2020年10月18日日曜日

ジェンダーわたしの視点:選択的夫婦別姓早期導入を


日本共産党兵庫県委員会ジェンダー平等委員会 門屋史明 

ジェンダー平等ということで、私が最初に意識をしたのは、学生時代の科学的社会主義の古典の学習の中で、「社会の進歩は、美しき性の社会的地位を尺度として、正確にはかることができるものです」(マルクスからクーゲルマンへの手紙一八六八年十二月十二日)という文章にふれたことです。
それまで、女性の社会的地位というようなことをあまり考えてこなかったので、社会の在り方を考える一つの視点として衝撃をもってうけとめ、エンゲルスの『家族・私有財産・国家の起源』などにも触れるようになりました。
さらにその後、活動を通じて知り合った女性と結婚するというときに、あらためて私自身に、ジェンダー問題がつきつけられたと思います。パートナーからは、籍を入れない事実婚を希望したいと言われました。それは、結婚してもこれまでの姓を名乗って生きたいからということでした。
ある意味、普通のことだとは思いましたが、私の両親も、パートナーの両親もそれぞれ同じ姓となっていたし、周りを見ても姓が違うという夫婦も、まだそんなにいないなかで、両親などにもどう説明したらいいのかなど、悩んだりもしました。
しかしそのなかで、夫婦同姓を義務づけているのは日本しかないことや、日本では、結婚の際に、ほぼ女性が姓を変え、それにより仕事やさまざまな手続きなどの不利益をこうむることなどの弊害があることなども知り、夫婦同姓が当たり前ではないんだと思うようになりました。
結婚のさいに一番大事にしたのは、互いを尊重しあうということでした。そういう立場に立ち、事実婚にして、それぞれの姓のまま、生きていくという道を決断しました。
その後、生活上も――子どもも産まれ小学校に通っていますが――特段、困ることはありません。ただ、両親に心から理解されていたのかと言われれば、そうとも言い切れません。姓も含めてですが、息子のパートナーは、こうあるべきという固定観念が、見え隠れするときもあります。
日本の選択的夫婦別姓については、一九九六年に法制審議会が選択的夫婦別姓の導入を含む民法改正の答申をし、すでに二十四年がたつにもかかわらず、いまだに実現していません。しかし、各地方自治体からの請願などがひろがり、国会でも自民党も含めて選択的夫婦別姓の導入を求める声が高まり、最近では、担当大臣が、改定される男女共同参画基本計画に盛り込みたいと発言するなど、いよいよその機運が高まっています。
早期の実現を目指して、世論と運動をさらに広げるために力を尽くしていきます。

(兵庫民報2020年10月18日付)