Web版の発行はしばらく休止します

「兵庫民報」編集部は2012年11月から専任1人で続けてきましたが、その1人も2020年末で退職し、2021年1月からは嘱託となりました。編集業務の整理のため、「兵庫民報Web版」はしばらく休止いたします。それにともないTwitterへの転送も休止します。 紙版の通常号のご購読をお願いします。

2021年12月28日火曜日

明石で「年越し助け合い村」:貧困の広がり感じるなか、人々の笑顔と優しさで暖かな空気に包まれる


十二月二十六日(日)、午前十一時から午後一時まで明石市西新町一丁目公園で「年越し助け合い村」を開催しました。主催は、明石民主商工会、新婦人の会明石支部、明石年金者組合、明石生活と健康を守る会、神戸医療生協明石ブロックなどの実行委員会です。

参加者は四十六名、ボランティアが約三十名で、「ビラをみて」「新聞(神戸新聞12/25朝刊)をみて」という方が多かったです。お米や野菜、インスタントラーメン、カレー、トイレットペーパー、マスクなど、おにぎりと豚汁、ひきたてコーヒーも用意しました。百人分用意した物品は一時間ほどでほとんどなくなりました。

同時におこなったアンケートでは、「仕事がない(みつからない)」「食費を削っている」「消費税の減税してほしい」「こういった企画を今後も続けてほしい」という声が多く寄せられました。子ども連れのお母さんも来られて、貧困の広がりを実感させられました。生活相談コーナーでは、生活と健康を守る会や楠本美紀市会議員が対応しました。

厳寒の日、西新町一丁目公園は人々の笑顔と優しさで、暖かな空気に包まれました。また春にとりくむ予定です。

〔北後直子=明石市衣川後援会〕

(兵庫民報Web版先行公開)

2021年12月26日日曜日

気候危機:タイムリミットはすぐそこ:FFFKobeが神鋼石炭火力関連で一日イベント

稼働中の神鋼石炭火力発電所1・2号機を直近の住宅から見る

Fridays For Future Kobeが「LET'S LEARN KOBE CLIMATE CASE!」として12月14日、「発電所周りを歩くツアー」「裁判の傍聴」「大阪駅前街頭アクション」の1日イベントをよびかけ、東京、神奈川、石川、関西圏などから約20人の若者が集まりました。
大阪駅前・ヨドバシカメラ前での街頭アクションでは、気候危機の打開を呼びかける映像を流しながら、NGO「350.org JAPAN」作成のリーフを配布し、スピーチをしました。
横須賀での石炭火力発電計画中止を求め運動している山崎鮎美さんは、「神戸の石炭火力発電所をはじめて直にみた。こんな街中にあるなんて驚いた。新設される神戸の石炭火力発電からは、新たに692万tものCO2が排出される。これが、日本が『化石賞』をうける現実なんだと実感した。気候危機のタイムリミットはもうすぐそこまできている。その現実をぜひ知ってほしい」と訴えました。
インスタグラムでこの企画を知り、ゼミのメンバーにも声をかけ一緒にきたという神戸の大学生は、「気候危機といわれているけど、実際にどんなことになっているのか、知ることから始めたいと参加しました。こんなに近くに石炭火力発電を建設しようとしていたなんて知らなかった。知ったことを少しでも広げていきたい」と話しました。
用意されていたリーフは、約750枚が配布されました。〔門屋史明〕


大阪駅前・ヨドバシカメラ前での街頭アクション

(兵庫民報2021年12月26日付)16:00

兵庫県が「温暖化対策推進計画」見直し検討:COP26水準に届かないCO2削減目標:石炭火力発電に言及なし


兵庫県は十二月一四日、環境審議会を開催し、「兵庫県地球温暖化対策推進計画」の見直し案を審議しました。
見直し案では、二〇三〇年度の温室効果ガス排出削減目標について、二〇一三年度比で「三五~三八%減」の現行目標を「国の目標より高い四八%減」に強化するとしました。また再生可能エネルギーの三〇年度導入目標は、現行の「二二%」を「三〇%」に引き上げるとしました。
削減目標の引き上げについては、県内排出量の約七割を占める産業部門では、今年七月に改正した条例規約でボイラーや大型焼却炉などがある約二千の事業所に排出抑制計画の策定を求めるとしており、大型排出源事業所に個別のヒヤリングを行い削減目標の積み上げを行ったと説明しました。
*
十一月に行われたCOP26では、世界の平均温度上昇を一・五度以内にするための努力を行う決意が確認され、世界で二〇一〇年比「四五%以上」の温室効果ガス削減が必要とされています。
しかし、兵庫県の見直し案での二〇一三年比削減目標「四八%」は、二〇一〇年比で換算すると「四一・三%」程度にしかならず、世界で求められる水準に達しません。
また、COP26では石炭火力発電所の段階的削減が合意されましたが、今回の見直し案では石炭火力発電所について何ら言及がありません。神戸製鋼所が進めている石炭火力発電所二基の新設計画については野放し状態です。
県は、新たな温暖化対策推進計画の策定において石炭火力発電を一九%にするという二〇三〇年度電源構成を定めた国の第六次エネルギー基本計画に縛られるのではなく、COP26の成果を踏まえた温室効果ガス削減目標を定め、石炭火力発電所新設を中止させるなど石炭火力発電全廃計画等を示すべきです。
兵庫県は、今回の提案をふまえ、次回一月の環境審議会で「兵庫県地球温暖化対策推進計画」全体の見直しの検討を行い、パブリックコメントを経て、今年度内には、改定版を策定するとしています。
ぜひ、県民の皆さんから兵庫県へ意見を寄せていきましょう。〔門屋史明〕

(兵庫民報2021年12月26日付)15:30

国は石炭火力の新設を止めて!――裁判日記(行政訴訟控訴審第2回・結審):住民には気候について争う資格がある:原告・近藤秀子


神戸石炭火力訴訟の行政訴訟控訴審は十二月十四日、大阪高等裁判所での第二回期日で結審となりました。
この日はFridays For Futureの皆さんがSNSで呼びかけ、全国からの若い方二十人が朝から現地見学、宣伝、裁判傍聴・報告会に参加しました。若い人たちの環境問題への関心の高さを実感しました。
報告会では、池田直樹弁護士から行政裁判の経過報告、浅岡美恵弁護士から「パリ協定とCOP26採択グラスゴー気候協約」について報告がありました。
行政訴訟で裁判所は、CO2について私たち住民は争う権利がない・資格がないとする一方で、PM2・5については争う権利を認めています。報告会で会場から「裁判所はCO2について原告適格を認めないのは怖がっているのか? 裁判官の本音は?」と質問がありました。弁護団は「本音はわからないが、間違う事を怖がっているのだと思う。過去の先例から大きく踏み外さない。例えて言えば、池の中に石を投げても波が立ってはいけない、小波で止める方が〝よい裁判官〟。一方、弁護士は石を投げて大きく波を立てるのが醍醐味。裁判官は一歩前進させる事に対し保守的な態度をとる習慣が身に付いている」と答えたのは、なるほどと面白いお話でした。
裁判所は「裁判とは権利が侵害されたその人が起こせるもので、国が神鋼に対して合格通知を出した事について第三者である私たち住民が合格通知を取り消せと言う事は論外だ」と言うのです。でもその合格通知で私たち住民の人権が侵害されることは明らかです。
神鋼石炭火力発電所からのCO2排出と住民の被害の関係は遠くかけ離れていると言われますが、果たしてそうでしょうか。EUの裁判官が気候変動は人権侵害だとする判決を下しているのに、日本はいつまで先例にこだわって進めないのか。
判決日は来年四月二十六日午後(午前には神戸地裁で民事訴訟期日も)。裁判所が気候変動の問題に真摯に向き合ってくれることを強く願っていますが、判決がどうあれ、気候危機を止めるまで私たちはがんばります。

(兵庫民報2021年12月26日付)15:00

兵庫県が「行財政運営方針」見直し案公表:県民サービス縮小につながる施策は再検討を


斎藤元彦兵庫県知事は十二月十六日、「行財政運営方針」の見直し案を公表しました。
見直し案では、二〇二一年~二八年度の八年間で、歳出が歳入を上回る「収支不足」が総額四百四十億円に上ると試算。それに基づき、投資事業の抑制と五十九の事務事業の廃止・見直しで約千三百億円の歳出抑制を見込むとしています。
*
大型プロジェクトの見直しとして、大規模アリーナの整備を凍結、阪神南県民センターと阪神北県民局の統合に向け整備予定だった伊丹庁舎新館等整備事業も凍結します。この二県民局の統合にともない検討されていた芦屋健康福祉事務所の分室化の時期は、新型コロナウイルス感染症の状況等を踏まえ、検討するとしています。
事業費七百二十億円を見込み検討されてきた県庁舎再整備事業も一旦凍結。ただし、齋藤知事は、耐震改修について検討する方針を示しつつ、「JR元町駅前も含めた地域全体の活性化が求められている」と強調し、新たな民間投資を呼び込むような将来の元町全体の整備を検討したいとしています。
*
事務事業については、五十九項目が見直しの対象になっています。
▽県内の県民交流を目的とした県民交流バス▽各自治体の創意性が発揮されていたひょうご地域創生交付金▽人生いきいき住宅助成事業などを廃止します。
▽音楽療法定着促進事業は県補助を廃止▽県立障害者高等技術専門学院は運営体制を見直し、寮機能を廃止します。
▽百歳高齢者祝福事業についてはお祝い品を廃止▽老人クラブ活動強化事業については一クラブの補助額を四千円から三千五百円に引き下げられます。
▽障害者小規模通所援護事業については、市町への支援を段階的に廃止。
▽商店街の活性化施策については、原則として市町の義務随伴として、負担割合を県:市町=一:一に見直し。市町負担が拡大します。
▽バス対策費補助は、現市町域間の負担割合県:市町=二:一を県:市町=一:一に改定。市の負担増につながります。
*
見直し案は、今後、行財政運営調査特別委員会で審議されていきます。日本共産党県議団は、県民の目線で見直し案をチェックし、新たな県民サービスの切り捨てにつながる施策等について再検討することなど県に迫っていきます。
(門屋史明)

(兵庫民報2021年12月26日付)14:30




王子公園・動物園を守れ!:あったか神戸と市民要求を実現する会が緊急市民集会と宣伝


十二月十七日に「市民にあたたかい神戸をつくる会」と「神戸・市民要求を実現する会」が共催で「王子公園・動物園を守れ!緊急市民集会」を開催しました。
この集会は、神戸市が進める「王子公園再整備基本方針(素案)」(以下:素案)が突然公表されたことを受けて緊急に企画されたもので、会場とオンラインを合わせて、百名以上が参加し活発な意見交換が行われました。
この素案では、今の王子公園にあるプール、テニスコート、サブグラウンド、陸上トラック(現スタジアム内)、わんぱく広場、遊園地(現動物園内)などを廃止し、新たに大学を誘致し、新スタジアム、立体駐車場を建設するとなっています。これまで神戸市民の思い出の場であり憩いの場でもあった王子公園・動物園を改修する〝再整備〟ではなく、神戸2025ビジョンに基づく「グローバル貢献都市」をコンセプトととし、広域から人を呼び込む集客設備を建設する〝再開発〟事業が実態で、須磨海浜水族園のように大企業の儲けの場にされる恐れもあります。
 

集会では、参加者から「素案」自体を中止、撤回するべきだとの発言が多く出されました。
「(久元市長の公約として)神戸市長選の中では、このような計画自体は語られていなかった。誰に入れてよいかわからず久元市長に投票したことが本当に腹立たしい」
七日に開かれた神戸市の説明会に参加された方からは「大学誘致ありきで計画ができている。市民の財産である敷地の売却まで考えられている、市民の意見を聞かず進められることに怒りを覚える」
王子公園を日頃から利用している方は「サブグラウンドもわんぱく広場も多くの市民が利用している。この実態を神戸市はしっかりと見に来てもらいたい」「動物園や遊園地は、小さな子どもたちが利用しやすい施設で、なくさないで欲しい」
――など、今の王子公園・動物園に対しての市民の熱い思いも語られました。
*
この集会で提案された、十九日の王子動物園前での宣伝には約二十名が参加し、王子公園・動物園を利用している市民と対話が弾みました。子どもをつれて遊びに来ていた方は「遊園地があるから(加古川から)引っ越してきた。今から声をあげれば変わるのですか?」と質問。応対した参加者が「これは素案ですから、今からですよ」と話すと「意見募集(パブリックコメント)を出します」とチラシを受け取って行きました。
*
神戸市は、来年の一月十七日まで「素案」についての意見募集(パブリックコメント)を実施しています。市民不在の再整備計画は撤回するよう皆さんの声を神戸市に届けてください。
〔岡崎史典=市民にあたたかい神戸をつくる会〕

(兵庫民報2021年12月26日付)14:00

こむら潤さん全県キャラバン:17日早朝はJR姫路駅から


日本共産党兵庫国政委員長のこむら潤さんが参議院選挙に向け全県キャラバン宣伝を取り組んでいます。十二月十七日早朝はJR姫路駅前で訴えました。
こむらさんは「ジェンダー平等実現の第一歩は男女の賃金などの格差をなくしていくこと、性の多様性を認め一人ひとり違いを認めていく社会をつくることです。気候危機対策では政府が本気で取り組めば、経済も成長し、雇用も増やすことができます。来年夏の参議院選挙は政権交代の足がかりをつくる選挙戦として頑張ります」と訴えました。


宣伝には入江次郎県議、谷川まゆみ、森ゆき子、苦瓜かずしげ、村原もりやす姫路市議も参加しました。
〔竹内典昭〕

(兵庫民報2021年12月26日付)13:30

日本共産党長田区女性後援会総会:日常のつながり大切に参院選・統一地方選挙へ


日本共産党長田区女性後援会の総会を十二月十九日午後から長田文化センターで開きました。参院選予定候補として頑張るこむら潤さんも挨拶に駆けつけました。
総会では、昨年の総会後、コロナ禍が収束しないなか今年たたかった、知事選、市長選、総選挙の三つの選挙を振り返りました。
「折り入って作戦」の資料に、堀之内照子会長の訴え文を入れて訪問するなか、転居された方や亡くなられた方などがわかり、日頃のつながりが不十分だったなど反省することもありました。各選挙戦では、毎週土曜日の宣伝カーを増やし、ハンドマイク、スタンディングを計画し、各民主団体とも合流しながら宣伝をつよめてきた経験などを評価しました。
方針では来年の参院選、再来年の統一地方選挙に向けての運動の強化、専門部の実現、学習会などを提案し、憲法改悪を許さない全国署名、中学校給食を実現する市民意見のとりくみなどを確認しました。
*
二部の講演は、清水ただし前衆院議員から、総選挙総括と日本維新の会のテーマで日本維新の会に大ナタを振るいました。維新の会が伸びたのは、マスコミの罪、野党共闘の政策を総選挙で訴えきれなかったのが今回の総選挙の教訓。維新とたたかうには、ワンフレーズではなく対話を広げる。吉本興業との癒着、カジノはあかん、憲法を守れの問いかけが大事なことなど、ふだんは聴けない話題がポンポン飛び出し、笑いの中に大事なポイントが語られ、兵庫に維新の影響を入れさせない思いが沸き起こる話でした。
〔木下清子=同後援会〕

(兵庫民報2021年12月26日付)13:00

ジェンダーわたしの視点「性別でも「家」でもなく、誰もが「自分らしく」日本共産党神戸市議 大かわら鈴子

「女の子はおんまえ(正座のこと)しなさい」と、座るたびに母から言われていた私のくるぶしには、小さい頃から座りだこができていました。しかし、長男である弟には「おんまえ」ではなくあぐらが許されました。なぜかと母に聞くと、「男の子はせんでええ」とだけ。子どもながらに釈然としませんでした。
「女の子らしく」「男の子らしく」という固定観念に囲まれ育った私は、結婚して夫の姓になることにそれほど抵抗を感じていませんでしたが、様々な手続きをはじめた際に愕然としました。戸籍、銀行や郵便局の通帳から、保険証から、次々と旧姓の大瓦が消えていく。恐怖にも似た喪失感を覚え、改姓はアイデンティティーにかかわる問題であるとあらためて思い至ったのです。
市議会議員として活動する上では通称として旧姓で通していますが、公的な書類や議会関係の書類では、「これは戸籍名? 議員名?」とその度に使い分けが求められる煩雑さがあります。
女性が姓を変えることは、それまでのキャリアの喪失につながる重要な問題が発生します。しかも九六%が女性の改姓であり、不都合を背負うのは大半が女性です。ここでもジェンダーギャップの大きさを感じます。
夫婦同姓を強制しているのは日本だけ。神戸市議会にも選択的夫婦別姓の早期実現を求め「意見書を国に挙げてほしい」との陳情が出されていますが、議会としての意見書提出には至っていません。
しかし、世論調査ではすでに国民の七割が「選択的夫婦別姓」に賛成と、大きな変化も生まれています。
性別でも「家」でもなく、誰もが「自分らしく」生きられる社会へ、歩みをともに進めたいと思います。

(兵庫民報2021年12月26日付)12:30





亀井洋示「悪政退治」


(兵庫民報2021年12月26日付)12:00

かいばら九条の会・丹波市九条の会連絡会「伊藤千尋講演会」:楽しく粘り強く相手を説得するような市民運動で日本社会を変えて行きましょう


かいばら九条の会が十周年記念として「伊藤千尋講演会」を十二月十八日、丹波市柏原町で開催。共催は丹波市九条の会連絡会で、百名以上の参加がありました。「コロナ禍から見える日本――連帯が政治を変える‼」と題しての講演でした。講師の伊藤さんは元朝日新聞記者として世界各地を訪問、その経験を通じて日本の姿を語りました。
コロナの各国の取り組みについて伊藤さんは、成功した台湾・ベトナム・ニュージーランド・コスタリカなどでの検疫体制の強化、弱者への施策などが紹介され、マスク二枚を配布したのみの日本とは大きな違いだと批判しました。
総選挙の結果については――市民と野党は五十九の選挙区で勝利、三十一の選挙区では僅差まで追い上げた、比例区でも野党共闘は約二百四十万票増やしている。これは誰が見ても大きな成果。ただ野党共闘の政策を訴える時間が不足していた――と述べましました。
今、改憲勢力が議席で三分の二を越え、改憲の大きな危険が迫っています。憲法九条は「進駐軍に押しつけられた」という人がいますが、伊藤さんは、「戦争放棄」を考え出したのは幣原喜重郎でマッカーサーに三時間にわたり要請したことがわかってきた、と指摘しました。
最後に、「どうしたら日本を変えられるか、世界では市民運動が政治を変えています。アイスランド・フィリピン地熱発電所の運動、沖縄伊良部の動乱、日本での安保法制の闘いがあります。沖縄の闘いのように、歌を歌いながら楽しく粘り強く、相手を説得するような市民運動をしましょう」と伊藤さんは呼びかけました。
〔西脇秀隆=丹波市議〕

(兵庫民報2021年12月26日付)11:30

治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟西播支部が総会と学習会:治安維持法があった社会に戻さぬよう「不断の努力」続けよう


治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟西播支部は十二月十九日、姫路労働会館で二〇二一年度支部総会と学習会を行いました。
第一部支部総会で出田馨支部長は、情勢と同盟の役割として「憲法改悪を許さず、再びこの国を戦争への道を歩まさないためにもより大きな国賠同盟にすることが求められる。同時にそれは私たちだけでできることではなく、この間一緒に運動を起こしてきた市民の皆さんとともに運動をおこしましょう」とよびかけました。
活動報告と方針では、①国会請願署名の到達と目標②支部同盟員の現勢と拡大目標③地域先達の顕彰活動、劇映画『わが青春つきるとも――伊藤千代子の生涯』上映運動など学習会の計画④活動強化を目指す財政計画が提案され採択されました。
*
第二部は学習会。『檻の中のライオン』著者、楾大樹弁護士を広島から講師に招き憲法講座を開きました。
権力をライオン、憲法を檻になぞらえて、「主権者は私たち。内心を罰する治安維持法があった戦前に戻らないよう私たちが、ライオンの動きに関心を持ち、檻の仕組みを学ぶ。ライオンが檻を壊していたら、みんなで批判する。選挙で檻を壊さないライオンを選ぶ。そんな『不断の努力』をしていきましょう」との楾さんの話に参加者はしきりにうなずき、大きな拍手をおくりました。〔稲村知=西播支部事務局〕

(兵庫民報2021年12月26日付)11:00

神戸映画サークル2022年1月例会『大コメ騒動』:現代に通じる社会問題を練りこんだ大痛快エンタテイメント


日本の社会運動として歴史に残る、「米騒動」を描きます。
シベリア出兵によって米が戦地に送られたなどの結果、国内の米価格が高騰。家族に食わせる米がなくなった女性たちが米の価格を下げろと迫ります。その運動はやがて全国に飛び火し、遂には時の内閣が倒れるまでになりました。
米が買えず、明日の生活もままならない状況に追い込まれた女房たちが、家族を守るため決意を新たにし、やがて立ち上がっていく姿は、痛快の一言です。
大正時代が舞台の作品ですが、コロナ渦で貧困に近い生活を余儀なくされている方々へのエールに成り得る作品でしょう。
「大正七年」が舞台だけれど、ジェンダー問題、格差社会の構造や、社会問題の解決には腰が重い政府の姿勢など、まるで変わってないと思えます。主人公は言います。「諦めるのを待たれている。諦めたら終わり」だと。
政府の姿勢に憤りながらも「仕方がない」と思う頻度は結構多いのではないでしょうか。
「通り過ぎるのを待つしかない」…いつまで我慢をすれば報われるのか。黙っていたら私たち庶民の声が届くことなんてないのではなかろうか…。
娯楽作の中にも現代に通じる社会問題を練りこみ、行動する女たちの姿が痛快です。
〔桑田葉子=神戸映画サークル協議会〕


『大コメ騒動』(2020/106分/日本、監督:本木克英)

1月21日(金)①11時30分②14時30分③19時、22日(土)①11時30分②14時30分③18時/神戸アートビレッジセンターKAVCホール/一般1,300円/☎078-371-8550、Email kcc1950@kobe-eisa.com
この例会のページ: https://kobe-eisa.com/?page_id=5675

(兵庫民報2021年12月26日付)10:30

〈お知らせ〉1月の発行予定

  • 2日付(新年号)
    • カラー2面建てで発行します。年内に『しんぶん赤旗』新年号の配達にあわせてお届けします。
  • 9日付
    • 編集・印刷の都合で発行しません。
  • 16日付・23日付
    • 通常どおりの発行です(4面建て)。
  • 30日付
    • 第5日曜日ですが9日付の代替として発行します。

(兵庫民報2021年12月26日付)10:00

観感楽学「被告の認諾を、原告はゼッタイに「忍諾」できない」


日本語には同音異義語が多いが「にんだく」ということばに異義語はない。大阪地裁で森友改ざん国家賠償訴訟の実質審理が始まろうとする矢先の十二月十五日、被告・財務省によって原告・赤木雅子さんに示された「認諾」という単語一つだけである。損害賠償を請求する訴訟などにおいて被告が原告の請求を認めることをいう▼これを裁判所が受け入れ訴訟は終結した。「ふざけるなと思った」「不意打ちでひきょうだ」、当日の記者会見で彼女は声をふるわせた。二日後に財務省に出した六百字ほどの抗議文ではこの言葉を九回も使っている。「認諾によって夫はまた国に殺されてしまった」▼時を同じくして国交省の「建設工事受注動態統計」のデータ書きかえが発覚した。二〇一三年以降、都道府県に二重計上を指示してきたが途中から同職員の直接書きかえに変更。これによって水増しされたGDPが公表されてきた。アベノミクスの粉飾がうたがわれる。自分の保身のため部下である公務員に犯罪行為までさせ国民をだまそうとする、森友問題とまったくおなじ構図だ▼「私も夫も国の認諾は絶対に許しません」。抗議文の最後で赤木雅子さんはこう決意を記している。本年最後のこのコラム執筆なのに「心おだやかに新年を」とはとてもいえない。(T)

(兵庫民報2021年12月26日付)9:30

2021年12月25日土曜日

パブリックコメントを:「県政改革方針(仮称)[行財政運営方針の見直し(一次案)]」「行財政の運営に関する条例の一部を改正する条例案について(概要)」

兵庫県行財政運営調査特別委員会が十二月二十三日に行われ、見直し案として提出されている「県政改革方針 (仮称)」「県政改革方針実施計画(仮称)」などについて、日本共産党の入江次郎議員が、質疑を行いました。


入江議員は、税収の伸びが鈍化したことにより、二〇二八年度までに四百四十億円の税収不足が発生するという見込みについて、「税収は、ここ二十年延びておらず、GDPも横ばい。兵庫県では、産業立地条例や基幹道路八連携軸のような施策を行ってきたが、大企業を支援すれば、経済が潤うというトリクルダウン経済政策が失敗してきたことによるものだ」と指摘。

そのうえで、高速道路をさらに延長する基幹道路八連携軸について、「二〇二八年までの県費支出がいくらになるのか」と問いました。県当局は、「二〇二八年までの総事業費、千六百億円で、その約四割が県費支出になる」と答弁。入江議員は「約六百四十億円の県費を支出することになる」と明らかにし、「財政厳しいおりに、高速道路の延伸のみ追求するのではなく、八連携基幹軸などの事業を見直し、不足額を補い、今回、予算が削られようとしている防災・減災対策や、事務事業等県民サービスに資する削減をやめるべきだ」と述べました。

また、県が所有する公共施設について、見直し案で指定管理の原則公募化やPFIの推進等を検討するとしていることに対し、入江議員は「民間活力を導入し、コストとともにサービス向上を進めるとしているが、現に指定管理者制度を活用している六十九施設のうち、四十一施設では利用者が減っている。サービス向上も図られていない。そのうえ、五年で雇い止めが起こるなど、労働条件も悪化している施設もある。県所有の公共施設は、利益追求ではなく公共福祉につとめるべきもので、すべてを民間に移譲していいわけではない」と強調しました。

また入江議員は、阪神北県民局、阪神南県民センターの統合に伴う伊丹新庁舎建設に凍結に関わって、「県民局の新庁舎建設を行う前提で、芦屋健康福祉事務所の宝塚健康福祉事務所への分室化計画があった。新庁舎建設を凍結というのなら、なおさら、芦屋健康福祉事務所の分室化も中止し、存続させるべきだ」と訴えました。県当局は、「芦屋健康福祉事務所については、コロナの状況をふまえ、分室化の時期については、検討したい」と答弁しました。

入江議員は、県民交流バス、障害者小規模通所通所援護事業、百歳高齢者祝福事業、老人クラブ活動強化推進事業、音楽療法定着促進事業など今回廃止・見直しが検討されている事務事業について、「齋藤知事は、『誰も取り残さない』をキャッチフレーズにしている。その立場に立てば、こうした住民サービスのための事務事業を安易に削減するべきではない。ぜひ、県民一人ひとりに心の通った施策充実を求める」と述べました。

【パブリックコメント募集中】

〇「県政改革方針(仮称)[行財政運営方針の見直し(一次案)]」「行財政の運営に関する条例の一部を改正する条例案について(概要)」に関する県民意見提出手続きの実施について

  • 受付期間
    • 2021年12月17日(金)~2022年1月13日(木)まで(必着)
  • 提出方法
    • ア 記載様式は自由
    • イ 提出いただいたご意見等の内容確認のため、照会する場合があるとのことなので、住所(所在地)、氏名(団体名)、電話番号、電子メールアドレス等の記入をお願いします。
    • ウ 左記の提出先まで、電子メール、FAX、郵送により送付してください。
  • 提出先
    • 〒650―8567(県庁個別番号)※この郵便番号を使うと住所の記載は不要です
      兵庫県企画県民部企画財政局新行政課運営班
    • 電話:078-362-3045
    • Fax:078-362-9478
    • Eメール:kichou_shingyousei@pref.hyogo.lg.jp
※詳細は、兵庫県ホームページをご覧ください。
https://web.pref.hyogo.lg.jp/kk23/publiccoment.html

〔門屋史明〕

(兵庫民報Web版先行公開)

2021年12月19日日曜日

ストップ!ヤマサクラ81大集会:海外で戦争する国づくり既成事実化:改憲の動き強まるなか米軍の作戦に自衛隊組み込む演習


日米共同方面隊指揮所演習「ヤマサクラ81」の中止を求める大集会を十二月十一日、伊丹市三軒寺前広場でひらき、約二百五十人が参加しました。
 
日米合同の指揮所演習は四十年前に始まり今回で八十一回目。「最大規模」と称しています。演習は、アメリカの戦略に自衛隊が組み込まれ、陸・海・空だけでなく宇宙やサイバー攻撃、敵地攻撃なども含む「マルチドメイン作戦」を想定。太平洋周辺の米軍やオーストラリア、韓国など同盟国の基地と全国の自衛隊基地をネットワークで結んで図上訓練(シミュレーション)を行います。この演習と併せて、全国の自衛隊や米軍基地でも様々な訓練が行われています。
 
集会では、連帯挨拶で日本共産党の大門みきし参議院議員が軍事対軍事の対応は絶対に間違いだと訴え、野党連合政権で政治を変えようと呼びかけました。


社会民主党の梶川みさお県連代表・宝塚市議、緑の党の酒井一元尼崎市議、安保破棄大阪実行委員会の森山禎治事務局長も挨拶をしました。日本共産党からは、ねりき恵子・庄本えつこ両県議はじめ、地元・周辺自治体の議員も参加し紹介されました。
 
石川康宏神戸女学院教授がメインスピーチをおこないました。

アメリカと中国の軍事的対立がエスカレートするなか、ヤマサクラ81が米軍の「マルチドメイン作戦」に自衛隊を組み込むための演習になっていること、日米両部隊が実際に動く実働演習と一体で行われていることなど、演習が非常に危険で実戦的なものになっていると指摘。改憲の動きが強められているなか行われるこの演習が、アメリカと共同して海外で戦争をする国づくりを既成事実化し、推進するものとなっていると批判しました。
これに対し、憲法を守ってきた市民のたたかいの歴史を振り返り、「一人ひとりは微力ではあるが無力ではない」と強調し、軍事演習反対の声を上げ続け、「戦争する国」づくりをストップさせようと取り組んでいる全国の市民と手をつないで、憲法を活かし、平和を広げる取り組みを進めようと訴えました。
最後にアピールを参加者全員で確認し、集会後に実行委員会が自衛隊に届けました。また、参加者は阪急伊丹駅とJR伊丹駅に分かれて宣伝をおこないました。
〔吉岡健次=川西市議〕


(兵庫民報2021年12月19日付)20:30

神戸市は個人情報を自衛隊にわたさないで:わたさない会が第2回総会


「私たちの個人情報をわたさない 神戸市民の会」(略称=個人情報をわたさない会)は第二回総会を十二月七日に開催し、あわせて井下顕弁護士(福岡県弁護士会)を講師に迎え学習会も行いました。
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神戸市が二〇二〇年二月に突然、自衛官募集に関して自衛隊と「覚書」を交わし、市内の十八歳と二十二歳の氏名、住所、生年月日、性別を電子データとして自衛隊に提供しました。これに対し、同年十一月に結成したのが「個人情報をわたさない会」です。
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学習会で井下弁護士は、自衛隊への名簿提供が全国的に広がっており、その原因として、二〇一九年一月に安倍首相が行った「都道府県の六割が非協力的」とする国会答弁や、中国包囲網の中で日本の役割、戦争するための自衛官の人材確保が強められていることなどをあげました。
また、政府が名簿提供の根拠としている自衛隊法九十七条一項について、井下弁護士は、同法の立法者意思から検討し、自治体に名簿提供の義務はないと結論づけました。(写真)
福岡市での名簿提供については、二〇二〇年一月に高島宗一郎福岡市長が提供を表明したのに対し、市民は二月に緊急集会を開催し、個人情報保護審議会に諮問させ、傍聴に二百名の市民が集まったことなど幅広い市民の間で運動が広がっていることが報告されました。
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第二回総会では、神戸市が自衛隊からの要請どおりに電子データとして個人情報の提供をしていることを中止させるために――▽個人情報保護審議会に諮問させることや、個人情報を提供していることを広く市民に知らせることなどを求め、引き続き署名に取り組むこと▽地域での学習会を行うこと▽加盟団体や個人を増やし運動を広げていくこと――が方針として確認されました。
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学習会の内容は兵庫労連チャンネルで視聴できます。各地での学習会などにご利用ください。
 

〔岡崎史典=同会〕

(兵庫民報2021年12月19日付)20:00

王子公園・動物園:市民不在の再整備方針撤回を:1月17日までパブリックコメント受け付け


神戸市が「王子公園 再整備基本方針(素案)」を発表しました。再整備コンセプトは、「グローバル貢献都市を先導する学術・文化・スポーツ拠点の形成」としていますが、駅前の一番便利な場所に大学を誘致するとし、市民に愛着のある動物園は、遊園地などの廃止で縮小され、さらに王子スポーツセンターのプールやテニスコート、サブグランドなども廃止するなど、市民サービスの大後退を強行するものです。
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久元喜造市長は、Twitterで「私の関心は動物ではなく、王子公園全体の再整備にありました」と本音を吐露。さらに、市会常任委員会では「動物園に限らず全体を含めては、もちろん民活という方法はある」(十一月三十日総務財政委員会、企画調整局担当局長)と、市の直営をやめ、民間任せにする考えを示しました。
須磨海浜水族園(スマスイ)は、民間移譲に伴い、入園料が、大人千三百円だったのが三千百円に値上がり、小中学生も千八百円になることが大問題になっています。現在、王子動物園は、大人六百円、小中学生・幼児および六十五歳以上は無料で入園できますが、これが民間任せになれば、スマスイの二の舞になるのではと懸念されます。
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神戸市は十二月七日に説明会をひらきましたが、参加した市民から、不安と懸念、「反対」の声があふれました。「説明会の周知が市民にされていない」と指摘する参加者もありました。これに対して、市側は、「広報で知らせる時間がなかった」「自治会など地域団体を通して伝えたが、不十分で申し訳ない」と弁明。説明会の案内チラシは数百枚しかおろされていないことも明らかになりました。王子公園や動物園は、市民が愛着をもっている施設です。市民不在での再整備強行は許されません。
中学生と小学生のお子さんを持つ女性が「子どもからの意見です」として「プールやテニスコートをなぜなくすのか? 早朝や夕方に使うサブグラウンドもなくさないで」「子どものころ遊んだ遊園地もなぜ廃止なんですか?」と問いました。
また、「大学誘致はポートアイランドに集中してもらえれば」「新設されるスタジアムが住宅地に近くなると、騒音も心配」との発言もあり、「子どもの意見を反映できる仕組みをつくってください」との意見も出されました。
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日本共産党神戸市会議員団は、十日から始まっている「基本方針(素案)」に対する神戸市意見募集(パブリックコメント)に、多くの市民が意見を寄せていただくよう呼び掛けています。
〔味口としゆき=神戸市議〕

王子公園再整備基本方針(素案)の意見募集


■意見募集期間
2021年12月10日(金)~2022年1月17日(月)
■意見の提出方法
①郵送による提出 ※2022年1月17日(月曜日)消印有効
〒650-8570(宛先住所記入不要)
神戸市企画調整局未来都市政策課 意見募集宛
②ファクシミリによる提出
078-322-6208 神戸市企画調整局未来都市政策課 意見募集宛
③電子メールによる提出
アドレス:ojikoenhoshin@office.city.kobe.lg.jp
④持参による提出
神戸市企画調整局未来都市政策課
市役所1号館12階
平日8時45分~12時、13時~17時30分の間
⑤神戸市ホームページ意見送信フォームから
https://www.city.kobe.lg.jp/a74227/202112ojipark_public-comment_kaitou.html 

王子公園・動物園を守れ:緊急市民集会

12月17日(金)18時30分~20時、神戸市勤労会館2階多目的ホール(100人)+YouTube(https://youtu.be/CajZ8Vy9b1k)/参加無料/主催:神戸・市民要求を実現する会、市民にあたたかい神戸をつくる会/問い合わせ Tel. 078-335-3770(兵庫労連)


(兵庫民報2021年12月19日付)19:30

兵庫県議会12月議会:県民の命、暮らし守り日本共産党県議団:コロナ対策補正予算案――庄本議員が質疑:早い段階からの無料検査、保健所の専門職の抜本増を


国の補正予算案に伴う兵庫県のコロナ対策を中心とする補正予算案に対する質疑が十二月十三日、兵庫県議会本会議でおこなわれ、日本共産党県議団からは庄本えつこ県議が質疑に立ちました。

無料検査

国が方針を示している感染拡大傾向時における無料検査の実施について庄本議員は、県当局からの聞き取りでは「一日百十人の感染者が約二週間続くか、一日の感染が四百四十人を超えた場合を想定している」とされていることをあげ、「これでは、遅すぎる。もっと早い段階からすぐに無料実施を行うべきだ」と指摘しました。
また、廃止された「モニタリング検査」、いったん中止している高齢者施設等への社会的検査について庄本議員は「復活させるべきだ」と主張しました。
答弁で齋藤元彦兵庫県知事は、「国の判断基準に準拠しながら、協議により総合的に判断していく」と述べ、早期の無料検査実施については言及しませんでした。高齢者施設の社会的検査については、再開を検討したいとしました。

保健所の体制

庄本議員は、県が保健所への民間派遣を継続し、感染拡大時に機動的に増員できるよう本庁職員に疫学的調査などの研修をおこない応援可能職員を育成することもって「保健所体制の強化」としていることを批判。専門職・保健師職員の抜本的増を求めるとともに、芦屋保健所の存続を主張しました。
県当局は、芦屋保健所を宝塚保健所の分室にするという従来の答弁を繰り返すのみでした。〔門屋史明〕

(兵庫民報2021年12月19日付)19:00

兵庫県議会12月議会:県民の命、暮らし守り日本共産党県議団:ねりき議員が議案討論:県民サービス低下、嘱託職員の無期転換逃れなどに反対


兵庫県議会に上程された議案のうち、三件について十二月十三日、日本共産党のねりき恵子議員が反対討論に立ちました。
▽兵庫県立神戸生活創造センターの指定管理者を現在の大阪ガスビジネスクリエイト(株)に、三年間引き続き、同社を指定しようとする議案について、ねりき議員は、その中で人員が二名減員されることで、県民にとってサービスの低下につながるとし、反対しました。
▽兵庫県営住宅東播磨地区について神鋼不動産ジークレフサービス株式会社が指定管理者として指定を受ける議案については、議案審査の過程で申請書や事業計画書などの資料が黒塗りで判断ができないと指摘。ねりき議員は、「県民や入居者からは、様々な相談が寄せられており、県営住宅の管理は県や公社が直接責任を負うべきで認められない」と反対しました。
▽三木山森林公園の指定管理者についての議案では、労働契約法の改正で、通算五年を超えた場合、労働者の希望により、期間を定めない無期転換ルールが制定されているが、指定管理者であるひょうご農林機構が「更新期間は五年を超えないものとする」とし、五年目の更新を迎える嘱託職員五人を契約更新しない方針としており、「雇用の安定、賃金引き上げが求められている中、公の施設で無期転換逃れがあってはならない」として反対しました。
〔三富智恵子〕

(兵庫民報2021年12月19日付)18:30

兵庫県議会12月議会:県民の命、暮らし守り日本共産党県議団:いそみ議員が請願採択求め討論:選択的夫婦別姓、75歳以上医療費2割負担中止、気候非常事態宣言


十二月十三日の兵庫県議会本会議で日本共産党のいそみ恵子議員は請願採択を求める討論をおこないました。
▽「選択的夫婦別姓の導入へ、一日も早い民法改正を求める意見書提出の件」について、いそみ議員は、「多様性を尊重する社会実現に向けて、『夫婦別性の選択肢』がないことは、人権問題であり、憲法にも反する」「選択的夫婦別性導入を求める意見書は、全国三百以上の議会で採択されている」とし、請願の採択を求め、意見書を国に提出するよう主張しました。
▽「来年七十五歳以上医療費窓口負担二割導入の中止を求める意見書提出の件」については、「負担増による受診控えが起こる可能性がある」「二割負担の対象者は、単身世帯で年収二百万円以上、夫婦世帯では合計年収三百二十万円以上で、高額所得者とは言えない」「現役世代の負担軽減することはできない」と述べ、意見書の採択を求めました。
▽「兵庫県が『気候非常事態宣言』することを求める」請願について、いそみ議員は、「平均気温が一・五度上昇した場合、深刻な影響を受ける、さらに、二度上昇すると、飢餓と水不足が深刻化し、生物の絶滅、異常気象の常態化など、温暖化の連鎖はもはや、人間の力では止められない。気候危機の抜本的な対策は、一刻の猶予もない」と訴え、請願の採択を求めました。
〔三富智恵子〕

(兵庫民報2021年12月19日付)18:00

三田市――幼稚園・学校統廃合の強行を狙う:住民との十分な話し合い保障を:地域の幼稚園・学校をまもる会代表 長谷川美樹

三田市は二〇一七年三月に市公共施設等総合管理計画を策定しました。そのなかで市が保有する公共施設のうち延床面積で学校教育系施設が四八・九%、幼稚園などを含む子育て支援施設が三%で、全体の五割を占めていることが記されています。二〇一八年三月の市立学校園のあり方審議会の答申を受け、市は同年七月に市立学校のあり方に関する基本方針を策定。二〇二〇年八月に市立幼稚園再編計画(案)を発表しました。
この間の一連の方針・計画で三田市は積極的に教育関係施設の縮小を進めようとしています。少子化を理由として農村地域の中学校を皮切りに幼稚園、次に小学校の統廃合へむけて「一応の市民参加」による議論を行ってきています。
市は、中学校は九~十八学級(一学年当たり三~六クラス)、小学校は、十二~十八学級(一学年当たり二~三クラス)を適正規模だとし、クラス替えや切磋琢磨ができる環境、中学では部活ができる環境が必要だとしています。幼稚園について市は、子どもの人数が減っているなか一定規模の人数確保が必要で、保護者の多様なニーズに応えるためにと「認定こども園化」を打ち出しました。
中学校については農村地域と市街地の二つを一つにすることを内定し、統合へ向けて次の段階に入っています。
幼稚園については、昨年九月議会で市長が初めて統廃合を提案し、当該地域ではそれぞれ一回の説明とパブコメで翌三月には決定しようとしました。この極端な提案に反対意見が続出し、改めて市は「意見交換会」をおこないましたが、廃合反対が過半数を超えました。市は計画を一部修正の上、パブコメをおこない二〇二二年三月には決定、四月に実施・着手することを再提案。幼稚園と小学校は一体として、小学校の統廃合も進めようとしています。しかし、地域では、「幼稚園や学校がなくなったら更に人口が減る」など声が多数出されています。
地域の幼稚園・学校をまもる会は、これまで学習会や小集会、ニュースを五回発行し、地域の方々や日本共産党市議と連携、議会質問や市への質問状・要望書提出などを繰り返し、住民との十分な話し合いを保障すべきだと運動を進めています。

(兵庫民報2021年12月19日付)17:30


ジェンダーわたしの視点「個人個人を人間として認め尊重する地域社会へ」日本共産党丹波地区委員会ジェンダー・ハラスメント対策委員会副責任者 藤井真理


私は五十三歳まで大阪府で小学校教員として勤務してきました。組合活動の盛んな時代だったので何でも話し合いの場を設け取り組んできました。退職後、夫の転職に伴い、高知県に移住して五年間を過ごしました。その後、今度は義母の介護のために兵庫県丹波市に移住して今日に至っています。
*
先日、丹波地区委員会ジェンダー・ハラスメント対策委員会副責任者としてジェンダー平等の全県担当者会議(オンライン)に参加しました。他地区の方々のお考えやご意見をお聞きすることははじめてのことでした。ジェンダー平等について話し合うことは、各地区とも戸惑いがあるものの、共産党ならではの取り組みでとても心強く思いました。
*
早速、支部会議で党内アンケートをもとに意見交換をしました。
私が丹波市に移住して思ったことは、「地域の集会は男性の出席がほとんどで、女性の場合、夫がいないなど事情を抱えた人が数人いるだけ。男性中心に物事が進んで、女性があまりものを言わない傾向があるなあ」ということでした。
しかしその支部会議では、男性側から「地域社会で女性の役割が少なく、男性が日役、常会、役員とか現状では引き受けざるを得なくされていて、男性がしんどい目をしている。〝男性が楽をしている〟という考えは全く間違っている」との意見を聞きました。いっぽう、夫婦共働きをされてきた方からは、「夫が洗濯物を干すのを見て、近所の人から奇異な目で見られたりしたが、夫の協力なしにはできなかった」などの声が上がり、大いに盛り上がりました。
また、地方の職場では賃金格差も大きな問題です。「女性の管理職は、男性より数時間多く仕事をしなければならない」と聞いて驚きました。
*
身近な問題としてジェンダーを語り合い、個人個人を人間として認め尊重する地域社会へ、少しずつでも変えていきたいと望みます。

(兵庫民報2021年12月19日付)17:00

「真ん中世代」学習交流会:こむら潤さん講師にジェンダー政策学ぶ:日本共産党兵庫・長田・北地区委員会


日本共産党兵庫・長田・北地区委員会は十二月十一日、こむら潤参院兵庫選挙区予定候補を迎え「真ん中世代」学習交流会を開催し、十数人が参加しました。
こむらさん(写真左から二人目)は、自身の働き方や子育ての経験なども重ねながら日本共産党のジェンダー政策を紹介。男女賃金格差是正や性教育など、参加者の質問にも答えながら「一つひとつ、国会議員として実現したい」と語りました。
参加者からは「今までいろんなことに我慢してきた。かつて働いていた飲食の職場では『男社会』を痛感。女性が『嫌やな』と思うことが一つひとつなくなっていけば」「ケア労働の賃上げ・処遇改善は、女性労働者だけでなく男性労働者を守ることになる」「包括的性教育は本当に大切」「ジェンダー問題の大切さをつきつめると人権を守ることに通じるという話に納得。人権を守ることが多様性をいかすことであるし、憲法を守る大切さもよくわかった」「一人ひとりの尊厳を大事にする問題だから親から子へと伝えていけるような社会になると、あたたかい社会になるのでは」など、様々な声が出されました。

(兵庫民報2021年12月19日付)16:30

兵庫県業者後援会が総会:野党共闘に確信持ち参議院選挙へ活動強化


日本共産党兵庫県業者後援会は十二月八日、総会を開き、総選挙の結果を踏まえ来年の参議院選挙に向けた活動強化を確認しました。
総会には会場とオンラインで県内十八業者後援会が参加。日本共産党の選挙総括の視点を踏まえ、業者後援会の対話・支持拡大の到達・活動参加の状況が二〇一七年選挙に比べ後退していたことがリアルに報告されるとともに、選挙結果について、自民党幹部の「立憲と共産党の統一候補というのは大変な脅威でした」「薄氷の勝利だった」などの声も紹介され、野党共闘のたたかいに確信を持つことが強調されました。
その上で、来年四月の決起集会までに全県の業者後援会が体制を確立し具体的な活動に足を踏み出すこと、日本共産党を丸ごと知ってもらうために『しんぶん赤旗』読者拡大への協力を提案し確認されました。
総会では、神戸女学院大学の石川康宏教授が「総選挙の結果を今後の展望」をテーマに講演。野党前進の流れと揺り戻しの要因を詳しく解明し、「仕切り直して直ちに準備を」と強調。参議院選挙での共闘強化に向け、運動団体も働きかけを強めていくことが重要と指摘しました。
〔田中邦夫=県業者後援会事務局長〕

(兵庫民報2021年12月19日付)16:00

対英米開戦から80年:再び「戦争する国」にしてはならない:こむら潤さんらが宣伝


中国大陸で侵略戦争を続けていた日本が一九四一年十二月八日、当時イギリス領だったマレー半島コタバルとアメリカのハワイ真珠湾を奇襲し、対米英戦争に突入して八十年。
日本共産党兵庫県委員会は松田隆彦県委員長と、こむら潤国政委員長を先頭に神戸大丸前で宣伝をおこないました。岸田文雄政権が前のめりになっている改憲策動は歴史への逆行であり、日本を再び「戦争する国」にしてはならないと訴えました。

(兵庫民報2021年12月19日付)15:30

新調ハンドマイクで、新しい憲法署名:9条改憲NO!市民アクション赤穂実行委員会


九条改憲NO!市民アクション赤穂実行委員会は十二月八日夕方、JR赤穂駅頭で新しい「憲法改悪を許さない全国署名」の訴えをおこないました。新調のハンドマイクの響きもよく、高校生なども署名に応じてくれました。
〔北野輝彦=九条改憲NO!市民アクション赤穂実行委員会・九条の会・赤穂事務局〕

(兵庫民報2021年12月19日付)15:00

亀井洋示「失業救済交付金」


(兵庫民報2021年12月19日付)14:30

兵庫山河の会 〈十二月〉

颯爽とアガパンサスの花茎たちぬ生きねばならぬコロナを超えて
 石井敏子

グレタさんこの地球をば護らんと立ち上がりたるジャンヌ・ダルク
 西澤 愼

来るとしにのぞみ託してビラくばる参院選のかなためざして
 山下 勇

胸を張り空見あげれば綿雲が静かに動く明日は天気だ
 大中 肇

AIに命令するごとく人間にもバージョンアップ強いる日来るや
 古賀悦子

弁当に並ぶ行列デパートのスイーツ売り場に長蛇の列が
 塩谷凉子

ペン一途愛と革命身をもって生きた人なり寂聴さんは
 古谷さだよ

恋人で兄で保護者でときどきは息子のような相棒といる
 山下洋美


(兵庫民報2021年12月19日付)14:00


編集部の技術メモ:Word/Excel/Powerpoint文書から写真を取り出す方法

記事につける写真は写真ファイル自体をメールに添付してご出稿いただきたいのですが、最近、写真ファイルの取り扱いが難しいという方が増えてきました。

そういう方もワープロ(ワードやエクセル、パワポ)などに写真を「貼り付ける」ことは普段からしていらっしゃるのではないでしょうか。

それならば、写真をワードやエクセルに書いた原稿に貼り付けて、そのワードやエクセルのファイルをお送りいただいてもけっこうです。そこから写真を取り出す方法はあるのです。

  1. エクスプローラーの「ホーム」タブの「コピー」「貼り付け」ボタンで原稿ワード文書のコピーをつくる。
    • 例「原稿.docx」をコピー・貼り付けして「原稿- コピー.docx」とする。
    • 「コピー」「貼り付け」ボタンを順に押すと「- コピー」という文字列を挿入した新しいファイルが自動的にできます。
  2. エクスプローラーの「表示」タブにある「ファイル名拡張子」にチェックを入れる。

  3. エクスプローラーの「ホーム」タブの「名前を変更」ボタンで原稿文書のコピーの拡張子の後ろに「.zip」をつける。
    • 例「原稿- コピー.docx」を「原稿- コピー.docx.zip」とする。
    • この時、「拡張子を変更すると使えなくなることがあります。変更しますか?」と尋ねてくるので「はい」と答える。
  4. エクスプローラーの「展開」タブにある「すべてを展開」ボタンを押す。
    • この時、「展開先の確認とファイルの展開」パネルが出てくるので、「完了時に展開したファイルを表示する」にチェックを入れる。 
  5. エクスプローラーのウインドウがもう一つ開く。

  6. その中の「word」フォルダ、さらにその中の「media」フォルダの中に、張り付けられていた写真が入っているので、適当なフォルダ(たとえばデスクトップ)にコピーする。

  7. 以下、後片付け;
    • 展開したフォルダ、原稿文書のコピーをゴミ箱に捨てる。
    • エクスプローラーの「表示タブ」の「ファイル名拡張子」のチェックを外す。
◎もっと簡単な方法
unixシェルの心得があるならunzipコマンドだけでできます。
unzip -j 原稿.docx  word/media/*  
Word文書はzipアーカイブなのです。Excel文書、Powerpoint文書も同様です。 
unixだと拡張子でファイルの種類を判断しないので、拡張子を書き換えなくても、直接展開できるし、必要な部分だけを展開することもできるのです。兵庫民報編集部ではこちらの方法で写真を取り出しています。

(兵庫民報2021年12月19日付)13:30


観感楽学


NPT(核不拡散条約)再検討会議が来年一月四日に開会する。日本原水協は、開会日に核兵器の全面廃絶の実現、核兵器禁止条約への自国政府の署名・批准を求める国際共同行動の実施を呼びかけ、日本では最終日の一月二十八日までを「行動月間」として取り組む▼五年ごとの再検討会議開会日の共同行動は通常四月で、被爆七十五年の再検討会議は原水爆禁止世界大会inニューヨークとともに実施する計画がコロナ感染症のために延期され、今回は年頭の開会になった▼日本政府は、米国の「核の傘」に依拠していることを理由に禁止条約参加を拒んでいる。しかし、米国の核兵器が配備され、日本と同様に「核の傘」政策を取ってるドイツは、政権交代した新政権が禁止条約締約国会議へのオブザーバー参加を決定した▼ドイツと同様に米国との軍事同盟NATOに加わっているノルウェー、ベルギー、スペインでも政権交代した新政権が禁止条約に向かう動きを見せている。核兵器大国の米国でも全米市長会議が禁止条約参加を求めるなど核保有国や核依存国の政治を変える動きが顕著だ▼原水協は例年一月六日の6・9行動から行動を始めるが、今度はより早い一月四日からの行動で、世界と共同して日本でも政治を変える行動に打って出る。(K)

(兵庫民報2021年12月19日付)13:00

2021年12月12日日曜日

ジェンダー平等社会へ政治の力を:県女性後援会と党県ジェンダー平等委員会が女性に対する暴力撤廃国際デー宣伝


日本共産党兵庫県女性後援会と党県ジェンダー平等委員会が十二月四日、神戸大丸前で街頭宣伝を行いました。十一月二十五日から十二月十日までの国連「女性に対する暴力撤廃国際デー」に呼応しての行動です。
ジェンダー平等委員会責任者の、こむら潤さん(参院兵庫選挙区予定候補)、きだ結県議、中央区女性後援会の上岡美奈さん、平松順子党ジェンダー平等委員会責任者代行がマイクで訴え、中央区・垂水区の女性後援会会員六人が、『ジェンダーパンフレット』を配布しました。
こむらさんは、被害を訴えにくい障害者の女性が性暴力にあった事例などを紹介し、家父長制の名残をのこす刑法では「不同意」であるだけでは罰せられないという遅れた状況を政治の力で正すことが求められているが、自民党政治がそれをはばんでいると述べ、野党共闘で政権交代するために日本共産党は全力をあげると、参議院選挙に向けての決意を表明しました。
若い男女が手を振ってくれたり、高齢男性が「総選挙では共産党に投票した」と声をかけてくれるなど、多くの激励が寄せられました。〔平松順子〕

(兵庫民報2021年12月12日付)20:00

党姫路市委員会が総選挙報告会:野党共闘の前進、自力の不足……参院選へ決意あらたに


日本共産党姫路市委員会は十二月五日、姫路市内で兵庫十一区総選挙報告会を開き、二十八人が参加しました。苦瓜一成姫路市委員長(姫路市議)が報告を行い、立候補表明後十六カ月にわたり奮闘した太田清幸さんがお礼と感想を述べました。
太田さんは、他党派からの推薦や応援を受ける初めての経験や気候危機やジェンダー平等政策への学生青年からの関心が高かったこと、ツイッターを見て街頭演説の追っかけに来た人もありSNSの活用が今後一層望まれること、また、選挙後には地区事務所に入党したいと三十代男性から電話があったこと―などを報告しました。
参加者からも意見、感想が述べられました。
――野党共闘ができたことで空想的楽観的に過ぎた。日常活動が弱く、自力不足で支持拡大が延びなかった。自力をどうして付けたらよいか。
――必死にがんばったが新しい層への切り込みも弱く、支持拡大が終盤になってしまった。選挙はがきは若い層にこだわって送ったが、これには大きな効果を感じた。
――後援会ニュースを毎月発行して十三年になる。ニュースにはあて名とともに配達担当者名を書いた帯封を付けているが、これが訪問活動に役立つと思う。
――選挙の度に感じるが、選挙は日常活動の総決算だと思う。政権交代と意気込んで訴えたが十分に届かなかった。選挙結果で改憲の危険が迫っている。憲法署名を持って訪問対話を進め、ニュース読者を増やし、参議院選挙にがんばりたい。〔苦瓜一成〕

(兵庫民報2021年12月12日付)19:30

北区2カ所で総選挙報告会:こむらさん参院選への決意も語る


日本共産党兵庫・長田・北地区委員会は十二月五日、北区のすずらんホールと北神区文化センターの二カ所で総選挙報告会を開き、近畿比例・兵庫八区重複候補として奮闘した、こむら潤さんが尼崎での市民と野党の共同候補としてたたかった経験などを報告しました。
そのなかで、ツイッターで街頭演説の時間と場所を知ったという若い人が聞きにきてくれることが何度もあり、ネットの効果を実感したことも紹介しました。
ジェンダー平等、気候危機をはじめとする課題の解決を目指し、政治を変えるには次の衆議院選挙を待っているわけにはいかないと参議院選挙兵庫選挙区に立候補を決意したことを表明し、引き続きの支援を訴えました。
フリートークでは、参加者から「いまの年金では暮らせない。年金制度の改革にも取り組んで欲しい」「メガソーラー開発が北区でも進んでいるがどうとりくみをしたらよいか」など要望や質問もだされ、こむらさんとともに考えました。
朝倉えつ子市議も済生会病院問題など神戸市政について報告しました。

(兵庫民報2021年12月12日付)19:00

「職員の期末手当引き下げ」に反対:日本共産党の入江次郎県議が県議会本会議で討論


兵庫県議会で十二月一日、「職員の給与等に関する条例等の一部を改正する条例案」について、日本共産党の入江次郎議員(写真)が反対討論を行いました。
県当局は、県人事委員会勧告を踏まえ、▽一般職員の期末・勤勉手当の年間支給月数を四・四五月から四・三〇月へ〇・一五月引き下げる▽会計年度任用職員については二・五五月から二・四〇月へ〇・一五月引き下げる▽知事等、常勤の特別職の期末手当は三・三五月から三・二五月へ〇・一〇月引き下げる――ことを提案。入江議員は、「知事や特別職の給与は高すぎるという県民の声がある中で期末手当引き下げは当然だが、一般職員や会計年度任用職員の期末手当は引き下げるべきではない」と、反対しました。
入江議員は、「災害対応、新型コロナ対策、鳥インフルエンザ対応等、ひとたび災害が発生すれば、民間では認められない過労死ラインを超える業務量が発生し、その過酷な職場環境の中で県職員は卓越した働きをしてくれた。知事は民間準拠だけでなく、災害対応が頻発する中での公務員労働者の働きを正当に評価すべきだ」「県職員、会計年度任用職員の期末手当引き下げは地域の賃金相場、地域経済にも悪影響を及ぼし、男女の賃金格差解消にも逆行する」と述べました。
さらに入江議員は、「コロナ禍でその脆弱な部分を露わにしたのが非正規雇用であり、非正規雇用の多くは女性。兵庫県で非正規で働く会計年度任用職員の平均年収は約百八十五万円で、今回の引き下げで約百八十三万円へと約二万円引き下げられる。ジェンダー不平等の根底にあるのが男女の雇用形態の格差、男女の賃金格差にあり、社会全体で男女の賃金格差解消が求められている中で、民間のモデルとなる県職場で女性が多くを占める会計年度任用職員の賃金を引き下げることは男女の賃金格差をさらに拡大するものであり認められない」と主張しました。
採択の結果、日本共産党以外のすべての会派が賛成し、可決されました。
〔三富智恵子〕

(兵庫民報2021年12月12日付)18:30

市民と野党の共闘は大きな成果:各地で総選挙結果に学び課題を考える学習会:西宮革新懇と7区市民連合が共催で学習会


西宮革新懇と七区市民連合は四日、共催で「総選挙の結果から学ぶこと 今後の課題は?」と題して、関西学院大学法学部教授の冨田宏治さんを講師に講演会を西宮市内で開催。約百名の方が参加しました。
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代表世話人の立垣満里さん(新婦人西宮支部長)の開会挨拶に続いて、総選挙で野党統一候補として奮闘した安田真理(立憲民主党)さんが挨拶。安田さんは西宮革新懇や七区市民連合の支えに感謝とお礼を述べ、「野党共闘という枠組みの中で、立憲主義・民主主義を市民の手に取り戻す闘いの中に、身を置きたいと思います」と述べ、大きな拍手につつまれました。
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冨田宏治教授は、兵庫七区の特徴の一つは投票率が上がったが、その分が「維新」に〝途中下車〟したことにあると指摘。今度の総選挙はコロナ禍の中で闘われ、格差と貧困、医療崩壊などをもたらした新自由主義の問題が問われたが、「人の命、尊厳を守る方向なのか、新自由主義の方向か」を有権者に鮮明にできなかったことが「維新」に途中下車した要因のひとつではないかと、問題提起しました。
選挙結果について、議席数だけでなしに投票数・率、得票数・率で見ることが重要だとし、野党共闘は自民党の大物政治家を落選させるとともに、三十一選挙区であと一万票上積みすれば勝利できた可能性があったなど大きな成果をあげたと指摘。「ちょっとした違いで、別の景色が見えていた。あとわずかに迫っていたが、攻めきれなかった」とその理由も解明しました。
「なぜ維新が強かったのか」と問いかけ、「維新こそ改革政党」というアピールに対して、コロナでの百万人あたりの死亡率などの大阪の数字も上げながら、「こうした事を有権者に知らせきることができなかった」ことや、「維新議員」の集票実態も明らかにしながら、自公と維新に対峙していくことの重要性を訴え、二千万人の大量棄権層や政治に関心をもつ余裕さえ奪われた人々にどう寄り添うかが大事でその可能性は広がっていると強調しました。
最後に、改憲阻止運動・来年の夏の参院選の重要性や次の総選挙にむけての取り組みについて提起しました。
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「今回の総選挙結果、よく理解できました」「市民と野党の共闘の重要性など大変勉強になりました」「維新の問題、具体的数字をあげての説明、納得できました」などの感想が寄せられ、革新懇ニュース読者も増えました。〔樫村庸一=西宮革新懇〕

(兵庫民報2021年12月12日付)18:00

市民と野党の共闘は大きな成果:各地で総選挙結果に学び課題を考える学習会:第13回加印革新懇総会――学習し、話し合い、前進したい


加印革新懇は十一月二十七日、第十三回総会を開催しました。総会に先立ち、冨田宏治関西学院大学副学長・法学部教授が「衆議院総選挙の結果をどう見るか――人間の尊厳を合い言葉に政治を変える――」と題して講演しました。
参加者からは「選挙結果をどう見るのか、マスコミに流されることなく確信をもって今後やるべきことを話し合い、前進したい」「冨田先生の資料をもう一度、よく見直し、行動の方向性を見いだしていきます。学習が大事ですね」などの感想が寄せられました。
〔櫻本美都恵=同革新懇〕

(兵庫民報2021年12月12日付)17:30

ヤマサクラ81:演習の中止を防衛省に求める:伊丹市議 上原秀樹


十二月五日~十三日に伊丹駐屯地で行われる日米共同方面隊指揮所演習(ヤマサクラ81)に関して、日本共産党の大門みきし参議院議員(写真左)が十一月二十五日に防衛省から受けたレクチャーに同席しました。金田峰生国会議員団兵庫事務所長(写真右)も一緒です。防衛政策局訓練課の若いまじめな職員が対応してくれました。(写真右から2人目:上原市議)
演習の中止を求めることを基本に、演習の内容についていくつか質問しました。米陸軍が行う「マルチドメインオペレーション」とは何か、今回の演習で大型のプレハブが建てられる理由、コロナ感染対策は日本がきちんと検証するようになっているのか――などです。
「この演習はアメリカの求めでアメリカの指揮のもとで行われるのではないか」との問いには、そんなことはないと回答。防衛省としては当然の答えでしょうが。
十分答えられなかった点は後日、回答をいただくことになりました。
〔上原市議のフェイスブック記事をもとにしました〕

(兵庫民報2021年12月12日付)17:00

2022春闘討論集会:全組合員が参加する春闘で全労働者の賃上げ勝ち取ろう


国民春闘兵庫県共闘委員会は「2022春闘討論集会」を十二月四日、神戸市内で開催しました。
主催者挨拶で成山太志代表幹事(兵庫労連議長)は、「富の公正な配分を求め、そのためには労組が力をつけることが大事だ」と強調しました。また、来年七月の参議院選挙では知恵を出しあい、楽しくたたかおうと呼びかけました。
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討論に先だって講演した中田進さん(関西勤労者教育協会講師)は、総選挙後の情勢と労働組合の役割について語りました。
 

総選挙結果について中田さんは野党共闘についての報道を批判。立憲野党の票が前回と比べて増えたことを示し、野党共闘は前進したのであり、「失敗」との報道はデマであると断じました。また、野党四党の合意した政策を丁寧に語り、これを広められたらと悔しがる場面もありました。
中田さんは、国民春闘共闘の春闘方針や、憲法、ジェンダー、原発や気候変動の問題も触れながら、「社会を変える事はできる。労働組合は組織を拡大し、学習してたたかおう」と労働者にエールを送りました。
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土井直樹事務局長が春闘方針について提案しました。
最賃を含む賃金の大幅アップ、職場での賃金底上げを重視し、特にケア労働者や非正規雇用労働者の賃上げを後押しし、全労働者の賃上げを勝ち取ろうと呼びかけました。
憲法については、新しい「憲法改悪を許さない全国署名」を取り組もうと提案し、ハラスメントの根絶、ジェンダー・気候危機の問題も取り組み、全組合員が参加する春闘をたたかおうと提起しました。
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討論では、今春闘の方向性や、公務の賃金闘争、非正規差別のたたかいなどが報告されました。ローカルユニオンの組合加入からの様々なたたかいや、地域総行動の取り組みについても発言がありました。
クリスマス闘争や、「軍事費削って暮らしへまわせ」の運動の必要性など、平和を求める取り組みについても議論されるなど、職場や地域から今春闘での課題が出され、活発な討論会となりました。
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最後に、代表幹事の本田信幸国労兵庫地区本部委員長が春闘勝利に向けて、各組織の奮闘を期待し閉会の挨拶をされ、団結カンバローと参加者一同で声を上げ終了しました。
〔土井直樹=国民春闘兵庫県共闘委員会事務局長(兵庫労連)〕

(兵庫民報2021年12月12日付)16:30

障害者権利条約はこれからめざす社会の〝設計図〟:全国障害者問題研究会兵庫大会へのプレ企画で学習会

全国障害者問題研究会第五十六回兵庫大会が来年夏に開催されます。そのプレ企画として、同大会準備委員会と兵庫障害者センターが「障害者の人権の視点からみる障害者権利条約」の学習会を十二月五日、神戸市内の会場とオンラインの併用で開催しました。和歌山からの参加も含めて五十人が参加しました。
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講演1は、全障研副委員長の薗部英夫さんが「パラレルレポートと障害者権利条約をめぐる現状と課題」と題して講演しました。
障害者権利条約の条項の説明や成立の過程、国連へのパラレルレポートの内容や日本政府に対する国連障害者権利委員会からの意見書などわかりやすい話でした。
とくに国連で日本の障害者の現状を訴えることができたことや、日・米・中だけが「国家人権機関が無い国」だという事実は最大の不思議だと感じた話などが印象的でした。
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講演2は、優生保護法被害兵庫弁護団事務局次長である吉山裕さんの「兵庫における優生保護法裁判の意義とこれから」と題した話でした。旧優生保護法とはどんな法律か?兵庫の裁判はどのような裁判だったか?を解説しました。
原告はただ「間違いを認めて謝罪してほしい」ということを求めているにもかかわらず国は「除斥期間」を理由として反論。神戸地裁は、旧優生保護法が憲法違反であることと、違憲の優生条項を速やかに改廃しなかった国会議員の立法不作為責任などを認めたものの、損害賠償の除斥期間を機械的に適用して請求を棄却するという無責任な判決(八月三日)をしたことなど分かりやすい話でした。
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コメンテーターを務めた優生保護法被害兵庫弁護団団長の藤原精吾弁護士は、権利条約は「これからめざす社会の設計図である」とし、現実の障害者をめぐる現実から深める話をしました。
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優生保護法は国家による最大の人権侵害だということを広く国民に知らせることの重要性を感じる話でした。
〔河南勝=兵庫障害者センター副理事長〕

〈編集部注〉
パラレルレポート=国連・障害者権利委員会の条約実施状況審査にあたって、政府からの報告に併行(パラレル)して、市民社会団体が提出する報告(レポート)。→JDF(日本障害フォーラム)のパラレルレポート
優生保護法被害者兵庫訴訟=夫妻二組と女性一人の兵庫県在住障害者が、旧優生保護法(一九四八年施行・九六年廃止)のもとで不妊手術や中絶手術を強制されたとして、国に対し謝罪と賠償を求めている裁判。同様の裁判が全国で起こされています。→優生保護法による被害者とともに歩む会

(兵庫民報2021年12月12日付)16:00


ジェンダーわたしの視点「「女性が取り組む運動」ではなく基本的人権を守る運動」日本共産党川西市議 吉岡けんじ



日本共産党は、第二十八回党大会で綱領を改定して「現在、日本社会が必要とする民主的改革の主要な内容」に「ジェンダー平等社会をつくる」ことを盛り込み、先の総選挙でも公約に掲げてたたかいました。
私は当初、「ジェンダー平等」を単なる男女平等のことだと浅く認識し、これは「女性が取り組む運動」だと大きな勘違いをしていました。しかし、少しずつ学習を重ねるなかで「男性の問題が大きい」「自分の中にジェンダー不平等がたくさんある」と認識を改めるようになってきました。
たとえば、子どもが小さいときは「かわいい」「かっこいい」と性別で表現を変え、洋服や遊具などを選ぶときでも不平等に囚われてしまいます。古い歌謡曲やアニメソングを聞くと、「男らしさ」「女らしさ」などといった歌詞が次々と出てきます。「男は職場」「女性は家庭」が常識とされる時代を生きてきました。振り返ると、五十年以上もジェンダー不平等な意識に漬かり続けてきたのだと痛感。その意識が言葉や態度に表れては反省する日々です。
十一月二十一日付の『しんぶん赤旗』で「マチズモ」という見慣れない単語が使われている見出しに目がとまりました。ライターの武田砂鉄さんの記事でした。「マチズモ」とは、スペイン語のマッチョ(男らしい男)に由来する言葉です。総選挙後、「ジェンダーは(争点として)難しい」など、党内外から声が聞こえるなか、「ジェンダー平等は基本的人権であり、常に争点にせざるを得ない課題だ」と訴える砂鉄さんの記事に得心しました。
資本主義社会が発展するなかで、生産性向上を名目に作り上げられてきたジェンダー(性差別)は、現在の日本社会の根幹に大きな影響を及ぼしています。自分自身にも突き刺さることが多々ありますが、「ジェンダー平等社会」をつくる側の先頭に胸を張って立てるように、学習を積み重ねていこうと思います。

(兵庫民報2021年12月12日付)15:30