Web版の発行はしばらく休止します

「兵庫民報」編集部は2012年11月から専任1人で続けてきましたが、その1人も2020年末で退職し、2021年1月からは嘱託となりました。編集業務の整理のため、「兵庫民報Web版」はしばらく休止いたします。それにともないTwitterへの転送も休止します。 紙版の通常号のご購読をお願いします。

2020年12月6日日曜日

県民の願いを政府へ:こむら・宮野・赤田・福原・太田の日本共産党5氏が政府申し入れ


日本共産党の、こむら潤(近畿比例・兵庫八区)、宮野つるお(二区)、赤田かつのり(三区)、福原ゆかり(九区)、太田清幸(十一区)の各衆院予定候補は十一月二十六日、政府当局への申し入れを行いました。
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申し入れ項目は「PCR検査の抜本的拡充」「医療機関への支援」「派遣切り防止など雇用確保対策」(以上厚労省)、「少人数学級の早期実施」「学費減免」(文科省)、「持続化給付金の再給付」「家賃補助の速やかな給付」「神鋼石炭火力発電所認可取り消し」(経産省)、「種苗法改定案撤回」「TAC(漁獲可能量)制度の公平運用」(農水省)、「名神湾岸連絡線計画中止」(国交省)など二十五項目です。
各候補は、「ある病院はコロナで約二億円の赤字になっている。早急に支援を強めないと地域医療体制が崩れる」「学生は食費を削ってがまんしている。大学もできるかぎり学生を支援しているが、財政が持たない状況。検討ではなく予備費で速やかな支援を」など県民から寄せられた切実な要求を担当者に直接伝え、認識を質しました。
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申し入れに対する当局の回答・説明では、「地域医療構想の目的は病床削減ではない。コロナ対応・感染症対応を今後、加味する」(厚労省)、「学生の窮状は民青の代表からも話を聞いて認識している。引き続き対応していきたい」(文科省)―など国民の運動と党の論戦が政治を動かしていることを実感する内容がありました。
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申し入れには、こくた恵二・清水ただし両衆院議員、大門みきし参院議員がそれぞれ同席。市田忠義参院議員(党副委員長)が激励しました。

(兵庫民報2020年12月6日付)

まんなか世代×JCPサポーター:キックオフミーティング


市田忠義党副委員長を迎え十一月二十二日に尼崎アルカイックホールで行われた日本共産党演説会の後、まんなか世代(三十〜五十代)の党員やサポーターが集まり、次期衆院選に向けたキックオフミーティングを初めて開催しました。
キックオフミーティングには、こむら潤(比例・八区)、宮野つるお(二区)、赤田かつのり(三区)、福原ゆかり(九区)、太田清幸(十一区)の予定候補もそろって参加。「若い頃に戻った気持ちでご一緒にがんばりたい」「共産党こんなことしたらいいんちゃうん・こんなことが遅れてるよということをどんどん教えてほしい」「アイデアを出し合って楽しい活動に」などよびかけました。
参加者からは「共産党の政策を読んで、信頼して任せられると思った」「ツイッターで意見を書いてきたが物足りなく思い、入党した」「もっとPRを」などと語られ、短時間でしたが互いの思いを知る機会になりました。
「比例は日本共産党」を合言葉に、党の魅力を広げるためにがんばります。まんなか世代の活動にご期待ください。

(兵庫民報2020年12月6日付)

市田副委員長が尼崎で、田村政策委員長が兵庫区で


日本共産党の市田忠義副委員長(参院議員)が十一月二十二日、尼崎市のアルカイックホールで、こむら潤比例・八区予定候補はじめ県内小選挙区候補五人とともに「兵庫から政権交代を」と訴えました。田村智子政策委員長(同)も二十九日に神戸市兵庫区のみなとがわホールで宮野つるお兵庫二区、こむら潤比例両予定候補とともに訴えました。 

尼崎での演説会


兵庫区での演説会






(兵庫民報2020年12月6日付)


新型コロナ感染「拡大特別期」に:日本共産党兵庫県議団が第9次申し入れ


日本共産党兵庫県議団は十一月二十五日、新型コロナ感染者が急拡大するなか、兵庫県知事に対し、PCR検査の抜本的拡大、保健所、医療体制の強化、営業と暮らし・雇用を守る支援など新型コロナ対策(第九次)を申し入れました。
兵庫県では県内感染者が連日百人を超え、フェーズ(局面)が五段階の最高レベルを超える「拡大特別期」に初めて引き上げられるなど深刻な状況が続いています。
申し入れでは感染拡大抑止、医療体制強化として▽症状がある人と関係者に限定せず、医療機関、介護・福祉施設、保育園・学校などの職員・入所者・生徒など全員の検査と定期的な社会的検査▽感染追跡を専門に行うトレーサーの確保▽コロナ感染症病床、宿泊療養施設のさらなる確保▽医療機関への減収補塡―などを求めました。営業と暮らしを守る支援について、「GoTo」事業を見直し、小規模事業者を含む減収補塡や、「年越し給付金」創設、少人数学級実現、学生支援給付金の基準緩和と再支給などを求めました。
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各議員からは、「感染拡大抑止のためには、無症状の感染者をいかに早く保護、対応するかだ。そのためにも、症状の有無にかかわらず、感染リスクの高い、医療機関、高齢者施設などは、いっせいに定期的に検査を行うべきだ」「自治体病院連合会からも、医療機関への減収補塡を行ってほしいと要望がきている。事態は切迫している」「兵庫県の実効再生産数は二を超えた。対策を強めないと病床も逼迫する。病床数のさらなる確保とともに、社会的検査で、無症状者の保護を早く」「追跡を行うトレーサーの役割は大きい。専門に行う人を十分配置するなど保健所体制のさらなる強化が必要」などの声、意見を伝えました。
応対した担当者は、「申し入れの内容は、関係各所に周知し、対策本部でも引き続き検討していきたい」などと述べました。

(兵庫民報2020年12月6日付)

私たちの個人情報を渡さない神戸市民の会:活動交流会議&結成総会


自衛隊への個人情報提供の中止をさせるために、自由法曹団兵庫支部、憲法改悪阻止兵庫県各界連絡会議(兵庫県憲法会議)、兵庫県平和委員会、神戸・市民要求を実現する会の四団体が幹事団体となり、「私たちの個人情報を渡さない 神戸市民の会」の団体・地域活動交流会議と結成総会が十一月二十日にZoomでの視聴も含め三十名の参加で開催されました。
交流会議で、
―兵庫県憲法会議の福嶋敏明事務局長は「十八歳、二十二歳の個人情報が本人の同意なく提供されていることについて、憲法違反であり、神戸市の個人情報保護条例や住民基本台帳法にも違反している」
―自由法曹団兵庫支部の松山秀樹事務局長は「個人情報保護審議会が市長からの諮問がなければ審議されないことは問題であり、審議会委員の専門的知見を生かせないことは非常にもったいない。市長から諮問がなくても委員としての意見を述べる事ができるはずだ」
―兵庫県平和委員会の田中信一事務局長は「県下でも七つの自治体で自衛隊に電子データの形で個人情報が提供されていることがアンケートから判明し(本紙十一月八日付掲載)、今後も広がっていく危険がある」
―とそれぞれから問題点や意見が述べられました。
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交流会議後に行われた総会では、今後の活動方針として①本会への加入を広げる、②行政区ごとに活動の中心となる会をつくる、③市民への周知のための宣伝、集会の開催を行う、④早期に署名一万筆を達成する。ことが提起され、規約、財政、役員体制とともに承認されました。
代表委員の一人に選出された兵庫県憲法会議の木下智史幹事(写真上)が、「人手不足は自衛隊だけでなく、警察も消防も同じであり、自衛隊だけ特別扱いすることに対して自衛隊が本当に国民から人気があれば募集には困らないはずだ」と疑問を呈し、「個人情報を守り、権利として獲得する運動を前進させましょう」と閉会の挨拶を行いました。
〔岡崎典史=同会〕

(兵庫民報2020年12月6日付)

シリーズ 憲法が輝く兵庫県政へ(10):子どもが生まれ・未来に向かって育つ兵庫県に

兵庫県保育所運動連絡会会長 増田百代

「子ども子育て支援新制度」がスタートして五年が過ぎました。この五年間で地域間格差が拡大しました。

保育料と給食費

この間、国は三歳以上児の教育・保育料の無償化を実施しました。この無償化そのものは歓迎しますが、矛盾も拡大しました。
保育所の保育料は乳児(〇・一・二歳)ほど高くなります。乳児の保育料の無償化の方が切実な願いです。また、保育料の決定権が自治体にあるため、保育料そのものが自治体によって違いがありました。
国は保育料の無償化に伴って、保育所給食の実費を徴収をすることを決定しました。
従来、保育所給食は公定価格に盛り込まれ、給食の提供が義務づけられていました。それが保育料無償化に伴い、主食費・給食材料費は保護者から徴収し、その額は事業所の運営者が決めることになりました。ほとんどの法人が自治体をモデルにして決定しました。
そのために、保育所ごと、また自治体によっても給食費に差が生じています。
私の保育園には、加古川市、高砂市、稲美町の子どもさんを預かっています。高砂市は給食材料費全額を市が負担する事になり、保護者徴収は無くなりました。加古川市は四千五百円徴収する事になりましたので、保育園も市と同じ額の四千五百円にしました。稲美町は五千五百円になりました。毎日、同じ保育園で同じ給食を食べているのにと心が痛みます。
この間、この事例のように自治体間の格差と事業所間の格差が大きくなってきています。兵庫県の役割が問われているように思います。

コロナ対策

新型コロナ感染拡大で、保育所は児童福祉施設の役割から保育を継続することが求められました。
普段から十一時間、ギリギリのシフト体制で保育をしながら感染対策をすることになりました。
子どもたちが三密を避けるのはとても難しいことです。また、子ども自身のマスク着用について子どもの発達に与える懸念が医学会から出ました。
そのため、建物の消毒、手洗い、換気、検温等を強化しました。
それは職員にとって大変な労働の負担になっています。その上、必要な物が手に入らなくなり、調達するために走り回る日が続きました。
普段から、緊急時に備えて、ゆとりのある人的配置や施設環境を公的に整える事が必要です。国の最低基準の見直しと、公定価格の増額が求められます。

少子化対策

少子化になって久しくなります。しかし対策に国も自治体も本腰を入れているとは思われません。
それどころか、少子化を理由に、就学前教育保育施設を中学校区ごとに統廃合する政策が打ち出されています。幼い子どもたちが地域から遠い所へ毎日通う姿が想像できます。たった一人の子どもでも地域に守られて育つことこそ大切だと思います。
兵庫県の過疎地域を見て回りました。教育施設がなくなると限界集落になる可能性があります。
十一月始め、三田市で起きている統廃合についての集会に参加しました。三田市は小集団では教育効果が上がらないとして就学前教育の統廃合を打ち出していますが、たとえ一人の子どもであっても、教育をするのが本来ではないかと思いました。
その集会では、十八年ぶりに赤ちゃんが産まれたという報告がありました。村中が喜んで、お祭りも活気あるものになったといいます。

子ども子育て会議

各自治体で、「子ども子育て会議」の見直しが行われています。その調査の中で、コロナ禍の問題が問われていません。また、本当にその地域で子育てをしている人たちの切実な声も反映されていません。少子化対策を正面に据えた政策が求められます。
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どの地域にいても、子どもたち一人ひとりが子どもらしく育つことができることが求められています。そのために地域間格差をなくのが、県の役割だと思います。

(兵庫民報2020年12月6日付)


「日本学術会議会員任命拒否撤回を」市民デモ第2弾:ファシズムの忍び寄りへの危機感も


日本学術会議会員任命拒否の撤回を求める市民デモの第二弾は十一月二十六日、神戸・三宮で行われ百五十人が参加しました。この取り組みは「こわすな憲法!いのちとくらし!市民デモHYOGO」と「憲法改悪ストップ兵庫県共同センター」が十月末から共同行動を合意して取り組んでいます。十一月十二日に百八十人規模で三宮繁華街でのデモを成功させ、二回目の取り組みでした。
デモ出発前集会では、まず「学者・研究者のスピーチ」として岩佐卓也神戸大学大学院准教授と藤野一夫神戸大学大学院教授がこの事件への思いを語りました。
岩佐准教授は「これは明らかに思想差別であり、こんな集会をしなければならないほどひどい問題だ。ドイツで研究してきたが全ての研究者が政府から完全に独立して互いに材料提供も含め自由に討論ができ、何の干渉もない」と語り「菅政権は国民がいつか静かになることを待っている。だから声や行動はますます必要だと思うので参加した」と発言しました。
藤野教授は「私は文化政策専門だが、その立場から考えても戦前の過ちを二度と繰り返してはならないとの想いで今回の学術会議の圧力を大変懸念している」と述べ、さらに、神戸市で津田大介氏参加のシンポジウムが中止された問題でネトウヨからも攻撃された経験を語り、ファシズムの忍び寄りへの危機感も訴えました。
参加者には「日本学術会議会員の任命拒否の撤回を求める」署名用紙も配布され、続いて「集会決議」が提案されました。大要は――
「抗議声明をあげた団体は、十月三十日現在で学会関係・大学関係・市民団体等八百五十七団体にのぼり、現時点では千団体を超えています。(前回)決議文を首相官邸に送りましたが政府は逃げ切る姿勢です。本日、十一月二十六日、第二弾の集会・デモを行い、あくまで任命拒否の撤回を求めます。それでも撤回しない場合は、十二月六日に第三弾を予定(十一時、神戸東遊園地の北入口集合)します。
私たちは次のように決議します。
①学術会議会員六名の任命拒否をただちに撤回し、法に基いて推薦通り任命を行うことを求める。
②政府に対して、憲法で保障された「学問の自由」を守ることを求める。
③平和を守るために設立された学術会議が、設立趣旨に基いて、さらに発展・充実することを求める。
④以上三点について、政府に、十二月三日までに文書で私たちに回答するよう求める」。
この決議文は二十七日、首相官邸宛に郵送されました。
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デモ行進は百五十人規模で行いました。 


参加者どうしの間隔も広げ、宣伝物やコールでは学術会議問題の菅首相答弁のひどさや学問の自由と私たちの暮らしの関係など具体的に訴えました。
〔速水二郎=憲法共同センター〕

(兵庫民報2020年12月6日付)

兵庫革新懇講演会:市民連合の役割・15項目の政策要望を学ぶ


兵庫革新懇は、全国革新懇代表世話人(前全労連議長)の小田川義和さんを迎えて「市民連合の役割、十五項目の政策要望を学ぶ」講演会を十一月二十八日、長田区文化センター別館ピフレで開催しました。
最初に、兵庫革新懇代表世話人の津川知久さんが「野党連合政権実現に向けて、職場や地域で実践していける宝をしっかりつかんでいただきたい」と開会挨拶。
小田川義和さんは、安倍政治の七年九カ月を振り返るとともにコロナパンデミックが露わにした社会の脆弱性を明らかにしながら、異論排除の政治姿勢、新自由主義改革の再強化、命と暮らし軽視の「安倍政治」を継承し、加速させる菅政権の姿を浮き彫りにしました。
そうした中で、二〇一五年の「統一戦線への展望」を開いた画期的な市民と野党の共闘からの経過を踏まえながら、次の総選挙に向けた共闘の現段階、「市民連合」の役割や政権交代に向けた野党共闘を求めた政策要望の内容を明らかにしました。
さらに革新懇の三つの共同目標と市民連合の政策要望は「めざす方向は一致」しており、革新懇運動をバージョンアップさせ今度の総選挙で野党連合政権をめざす本格的な「市民と野党の共闘」への発展の役割発揮をと強調。そのために地方から盛り上げていく事が全体の運動を前に進めていくとして、兵庫の地域・職場・青年革新懇への期待を表明しました。
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県革新懇から、全国革新懇ニュースの拡大、任命拒否撤回署名、ステッカー貼りだしなどの行動を要請しました。閉会挨拶で、代表世話人の岡本毅一さんは、「今日の学習を力に、各地域で統一が進むようにしてほしい」訴えました。
「市民連合の役割、到達を支える革新懇の役割がよくわかりました」「二〇二一年に政権交代を実現する重要性・決意が理解できました」などの感想が寄せられました。
〔樫村庸一=兵庫革新懇〕

(兵庫民報2020年12月6日付)

西宮革新懇「秋の講座」:新自由主義からの脱却へ


西宮革新懇は、石川康宏神戸女学院大学教授を講師に「秋の講座 新自由主義からの脱却をめざして」を十一月二十二日、西宮市立勤労センターで感染拡大に注意しながら開催。元神戸大学教授の風呂本武敏さんが「新自由主義に対する対抗軸を学ぼう」と開会挨拶しました。
石川教授は、コロナショックがあぶり出した課題を明らかにしながら、「こんな政府では『新型コロナ』と闘えない」と自公政権の問題点を浮き彫りにし、その大本に新自由主義の政策があるとして、その経済段階と内容を解明しました。
さらに、新自由主義の政治ではなく「公助の政治」を実践している北欧の国々の到達点を明らかにしながら、日本でも市民運動の発展、「脱新自由主義」が野党の合意になっており、「政治は変えられる。私を助ける政治を私がつくる」という意識を共有し、「公助の社会」へ、市民と野党の力で政権交代・野党連合政権を実現しようと力を込めて訴えました。
閉会挨拶では関西学院大学教授の冨田宏治さんが「七区で統一候補を押し立てて勝利しよう」と訴えました。
「今日来て良かった。新自由主義とは何かがわかった。石川先生のお話の流れが最高です」「政治にあまり関心がなかったのですが、誘われて参加しましたが、わかりやすい話でよく分かりました」「やはり『私の為に私を助ける一票を』と呼びかけないといけないと痛感しました」など多くの感想文や「署名」、カンパも寄せられました。賛同会員(ニュース購読)の申し込みもありました。
〔樫村庸一=西宮革新懇〕

(兵庫民報2020年12月6日付)

ジェンダーわたしの視点:伊丹市議会議員 上原秀樹「社会変える実践と併せ自らを変革する努力」


「ジェンダー」という言葉を意識し始めたのはいつごろだろうと、家の本棚を見ていたら、二〇〇五年十二月刊行の『ジェンダーと史的唯物論』(鰺坂真編、学習の友社)がありました。そのころ「ジェンダー」という言葉を聞く機会が増えていましたが、日本共産党はもともと「男女平等」を掲げていることから、わざわざその言葉を使う必要はないのではと考え、「ジェンダー」の意味を知りたくて読んだものです。
そして今回、中央委員会総会での党綱領改定提案の中で、ジェンダー平等を求める国際的潮流の発展に関して、すでに国連では一九九五年の第四回世界女性会議の行動綱領で、「ジェンダー平等」「ジェンダーの視点」などが掲げられていたことにあらためて気づかされ、学習不足を実感しました。
その後、党伊丹市委員会での議論で、「ジェンダー平等」についてきちんと学習しようとの意見が出されました。
私も含め、特に男性の党員にとっては、「社会的・歴史的につくられた性差」にかかわる個々人の家庭内での行動に改めて視点が当てられたと思い、「ばつの悪い」という意識があります。議論では、男性だけの問題ではなく、女性も含めた「自己変革」が必要という意見も出され、学習会を開催することにしました。
あかたちかこさんに講師をお願いし、党員を中心に、後援会員、「赤旗」読者にも呼びかけました。当日、四十九名の参加があり、こむら潤さんにもご参加いただいて一緒に学習しました。
この「個人の尊厳とジェンダーを学ぶ」学習会で、あかたさんは「ウーマンリブ」から「男女平等」へ、そして「ジェンダー平等」へと、男性も女性も性の多様性も、みんなが働きやすく、生活しやすい社会へと考え方が発展していることを語りました。「ジェンダー平等」とは家庭内での家事分担という狭い考え方に限らず、自ら変革する努力を「ジェンダー平等」を阻む社会を変える実践と併せて行うことが重要であることを学びました。
これからも学び実践していく決意です。

(兵庫民報2020年12月6日付)

第42回憲法を守るはりま集会:〝この憲法を次世代に引き継ぐために〟


第四十二回憲法を守るはりま集会が十一月二十三日、開催されました。例年五月に開催していましたがコロナ禍で延期、感染対策をとっての開催となりました。
松本滋実行委員長(県立大名誉教授)が開会挨拶で「安倍首相退陣で安倍改憲はストップしたが、継承を掲げる菅改憲の危険性がある。学術会議の任命拒否は戦前の過ちを繰り返す道への曲がり角になりかねない。憲法を守るたたかいをさらに頑張ろう」と呼びかけました。
平和をうたう合唱団・希望が、『あたらしい憲法のはなし』に基づく歌などを披露しました。
映画『誰がために憲法はある~私たちは世界で一番強くて素晴らしい武器を持っている~』を上映し、井上淳一監督が講演しました。


井上監督は▽共謀罪・秘密保護法など安倍政権の憲法を無視した暴走に抗議してアピールなども出してきたが、安倍前首相が二〇二〇年を改憲の年と明言するもとで、映画人として憲法の映画を作ろうと決意したこと▽「自民党の改憲案はひどいものだが、知られてない、どう関心のない層に届けるか」と模索するなかで松元ヒロさんが日本国憲法を擬人化した一人語り『憲法くん』に出会い、その映像化に挑んだこと▽渡辺美佐子さん演じる『憲法くん』と、三十三年間にわたり原爆朗読劇を全国巡回公演してきた渡辺さんら女優たちのドキュメントで、〝戦争の悲惨な実態とその上にできた憲法〟という構成にしたこと―などをリアルに語り、同映画の上映・活用を訴えました。
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憲法集会アピールも確認。最後に吉田竜一実行委員会事務局長(弁護士)が「改憲派はあきらめていない、安倍政権の継承を掲げ誕生した菅内閣は、学術会議任命拒否で憲法無視・敵視の姿をあからさまにして、憲法九条を無視して敵基地攻撃能力の強化、核兵器禁止条約も批准しない態度。しかし憲法九条という世界で一番強くて素晴らしいものを持っている。この一致点で手をつないで、この憲法を次の世代に引き渡していくため、来年も憲法集会を開こう」と閉会挨拶を行いました。

(兵庫民報2020年12月6日付)

原発なくす兵庫の会が総会:すべての原発を廃炉に:粘り強い運動を


来年の三月十一日は、福島原発が事故を起こしてから十年。原発なくし自然エネルギーを推進する兵庫の会は、運動を発展させるために総会を開催し、その中でトリチウム汚染水の危険性について学習を行いました。
―トリチウム汚染水について政府は、全国の原発でこれまで放出されていたことや動物実験では健康被害が見つかっていないことなどを理由に危険性はないと住民に説明していますが、日本にはトリチウム汚染水の飲料基準はありません。東電は放出前に行うとしている再浄化の試験すら行っておらず、再処理しても問題のないレベルまで下がることの効果を示していません。
―体内に入ったトリチウムは、水素として細胞の核に取り込まれ遺伝子に影響を与えることになり、染色体異常を引き起こすことや、母乳を通して子どもの体内に残留することが動物実験で報告されています。
―安全性が確立されているわけではないトリチウム汚染水の海洋放出は行うべきではなく、大型タンクでの長期保管などの別の方法もある――ことなどを学びました。
福島原発事故により、いまだ五万人近くの方が元の家に戻れない生活が続いています、全国にある原発を廃炉にしなければ事故は再び起こりかねません。
原発事故から、十年が経過しようとするなか、国・電力会社は次々と原発を再稼働させています。菅政権は二〇五〇年に温暖化ガス排出実質ゼロを目指すとしていますが、原発で発電される電力をベースロード電源と位置づけたエネルギー政策を変更しようとはしていません。そのため、廃炉が決まったものを除いた全ての原発を再稼働させても新たに建設しなければ政府のエネルギー政策は実現できないとの試算もあります。
関西電力は運転開始から四十年を超える原発を再稼働させようとしています。老朽原発を再稼働させず、全ての原発を廃炉にするために粘り強い市民の運動が必要です。
総会では、運動の発展のために団体・個人に加入を呼びかけ、兵庫での運動を広げること、来年の3・11を広く市民に知らせることや来年二月十二日の関西電力前金曜日行動「四百五十夜」を多くの参加で成功させることが決められました。
〔岡崎史典=同会〕

(兵庫民報2020年12月6日付)

日本共産党の躍進に期待する兵庫県弁護士の会が街頭宣伝


日本共産党の躍進に期待する兵庫県弁護士の会が11月27日朝、元町駅前で宣伝を行いました。
松山秀樹弁護士は、日本学術会議の設立経過も説明し、「菅政権の学術会議会員任命拒否は法にも学問の自由を明記した憲法にも違反している。任命拒否の撤回を」と訴え。佐伯雄三弁護士は、「菅政権は国民にとって危険な政権。次の衆院選で野党連合政権をつくり希望ある未来を。そのためにも日本共産党を伸ばしてほしい」と訴え。吉江仁子弁護士は、「桜を見る会問題でも共産党の質問が疑惑を明らかにした。この共産党の議席を増やして質問時間を増やして、国民のための政治を」と訴えました。白子雅人弁護士も参加しました。

(兵庫民報2020年12月6日付)

山下よしき「会期末、遊説に論戦に」連載エッセイ30


国会会期末、遊説に論戦にと忙しい。
十一月二十八日、宮城県多賀城市へ。もうすぐ十年になる東日本大震災では、同地のソニーが津波で被災。期間社員の若者たちは真っ先に工場に駆け付け、泥のかき出しに汗を流した。そんな彼らをソニーは雇い止めに。悔しさを胸に労働組合に加入し、たたかう彼らを市民が応援、私も国会で質問し、遂に職場復帰に。たたかってこそ社会は進歩すると教えてくれた宮城のみなさんに感謝。
二十九日、福島県郡山市といわき市へ。東京電力福島第一原発事故の直後に訪ねた、いわき漁協の組合長。「この辺りの海で獲れるヒラメなど高級魚は『常磐もの』として築地でも高値で取引された。原発事故で全部ダメになった。漁師はいま海中の瓦礫を回収しながら、少量の魚を獲って測定している」。汚染水の海洋放出は、こうした我慢と努力を水の泡にする。絶対に許すわけにいかない。
三十日、参院本会議で菅首相に質問。「桜を見る会」で安倍前首相が国会で一年ウソをついた疑惑について、自民党総裁として証人喚問の決断を迫るも、「国会が決めること」。新型コロナによる医療崩壊を防ぐために医療機関への減収補てんを求めるも、答弁なし。「GoToトラベル」利用者で「無症状の感染者」を把握しているか問うも、ごまかし答弁。日本学術会議の任命拒否で抗議声明が多数出ている件で認識を語らないなら「総理の資格はない」と迫るも、「説明してきたとおり」。ダメだこりゃ。
(日本共産党参院議員・党副委員長)

(兵庫民報2020年12月6日付)

亀井洋示「GoTo桜……」



(兵庫民報2020年12月6日付)

観感楽学


JR神戸駅から文化ホールに向かう通りは銀杏並木が続き、その道の北詰に「銀杏庵」という小さなそば屋があった。この店はそばもうどんも絶品で、昼の定食は、そば(うどん)にバラ寿司、豆ごはん、稲荷ずしなどが日替わりについて六百五十円と格安。毎日ここで食事するという人もいた。しかし十人も入れば満席という店は、「三密」を避ければ営業が成り立たず、三十年余の暖簾を下ろした▼先日「コロナ下の女性への影響と課題についての研究会」が政府あてに「緊急提言」を発した。新型コロナがもたらす女性への影響について具体的なデータを示し、政府に緊急対処を求めたもの。第一波後の四月時点で女性の就業者数は前月比で七十万人も減少(男性の二倍)。女性の自殺者も十月には速報値で八百五十一人、前年同月比で増加率は八割にも上る。「提言」は、DV・性暴力・自殺等の相談体制と対策、休校・休園判断で女性・子どもへの影響を最大限配慮すること、エッセンシャルワーカーの処遇改善、感染症差別の解消、ひとり親世帯への支援などを提案し、行政に実態把握と迅速な対応を求めている▼GoToだけに目を奪われている場合ではない。(D)

(兵庫民報2020年12月6日付)