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2019年9月22日日曜日

台風15号救援募金:日本共産党兵庫県委が訴え

いま苦しんでいる人たち支えよう


日本共産党兵庫県委員会は九月十四日昼、神戸・元町の大丸前で台風15号被災者への救援募金を呼びかけました。これには、党国会議員団兵庫事務所長の金田峰生さん、庄本えつこ県議らがマイクをもち、勤務員らが参加しました。
金田さんらは、党国議員団がただちに現地入りしつかんだ被災地の状況を紹介し、「いま苦しんでいる人たちに心を寄せ、支えましょう」「救援募金にご協力ください」と募金を訴えました。

きびしい残暑のなか買い物客らが足を止め、「わずかですが」「がんばってください」と次つぎと募金。「子育てで忙しいあいまに見る報道では、新内閣発足ばかりで、夫から話を聞いてたいへんな状況を知りました」「この暑さのなかで電気も水も使えないなんて、本当にたいへんでしょうね」と話していました。

(兵庫民報2019年9月22日付)

消費税10%いまからでも中止を:日本共産党垂水区委員会が宣伝

垂水駅前で訴える赤田かつのり前神戸市議

日本共産党神戸西地区垂水区委員会は九月十日午前十一時から垂水駅西口で「十月からの消費税増税〝一〇%やっぱり無理っ!〟いまからでも中止を」の署名宣伝に取り組みました。
黄色いカラー刷りの赤旗号外を配りながら、後援会の仲間のみなさんが、忙しく行き交う市民のみなさんと対話しながら署名宣伝に取り組みました。市民のみなさんは「消費税は福祉の税金と違う」「高齢者をいじめる税金」「年金は削られ、介護保険は改悪されてばかり」「黙っていたら駄目だ、署名頑張って」と九人で訴え、三十五筆集まりました。チラシは九十五枚受け取って貰いました。
これからも回数も増やし一〇%増税ストップを垂水区委員会では呼びかけます。―戸田晃

(兵庫民報2019年9月22日付)

尼崎市議会9月議会で徳田議員が一般質問:国の自治体戦略に基づく窓口民間委託など市民サービス低下につながる


尼崎市議会九月議会で真崎一子、徳田稔、広瀬若菜議員が一般質問を行いました。
徳田議員は、高齢化がピークを迎える二〇四〇年に向けて、国が自治体のあり方を模索する「自治体戦略2040構想」を進めていることに対し、市民課窓口の民間委託、中学校給食センター事業へPFI手法導入などは、この戦略に基づくもので市民サービス低下につながると指摘して見直しを求めました。
また市内の児童虐待は近隣市に比べても深刻である実態を示し児童相談所の設置を求め、生活保護指定医療機関への個別指導は医療機関へ一方的に市の見解を押しつけているので納得のいく話し合いへ改善をと求めました。市内三つの医療機関が来年、分娩の扱いをやめるので対策とともに母子同室で助産師などの専門スタッフがサポートする産後ケア入院への補助制度の創設を迫りました。

(兵庫民報2019年9月29日付)

神戸:敬老・福祉パス制度をよくしよう:「会」がいっせい宣伝

神戸駅前で訴える大前まさひろ前神戸市議

神戸市が敬老・福祉パス制度の見直しをすすめようとしているのに対し、「敬老・福祉パス制度をよくする会」が同制度を維持し拡充を求める運動を繰り広げています。敬老の日の九月十六日には各地でいっせい宣伝にとりくみました。
同会は二十六日の市議会本会議傍聴を呼びかけています。また、署名の第一集約・交流会議を二十七日十四時から兵商連会館で開きます。

(兵庫民報2019年9月22日付)

日本共産党神戸市議団の予算要望懇談会:子育て支援、敬老パス――切実な願い次々

日本共産党神戸市議団は十三日、神戸市勤労会館で予算要望懇談会を開きました。市民や市民団体の代表らが参加。九人の全市議と、きだ結県議が出席しました。
森本真団長は、久元市政について、人口減少や保育所待機児童の多さ、震災でできなかった巨大開発の推進を最近の特徴として紹介。まちを切り縮める「都市空間向上計画」や敬老・福祉パスの「見直し」への市民の怒りと運動の広がりを紹介し、九月議会への請願・陳情の提出、市議会傍聴などを呼びかけました。
参加者からは、「敬老・福祉パスの改悪を許さず、制度を維持、充実させるため、市への要請や署名などを強めたい」「あたたかい全員喫食の中学校給食の改善へ新しい署名運動にとりくむ」「子どもの医療費無料化をどうしても実現させたい」「小児救急医療体制を地域からなくさないとりくみを」「来年の非核『神戸方式』」四十五年には市が独自のとりくみをすべきだ」などの要望、意見が出されました。
保育園副食費の無償化、高齢者や難聴者への補聴器補助、生活保護行政の改善、公契約条例の制定、〝大人の引きこもり〟の相談・支援体制の充実など切実な要望が相次ぎました。

(兵庫民報2019年9月22日付)

国は石炭火力の新設を止めて!:裁判日記(行政訴訟第4回):パリ協定に適合する基準設けていないことの違法性問う

原告 近藤秀子


九月十三日、大阪地方裁判所一〇〇七号法廷で、第四回期日が行われました。
裁判所の耐震工事により、小法廷の裁判で傍聴席はすぐに満席になりました。いつものように裁判はすぐに終わり、報告会へと移動。
冒頭、池田直樹弁護士から行政裁判の特異な難しさについてお話がありました。
そもそもこの裁判の中身について判断する前に、原告としてここに来る資格はない、裁判を起こす権利がないというのが被告である国の主張です。国が確定通知を出すのは単にお知らせであり、取り消すことはあり得ない、裁判が不適合だというのです。
私たちはパリ協定に適合する技術基準を設けていないことが違法であることを確認するという大胆な訴訟をしているので、行政が決めた一般的なルールが異様だということを争うような裁判はもともとできない、そういう議論があるという報告でした。
今回の準備書面は実に千四百ぺージにも及ぶ膨大な資料です。国も準備書面を提出していて、国は相変わらず石炭火力発電所をつくるときのアセスでは、周辺住民の健康を個別に配慮することはいらないという書面を恥ずかしげもなく堂々と出している、環境アセスメントと言うのは周辺の自然環境を含めた環境がそんなに悪くなってないかというのを一般的にみる、これによって住民の健康を考えるものではないという、住民無視、国の責任放棄を明らかにした酷い書面だとわかりました。
準備書面(2)については杉田峻介弁護士から報告がありました。
発電所アセス省令では複数の案を示すこととしていますが、神鋼が石炭以外を検討しなかったことは違法であり、それを国が認めたことは違法だと訴えています。PM2・5については與語信也弁護士から環境影響評価法・アセス省令などがPM2・5を評価の対象にしていないことが違法であるという指摘がありました。
次回の期日は十一月二十二日(金)十四時三十分から、大阪地方裁判所で行われます。次回も法廷が小さいので、先着順となります。

(兵庫民報2019年9月22日付)

『ちひろ―私、絵と結婚するの―』:いわさきちひろ生誕100年・前進座公演:9月26日


一九一八年十二月十五日に、日本を代表する画家・いわさきちひろは福井県武生で生まれました。
ちひろが残したたくさんの絵に、日本中の人が幾度も心癒されたことでしょう。しかし、その生涯については皆が詳細に知るところではありません。戦争中、最初の結婚が悲しい結末を迎え、その後満州での悲惨な生活を知り、帰国後は空襲で傷つく多くの子どもたちを目の当たりにして、ちひろは平和を願い子どもたちの幸せを願いながら絵筆を握る生き方を見つけ出します。
美しい花、愛くるしい赤ちゃん、はにかんだ子どもたち…。ちひろの描く絵は決して反戦平和を声高に叫ぶ絵ではありませんが、その存在の愛おしさを伝え、無言の力を持って人々の心を動かしてきました。
ちひろが絵に込めた願いの本質を、今一度深く見つめ直すきっかけとなる舞台になればと願っています。
世界中の子供の幸せと平和を願った画家・いわさきちひろの青春をいわさきちひろ生誕百年(昨年)を記念して昨年舞台化、関東を中心に三十五ステージを重ね、今年度は西日本を中心に上演が決定。あなたの知らない若き日のちひろに会いに来ませんか?
原案はちひろさんの一人息子の松本猛さん。台本は前進座女優・朱海青さんの脚本家デビュー作。演出は鵜山仁さん。

いわさきちひろ生誕100年 前進座公演『ちひろ―私、絵と結婚するの―』

9月26日(木)昼の部14時・夜の部18時30分(開演)、神戸文化ホール中ホール/原案:松本猛、台本:朱海青、演出:鵜山仁/料金:5,000円、22歳以下3,000円、全席自由/チケット問い合わせ:前進座『ちひろ』を観る会 Tel. 06‐6212‐9600

(兵庫民報2019年9月22日付)

訴訟サポーター募集:神鋼石炭火力発電所新設・稼働差止訴訟


神戸の石炭火力発電を考える会は、神戸製鋼石炭火力発電所新設・稼働差止訴訟(民事・行政)について①裁判の傍聴②資金面③情報の拡散―の三つの支援を呼びかけています。
特に②の資金サポートについては▽一口千円(期限なし)のクラウドサポーターと▽一口三千円(年会費)のコアサポーターを募っています。

詳しくはこちらのページ: https://kobesekitan.jimdo.com/kobe-coal-lawsuit-supporter/

(兵庫民報2019年9月22日付)

兵庫労連第58回定期大会:共同の発展へ質量ともに前進めざし


兵庫県労働組合総連合(兵庫労連)が第五十八回定期大会を九月十四日、神戸市内で開催しました。
「つくろう! 憲法が生かされる社会、実現しよう! 八時間働いて暮らせる社会、仲間を増やそう! 職場と地域から共同を広め、未来を拓こう!」を大会スローガンに開催。
開会挨拶で成山太志議長は、参院選での市民と野党の共闘で改憲勢力を三分の二以下にした意義を語り、まともな労働組合運動を掲げて兵庫労連を結成し三十年、共同の発展にとっても質量とも前進が求められていると強調しました。
また、韓国との対立をマスコミまであおる状況になっている、話し合いでこそ解決すべき問題であり、外敵をつくって内政の失敗から目をそらすやり方は支配の常套手段だと指摘。貧困と格差が増大しているなか、労働者が対立と分断を乗り越え支え合う労働組合の役割が今こそ大事だと述べ、組織前進へ熱心な討論を訴えました。
土井直樹事務局長が運動方針を提案。戦争法反対のたたかいのなか総がかり行動実行委員会が連合労組と共同の組織として生まれ、毎年五月と十一月に集会を開催する共同に発展してきたこと、この共同を実現する上で兵庫労連の果たした役割、今回参院選で候補者へのアンケートも行い投票行動を呼びかけたことを報告した上で、市民と野党の共同で政権を変え政治を変える発展へ、さらに学習と共同行動を広げようと提起しました。労働者のたかかいについては、今回の最低賃金引き上げへ、世論づくりに署名や自治体・議会への働きかけにとりくんだ意義を語り、いまこそ労働組合の役割発揮へとりくみを強めようと訴えました。
討論では十三産別四地域から発言がありました。最賃署名、三千万署名のとりくみ、自治体との懇談などのとりくみについての発言、不正問題の背景に異常な成績至上主義がある(郵政)など職場でのたたかいについての発言、組合員を過半数にした経験や若者を結集する努力についての発言など、熱心に討論が行われました。
成山太志議長、土井直樹事務局長らを選出し、議案を採択、団結ガンバローで閉会しました。
金田峰生日本共産党国会議員団兵庫事務所所長、小林明男党県労働部長も出席、金田氏が地方選・参院選のお礼を述べ連帯の挨拶をしました。

(兵庫民報2019年9月22日付)

九条の会かわにし結成14周年のつどい:憲法の生きる市民社会へ:冨田宏治さんが講演/サン・ドューさんらがライブ


九条の会かわにしは十五日、キセラ川西プラザ大集会室で結成十四周年のつどいを開催。冨田宏治関西学院大学教授が「市民と野党の共闘が未来をひらく~憲法の生きる市民社会へ」と題して講演し、ラッパーのサン・ドューさんらがラップミュージックを披露しました。六十八人が参加しました。
冨田さんはまず、この間の内外の激動ぶりについて、二〇一八年二月の平昌オリンピックから始まった南北首脳会談や米朝首脳会談などを詳述。「先ごろ発足した安倍改造内閣で憲法改正への挑戦を掲げたが、『北の脅威』を口実にできず、改正のまともな理由を語れなかった」と述べました。
また、「貧困と格差の恐るべき拡大」について、「アメリカでは上位一%の資産が下位九〇%の資産を超える」「日本でも上位四十人の資産が下位五〇%の資産を超える」「日本の貯蓄ゼロ世帯は二十歳代で二〇一二年の三八・九%から二〇一七年の六一%に激増」などを指摘しました。
一方、二〇〇五年以降の国政選挙の投票動向を分析し、無関心層三〇%、棄権層二〇%、投票率五〇%の現状は、「市民と野党が統一すれば、大量の棄権層が投票に出向き、投票率が上がって統一候補が勝つ」ことを具体例で示しました。
そのうえで、消費税増税などの情勢の中で、早ければ年内にも解散、衆議院選挙の可能性もあり、二百八十九の小選挙区で市民と野党の共闘が実現し真価を発揮すれば、大量の棄権層の心に希望の灯をともせる、と結びました。
第二部は、コンビニ強盗の冤罪事件で三百日間も拘留されたサン・ドューさんが、自身の体験を詳述、「自殺や復讐心を抱いていた時期もあったが、いまは冤罪を人生の糧にしてポジティブに明るく生きている」と語りました。
この後、三人のユニット「マイク・サン・ライフ」が、「ありがとう」などを披露。会場からはぎこちない手振りと唱和で応えていました。


―竹村明(同会事務局)

(兵庫民報2019年9月22日付)

沖縄の抗う魂の叫び:歌と芝居で強烈な印象


「~抗う魂の叫び~」(主催「抗う魂の叫び」実行委員会)と銘打って、九月十五日、西宮市の学文公民館で、川口真由美(歌手)さんと右田隆(一人芝居)さんのステージを行い、百一人という実行委員会の予想を超える多くの方が参加し、二人の熱いステージに引き込まれました。
川口真由美さんは、辺野古には月一回のペースで座り込みに参加するなど沖縄基地建設反対・護憲・反原発などの運動に参加しながら歌とメッセージで共感を広げています。右田隆さんは、沖縄の米軍基地からベトナム戦争に送られた故アレン・ネルソン氏の実話に基づく「九条への生還」という一人芝居を演じています。今日のステージでは、歌と芝居、そして演奏と映像で沖縄の闘いなどを熱く訴え、「非常に迫力もあったし、平和の重要性を改めて深く感じた」「抗い続けようと思いました」「辺野古の事がよくわかった」「歌と芝居と映像で、強烈な印象受けた」など多くの感想が寄せられました。
開演に先立って、西宮で運動が始まっている「火垂るの墓」記念碑建碑実行委員会の二宮一郎氏が募金への協力の訴えを行い、閉会の挨拶で阿波角孝治(西宮革新懇代表世話人)氏が、「革新懇全国交流会」への参加を訴えました。―樫村庸一(西宮革新懇)

(兵庫民報2019年9月22日付)

「火垂るの墓」記念碑設立募金運動、西宮で始まる

西宮市の満池谷・ニテコ池は、野坂昭如氏が自己の戦争体験を踏まえ執筆した『火垂るの墓』の舞台になりました。また、一九八八年に高畑勲監督・脚本のもと、制作されたアニメーション作品も、子どもたちの身に起る戦争の惨禍を訴え続けています。
最近、野坂昭如氏が生活していた満池谷の「おばさんの家」跡や、避難した防空壕跡が明らかになりました。
戦後七十五年を前にして戦争の悲惨さを語り継ぎ、現在と未来の子ども達への恒久平和を祈念して、建碑を実現しようと住民の皆さんが実行委員会を立ち上げ、募金運動が始まっています。

(兵庫民報2019年9月22日付)

参考記事:https://nishinomiya-style.jp/blog/2019/08/14/23336


波乱万丈の大河ロマン:芦辺拓『新・二都物語』記念講演会:11月16日

日本共産党兵庫県文化後援会副会長 濱本鶴男

「しんぶん赤旗」に、二〇一五年一月から一六年二月まで三百七十七回にわたって連載され、反響を呼んだ芦辺拓さんの小説『新・二都物語』が昨年十月、文藝春秋から出版されました。その直後「しんぶん赤旗」は、作者の芦辺拓さんと、芦辺作品をずっと愛読してきたライター南陀楼綾繁さんの「『新・二都物語』出版記念対談」を行いました(十二月二十八日付「文化の話題」)。

芦辺拓氏

日本共産党兵庫県文化後援会は「秋の文化講演会」として、来る十一月十六日(土)十三時三十分から、兵庫県立中央労働センター一階小ホールで、作家・芦辺拓さんによる「小説は生きている――『新・二都物語』秘話を中心に」と題した講演会を行います。


『新・二都物語』は、芦辺さんの六十四冊目の著書になりますが、ミステリーでない小説は初めてです。前掲の対談で芦辺さんは、「作家となったからは新聞小説を書きたいという夢がかなって、望外の喜びでした。書き手にとっても、短い枚数にヤマ場と引きを入れる濃密さと疾走感は楽しいものでした」と語っています。南陀楼さんに「『赤旗』だから書けたことはありますか?」と聞かれ、芦辺さんは「それはあります。(中略)政治家や警察、自衛隊の権力悪を描くと反発が起きるんです。戦前の文化の豊かさを描いて、それを粉みじんに破壊した戦時体制をはっきり批判したいと思いましたので、『赤旗』であればこそ遠慮なく書けました」と答えています。


物語は、二人の主人公が登場します。映画製作者となる水町祥太郎と、内務省の映画検閲官となる柾木謙吉が、関東大震災(一九二三年)で出会い、別れ、それぞれの運命を生きていく過程を、陽と陰の好対照として展開していきます。私が因縁に感じるのは、祥太郎と謙吉がともに一九〇三(明治三十六)年生まれで、小林多喜二と同じ年齢であることです。しかも祥太郎は「島之内のぼん」と呼ばれる大阪水町銀行頭取の息子です。この「島之内」警察こそ、小林多喜二がはじめて拷問を受けた場所です。
作者は、フランス革命を背景としたディケンズの『二都物語』(パリとロンドン)を意識しています。芦辺拓『新・二都物語』は、大阪・東京から上海と満州新京を舞台とする二都物語へと展開し、「あの人物」たち、すなわち安倍晋三首相が尊敬してやまない岸信介、東条英機らが登場します。歴史をふまえた波乱万丈の大河ロマン。芦辺拓さんの講演が楽しみです。

(兵庫民報2019年9月22日付)

俳優座劇場プロデュース『音楽劇 人形の家』:神戸演劇鑑賞会10月例会:10月10日


『人形の家』は、ノールウェーの作家イプセン(一八二八年~一九〇六年)が一八七九年に発表した作品で、とりわけ、最終場面が、当時の社会に与えた衝撃は大変なものであったようです。
今回の舞台では、台詞の一部分を歌に変えて、原作にないアンサンブル(合唱隊)を加えて、劇世界を拡げているのが特徴です。そして、演出の西川信廣の社会や人間を見つめる深い心と、台詞の一部分を歌に変えたことで、近代劇が現代に見事甦える楽しみな舞台です。
ノーラは、夫へルメルと三人の子供たちと暮らしている。子供たちは、ノーラを慕い、ヘルメルは〝人形〟のように彼女を可愛がっている。しかし、ノーラは秘密を抱えていた。ヘルメルが重病を患い転地療養が必要になり、その費用を工面するために借用者のサインを偽造していた。その費用を借りた相手が、クロクスタだった。
クロクスタは、勤務態度が悪くて銀行を解雇されかかっていた。その銀行の頭取にヘルメルが就任する事になっている。ノーラの前に現れたクロクスタは、懇願する。解雇を取りやめるようヘルメルに頼んではくれないか。だが、ヘルメルは耳を貸さず、解雇されたクロクスタは秘密を暴露する。
問題は、ノーラの友人のリンデ夫人の助けで解決をする。歓んだヘルメル、ノーラをまた〝人形〟のように愛しながら家庭を営める。その態度に、ノーラは、ついに、家を出る決心をする…。
今も人間が人間として扱われていない現実の中で、ノーラが取った行動を考える必要がある舞台です。
―小谷博子

俳優座劇場プロデュース公演『音楽劇 人形の家』

作=ヘンリック・イプセン 翻訳=原千代海 演出=西川信廣 作曲・音楽=上田亨 出演=土居裕子、大場泰正、畠中洋 ほか/①10月10日(木)18時30分②10月11日(金)13時30分②10月12日(土)13時30分/神戸文化ホール中ホール/会員制(入会時に入会金1,000円と月会費2カ月前納)、月会費3,500円(大学生2,000円、中高生1,000円)/Tel. 078‐222‐8651、Fax078‐222‐8653

(兵庫民報2019年9月22日付)

兵庫山河の会「山河」より

大国の圧力に負けず批准する小さき島国想いぞ嬉し
 西澤 愼

久々に歩行器で出かけ緊張す声かけられて元気づけらる
 鵜尾和代

日韓の今こそ本音語り合え一番近き隣国なのに
 岸本 守

赤一色サーモカメラが映し出す炎暑の続く日本列島
 古賀悦子

安武ひろ子さんを悼む


年来の希ひかなひてアウシュビッツあなたの短歌を繙きながら
 石井敏子

電話鳴りまた安武さんかと思いきや師の声すでに夢のかなたに
 大中 肇

世の中の不正ゆるさぬコミニスト逝くショパンの一番と思い出のこして
 山下 勇

赤紙を配りしことを怒り持ち語りし人は八月に逝く
 新井 幸

かの人に会えましたかと問うてみる白ユリかかえ若きに戻り
 山下洋美

ストールとロングドレスのよく似合うお洒落心はまぶたに残る
 古谷さだよ

病床に校正原稿朱を入れるあすに花束渡さんとして
 塩谷凉子

安武さんにたくさんのことを教えていただきました、一同心より御冥福をお祈りいたします

(兵庫民報2019年9月22日付)

ひなたぽっころりん〈646〉

(兵庫民報2019年9月22日付)

観感楽学


鹿児島県の薩摩川内市・久見崎という地域に「想夫恋(そうふれん)」という盆踊りが伝承されており県の無形民俗文化財に指定されている。毎年八月十六日、女性たちがお高祖(こそ)頭巾に男物の羽織、腰には脇差しという装束で踊るそのひろばには「慶長の役記念碑」が建っている▼一五九七年(慶長二年)、秀吉による第二次朝鮮侵攻に薩摩からも人がかり出され島津の軍勢として久見崎の港から朝鮮に向かった。そのまま帰ってこない者も多かった。次の藩主の代になって「敵味方双方の霊」を慰めるため始まったのがその起源というから四百年も続いている▼時代は移って一九一〇年。韓国「併合」の祝宴で初代朝鮮総督・寺内正毅が得意満面でよんだ歌がある。「小早川、加藤、小西が世にあらば、今宵の月をいかに見るらむ」秀吉朝鮮侵攻の武将名をあげ得意満面になっている姿は久見崎の盆踊りとあまりにも対照的▼ところでじつは、想夫恋のひろばに隣接しているのが川内原発。第四次内閣改造のあと、「中間貯蔵施設建設で福島再生に挑戦」などといい「韓国にはまず国と国との約束を守っていただきたい」とそらうそぶくかの人と寺内総督とが重なってみえる。(T)

(兵庫民報2019年9月22日付)

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