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2019年12月1日日曜日

東日本大震災救援ツアーに参加して(上):現場を見て、聴くことの大切さを痛感

黒田みち(川西市議)


第九回となる「東日本大震災救援ツアー」(日本共産党兵庫県女性後援会などでつくる実行委員会主催)が、十一月十七日から十九日までの三日間行われました。
救援ツアーの日程が決まり募集が終わった後、台風19号が襲来。阿武隈川の決壊・氾濫による浸水被害が大きかった郡山市などへのツアーが可能なのかと案じていましたが、実行委員会の皆さんが地元と連絡・連携して浸水被害の現場見学と学習会を日程に加えました。また、漁業、原発事故被害いわき市民訴訟などを含め原発事故から八年七カ月の現状と課題についての学習会が行われました。
「実際に見て、お話を聴くことができてよかった。周りの人に伝え、自分にできることをやっていきたい」と参加された皆さん同様、私自身も感謝の気持ちで一杯です。

福島県郡山市 ――台風被災も

十七日、福島空港からバスで郡山センターへ直行しました。
台風19号により福島県内で三十一人が亡くなられています。その内六人の方が郡山市。日本共産党郡山・安達地区委員会の高橋よしはる委員長(郡山市議)から説明をうけました。▽十一月十五日現在、三百三十七人が避難所生活を余儀なくされている▽罹災証明は七千件ほどしか出ておらず被害の全容はまだまだ定かではない(ハザードマップからの推計では家屋被害二万一千三百件)▽度重なる浸水被害を受けており、浸水対策工事が途中の場所でも被害を受けている▽ハザードマップの浸水想定区域への対策の遅れなども指摘され、大丈夫と言われていた広大な中央工業団地が水没、復旧できるかと案じられている――などの現状や住民の苛立ちなどの声を聞きました。
高橋委員長は「自分たちも被災者。一体何ができるだろうかと悩みました。市民や県民に役に立つ日本共産党として、避難所へ出かけていき、被災者の声を聴くこと、手立てをすることに奔走しています」と声を詰まらせながら発言。「苦難あるところに日本共産党の真の役割がある」としながらも様々な葛藤があったことが想像できます。私たちにできる支援を続けなければと確信しました。
日本共産党国会議員団として台風・豪雨災害で申し入れ(十八日)を行う準備で忙しい中、岩渕友参議院議員が駆け付け、避難所の生活環境の整備、被災者の生活と生業を支える対応を求めていることや、私たちの訪問への連帯・感謝の挨拶がありました。
その後、水没した現場を視察。県議会議員選挙(十一月十日)後の多忙な中、神山えつこ議員も駆け付け、軒下まで浸かった事務所や水没した車両などを示しながら説明しました。
実行委員会を代表して大沢たつみ・実行委員長(元参議院議員)が、女性後援会救援バザーの売上金の一部を被災者支援金として神山県議に託し、激励と連帯の思いを伝えました。

原発事故から8年現状と課題を聴く

その後、宿泊先の「いわきスパリゾート」に到着。原発事故当時、病院理事長(百二十九床)・医師として従事、チェルノブイリなどの原発事故などのことにも取り組んでいた伊東達也さん(現原発問題住民運動全国連絡センター筆頭代表委員・原発事故被害いわき市民訴訟原告団長・全国革新懇代表世話人)の講演「福島原発事故から八年七カ月、被害の現状と課題」を聴きました。
伊東さんは、今年七月三十一日、東京電力取締役会が第二原発四基を廃炉にすることを決定したことについて「県内全十基廃炉」を強く求める県民の声が追い詰めた結果だが、「原発事故は取り返しのつかない事故。廃炉しかない。事故が起こる前にすべての原発を廃炉にしなければならない」と強調しました。
甲状腺がんと放射線被ばくとの因果関係については原因論争に終わらせず、県民に寄り添った検診と医療費無料化、事故当時十八歳未満だった県民が健康診断を生涯無料で対応できるような仕組み作り、対応の充実を求めていることなどを報告しました。
伊東さんは、人間の復興、くらしの復興が大切であること、被災者が、長年受けてきた苦しみ・葛藤、これら被害の実相をつかんでほしいと訴えました。(続く)

(兵庫民報2019年12月1日付)

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