2021年1月10日日曜日

ジェンダーわたしの視点:差別なくし尊厳を保障する労組の大きな役割:日本共産党兵庫県女性後援会事務局次長 松吉由美子


一九六三年、労働者として出発したのが、当時先輩が労働条件をよくするためにたたかってこられた損害保険の職場でした。
当時は高度経済成長の時代でしたが、他の産業に比べて賃金も高く、一時金も年間四回あり、労働時間も九時から十六時までと働きやすい職場でした。
しかし男女の賃金格差は大きく、実感として、男性に対して女性の賃金は六割くらいかなと思っていました。職種の違いもあり、男性は早くから職制に登用され、手当てなどを含めれば格差はより一層広がりました。入社して直ぐに労働組合の呼びかけがあり、全損保の地区協議会で組合活動に参加するようになりました。
入社から九年目の頃、職業病「頚肩腕障害」になりました。職業病として認め・治療に専念できるよう労働組合に申し入れ、全国で広がっている罹病者とともにたたかい、治療時間を保障・休業補償・時間短縮・人員増等々、また、この件で待遇など差別させないこと―を勝ち取ってきました。
治療しながら就業していたとき、給与ランクが他の入社歴の同じ女性労働者より低いことが分かりました。労働組合を通じて二年間ランクを上げるようたたかい、他の女性と同等になり、その後給与等級の上昇につながりました。
労働時間どおり勤務できるまで約十一年間かかりましたが、やはり全損保の労働組合ならではと考えています。治癒後は労働組合の役員を引き受け、働きやすい職場・自由にモノが言える職場を考えて積極的に発言してきました。差別をなくし、尊厳を保障する、そういう点でも労働組合の役割は大きく、民主的な労働組合の組織づくりは重要だと考えます。
当時の私は、ジェンダー平等としてのとらえ方はなく、婚姻の際もあまり考えることなく改姓をしました。離婚した時も職場での仕事上、改姓した姓の方が働きやすいからと、そのままの姓で今日までいます。嫌だなと思うのは、〇〇さんとのかかわりで見られることです。夫婦別姓の社会であればこのような嫌な思いはなくなるのにと強く思います。
日本は、世界の中でもジェンダー平等後進国として言われています。女性が経済的にも社会的にも差別されず働き、子どもを産み育て働き続けられる社会めざしていきたいと考えます。

(兵庫民報2021年1月10日付)