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2020年5月1日金曜日

観感楽学


「不要不急の外出は控えて」自宅で時間を過ごしている。私自身、何日も、何もしないで時間を過ごすなどかつて経験したことがない。そんな折、知人からメールが入った。「純ちゃんにありがとうといっといて」とのショートメールだった。純ちゃんとは山本純二神戸市議。聞いてみると、このコロナ騒動の中で仕事がなくなり困り果てていた外国人歌手の生活保護費受給にこぎつけたとのこと。クラブやライブハウスで歌をうたい母国に残してきた夫や子どもたちに仕送りしていた彼女は、家賃も払えなくなって追い出される寸前だった▼ところで、先日、安倍内閣は一律十万円支給を決定したが、休業や閉鎖によって収入が閉ざされる業者や文化人、不安定労働者は、これだけでは救済できない▼先日、平田オリザ氏がヨーロッパ諸国の文化政策について「ドイツにしてもフランスにしても平素から文化人の生活を支える財政的援助がある。文化はその国の民主主義を育てる大切なものだから」と語っていた▼山本市議の奔走で一人は助かったものの、このコロナ騒動で不安定雇用労働者、商工業者、文化人などがどれほど大きな打撃を受けているか、国や自治体は緊急に対策を講じるべきだ。「弱者」への思いやりや対策が見られない政府、莫大な内部留保をため込みながら支援しようとしない大企業の姿勢、ともに実に腹立たしい。(D)

(兵庫民報2020年5月3日付)