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2020年1月19日日曜日

「桜を見る会あまがさき」:野党が開催:安倍政権を退陣に追い込み安心して暮らせる政治実現を

寸劇「桜ちゃんに叱られる」

年越しで「桜」疑惑を終わらせてはならない―と「桜を見る会あまがさき」が、たいへん寒い一月十二日の午後、阪神尼崎駅前の中央公園で開かれ、賛同する市民五百人が〝招待〟されました。
森友学園、加計学園問題など安倍政権の一連の政治モラル破壊に続いて「桜」疑惑はその極みで、追及の声をさらに広げていこうと日本共産党、立憲民主党、社民党、新社会党、みどりの未来の議員などが呼びかけたものです。
集会では呼びかけ人の一人でもある、こむら潤市議(衆院近畿ブロック比例・兵庫八区予定候補)が司会を行い、五人の呼びかけ人の挨拶ではじまりました((左から)こむら市議(共産)、丸尾牧県議(みどり)、綿瀬和人市議(社民)、弘川よしえ弁護士(立民)、つづき徳昭市議(新社会))。


参加者アピールでは「政治の問題を持ち込み朝鮮学校を教育無償化の対象外とすることを許すな」「福祉に使うとして消費税増税を言いながら社会保障は切り下げが続く。消費税率引き下げを」「異常気象の原因といわれる地球温暖化の抑制を無視して石炭火力発電を進める安倍政権は世界から批判されている」などが訴えられました。阪神センター合唱団は安倍政権批判の替え歌「真っ黒だ」を披露しました。
寸劇「桜ちゃんに叱られる」では、安倍首相役を庄本えつこ県議、田村智子議員役を立憲民主党の弘川よしえ弁護士、大門みきし議員役を新社会党のつづき徳昭市議が演じるなど、国会での疑惑追及場面に会場が大いに盛り上がりました。
最後に、桜を見る会の犯罪行為の真相究明と一日も早く安倍政権を退陣に追い込み、安心して暮らせる政治を実現させるとのアピールを採択して閉会しました。
(徳田稔=尼崎市会議員)
上:寸劇「桜ちゃんに叱られる」/下:呼びかけ人挨拶(左から)こむら市議(共産)、丸尾牧県議(みどり)、綿瀬和人市議(社民)、弘川よしえ弁護士(立民)、つづき徳昭市議(新社会)

(兵庫民報2020年1月26日付)

〝若い人の声と行動で政治も社会も変えられる〟:日本共産党が新成人励ます宣伝


日本共産党は各地の成人式会場近くで新成人を励ます宣伝・対話にとりくみました。
*
尼崎市では衆院近畿ブロック比例・兵庫八区予定候補の、こむら潤さん(現市議)が党市議団、庄本えつこ県議らとともに宣伝しました。
こむらさんらが消費税についてのシール投票を呼びかけると、学生の新成人は「教科書などにも消費税一〇%がかかる」と〝困っている〟にシールを貼っていきました。
庄本県議は、気候ストライキや、大学入試民間英語試験を中止に追い込んだ例を上げ「若い人みなさんの声と行動で政治も社会も変えられる」と励ましました。
*
神戸市では森本真神戸市議団長らが訴え、民青県委員会もアンケートで対話しました。

(兵庫民報2020年1月26日付)

民青兵庫県委員会が代表者会議:青年の共同すすめよう:新県委員長に上園隆さん


日本民主青年同盟兵庫県委員会は第六十回県代表者会議(下り)を開き、一年間の活動方針を決めました。
活動方針では「一万人実態告発プロジェクト」「学費値下げと給付制奨学金を求める運動」「高校生の平和の思いを届けるAction to NY2020」の三つの運動をすすめ、気候変動の対策を求める運動など青年との共同をすすめるとしました。
また、「展望をつかみ生き方を励ます学びを広げよう」「青年に働きかけ、みんなが生き生きと活動し、仲間を増やそう」と呼びかけ、年間六十人の拡大目標を決めました。
方針の提案を受けた討論では
―大学でBBQ企画に取り組み、LINEの連絡先に載っている友達みんなに声をかけた。同盟外から七人の友達が参加してくれて、学費・奨学金アンケートにも協力してくれた。その中で民青に興味があるという学生がいるので、お試し班会に誘って仲間に迎えたい。(大学一回生)
―仲間が多い方が楽しく有意義に活動ができる。そのためにも身近な友達に伝えていきたい。(高校一年生)
―西播で毎年開いている後援会祭りに姫路班もお店を出した。祭りに参加していた青年が加盟してくれた。(労働者)
―最近、班会に来れていない同盟員がブラックな働かされ方で辛い思いをしている。しんどいときは話を聞いてもらえるだけでもスッキリするので、つながることが大事。自分も地元を離れて就職したので、民青の班でしんどい思いを聞いてもらえたからこそ、仕事を続けられた。そういう思いを聞くことが大事。集まることそのものが、たたかい。来れていない人に来てもらえる班会にしたい」(労働者)―など活発に発言し、経験を交流しました。
討論の後、第六十期兵庫県委員を選出し、新たに上園隆県委員長を選出しました。
日本共産党兵庫県委員会から平松順子県常任委員が挨拶しました。

(兵庫民報2020年1月26日付)

国政への決意にビラ受け取りよく:こむら潤衆院比例予定候補が宣伝:日本共産党近畿いっせい宣伝


一月十日は日本共産党の近畿ブロックいっせい宣伝デーでした。尼崎市のJR立花駅では早朝、地域の後援会員らが近畿民報を配布するなか、こむら潤・衆院近畿ブロック比例・兵庫8区予定候補と川崎敏美市議がマイクを握りました。
こむらさんは「三人の子どもを育てた母親として首相がウソをつく政治を許せない」「憲法九条を守り憲法を生かす政治を子どもたちに手渡したい」と決意の一端を述べ、支持を訴えました。
川崎さんは、こむらさんが中学校給食の実現や中学生までの医療費の無料化など尼崎市議として奮闘している実績を紹介し、支援を呼びかけましました。
いつもと違う光景にビラを受け取る人も多く、「頑張ってください」との声もかかりました。
(嵯峨操)

(兵庫民報2020年1月19日付)

戦争する国づくりを許さない明石市民実行委員会が宣伝:福原ゆかり衆院9区予定候補も


「戦争する国づくりを許さない明石市民実行委員会」が一月十二日、明石駅前で宣伝を行い、十六名が参加しました。
日本共産党の福原ゆかり衆院兵庫九区国政対策委員長(写真右)は、「消費税を五%へ」「中東への自衛隊派兵は中止を」と訴えました。
若いパパ、ママが「署名します」と寄って来てしてくれました。「安倍改憲NO!」の新署名が十二筆が寄せられました。
(新町みちよ)

(兵庫民報2020年1月19日付)

「性暴力」を他人ごとにしないために:明石でのフラワーデモに参加して

――福原ゆかり(日本共産党衆院 兵庫九区予定候補)

一月十一日夕方、明石駅前で「フラワーデモ」がありました。私は途中からでしたが、初めて参加しました。明石では、神戸のフラワーデモとは異なり、花とプラカードを持ってスタンディングをします。参加者のスピーチはありません。
声を出しての宣伝やデモも目を引きますが、スタンディングにも通行する人は注目していました。プラカードにかかれている「被害者を守らない司法にNO」「すべての性別への性暴力に反対します」「#MeToo #WithYou」などのメッセージに目を通してから過ぎていく人が多かったように思います。
参加者は九人で、二人は男性でした。性暴力の被害者は、女性も男性も関係ありません。性暴力を認識してもらうこと、声を上げる勇気がフラワーデモを通して少しずつ広がっています。「性暴力」を他人事にしない大切な活動だと感じました。

(兵庫民報2020年1月19日付)

六甲病院の存続と充実を求め、労組と住民が署名・アンケート活動

病院労組と住民の会の署名宣伝(JR六甲道駅前)

神戸市灘区の六甲病院は、昨年九月の厚生労働省による全国の公立・公的病院四百二十四カ所の統廃合対象病院とされました。六甲病院は十一診療科のある総合病院で、年間三百六件の救急車を受け入れ、休日・夜間の受診二千二百九十六人、年間延入院患者五万一千四百四十六人の実績を持ち、一九五〇年の開設以来、七十年の長きにわたり、地域住民のいのちと健康を守り続けており、国の一方的な指摘は全く実態に合わないものです。
この事態を受け、国家公務員共済組合連合会病院労働組合六甲病院支部は、統廃合反対の運動を開始。同時に、労働組合と懇談しながら、「六甲病院の存続と充実を求める住民の会」が結成され、署名やアンケート運動をはじめています。
九日、六甲道駅前では、「六甲病院をなくさないで」と「住民の会」と白衣の六甲病院労働組合員で署名行動。百八十人が署名に応じ「えっ! 六甲病院なくなるなんてアカンアカン」「孫が世話になった病院。なくさんといて」など、驚きと怒りの声が寄せられ、「これを使ってください」と募金まで寄せられました。
十一日には、「住民の会」と労働組合が共同して、病院近辺の地域を署名にまわりました。事前に配布した署名用紙が玄関口に貼りつけられるなど、「近所から病院がなくなったら困る」「こんな計画が起こっているなんて知らんかった」と続々と署名が寄せられ、三百五十五人の方から署名が寄せられました。

署名を呼びかける筆者

「住民の会」は、労働組合と協力して、厚生労働省の統廃合押し付けを跳ね返すために、引き続き署名活動をひろげ、奮闘する決意です。
(味口としゆき=神戸市議)

(兵庫民報2020年1月19日付)

〝潜水艦_なんと九隻軍港呉〟

――兵庫県平和美術協会事務局次長 宇山英樹
潜水艦や護衛艦などがひしめく呉基地

昨年末二十八日の夕方から新年二日に掛けて、一度は訪ねたい所と、再び訪れたい所をめざして(佐賀、長崎、熊本、宮崎、大分、広島)、ホテル二泊、車中三泊の旅を楽しんできました。
佐賀県は、吉野ケ里遺跡で弥生人に触れ、長崎県は平戸から平和公園へ。平和祈念像が青く塗り替えられていました(本来の色だとか)。

熊本城

熊本県は修復中の城でしたが凛とした姿でした。阿蘇は霧氷の世界。宮崎県は高千穂峡で絵ハガキの中へ。大分県は、由布院岳を眺め、別府の地獄巡り。青の洞門では、大昔に人々の苦難除去へ人力でトンネルを掘った禅海和尚に会う(石像)。
広島県では、厳島神社で、平清盛に思いを馳せ……平和記念公園で、じっくり時間をとる。呉では、実物の潜水艦を展示して自衛官募集看板を掲げる海上自衛隊呉史料館に呆れた。港では巡洋艦や潜水艦がひしめき合って並び、潜水艦は九隻を数えた。

実物潜水艦を展示する海自呉史料館

地元の人も「こんなに沢山見るのは初めて」と目を丸くしていました。
増強される戦争の道具を前にして、平和への想いを強固にした旅でもありました。

〈川柳〉

潜水艦
  なんと九隻軍港呉
核なくせ
  拳に力ドーム見る
千羽鶴
  世界の平和願う子ら
崩れても
  威厳を示す熊本城

(兵庫民報2020年1月19日付)

兵庫労連・国民春闘共闘旗びらき:市民と野党の共同で安倍政治終わらせよう

来賓挨拶をする、こむら潤さん

兵庫労連・国民春闘共闘は一月七日、神戸市内で二〇二〇年旗びらきを開催しました。
成山太志議長は開会挨拶で、高校生たちが働き方改革をテーマにするディベートの下調べに兵庫労連を訪ねてきたことを紹介しました。

成山議長

「働き方改革で長時間労働が問題になっているがその原因をなくすにはどうしたらいいか」との高校生の質問に対し、成山氏は、背景に政治の仕組みがあり非正規化も進んだことを指摘し、労働時間規制や貧困と格差なくすために正社員化、全国一律最低賃金などを実現する必要があると説明。労働組合の役割も語ると伝わったと述べました。
「四十歳の年齢ギャップは越えられる」と若者との連帯の大切さを語り、今年こそ市民と野党の共同で安倍政治を終わらせようと呼びかけました。
旗びらきでは、この間、共同しているサンテレビ労組からも活動が紹介されました。
沖縄の音楽をサンシンで演奏、参加者も加わってみんなで合唱。JAL争議団も訴えました。本田信幸国労県本部委員長が閉会挨拶をしました。
*
この旗びらきには日本共産党から、こむら潤衆院近畿ブロック比例・八区予定候補も連帯挨拶をし、「休みなく働く女性が低賃金や労働条件をおかしいと思ってない。おかしいと知らなければ、変えられない。政治を変えて希望ある未来にするために奮闘する」と決意を語りました。新社会党の菊地憲之県書記長や諸団体も挨拶しました。

(兵庫民報2020年1月19日付)

広島・長崎原爆投下から75年:年初から各地で「6・9行動」

鹿嶋神社参道での加印原水協「6・9行動」

兵庫県原水協と各地域原水協は一月六日、九日、被爆七十五年・二〇二〇年最初の核兵器廃絶の訴え(6・9行動)を行いました。


兵庫県原水協は、元町商店街前で神戸市被爆者の会の立川重則会長、新婦人県本部の荻野潤子事務局次長らが、「ヒバクシャ国際署名」を訴えるとともに、米国のイラン、イラクでの軍事攻撃をきびしく批判。兵庫労連、新婦人、民医連、平和委員会、日中友好協会、AALA連帯委、安保破棄実委、共産党などから十六人が参加し、「ヒバクシャ国際署名」を訴えました。通行人は「今年は広島・長崎の原爆投下から七十五年も経つのに、アメリカとイランの紛争など危険な状況が生まれて怖いですね」などと語りながら署名に応じていました。カナダ、インドなどの十人の外国人はじめ四十三人から署名が寄せられました。
姫路市、高砂市、神戸市西区、垂水区、兵庫区、北区、灘区、東灘区、芦屋市、西宮市、伊丹市など県下十三カ所でも年初の「6・9行動」が行われ、「ヒバクシャ国際署名」と被爆者救援募金への協力を訴えました。
(梶本修史=兵庫県原水協事務局長)
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加印原水協は一日早めて一月五日、参拝客でにぎわう高砂市の鹿嶋神社参道で「6・9行動」にとりくみました。
十七人で「ヒバクシャ国際署名」を呼びかけ、一時間で百十四人の署名が寄せられました。
この行動には日本共産党の坂辺勝彦・大西ゆき高砂市議、立花俊治加古川市議も参加しました。(立花市議のフェイスブック記事から)

(兵庫民報2020年1月19日付)

ひなたぽっころりん〈653〉


(兵庫民報2020年1月19日付)

兵庫山河の会「合同歌集」八号より

カタカナの名札を付けた店員がすっかり定着町のコンビニ
 新井 幸

長年のねがひかなひてアウシュビッツあなたの短歌ひもときながら
 石井敏子

焼夷弾に家を焼かれて呆然と焦げし茶碗を母は拾いぬ
 鵜尾和代

知る権利知らせぬ輩を押しのけて暴き出してる日本の恥部を
 大中 肇

故郷を返せと証言切々と福島原発原告弁論
 岸本 守

本日にて閉店の貼紙わが町の唯一の本屋消えてしまえり
 古賀悦子

うれしかり傘寿を祝い娘らに香港マカオ招待されゆく
 小林誉穂

首里城の炎に包まれ焼け落ちる朝の映像胸の潰れる
 塩谷凉子

ナガサキの被爆の弟おんぶした健気な少年世界に拡がる
 西澤求甫

ひとつぶの米も粗末にするなとは母の教え商家に生まれ
 延原ちづ

人生の縮図となるか雑多なりイスタンブールのカモメは騒ぐ
 古谷さだよ

新聞をくばりて登る坂道にかすかに香るもくせいの花
 山下 勇

愛でし人もう世になきに赤実なす万年青の鉢のずらり並びて
 山下洋美

(兵庫民報2020年1月19日付)

「甲羅を見てごらん」の答え:単純化して考えてみよう

お正月問題「甲羅を見てごらん」(1月5日付掲載)の解答です。
カメの甲羅の六角形のそれぞれに番号をつけて1から9まで並べます。

まず1は白か赤の2通り
2はそのそれぞれに対し白か赤の2通りずつあるので4通り
1番から3番まで樹形図で書いてみると8(2×2×2)通りできますね。


カメの甲羅の六角形は9つあるので2の9乗(2を9回かけあわせて512)通りの模様ができることがわかります。
一見して複雑そうに見える問題でも単純化してわかりやすく考えていくのが数学の特徴です。 (中島隆夫)

(兵庫民報2020年1月19日付)

川崎・三菱大争議の記録映像:1月23日に上映・学習の集い

二〇二〇年代に入り、治安維持法犠牲者国賠同盟は、百年前の治安維持法体制による平和・民主主義・個人の尊厳を破壊した時代の総決算を、市民と野党の連合政権づくりのなかで、成し遂げようとスタートを切ります。
その始めとして、「百周年を迎える、日本の労働運動を切り開いた 神戸・川崎、三菱大争議 第一回学習の集い」を一月二十三日十三時三十分から、国民救援会兵庫県本部の会議室(神戸市中央区元町通六丁目六番十二号山本ビル三階 電話078・351・0677)で行います。
来年百周年となる神戸・川崎、三菱大争議は、大正デモクラシーのなか、労働運動の夜明けをひらく歴史的なたたかいになるとともに、現在の憲法に生きた日本歴史に残る活動でした。ここから、兵庫県の日本共産党も生まれました。
同盟では、一九七〇年代にNHKで放送された「昭和回顧録 川崎・三菱労働争議 一九二一年・神戸」の映像を発見しました。貴重な大争議の映画フイルムと当時の参加された労働者の方の座談会を見ることができます。多くの方の参加を歓迎しています、
(田中隆夫=同同盟兵庫県本部副会長)

(兵庫民報2020年1月19日付)

観感楽学

被爆七十五年の今年は、「核兵器のない世界」への転換点になる年だ。四月にはNPT(核不拡散条約)再検討会議と原水爆禁止世界大会が国連・ニューヨークで開催される▼二〇〇〇年NPT会議で核兵器保有国も含め「廃絶の明確な約束」が合意された。この合意の実行を迫る闘いが焦点だ。核兵器禁止条約の発効が見通され、核兵器の違法化が後押しする▼原爆を受けた被爆者は「報復」でなく、世界に向けて「ふたたび被爆者をつくるな」と訴えつづけた。七十年以上も重ねられた被爆者の声が禁止条約に実った▼今年は阪神・淡路大震災二十五年だが、当時六千三十三人いた県内被爆者は三千十六人に。平均年齢八十二歳を超え、被爆者の地域の会も姫路市、川西市など九地域が解散。被爆体験を伝えることも困難に直面している▼大震災の時、原水協は倒壊した住居から近くの避難所まで住所がわかる被爆者の会会員(神戸市千百八十七人、芦屋市百十六人、宝塚市九十八人など)の安否を確認、支援活動を展開した▼「原爆でも生き残ったから負けない」と語る被爆者に励まされたが、被爆者の声を届け続けることは「核兵器のない世界」実現に欠かない活動になっている。(K)

(兵庫民報2020年1月19日付)