いまこそチャンス、共同広げ、三千万署名に全力
憲法改悪ストップ!兵庫県共同センターは「〝安倍改憲〟にとどめを刺そう、この秋、情勢を切りひらく、団体・地域の拡大代表者会議」を十月十六日、高教組会館で開催。十一団体と十二の地域センター、二つの九条の会からの三十五人が参加しました。
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最初に和田進神戸大学名誉教授(兵庫県憲法会議代表幹事)が講演。和田教授は「改憲をめぐる現在の政治局面」をテーマに講演し、①「改憲案を国会に出す」ことを前面に掲げた異常な自民党総裁選と自民党内部の矛盾の激化②沖縄県知事選の圧倒的な県民勝利の意義③どの世論調査も支持率低下の第四次安倍改造〝お友達〟内閣④改憲への執念を燃やす自民党改憲推進本部の状況⑤憲法審査会へ提出する意図も与党内部ですら決まらない⑥憲法審査会は野党共同で入り口で阻止するたたかい―など詳しく情勢分析しました。
とくに、朝鮮半島情勢の劇的な展開により、恫喝・威嚇・対決の局面から一気に対話・交渉へ大転換していることが、安倍壊憲そのものを否定していると指摘。いま一服している三千万署名を大きく広げるチャンスがまさに来ていると強調しました。
和田氏への質問では、「自民党の内部矛盾はどこまで?」「北朝鮮の変化が信じられないと言う人への説明は?」「公明党が安倍案に同調しない本気度は?」などが出され丁寧な説明もありました。
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この情勢分析をもとに津川知久代表が運動提起を行いました。
①自民党は、臨時国会の憲法審査会で「安倍改憲を提示・説明させてくれ」としているがこれを許さないよう全力をあげよう②「自衛隊を書き込むだけ」の欺瞞を徹底的に批判しよう③朝鮮半島情勢で極東でおかしな外交をしているのは日本だけ、などを対話ポイントにし、地域・職場の様々な諸要求と結びつけ〝憲法を生かす道はこれだ〟という行動と訴えで三千万署名目標へ全力つくそう―と訴えました。
発言から
尼崎市=持参資料をもとに市内全域で広がる市民アクションの活動、もう一度運動を飛躍させるための手立てや学習会を準備。
三木市=共同センターと千人委員会のセンターが手をつないで毎月十九日行動は三十人規模で行い、北播磨六市町を毎日宣伝カーで巡回し三千万署名を継続。
芦屋市=九つの団体による戦争させない連絡会が九の日行動、西宮・芦屋市民アクションが学習会をつづけている。
西宮市=集約センターはできていないが、九条の会ネット、平民の会、市民アクションなどが交互に連帯して活動。
丹波市(文書報告)=目標一万七千に対し七千七百十四筆まで接近。三百筆集めた人が四人もいる。九の日行動は雨の日も欠かさず、コールしつつパレードをするスタイルで署名活動を広げている。また旧町ごとにある共産党支部が三千万署名を前面に出して対話を大きく広げている。
AALA=今日の提起された訴えるべき三つのポイントはぜひビラにしてほしい、朝鮮半島情勢をしっかりつかむため十一月七日に韓国の講師を呼んで学習会を行う。
安保破棄実委=沖縄支援に全力。平和四団体の沖縄募金には二百七十万円に達した。知事選後も現地に残り基地撤去行動に参加している。
革新懇=市民と野党の共同・共闘へいま大きく足を踏み出している。二十一日の「市民と野党の共同街頭宣伝」(一面参照)に向け、立憲民主、自由、新社、緑、国民民主、社民の県内事務所を訪問、胸襟を開いて話し合った。兵庫でも共同が大きく飛躍すると確信をもった。
新婦人=三千万署名は七万五千筆の目標に対し三万七百筆まで進んできた。署名の担い手を大きく増やすための憲法カフェを取り組んだが、効果は抜群、しっかり勉強した人の頑張りは県下各地で広がっている。西脇の支部からは、「道の駅で宣伝署名を続け、手作りの〝平和展〟には市民の方々が百二十人も来てくれてびっくり」などのニュースも届いた。
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まとめで津川代表は、「九月末で四次集約をしたが、今日の発言は〝安倍政権を倒したい〟という熱意にあふれていた。今こそ憲法に基づいた地域を市民や野党のみなさんと手をつないで作り上げるチャンス。沖縄のように地域から民主的政策も掲げてたたかうなら必ず国を変えられる。団体も地域組織も大きく運動と共同を広げよう」と締めくくりました。
―速水二郎
(兵庫民報2018年10月28日付)