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2019年3月10日日曜日

兵庫県議会予算特別委員会:地方消費税中心改めよ

――庄本議員が切り替え主張


兵庫県議会は二月二十六日に予算特別委員会を設置。日本共産党を代表し庄本えつこ議員が委員に選任され、三月一日、財政状況の質疑にたちました。
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庄本議員は、二〇一九年度県予算案が消費税一〇%増税を前提とし、県税収入の中心を地方消費税収においていることをグラフを示しながら批判(写真左)。「家計消費も実質賃金も回復しないなか一〇%増税は、暮らしも経済も破壊する。国に増税中止を求めるべきです」と県当局を追及しました(パネル②③)。

さらに「グラフ(パネル①)にあるように、県税に占める法人関係税の比率は、大きく下がっている。空前の利益をあげ、内部留保をため込む大企業を中心に法人事業税等を引き上げるべきです」と主張しました。
庄本議員は、消費税一〇%導入を前提にしながら、国は社会保障の自然増分を削減し、生活保護の母子加算の削減や介護保険料負担の増などを押し付け、高齢者医療費の引き上げなども狙っていることを批判。「国に追随し、行財政運営方針のもとで社会保障抑制はやめるべきです」と強調しました。
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庄本議員は、防災・減災事業について国の三カ年緊急対策に対応し、一定の予算措置がされるが、積み増しされた事業をすすめても土砂災害警戒区域の整備率の来年度末見込みが二七・三%程度、河川改修見込みも六〇・三%に留まると批判。「これでは住民の不安はぬぐえません。大阪湾岸道路西伸部など不要不急の事業をやめ、防災・減災にふりむけるべきです」と主張しました。

(兵庫民報2019年3月17日付)

兵庫県:18年度補正予算案・追加議案:「塩づけ」土地買い戻し新たな借金

――きだ議員が反対討論

二月二十八日、兵庫県議会本会議で二〇一八年度補正予算案・追加議案表決が行われ、日本共産党のきだ結議員が討論に立ちました。
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「乱開発を防止する」としてかつて県公社などに購入させた土地が利用されず、「塩づけ土地」として放置されています。一般会計補正予算案には、「塩づけ」されていた宝塚新都市用地などを環境林という名目で買い戻すという予算が含まれていることから、きだ議員は、「過去の用地取得事業の失敗を県有環境林事業という曖昧な事業のもと県民に十分な説明なく新たな借金を作ることは認められません」と反対を表明しました。
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きだ議員は、産業立地条例を五年間延長する議案に対し、「外からの企業呼び込み型ではなく、一次産業や地域の地場産業を支援する施策への抜本的転換こそ必要です」と主張しました。
第五次兵庫県環境基本計画の策定議案に対し、温室効果ガス排出量規制が不十分であり、県の排出量の六五%を占める産業部門への総量規制の義務付けなどもされていないとし、反対しました。
ひょうご教育創造プランの改定について、改悪教育基本法にそって、教育内容に介入するものであり容認できないとし、「やるべきことは、少人数学級拡充や、教職員定数増を行うべきだ」としました。

(兵庫民報2019年3月17日付)

JCPサポーター:県議会傍聴と交流会

―県内ではじめてイベント


いそみ恵子県議が日本共産党兵庫県会議員団を代表して一般質問する機会に合わせて、兵庫県内でははじめてとなるJCPサポーター交流会を実施しました。(いそみ議員の質問内容は前号二面に掲載)
一般質問を傍聴後、場所を移して交流会に。五人の県議団と県内各地の予定候補も参加し、おもに若い世代へのアプローチについて和気藹藹と意見交換しました。
今後さらにJCPサポーターとつながるための企画を県内でも実施していく予定です。アイディアや、地域からの企画も募っています。
兵庫県内のJCPサポーターへのイベント案内は、サポーターメールマガジンで配信されますので、ぜひJCPサポーターに登録を、と日本共産党県委員会は呼びかけています。→登録ページ受付ページ

(兵庫民報2019年3月17日付)

『誌上再現 宗教人と日本共産党との懇談会』パンフもち宗教人訪問


全国宗教人・日本共産党を支持する会(略称「全国宗教人の会」)が、昨年八月の「宗教人と日本共産党の懇談会」を誌上再現(初出『前衛』同年十一月号)したパンフレットを発行しました。
日本共産党兵庫県委員会は、三月八日に志位和夫日本共産党委員長が来援する演説会の案内をかね、このパンフレットをもって宗教人を訪問しました。
小林明男党県常任委員は、湊川伝道館や栄光教会、YMCAなどを訪問。パンフレットを作成したので読んで欲しいと説明すると、「わかりました。読ませてもらいます」と受け取ってもらえました。
パンフレットはB5判二十四ページ、頒価一冊百五十円。問い合わせは党県委員会まで。

(兵庫民報2019年3月17日付)

「みんな気合入ってたな」…姫路で街頭演説


日本共産党西播地区委員会は三月三日、JR姫路駅前北側で街頭演説会を開催。統一地方選をたたかう入江次郎県議をはじめ地区内の全予定候補者と金田峰生参院兵庫選挙区予定候補が勢ぞろいして訴え、宮本たけし衆議院議員も応援にかけつけました。「みんな気合入ってたな」と参加者に勇気を与える演説会になりました。
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吉田竜一弁護士が応援演説。平田たかよし太子町議、岩崎おさむ相生市議も必ず勝利をと訴え、現有三議席の一増をめざす姫路市会からは現職の苦瓜かずしげ市議が議会の公開の実態を、森ゆき子市議は高すぎる国保料引き下げを、谷川まゆみ市議は自衛隊への名簿提供問題で党の役割を語り、新人の村原もりやす党姫路市くらし・経済対策委員長も決意表明。
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入江次郎県議は、安倍政権の改憲、消費税増税を絶対に許してはならないと厳しく批判。この政権に追随する兵庫県政は大型公共事業と大企業呼び込みに熱心だが、アンケートでも不安の多い災害対策では河川改修も土砂災害対策も三十年、七十年先になっていると報告。子どもの医療費無料化や奨学金返済支援制度などを実現してきた共産党県議団の役割を語り、「何としても勝利を」と訴えました。
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金田峰生参院兵庫選挙区予定候補は、若者の過労自死の例をあげ、長時間労働、過労自死を自己責任にする社会でいいのかと述べ、労働者、人間の尊厳を守る政治実現へ決意を語りました。
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宮本たけし衆議院議員は、森友疑惑や勤労統計データ不正などについての論戦を紹介し、安倍政権のウソとごまかしを厳しく批判し、消費税増税も増税根拠が破綻したと告発しました。憲法九条改悪をねらう安倍政権が米朝会談で合意に至らなかったことを当事者や各国が悲しんでいるのに喜んでいる異常さを指摘。増税反対、改憲反対の党派超えた支持を入江次郎と共産党にと訴えました。入江県議が体を張って夢前産廃問題の解決に努力し、姫路市が土地を買い上げて公園になることを紹介し、建設的提案で政治を動かす県議を必ず押し上げてほしいと訴え、大きな拍手をあびました。

(兵庫民報2019年3月17日付)

宮本衆院議員迎え宝塚ホテルで演説会


日本共産党阪神北地区委員会は三月三日、宝塚ホテルで演説会を開催しました。
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開会一番、杉島幸生宝塚後援会長が、「久々に後援会を再結成をした」と報告。「ねりき県議と四人の市議・予定候補全員勝利のために大きな支援を」と訴えました。
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金田峰生参院兵庫選挙区予定候補が、「安倍さんは、消費税はすべて還元すると言う。それなら、はじめから取らなければいいじゃないですか」と問いかけると、会場は、「そうだ」とこたえました。
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保育後援会から「教育・福祉の前進のために、共産党が大きな力になっている。統一地方選での勝利のためがんばります」と決意表明がありました。
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続いて、宝塚市議・予定候補が次々に演壇にたちました。
横田まさのり党市政対策委員長は「待機児童をなくす市政を」、田中こう市議は「国保税取り立て・差し押さえの強化よりも、暮らせる生活の保障を」、となき正勝市議は「子育て支援の推進を。福祉切り捨ては許さない」、たぶち静子市議は「西谷の環境・農業の発展や教育条件整備の実績」などを強調し、参加者に「大きなご支援を」と訴えました。
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ねりき恵子県議は、県議会の自民党議員のほとんどが日本会議地方議員連盟に加盟しているなどの現状を語り、そのなかでも、県予算の組み替え提案を続け、請願審議では日本共産党が紹介議員となり、採択へ奮闘していることなど、県民の願いを届けるのは日本共産党しかいないと強調し、何としても県議選・宝塚市議選での日本共産党の躍進を」と支援を訴えました。
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宮本たけし衆院議員は「森友学園」事件で暴露されて以来、安倍首相を守る隠蔽、ウソ、改竄が急速にすすんだと報告。そのなかで安倍首相は年頭から「戦後政治の総決算」と言っているが、その本質は憲法九条改悪であると指摘し、「これは絶対に許せない。安倍政権を退陣させなくては日本の未来がない。そのもっとも大きな力は共産党の躍進にある。ぜひとも、県議選挙、市議選、参院選での日本共産党の躍進へ、大きな支援をお願いします」と訴えました。
―勝部昭義(ねりき恵子事務所事務局)

(兵庫民報2019年3月17日付)

自治会の取り組みで念願の砂防堰堤着工

兵庫区清水町・鵯越筋自治会長 亀井洋示

被災現場(左から3人目が筆者、その右から宮本衆院議員)

昨年七月の西日本豪雨により兵庫区清水町・鵯越筋(八十世帯)は大きな被害をうけました。
勾配のきつい道路が川のような急流になり、お年寄りがあふれた水と土砂で家から出られなくなるといった事態になりました。下流の熊野町四丁目にも被害は及び多くの床下浸水家屋が発生しました。「避難指示」が出され、住民は避難所の夢野中学校等へ避難しました。
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災害発生前――自治会が対策を要望

この地域は以前にも土砂災害があり原因を探っていた住民がグーグルで、水路上流に木々が滑り落ちた大きな山はだを偶然発見。国交省六甲砂防事務所へ防災対策を要望していました。
その結果一昨年、「鵯越筋に砂防堰堤の設計ができた」との通知がありました。地元説明会が開かれ「うわー、十二メートルもの大型ダム」「これでひと安心」と大喜びしました。

堰堤の設計できたが予算はつかず

ところが、「設計はできたが、予算がつかない」と言われてびっくり。「ええ、そんなことあるの」との声が出ました。
一方この時、久元神戸市長は「神戸市都市空間向上計画」を発表。この計画は、駅周辺に住民を集中させる計画で、清水町などの土砂災害警戒区域は「ブラック地域」・「住めない地域」になり、他地域へ誘導されることが確実になっていました。
「さー大変。神戸市が、予算を負担しなければ『塩漬け』にされる」。自治会は「出前トーク」を行い四十名が集まり同計画を学習しました。

工事実施求め学習会など取り組むさなかに災害発生

そのような時、「七月豪雨」があり、自治会役員は正直「やっぱり起きたか」と思いました。
被害直後、日本共産党の宮本たけし衆院議員、金田峰生党国会議員団兵庫事務所長、大かわら鈴子神戸市議、前田みさ子兵庫区県政対策委員長が視察(写真上)。積み上がった土砂の撤去を公費でできるよう市に要望しました。
私道に流れ込んだ土砂は膨大で、四十人のボンラティアの方の協力を得ましたが人力ではできませんでした。神戸市は、公道部分の土砂はすぐに撤去しますが、私道の土砂は撤去しません。自費で業者に頼み撤去する人もありましたが、お年寄りら資力の乏しい人はできません。自治会では市に私道部分の土砂撤去を強く要求し、その後きれいになりました。

日本共産党が国交省へ要望

国に要望書を手渡す金田氏ら
砂防堰堤の予算化については、宮本議員から「一般の公共事業ではなく災害の臨時予算で要望しよう」との助言を得ました。その後、金田峰生さん、前田みさ子さんなど予定候補者らが上京し国交省へ要望していただきました。
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今年に入り「砂防堰堤工事について、業者も決まり二月から着工する」とのうれしい通知が来ました。三月九日には地元説明会が開かれます。ただし、今回の臨時予算は全体の工事の半分とのことであり、「完了」まで引き続きがんばります。

(兵庫民報2019年3月17日付)

ノーモアヒバクシャ近畿訴訟・傍聴記:2019‐02‐28

大阪地裁第七民事部は二月二十八日、KSさんについては訴えを認めるが、苑田朔爾さんの訴えは退ける判決を言い渡しました。

八月六日から十五日まで広島市内で救護活動に従事したKさんの狭心症について判決は、「狭心症と心筋梗塞とは違う」「被爆以外に発病原因がある」などの国の言い分を否認しました。また、残留放射線の影響や内部被ばくの可能性などを過小評価する国の態度の不当性も再確認しました。

ところが、被爆当時三歳だった苑田さんについて裁判所は、「黒い雨にあったことの確証がない」「爆心地近くを通過したのが六日後で滞在時間も短い」「急性症状があったかどうか不確か」などと言って、放射線被ばく量が健康を損ねるほどであったかどうかについて「なお疑問が残る」として「放射線起因性」を否定してしまったのです。
これは集団訴訟以来、「被爆者の発症には(他の要因もあったとしても)原爆放射線の影響を否定はできない」としてきた到達点と、被爆者援護法の基本精神に背を向けたものと言わざるをえません。
とくに重大なことは、当時三歳だった被爆者に、被爆当時の状況についての立証責任を求めるかの態度です。

この日、長崎から駆けつけて判決を聞いた苑田さんは、報告集会で「このまま引き下がったのでは、体制側の思うつぼ。気落ちしていないとは言えないけれど、ポジティブに、前向きに臨んでいきたい。控訴してたたかい続けるつもりなので、引き続くご支援を」と訴えました。
藤原精吾弁護団長は「裁判官も人の子。自分だけが目立つような判断はしたくない、という気分をもつこともある。大きく世論を盛り上げてこそ、裁判官も変えることができる」と語りました。
弁護団事務局長の尾藤喜廣氏は「勝利判決でも、国家賠償請求はほとんど認められていない。国は意図的に不当な態度をとり続けているのだから、この点でも、司法はもっときびしい態度をとるべきだと主張していきたい」と強調しました。
これらに、強く共感させられました。

(兵庫民報2019年3月17日付)

消費税10%増税ストップ!―中小業者怒りの声

前田正信(尼崎市・造園)
私たち中小業者は、消費税が一〇%にされたら、商売も暮らしも先の見通しが立ちません。売り上げは上がらない、増税はされる、これでは商売をやっていけません。こんなひどい政治をいつまでも許すわけにはいきません。参議院選挙で野党が勝利させて消費税一〇%を中止させましょう。

豊村和正(須磨区・運送)
一〇%増税の前の値上げラッシュに怒りを覚えるとともに、マスコミが、あまり取り上げないのにも腹が立ちます。「複数税率」にしても、ややこしい上に、食料品でもほとんど「軽減」にはならず、本当にまやかしです。中小業者に廃業、閉店が増えている中、増税されれば一層の打撃です。絶対にやめるべきです。

村上哲也(西区・水道工事)
最近は新築現場が少なく、住宅リフォームの現場が主体です。そのため、売り上げはあがらず、逆に材料は高騰して大変です。その上、得意先から「仕事をまわすから消費税分は負けろ」と仕事を取るために、身銭を切っています。一〇%に上がれば、多くの業者が廃業に追い込まれます。小さな生業をつぶさない国にしてください。

槇野和紀(姫路市・建設)
今、自民党に増税すれば負けるぞと、思わせなくはなりません。まだチャンスはあります。ここで鬼気迫るほどの署名を集めて、増税を阻止しましょう。「増税は決まっているのでしょ~」と言われたら、「今、増税すれば、景気がもっと冷え込みます。まだ間に合います」と力説しましょう。力を合わせて増税阻止に頑張りましょう。

家納昭次(たつの市・楽器修理販売)
「平成最後の……」等と、よく耳にしますが、「平成元年」に導入された消費税は三%から五%、八%、そして、一〇%にされようとしています。本当に社会保障に使われたのか? いや、社会保障はどんどん悪くなっています。そして、法人税がどんどん下がっています。この矛盾を追及して、元号と一緒に増税を無くしたいです。

(兵庫民報2019年3月17日付)

川西革新懇が第二回総会:「しんぶん赤旗」の若い記者、沖縄のたたかい語る

 講演する丹田氏

川西革新懇は第二回総会を三月三日、キセラ川西ホールで開催しました。
総会では、憲法改悪を許さない、市民アクション川西実行委員会での三千万署名の取り組みや、川西市政を考え、要求を語り合う集いなど草の根の要求実現の取り組みをしてきたことが報告され、二〇一九年度は地域でのさまざまな団体と連携した活動に取り組むとともに、幅広い仲間づくりに取り組むとの活動方針が確認されました。
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総会にともなう学習会として、「しんぶん赤旗」社会部の記者・丹田智之さん(二十八歳)が沖縄での三年間の取材活動を通じて得た経験をもとに、名護市長選挙、沖縄県知事選挙、県民投票でのオール沖縄のたたかいを報告しました。
―普天間基地は村役場や小学校、郵便局もあったところを米軍が住民を強制収容したうえで、ブルドーザーで集落を破壊してつくったところ。一九六〇年代の祖国復帰闘争を原点として、島ぐるみでの基地拡大・強化に反対してきた歴史的経過をふまえ、沖縄県民は基地ノーの民意を示し続けている。
―保守も含む建白書の一点で政治勢力が結集したオール沖縄の共闘の力は強く、これを敵視している安倍政治と対峙している。
そのうえで丹田さんは、「沖縄の新基地を許さず、地方自治と民主主義を守ることが全国の市民に問われている。無関心をのりこえ、国民全体で考え行動して、安倍政治を変えよう」と提起しました。
続いて、安保破棄兵庫県実行委員会の後藤浩事務局長が、県民投票の支援に現地に入った実体験を踏まえ、沖縄の新基地を許さないたたかいが政治の熱い焦点だと報告しました。
日本共産党の川西市議の吉岡けんじ氏が閉会挨拶しました。
―今西清(同革新懇)

(兵庫民報2019年3月17日付)

民青兵庫県委員会が国会議員要請

隠れていた実態を届け、青年の願い実現を

今年の二つの選挙は青年が自らの手で自民党政治を乗り越えて日本の進路を切り開いていく選挙です。青年の働き方や生活の改善を求めて、民青同盟兵庫県委員会は二月十九日に県議会請願、二十一日は国会議員要請にとりくみ、青年の実態を届けてきました。
要請に向けて、働き方と生活の実態アンケートを集めると―「夜勤が朝十時から始まったり、仕事に追われて頭から離れず睡眠障害になった」(介護職)、「野球が好きで教員になり野球部の顧問をしている。土日は部活があるから休みは月に一回あるかないか。さすがにしんどくなってきた」(教員)―など、本当に大変な実態が出てきました。
国会要請には二人が参加し、与党、野党と各会派を回って「有給が半数の人が取れていませんでした。休み時間を削って働いている人がいるんです」と伝えることができ、最低賃金の引き上げ、残業時間の上限規制なども求め、野党議員の部屋では「野党共闘応援しています!」と伝えました。
ほとんどが秘書の対応でしたが「どんな声があったんですか?ぜひ伝えさせて頂きます」と親身に聞いてくれた秘書もいました。
日本共産党は大門実紀史参院議員が対応してくださり「要請の内容は大事だと思っています。がんばっていきます」と応えてくれました。
参加した同盟員は「実態を伝えることができてよかった」と話していました。県委員会では引き続き実態アンケートを集め、四月二十八日に開催する「わたしたちの青年集会」の実行委員会に加わって集会を大成功させ青年の願い実現のために力をつくします。
―伊木さち(民青兵庫県委員長)

(兵庫民報2019年3月17日付)

大門みきし「論戦スタート、近畿勢がんばるぞ」

エッセイ37

去年三月、ある日の参議院予算委員会が終わったあと、安倍首相がわざわざ私のところに来て「御党のみなさんは鋭い質問をされますね」と褒めるので、「さらに頑張ります」と返すと、「いや、あんまり頑張らなくていいです」と言ったので、つい笑ってしまいました。
今年も予算委員会の舞台は参議院に移り、近畿の参院選候補が次々と登場します。
辰巳孝太郎さん(大阪選挙区)はカジノや不正統計問題などで質問を予定。予算委員会理事としても大活躍です。素晴らしいフットワークで質問の切れ味も抜群。まさに逸材です。
倉林明子さん(京都選挙区)は気さくで人懐っこい。大臣も倉林さんの質問には耳を傾け「できることはしよう」という気持ちになる。だから倉林質問によって現場の要求が前進する。論戦は追及だけでなく人間力も大事だと教えられます。今回も社会保障の質問を予定。
井上哲士さん(比例・京都が活動地域)は、参院国対委員長の重責を果たしながら、外交安保で論戦をリード。日米関係の質問を準備中。私とは国会で一番長い付き合いですが、賢くてとても人柄が良い人です。
山下芳生さん(比例・京都を除く近畿が活動地域)の質問は風に帆を張る船のような爽やかさと大きさを感じます。今回は障害者問題で質問を予定。参院議員団長としていつもみんなを温かく見守り激励してくれます。
参院選では、新しい議員も引き連れて、全員必ず国会へ戻ってきてほしい。まずは論戦がんばろう!
(日本共産党参院議員)

(兵庫民報2019年3月17日付)

みんぽう川柳〈一月〉「夜明け」

選者 島村美津子

特 選
ベソかくないちばん暗い夜明け前 神戸市 長尾粛正

【評】トランプ氏をノーベル平和賞に推したり、テレビをみていて「あれっ、この人ほんと人間かなあ」と思うような嘘の固まりの人物を総理に持っていま私たちの現実は暗い。
一読して揚句に元気をもらいました。草の根が力を合わせるとき弱いものも生きていてよかったと思う世の中がきっとくる。「明けない夜はない」と確信させられました。

入 選
夜明け前今朝の見出しに励まされ
 神戸市 長沼幸正

段取りを組んでひと寝のもう夜明け
 尼崎市 中内眞佐子

闇を抜け今か今かと夜明け待つ
 神戸市 塩谷凉子

元気だせ夜明け一番雀呼ぶ
 明石市 青木千鶴

夜があける今日もがんばる 寒いなあ
 明石市 野村邦子

老いふたりトイレ競り合う夜明け前
 明石市 片山厚子

夜が明けて今日ある命感謝する
 明石市 植木多佳子

子の命守らぬ国の夜は明けぬ
 神戸市 梶山洋枝

夜明け前笑顔の亡母が突き戻す
 神戸市 松尾美恵子

夫の忌や寒い夜明けも慣れました
 神戸市 玉山歳子

ジョギングの吐く息白い夜明けの町に
 神戸市 熊谷敏子

国民に噓つく安倍に夜明けなし
 明石市 上河規江

三千万の署名をもっと夜明け前
 神戸市 山本尚代

早朝配達終えてホットな缶コーヒー
 明石市 小西正剛


みんぽう川柳募集 ▽三月の題は「花」、締め切りは三月二十二日/四月の題は「友達」、締め切りは四月二十六日▽毎月第四金曜日必着(水曜日には投函しないと届かないことがあります)▽応募は一人二句まで。葉書、メール、Fax(葉書大の枠を書き、その中にご記入を)に作品二句と氏名・年齢・住所・電話番号を明記し、編集部まで(宛先は紙面1面下に記載しています)。整理の都合上、できるだけ葉書でご応募ください。

(兵庫民報2019年3月17日付)

亀井洋示「辺野古・沈下空港」


(兵庫民報2019年3月10日付)

観感楽学

「しんぶん赤旗」(「兵庫民報」も)は他のメディアと異なる用語を使うことがあります。「防衛費」「普天間飛行場」など多くのメディアは政府の用語をそのまま使いますが、「赤旗」では「軍事費」「普天間基地」など具体的内容に即した用語に言い換えます▼「それは『赤旗』が真実を伝え、政府と社会の行きづまりを打ち破る展望を示す、希望を運ぶ新聞だからです」―そう前書きに記している『「赤旗」は言葉をどう練り上げているか』が「市会」「県会」という用語を取り上げています。「市会」は戦前の法律に基づく用語であり、戦後、地方自治法の制定で「市会」は廃止されています(「県会」も同様)。神戸市会のように旧来の名称を使い続けている議会も、固有名詞として言及する場合は別として、「赤旗」では「市議会」と書くのが妥当だとしています▼このことをアナウンサー学校で講師のYさんが紹介すると、アナウンサーのみなさんからも「耳で聞くと、シカイでは『司会』と紛らわしい」「シギカイの方が『議会』だと伝わりやすいかも」と声があがりました▼何気なく使ってしまう言葉も見直し、「希望を運ぶ言葉」にさらに練り上げていきたいと思います。(豕)


(兵庫民報2019年3月10日付)