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2019年10月6日日曜日

レッド・パージ70年記念集会:民主主義脅かす政治打ち破ろう


レッド・パージ七十周年記念兵庫のつどいが九月二十二日、神戸市内で開催されました。
レッド・パージが一九四九年七月から開始され今年が七十年に当たることから、兵庫県レッド・パージ反対懇談会と諸団体が実行委員会をつくり開催しました。
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松田隆彦日本共産党兵庫県委員長、鈴木章治レッド・パージ反対全国連絡センター事務局長が来賓挨拶。松田氏は、レッド・パージの引き金の一つになった松川事件について昭和天皇が〝アメリカがやって共産党のせいにした〟と法相から聞いたと述べていたとNHKが「拝謁記」についての報道で紹介したことをあげ、共産党員やたたかう労働組合の排除のレッド・パージは政府の責任、被害者の名誉回復と憲法違反の安倍暴走政治を打ち破ろうと呼びかけました。
レッド・パージ再審弁護団の松山秀樹弁護士が、裁判で何が問われ、明らかになったかを特別報告。レッド・パージは単なる解雇事件でなく、思想信条という民主主義の根幹にかかわるものを理由に、いわれなき「企業破壊者」「暴力分子」の烙印を押され社会から排除され苦難の人生を強いられた。裁判は負けたが、裁判で①法廷で今につづく被害実態を証言記録させた②占領軍の命令・指示でなく政府による行為であることが立証された③講和条約成立後の不作為を認めたと意義を強調。各県の弁護士会も人権救済勧告を出し、埼玉県弁護士会からは「警告」まで出ていると紹介し、今後の運動で解決をと展望を語りました。
兵庫労連、兵庫民医連、兵商連、国民救援会、治安維持法国賠同盟から連帯挨拶。レッド・パージ被害者が兵庫県下で県民の共同の運動をすすめてきた先輩たちの歴史を語り解決へ決意を語りました。
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大橋さん

レッド・パージ被害者で元原告の大橋豊さんは、共に裁判をたたかった故川崎義啓さん・故安原清次郎さんについて紹介。戦後の民主化を求める運動のなかで神戸中央電報局に多くの「赤旗」読者もいたが、そういう労働組合と党を敵視し攻撃したのがレッド・パージだと語りました。
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畑野議員

記念講演は畑野君枝日本共産党衆院議員が行いました。畑野氏は、自身の父がパージされた体験も交え、レッド・パージは悲惨な戦争体験を経て憲法に体現された平和な国をつくろうとした人たちが弾圧された暴挙について語りました。
党台風十五号対策本部事務局長でもある畑野氏は、台風15号災害対策での政権や東電の無策の根源に国民のくらし・民主主義に無関心な姿勢があると批判。いま安倍政権下で民主主義を脅かす異常な事態が続いているが、政権側が国民に追い詰められていると指摘し、市民と野党の共闘の発展について語り、衆院選挙で新しい政権をつくり、解決をと訴えました。

(兵庫民報2019年10月6日付)

核兵器禁止条約へ署名・批准を:芦屋市議会が政府へ意見書

日本共産党芦屋市議会議員団 川島あゆみ

「今回は通るかもしれない……」―国に「核兵器禁止条約」への署名・批准を求め、去年は不採択となった請願を再び芦屋市原爆被害者の会の千葉孝子さんらが、芦屋市議会へ提出されました。最初は、紹介議員がなかなか決まらないと聞き心配していましたが、予想以上に賛同者が多く、希望が見えてきたのです。
私が所属する民生文教常任委員会では四対二(委員長は加わらず)で賛成多数。賛成議員で意見書(案)をまとめるため、新米議員の私が担当しました。
他会派との調整に当たり、皆が賛成しやすい内容にしようと心がけました。西暦と一緒に元号も入れて欲しいという要望や、日本政府の批判ではなく、芦屋市議会が取り組んできた事をストレートに出して欲しいという声があり、なるほどと思いました。自分だけでは決して作れなかった文案です。初めての事でしたが、こうしたやりとりが大変勉強になりました。
いよいよ本会議。自民党会派、公明党会派からは「核兵器を無くしたいという思いは同じだ」という趣旨の発言があったものの、プロセスの違いから反対。しかし、結果は十二対八の賛成多数で請願が採択されました。続いて意見書も同様に十二対八で可決され、安堵しました。
一期目の、しかも二度目の議会で感動的なでき事に立ち会えたことは大きな喜びです。
そして、長きにわたり、粘り強く運動を続けて来られたヒバクシャの皆さんや市民団体の皆さんに、この場をお借りして敬意を表します。芦屋市から、核兵器廃絶に向けて大きな一歩を踏み出しました‼

(兵庫民報2019年10月6日付)

神戸市議会で日本共産党が代表質疑:市民の声聞き生活を直接応援する施策を

神戸市議会本会議が九月二十六日に開会し、日本共産党の西ただす議員と味口としゆき議員が、市長に対し代表質疑を行いました。

子ども医療費・都市空間向上計画:西議員の質問

二〇一八年度神戸市一般会計は、二十億円以上の黒字決算となりました。しかし、これは「行革」と称する市職員減らしや、敬老祝い金や高齢者配食サービスなど住民福祉削減の結果です。一方で、久元喜造神戸市長は「選ばれ続けるまち」をめざすとして、都心・三宮の再整備や大阪湾岸道路の延伸など大型開発に予算をつぎ込んでいます。
その結果は、この一年で神戸市に住む日本人の人口減少数が六千二百三十五人と、全国の市区町村で最も減った、「人口減少日本一」の街になってしまい、市長自身も「市のこれまでの人口誘導対策が十分でなかった」と認めました。
西ただす議員は、市民が求めているのは、ありもしない巨大開発による波及効果ではなく、市民生活を直接応援する施策であると指摘。市長が先送りしてきた選挙公約である、子どもの医療費の高校卒業までの無料化をただちに行うことなどを求めました。
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一方、神戸市は、「人口減」にはコンパクトな街づくりが必要などと、地域を線引きして郊外やニュータウンを切り捨て駅前に人口を集中させる都市空間向上計画をすすめようとしています。しかし、同計画(案)には三回にわたる市民意見募集で多くの市民が怒りの声をあげています。
市長の与党である自民党市議も、駅から離れた住宅地を「非居住誘導区域とする線引きはやめよ」「人口減少対策するなら、市長公約である高校まで医療費助成拡充や、あたたかい中学校給食にみなおすべきだ」と求め始めました。
しかし、久元喜造市長らは「時代にふさわしい街づくりが必要」「予定通り今年度中に策定する」「医療費助成のさらなる拡充は、他の子育て施策とバランスで検討する」などとしています。
西議員は、都市空間向上計画撤回と、すみやかに子どもの医療費拡大など子育て施策を打ち出すことは、市民の願いと運動に裏づけされた議会の多数の意見だと指摘。市民や議会の意見を聞かない市長の姿勢では、人口減に歯止めはかけられないと厳しく批判しました。

敬老・福祉パス、教育への介入:味口議員の質問

久元市長は「高齢者が増えるなか、制度を見直さないのは現実的ではない」として、有識者会議を設置して、敬老パス・福祉パスの改悪方針を年内にも発表しようとしています。
この間、市民団体「敬老・福祉パス制度をよくする会」が市内九つの行政区で結成され、わずか一カ月ほどで「制度の維持・拡充を求める署名」が一万筆を超え集まっています。
味口としゆき議員は、二〇〇八年の敬老パスの有料化以降、敬老パスの交付枚数や高齢者の人口が増えても、一日当たりの利用者数は変わっていないことから、制度を「見直し」する必要性は無いと指摘。また神戸市はバス協会から「満額補償(正規運賃と同程度の助成金の確保。二〇一八年の補償率は八六%)」の要請を根拠にしていますが、二〇〇八年の有料化の議論の中で、矢田立郎前市長が二〇二五年には補償率六三%でバス協会と合意したという議会答弁などを示し、市長自らが利用者の声を聴いて制度存続の立場で交渉すべきだと求めました。
さらに、味口議員は、バス会社への満額補償は、神戸市一般会計の〇・八%、六億五千万円でできるとし、そのことによって、制度のさらなる拡充こそ「市長の政治決断ですべきだ」と求めました。
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久元市長が春日野小学校建て替えの見直しや、運動会での組体操をやめるよう求めています。
味口議員は、市長が個人の考えを押し通し、教育委員会が協議しすでに決定した事項を覆すためにSNSや記者会見で発信し続けていることについて、「教育委員会の自主性を侵害し、教育の自由と自主性を脅かす憲法違反の行為」と批判。教育への政治介入をやめるよう迫りました。
教育委員会制度は、民主主義を根幹とする日本国憲法のもと、戦前に教育が軍国主義を支える強力な装置となった反省の結果から、教育と教育行政の民主化のための制度として、国や一般行政から独立し、一般市民が参画する制度としてうまれました。市長は答弁で、「憲法の何条に違反するのか教えてほしい」などと開き直りましたが、民主主義の原則を顧みず、教育委員会の形骸化をすすめる安倍政権の狙いと軌を一にしていることを自ら暴露したものです。
この間、いじめの隠蔽や行き過ぎた指導など教育現場での不祥事が(神戸市で)続いていますが、味口議員は、不祥事の被害者や遺族の思いからかけ離れ、政治利用するような形で、市長の持論である教育委員会への政治介入のテコにするということは断じて許されないと批判しました。

(兵庫民報2019年10月6日付)

敬老・福祉パスをよくする会が地域・団体活動交流集会


敬老・福祉パスをよくする会(よくする会)が九月二十七日に地域・団体活動交流集会を開催しました。
八月二十六日に開催した二百三十名の市民が参加した集会で署名の取り組みと地域の会結成の呼びかけが行われましが、その後一カ月の内に神戸市内の全ての行政区で会が結成されています。
交流の中では、「年金が下がり、十月からの消費税増税が行われ、敬老・福祉パスが改悪されると本当に生活できなくなる、この制度を守って下さい」と利用者の切実な声が紹介されました。
署名については、よくする会で八千四百九十一筆、熟年者ユニオンは二千筆を集めています。
署名については、よくする会として十月十日まで一万筆を目標としています、九月二十七日時点であと千五百九筆と目標に迫っています。
十月五日六日の地域一斉宣伝と十日に三宮マルイ前で、十三時から行う宣伝への取り組みを呼びかけています。

(兵庫民報2019年10月6日付)

垂水社保協が学習会・総会:神戸市を破綻させる都市空間向上計画など


垂水・社会保障をよくする協議会の二〇一九年度学習会・総会を九月二十二日、垂水レバンテホール多目的ホールで行いました。
総会に先立って行われた学習会では奈良女子大学大学院の人間文化研究科の中山徹教授が、「神戸市の都市空間向上計画で私たちのくらしはどうなる?」と題して講演しました。
中山氏は、「今神戸市の推し進める都市空間向上計画をはじめとする都市計画は神戸市を破壊に導く三点セットである。公共施設等総合管理計画、都心、三宮の再整備、大幅な人口減少を前提に都心への集中、郊外の放棄、公共施設の統廃合を進める計画で、特に地域のコミュニティを破壊してしまう。神戸市の主張がパブリックコメントを境に、説明が変わっていったことで計画をより難解にしている。人口減少を止めるためにも、公共交通の充実が必要だ」と述べ、今問題になっている敬老パス・福祉パスの負担増という神戸市の施策自身の問題点も指摘しました。
「立地適正化計画に対する全国の運動を紹介して欲しい」という質問もあり、白熱した学習会になりました。中山氏は質問に答える形で「まだこの様な立地適正化計画に住民が抗う運動はこれからであり、地域の連合自治会をも巻き込むような広範な運動に発展させる」ことを強調しました。
総会では、安倍政権の消費税増税と、福祉・医療きり捨ての政治の下で、ますます重要になって来ている『いのちやくらしを守る運動』の大切さが報告され、年金・医療・介護の改悪とたたかうこと、組織の拡大、垂水の地元の巨大開発にも住民の『いのちやくらしを守る』という立場から関わる方針案が提案採択されました。

(兵庫民報2019年10月6日付)

日本共産党明石市委員会と後援会 「つどい」事前の取り組みもふくめ3人を党に迎える


日本共産党明石市委員会と明石後援会の共催で九月二十九日、宮本岳志前衆院議員を招いての「つどい」を開きました。
会場の魚住市民センター大会議室は百十人を超す参加者であふれました。
宮本氏は、この春、大阪十二区衆院補欠選挙で自らバッジを外して(衆院議員を辞職して)たたかったことが、夏の参院選での三十二の一人区で野党共闘を成功させることにつながったと熱く語りました。
また、「次の総選挙で必ず安倍改憲を阻止しよう。憲法を守るのか、改憲を許すのか、今が分岐点。日本共産党に入ってぜひ力を貸してください」と訴えました。
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日本共産党明石市委員会と明石後援会は今年春から市長選、県議選、市議選、参院選の四つの選挙をたたかってきました。「強く大きな党づくり」「世代的継承」は共通の切実な願いです。
今回の「つどい」は早くから計画し、当日参加できない人には党創立九十七周年記念講演のダイジェスト版DVDを見てもらい、その中で四十歳女性が、当日も四十代男性二人と六十代女性が入党を決意しました。「しんぶん赤旗」日刊紙と日曜版もそれぞれ読者一人が増えました。いずれの人も選挙では応援弁士や「担い手」などとして協力してくれていた人です。
―新町美千代

(兵庫民報2019年10月6日付)

尼崎市議会9月議会。まさき一子議員の一般質問:幼児教育・保育の無償化と尼っこ健診の充実を

尼崎市議会九月議会で日本共産党のまさき一子議員が一般質問を行い、十月から始まる幼児教育・保育の無償化について、子どもに実施している生活習慣病健診「尼っこ健診」についてただしました。
公立幼稚園は遊びを通じて「生きる力後伸び力」を育み、障がいを持った幼児の特設学級の設置や地域の子育て支援等を担うという役割を持っています。
しかし四・五歳児の入園であることが保護者のニーズに合っておらず、定員割れを起こしている状況です。
三~五歳児の幼児教育の無償化によって、今後ますます公立幼稚園を希望する市民が減り、このままでは存続が危ぶまれる状況です。まさき議員は「公立幼稚園の三歳児受入れ」を迫りました。教育委員会は検討すると答えました。
また、保育所での給食の副食費の無償化を求め、認可外保育所の指導監督基準について認可保育所に引き上げる支援を求めました。
「尼っこ健診」は全国初の施策として十一・十四歳の生活習慣病健診を行っていますが、受診率が三四%にとどまっています。また受診した子どもの五七%が糖尿病予備軍、肥満、高血圧等の生活習慣病の兆候が見られます。ハイリスク状態を放置しておくと、大人になってから重篤な脳・心疾患等にかかる割合がグーンと高くなります。
実施から九年、受診率の低さと未だに健診後の保健指導が継続的にやられていない実態を指摘し、保健所・病院、学校と連携して個人保健指導に取り組むように求めました。

(兵庫民報2019年10月6日付)

猪名川と稲美の町議選で日本共産党全員当選

猪名川町議選(定数十六・立候補二十二人、投票率五二・七九%)は九月二十二日投開票で行われ、日本共産党の現職・下坊辰雄(67)、池上哲男(66)の二氏が合計千三百三十二票(得票率一〇・〇〇%)で当選し、現有議席を確保しました。
得票は前回比六十七票減でしたが七月の参院比例選挙より三百八十票、得票率三・一七ポイント伸ばしました。
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稲美町議選(定数二減の十四、立候補十七人、投票率四六・六一%)は九月二十二日投開票で行われ、日本共産党の現職・大路恒氏(73)が五百三十三票(得票率四・五三%)で当選し、現有議席を確保しました。

(兵庫民報2019年10月6日付)

消費税廃止兵庫県各界連が定期総会:あきらめず声あげ続けよう


消費税廃止兵庫県各界連絡会の定期総会が九月二十日、神戸市内で行われました。
平松順子各界連事務局次長(日本共産党兵庫県委員会常任委員)からの開会挨拶のあと、医師の武村義人氏が「医療と消費税」について、磯谷吉夫代表幹事(兵商連会長)が「消費税の流れと業者の実態」、成山太志代表幹事(兵庫労連議長)が「雇用破壊の消費税」、松尾俊朗代表幹事(税理士)が「消費税のしくみ」についてパネルディスカッションを行いました。
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大島誠事務局長から活動報告と運動方針の提案、財政報告と次期役員の推薦を行い、討論に入りました。
消費税をなくす垂水の会の冨士谷香恵子さんから二十四日中心の宣伝行動を毎月行ってきたこと、九月四日の全国宣伝には二十二人が参加し百三十三人の署名を集めたこと、全国の会のパンフを百七十冊普及し、財政と同時に知を力にしていること、宝塚各界連の川瀬二見さんは消費税導入時に発足してから三十年間、宣伝行動を続けてきたことと、十月十七日には大門みきしさんを迎えて総会を計画していることを報告しました。
議案を採択したあと北側伸一事務局次長(兵庫労連副議長)が閉会挨拶を行い、「最後まであきらめず、消費税増税反対の声をあげ続けよう」と決意を固めあいました。

(兵庫民報2019年10月6日付)

「老朽原発うごかすな! リレーデモ」:実行委員会が党県委員会へ要請


福井県小浜市の中嶌哲演氏をはじめ福井や京都、滋賀、「さよなら原発神戸アクション」「脱原発はりまアクションの会」の代表らが九月二十六日、日本共産党県委員会を訪問、懇談しました。
「原発うごかすな!実行委員会@関西・福井」が、十一月二十三日~十二月八日の日程で高浜原発から関電本店へリレーデモを実施します。これに呼応して「さよなら原発神戸アクション」などでつくる実行委員会が「老朽原発うごかすな!姫路から関電本店までのリレーデモ」を計画。このとりくみへの協力・賛同を各団体へ要請しています。
日本共産党兵庫県委員会では、松田隆彦県委員長、村上亮三書記長、小林明男県常任委員が応対しました。
中嶌氏は、「若狭地域に十五基もの原発が密集する異常。世論で七基が廃炉が決まったが、超老朽八基中三基の再稼働を関電は強行しようとしていることは、絶対に許せない」と強調。ドイツでは原発からの撤退の論議のなかで僻地に原発を押し付ける倫理も問題とされていることや日本学術会議などの決議も紹介して、運動の発展に協力をよびかけました。
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「老朽原発うごかすな!姫路から関電本店までのリレーデモ」は十一月二日(土)十時三十分・姫路駅スタート、十二月八日(日)十四時・関電本店ゴール・包囲大集合の予定です。
十一月二日十八時からは神戸市勤労会館四〇三・四〇四号室で「こんなに超危険! 若狭の原発」をテーマに「リレーデモよびかけ集会」を開催。元日本原子力研究所の木原壮林氏が講演します。

(兵庫民報2019年10月6日付)

亀井洋示「セクシィ」


(兵庫民報2019年10月6日付)

山下よしき「消費税減税・廃止の新たなたたかいを」

連載エッセイ19
安倍政権は、十月一日、消費税一〇%への大増税を強行しました。満身の怒りを込めて抗議します。
今年は、消費税が導入されて三十一年目ですが、この税金が日本になにをもたらしたか、明らかになったことが三つあります。
第一は、消費税が、「社会保障のため」でも、「財政危機打開のため」でもなく、大企業と富裕層の減税の「穴埋め」に使われたことです。
第二は、消費税が、貧困と格差の拡大に追い打ちをかけていることです。
第三は、消費税導入と度重なる増税が、国民の暮らしと景気、中小企業の営業を壊し、日本を〝経済成長できない国〟にしてしまった大きな要因の一つとなったことです。
じつは、こうした事態がもたらされることは、導入当初から指摘されていました。
私も、初当選後、最初の予算委員会総括質問のテーマは、「消費税の持つ本質的欠陥について」でした。橋本龍太郎首相(当時)に対し、消費税が、「生計費非課税」の原則にも、「応能負担」の原則にも反する税であり、したがって「低所得層に絶対的貧困をもたらす」ことを、米国での議論も紹介しながら迫りました。
このような悪税を、いつまでも続けていいのかが問われています。
十月一日、日本共産党は、消費税廃止を目標としつつ、緊急要求として、消費税を五%に減税し、長期にわたる経済低迷を打開することなどを呼びかけました。新たなたたかいがはじまります。
(日本共産党参院議員・党副委員長)

(兵庫民報2019年10月6日付)

神戸映画サークル協議会10月例会『僕の帰る場所』:リアルな家族の物語から、現在の日本が浮かび上がる


在日ミャンマー人家族の姿を通して移民というテーマに切り込んだドラマ。東京郊外、ミャンマー人のアイセ、ケイン夫妻は日本で生まれた二人の子どもとともに暮らしている。ある日、母ケインは子どもを連れミャンマーに帰る決心をする。ミャンマーでの新たな生活を受け入れられない長男ガウンは孤立していく。浮かんでくるのは、ストレスを募らせてゆく長男の様子と、逆に活気を取り戻してゆく母親の対比だ。
物語はどこまでも生活に根差した日常のことばと行動だけで進行する。まさにドキュメンタリーのような作品に仕上がっている。そこには在日外国人の雇用、移民一世と移民二世の関係と確執といった、多くのテーマが盛り込まれている。しかしこれらの問題について予備知識がなくても引き付けられる魅力がある。移民問題を「問題」としてではなく、「人生」として描くことによって、より衝撃的な映画になっている。海外では移民・難民を題材にした映画が増えている一方で、日本では殆ど作られておらず、この問題に全く目が向けられていないのではないかと思っていた。色んな問題が放置されている今、目を向けさせる第一歩として本作の意義は大きい。
―桑田葉子(神戸映画サークル協議会)

映画『僕の帰る場所』

2017年/日本・ミャンマー/98分/10月11日(金)①11時②14時③19時、12日(土)①11時②14時③18時/神戸アートビレッジセンターKAVCホール/一般当日1,700円(前売1,300円)、シニア・障がい者・大学生以下1,300円/Tel. 078‐371‐8550、URL http://kobe-eisa.com/

(兵庫民報2019年10月6日付)

漫画『マルクス&エンゲルス』Vol.2:変革へ苦闘する二人を身近に感じて

日本民主青年同盟兵庫県委員会副委員長 上園 隆


漫画『マルクス&エンゲルス』(全二巻完結)は、若きマルクスとエンゲルスが運命的に出会い、共産主義者同盟の綱領である『共産党宣言』を執筆するまでのドラマが描かれています。
二〇一七年にマルクス生誕二百周年を記念して公開された映画『マルクス・エンゲルス』も同じく『共産党宣言』を世に送り出すまでのマルクスとエンゲルスの物語が描かれていますが、漫画『マルクス&エンゲルス』はイラストのタッチもあって、マルクスとエンゲルスを〝身近〟に感じます。
いよいよ第二巻は完結篇。マルクスとエンゲルスが行動を共にして、当時のさまざまな運動と関わりながら共産主義者同盟の結成へ至る過程がいきいきと描かれます。
当時のヨーロッパ社会の様々な矛盾と向き合い、変革のために苦闘した二人の青年の物語は、現代に生きる私たちにも身近な存在として感じることができます。現代もグローバル気候マーチやレインボーパレード、反原発の運動、憲法九条改悪に反対する運動など様々な運動が取り組まれていますが、現代の様々な要求からたたかいに立ち上がっている私たちと、当時のマルクスとエンゲルスの姿が重なりました。
また、正義者同盟でマルクスと決裂するヴァイトリングや資本家であるエンゲルスの父など、主人公以外の登場人物も個性あるキャラクターとして描かれており、これも映画と違い、漫画ならではのおもしろさだと思いました。
漫画『マルクス&エンゲルス』のクライマックスは『共産党宣言』の本文にもふれながら最後に現代に生きる私たち読者に生き方を問いかけます。ぜひまだマルクスやエンゲルスにふれたことがないという多くの人に手にとってほしいです。

丸川楠美・画
野口美代子・原作
円谷源・監修
高文研発行 →
A5判112ページ
Vol. 1、Vol. 2とも650円+税

版元(高文研)から直接購入もできます。
Vol. 1 → http://www.koubunken.co.jp/book/b456540.html
Vol. 2 → http://www.koubunken.co.jp/book/b480025.html
同じページに「ネットで購入」ボタンもありますが、「その他の書店」をクリックするとAmazon以外で注文できます。
日本共産党兵庫県委員会でも扱っています(残部僅少につき、お問い合わせの上、お越しください)。

(兵庫民報2019年10月6日付)

観感楽学


作家となったからには一度は新聞小説を手掛けてみたい。かつて新聞は大衆文学の最も有力な発表舞台であり、『鳴門秘帖』や『丹下左膳』も新聞連載だし、『ああ無情』も『モンテクリスト伯』も新聞小説だった。短い枚数に山場と「引き」を入れる濃密さと疾走感は、一度は試みたいものだった」と作家・芦辺拓氏は語っている▼芦辺氏のこの熱い思いに応えたのが「しんぶん赤旗」。「新・二都物語」は二〇一五年一月から翌年二月まで三百七十七回にわたって連載された。大阪生まれの御曹司と東京生まれの貧乏書生という二人の男が東京と大阪をまたにかけ繰り広げる波乱万丈の物語である▼文芸春秋はこの小説を「大衆文学の王道」「波乱万丈の大活劇ドラマ」と高く評価し、単行本として昨年十月に刊行▼芦辺氏は、党文化後援会の幹事でもある元神戸大学教授・風呂本武敏氏の娘婿にあたることから、秋の文化講演会でご講演をと要請。十一月十六日(土)、県立中央労働センターで開催(十三時三十分開演)することになった。この講演会には広瀬一葉さんのピアニカ演奏もあり、期待が高まっている。 (D)

秋の文化講演会:『新・二都物語』作家・芦辺拓

11月16日(土)13時30分、兵庫県立中央労働センター1階小ホール/講演「小説は生きている―『新・二都物語』秘話を中心に」芦辺拓/ピアニカ演奏:広瀬一葉/協力券1,200円(当日1,500円)、定員90人/主催・協力券申し込み先:日本共産党兵庫県文化後援会Fax078‐577‐2240、Mail hgbunka@gmail.com


(兵庫民報2019年10月6日付)