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2019年2月10日日曜日

〝安倍政治サヨナラ〟の年に:各地で新春のつどい

宝塚市:市後援会を再結成


宝塚市日本共産党後援会は二月四日、総会をひらき二十年ぶりに再結成。あわせて新春のつどいをひらきました。
総会では会則、役員、活動計画を決めました。会長に選ばれた弁護士の杉島幸生氏は「各地域、各分野の後援会で培ってきた知恵と経験を生かして宝塚市全体をみわたしたより大きな活動をしたい」「市議選・県議選・参院選で、私たちの力で日本共産党を押し上げていこう」と挨拶しました。
新春のつどいでは、朗読劇サークル・コロスが「あたらしい憲法のはなし」を上演。
たぶち静子、となき正勝、田中こう各市議と横田まさのり市議予定候補、ねりき恵子県議が決意を表明し、大きな拍手を浴びました。金田峰生参院兵庫選挙区予定候補と山下よしき党副委員長・参院議員もメッセージを寄せました。
ねりき県議は、予算組み替え提案など毎年とりくみ、いのちと暮らしを守るために奮闘し、こども医療費助成の拡充などを実現してきた日本共産党議員団の役割を紹介し、多数激戦となる見込みの県議選への決意を述べ、支援を訴えました。
つづいて、大門みきし参院議員が講演し、統計偽装や憲法改悪、消費税増税など安倍政権を批判するとともに、日本共産党と後援会の前向きな提案と明るく元気な活動の大切さを各地の例もあげて強調しました。

長田区:140人で熱気


日本共産党兵庫・長田・北地区委員会と長田区後援会は恒例の長田区新春のつどいを二月三日の午前・午後にわたり、新長田勤労市民センターで開催。目前の統一地方選挙、夏の参院選を控え、百四十人を超える参加者で会場が熱気にあふれました。
県議会をめざす宮野つるお氏、神戸市議の森本真氏の決意表明につづき、清水ただし前衆院議員が講演。安倍政権の破綻ぶりを持前の話芸で告発して、会場は爆笑の渦に包まれました。さらに、日本共産党の魅力や対案もユーモアをこめて紹介し、参加者がとても元気になる講演でした。
昼食タイムで金田峰生参院選挙区候補が決意をこめ挨拶。
午後からは神戸医療生協有志後援会による「安倍退治の寸劇」。「特製ほうき」をかざした宮野つるお氏が舞台に登場し、「戦争放棄を定めた最高法規の憲法守らぬ安倍首相をこらしめよう」と選挙での審判を呼びかけると会場は大きな拍手で応えました。
―岡民雄(党兵庫・長田・北地区委員会)

北区:対話するほど広がる支持


神戸市北区の日本共産党北区委員会と後援会は二月三日、すずらんホールで新春の集いを開催し、統一地方選と参院選必勝の決意を固めあいました。
一部はヴァイオリンとピアノのデュオ。会場と一つになった演奏が静寂のなかに深い感動を呼びました。
記念講演に立った、もとむら伸子衆院議員は、自身が被爆二世(父が長崎で被爆)だと自己紹介し、核兵器廃絶への強い思いを語り、憲法調査会委員として安倍改憲を発議させないたたかいを強調。昨年六月に一次分千三百五十万筆を提出した三千万署名の重要性を訴えました。
また、安倍政権によるデータ偽装・改竄の数々を告発。外国人技能実習生の実態については、二千八百七十枚の失踪者の「聴取票」を、もとむら議員はじめ野党議員が分担して書き写し、政府資料のウソとごまかしを明らかにした〝写経共闘〟を報告。野党共闘の力強い前進を紹介して参加者を激励しました。
県議会に挑戦する金沢はるみ市議の議席引き継ぎをめざす森ひろし氏、住民が安心して住み続けられる北区を掲げて二期目をめざす朝倉えつ子市議が訴えと決意を表明。
金沢はるみ氏は、「対話をすればするほどいま支持が広がります。とっても簡単です。〝安倍さんの政治をどう思われますか?〟と聞けば相手がどんどんしゃべってくれます。こんな政治を変えないといけないと共感が広がります。そこで〝共産党を応援してください〟と言うだけでオーケーです。県民に背を向ける井戸県政に県民の立場からはっきりとモノが言えるのは共産党だけです。対話と支持拡大をどんどん広げて三人(金沢・朝倉・森)を必ず勝たせてください」と訴えて大きな拍手に包まれました。
――松浦勝(北区日本共産党後援会)

淡路地区:選挙勝利と大きな党


日本共産党淡路地区委員会・同後援会は二日、新春のつどいを洲本市文化体育館で開催。八十人を超える人々が参加しました。
近藤あきふみ洲本市議の司会で始まり、最初に主催者を代表して岡田教夫党淡路地区委員長が挨拶し、「統一地方選挙と参議院選挙は日本の命運を分けるたたかい」であり、「選挙の中でこそ法則的な党活動を探求・発展させ、選挙に必ず勝つとともに、選挙を通じて強く大きな党をつくろう」と強調しました。
淡路労連からのメッセージが紹介され、来賓の淡路聴力障害者協会の橋詰一則事務局長は「差別のない社会、安心して暮らせる社会へ頑張っていただきたい」と連帯の挨拶をしました。片岡ただし洲本市議、かまづか聡淡路市議、えびす智彦南あわじ市議からは議会報告と参院選勝利への訴えが行われました。
金田峰生参議院兵庫選挙区候補は、安倍政権退場、立憲主義を取り戻す一年にしたいと述べ、そのカギは本気の野党共闘実現にあること、市民と野党が結束すれば安倍政権を打ち破れることを、沖縄の新基地建設反対のたたかいや、憲法改定をめぐるたたかいをあげて力説。また、消費税一〇%への大増税を中止し、社会保障を立て直す党の政策を訴え、希望ある政治をつくるため、日本共産党躍進をと訴えました。
さらに、EPA・TPPの発効、漁業法の改悪など農漁業つぶしを許さず、憲法どおりの政治を実現するため、参院比例での党躍進と兵庫選挙区では金田峰生を国会へ、統一地方選挙躍進を訴え、参加者に日本共産党への入党を呼びかけました。
女性後援会からは金田氏へ淡路島の特産品が手渡されました。
その後、近藤市議、えびす市議のギター演奏で「三百六十五日の紙飛行機」「沖縄を返せ」を参加者が一緒になって歌いました。

(兵庫民報2019年2月10日付)

『教職員の働き方を変えたい』学校・教育関係・地域に届け


日本共産党は、昨年十一月、提言「教職員をふやし、異常な長時間労働の規制を」を発表、カラーパンフ『教職員の働き方を変えたい』を作成し(PDF版も配布中)、いま学校・教育関係者、PTA、地域に届け対話が始まっています。
日本共産党兵庫県委員会は二月二日、、兵庫教職員組合(全教)に説明し、懇談しました。
小林明男党県労働部長が、パンフをもとに「教職員の長時間労働解決・定員増は命のかかった問題であり、子どもの教育条件としても切実。党が教員増の根拠を示し提案した。学校、地域で話し合いながら解決、実現に力をあわせよう」と説明しました。
参加者からは、パンフへの共感が語られ、「教員増は行政も必要性を感じている。このままでは生徒も教師も共倒れになる。教員の働き方、労働密度が濃すぎる。一日中トイレに行けない実態もわかって欲しい」「小学四年生まで少人数学級だが、兵庫県に独自施策がないため、学級定員が増える〝ブラック小学五年生問題〟がある。その解決を」「教育論の違いを超えた共同の探求を」など、生々しい実態や実現の切実さが語られました。
小林氏は、「今年は選挙の年、教員の定員増へ世論を広げ実現するチャンス。さらに共同でとりくみを広げましょう」と訴えました。
党県委員会は、このパンフの活用を呼びかけています。近く増刷されます。注文は党県・地区委員会に申し込んでください。

(兵庫民報2019年2月10日付)

日本共産党議員団提案の補聴器購入助成を求める意見書を採択:兵庫県議会

兵庫県議会十二月議会で、日本共産党議員団が提案した「加齢性難聴者の補聴器購入に対する公的補助制度の創設を求める意見書」が全会一致で採択されました。
きだ結県議の母が自身の母の補聴器を使っていたけれども、あわなくて困っていたことをきっかけに調査するなかで、補聴器をめぐり多くの人が困っている実態がわかりました。そこで、欧米で実施されている補助を日本でもと、きだ議員が提起し、議員団で検討。十二月議会に意見書案として提出したものです。

高負担のため低い普及率

八十代の人々の九割は補聴器が必要な聴力になっているといわれますが、日本では一般に、補聴器は片耳だけで三万~二十万円と高く、買うのをためらったり見送る人が多くなっています。
一方、欧米では補聴器購入に対する補助制度があり、難聴者の補聴器使用率はイギリス四二・四%、ドイツ三四・九%、フランス三四・一%、アメリカ三〇・二%となっており、一部の自治体を除いて補助制度がない日本は一三・五%と、半分以下です(日本補聴器工業会調べ)。
現在、障害者総合支援法にもとづいて、高度重度難聴者への補装具費支給制度による支給などはされているものの、その対象者はわずかであり、また対象者であっても九割は自費となります。
そうした状況のなか、欧米で実施されている補助を日本でもということで、今回の提案となりました。

他会派からも好評

兵庫県議会では、各会派提案の意見書は「各会派政務調査会長会」で議論されます。
この意見書については、他会派からも概ね好評で、「高齢の方々が補聴器を使うことが、生活の質を落とさず認知症予防にもなり、健康寿命も伸びる」などの意見が寄せられました。公明党会派からは、「低所得者への助成に絞るべき」との意見がだされましたが、議論するなかで、その意見は退けられ、原案をほぼ残す形での意見書として修文の上、本会議に提案され、可決。国会と政府に提出されました。

高齢者・障害者から歓迎の声

意見書採択について、各議員が議会報告などで報告すると、「補聴器は高すぎて、買えなかった。補助ができれば、すごくありがたい」「私も片耳にしかつけていなくて困っていた」「高齢者にとっては朗報です。実現すると良いですね。ありがとうございました」などどこでも歓迎の声が寄せられています。
また、西宮市視覚障害者福祉協会会長から「私たちは、耳からの情報を得ることが大きく、補聴器に頼らざるを得ない人が多い。団体としても補聴器への助成は、要望として掲げてきているので、県議会で意見書が採択されたことは、私たちの要望を一歩前進させるもので、ありがたい」といそみ恵子党政務調査会長へ直接電話がありました。
意見書が採択されたことで、この問題に対して、予想を超える要望や反応があることを実感しました。日本共産党県議団は、関係団体からの要望などもさらに聞き、議会質問や、住民運動をひろげ、加齢性難聴者の補聴器購入への公的補助創設めざし、さらに奮闘していきます。
―門屋史明(日本共産党兵庫県会議員団事務局長)

加齢性難聴者の補聴器購入に対する公的補助制度の創設を求める意見書

加齢性難聴は日常生活を不便にし、コミュニケーションを困難にするなど生活の質を落とす大きな原因になる。
また、最近では鬱や認知症の危険因子になることも指摘されている。加齢性難聴によりコミュニケーションが減り、会話することで脳に入ってくる情報が少なくなることが脳の機能の低下につながり、鬱や認知症につながるのではないかと考えられている。
日本の難聴者率は、欧米諸国と大差はないが、補聴器使用率は欧米諸国と比べて低く、日本での補聴器の普及が求められる。
しかし、日本において補聴器の価格は片耳当たり概ね三万円~二十万円であり、保険適用ではないため全額自費となる。身体障害者福祉法第四条に規定する身体障害者である高度・重度難聴の場合は、補装具費支給制度により一割負担、中等度以下の場合は購入後に医療費控除を受けられるものの、その対象者はわずかで、約九割は自費で購入していることから、特に低所得の高齢者に対する配慮が求められる。
欧米では、補聴器購入に対し公的補助制度があり、日本でも、一部の自治体で高齢者の補聴器購入に対し補助を行っている。
補聴器の更なる普及で高齢になっても生活の質を落とさず、心身とも健やかに過ごすことができ、認知症の予防、ひいては健康寿命の延伸、医療費の抑制にもつながると考える。
よって、国におかれては、加齢性難聴者の補聴器購入に対する公的補助制度を創設するよう強く要望する。
以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。

平成三十年十二月十四日

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
内閣官房長官  様
総務大臣
財務大臣
厚生労働大臣

兵庫県議会議長 松本隆弘

(兵庫民報2019年2月10日付)

借り上げ住宅入居者・転居者の健康問題など神戸市は話し合いを

借り上げ住宅協議会が要請

ひょうご震災復興借り上げ住宅協議会(安田秋成代表)はこのほど、借り上げ住宅の入居者や転居者の健康や生活問題などについて話し合う場を設けるよう神戸市に要請しました。
申し入れ書では、退去と損害賠償を求めて入居者を提訴した神戸市の行為を「断じて容認できない」とのべ、神戸市が裁判中を理由に、協議会との話し合いを拒否してきたことは「きわめて遺憾」と指摘しています。
裁判に直接かかわる問題以外にも、入居者の健康や生活実態、転居者の健康や生活実態とその悉皆調査、民間借り上げ住宅入居者の継続入居要件該当者への対応、「見まわり活動」などの課題があり、神戸市の担当部局からの説明が必要と指摘しています。

(兵庫民報2019年2月10日付)

福崎町長選挙不当捜査事件終結報告集会

報告する嶋田氏

二〇一五年十二月に行われた町長選挙不当捜査事件の終結報告集会が二月二日、福崎町文化センターで開催され、同町内外から百四十人の参加がありました。
最初に主催者を代表して「福崎町長選挙不当捜査をやめさせる会」呼びかけ人の嶋田正義前福崎町長が報告。「二〇一五年十二月の選挙期間中から始まった兵庫県警・福崎署による町内のほぼ全家庭を対象にした聞き込みと後援会役員等に任意出頭を求める異常で執拗な呼び出しが行われたが、町内外の多くの方のご支援のもとで一人の逮捕者もなく、法に反する事件としても立件されず時効を迎えられたことを喜びを持って報告できることを深く感謝します」「町長在任中、憲法を町政に活かす立場で取り組んできた。任期末にこのような選挙に関する警察による不当捜査・干渉が行われ、残念だったが、無事にこの日を迎えられ、後援会の活動に違法性がなかったことが明らかとなった」と述べました。
続いて、姫路総合法律事務所の園田洋輔弁護士、日本国民救援会兵庫県本部の濱嶋隆昌事務局長、後援会活動への干渉に対し警察に抗議した住民の報告がありました。
選挙干渉、選挙弾圧といえる不当捜査の実態があらためて明らかとなるとともに、これに対する抗議行動の積み重ねの日々が紹介されました。
会場内からも積極的な発言が相次ぎました。
最後に茶畑保夫元京都府参与から連帯の挨拶がありました。
日本共産党国会議員団兵庫事務所長の金田峰生氏、前衆議院議員の清水ただし氏からの連帯メッセージも紹介されました。
冊子『闘いの軌跡』がまとめられました。

―石野光市(福崎町議)

(兵庫民報2019年2月10日付)

3千万署名全県交流会議、迫力ある発言で高揚


兵庫革新懇と兵庫憲法共同センターは一月二十九日、「三千万署名運動で安倍改憲にとどめをさす全県交流会議」を高教組会館でひらき、十一団体から十六人、十の地域センターから十五人が参加しました。
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交流に先立ち、和田進神戸大学名誉教授が「二〇一九年―安倍政治とのたたかい」をテーマに講演しました。津川知久憲法共同センター代表が運動提起をしました。
当面の行動目標として、三千万署名で①地域・職場で共同を広げる②あらゆる要求と結びつけて取り組む③大量の対話こそが政治を変える力となることをあげ、野党共闘がまとまるのを待つのではなく、憲法を生かす政治の実現へ行動を最優先にしようと訴えました。
これを受け地域と団体から七人が発言しました。
*
☆尼崎医療生協――一月二十二日現在、目標二万四千に対し二万四千八百筆に到達した。過去の種々の署名運動では五千筆が最大だったが、今回この巨大な目標のため理事全員が「説明する力」をどうするか徹底学習、討議した。数万人の会員に三たび訴え、病院の内外で広く取り組み、毎日その推進状況を明らかにし、ファクスや電話でニュースを伝えた。①署名の性質の学習で理論武装を理事会や活動部が行い、②事業所や支部で「できることは何か」で一歩踏み出す、③高齢者の知恵と工夫も豊富に展開―という教訓は行動によってつくられた。
☆加古川市市民アクション野口――二〇一七年九月に立ち上げ千三百五十筆まで来たが、目標に届かず討議し直した。全町民によびかけたところ賛同者は五百三十五人となった。月二回の全戸訪問で毎回七十~八十筆集め、二千二百七十二筆となった。地域で五十人規模の集会もでき、加古川市議会への「憲法九条改憲発議をさせない請願」に取り組んでいる。
☆三木市九条の会――二つのセンターが共同し、月二回、車通勤の多い時間帯の道路沿いで三十~四十人の大規模なスダンディングを継続。すっかり定着し、徐行したり、窓から手を振るなど反応が大変大きくなってきた。
☆市民アクション尼崎――活動史は長く、あらゆる団体が結集するようになり、尼崎医療生協が署名の集約事務局を担当。五万五千筆まできている。昨年末、再度キックオフ集会を開催し停滞から切り替えた。武庫川九条の会・アクション東園田など三団体が目標達成、さらに立花市民アクションが迫っている。市内のJR・阪急・阪神の各駅頭でも旺盛に行っている。
☆垂水区センター――十団体が結集を強め、ターミナル定点宣伝は約二十人で継続。毎回六十筆が集まる。医療生協はローラー作戦。国民救援会支部・東垂水九条の会などが目標を達成し、新婦人支部も間もなく達成。「生かす会」「みなせん」の三者で「アベに断念させる」を合い言葉に街頭宣伝も行っている。
☆北区の会――「戦争法に反対する神戸市北区の会」を十四団体で結成。「憲法九条を壊すな!」の一点で一致する個人・団体が参加しやすいよう毎月、ピースアクション、ピースパレード、スタンディングを人出の多い場所で実施。ニュースを発行し、区内の人々の声を掲載している。「憲法生かす会」とも共同。介護保険料負担に反対する署名などと結びつけた行動も行っている。
☆三千万署名須磨センター――一周年で交流会を持った。憲法二十五条・十三条と要求を結びつけ、くらし全体を向上させる方向で創意を凝らす活動を交流し、互いに高めあっている。
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まとめで兵庫革新懇の宮田静則事務局長は、「全県での署名数は三十二万筆だが、五十~六十万人との対話で得た成果だと思われる。交流会の内容を広く伝え、各地域で多数が手をつなぎ幅広い共同・共闘を一層進めよう」と呼びかけました。
大詰め迎える近畿訴訟
公正判決求め傍聴と署名を
―ノーモアヒバクシャ近畿訴訟・傍聴記―
祝敎允
大阪地裁第二民事部七人、第七民事部四人の原告が闘っている「ノーモア・ヒバクシャ近畿訴訟」は、今年二月に入って、医師尋問、一部弁論終結・判決が続き大詰めを迎えます。
*
二月一日、第二民事部で郷地秀夫東神戸診療所所長の証人尋問が行われました。十三時三十分から三時間を超える証拠調べは、原告代理人の尋問から始まり、広島・長崎原爆の初期放射線と残留放射線、外部被爆と内部被爆などの詳しい証言と、内部被爆で体内に取り込まれた放射性物質は被曝から五十三年を経過した時点でも放射線を出し続けているとの論文を紹介、がんを発生させる放射性物質の危険性など、裁判官に「原爆症」問題の基本について理解を深めさせようと証言が行われました。
これに対し、国側は、郷地医師は、専門的な研究者か、論文を発表したかなどと尋問し、二千人以上の被爆者を診察してきた医者としての経験、研究を無視し、ひたすら学術的「素人」「門外漢」との印象操作に終始し、証言を否定しようとする尋問を行いました。また、原告が「原爆症」と主張する病状は、生活習慣や加齢によっても発症するなどと原爆放射線の影響を否定し過少評価する尋問を繰り返しましたが、原告代理人と郷地医師はこれらに毅然として反論し、長時間の法廷が終わりました。
この法廷に原発賠償京都訴訟の原告の方も傍聴し、原爆症訴訟と深く繋がっていることを知ったとの感想を述べていたのが印象的でした。
*
次回、二月二十日(水)には穐久英明医師の尋問が行われることになっています。傍聴者が法廷を埋め尽くし、国側の不当性を追及していくことが大切だと思いました。
また、支援ネットでは、裁判所に「被爆の実態を正しく反映した公正な裁判を求める」要請署名を提出しようと呼びかけました。

(兵庫民報2019年2月10日付)

大門みきし「『うそつき村』」

連載エッセイ36

わが国の首相の虚言体質が問題になっています。責任者がそうだから、霞が関(中央官庁)の役人たちも、平気でうそをつき、隠蔽、改竄、偽装までをやるようになってしまいました。
落語に『うそつき村』という噺があります。江戸向島の先にある『うそつき村』では、大人から子どもまで村人全員がうそつき。「おまえの父ちゃん、どこへ行った?」ときくと、「富士山が倒れそうなので、つっかい棒を立てに行った」と子どもがこたえる。「母ちゃんは?」ときくと、「近江の琵琶湖まで洗濯に行った」という始末。村中で毎日うそばかり言っているうち、なにがうそでなにが本当か誰もわからなくなってしまった。まるでいまの霞が関です。
ある精神科医がブログで、虚言癖のある人の共通点として、①自信がない、②努力ができない、③隠しごとがある、の三点をあげていました。わが国の首相のことかとおもいました。精神科医からのアドバイスとして、本人には、「できるだけ早く病院に行って正直に話す練習を始めたほうがいい」、周りのひとにたいしては、「そういうひとにはできるだけ近づかないほうがいい」とありました。首相の場合、むこうからあれこれ国民生活に近づいてくるので、やはり辞めてもらうしかありません。
ちなみに私が拙著『カジノミクス』を「発売と同時に売り切れます」と放言していたら、本当に売り切れ、増刷になったのは、「冗談から出たまこと」です。
(日本共産党参院議員)

(兵庫民報2019年2月10日付)

亀井洋示「戦後処理の不公正をたださなくては」


(兵庫民報2019年2月10日付)

みんぽう川柳〈一月〉「猪」

画 熊谷敏子

選者 島村美津子

特 選

うり坊よ戦なき世を継いでゆけ
 神戸市 松尾美恵子

【評】私が子どもの頃、猪が害獣だなどとは思いもよらなかった。
六甲山で出会ってもお互いに譲り合って通り過ぎて行ったことを思い出す。「イノシシに餌をやらないで」と張り紙をしている茶店のそばでビニール袋から弁当の残りを与えているのを見かけるようになった。
山に住めない猪はいつからか害獣に。
今回はいろんな猪に出合うことができ、中でも特選に選んだ揚句に思わず涙がこぼれました。

入 選

猪に追われた夢で年は明け
 神戸市 熊谷敏子

亥が絵から飛び出す年賀状
 神戸市 高馬士郎

猪も引く暴走の兵器買い
 神戸市 長沼幸正

うり坊も唖然呆然安倍暴走
 明石市 上杉種男

猪肉と濁酒売る徴用工の乳母いずこ
 明石市 門脇潤二郎

人住めぬ町にイノシシ群れをなす
 神戸市 塩谷凉子

獅子舞は猪がモデルと知りました
 明石市 山澤美智子

うり坊と呼ばれし頃がモテ期かな
 明石市 長井真理子

忘れない亥年に起きた大地震
 神戸市 梶山洋枝

スキー宿忘れられないボタン鍋
 明石市 川路政行

老いの脳題のイノシシ駆けめぐる
 明石市 生田律子

さあ選挙シシの如行く年が明け
 神戸市 川上俊智

我が干支と思えば何かにくめない
 明石市 豊田智恵子

安倍政権とらせちゃならぬ猪鹿蝶
 神戸市 長尾粛正


みんぽう川柳募集

▽二月の題は「夜明け」、締め切りは二月二十二日、三月の題は「花」、締め切りは三月二十二日▽毎月第四金曜日必着(水曜日には投函しないと届かないことがあります)▽応募は一人二句まで。葉書、メール、Fax(葉書大の枠を書き、その中にご記入を。切り揃えますので枠外には書かないでください)に作品二句と氏名・年齢・住所・電話番号を明記し、編集部まで。

(兵庫民報2019年2月10日付)

観感楽学

政府と企業が共同で原発輸出を進めています。そんな中、東日本大震災が発生し福島で原発事故がおこりました。原発を建設しようとしていた海外の発注元は安全対策を強化しようと設計を変更しました。その結果、建設費が高騰し、計画を断念せざるを得ない事態となっています。それ以外でも国民投票の結果、建設計画を凍結した国もあるそうです。福島の原発の惨状をみれば、当然の反応だと思います▼十数年前、私はソフト会社であるシステムの開発をしていました。それは原発で使うシステムだったので原発へよく行きました。そのときに聞いた話では、日本の原発は日本を代表する大手企業二社が中心になってすすめ、初めて日本で原発が建設されたころは社内でもトップクラスの優秀な人材を出しあい技術力の優秀さ競うような形で国内での建設受注にしのぎを削っていたそうです▼そういった優秀な技術者が集まりつくり上げた原発でしたが福島で事故を起こしました。その人たちが悪いとかではなく、今の技術では原発運用はまだ難しくもっと研究が必要だということだと思います。そんな技術を商業目的で海外に輸出することはやめるべきです。(ふ)


(兵庫民報2019年2月10日付)