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2018年9月2日日曜日

暮らしより大型開発:兵庫県が「行財政運営方針(案)」提案

兵庫県議会で八月十七日、第四回行財政構造改革調査特別委員会が開かれ、十一年間の行財政構造改革の検証をふまえ、二〇一九年度以降の行財政運営の枠組みとして「兵庫県行財政運営方針(案)」、「行財政の運営に関する条例(仮称)」の制定(骨子)が提案されました。
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日本共産党兵庫県議団は、これまで十一年間行われてきた県行財政構造改革について、震災復興に名を借り、神戸空港や関西国際空港二期事業、阪神高速道路(北神戸線、神戸山手線、大阪湾岸道路、大阪池田線等)、淡路交流の翼港など大型開発を行ってきたことが、県財政を悪化させた震災関連債の大きな要因であり、そのしわ寄せを、福祉・医療、教育、県民サービス、県職員の切り捨てで県民に押し付けるものだとして批判してきました。
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今回の「兵庫県行財政運営方針(案)」は、それまでの県「行革」が掲げた財政目標を達成しましたが、なお震災関連県債の返済、新たに発行した財源対策債などの償還をすすめ、適切な財政運営をすすめる必要があるとして、二〇一九年度から十年間の方針として提案されたものです。
しかし、その内容は、従来の大型開発事業をさらに推進し、新たな借金をつくる一方、社会保障や県民サービスをすすめる県職員の枠を財政的に制限し、「選択と集中」の徹底として、公共施設の統廃合、県営住宅の統廃合による戸数削減、病院や警察の統廃合、水道事業の広域化などで県民サービスの新たな切り捨てをすすめるものとなっています。

県民サービスさらなる削減

職員削減

運営方針(案)は、財政運営の目標として、経常収支比率の中の人件費を現状の三六%から、三〇%にまで抑えるとしています。
職員数は、この間の「行革」で削減率全国一位、人口や面積による適正な配置数に対する職員数が全国で二番目に少なく、土木事務所や福祉事務所、農業改良普及センターも削減され、十分な県民サービスを担い得ない状況になっています。今回の運営方針では、阪神南県民センターと阪神北県民局の統合が検討の対象になっています。
今回の人件費の削減は、子どもの数が減り、教員定数が減ることを見越しているといいますが、この間の「行革」で減らしてきた職員の増員や、他府県と比べても遅れている三十五人学級の拡充などを考えても、人件費枠ありきの在り方が問われます。

県営住宅削減

県営住宅事業については、これまでの行革プランで提起された管理戸数の適正化として、二〇二五年までに、四万八千戸(二〇〇七年度には五万五千五十戸あったもの)にする方針を改めて確認し、推進することとしています。格差と貧困が広がる中、健康で文化的な最低限度の生活を保障するためにも、低廉な住宅供給の充実が求められていることに逆行した方針です。

病院再編医療圏広域化

病院については、「地域医療構想」「保健医療計画」などにもとづき、病床機能の役割分担を明確にして、公立病院等との再編・ネットワーク化を推進するとしています。それにともない限られた医療資源を有効に活用させるとして、中播磨圏域と西播磨圏域を、阪神南圏域と阪神北圏域を、それぞれ統合し、「播磨姫路圏域」、「阪神圏域」として、広域化させるという方針がうちだされていますが、本来は、それぞれの圏域で完結できる医療体制の充実が求められます。

水道広域化

水道事業については、「県内水道事業体との広域連携等の取り組みを推進する」とあります。今年七月の西日本豪雨災害では中国自動車道の法面崩壊に伴い、県営水道の広域送水管が水平に押し出され破断するという災害事故が発生しました。バックアップ管路の活用や、市の自己水源活用、節水呼びかけなどで断水という事態は危機一髪避けることができましたが、水道事業の広域化は、こうした災害時のリスクも広範囲に及びます。

大型開発には何ら制限なし

高速道路

一方、この間の借金をつくってきた「高速道六基幹軸」としてすすめてきた高速道路整備は、広大な土地の北海道に次いで全国で二番目の総延長距離になっていますが、今回の運営方針(案)の中では、「ひょうご基幹道路ネットワーク整備基本計画」を策定し、「基幹道路八連携軸」等として新たに百十五キロメートル延長し、総延長距離九百十八キロメートルの高速道路整備をすすめようとしています。

県庁建て替えと元町北部再整備

また、この間、耐震化を理由に県庁舎の建て替えと、それにともなう元町北部再整備計画を打ち出すなど、新たな借金を積み増ししかねない事業計画も浮上しています。今回の運営方針(案)は、こうした大型開発を何ら制限するものではありません。
今回の運営方針(案)は、県民生活にかかわる部分の経費のフレームを決め、その枠内に抑えようとするものですが、これでは「住民の福祉の向上」をすすめる行政本来の役割を発揮しえません。

国の抑制策を前提に

知事は、震災関連県債、財源対策債の償還とあわせ、国が「骨太方針2018」で財政健全化目標を五年先送りにし、地方一般財源総額が二〇二一年度まで抑制される方針だと述べていますが、国の地方財政抑制方針を前提に、県財政の運営を行うのではなく、県民サービス向上に向け、国の財政措置を抜本的に求める必要があります。
社会保障関係費等は、国が示す自然増分や消費税増税による充実分の上乗せなどから、現状の二五%から二九%程度をめどにすると示されていますが、とくに社会保障関係費は、国が示す自然増分がそもそも抑制されており、しかも医療分野で、この間、県単独助成を削ってきたことなどをふまえ、さらに充実させることが求められます。

新たな「行革」ストップを!

9月議会で論戦

県当局は、「『行革』はおわった。これからは、財政運営方針なんだ」と強調しています。しかし中身を見てみると、従来通りの大型開発は進めながら、新たな県民サービスの切り捨てをすすめようとしている新たな『行革』方策と言わざるを得ません。
日本共産党兵庫県議団は、県が示す「二〇一九年度以降の行財政運営の枠組み」をさらに分析・検討し、県民要求実現・サービス充実の立場で、行財政構造改革特別委員会、九月議会での論戦をすすめていきます。

(兵庫民報2018年9月2日付)

山下よしき「翁長さんの遺志を継いで」

連載エッセイ8

故・翁長雄志沖縄県知事の告別式に党を代表して参列(八月十三日)。「沖縄に新たな米軍基地はつくらせない」と命が燃え尽きるまでたたかい抜かれた翁長さんに敬意と感謝を捧げました。
翁長さんはよく「沖縄県民が自ら提供した米軍基地は一つもない」と訴えていました。沖縄戦の最中、上陸した米軍が住民を収容所に囲い込み強制接収した土地につくったのが沖縄の米軍基地です。戦後も「銃剣とブルドーザー」で民家や畑を押しつぶし基地が拡張されました。その一つが普天間飛行場です。〝返してやるから代わりの土地を差し出せ〟というのは「強盗の論理だ」と翁長さんは怒りを込めて告発していました。
よく知られるように、翁長さんは元自民党沖縄県連幹事長です。のちに県民を裏切り、辺野古埋め立てを「承認」した仲井真前知事が、知事に当選したときの選対本部長は翁長さんでした。裏切りは許せないと翁長さんは自ら知事候補となり前知事に圧勝します。日本共産党も加わる「オール沖縄」のたたかいの勝利でした。
直後、翁長さんが党本部を訪ねてくれました。歓迎の拍手に包まれた翁長さんの言葉は忘れられません。
「これからは保守は革新に敬意を表し、革新は保守に敬意を表し、これからの沖縄のあるべき姿をめざして、心を一つにやっていきたい」
まさに共闘の真髄です。ご遺志を受け継ぎ、直面する沖縄県知事選勝利、来る参院選での市民と野党の共闘勝利のために全力を尽くします。
(日本共産党参院議員・党副委員長)

(兵庫民報2018年9月2日付)

全国からの応援を被災自治体へ

日本共産党国会議員団兵庫事務所長 金田峰生

全国の皆さんから日本共産党に託された義援金を届けるため、党県災害・復興対策委員会事務局長として、八月二十日から三日かけて、県内十二市町をまわりました。
義援金はどの自治体でも深い感謝と共に受け止めてもらえました。ご支援にあらためて感謝申し上げます。
首長をはじめ、担当者からは、「住民の命と財産を守るために、治山治水へ優先的に予算を充てて欲しい」との切実な要望が出されました。
年間予算が十億円を切る町で、三億七千万円にのぼる被害は、多少の国の補助があってもキツイだろうことは、想像に難くありません。
大きな被害があった宍粟市へは災害から三度目の訪問で、「土砂崩れですぐ隣の家が全壊。自宅は納屋が潰れただけで助かったけれど、いつ裏山が崩れるか不安で帰れない」というご家族の訴えも、直接お聞きしました。
また、「流出した土砂を、廃校した小学校に仮置きしているが、せめてカバーをかけて欲しい」との地元の要望もお聞きし、市長に伝えたところ、搬出が始まったと連絡がありました。
二十四日は台風二十号への対応で職員の皆さんも大変なのではないかと思いながら伺いましたが、兵庫北西部はそんなに雨も降らなかったとのことでした。
しかし、農作物への影響が懸念され、被害の全容がわかるのは、もう少し先のようです。
被災状況が新たな様相をみせています。防災へ向けての抜本対策、被災者救援・支援のための法改正を含む対応が必要だと実感しました。九月に予定している対政府要請行動で、しっかり取り上げようと考えています。
(参議院兵庫選挙区予定候補)

(兵庫民報2018年9月2日付)

北神地域で金沢市議と金田氏かこみ集い



「北神地域を考える会」を日本共産党の支部が八月二十二日、神戸市北区の北神区民センターで開催。党国会議員団兵庫事務所長で参院兵庫選挙区予定候補の金田峰生氏と金沢はるみ神戸市議を囲み、市政、農業、地域医療などについて語り合いました。
金沢市議は、七月の台風被害では、私道の土砂撤去を公費で行うことになったなどの前進点を紹介するともに、六甲砂防の計画が六割程度しか達成できていないなど、今後のさらなる取り組みが必要だと語りました。
また、市の「都市空間向上計画」について審議会委員からも批判がでていることを紹介し、どこに住んでいても住民サービスが受けられるようにしなければならないと強調しました。
また、済生会兵庫県病院については、三田市の審議会が三田市民病院の民営化・近隣病院との統合による増床で一致していることに対し、神戸市当局として統合反対の声をあげさせる必要があると報告しました。
金田氏は、この間の災害被災地の実情や日本共産党の取り組みを語り、「災害時こそ、日本国憲法の立場で人権を守り、被災者を支援しなけばならない。それができる政府をみなさんといっしょにつくりたい」と決意を表明しました。
参加者からは、大規模な太陽光発電所建設への不安や、農村部の人口減少の悩みなどについて発言があり、金沢、金田両氏もいっしょになって考えました。

(兵庫民報2018年9月2日付)

レッド・パージ被害者・大橋豊さん特別抗告

「日本国憲法で判断してもらいたい」


レッド・パージに対する国家賠償を求めている大橋豊さん(88)が、大阪高裁の再審請求棄却(七月三十日)に対し、八月三日付で最高裁へ特別抗告を行いました。
大橋さんは、大阪高裁判決(二〇一二年)が「レッド・パージが日本政府の主導によってなされたなどの事情がある場合に限り、控訴人らの主張には理由がある」としていながら、日本政府が主導したと認定できるかどうかの判断を遺脱(漏れ落とし)していたとして、この点の判断を再度、大阪高裁再審手続きで求めていました。
大阪高裁はこれに対し、「判断の遺脱はない」などとして請求を棄却しました。
大橋さんは、特別抗告の理由として、
①大阪高裁原決定(二〇一二年)は、レッド・パージの作為義務(被害者救済など積極的な作為をする義務)を狭くとらえすぎていると指摘。
レッド・パージは、解雇・免職だけでなく、再就職の大きな障害となり、生活困窮をもたらし、生存権も侵害。憲法十九条(思想・良心の自由)、二十一条(集会・結社・表現の自由)、十四条(法の下の平等)、二十七条(勤労の権利)、二十五条(生存権)で保障されている権利を侵害する重大な人権侵害であるから、作為行為はGHQと日本政府との間に相互補充利用関係があれば認められるべきで、これを否定している点で原判決は憲法違反である。
相互補充利用関係については十分に認められるだけの基礎的事実がある。
それゆえ、原判決の基礎に明白かつ重大な瑕疵(あやまり)があるので再審は認められるべきだ。
②日弁連はじめ各地の弁護士会からレッド・パージ被害者の名誉回復や補償等の救済措置を求める勧告を受け続けているにもかかわらず、今日にいたるまでなお被害回復措置を講じていないことは憲法違反だとして、埼玉弁護士会が三月、政府に対し「警告書」を提出している。
―をあげ、再審を求めています。
大橋さんは、記者会見で、当時の閣議決定が共産主義者の「排除」をうたっていたと指摘し、社会的抹殺ともいえるレッド・パージ後の苦難をかたり、「日本国憲法で判断してもらいたい。たたかい続ける」と決意を表明しました。

(兵庫民報2018年9月2日付)

『レッド・パージ50年(増補版)――忘れてはならない歴史の教訓』を読んで

不屈のたたかいに学び、奮闘する決意新た

日本共産党兵庫県委員会委員長 松田隆彦


この本の初版はレッド・パージ五十周年を前に一九九九年十月に発刊され、今回増補版として、巻末に二〇一〇年九月から兵庫民報に掲載された「生きている間に名誉回復を」から、五氏の手記を新たに追加して発刊されました。
このレッド・パージの体験記を寄稿された方々の中では、今も、元気に名誉回復の闘い、地域の住民運動などで奮闘されている方々もおられますが、残念ながら多くの方々が「生きている間に…」の願いかなわずお亡くなりになっています。私たち社会変革のたたかいを引き継ぐものたちに、自らの苦しい体験にもとづく貴重な歴史の証言を残していただいたことに心からの感謝を捧げます。
初版発行から十年後の二〇〇九年、大橋さん、川崎さん、安原さんが「生きているうちに名誉回復を」と、レッド・パージにおける政府の積極的な関与を理由として直接国の責任を問うた国家賠償請求訴訟を神戸地方裁判所に提訴しました。最高裁はレッド・パージを「GHQの指示によるもので超憲法的」とする一方、被害救済は「国会の裁量に委ねられている」としました。しかし、この過程で、日本政府自身がGHQの示唆のもとに能動的にレッド・パージを進めたこと、最高裁長官までレッド・パージを推進する立場に立って全国の裁判所を指揮していたことなどの事実が解明されてきました。
また今、安倍政権の戦争法強行、九条改憲の策動に反対するたたかいの中から、長らく続いた「日本共産党を除く壁」が崩壊し、市民と野党の共闘が生まれ、その中で日本共産党が大きな役割を果たし、国民の中で力強く前進しています。
このたたかいの前進の根底には、レッド・パージの苦難を乗り越え、長年にわたって各分野で平和と民主主義、生活向上のたたかいをになってこられたパージ犠牲者のみなさんの不屈のたたかいがありました。
本書を手に取り、理不尽な人権侵害の下でたたかってこられた諸先輩の皆さんのご苦労に思いをはせ、その不屈のたたかいに学び、レッド・パージ被害者の名誉回復のためにたたかうとともに、安倍政権打倒、野党連合政府実現に向けて奮闘する決意を新たにしました。
A5版256ページ並製、本体1000円、兵庫県レッド・パージ反対懇談会(☎078‐371‐5789)発行。党県委員会(☎078‐577‐6255)も扱っています。

(兵庫民報2018年9月2日付)

民青県委員会が無償化・給付奨学金拡充を文科省と国会に要請

大学院進学、結婚…夢を壊す高学費

民青同盟兵庫県委員会が高等教育の無償化と給付奨学金制度の拡充を求めて、文部科学省と国会議員への要請行動に取り組みました。

春から取り組んだアンケートをもとに

今年の春から県内の大学でアンケートに取り組み、六十二人分の学費奨学金の実態が寄せられました。アンケートの集計結果では、奨学金を「利用していない」という学生の理由の中で「将来の返済が心配だから」という理由で利用しなかった学生が二四%いることや、そのもとで奨学金を利用できないために「食費を削る」「食事の回数を減らす」「一人暮らしを諦めた」など学生生活の中での深刻な実態が浮き彫りになりました。

文科省へ6項目を要請


文部科学省要請では「国公立・私立ともに、先進諸国と比べても高すぎる学費を下げること」「奨学金は給付型を基本とし、選定基準の見直しをはじめ、必要とするすべての学生が利用できるようにすること」「奨学金継続手続きを簡素化すること。アルバイト料の使い方等プライベートに立ち入るような質問はしないこと」「給付奨学金の給付額を、学費相当額、物価上昇に見合った額に増額すること」「貸与奨学金をただちに無利子にすること」「実情に応じて、奨学金返済減免や猶予期間を期限なく延長するなど、返還困難者のためのセーフティネットをつくること」の六つの項目を要請しました。
文科省からは「二〇二〇年度から学費減免と給付奨学金の大幅拡充を予定している」「返還困難にあたっては猶予制度や減額制度を利用してほしい」などの回答がありました。

学生たちが実情を直接訴え

その上で、参加した学生からは――
「有利子奨学金を借りていて、三百八十万円借りても実際の返済は五百万円になる。現在お付き合いしている人がいるが、結婚を考えた時に、五百万円の借金を持っている人として見られるし、実際に子どもは何人にしたいなどの話になったときにけんかになったりする。奨学金が人生のいたるところでブレーキとして出てくるので、無利子にして欲しい」
「バイトを二つ掛け持ちしている。テスト期間も本当は勉強したいが、生活費を稼がないといけないのでバイトに入らざるをえない。家庭も貧困なので、学費を分納しているが、それでもお金が足りなくなって、自分のバイト代の半分以上を出さないといけなくなり、お昼ご飯を食べるお金がなくなった」
「大学院に進学したいと思っているが、教授からも『お金がかかるだけで、非常勤で働けたとしても塾講師よりも賃金が安い。やめておいた方がいい』と言われた。お金の心配で大学院に進むことができない。学生の夢を壊さないでください」
―などの深刻な実態や声が出されました。
また、奨学金の「継続願い」について、「アルバイト代の収入や家庭の収入がいくらか」「支出はどんなことにどれだけ使っているか」などプライベートに立ち入って質問する項目があるという実態も紹介されました。

金田・宮本・山下氏が力添え

金田峰生兵庫県国会議員事務所長は「まだ『受益者負担』『救貧策』という考え方から脱却していないのか。学ぶのは権利であり、個々の能力を開拓してそれがいろんな形で社会の発展に寄与するもののはず。文科省は二〇二〇年から学費減免措置や給付奨学金の拡充というが、まだ二年先。今本当に苦しんでいるという学生がいるので、もっとスピード感を持ってやって欲しい」と訴えました。
宮本岳志衆議院議員は「有利子奨学金というのは財政投融資でやっているが、リニア新幹線にかけた財政投融資は三十年後まで返済を待ってくれている。一方学生にはすぐに返済せよというのはおかしいのではないか」と矛盾を指摘しました。
山下よしき副委員長・参議院議員は要請に同席した後、学生たちを激励し、「政治の貧困だなと感じた。こんな状況に若者を追い込んで、これで日本の未来はあるんだろうかと。世界から見ても異常な事態が放置されて、それが細かく手当しているだけになってしまっている。根本的には若者が学ぶということは人類社会の進歩と発展のために学んでくれているのであって、その経費は社会で負担するというのが世界の流れ。こうした立場に文科省が立たないといけない。政治家の一人として、政治を変えないといけないと改めて思った」と決意を語りました。
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国会議員要請へは、日本共産党の吉良よし子参議院議員、市田忠義参議院議員などの議員を訪問し、実態を訴えました。また、立憲民主党の桜井周衆議院議員の部屋も訪問。秘書が対応し、学生の実態を伝えると「今日は本当に桜井本人が聞けたらよかった。必ず本人に伝える」と答えました。
―上園隆(民青県委員長)

(兵庫民報2018年9月2日付)

翁長さんの遺志継ぎ知事選勝利を:安保破棄実委「23行動」


安保破棄兵庫県実行委員会は八月二十三日、JR元町駅南側で、定時・定点での23行動を行いました。台風二十号の接近で開催が危ぶまれましたがじっとしていても汗がにじみ出る暑さの中での行動になりました。
「信念を貫いて辺野古新基地建設反対に命を懸けてたたかい続けた遺志を受け継ごう」「急逝された翁長知事の志を引き継ぎ九月三十日投票の知事選挙に勝利しよう」「安倍政権の憲法九条改悪は許さない」と参加者それぞれが心をこめ訴え、辺野古新基地建設を許さない国会請願署名への協力を呼びかけました。
通りすがりの人が署名板を掲げている人のところへ自ら歩み寄って署名に応ずる姿があちこちで同時に見られました。
「もういい加減に決着をつけなくては」という中年の男性や、「暑い中ごくろうさまです。安倍さんはいいかげんにしてほしいですね」と親子で署名した女性など、公約実現に命を懸けた翁長知事の急逝が人々に影響を与えていることが実感された行動になりました。
―後藤浩(同実行委員会事務局長)

(兵庫民報2018年9月2日付)

第23回あまがさき平和のための戦争展を終えて

実行委員会事務局長 松岡宗治

子どもたちに読み聞かせで戦争を伝える

阪神・淡路大震災の翌年から取り組まれた「戦争展」、二十三回目となった今年は初代実行委員長・藤本護さんも来られて、写真などを見ながらこれまでの戦争展を振り返っていただくこともできました。
戦後七十三年の今年も、テレビなどではまだ戦後が終わっていない方々の様々な苦しみや悲しみが上映され、その映像と戦争展の展示物の数々がだぶって見えてきました。
とりわけ「お国のため」と称して外地への戦争に駆り出され、挙げ句の果てに餓死した人々。また満蒙開拓団が引き揚げの際に軍幹部からの指令により、「接待」と称して娘たちがソ連や中国兵に「治安維持」のため性接待を強要され、置き去りにされたこと。そして妊娠して帰国した際には強制的に中絶手術され、周囲からは冷たい目で見られ生きづらい生活を強いられてきた人々が多数おられたこと。しかしながら今、「なかったことにできない」と最近その生々しい被害の実相を語りはじめられたこと、など戦争の実相が迫ってくるものがたくさんありました。


今年はとりわけ憲法問題をメインにすえ、「自民党改憲草案に対する各界のコメント」や「今九条があぶない」、「共謀罪とは」「国民投票とは」などの展示を中心に、「中国残留孤児から戦争と平和を考える」「戦場での携帯物」「国威発揚の写真」、そして「教科書から消されていく慰安婦問題」などなど多岐にわたる展示がされました。
映画「OKINAWA 1965」では、報道写真家・嬉野京子さんが偶然、六歳の子どもが米軍にひき殺された写真を撮るところから始まり、沖縄県民の矛盾とたたかう歴史が克明に描かれていました。観られた方の感想にも「当時の沖縄がよくわかった。改めて怒りがこみ上げてきた」(七十代男性)と書かれ、今も変わっていないことが浮き彫りになりました。
会場では寄せ書き「追悼翁長雄志知事 辺野古新基地建設反対! 沖縄の心をわが心に」にたくさんの方々の思いが書き込まれ、知事選挙をたたかうオール沖縄陣営に贈ります。
参加者は三日間で四百名余りでした。「他のところに比べて資料の数も多くよかった」との感想があり、また来年も取り組もうと構想を練りはじめています。

(兵庫民報2018年9月2日付)

『VIVA!公務員』:神戸映画サークル協議会9月例会

イタリア式リストラ撃退法


『VIVA!公務員』は本国でイタリア映画史上最大のヒット作となったコメディ映画です。
子どもの頃からの夢を実現して公務員になったケッコが主人公。親と同居で生活費はかからず悠々自適の毎日でしたが、政府の方針で人員削減の対象に。地方への転勤か退職金の増額かの選択で次々と自主退職していく同僚をよそに、僻地に飛ばされ閑職に追いやられ、人の嫌がる仕事を押し付けられても、あくまで「安定して優遇されている」公務員の立場を手放しません。このマザコン男ケッコをあの手この手で辞職させようとするのはリストラ担当、やり手の女性部長シローニ。彼女とケッコとの攻防戦に、北極圏で出会った観測所の研究員ヴァレリアとの恋を交えてお話は進みます。
地方自治法改革という社会政策の変更を背景に、ケッコと住民の賄賂をめぐるやりとりやお世話になった政治家との関係、イタリア人と北欧人の国民性の違い、左遷される先々の土地の様子、バックで流れるイタリアンポップスなどイタリア事情が満載で織り込まれています。
大雨、猛暑に続いて台風が東から西にやってくるなど異常な夏。たまった疲れを笑い流して実りの秋に備えましょう。

映画『Viva! 公務員』

9月21日(金)①11時30分②14時30分③19時、22日(土)①11時30分②14時30分③18時、神戸アートビレッジセンター KAVCホール/ジェンナーロ・ヌンツィアンテ 監督作品、2015年/イタリア/86分/一般当日:1,700円(前売:1,300円)、シニア・障がい者・大学生以下:1,300円/☎078-371-8550、URL http://kobe-eisa.com/

(兵庫民報2018年9月2日付)

劇団俳優座『八月に乾杯!』:神戸演劇鑑賞会9月例会


作者・アルブーゾフ(一九〇八~一九八六年)はソ連を代表する作家です。かつて、『イルクーツク物語』(六〇年・八九年)、『私のかわいそうなマラート』(六六年)等の例会で会員の心を揺さぶり、大きな感動を与えた。生きることの素晴らしさ。〝人生とは〟を大げさに語るのではなく、登場人物たちの会話の中で静かに語られた。この感動は、今でも語り継がれている。『八月に乾杯!』は、原題を「古風なコメディ」と言い、男性と女性のみの、ふたり芝居です。これまでに、沢山のコンビで演じられてきた。例えば、杉村春子・尾上松緑、越路吹雪・米倉斎加年等が演じ好評を博している。
今回は、小笠原良知・岩崎加根子の俳優座の大御所のコンビで、二〇〇二年以来の再演になる。
一九六八年、ソ連・ラトヴィアの首都リガの保養所。六十歳前のリーダが入所してくる。八日目。リーダの規律を守らない行動に、他の患者たちから苦情がでた。そこで、医長のロジオン(六十五歳)はリーダに注意を促そうと彼女を呼びだした。午前十時の約束だが、やって来たのは午後一時過ぎ。やがて、リーダとロジオンのちぐはぐな会話。やがて、偶然が重なり、ふたりは、おのおのの過去を語る親しさになる…。
戦争の重い傷を背負って生きて来た男と、人生が頬笑まなかった女の人生。共に重い過去を乗り越えたふたりの出会いに〝乾杯〟。
―小谷博子

劇団俳優座公演『八月に乾杯!』

①9月24日(月・振休)16時、②9月25日(火)18時30分、③9月26日(水)13時30分/新神戸オリエンタル劇場★いつもと違う会場です/作:アルブーゾフ、訳・演出:袋正、出演:小笠原良知、岩崎加根子/会員制(入会時に入会金1,000円と月会費2カ月前納)、月会費3,500円(大学生2,000円、中高生1,000円)/☎078‐222‐8651、Fax078‐222‐8653

(兵庫民報2018年9月2日付)

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