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2018年6月3日日曜日

志位演説会(5/26・神戸文化ホール)は超満員

安倍政権退場と参院選・統一地方選勝利へ比例で躍進の大波起こそう


日本共産党兵庫県委員会は五月二十六日、神戸文化大ホールで演説会を開き、志位和夫委員長が、来年の参院選と統一地方選で日本共産党の連続躍進を勝ち取り、安倍自公政権に退場の審判を下そうと訴え、参院兵庫選挙区へ立候補予定の金田峰生兵庫国政委員長が必勝の決意を表明、ねりき恵子県議団長が地方議員選挙予定候補を代表して、県・市・町議会での日本共産党の値打ちと必勝への決意を述べました。

志位和夫委員長

金田峰生氏

阪本直さん

地方議員予定候補(中央は、ねりき恵子県議団長)

また、安保法制に反対するママと有志の会@尼崎の阪本直さんが連帯の挨拶をし、日本共産党副委員長の山下よしき参院議員、中川智子宝塚市長、岩見武三市川町長がメッセージを寄せました。
定員二千人の大ホールは二階まで満席となり、あふれた参加者は二つの階のロビーのモニターで聞きました。会場に入れなかった人もありました。

ロビーで聞く人々
*
志位委員長は、疑惑・不祥事にまみれ末期状態の安倍政権の現状と、この間の市民と野党の共同のたたかいの発展、憲法九条改憲阻止のたたかい、朝鮮半島情勢など内外の課題で日本共産党が果たしてきた役割を生き生きと語りました。
*
演説の最後で志位氏は、来年の参院選・統一地方選では、活動の前面に参院選を据え、比例代表選挙で全国八百五十万票・一五%以上、兵庫四十六万票・一七%以上を獲得し、躍進の大波をつくり、それと一体に統一地方選挙を取り組み連続躍進を勝ち取る決意を表明しました。

(兵庫民報2018年6月3日付)

「比例46万票・17%」兵庫県党の得票目標の意味


志位委員長は、参議院選挙での兵庫県党の得票目標の意味について三点をあげました。(大要、文責編集部)

①日本共産党綱領実現に道を開く目標

日本共産党は、来年の参院選は自民、公明とその補完勢力(維新など)を少数に追い込むことを目標に掲げており、約四十議席減らすためには、三十二の一人区すべてで野党統一候補を立て勝利する。残りの十議席は共産党が大部分を引き受けよう、その目標が全国八百五十万票・一五%。これをやり切れば、比例代表で山下よしきさんはじめ七議席以上を得、選挙区も現職三議席を守り、兵庫でも増やせる。
衆参でねじれをつくり、さらに解散総選挙に追い込み、総選挙でも勝利し、野党連合政権をめざそう。

②金田峰生さんの選挙区必勝の土台

兵庫選挙区は定数三。自民、公明、維新に独占させる訳にはいかない。必ず勝利するには二五%の得票が必要。兵庫で比例四十六万票・一七%の躍進の大波の上に金田さんの魅力を載せて国会に送り出すのが勝利の方程式です。
九八年参院選では比例四十万、選挙区五十八万票を獲得、大沢たつみさんが定数二で勝利した。この時は孤立無援だったがいまは野党共闘の中で選挙をたたかう条件がある。比例でも選挙区の金田さんでも、二つの勝利を必ず勝ち取ろう。

③統一地方選挙での躍進の土台

兵庫県議選の目標は、現有五議席を絶対確保し、議案提案権をもつ八議席以上をめざすこと。
これを成し遂げるには県議三人区で勝ち上がらなくては勝てない。九九年の統一地方選では十四議席を獲得、それを超すぐらいのことをやろう。
政令市でも市町でも、全県的に比例躍進の大波つくりだし、その流れの上に統一地方選挙候補者のすばらしい実績を載せて躍進を勝ち取る。これも選挙の方程式です。
*
こういう結果を出そうとしたら直前になってがんばろうというのでは間に合わない。今年が勝負。日本共産党が力をつけないと勝てない。党員を増やし、「赤旗」読者を増やしましょう。

(兵庫民報2018年6月3日付)

志位演説会:初参加者2割、業界団体代表も


演説会には、業界団体代表や、「志位委員長に献本したい」と自著を持参した男性、「政治に興味があったので参加しました」という大学生の姿もありました。
参加者から寄せられたアンケートでは、回答者の二割が、演説会参加は「はじめて」でした。
ロビーの入党相談コーナーに六十歳代男性が「入党したい」と相談を寄せ、三十歳代男性が〝今月スタートさせた事業が軌道に乗ったとき入党します〟とアンケートに回答を寄せました。
寄せられたアンケート回答は約二百通。「大変感動」「勇気をもらいました」「展望が見えました」「安保の時のファイトが再燃しました」「野党と市民の共闘の要としてがんばっている姿に共感します」「力強い話に激励された。政治をより良くしていくために自分にできることはやっていきたい」「さあ四十六万、一七%やねえ」などの感想が寄せられました。

(兵庫民報2018年6月3日付)

日本共産党但馬地区委員会

青年の集い今後も継続的に

日本共産党但馬地区委員会は「くらしと政治」をテーマに青年の集いを五月二十七日、豊岡市内で開きました。
参加者から、仕事や暮らしについて感じている不安や悩んでいることなど、自己紹介とともに気軽に出し合い、参院兵庫選挙区予定候補の金田峰生さんが答えるという双方向の形で行おうと企画しました。当日は十人の参加でしたが、今回の企画に向けた宣伝を通して、あらためて青年とのつながりが見えてきました。
集いで村岡峰男但馬地区委員長は、「青年層を対象にした初めての企画であり、今後も継続して何回もしたい。社会を担うのは青年。安倍政権のひどい政治のもとで生き辛さを感じる青年がいることは知っているが、実際に私がつながっている青年は果たしてどういったことを感じているのかなど知りたかった」と青年の集いに対する思いを語りました。
但馬地区委員会は、今後も青年に対する取り組みを継続していきます。

(兵庫民報2018年6月3日付)

BBQで志位演説語り合う

日本共産党東灘・灘・中央地区委員会と民青同盟県委員会


五月二十六日、志位和夫委員長を迎え神戸文化ホールで開かれた演説会の後、日本共産党東灘・灘・中央地区青年学生部と日本民主青年同盟兵庫県委員会の共催で青年の集いを開催しました。青年の集いでは、BBQをしながら志位委員長の演説の感想や、自己紹介などで盛り上がりました。地域支部からの協力や、党神戸市議団から二人の参加もあり十七名の参加。
感想交流では、二〇一五年に安保法制に反対をするために親と国会前に行き、その時に志位さんの演説を初めて聞いたという大学生(18)は「来年の共産党の躍進はできそうだと思う。共産党の人が言っていることが一番正しい。経済面でもアベノミクスが崩壊していることが、今日はっきり分かった」と話します。
また、「赤旗」日曜版読者で折り込まれたチラシをみて演説会とBBQに参加した労働者(27)は、「会場に来るまでどのくらいの人がいるのかと思っていたが、沢山の人がいて入れなかった。ロビーの小さなテレビで演説を聞いたが、志位さんの顔はもっと大きく見たかった。共産党からやる気を感じた演説会だった」と話します。
味口としゆき・西ただす両神戸市議は参加した青年・学生に日本共産党への入党、民青同盟への加盟を呼びかけました。その日の入党・加盟にはなりませんでしたが、党綱領や未来社会論を真剣に語り合いました。
党東灘・灘・中央地区委員会では青年の集いを今後も継続していくことを決め、党を知ってもらう中で参加した青年と双方向で語り合う集いを企画しています。

(兵庫民報2018年6月3日付)

須磨区女性後援会で大門みきし参院議員が講演

明るく元気な後援会活動が選挙で大きな力に


須磨区日本共産党女性後援会は、二〇一八年度「学習会と総会」を五月二十七日、新長田ピフレホールで開催。五十人が参加して大門みきし参院議員のお話に引き込まれました。
大門議員は、「神戸は学生時代を過ごした思い出のある街です」と自己紹介して、森友・加計疑惑、公文書改竄・隠蔽をはじめとする問題の〝根っこ〟がどこにあるか解き明かしました。
安倍政権は日本会議に支えられ何がなんでも憲法を変えようとやっきになっていること。政治の右傾化が戦争法を成立させ、教育に介入するなど、さまざまな問題を引き起こし、政治の私物化など、今までになかったことが起きていること。これらが恐怖政治に発展していくおそれがあること――などを指摘。しかし、国民と世論が安倍政権を追い詰めていると強調しました。
最後に大門議員は、明るく元気な後援会活動が選挙で大きな力になるとして、各地の後援会の取り組みを具体的に紹介して、楽しい学習会になりました。
国会議員の話を初めて目の前で聞いたという参加者も「眠くならず。集中して聞けた。よかった」と話していました。
総会では二〇一七年の活動報告、二〇一八年の活動方針、来年の参議院選挙・統一地方選挙を元気に頑張ることを確認しました。「選挙学校」など基本的な学習会を取り組みたいという意見も出ました。
山本じゅんじ神戸市議からの市政報告もありました。
―関和枝(同後援会事務局長)

(兵庫民報2018年6月3日付)

『神戸市都市空間向上計画計画』完全撤回へ一大運動を

この間の運動の大きな成果を確信に

日本共産党神戸市会議員団


巨大開発推進・地域切り捨ての『計画』

神戸市は、今年二月、『神戸市都市空間向上計画~次世代に継ぐ持続可能なまちづくり~基本的な考え方(案)』(以下、『計画』)を発表しました。
これは〝どこでも安心して住み続けられる〟まちづくりを放棄するものです。大企業のもうけを最優先に、駅前や都心部の巨大開発を後押しする一方、駅から遠い郊外のニュータウンは切り捨てます。
日本共産党神戸市議団は、『計画』発表後、議会論戦はもちろんですが、地域・草の根の運動を広げるため、緊急に市会報告ビラ(写真)を全戸配布し、学習会を各行政区で開くなど、『計画』の危険性と打開の方向を示し、神戸市の「意見募集(パブリックコメント)」への参加をよびかけました。

住民のおどろき、運動の広がり

市会報告ビラや学習会は大きな反響を呼びました。
須磨区や北区、西区などのニュータウン地域にお住まいの方からは、「高齢化、人口減少で問題をかかえる地域を神戸市は切り捨てるのか?」と切実な声があがりました。市街地・都心部にお住まいの方からも、「地価が上がれば、家賃が上がります。このままでは中央区に住み続けられません」と悲鳴の声が寄せられました。
こうした声は、神戸市当局や議会与党会派にも多数寄せられました。
神戸の「意見募集」には、わずか一カ月で四百九件の意見が寄せられました。市の担当者も「この種の意見募集では例がない」と語るほど、運動が広がりました。

運動が当初案を撤回に追い込んだ

その四百九件の意見のうち賛成はわずか十二件。
そのため神戸市は「施策の方向性、スケジュールなどを見直した『基本的な考え方 修正案』(以下『修正案』)を公表し、意見募集を実施する」と発表しました。神戸市が、当初案を修正して「意見募集」を再度行うというのは前例のないことであり、この間の運動の大きな成果です。
同時に、神戸市は「(反対意見は)誤解によるものであり、『修正案』は丁寧で分かりやすい表現にする」としており、『計画』当初の基本路線に固執しています。
しかし市民は「誤解」をしているわけではなく、この『計画』の反市民的本質を感じたからこそ反対意見を表明したのではないでしょうか。

たたかいは第二ラウンドへ

『修正案』の発表は六月十八日で、意見募集は七月の予定です。
日本共産党神戸市議団は、神戸市の「わかりやすい表現」という偽装に隠された『計画』の反市民的本質を引き続き議会論戦と地域での大学習運動で市民の前に明らかにしていきます。
『計画』完全撤回へ、みなさまのご協力をお願い致します。
(計画の問題点は次号以降で連載します)

(兵庫民報2018年6月3日付)

川西市の中学校給食自校方式で早期実施を

県下ほとんどの自治体が中学校給食を実施、実施計画を進めるなか、川西市は迷走続きで遅れています。私たちは、中学校給食を早期に実現しようと「実現する会」を八年前に結成し、これまでニュース・ビラの発行、給食試食会、学習会やシンポジウムなどに取り組み、自校方式の給食を求める署名を昨年までに六千四百筆提出しました。
市は、有識者や学校関係者、保護者などを募り検討委員会を設置し、在校生とその保護者からアンケートも実施した上で、「自校方式を基本」とする推進基本方針を策定しました。そして、二〇一六年にはモデル校の基本設計に二百四十万円の予算をつけたにもかかわらず凍結し、突如「センター化」にかじを切りました。昨年は「センター実施の調査」に五百五十万円も費やし、報告もないまま「PFI実現可能性調査」と新たに五百万円も計上しました。

教育委員会と懇談する「会」の人々(右端が筆者)

実現する会では、最初の調査結果の公表を求め五月二十三日に市と懇談しました。そこで、調査結果を聞くと、二つの大きな問題があり、一つ目は設置面積が不足しており複数階の建屋が必要で、二つ目は費用が十五年の運用費を含め七十五億円必要になると言いだしました。検討委員会で最初に調査した額は、自校方式の建設・設備費が約二十億円、運営費が年間二億円で十五年での三十億円の合計五十億円でした。
市は、早期・いっせい実施のためと言いますが、市のやり方に問題があって遅れており、いっせい実施を求める声はほとんど聞こえません。それよりも自校式の給食を求める声が圧倒的多数です。
実現する会では、六月議会で調査結果の公表と市民の声をよく聞き説明責任を果たすこと、そして中学校給食の早期実現を求める請願書を提出します。一日も早く、川西市の子どもたちに給食を実現するため引き続き全力で取り組みます。
―吉岡健次(川西の中学校給食を実現する会)

(兵庫民報2018年6月3日付)

地域公共交通を考える懇談会:日本共産党洲本市議団


日本共産党洲本市議団は、地域公共交通を考える懇談会を五月二十七日に開催しました。
三月に行われた市議会議員選挙で、市内各地域の住民から「公共交通がなく通院や買い物が不便」「路線バスやコミバスが走っているけれど改善してほしい」などの声が議員団に寄せられていました。
市民の移動手段としての公共交通を充実することは、住み慣れた地域で安心して暮らせるまちづくりに欠かせません。そうした市民の願いを実現するため、市民の意見を聞く機会をと実施しました。
淡路島内三市の公共交通の実情を紹介し、参加者と公共交通やコミバスについて意見交流を行いました。
昨年四月から運行を始めた地域のコミバスを利用している市民からは、「運賃が高い、現金払いでなくチケットにならないか、学割がない」などの改善要望が出されました。
参加者からは、こうした具体的な要望とともに、淡路島全域の交通問題も検討していく必要性が話され、洲本市民が抱えている公共交通の課題だけでなく、島民全体の移動手段にどう取り組むかも課題となりました。
党議員団は、高齢者の移動手段確保や通学の足確保など、今後地域ごとの課題を明らかにしながら住民要望の実現に取り組んでいこうと計画しています。
―間森和生(洲本市議)

(兵庫民報2018年6月3日付)

淡路革新懇結成:県下19番目の地域革新懇


淡路革新懇の結成総会を五月二十日、洲本市の中央公民館で開きました。
淡路での革新懇結成は数年前から議論されて来ましたが、「戦争法反対や憲法九条守れの活動など様々な活動がある。そのうえに革新懇が必要なのか。どうせ同じ人が活動するのだから金太郎あめではないか」などの議論が続き、結成にまでなかなかすすみませんでした。
しかし革新懇の全国交流会に参加したり、全国革新懇ニュースの読者が徐々に増えるなかで、共闘組織と政治的な統一戦線を目指す革新懇運動との違いの理解が活動家の間ですすみ、今回の結成に至りました。
結成総会では、兵庫県革新懇事務局次長の田付宣雄氏が、全国革新懇と県下の革新懇の三十七年におよぶ活動の歴史をふまえ、「戦争法」反対闘争など急速に進んだ「市民と野党の共闘」の前進、そのなかでの革新懇の存在意義と果たしてきた役割などを解説しました。
当初の運動のなかであった「共産党だけでは狭くなる」論や「屋上屋」論、「金太郎あめ」論を克服しながら前進してきたことを紹介し、淡路における革新懇結成の意義を強調しました。
討論では十六人が発言。「革新懇の重要性がようやく分かった、かりに国民連合政府が実現しても国民の下からの支えがなければすぐ潰される」「革新懇はその確かな基盤の力になるのではないか、地域での野党共闘を支える運動が大事である。それが革新懇だと思う」「淡路島の住民の生活は農業はもとより年々苦しくなって来ている。TPPで個人農業の展望はない」「交通問題も深刻である」「島民に展望をあたえる政策を提起するのも革新懇の課題ではないか。淡路らしい革新懇をつくろう」などの意見が次つぎ出されました。
総会では事務局準備会から会則と十二人の世話人(案)が提案され確認。事務局長に高田良信(筆者)が選ばれました。
―高田良信(淡路革新懇事務局長)
講演会:日米軍事同盟の新段階と変貌する自衛隊
6月30日(土)13時30分、兵庫県民会館9階けんみんホール/講師:纐纈厚(明治大学特任教授、山口大学名誉教授・元副学長)/資料代1,000円/主催:兵庫革新懇☎&Fax078‐351‐2610

(兵庫民報2018年6月3日付)

兵庫革新懇が全県事務局長会議:安保条約破棄の合意広げ多数派に

兵庫革新懇は五月二十六日、全県地域・職場革新懇事務局長会議を開き、先に行われた全国革新懇第三十八回総会の内容と当面する県下の革新懇の活動について議論、意思統一しました。
この会議には、一週間前の二十日に、県下十九番目の地域革新懇として結成されたばかりの淡路革新懇の高田良信事務局長はじめ十一革新懇からの参加がありました。
最初に県革新懇として報告と提案を行った宮田静則事務局長(筆者)は、第三十八回全国総会で、①三千万署名の達成、当面する新潟知事選挙、秋の沖縄知事選挙に全国の力を結集勝利し、民主主義と政治を取り戻す、②「市民と野党の共闘」の前進、③統一戦線運動の推進力・革新懇運動の飛躍を起こす―ことについて活発に議論され意思統一されたと報告。当面する県下の取り組みでは三千万署名の達成、県革新懇主催の6・30講演会、夏期一泊研修ツアーへの協力を呼びかけました。
討論では、「三千万署名で宗教者など新たなところへ広げている」「革新懇が地域の推進センターとなって集約しニュース発行もしている」などの経験が報告され、安倍退陣まで取り組もうと意思統一しました。
革新懇運動では、全国総会で新たに提起された「三つの力と二つの任務」について、特に「安保条約廃棄の合意を広げ、多数派」にしていくことを革新懇独自の活動として追求することについて意見が交わされ、その活動の新たな一歩として、六月三十日の纐纈厚教授の講演会と夏の一泊研修ツアー(岩国基地見学)を成功させることを確認しました。
―宮田静則(兵庫革新懇事務局長)

(兵庫民報2018年6月3日付)

ゴンチャロフ・前田さんの「労災認定を支援する会」発足:

――二度と過労死が起こらないように


神戸を代表するお菓子メーカーゴンチャロフで働いていた前田颯人(20)さんのパワハラ過労自死の労災認定と解決を求める集会が五月二十四日、神戸市内で開かれました。
最初にゴンチャロフ労組の竹村務委員長が経過を報告しました。
長時間労働とパワハラで颯人さんが約二年前に自死、お母さんが組合を頼ってこられ一緒に弁護士を探して労災を申請したこと、毎週日曜六甲道で宣伝署名や知り合いに訴え、労災認定を求める署名は一万五千三百二十一筆、百八十六団体分を集め提出したことを紹介。その一方で、会社は長時間労働もパワハラも認めないと告発。二度と不幸な自死者を生まない職場に変えたいと取り組むなか、青年二人が組合に加入したことも報告。その青年組合員二人も決意を語りました。(4月8日付記事もご参考に
八木和也弁護士は、颯人さんが就職して約一年でライン長を務めるなど優れた労働者だったこと、職場中に響く罵声などのパワハラの実態や、百時間を越える労働時間もタイムカードで示し、労災申請は認められる可能性は高いが、会社はいずれも認めず謝罪をしていないと報告し、裁判も含め今後のたたかいが必要と説明しました。
母の前田和美さんは、「二十歳まで大事に育てた息子を会社に殺され、絶対に許せない。会社幹部は『自分の子どもだったら辞めさせる』などと無責任なことをいい反省はない。会社の実態を社会に知っていただき、二度と過労死が起こらないよう頑張りたい」と涙ながらに表明しました。
*
最後に、「労災認定を支援する会」を発足させ、名称も労災認定以後にふさわしいものに変え、大きな会にすることを事務局が提案し、承認されました。
「会」の年会費は個人千円・団体五千円。連絡先は、働く者のいのちと健康をまもる兵庫センター☎078・611・8638です。

(兵庫民報2018年6月3日付)

労災、パワハラなくすために:金田峰生氏ら労働局と意見交換


日本共産党の小林明男兵庫県委員会労働部長と金田峰生国会議員団兵庫事務所長は五月二十三日、重大労災事故をなくすための情報・意見交換を兵庫労働局と行いました。
意見交換は具体的な事例に基づいて行いました。
金田・小林両氏は、新名神工事現場事故に関わっては、工期との関係で現場労働者からの聞き取り調査を行うよう提案。
神鋼での墜落死亡事故に関わっては、「リスクアセスメント」の実態について情報交換し、更に取り組みを強めるべきだとの認識で一致しましたので、徹底調査を求めました。
また、事業者側が労災を個人責任に矮小化する傾向にあることを指摘。労働局側と、労働者保護の原則を再確認しました。
パワハラについては法による取り締まり対象とはなりませんが、労働局担当官から、「可能な限り相談にのるので、ぜひ連絡していただきたい」との要請がありました。
金田氏は、「〝セクハラ罪という罪はない〟と閣議決定するような内閣のもとで、セクハラ、パワハラを許さない社会をつくるのは私達政治家の責任でもあると思います」と応じるとともに、「役割を果たせる労働局の人員確保も大切であり、特に兵庫では増員を求めたい」との考えも伝えました。

(兵庫民報2018年6月3日付)

「いま世界の構造を変え得る」:兵庫県AALAで田中靖宏氏が講演


兵庫県AALAは、五月二十七日、第三十七回定期総会&講演会を開催しました。
「市民のたたかいと世界の構造変化」と題した講演会では田中靖宏氏(日本AALA代表理事)が講演しました。
田中氏は、AALAでの国際活動や、「しんぶん赤旗」記者としてメキシコやロンドンなどに駐在した経験もふまえ、世界の運動と変化をリアルに紹介しました。
田中氏は、この二十年の世界の変化をどうとらえるかと問い、▽一九九八年のベネズエラでの新自由主義からの転換を求めたチャベス革命に端を発し、チリなどのラテンアメリカに波及、そして、二〇一〇年十二月のチュニジアのジャスミン革命から始まるアラブの春につながったこと▽新自由主義、緊縮政策に反対していくスペインやギリシャなどヨーロッパでの市民の新たなうねりが起きたこと▽アメリカでも、二〇一一年に「ウォール街を占拠せよ」との運動が起こり、バーニー・サンダース氏がアメリカ大統領予備選で大旋風を起こしたこと―などを紹介しました。
さらに田中氏は、朝鮮情勢について、朝鮮戦争は北朝鮮の南進によるものだったが、その後の休戦協定に違反したのはアメリカ、韓国であり、北朝鮮の主張にはある程度、根拠もあると指摘。いまの流れの背景には、「(二〇一六年の)ろうそく革命から生まれた」と自認する文在寅大統領の決意や努力が大きいとしました。文在寅大統領は、大統領就任時から南北融和を追求し、この間の米朝会談実現に向けても努力していることを紹介。そのなかで、朝鮮半島の非核化という課題がクローズアップされているとしました。
田中氏は、朝鮮半島の変化も、単に南と北、アメリカと北朝鮮ということではなく、戦争や軍事化を推進する勢力とのたたかいでもあり、世界でも新自由主義、緊縮主義との対立の中で市民運動が大きく発展してきていることをあげ、「いま、世界の構造を大きく変え得る情勢だ」と強調しました。
*
講演に先立って開かれた定期総会では、二〇一八年度の方針と体制が採択され、理事長に白石勉氏、事務局長に井村弘子氏が選出されました。

(兵庫民報2018年6月3日付)

俳句:新俳句人連盟兵庫支部

いっぽんの夕菅に生還の父
 その子

ちぐはぐな親子の会話莢豌豆
 由美子

薫風やゆきちゃん候補立派です
 好子

憲法の日なじんだ靴の方がよい
 明

雑草忌反戦に生きた桑畑
 淳一

朝立ちの人の輪満ち来夏帽子
 俊子

アメフトも〝日本会議〟の息遣い
 山明

告白の選手の目許花十字
 邦子

(兵庫民報2018年6月3日付)

ひなたぽっころりん〈620〉


(兵庫民報2018年6月3日付)

山下よしき「命も健康もこれでは守れない」

連載エッセイ5

国民が求める「働き方改革」とはなにか。繰り返される「過労死」をなくし、増え続ける「非正規雇用」を規制し、だれもが「八時間働けば普通に暮らせる社会」をつくることではないでしょうか。
政府法案の、「残業時間の上限」月百時間は、過労死水準を超える「過労死合法化」です。「高度プロフェッショナル制度」はその上限さえかかりません。年百四日さえ休めば、二十四時間労働を四十八日間連続させても違法にならない「過労死促進法」です。
政府は、企業に「健康管理時間」を把握させ、一定時間を超えれば医師に面談させて健康を守ると説明します。そこで、わが党の高橋議員が「健康管理時間の把握をさせても、上限時間の義務付けがないから長時間労働を是正できない」と追及。加藤厚労相は「(残業相当分が)百時間を超えれば医師が面談する」というだけで、長時間労働に歯止めがないことを否定できませんでした。
さらに、加藤厚労相は、国民民主党の山井議員の質問に、医師の面談後も残業を続けさせ月二百時間にのぼっても、「違法性は問えない」と認めました。これでは健康を守ることはできません。
高プロを法案から削除する。残業の上限は月四十五時間・年三百六十時間という大臣告示を法制化し、例外なく守らせる。連続十一時間の休息時間を確保する――これが過労死の遺族が求めていることです。この声にどうすれば応えられるか、真剣に議論することこそ国会の使命です。
(党副委員長・参議院議員)

(兵庫民報2018年6月3日付)

観感楽学

先ごろ、安倍首相がロシアを訪問しプーチン大統領と会談した。訪問するたびに日ロ平和条約とか「領土」返還交渉をうんぬんするが、今回も具体的進展はない▼その時、世界が注目していたのは「米朝会談」。トランプ大統領が、突然、「米朝会談の中止」を発表して、世界中のトップニュースになっていた。朝鮮半島非核化の機運が高まっていただけに、中止の報道は衝撃的だった▼間髪をいれず動いたのは韓国の文在寅大統領。ただちにトランプ大統領に電話を掛け、北朝鮮の金委員長と会談し、「米朝会談」中止回避に向け奔走した▼思い起こしてみると、米朝は、今年初めまで相互にののしり合い、一触即発の危機すらはらんでいた。ところが韓国の文大統領は二月の平昌オリンピックを契機に、アメリカに働きかけながら、一方で北朝鮮との会話を通じて友好関係を築き、四月には板門店で金委員長と歴史的な握手を交わすなど、一気に信頼関係を回復させた。同じ民族同士とは言え、積年の対立関係を和らげ、相互の信頼関係を修復させた力量には敬服する。会話を否定し「圧力強化」しか語れぬ安倍首相は、文大統領から外交とは何か真剣に学ぶべきだ。(D)


(兵庫民報2018年6月3日付)