。
西地区委員会として初めてのリモート学習会、さらにスマホやYouTubeでライブ配信をと準備を重ね、チラシも日曜版、日刊紙に折り込みお知らせしました。当日、トラブルでライブ配信ができず、予定して時間をとっておられた方々に申し訳ない結果となりましたが、翌八日から録画をYouTubeで配信しています。
少年院で「性教育」を、大学では「ジェンダー論」を教えている、あかたさんならではの分かりやすい語り口に、参加者からは「難しいと思っていたジェンダーについて楽しく学習できた」「もう、資本主義はこれ以上無理やで! 数時間働いたら好きなことのできる社会にしたい」「生活の隅々にジェンダー平等を浸透させる努力を続けたい」と感想が寄せられました。
新入党員の七十四歳の男性は、「今まで男尊女卑の時代を生きてきました。ジェンダーの学習会は初めてです。私の質問に真正面から答えていただき感謝です。これからも勉強していきます。総選挙がんばりましょう!」と笑顔で会場を後にしました。
〔冨士谷香恵子=日本共産党神戸西地区委員会ジェンダー平等委員会(写真2枚目左)〕 

この学習会の録画はYouTubeで公開されています。
https://youtu.be/AxXVEuVYvbU
YouTube>日本共産党神戸西地区委員会>「個人の尊厳とジェンダーを学ぶ」オンライン学習会

(兵庫民報2021年2月14日付)

連載「東奔西走」:「ジェンダー平等社会へ私も学び行動する決意」日本共産党前衆院議員 宮本たけし


東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」などという女性蔑視発言を行ったことが大問題となっています。
森氏は発言を撤回する一方で辞任は拒否。釈明の記者会見でも謝罪とは程遠く、開き直りに終始しました。記者に向かって「面白おかしくしたいから聞いているんだろう」などと逆ギレする場面も繰り返され、それが世論の怒りの火に油を注いでいます。
そもそも「オリンピック憲章」は人種、性別、性的指向などによる差別を固く禁じています。また二〇一四年十二月にモナコで行われた第百二十七次IOC総会において採択された20+20の改革案「オリンピック・アジェンダ2020」は、その十一項目目に「男女平等を推進する」ことを掲げています。
森氏に五輪組織委員会の会長をつとめる資格はありません。
この問題をめぐっては、あまりの非常識に世界から強い怒りと批判の声が沸き起こりました。また、日本でもSNS上で「#森喜朗氏は引退してください」「#わきまえない女」などのハッシュタグをつけて、多くの人々が機敏に声をあげ、ネット署名は瞬く間に十万筆を突破しました。ここには社会の力強い進歩も示されています。
日本共産党は綱領に「ジェンダー平等社会をつくる」ことを掲げた政党です。日本がジェンダーギャップ指数で百二十一位などというジェンダー平等後進国を抜け出すために、私もともに学び、行動する決意です。

(兵庫民報2021年2月14日付)

ジェンダーわたしの視点「『男らしさ』から解放することにも」日本共産党兵庫県委員会書記長 村上亮三


日本共産党は、改定綱領に「ジェンダー平等社会をつくる」と明記するとともに、「党自身がジェンダー平等を実践」すると自己改革をよびかけた。
すでに四十五年も前のことであるが、私が働いていた民間企業では、女性は結婚すれば退職するのは当たり前で、当時の私は、ジェンダーのシャワーをたっぷりと浴びていた。驚くべきことに、事実上の買春を目的とした忘年会を行っている運動部があり、そのことは企業内の誰もが知るところであった。私がそのことを、はっきりと批判的見地でとらえるようになったのは、日本共産党に入党してからであった。当時、民青の仲間であった友人から、十八歳の知的障害をもつ女性が、売春を強要され自ら命を絶つに至った実話を歌った、中島光一さんの「十八才」という歌を教えられたことが、大きなきっかけになった。
一昨年、神戸市の東遊園地で行われたフラワーデモに数回参加した。そこで私は、性暴力の被害当時者の話に、大きな衝撃を覚えた。加害者の圧倒的多数は男性である。被害者の心の傷の深さは、想像を超えるものであった。加害男性がなぜ性暴力に及んだのか、そこには、被害女性を対等な個人としてではなく、支配する相手とみる強い差別の感情があることを教えられた。
フラワーデモのスピーチで、ある女性の方が、アニメ「ドラえもん」で、しずかちゃんが入浴しているところを見てのび太が喜ぶシーンについて、小学生の女の子にとって、深い心の傷になる経験を笑いのネタにしていると批判された。瞬間「えっ?」ととまどい、性暴力による心の傷を理解できていなかった自分に気づくのには、しばらく時間を要した。
ジェンダーによるゆがんだ人権意識は、私にとっても無縁ではないことを痛感する。自己改革には、先駆的な運動や当事者の声から学ぶ姿勢が求められる。同時にその努力は、私を縛ってきた「男らしさ」から私を解放する。一人ひとりの自己改革によってエンパワーメントされ、個性と多様性が輝く日本共産党に成長して、野党連合政権を担いたい。

(兵庫民報2021年2月14日付)

明石後援会が総会と記念講演:コロナに負けず総選挙勝利へ


日本共産党明石後援会は二月六日、「総会と記念講演」を緊急事態宣言のなか開催し、三密をさけ定員の半分以下の七十人の参加でした。明石後援会恒例のミニ・バザーや腹話術のアトラクションは中止しました。
第一部の総会は門脇潤二郎会長の挨拶を皮切りに、こむら潤衆院近畿比例・兵庫八区予定候補(写真右)が姫路での街頭宣伝を終えて駆けつけ、福原ゆかり九区予定候補(左)、明石市党を代表して伊藤和貴東播地区常任委員から力強い挨拶、辻本たつや・くすもと美紀両明石市議が市政報告をしました。
事務局から経過報告と活動方針などの提案がされ、豊富な取り組みをしている衣川後援会と魚住後援会から活動報告がありました。
討論では「行動の核となる市議候補を早く決めて欲しい」と要望が出され、事務局から「明石後援会としても四人の市議団をつくるため党市委員会に要望を伝えていきます」と答弁。
方針では秋までには必ずある総選挙に勝利し、政権交代を実現するため、単位後援会への支援、後援会員拡大、より充実した後援会ニュースの発行など取り組みを今から進めることを決定しました。
第二部の記念講演は、医療現場の第一線で奮闘している遠山治彦東神戸病院長が「コロナが明らかにしたもの、コロナにどう向き合う?」を豊富な資料に基づいて縦横に語りました。
参加者からは「すごく勉強になった」「もっと聞きたかった」と好評でした。新型コロナを知り、コロナに負けないために何をすべきか学ぶことができました。
〔村井孝寿=明石後援会事務局次長〕

(兵庫民報2021年2月14日付)

労働者後援会が総会・学習会:野党共闘勝利で希望ある未来ひらこう


日本共産党兵庫県労働者後援会は二月三日、神戸市内で総会・学習会を開きました。
学習・講演は、宮本たけし前衆議院議員・衆院比例予定候補。宮本さんは、「何としてもこのコロナで無策、暮らし破壊の自公政権を倒し、野党共闘で勝利しなければいけない。今の政治を転換し希望ある未来をひらく、そのために五つの柱で野党連合政権の政策のたたき台となる提案も出した。共産党が躍進するために党を大きくさせて欲しい」と訴えました。
医療現場から柳筋薬局の長浜悠さんが報告。「私のところは小規模の薬局だが、コロナで通院患者が減って収入減になった。パートタイマーにも心苦しいが時間短縮お願いした。しかし、他病院患者の投薬もしており、届ける人員は必要だし、薬も抱えて経営は大変なことになっている。他病院の応援に行ったが、コロナで病床がなくなり入院が必要な急患を断っていた実態もあった」と報告し、選挙で変えようと訴えました。
参加者らは最後に、飛沫を防ぎつつ小さな声の「団結ガンバロー!」と意志を固め合い、閉会しました。

(兵庫民報2021年2月14日付)

民主主義の日本めざして――「川崎・三菱大争議」100年:第六回 一九二一年夏:川崎・三菱大争議――戦前空前の四十五日間(続き)

田中隆夫(治安維持法国賠同盟兵庫県副会長)


前号からの続き)
七月十日大デモ行進(写真)の成功、全市がゼネスト前夜の様相となる中、川崎争議団は工場管理宣言を行った。
「工場委員制外七カ条要求への未回答が続いた。私たちの根本動議には日本産業の転覆させる気はない。私たちの人格を認め、その日の暮らしを少しでも楽にしてもらうのが目的。罷業を継続すると、いたずらに日本産業を委縮させ社会的不安を醸すので、要求貫徹まで各部署につき工場の仕事をみんなで管理し工事を進める」旨の宣言をだす。
これを契機に、権力からの弾圧が開始された。

(二)会社からの切り崩し、軍隊・官憲からの弾圧 (続き)

七月十三日 県知事が、姫路師団へ派兵要請し、一個大隊出動。舞鶴陸戦隊から二百名、憲兵六十名が神戸に駐留する。警察は、十四日以降示威運動・労働歌高唱の禁止、指導者の検挙、争議団への家宅捜査など徹底干渉を開始した。
七月十七日 友愛会委員を百二十五名馘首。
七月二十一日 三菱では、百十四名解雇・無期停職、争議団中堅幹部を解雇する。
七月二十五日 川崎・三菱両会社は工場を再開し、争議団は罷業宣言で対応。
休業中の日給半額手当支給を、三菱では二十二日以降、川崎では二十五日以降、不支給にする。警察は、争議団による職工入場阻止行動を排除し、二十七日には、工場付近は「ほとんど会社占領地帯の観あり」という状態で、入場職工が増加していく。

(三)「神社参拝」での示威運動と大弾圧

無抵抗の抵抗を貫いてきた争議団幹部のなかに、一挙に事を決するために決定的行動を起こすべきとの主張が生まれる。
七月二十八日 川崎争議団幹部会は、万策尽きた今「天地神明に祈願する外に途がない」として、参拝名目に一万余の川崎争議団は、長田神社に集合。続いて湊川神社へ行進、示威行進禁止の裏をかき大いに気勢をあげた。
七月二十九日 生田神社より七宮神社に参拝する行進を開始。川崎造船所正門前に通じる新開地通りで警官隊と衝突となり、乱闘中川崎職工常峰俊一が警官の抜剣により刺殺され、多くの労働者が重軽傷に至る。三菱争議団も長田神社より和田宮神社をへて湊川神社に行進するが、警察隊と衝突二十三名の職工が負傷。
七月三十日 大弾圧の開始。警官百数十名が川崎争議団本部を包囲し、幹部を一斉検挙。続いて、友愛会神戸連合会本部、三菱争議団と合計して、賀川豊彦以下幹部三百名余を検束する。

(四)収束・調停から「最終宣言」へ

七月三十一日 総検束の報を受け、東京の友愛会鈴木文治会長ら幹部が、神戸に到着。「この争議は日本全国の労働者と資本家の争議である。この争議を早く納めるために、友愛会は本部を神戸に移す。警官との衝突は避けねばならない」として神戸連合会事務所に争議団連合総本部をおく。
八月一日 争議団本部を再構築をするとともに、演説会、檄文配布、戸別訪問、行商隊など持久戦として、従来の方針を進める。夜開催した演説会でも満杯で入りきれない聴衆に、鈴木は二階の窓から乗り出して演説をする盛況であった。
しかし、効果となる戦術をすべて封じられたため、争議を勝利に導くより早い解決が求められ、鈴木の調停により、知事や市長も静観から斡旋へ動いた。
八月五日 兵庫県知事の調停案は、①工場委員制度採用②団体加入の認容③一般工場並みの解雇手当制度。これに対して労資共に不満。
八月七日 神戸市長の調停案は、①労働組合加入の自由②なるべく早く工場委員制度を採用する③適当な時期に八時間労働制を実施する④解雇・退職手当は一般並みにする、であった。
八月八日 川崎争議団は「骨抜きになった第三者の調停案に応じるよりは、無条件で就業し社長の帰国を待つ」とし、三菱争議団は「争議団の案が入れられなければ、調停を謝絶し無条件に就業する。さらに機会を持つ。」とした。
八月十二日 両争議団は最終宣言を発した。
「吾等ハ武運拙ナク遂ニ惨敗シタ。四旬ニ亘ル力戦奮闘ニ(中略)、今吾等ガ胸底ニ痛マシク烙印サレタモノハ資本家ノ暴虐ト官憲ノ圧制デアル、吾等ノ血脈ニ男子ノ熱血ガ漲ル以上何ウシテ此ノ怨ミガ忘レラレヤウ、吾等ハ益々社会改造ノ戦志ヲ強メタ、吾等ハ今後更ニ団結ノ偉力ヲ養フ必要ヲ痛感ス、真理ハ最後ニ於テ必ズ捷ツ、我等ハ悲愴ナル赤穂義士ノ覚悟ヲ以テ他日ノ勝利ヲ期スルノミデアル(中略)、敢テ宣言ス」(『兵庫県労働運動史』戦前編より孫引き) 

写真:七月十日 三万人の行進中、三菱造船所前のデモンストレーション(『労働争議示威行動 写真絵葉書』川崎三菱大争議五十周年記念実行委員会、一九七一年復刻)

(兵庫民報2021年2月14日付)

賃金アップしてこそ経済は回る:国民春闘ローカル・ビッグアクション


全労連・国民春闘共闘が呼びかけた国民春闘「ローカル・ビッグアクション」が二月七日、全国でとりくまれ、兵庫労連・春闘共闘は元町駅前で行いました。
はじめに成山太志兵庫労連議長が「春闘で賃金アップでこそ経済が回る。今年は衆議院選挙の年、暴走の自公政治にかわる野党共同の政治に転換して政治とくらしに希望を」と訴え。
続いて十一の産業別労組からコロナ禍のもとでの実態と問題点、賃上げ・労働条件の改善などの課題をリレートークで訴えました。
国家公務員、医療、福祉からは、「保健所数は最高時の半分。大阪では維新がさらに減らした」「諸外国に比べて日本は医師・看護師は少ない。パンデミックが起こっているのに感染症病床を減らした」と自民党政治がコロナ感染に弱い社会をつくったことを批判、国の責任で体制確保・労働条件の改善などを求めました。
教員からは、「コロナ前と変わらない学校で子どもたちは隙間のない教室でストレス。少人数学級と教員増を」と訴えました。
郵政や港湾、金属、通信産業からは「非正規労働者は正規と同じ仕事をこなしても待遇が余りに違う」「中小企業は人員が少なく感染者が出たら仕事が回らない」など、コロナのもとでの過酷な労働・非正規労働者の実態を報告し、賃上げ・労働条件の改善、正規化を求めました。受信労組からは、政府のためでなく国民のためのNHKをとの訴えがありました。
スピーチを耳にして「先生って残業代ないんか」と若者たちから驚きの声があがったり、「今の給料ではあかんわな」と、立ち止まって聞く人もいました。
姫路駅前では西播労連がとりくみました。 


(兵庫民報2021年2月14日付)

関西学院大で民青同盟が冨田副学長と懇談:コロナ禍のなか学生の要求を紹介


民青同盟兵庫県委員会は二月五日、関西学院大学の冨田宏治副学長(写真左)と懇談しました。上園隆県委員長(写真右)と同大学四回生の学生も同席しました。
民青が関学生を対象に三回取り組んできたフードバンク(食料配布)で集まった七十名の実態アンケートを手渡し、「アルバイトのシフトが減らされた」「収入がなくて生活が厳しい」「国の予算を入れて大学の学費全体を値下げしてほしい」「給付金をもう一度ほしい」などの声が多数寄せられていることを紹介、「大学の学費値下げは、学生も大学側も連帯して取り組むべきなので、ぜひ国に対して学費値下げをと迫っていきたい」と伝えました。
冨田副学長からは「私立大学で限られた財源を広く薄く配るより、本当に困っている学生に手厚い支援をしようと、卒業後年収四百万円に達するまで返済を猶予するヘックス型貸与奨学金という形にした。上限ギリギリまで利用している学生が多い。この他、無線ルーターや七百台近くのパソコンを貸し出している。一人五百枚まで無料で使えるネットプリントも用意した」と同大学の学生支援策について説明がありました。
同席した学生からは「国の給付金十万円では足らず、ヘックス型奨学金を借りられて助かった。それでも厳しかった。納期を伸ばしてもらったり分割してもらったりしてようやくだった」「今回二月のバイトも全て白紙になってしまった」と実態が伝えられました。
冨田副学長はさらに「コロナ禍でバイトが真っ先に切られるので学生が一番弱い立場にある。そうしたなかで貸与型奨学金では多額の借金を背負い、とても返せない。だからヘックス奨学金にした。また、国の学費減免の現行制度は欠陥制度で、国からの大学への補助金が実質カットになっている。受益者負担論を乗り越えて、大学での学びは社会の利益であるということをこのコロナ危機を契機に再構築しなければならない」と話しました。
民青の上園委員長が「アンケートからもシフトが減らされたという声が多い。自分が学生の時は関学の中でのバイトがたくさんあって、バイトの斡旋情報などもあった。そうした情報発信もしてほしい」と要望すると、冨田副学長は「確かに、本来大学というコミュニティの中で学生が働いてお金を得て、大学内の生活でお金がまわるという循環が本来あるべき姿。その視点は重要。学生にもラーニングアシスタントのバイトなどできることはある。重要な視点として、今後の支援に取り入れたい」と応じました。

(兵庫民報2021年2月14日付)

時短協力金申請書類渡し飲食店の実情を聞く:きだ県議と松本・西両神戸市議


日本共産党の、きだ結県議(写真中央)と松本のり子(右)・西ただす両神戸市議は地域支部とともに緊急事態宣言が出され時短営業している飲食店を訪問して、協力金申請書類一式を渡しています。
どの店でも「わざわざ有難う」と歓迎されています。「知り合いにも渡すからもう少し欲しい」と言われたり、「材料を仕入れている卸業者が廃業した。卸業者も厳しいので仕入れはほぼ今まで通り入れている」という居酒屋。昨年に開業したバーは「持続化給付金は対象外のため貯金をくずしていたがもう底をついている。協力金の申請から支給まで一カ月かかるのは死活問題。早く欲しい」。一昨年の十一月に開業した小料理屋は「ようやくお客がついたので休業できない。一人暮らしの方が晩御飯を食べに来てくれていたが外出自粛のため今は大幅減少。夜に営業していてもお客さんがゼロの日もあるけど、高齢者やサラリーマンの方が一人でも食べに来られた時に閉まっていたら申し訳ない」と時短しながら営業を続ける気持ちもお聞きしました。「テレワークや会社からも外に食べに行くなと言われてサラリーマンがランチにも来なくなった」「これ以上長引くと、もうだめかも。先が全く見えない」など厳しい状況を訴えられました。
また、「(夕方までの)喫茶店みたいな所は協力金もらえないから、(もらえる)うちは肩身が狭い」など、補償の対象が限定されていることにより、分断が起きています。
訪問した県議、市議からは、申請から支給までの期間短縮と飲食店に卸している業者の補償、国の制度も含めて緊急事態宣言に見合った補償の対象と支援額に引き上げること、さらに持続化給付金、家賃支援給付金の第二弾、消費税の減税や各種税の減免などに力を尽くす決意を伝えました。

(兵庫民報2021年2月14日付)

シリーズ 憲法が輝く兵庫県政へ(18)「憲法・障害者権利条約の理念をすべての障害のある人へ」兵庫障害者連絡協議会会長 柳田 洋

はじめに

突然の新型コロナウイルス禍は、今まで見えなかった社会の矛盾、見ようとしなかった弱点を浮き彫りにしました。日本の福祉制度や教育制度の脆弱さがあらわになり、障害のある人のいのちとくらしを直撃しています。日ごろから余裕をもって安心して暮らせる制度の充実が求められます。

1 人口減のもと、増え続ける障害者 ――県民14人に1人

二〇二〇年三月末現在、兵庫県内の身体・知的・精神等の障害者手帳所持者は三十四万四千三百四十九人。改正障害者基本法により障害者の範疇となった難病患者四万六百六十六人(二〇一九年三月末現在の指定難病受給者証所持者数)を加えると総計約三十八万五千人であり、県民約十四人に一人の割合で障害者が兵庫県で暮らしていることになります。県民の人口は減り続けていますが、精神障害を持つ人の増加は著しく、今後も障害者は増え続けると予想され、障害者問題は他人事ではありません。

2 県行革で連続改悪された重度障害者医療費助成制度

障害のある人は障害があるがゆえに、専門的な治療や訓練を生涯にわたって必要とし、日常的には病気にかかりやすく、疾病の発見の遅れで重症化することがあります。障害のある人の医療ニーズは極めて高く、専門的な治療を受けるために遠くの専門病院に行くことを余儀なくされるなど、交通費等の治療費以外の出費も無視できません。
しかし、井戸県政は「行財政改革」の名のもとに、二〇〇四年から連続的に改悪し、二〇一一年には「世帯構成員が相互に支えあう」として所得の判定単位を「同一世帯の最上位者」から家族責任を強化する「世帯合算」へと改悪しました。その結果、重度障害者十二万八千八百七十人のうち三万四千八百七十人(二七・一%)が助成対象外とし(二〇二〇年度県予算)、診療費三割負担を強いています。
一方、県の制度改悪に対し、十五市町が「世帯合算」なし、二十市町が身障三級、知的障害中度など県制度より助成対象者を拡大しています。県は頑張っている市町を励まし、全県の助成制度を拡充させるのが本来の責務なのではないでしょうか。
併せて、全国で唯一兵庫県のみ訪問看護療養費を助成対象外としていますが、重度障害者医療費助成対象に改めることを求めます。

3 改善されない障害者雇用問題

二〇一七年、中央官庁の障害者雇用の水増し問題が表面化し、兵庫県でも障害者雇用実態の点検が行われ、県教育委員会で百八十人以上の雇用水増しが判明しました。それ以後も改善が進まず、不足数は二百五十二・〇人(二〇二〇年六月現在)となっています。
県教委は特別支援学校卒業生の一般企業への就労を推進していますが、これでは一般企業の理解は得られず、説得力のあるものにはなりません。障害のある人が障害特性に応じた合理的配慮の下、ゆとりがあり生き甲斐をもって働くことができる職場の環境づくり、職員同士の人間的かかわりの醸成など、課題を整理し雇用率の達成に向けた取り組みを真剣に実行することを求めます。

4 障害児教育に対する許されない劣悪な教育条件

二〇一九年、養護学校教育義務化四十年を迎えました。この間、通常学校の児童生徒数は減少していますが、支援学級・学校の在籍者は逆に増え続けています。その結果、知的障害対象の特別支援学校の過大・過密化が進行し、教室不足(二〇一九年五月現在、百三十七教室が不足)で普通教室を二つに分割、特別教室を普通教室に転用、校庭に教室を増築など、通常学校では考えられないような状況が長年にわたって続いています。
このような状態が放置されている最大の要因は「障害児学校設置基準」がないことです。やっと文科省は「学校設置基準」の策定を具体化しようとしています。私たちは、現状の貧しい教育条件を追認するのではなく、コロナ禍で明らかになったように「密」を最大限解消するためにも既設校も含め教育環境の抜本的な改善として、特別支援学校の児童生徒数の上限を百五十人以下にする、一学級二人以上の教員配置、障害に応じた普通教室や特別教室等の整備・確保、通学時間は一時間以内にする等、県教委としても早急に検討し実施することを求めます。

5 足りない福祉職員、ヘルパー不足

食事介助やガイドヘルプなど、障害者支援サービスは、「密」が避けられません。コロナ禍の下、福祉事業所は感染防止策を強化しながら事業の継続を行政から求められました。一方で障害当事者は「感染リスクが高い」などの理由からサービス利用の自粛等をせざるを得ない状況が生まれ、家族介助など家族責任での対応が求められました。
福祉職員の日常的な不足でグループホームやショートステイが三百六十五日開所できない、ガイドヘルパーが見つからず外出ができないなど、平時の脆弱さがコロナ禍でいっそうあらわになりました。
県としての実施責務である福祉人材の養成・確保を飛躍的に拡大し、専門性のある職員が誇りをもって安心して働くことができるよう、県独自の人件費等の助成、処遇改善など労働環境の充実を求めます。

(兵庫民報2021年2月14日付)


自治体デジタル化は何をもたらすか:兵庫県自治体問題研究所が講演会


兵庫県自治体問題研究所は二月六日、神戸市内で、講演会「自治体デジタル化は何をもたらすか」を開催。コロナ禍への対応で会場定員の半数とした六十名が参加しました。
*
講師の黒田充さん(自治体情報政策研究所代表)はまず、近代的・市民的自由のない中で功利主義が選ばれる監視社会・中国の実情と、プロファイリングされない権利を謳うEUを対比して紹介。
安倍・菅政権下で進められてきたデジタル化政策の内容を紹介し、その最大のターゲットは市区町村が持つ個人情報であると強調しました。
今秋にも設立されようとしているデジタル庁が、全ての省庁・自治体の上に君臨し、支配、統制しようとしており、自治体のシステムが標準化・共同化されると、自治体の独自施策を許さないことになると警鐘を鳴らしました。
マイナンバーは新たに個人情報を集めるものではなく、国・自治体等が既に持っている個人情報を名寄せ、紐付けするもので、プロファイリングが進み、社会的支援の要否が選別されること、マイナンバーカードを健康保険証化するなど〝万能の資格確認カード〟にし、持たざるを得ないようにしようとしていることなどを説明。
また、監視社会をつくろうとする勢力とそれで儲けようとする関連企業の利害、思惑が一致している実情を紹介しました。
国民の間ではまだまだ「デジタル化」への関心は高くはない、まず関心を持ち、状況を正しく知ることが重要とし、「デジタル化」そのものに反対するのではない、それをどう民主的に管理し、人類社会と民主主義の発展にいかすかが焦点と強調しました。
講演で黒田さんが国民の大きな運動が必要だと指摘した「デジタル改革」関連法案は、九日の閣議で決定されました。
〔岡田裕行=兵庫県自治体問題研究所事務局長〕

(兵庫民報2021年2月14日付)

瀬戸恵子「ひなたぽっころりん」〈676〉


(兵庫民報2021年2月14日付)

観感楽学「ネットでのお買い物にご注意を」


コロナは依然として猛威をふるっています。兵庫県でも緊急事態宣言が三月七日まで延長されました▼不要不急の外出自粛やテレワークと自宅にいる時間が多くなり、インターネットでいろいろなサイトを閲覧し書き込みをすることも増え、ネットで買物をする機会も以前より増えたのではないでしょうか。ネットでのオークションや買物は非常に楽しく便利です。こんな物までネットで買えるのかと思うほど様々な物を買うことができます▼一方でネットを利用した詐欺や悪質な商法のトラブルが発生していることも忘れてはいけません▼例えば、ネットのオークションでは「商品を落札し代金を相手の指定口座に振り込んだが、品物が届かず連絡も取れなくなった」ケースがあります。メール、SMS、はがき等で突然、利用した覚えのない請求が届くというケースもあります▼以前、IT企業に勤めていたこともあり、この手の話はよく聞きました。こんな場合「心当たりがなければ決して相手に連絡しない」が基本です。どうしても心配であれば「消費者ホットライン」など公の機関に相談することをお勧めします。(ふ)

(兵庫民報2021年2月14日付)

2021年2月7日日曜日

コロナ緊急事態:日本共産党神戸市議団と、こむら潤さんが飲食店訪問:経営続けられる補償を


日本共産党神戸市会議員団はこむら潤衆院比例・兵庫八区予定候補、きだ結県議とともに一月二十六日、神戸市中央区三宮の飲食店など百軒以上を神戸民商会員や地域の党支部の党員と組みになって訪問。協力金制度を知らせる市議団のビラを手渡しながら、コロナ緊急事態宣言のもとでの現状を聞き、「経営継続できる補償を実現しましょう」と呼びかけました。
*
それぞれの店では次のような声が聞けました。
〇仕入れ先を救うために店開いてる。
〇固定費(家賃など)を補償してほしい。
〇前年に払っている税金に応じた支援をしてほしい。
〇アルバイトの人にやめてもらった。
〇県の協力金の申請の仕方がわからない。いつも対応していた主人は入院中。
〇一日あたり六万円はいいけど過去の売上げの落ち込みを考えたら足りない。
〇店に来ていた人たちの会社が外で食べないように、と言っているのでランチも夜も人が来ない。
〇自分一人で営業しているが昨年に売り上げは三〇%にまでなっている。
〇震災後にオープンをして大変だった。コロナでまた大変。お客さんが来ないが仕入れ業者には決まった仕入れをしないといけない。それで冷蔵庫の中がいっぱいになっていて困っている。
〇夜中心だった店もランチ中心になってきている。
〇日に売り上げが千七百円くらいの日も。
〇たばこ屋も売り上げ十分の一。
〇店の家賃が五十万円で大変。
〇十九時以降は酒を出せないというと客が帰ってしまう。
〇バイトが三十人いて協力金では全然足りない。
〇協力金は実績に応じてにしてほしい。
〇開けていても厳しいが、ご飯食べに来る人がいるので無理して開けている。
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こむらさんは、持続化給付金、家賃支援の再度の支給、消費税減税に力を尽くす決意を語り、店主らから期待と激励が寄せられました。

(兵庫民報2021年2月7日付)