2020年9月6日日曜日

憲法が生きる新しい社会をつくるチャンス到来:兵庫県憲法共同センターと兵庫革新懇が交流会議

憲法改悪ストップ兵庫県共同センター(憲法共同センター)と平和・民主・革新の日本をめざす兵庫の会(革新懇)が全県交流会議を八月二十九日、神戸市勤労会館で開きました。
全県交流会議は毎年二回春と夏に開いているもので、今回の交流会議では「憲法を活用し、人間大事の日本社会に」をテーマに、〝県レベルや各地域ごとに〟さらなる共同を広げることを目標に開催。コロナ禍で十分な間隔を取りつつも十二団体と十三の行政区から四十五名が参加し、学習と活発な討論を行いました。

記念講演:安倍退陣後につくるべき政治改革への道筋は

記念講演する石川教授。

神戸女学院大学教授の石川康宏さんが「コロナ後につくるべき社会を考える」をテーマに記念講演しました。前日の安倍首相辞任表明で急遽内容を増強、まさに〝安倍退陣後につくるべき政治改革への道筋〟についての学習となりました。
石川教授は、まずコロナ禍であぶり出された世界の問題として貧困・食糧難・環境破壊・経済危機の実態をリアルに説明、それは資本主義世界そのものを変えようとする動きだと述べました。その中で「新型コロナ」と闘えない日本政府の的外れの対応を批判、医療崩壊が過去三十年の「新自由主義・自己責任」政治で起きた点について「警察・消防はいつも万一のため備えている」例をあげ、医療・公衆衛生の格段の充実が喫緊の課題だと指摘しました。
コロナ禍後の「新しい社会」をどうつくるのか、その足がかりとして北欧諸国の幸福度・男女差別なし・労働時間上限三十七時間・最賃千八百円・医療や学費無料、さらに温暖化対策・人々の多様性の承認・公的支援の高さも維持しつつ、それでも高い経済成長を続けている姿を紹介しました。北欧の各国がこれらを実現したのは、子ども時代から政治への参加が常識で、各選挙の投票率が八割以上、労組組織率も高く、政治社会を変える努力の積み重ねは、どの国も日常化されていると語りました。
その上で日本の場合は二〇一九年参院選で十三項目の「市民連合と五野党・会派の『共通政策』」ができたことを紹介し、さらに「脱新自由主義」が野党合意になるよう全力を尽くそうと訴えました。
そのため、一人ひとりが、下からの声を地域から職場から、個人でも団体でも、「賢い市民・主権者」の運動として拡大強化していくことを強調し、今日の話を直ちに周りに広げようと締めくくりました。

報告:「共通政策」充実への展望が見えてきた

報告する津川代表

報告と運動提起は津川知久憲法共同センター代表が行いました。
六月以降の市民と野党の共同へのとりくみとして長田区、兵庫一区、オール灘区、東灘区など各地のとりくみを紹介しました。
とりわけ八月十日に兵庫革新懇が主催した「市民と野党の政策意見交換会」はこれからの兵庫県における野党共同がさらに発展する画期となったと強調。六野党の県代表らが参加し、考え方をそれぞれ発言するとともに、会場からの青年・業者・教育・医療各分野の発言に野党から共感が示され、「市民連合と五野党・会派の『共通政策』」を兵庫県で充実させる展望も見えたと述べました。

提起:コロナ危機突破へ緊急五大要求

津川さんは、今、憲法が生きる社会へ向かわなくてはならず、その中心は〝コロナ危機突破〟のための緊急五大要求だと述べ、これを提起し、解説しました。 

【緊急五大要求】
1、PCR検査の飛躍的拡大を=だれでもいつでもなんどでも
2、感染状況・検査陽性率など正確な情報を国民みんなに
3、コロナ対応も一般診療も停滞させない医療体制への緊急支援を
4、コロナ禍の中でもだれもが人間らしく生活できる支え・補償を
5、いまこそ、子どもたちに二十人学級をプレゼントしよう

交流:小選挙区レベルの共同各地で

団体と地域からの発言は二人の質問を含め十二人が行いました。

長田区 市民と野党の長田共同アクションによる「内田樹講演会」(七月)開催のエピソードを語り、九月の大規模な街頭行動の計画を紹介するとともに、二区レベルの共同への発展の展望を述べました。

灘区 コロナ禍への切実な要求を区内の多様な相談会の声をもとに区長交渉を準備、行政側はやや渋っているが区内の労組や宗教団体にも呼びかけると参加が増えていると報告し、一区での革新共同へも結びつけたいと述べました。

兵庫労連 総がかり行動兵庫県実行委主催の十一月三日「憲法集会」の準備のもようと県レベルの共同の発展を紹介。コロナ禍で労働相談も急増、ある保育所では有給休暇をめぐる問題で労組が結成された例などを語りました。

兵庫革新懇 八月十日の「市民と野党の政策意見交換会」での津川代表世話人の提起内容まで、積み重ねてきた歴史も述べ、「県下の草の根の努力がしっかり形の上でかみ合ってきている」と述べました。

但馬 憲法九条を守る一致点で〝一点共闘しよう〟と運動をすすめていること、萎縮しないで、憲法をいかす不断の努力でやろうと、「十一月七日平和のつどい」の成功へ頑張っていることを語りました。

伊丹市 五年前の戦争法強行に対する「十九日行動」から一回も休まず市議会超党派議員の結集で街頭宣伝を阪急とJR駅前で行い、いつも約二十人の参加で盛り上げていること、無所属を含め超党派議員も伊丹革新懇の会員にもなってもらい、フェイスブックでのやりとりも日常化していることを報告しました。

西宮市・芦屋市 四年前から野党は共同をと西宮芦屋市民アクションをつくりとりくみを強めてきたこと、党派を超えた七人の呼びかけ人が参加して毎月七日、十七日、二十七日に「バイバイ安倍政権」の街頭宣伝を続けていることを報告。「衆院七区市民連合」へ発展させようと努力していると報告しました。

垂水区 「安倍ピリオド署名」にとりくんだ平和憲法垂水区ネットの活動を報告。神戸市が個人情報を電子媒体で自衛隊に提供する人権侵害とのたたかいがあまり広がっていない問題も述べました。

*
交流の中で「県内野党の共同がどのように進んでいるか」との質問があり、参加していた日本共産党兵庫県委員会の村上亮三書記長が状況を説明しました。
また、村上さんは、野党共闘のバージョンアップとしてコロナ禍をふまえた新しい政治の方向性や政権合意も必要で、安倍辞任で野党分断の動きがでるおそれもあるが市民と世論による大きな押し上げが必要だ、と指摘しました。

まとめ:希望と願い語り、今までにない規模で活動しよう

兵庫革新懇の樫村庸一事務局長がまとめを行いました。
安倍辞任で、憲法が生きる新しい社会をつくるチャンスが到来したと述べ、①石川教授の講演内容と津川代表の提起のとおり、希望を語り、願いを押し出し、新しい社会実現への活動を展開しよう、②県レベルの総がかり行動や各地の市民アクション、市民と野党の一点共闘を基礎に、さらに「国民の声で政治を変える」共同へ発展させよう、③コロナ禍の中での活動は創意工夫が必要であり、SNSも大きく活用し、今までにない規模で活動しよう――と呼びかけました。

(兵庫民報2020年9月6日付)

来年の知事選を控え、憲法県政の会が第17回臨時総会:希望ある県政の姿わかりやすく対話活動すすめよう

挨拶する石川代表幹事。


次期兵庫県知事選挙を来年七月に控え、「憲法が輝く兵庫県政をつくる会」(憲法県政の会)は八月二十六日、第十七回臨時総会を開催し、十八の地域の会・加入団体から二十九人が参加しました。総会では候補者選考委員会の設置を確認し、コロナ禍における兵庫県政の課題について意見交換をしました。
石川康宏代表幹事は「安倍政権がまともなコロナ対策を取れない中、政治は私たちを守ってくれない、政治を変えたいという意識が国民の中に広まっている。こういう形に政治を変えようという希望ある政治の姿を分かりやすく示すことが大事だ」と挨拶。
次に、東郷泰三事務局長が候補者選考委員会の設置と候補者づくりの考え方について、「『会』としての候補者づくりを進めつつ、共同の候補擁立の可能性も視野におき、同時並行でとりくむ」ことを提案し、確認されました。
討論では「国の新自由主義政策いいなりに社会保障を削ってきた県政の問題点が明らかになった」「分散登校の中で少人数学級の良さが実感され、各地で運動が広がっているが兵庫県は背を向けている」「医療機関は地域医療を守ろうと懸命にがんばっている。国の『医療従事者への慰労金』に制限をかけようとして県民の批判を受けた知事の姿勢は大問題」「候補者づくりは、医療、教育、地域経済の活性化など要求の議論とあわせて進めていくことが大事」「様々な活動に制限がかかる中、オンライン集会やSNSの活用をレベルアップしていくことが不可欠」などの提案がありました。
津川知久代表幹事は、閉会挨拶で「兵庫県政の様々な問題点が指摘され、県政を変えるためにどうするかの提案もあった。オンライン、SNSの活用強化とともに、直接の対話活動も大いに進めていこう」と呼びかけました。――田中邦夫(同会事務局次長)

(兵庫民報2020年9月6日付)

市民のための高砂市民病院を:学習会開く

学習会会場のようす。


高砂市民病院の独立行政法人化や統合再編ではなく、自立して輝く市民のための高砂市民病院を守るをテーマにした学習会が八月十八日、高砂市ユーアイ帆っとセンターで開かれました。
日本共産党の大西由紀市議の司会で、坂辺勝彦市議が県内の公立病院の統合再編、政府や県による病床削減、高砂市民病院をめぐる動きや背景について報告しました。
兵庫の地域医療を守る会の今西(筆者)が、「高砂市民病院のこれからをめぐり、統合再編か自立再生かの二つの道の選択が迫られているもとで、安倍政府の圧力を許さず市民の力を合わせて市民のために頑張る高砂市民病院を守って行こう」と呼びかけました。
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高砂市民病院は、創立五十五年になる公立病院で、二十一の診療科を置き、急性期、回復期(地域包括ケア)、終末期(緩和ケア)の病床をバランスよく合わせ持つ、市民に身近で役立つ公立総合病院です。
玄関案内、患者の身体を拭くタオルの作成、患者が利用する枕カバーなどの縫製、院内の花の植木や水やりなどに多くの市民がボランテイアで参加し、市民病院を支えています。
高砂市民病院の側も、病院健康まつり、クリスマスコンサート、まちづくり出前講座、生活習慣病予防教室などで積極的に地域に出向き、市民と病院が一緒になって地域医療を支えています。
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二〇一六年七月に隣りの加古川市に加古川中央市民病院が六百床規模で新設され、急性期を重点にした医療の提供を始めました。その影響で高砂市民病院では患者が減り経営が悪化、二〇一八年に高砂市民病院あり方検討委員会が設置され、二〇一九年三月に答申を出しました。
答申では、加古川中央市民病院との強固な連携を進め、医師の人事交流も進めるという、事実上の統合再編の方向性が出されました。この委員会は非公開で地域の医療ニーズも調査せず、統合再編をすすめる政府方針を持ち込むものとなっています。市議会の特別委員会でも独立行政法人化など経営形態比較表が配布されています。
二〇一九年九月には政府が全国四百二十四病院に公立病院の統合再編の検討を求め、高砂市民病院も指名されています。兵庫県は地域医療構想により急性期病床削減を進めています。答申にもとづき、政府や県の方針に従う統合再編を行った場合、高砂市民病院は医療機能が後退し、独立行政法人化が行われれば経営基盤はむしろ不安定化してしまいます。
今、高砂市民病院に求められているのは、統合再編の道ではなく、市民と病院の力を合わせて自立して市民の医療ニーズにしっかりこたえる、公立病院として再生させる道を進むことです。病院の黒字、赤字の経営面だけ見るのではなく、市民の医療ニーズに答える医療提供体制を高砂市民病院を拠点に作って行く科学的な地域医療計画を高砂市が持つことも求められます。コロナ禍の中で、市民の命を守っている市民病院の役割も評価する必要もあります。
九月の高砂市議会での論戦が大きな意味をもっています。
この日の学習会では、「市長は公設公営病院として守っていくと公約していたが、市民の力で市民病院を守るのにどこから始めたらいいのか」「九月市議会の争点は?」など多くの質問や意見が参加者から出されました。
質疑討論のまとめとして、坂辺市議から高砂市民病院を守る取り組みをすぐに始めようとの呼びかけがありました。
―今西清(兵庫の地域医療を守る会代表)

(兵庫民報2020年9月6日付)

コロナ禍でのありかた小中学校と懇談:宮本さんとこむらさん

学校側と懇談する宮本たけしさんと、こむら潤さん


こむら潤さん(衆院比例・兵庫八区予定候補・現尼崎市議)と宮本たけし前衆院議員は八月二十六日、尼崎市内の小学校と中学校を訪問し、少人数学級実現、コロナ禍における教育学校現場の現状について懇談しました。
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冒頭に、宮本たけしさんから、衆議院で子どもと教育を所管する文部科学委員会に所属し、論戦してきたものとして、「コロナ後の教育」について「二十人程度の少人数学級」と「大学・専門学校の学費半額」という日本の教育の「二つの立ち遅れ」の見解を述べ、懇談しました。
こむら潤さんも、子どもたちの心のケアや体育大会、文化発表会、修学旅行などについて状況を聞きました。
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校長先生からは、とりわけ小学校一年生の対応に苦慮していること、DV問題などで担任が電話や訪問、対話していることなどが話されました。また、体育館にはエアコンがなくコロナだけでなく災害時の緊急避難場所としても必要不可欠でなんとかしてほしいと要望も出されました。

(兵庫民報2020年9月6日付)

〝国民にわかりやすい発信を〟と話も弾む:姫路の荒川支部・後援会の集いに太田さん

つどいで語る衆院兵庫11区予定候補の太田清幸さん。


姫路市の日本共産党荒川支部と後援会が兵庫十一区予定候補の太田清幸さんと語る集いを八月二十九日に開きました。
換気扇と扇風機をフル稼働。間を空けて座りながら、志位委員長の記念講演DVDも見ました。
太田さんは、総選挙に向けての日本共産党の政策、予定候補者としての思い、憲法に照らし合わせた政治・国民こそが主人公の政治をめざす決意を語りました。
参加者から「国民に分かりやすい発信をして総選挙をたたかってください。例えば『平和を守ります』だけではどう守るのか伝わらないです」との提案も出されました。「強い国美しい国になり軍国主義を強めることが平和だという考え方もあるわけですから、そこはきちんと分かりやすい発信が必要ですよね」と、皆でうなずきました。
初めて集いに参加した人に「ぜひ、党の仲間になることも、考えてみてね」と声をかけるなど会話も弾みました。
―森ゆきこ(姫路市議)

(兵庫民報2020年9月6日付)

新自由主義的な医療政策やめ軍事費をコロナ対策医療費に:非核の政府を求める兵庫の会が市民学習会

講義をする水間医師


非核の政府を求める兵庫の会は八月二十九日、市民学習会「新型コロナと地域医療〜いま医療現場が求めるもの〜」を開催しました。
講師は、兵庫県保険医協会理事で東神戸病院内科の水間美宏医師。
防護服さえ足りない中で新型コロナウイルスと最前線でたたかう医療現場の実情を報告するとともに、医療現場が政府に対して求めている「第二波・第三波」へ備えるための手立てについて述べ、これまで政府が進めてきた「効率的な資源配布」という新自由主義的な医療政策をやめ、軍事費をコロナ対策の医療費に使うべきだと主張しました。
また、兵庫県で進められてきた病院の統合の経緯や、現在進行中の厚生労働省による病院の再編統合リストが提示され、参加者からは驚きの声が漏れました。兵庫県保険医協会による二回にわたる調査では、受診抑制による患者数の減少、それに伴う医療機関の大幅な減収が判明しています。
参加者からは、統合が進められる地域医療への不安や新自由主義的な考えのもとでの医療政策への批判、「コロナ以外の病気で入院することになったが、かかりつけの病院がコロナ対応になってしまったため別の病院に入院することになり、病院同士の連携がスムーズでなく驚いた。患者の情報を共有できるようなシステムはできないのか」などの発言がありました。

(兵庫民報2020年9月6日付)

ノーモアヒバクシャ近畿訴訟・傍聴記:大阪高裁第六民事部 T・Iさん控訴審結審:胸打つ熱い最終弁論:事実に真摯に向き合い結論を

祝敎允

八月二十六日、大阪高裁第六民事部は、広島で被爆したT・Iさん(京都在住・七十七歳)の弁論を終結しました。
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T・Iさんは、二歳一カ月の時、爆心地から一・五キロメートル地点の自宅・東白鳥町で被爆。現在、治療を続けている慢性肝炎、糖尿病は原爆放射線によるものとの申請が却下されたため、取消しを求め提訴していました。
昨年五月、大阪地裁は、原爆症認定基準を新しく定めた「審査の基準」では、申請疾病は「一般的に消極に解されるが、特定の遺伝子を有している者については、これを肯定する余地がある」としましたが、T・Iさんについては、「特定の遺伝子を有していない」として放射線起因性を否定する判決を言い渡したため、控訴したものです。
控訴審では、申請疾病が放射線に起因するものであるとの医師尋問で詳細な立証証言を行い、国側はこれに反論することもせず、コロナ禍の影響で審理が延期されてきたなか、最終弁論を迎えました。
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弁論に立った弁護団の中道滋弁護士は、制限された時間のなか、スライドのレジメを裁判官に提出し、被爆後、広島上空から撮った街の写真などを法廷で映しました。
被爆者が描いた絵など「広島原爆・被害の実相」と「T・Iさんの被爆状況」を、『広島原爆戦災史』から引用して、原爆投下翌日のT・Iさんが住んでいた東白鳥町の様子を陳述。「健康被害に苦しむ被爆者の健康の保持及び増進並びに福祉を図る」ため制定された被爆者援護法の趣旨と、松谷訴訟最高裁判決が示した「先入観や未解明な理論にとらわれずに、事実と証拠に真摯に向き合い、妥当な結論を導く」との立場に返り「病気の原因が原爆のためであることを認めてもらいたい」と、短い時間の中で、心が熱くなる最終弁論を行いました。
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支援に駆け付けた傍聴者も胸が熱くなる弁論は、裁判長も「有難うございました」と述べるなど、勝訴を思わせる素晴らしい内容でした。
もっとも裁判長は、弁論終結を告げた後も「有難うございました」と述べたので、「有難う」は裁判長の口癖ではとの感想も出されましたが、熱い弁論に支援者一同は勝訴判決を期待し、たくさんの署名を集めていこうと誓い合いました。
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判決は、来年一月十四日(木)十三時十五分から行われることになりました。

(兵庫民報2020年9月6日付)

〈参考〉
ノーモア・ヒバクシャ(原爆症認定)訴訟近畿弁護団通信:






国は石炭火力の新設を止めて!――裁判日記(行政訴訟第8回):PM2・5がアセス採点基準に入っていない

大阪高裁正門前で「国は石炭火力の新設を止めて!」と書いた横断幕を掲げる筆者の近藤秀子さんと原告団長の廣岡豊さん。


原告 近藤秀子 

八月二十六日、国を被告とする行政訴訟第八回期日の弁論が大阪地方裁判所で行われました。
第八回期日に先立ち進行協議が行われ、原告弁護人が三人の専門家及び原告一人の証人申請を行いましたが、原告の高田さんだけが認められ、次回期日に証人尋問に立ちます。
期日報告会では、いま私たちが争っているアセスメントについて報告がありました。
原告団が主張しているPM2・5がアセスメントの採点基準に入っていないのはおかしいのではないかと言う点について、準備書面で提出した専門家の意見が紹介されました。
一つめは海外との比較です。アメリカやEUはもちろんPM2・5は環境アセスメントでその排出量や、飛んでいく途中で二次生成し、住民のところにどれくらい届くかシミュレーョンします。これをしないとアセスとしては認められません。ところが日本ではその必要がないのです。
二つめは、もしやってみたらどんなことがわかるのか、やっていないということはどんなことを見逃しているのかということです。
ラウリ・ミルヴィエルタさんのレポートでは、「大阪・兵庫エリアでは、全ての計画中の発電所が建設されて稼働したとすれば、新規石炭火力発電所による影響は、二百人/年(九五%信頼区間百〜二百八人)の早期死亡者と、二十人の低出生体重児として現れると推定される。早期死亡者のうち、百三十人は微小粒子状物質PM2・5への、七十人は二酸化窒素(NO 2)への暴露に起因する死亡とされる。発電所が四十年稼働すると想定すれば、四千~一万一千人が早期死亡し、八百人の低出生体重児が出産される原因となり得ることを示している」と分析しています。
PM2・5が死亡原因でなくなるのではなく、コロナと同じように肺炎や心疾患がある場合、PM2・5が多くなると肺疾患で亡くなる早期死亡者が増え、神戸では計算上年間二十名が早期死亡者になるという報告に驚きを隠せません。
国は私たち国民の命にかかわるPM2・5について何のシミュレーションもせずアセスを認め、石炭火力発電所の建設を進めようとしています。安倍首相が辞任を表明した今、石炭火力発電所の建設を私たち国民の運動でストップするために力を合わせていきたいと思っています。
次回は大法廷で証人尋問があります(大阪地裁、十一月四日十五時開廷)。法廷があふれかえるほど多くの方に来ていただきたい思いでいっぱいです。
*
神戸製鋼所と関西電力を相手にした民事訴訟(神戸地裁)の次回期日は、十月二十日(火)十四時三十分開廷の予定です。 


(兵庫民報2020年9月6日付)

〈参考〉
神戸の石炭火力発電を考える会:https://kobesekitan.jimdo.com/

入院中、神戸市が明け渡し強行:借り上げ住宅協議会で抗議の声

協議会で挨拶する安田秋成代表


ひょうご借り上げ住宅協議会(第93回)が八月二十七日、神戸市立婦人会館でひらかれました。
段野太一事務局長から各裁判の動きや入居者の近況などについて報告がありました。
その中で、病弱で転居不可能と主張して神戸市と争っていたキャナルタウンウエスト(兵庫区)のKさんが、白血病で入退院を繰り返していましたがついに亡くなったこと、高齢と病弱で苦しんでいたNさんは神戸市からの転居強要のもと、転倒して腰を痛め入院中、市が息子さんの了解を取りつけたとして家の明け渡しを強行したため、民間住宅に転居を余儀なくされたことが明かされました。
「どさくさ紛れの強行で自治体としてあるまじき問答無用の残酷な所業だ」と抗議の声があがりました。
また、控訴しているシティーコート住吉本町(東灘区)の入居者Tnさんが、次回期日(大阪高裁、九月十一日十一時十五分開廷→行事案内参照)に向けての決意を語りました。

(兵庫民報2020年9月6日付)

Pカンパニー『拝啓、衆議院議長様』:相模原障害者殺傷事件をモチーフに:神戸演劇鑑賞会9月例会

劇中の一場面


Pカンパニーは「罪と罰」をキーワードに、注目の劇作家に作品を依頼して、上演するシリーズを続けている。これまで八作品を公演している。今回の作品はそのCASE6として二〇一九年に上演したものの、改定再演である。
舞台は二〇一六年夏。相模原障害者殺傷事件をモチーフに、神戸演劇鑑賞会では馴染みとなった劇作家・古川健が作品化したもの。
死者十九人、重軽傷者二十七人の多数の犠牲を生んだこの事件に世間は驚きを隠せなかった。しかも、犠牲になったのが障害者で、犯人は元、この施設の職員であった。題名は犯人が、実際に衆議院議長宛に、自分の主張を書き送った時のもの。
舞台は、この事件の一年後。弁護士・太田の事務所に先輩の弁護士・遠山が訪ねてくる。遠山は、犯人である松田尊(たける)の弁護団に加わるよう誘った。そして、ここから太田の苦悩と活躍が始まった。
松田は犯行前と変わらず、意志疎通のできない障害者に生きる意味はないと主張する。太田は事件の本質を知りたいと考え、尊の関係者から話しを聞く為に奔走する。その声の多くは尊の死刑は当然との答え。太田は弁護士として苦悩し煩悶する。やがて、どこまでも自分の主張を譲らない尊の心の中に彼がどんなに孤独であったかをみた太田は、尊と激しい意見を交わす。だが、二人の意見はどこまでも平行線のままだった。
――小谷博子(神戸演劇鑑賞会)

Pカンパニー『拝啓、衆議院議長様』

作=古川健、演出=小笠原響、出演=本田次布・八柳豪(劇団俳優座)・荻野貴継(フリー)ほか/①9月10日(木)18時30分、②9月11日(金)13時30分、③9月12日(土)13時30分/神戸文化ホール中ホール/会員制(入会時に入会金1,000円と月会費2カ月前納)、月会費3,500円(大学生1,000円、中高生1,000円)/Tel. 078‐222‐8651、Fax078‐222‐8653 

神戸演劇鑑賞会:http://kobeenkan.my.coocan.jp/
Pカンパニー:http://p-company.la.coocan.jp/

(兵庫民報2020年9月6日付)

『無垢なる証人』:韓国のヒューマン・ミステリーは、素直に心に響く:神戸映画サークル協議会9月例会

映画の一場面。弁護士ヤンが証人ジウに歩きながら話しかけている。

新型コロナウイルスが影響した「ステイ・ホーム」期間、韓国のエンターテインメントが改めて日本だけではなく、世界中の人々の心を捉えました。
第一次韓流ブームと言われたニ〇〇四年に公開された映画『私の頭の中の消しゴム』で、若年性アルツハイマー病の妻をひたむきに愛し支える夫を演じたチョン・ウソンが時を経て本作品『無垢なる証人』で主演を務め、子役出身で天才肌の若き女優キム・ヒャンギが、殺人事件の唯一の証人である女子高生ジウを演じています。
若い頃は人権派弁護士として世間から注目を集めていたヤン・スノは、最近大きな事務所に転職し資産家が死亡した事件を担当することになりました。自閉症の少女を証言台に立たせれば裁判に勝てるという確信を持ってジウに近づくのですが、うまくコミュニケーションが取れません……。
異なった世界で生きてきた世代も違う二人の心がふれあい、変化すると共に事件の真実が明らかになっていく韓国のミステリー映画です。
―宮下暢子(神戸映画サークル協議会)

映画『無垢なる証人』(2019年韓国/129分)

9月18日(金)①11時②14時③19時、19日(土)①11時②14時③18時/神戸アートビレッジセンターKAVCホール/一般1,300円→要予約:参加日時を9月17日(木)までにご予約ください。Tel. 078‐37‐8550、Email: kcc1950@kobe-eisa.com、Web: http://kobe-eisa.com/



(兵庫民報2020年9月6日付)

山下よしき「『スタートレック』と社会主義・共産主義」


連載エッセイ27
コロナ危機のもとで、「一人はみんなのために、みんなは一人のために」という協同組合運動の理念が生きる時代、生かさねばならない時代を迎えています。
安倍首相辞任表明の二日後、全国各地の生協で働く皆さんをネットでつなぎ、「日本共産党と語り合う集い」が行われました。生協出身の私もお招きいただきました。
私は、生協時代に学んだこと――生協組合員の力、労働組合の力、学習の力――を述べたうえで、パンフレット『新型コロナ危機を乗り越え、よりよい日本と世界を――あなたの入党を心からよびかけます』を使って、日本共産党がどんな世界と日本をめざしているかについてお伝えしました。
ある青年労働者が感想を語ってくれました。
「資本主義でない社会をめざすというお話に〝ああそうか〟と思いました。僕は映画『スタートレック』が大好きなのですが、あれは二十四世紀の未来の話で、貨幣経済ではなく、資本主義ではありません。今日は刺激的でした」
社会主義・共産主義の話から『スタートレック』を想起したという感想をもらったのは初めてでしたが、なんだかドキドキわくわくしてきました。
二年前の「集い」で入党のお誘いをした女性労働者は、その後、息子さんの留学先で各国の若者と出会い、「世界はこんなにつながっているんだ。この若い人を戦争に行かせたくない」と入党したことを報告してくれました。
世界から未来社会まで――「政局」とは次元の違う「集い」となりました。
(日本共産党参院議員・副委員長)

(兵庫民報2020年9月6日付)

観感楽学


ぼんやりテレビを見ていたら、突然、「安倍首相辞任!」のテロップが流れた。辞任の理由は病気とのことだが、七年八カ月もの長きにわたって彼は何をしてきたのか? この間、一貫してアメリカに追随し、アベノミクスで国民に苦難を押し付け、森友・加計問題で国民を愚弄し、平気でうそをつき、外交と称して世界中に大金をばらまき、二度、消費税を引き上げた。「領土問題」でも「拉致問題」でも何一つ進展したものはない。まさに悪行の限りを尽くしたとんでもない政治だった▼先般、NHKは大越健介キャスターと渡辺恒雄氏(読売新聞顧問)の対談を放映した。安倍の祖父・岸信介の首相就任にまつわるエピソードが語られていた。渡辺氏は、「次期総理をだれにするかはアメリカが順番を決めており、その書類は児玉誉士夫が持っていた」と語り、そこで選ばれたのが岸信介だったと証言。右翼の頭目・児玉誉士夫が関与していたと述べたのである▼戦後七十五年、アメリカは依然、日本の政治に深くかかわっており、右翼は「日本会議」として自民党の背後に存在している。国民の暮らしに背を向けた陰湿な保守・反動政治はこうして連綿と続いてきた。しかし、世界は大きく変わろうとしている。安倍政治が破綻した今こそ、政治革新の絶好のチャンス。野党は統一して勢力を飛躍させなければならない。(D)

(兵庫民報2020年9月6日付)