神戸市は「都市空間向上計画」の考え方修正案を発表し、市民意見募集も始まりました(十月二日から十一月一日まで)。
今春に行われた市民意見募集では四百九件の意見が出され、そのうち「計画」に賛成の意見は、わずか十二件で、圧倒的多数は「計画」の撤回を求めるものでした。市民の意思がこれだけ明確にもかかわらず、久元喜造市長は、反対意見は「一定の政党や団体が非常に組織的な呼びかけをされている」など事実をゆがめる発言をしています。この市長の傲慢な姿勢そのままに、「修正案」は、市民に否定された「計画」をより一層鮮明にするものになっています。
鉄道駅から遠い地域をバッサリ切り捨て
「修正案」は、駅周辺(徒歩圏=約八百メートル~約千六百メートルの範囲)から離れた地域は「人口減少のリスクが大きい地域(居住誘導区域外)」として決めつけ、「人口を減らさない」対策を放棄し、駅周辺に転居を誘導しようとしています。これによって垂水区では人口の四割、西区は五割が、この地域になると想定されます。神戸市は「引き続き住み続けられる」地域といいますが、行政からリスクが高い地域と上から決めつければ、スーパーの撤退や、バス路線の減便など、住み続けるうえで悪影響をおよぼすことは明白です。
日本共産党神戸市議団は、どこに住んでいても、等しく「将来も心地よく健やかに住み続けられる」ための努力こそ行うべきだと批判しています。
駅周辺は高層ビル化で過密が深刻に
「修正案」では、駅周辺を「居住誘導区域」に設定し、六甲山南側の市街地を中心に人口を集中・誘導するものとなっています。東灘区、灘区、中央区などでは、学校・保育所、介護施設が不足。地価上昇で固定資産税や家賃も上がり住みづらくなっています。久元市長は、「人口増対策は駅前マンション開発だ」と再開発促進を狙っており、過密の弊害を解消するどころか、「適切な人口密度」への調整すらできる保証はありません。日本共産党神戸市議団は、十月の「市民意見募集」で、前回を大きく上回る市民からの意見を神戸市に集中し、「神戸市破壊計画」といえる「都市空間向上計画」を撤回させようと呼びかけ、行政区ごとの緊急報告会を開きます。
修正案にパブリックコメントを
市民意見の提出方法:11月1日締め切り住所・氏名と、都市空間向上計画に対する意見であることを記載し、以下の方法で提出してください。
(a)郵送・持参 〒650‐8570 神戸市役所2号館4階 住宅都市局計画部都市計画課あて(11月1日〈木〉の消印有効)
(b)ファックス 078‐322‐6095
(c)電子メール toshikukan@office.city.kobe.lg.jp
詳しくは神戸市のホームページをご覧ください。
日本共産党神戸市議団による緊急報告会
【全体報告会】10月10日(水)18時30分:神戸市勤労会館2階多目的ホール
【垂水区】
9日(火)18時30分:レバンテ多目的ホール
【北区】
①13日(土)10時:ひよどり台小学校多目的室
②13日(土)14時:すずらんホール多目的室
③20日(土)10時:有野台会館多目的室
【西区】
①20日(土)10時:岩岡連絡所2階
②20日(土)18時30分:西区民センター会議室1
③27日(土)14時:栄市営住宅集会室
(兵庫民報2018年10月7日付)