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2020年10月11日日曜日

市民と野党の共闘で連合政権を:2区政策意見交流会


「兵庫二区政策意見交流会」が十月四日、長田区内で開かれ、立憲民主党のふなかわ治郎さん(兵庫県第二区総支部長)、新社会党のあわはら富夫さん(県本部委員長・神戸市議)、日本共産党の宮野つるおさん(兵庫・長田・北地区委員会常任委員)、緑の党の松本なみほさん(共同代表)が各党を代表して発言しました。立憲民主党の桜井周さん(兵庫県総支部連合会代表・衆院議員〈兵庫六区〉)、社会民主党の梶川みさおさん(兵庫県連合代表・宝塚市議)からもメッセージが寄せられました。
この交流会を呼びかけたのは、生田診療所所長の武村義人さん、番町診療所所長の松岡泰夫さん、劇団どろ演出家の合田幸平さん。最初に武村さんが基調報告を行い、来るべき総選挙で国民の生命・くらし・平和を守る政治に転換するために市民と野党の共闘をすすめようと問題提起。それを受けて、ふなかわさん、あわはらさん、宮野さん、松本さんが発言しました。(文責編集部)

立民・ふなかわさん
不妊治療を続けて、東日本大震災の時に息子を授かったことをきっかけに、政治で恩返ししたい、だれも死なない・支えあう社会をと活動してきた。野党共闘をめざして自公と対抗する政治を実現したい。市民連合の十五項目の要望書の実現にむけてがんばる。

新社会・あわはらさん
災害は社会の矛盾をあきらかにする。弱者をいかに救うかが政治の役割。前回は兵庫九区で共産党と一緒に候補者をたてた。今回は野党統一候補として一本化しようと話し合っている。共産党と政策協定を結んだ。立民とも話し合っている。共通政策に気候変動問題・被災者生活支援法の充実・などを加え、菅政権を倒して政権を変える政策を示して総選挙をと思っている。維新の動きにも注意が必要。

共産・宮野さん
生命・くらし・平和を守るために国政でたたかおうと決意した。安倍政治の負の遺産を終わらせて新しい政治を実現したい。日本共産党はコロナをのりこえた先に①ケアに手厚い社会をつくる②人間らしく働ける労働のルールをつくる③一人ひとりの学びを保障する社会④危機に強い経済をつくる⑤科学を尊重してコロナ対策を⑥文化・芸術を大事にする政治を⑦ジェンダー平等社会をつくる―ことを提案。人間を大切にする社会をつくるために頑張りたい。

緑の党・松本さん
大企業が政治献金をし、日本のエネルギー政策を握っている。これらの企業に融資している銀行を利用しないという声を広げたい。衆議院選挙で候補者はだせないが、野党共闘を成功させたい。
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各党の発言に対し会場から、「もっと教育問題での具体的提案を」「PCR検査数を増やす必要・介護保険・国保料問題で国の負担を増やしてほしい」「候補者の一本化を実現してほしい」「消費税を五%に引き下げを」などの発言があり、発言者がそれぞれに応え、コーディネーターをつとめた武村さんが、大阪の都構想問題にふれ、維新政治は新自由主義そのものであることなど指摘するとともに、政治への怒りを結集して本気の共闘をしようと呼びかけました。

写真:(左から)緑の党・松本さん、共産・宮野さん、新社会・あわはらさん、立民・ふなかわさん

(兵庫民報2020年10月11日付)

市民と野党の共闘で連合政権を:7区市民と野党の政策懇談会


「連合政権をめざす兵庫七区市民連合」の呼びかけで「市民と野党の政策懇談会」が十月四日、西宮市内で開かれ、立憲民主党、日本共産党、社会民主党、新社会党の各代表と市民が語り合いました。
同市民連合共同代表の冨田宏治関学教授が最初に発言し、「菅首相による学術会議会員の任命拒否に対し、急速に批判がひろがって早期解散が困難になった。その条件のもと、立憲野党がしっかりと共闘して総選挙をたたかう態勢をつくろう。市民連合が出した『十五項目の要望書』をベースに、市民と野党が要求と政策を仕上げるスタートの場としたい」と問題提起しました。
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四党代表のそれぞれが次のように決意を披歴しました。
立憲民主党の安田真理さん(兵庫七区総支部長)は「市民連合の『要望』は全面的に同意できます」
日本共産党の庄本けんじさん(西宮・芦屋地区委員長)は「次の選挙で政権をとる構えで臨む」
社会民主党の魚谷直生さん(兵庫県七区支部長)は「自公政権を倒し立憲野党連立政権をつくろう」
新社会党の山口みさえさん(芦屋総支部書記長、芦屋市議)は「現場の声が受け止められる政治の実現を」
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参加した市民からは、消費増税とコロナによる業者への大打撃、学校の大切さを実感させた「コロナ休校」、保育士や学童指導員の処遇改善の切実さ、コロナで露呈した低い食料自給率の怖さ、発熱外来を実施するほど経営危機になる病院など、市民連合の「政策要望十五項目」を裏付ける実態が次々と語られました。
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参加者からは「すごく元気が出た。立憲野党がひとつにならないといかん」「貴重な現場の声が聞けた」「このような機会を重ねていきたい」「各党が信頼感をもって一緒にやっていける、と実感できた」などの感想も話されました。

写真:(左から)新社会・山口さん、共産・庄本さん、市民連合・冨田さん、立民・安田さん、社民・魚谷さん

(兵庫民報2020年10月11日付)

日本共産党が社民党・新社会党と次期総選挙へ政策協定


日本共産党兵庫県委員会と新社会党兵庫県本部は十月二日、次期総選挙にむけ、政策協定を結びました。
また新社会党県本部は、日本共産党の兵庫八区こむら潤さん、兵庫九区福原ゆかりさんの推薦を決定しました。
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また、日本共産党兵庫県委員会と社会民主党兵庫県本部も八月十二日に政策協定を結んでいます。こむら潤さん、福原ゆかりさんの推薦も九月四日に決定しています。
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合意した政策はいずれも、①憲法にもとづき、立憲主義、民主主義、平和主義を回復する②新自由主義から転換し、格差をただし、暮らし・家計応援第一の政治にきりかえる③脱原発、再生可能エネルギーの拡大で、持続可能な社会をつくる④多様性を大切にし、個人の尊厳を尊重する政治を築く――の四本の柱からなっています。 

写真:調印を済ませた(左から)新社会党県本部の菊池憲之書記長・あわはら富夫県委員長、日本共産党県委員会の松田隆彦委員長・村上亮三書記長

(兵庫民報2020年10月11日付)

シリーズ憲法が輝く兵庫県政へ(3):深刻さ増す青年の状況

日本民主青年同盟兵庫県委員長 上園隆

民青同盟兵庫県委員会では二〇二〇年三月から新型コロナウイルスに関する青年の実態調査に取り組んでいます。九月二十六日現在百八十三人から実態が寄せられていますが、寄せられている声はいずれも深刻です。いくつか具体的な声を紹介します。
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美容師として働いている青年からは「美容室は給付金の対象外だったので営業しなければならず、お客さんは自粛しているので売り上げが激減して大変な影響を受けています。お店がつぶれてしまうのではと不安だ」という声が寄せられました。
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私立中高一貫校の非常勤講師の青年は「自粛期間中は各家庭にオンライン授業に必要なタブレット端末の用意をお願いしたが、用意できない家庭も相当数あった。そうした生徒には学校から貸し出すことにしたが、学校側もお金がないので必要数を用意することができなかった」「自粛期間が明けてからは、生徒同士の人間関係がまだ作られていない様子で授業の反応が悪い」「教員を増やしたり私学に対しても助成を増やすなど、政府はもっと教育分野にお金を使って欲しい」と切実な実態を訴えました。
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大学生からは「バイトに入れず収入がなくなって困っている」という声が多数寄せられました。自粛期間が明けて以降も、バイト求人に学生が殺到しておりなかなかすぐに採用されないという実態も寄せられています。また、バイトが決まった学生も「とにかくバイトに入れる時に入ろうと思って八月は二十六日間バイトを入れました。さすがに体調も崩した」という声も出されています。
オンライン授業に関しては「授業の質が著しく低下している」「実技科目も全てオンラインなので意味があるのかなと思ってしまう」などの声も出されています。
また、オンラインが基本だったため大学の友達がまだできておらず学生生活の相談を気軽にできる人がいないという悩みも出されています。
求める要望としては、学費そのものを値下げして欲しいという声や、受け取る給付金の拡充を求める声が相次いでいます。
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高校生からは「遅れた分の授業を取り戻すために授業の進行が早くて大変」「部活の大会がなくなってしまった」などの声が寄せられました。
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民青同盟兵庫県委員会では寄せられた声を四月に兵庫県へ、七月には県内の野党各党へ届けており、十一月には県議会請願に取り組む予定です。

(兵庫民報2020年10月11日付)



憲法県政の会が討論会:コロナ禍における政治・県政のあり方問う


次期兵庫県知事選挙を来年七月に控え、「憲法が輝く兵庫県政をつくる会」は十月四日、「コロナ禍における政治・県政のあり方討論会」を開催し、二十三の地域の会・加入団体から六十九人が参加しました。
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石川康宏代表幹事は、講演「私を助ける政治をつくろう」で、「世界でも日本でも、市民に自助を求める政治から市民の命と暮らしを守る公助の政治への転換が大きな課題になっている」として、公助の政治の到達として北欧デンマークの社会にも触れ、「市民を助けようとしない政治と生活の困難に当惑する人々に、〝私を助ける政治を一緒につくろう〟〝野党連合政権で政治を変えよう〟と呼びかけよう」と問題提起を行いました。
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日本共産党の入江次郎県議は、兵庫県が十年にわたり「行革」で県職員と住民サービスを削減したにもかかわらず、二〇一九年度単年度収支が十二年ぶりに赤字になったことに触れ、「輸出とインバウンド頼みからの転換が求められている。国の方針に沿って病院の統廃合や保健所の削減を進めてきた問題点がコロナ禍で明らかになった。公助が大切にされる県政への転換を」と報告(写真)。
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東郷泰三事務局長が、「命と暮らしを守る県政への基本政策づくり。共同も視野に入れた候補者づくり。地域の会の再開を進め、地域の要求を政策に反映させる。SNSを活用した取り組みの強化」などの行動を提起しました。
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加入団体・地域の会からは、「学区拡大によって高校の序列化が進み、成績向上に過敏となっている生徒に心が痛む。兵庫県は少人数学級が遅れており運動を強めたい」(全教兵庫)、「三宮再開発に数千億の税金をつぎ込む神戸市政を変える運動と、県政を変える運動を連携して取り組もう」(兵庫労連)、「この間、各自治体へ七十回以上の要請行動をしてきた。県は女性管理職が一〇%、賃金格差が四九%と女性施策が著しく遅れている」(新婦人)、「地域での総がかり行動を中心にした共同の広がりをさらに進めていきたい」(明石の会)、「世話人会を継続し二十三日には総会を開く。野党共闘、神戸市の自衛隊への個人情報提供問題など、国・県・市の政治を変える視点で運動している」(兵庫区の会)、「五年前に『兵庫県中小企業振興条例』が成立したが実効あるものになっていない。地域経済を守る自治体本来の役割を果たす県政の実現を」(兵商連)、「SNSを選挙戦略の一つとして位置づけることが大事。より多くの人に出会えるツールとして、SNSを役立てていこう」(共産党)などの発言・報告がありました。
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津川知久代表幹事は、閉会挨拶で「知事選まで九カ月を控え、たたかいのスタートラインの取り組みとなった。政策づくり・候補者づくりを進めるために、地域・団体の政策をまとめること。たたかう財政を確保すること。できるだけ早く県政を変える活動に立ち上がろう」と呼びかけました。
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討論会の冒頭、兵庫県自治体問題研究所の岡田裕行事務局長が「県民の生活を支える県政への思いを共有し、協力していきましょう」と連帯挨拶を行いました。
―田中邦夫(憲法県政の会事務局次長)

(兵庫民報2020年10月11日付)

丹波地区演説会に140人:宮本たけし前衆院議員が訴え――総選挙勝利で政権交代、丹波市議選挙で西本・西脇の2議席を


日本共産党丹波地区委員会は、総選挙の躍進と丹波市議選勝利をめざす「日本共産党演説会」を十月四日午後、丹波市氷上町のポップアップホールで開き、百四十名が参加しました。
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演説会は、宮本たけし前衆院議員が、次の総選挙で政権交代、共産党を含む新たな政権をめざすことを強調。丹波市議選での勝利はそのためにも重要だと訴えました。
また、菅首相が日本学術会議人事に介入した問題に触れ、「学問の自由」を脅かす重大事態だと批判。宮本議員が最初に追及した森友問題は、当時の安倍政権を揺るがす大問題となったが、公文書改竄で近畿財務局の職員を自殺に追い込んだ張本人は当時の菅官房長官であると指摘し、さらなる真相解明を求めました。
さらに、大阪市を廃止・解体する「大阪都」構想の是非を問う、十一月一日実施の住民投票にも触れ、「反対」への支援を訴えました。
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十一月八日告示、十五日投票でたたかわれる丹波市議選に立候補を予定している現職の西本嘉宏市議と西脇秀隆市議もそれぞれ決意を述べ、支援を訴えました。
西脇秀隆市議は、二期目の活動を振り返り、西本市議とともに、いつも住民の利益優先の立場で活動してきたこと。地元牧山川の改修、大雪被害のビニールハウスの再建助成、保育料軽減など少子化対策、デマンド・タクシーの旧町外運行、県下一高いごみ袋料金を半額に引き下げることに取り組んできたことなどを紹介。ひきつづき、新型コロナ対策や出産祝い金復活など子育て支援、少人数学級、ごみ袋料金の半額化、デマンド・タクシーの改善に取り組むことなど決意を語り支援を訴えました
西本嘉宏市議は、今回五期目の挑戦となり、この間、保育士の給与改善や非核平和都市宣言、そして、一億七千万円の柏原支所「ホテル化」を他会派とも共同で否決したことや市教委の後援名義「要綱」違反問題など党市議団の四年間の活躍と実績を示しました。さらに、「市民アンケート」の結果に基づく「八つの基本政策」を示し、この九月議会で取り上げた、デマンドタクシーの木曜日運行の実現と乗り継ぎ環境の改善、市長のごみ袋料金の引き下げ表明など、大きく前進していることを報告。市民の苦難軽減、要求実現をめざして奮闘する決意を述べ、支持を訴えました。
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また、藤尾周作さん(氷上)が西本市議への、堂本勝利さん(山南)が西脇市議への支援をそれぞれ訴えました。


 

(兵庫民報2020年10月11日付)

兵庫から女性国会議員を再び:宝塚市東部地域の後援会が集い


十月四日、宝塚市東部地域の日本共産党後援会は共催で「こむら潤さんを囲む集い」をピピア売布ホールで開きました。
宝塚市後援会会長の杉島幸生弁護士が「学術会議への菅政権による人事介入は学問も権力に従えという攻撃だ。弁護士会にも権力の『友だち』を推薦枠に入れた。非常に問題だ。共産党勝利で政治をまともに変えよう」と冒頭挨拶をしました。となき正勝、たぶち静子、横田正則の三市議は、「PCR検査の拡大を求めているが市は感染の実態を把握していない。改善させたい」「学校訪問を続けてきたが、老朽校舎やトイレの改善が遅れている。エアコンの壊れた学校もあり、早急な改善を求めている」「コロナ禍の分散登校で不登校の子が教室に入るなど、少人数学級の良さが分かったと現場からの声がある」と報告しました。
ねりき恵子県議は、「兵庫県の保健所が約半減された。保健師も四割削減のなか、懸命に仕事をされている。県に保健師正規職員増を要求してきた。県は前倒しで二十数名増員するとした。こむら潤さんを国会へ、共産党勝利で野党連合政権を実現し国民のための政治を実現しましょう」と訴えました。
衆院比例予定候補のこむら潤さんは、八百屋で生まれ育ち、家族で人形劇団をやっていたこと、学生時代からバリ舞踊に取り組んできたことなどの自己紹介に会場から驚きの声があがりました。
生活保護制度の改善や少人数学級、ジェンダー平等は緊急課題として取り組みたいと現職尼崎市議としての活動も踏まえて訴えました。会場から大きな拍手が起きました。
意見交流のあと、最後に「総選挙勝利に向けて、団結がんばろう」を行いました。
参加者は、「こむらさんの人柄がよく分かった。国政や総選挙の重要さを学んだ。兵庫から女性国会議員を再び送り出したいと感じた」などの感想が寄せられました。
―勝部昭義(宝塚市日本共産党後援会事務局) 

写真:がんばろーと参加者とともに決意を固め合う(左から)ねりき県議、杉島会長、こむらさん、たぶち・横田・となき市議

(兵庫民報2020年10月11日付)

須磨区白川・落合で赤田かつのりさんと後援会が宣伝ラリー


神戸市須磨区の日本共産党白川・落合後援会が、赤田かつのり衆院兵庫三区予定候補とともに十月四日、宣伝ラリーを行い、後援会員十人が参加しました。
秋晴れのもと東白川台から南落合まで十一カ所で、会員それぞれがマイクを持ち「野党連合政権実現を」など訴えました。
赤田かつのりさんは、コロナ対策、消費税減税、日本学術会議への菅政権による人事介入、大学学費、少人数学級などの問題で日本共産党の政策や見解を縦横に語るとともに、三期十二年の神戸市議の経験をこんどは国政の場で生かしたいと力強く訴えました。
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コロナ禍のもと、後援会の行事・集会などを制約せざるをえませんでしたが、この日は、後援会員にもおおいに元気の湧く宣伝デーとなりました。
―古山千里(同後援会)

(兵庫民報2020年10月11日付)

兵庫県議会9月定例会でねりき議員が一般質問:検査体制強化・保健所増設などコロナ対策充実求める


日本共産党のねりき恵子県議は一日、兵庫県議会本会議で新型コロナ対策を取り上げて一般質問に立ちました。 

ねりき議員は検査体制の強化について質問。井戸敏三県知事は、「現時点でPCR検査一日千八百二十件の検査能力を確保。さらに一日二千五百件をめざす」と答弁。「膨大な検査を実施しても感染拡大防止に効果は薄い」との知事の認識に対し、ねりき議員は、「PCR検査は検体にウイルスがいるかどうかの判定は一〇〇%近い精度を持つ。検査を抑制し、肝心の感染力のある人を見逃して市中感染を広げていては本末転倒だ」と指摘。医療機関、介護施設などで陽性者が一人でも確認された場合は全員の検査、また感染者がいなくても定期的に全員検査を求めました。
健康福祉事務所(保健所)の体制強化と増設を求め、福祉部長は、「来年度の新規採用を増やすとともに今年中の前倒し採用をする」と答弁。
ねりき議員は、芦屋健康福祉事務所を宝塚健康福祉事務所の分室とする県方針について、芦屋市議会が「芦屋保健所の存続・拡充を求める」請願を全会一致で採択し県に意見書を提出しことを紹介し、分室化中止を要求。知事は「国の設置基準に従い統合する。ただ市民サービス低下を招かないよう対応を検討したい」と答弁。ねりき議員は「保健所設置基準が変わり全国の保健所が疲弊した。実態を把握し体制強化を」と訴えました。 

コロナ禍で苦境にたっている中小企業に対し、ねりき議員は、「生業を支えるためにも、日本経済活性化のためにも、コロナ禍の影響による営業への損失補償を国に求めるべきだ。県も準じた支援を」「消費税五%への減税を」と求めたのに対し、県当局は、融資制度ばかりを強調し、「営業損失への補償を国の責任として求めるのは困難」「社会保障の充実や幼児教育・保育無償化等を支える財源として安定的に確保する必要がある」としました。 

県教育委員会が教委が取り組んでいるアンケート調査には、小学校低学年の二割が「眠れない」と訴えるなど、深刻な状況。ねりき議員は、少人数学級とともに、スクールカウンセラーのさらなる増員など、子どもたちの心のケア拡充に取り組むことを求めました。教育長は、「国の来年度の方針において、少人数によるきめ細かな指導体制の計画的な整備などについて検討することが示され、県としても国に粘り強く要望していく」と答えました。 

最後に、ねりき議員は、大学での学びと学生生活への支援について質問。オンライン授業が続く中、不安とストレスを募らせている学生に対し、「学校が感染防止対策を行える予算をつけ、対面授業が再開できるよう国に求めよ」と要望。またアルバイトなどもできず、生活が困窮している学生に対し、国の学生支援緊急給付金の一律支給や授業料の半額免除などを求め、早期に大学学費を無償にするよう求めました。
県当局は、感染防止対策について、国に対し、国立・私立大学に運営費の支援やコロナ対策としての遠隔授業環境構築費財政支援を行うことを要望していると述べました。

(兵庫民報2020年10月11日付)

三田市議選:日本共産党3人全員当選


三田市議選は十月四日投開票で行われ、日本共産党現職の長尾あきのり(42)、新人の水元さゆみ(50)、木村まさと(56)の三候補がそろって当選し、前回獲得議席を確保しました。
日本共産党の得票合計は四千五百九十二票、得票率は9・73%。前回より百四十八票、昨年の参院比例票より一千百票あまり伸ばしました。
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定数二十二に三十七人が立候補(前回は三十二人)。投票率は51・82%。
日本共産党以外の主要政党の当選者数と得票率は、公明三(11・90%)、自民三(8・77%)、維新二(9・67%)、立民一(3・54%)。

(兵庫民報2020年10月11日付)

ジェンダーわたしの視点:誰もが個人の尊厳を実感できる社会へ


日本共産党高砂市議 大西由紀

三十年位前、サンフランシスコへ一人旅をしました。その時、現地で暮らしていた親友に紹介された人との出会いはLGBT(性的少数者)のことを考えるきっかけを与えてくれました。当時、化粧品会社に勤めていた私は、メーキャップアーチストだったその人とすぐに打ち解けました。帰国前、ともに立ち寄ったチャイナタウンでの店員とのやり取りで、アメリカでは、性的少数者が受け入れられているのだと、驚きました。
数年後、LGBTのお客様を担当することになりました。その初めての応対の際、サンフランシスコでの記憶が甦りました。三年ほどの担当でしたが「周りの人が変な目で見るので腹が立つ」「私は私なんだ」といつも胸の内を話してくれました。
一方、男性の声でメイク方法を教えてほしいと電話がありましたが、店頭で男性にメイクを施すことはできないと判断し、「他の方の迷惑になりますので」とお断りしました。その時は、当然の対応だと思っていましたが、アメリカで感じた性的少数者への理解に感心する一方、私の取ったとっさの判断に今でも申し訳なく、胸が苦しくなります。
「ジェンダー」は女性、男性それぞれがこうあるべき、ということや役割分担を指し「社会的・文化的につくられた性差」と定義されています。日本共産党の第六回中央委員会総会で初めて「ジェンダー平等」の政策が提起され、綱領改定で「ジェンダー平等社会をつくる」「性的指向と性自認を理由とする差別をなくす」と明記されたことに背中を押され、昨年は一般質問でパートナーシップ宣誓制度を求め、今年の九月はジェンダー平等の一般質問を行いました。ジェンダーが利潤を求める財界・大企業の差別と分断に利用され、歴史的には明治時代の男尊女卑の価値観を世帯主に引き継ぎ、最近ではコロナ対策の特別定額給付金などの受け取りで様々な問題をもたらしたことなどを訴え、あらゆる人に平等と尊厳を、と求めました。

(兵庫民報2020年10月11日付)

藤田佳代舞踊研究所公演:かじのり子モダンダンスステージⅤ:「社会の一員としてここにいたい」と


藤田佳代舞踊研究所公演、かじのり子さんのモダンダンスステージⅤが十一月七日、神戸ファッション美術館で開かれます。
「まずは自分自身の小さな出来事を踊ることによって、大きな社会とつながっていきたい。社会の一員としてここにいたい」との思いから、かじさんが創作した作品が発表されます。
新作「わたし――かのじょの延長」は、角田光代さんの小説『私のなかの彼女』(二〇一三年)の「彼女の延長である私」という文言からヒントを得た作品です。過去―かのじょ、現在―わたし、未来―あのひと――と設定し、過去、現在、未来の自身の存在を否定せず、どこが欠けてもわたしはない、という思いを踊りにしています。
「とらのいをかるきつね」も再演します。
*
今回のステージでは藤田佳代さんの新作「迸る」も発表されます。コロナ禍のため三月、五月と中止になった公演で発表する予定だったものです。――人類はアフリカを出発し何万年もかけて地球のいたるところに広がりました。「この向こうには何かある」それを見たい知りたいと進んでいったのでしょう。今、地球を離れてあの星へ行ってみたいと思う人もいるはず――。

かじのり子モダンダンスステージⅤ

11月7日(土)17時開場・17時30分開演、神戸ファッション美術館オルビスホール/当日3,500円、前売り3,000円/定員200人、事前申し込みを/主催:藤田佳代舞踊研究所 Tel.&Fax 078‐822‐2066

(兵庫民報2020年10月11日付)

みんぽう川柳〈九月〉「おやつ」

選者 島村美津子 

特 選

おやつなし胃ろう八年夏も過ぎ  神戸市 山本信行

【評】おやつを食べられることは当たり前のように思っていた私は揚句にぶつかってはっとしました、そして涙がこぼれました、淡々と事実を述べて心打たれたのはやはり実感句の強みでしょうか。
ましてコロナに脅かされている今、今回の投句にも多く見られましたが、飢えに苦しむ子供たちそして、戦中戦後の食べ物のなかった時代を思いました。
さつま芋がいっぱい出て来ました、おやつどころか大事な主食でした、それもお腹一杯食べられない。
今回も秀句を句数の制限上載せることが出来なくて残念でした。 

入 選

おやつ出て涙浮かべた戦争中  神戸市 長尾粛正
 
アフリカの子らにおやつはありますか  神戸市 小林尚子
 
清貧のオヤツ畑のトマトでした  神戸市 玉山歳子 

はったい粉昔のおやつ懐かしむ  神戸市 宇山英樹 

配給の粉です亡母のドーナッツ  神戸市 梶山洋枝
 
古き日におやつをかけた阿弥陀くじ  神戸市 長沼幸正 

老い二人コロナ太りでおやつ抜く  尼崎市 大野幸雄
 
忖度しおやつを貰う奴がいる  神戸市 高馬士郎 

老いひとり至福の三時ビスケット  明石市 上野景子 

コロナ禍よおやつ食べたら帰ってよ  明石市 川路政行 

字引には「お三時」ですとありました  芦屋市 松田良介
 
芋食べて平和願って空を見る  明石市 門脇潤二郎 

只今の声ももどかしふかし芋  神戸市 松尾美恵子
 
その昔救われましたさつま芋  明石市 小西正剛

みんぽう川柳募集

▽十月の題は「新しい」、締め切りは十月二十三日▽十一月の題は「政治」、締め切りは十一月二十七日▽一人二句まで。葉書に作品二句と氏名・年齢・住所・電話番号を明記▽毎月第四金曜日必着。締め切りが迫っている場合はメール、ファクス(葉書大の枠を書き、その中に必要事項を記入)でもけっこうです。

(兵庫民報2020年10月11日付)


観感楽学


SNSとは、普段の生活では出会わなかった人たちと出会い情報交換や会話を楽しむことができるサービスのことで、パソコンやスマホの簡単な操作で利用できることから急速に普及したと前回のコラムで紹介しました。今回はSNSを利用するに当たってのマナーや注意点を紹介したいと思います▼SNSを利用して何かを発信した場合、その時点で不特定多数の人たちに発信している、世界中に発信していると理解して発信することです。自分の発信は友達などの身内だけが見ているとは決して思わないということです。インターネット上の情報発信は一瞬で世界中に広がります。それは間違った内容も発信すると一瞬で広がるということです▼個人情報やプライバシー情報の投稿は厳禁なのは当然ですが、写真投稿などでは著作権なども注意する必要があります。子どもに関する投稿にも注意が必要です。トラブルを起こさない注意点が多々あることは理解していて欲しいです▼世界中の人たちとコミュニケーションがとれる素晴らしいツールです。相手の気持ちや周りに配慮する、節度ある利用で楽しいSNSライフを築いて欲しいと思います。(ふ)

(兵庫民報2020年10月11日付)