高知の経験を聞く
高知県・戦争法廃止須崎の会の八木敬三郎事務局長が「高知における市民と野党の共同」をテーマに講演しました。八木さんは高知の共闘について、国政選挙対策のにわか共闘ではなく、自衛隊基地建設反対や原発をなくし自然エネルギーを推進などでの共同を通じ平和運動の既存の枠を超えた共闘と市民運動が合流して発展し、恒常的運動団体と選挙をたたかう母体ができたと報告しました。
野党共闘でたたかった選挙について八木さんは、▽二〇一六年参院選高知・徳島選挙区では、徳島の弁護士・大西聡氏が出口調査で無党派層の六二%を獲得するなど善戦健闘▽一七年衆院選は高知二区で野党共同候補の広田一氏が共闘組織の支持層の九割を固め、無党派層の六割を獲得、保守層を崩し、二十一年ぶりに自民独占を破り勝利。一区でも松本顕治さんが善戦健闘した―などを報告しました。
三千万署名運動について南国市での共同の取り組みを紹介。返信用封筒付き署名用紙を全戸に配布し、訪問も行い三千三百七十一筆集めました。南国市は昨年の県議選で共産党候補が野党共闘で勝利、定数二で自民独占を破ったことも報告。
須崎市でスタンディング行動などを相談しながらすすめている共同の経験や高知県知事選についても報告しました。
取り組みを交流
津川知久憲法共同センター代表が「人の道に外れることをしても恥じることのない安倍政治にはもう終止符を打とう。地域から職場から新署名を広げ、私たちの手で新しい社会をつくろう」と情勢報告・問題提起をしたのを受けて交流しました。
―野党共闘を知らない地方議員もいるため資料を作って提供。戦争法廃止を訴え一月十九日に明石公園で百人を超す参加で集会・パレードを行った。地域課題では、JR新幹線車両基地・新駅問題について資料の全面公開と是非を市民が決めることを求めて運動する。(明石革新懇)
―神戸市が隊員募集のために若者の住民票データを自衛隊に提供しようとしていることを市民に知らせ、中止の要請をしよう。(須磨区九条の会)
―敬老パス署名といっしょに三千万署名にとりくんだ。四月から地域訪問行動も計画。(北区九条の会)
―署名数は三万八千人になった。神戸では成人式宣伝に日本会議も出てきたが、新婦人が圧倒した。三田ではシールボードで対話。切実な要求でつながった人が対話で安倍改憲反対に。(新婦人)
―行政区の革新懇だけでなく衆院一区の組織づくりを相談中。六甲病院の存続を求める署名が広がっているのであわせてとりくみたい。(灘区の会)
―地域で共闘がまだない。全国革新懇交流会も学んで、展望の学習・論議を考える。(淡路)
―中学校給食の運動にとりくみ十年。今年こそ十万署名でデリバリー方式からの変更を実現したい。革新懇を地域につくりたい。(兵庫区)
―西宮芦屋市民アクションも結成、さらに発展させたい。(西宮革新懇)
―市民アクション川西で、三千万署名・宣伝行動に取り組み、集会も開催してきた。新署名キックオフ集会を計画している。署名数も交流できるようにしたい。市民要求も話し合いながら共同を探求したい。(川西)
―憲法共同センターのホームページに情報も集めて活用を。(事務局)
探究を呼びかけ
まとめ・閉会挨拶で、宮田静則兵庫革新懇事務局長は、「高知から学び、活発に交流し、市民の切実な要求実現の運動とむすんでいく大切さを実感した。これを政治を変える共同へ発展させることを探求しよう」と呼びかけました。また、「各地で安倍ピリオドの新署名のスタート集会も計画されている。自民も〝地域から改憲の気運〟と言っている。今年こそ選挙で決着つけるためにさらに頑張ろう。革新懇が呼びかけて二月八日に野党共同宣伝も行うので広げてほしい」と述べました。*
憲法改悪ストップ兵庫県共同センターは、交流会に先だって第十六回総会を開催、津川知久代表が、「毎年〝改憲阻止の歴史的時期〟と言ってきたが、文字どおり今年こそ安倍改憲をストップする年にしよう」と挨拶。安倍九条改憲NOの三千万署名が全県で約三十八万筆になったことが報告され、新しい署名を〝安倍ピリオド署名〟と名づけてとりくもうとの方針・体制などを確認しました。
(兵庫民報2020年2月2日付)