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2018年12月16日日曜日

原発なくす兵庫の会学習講座第1回:地震・火山・地殻変動の根源を知る


原発なくす兵庫の会(原発をなくし自然エネルギーを推進する兵庫の会)は、原発や自然エネ問題の恒常的学習講座に取り組んでいます。
第一回は『列島分断フォッサマグナとは、地震・火山・地殻変動の根源⁈』をテーマに十二月六日、兵商連会館で開きました。
四国電力伊方原子力発電所三号機について広島高裁は今年九月、再稼働を容認しました。今回の学習講座では、高裁決定が、「(阿蘇カルデラの破局的噴火)を国民大多数が問題にしていない。発生の可能性が相応の根拠が示されない限り、原発の安全性に欠けるところはないとするのが我が国の社会通念」だと理由付けしていることが、とんでもないことだと明らかにしました。
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速水氏

今回は、電力兵庫の会の速水二郎氏が、藤岡換太郞著『フォッサマグナ』(講談社)などをもとに解説しました。
速水氏は、日本列島が、ユーラシア大陸から一年に三十五センチメートルのスピードで離れてできたものであり、その過程で東日本と西日本は別々に動き、今も両方が押し合い、その押し合いの場所がフォッサマグナ(中部地方から関東地方にかけての地帯。西端は糸魚川―静岡構造線)であること、この日本最大の活断層の深さは六千メートル以上ありること、さらに、伊豆・小笠原弧が今でも一年間に九・五センチメートルずつ北上し伊豆半島・富士箱根火山を押し上げる動きとなっていることなどを紹介。
「フォッサマグナ地域にはいくつもの活火山があり、いつ何が起きてもおかしくない場所」「日本には二〇一八年現在百十一の活火山があり、その一割がフォッサマグナに集中している」「太平洋・北米・フィリピン・ユーラシアという四枚のプレートがひしめく日本列島」「二〇一一年の東日本大震災の直後フォッサマグナ周辺でも震度六の地震発生」などなど、千二百万年前にできた糸魚川―静岡構造線が、関東から九州・四国を縦断する中央構造線とともに、今も最大の脅威であることに参加は驚きの表情をみせていました。
速水氏は、世界の活火山の一割が日本にあり、地震発生も世界の一割という現実はもっと知らされる必要があると指摘。
フォッサマグナの存在も明治時代はじめに東京帝国大学地質学教室初代教授のハインリッヒ・エドムント・ナウマン(ドイツ人)が指摘したものの、「プレートテクトニクス理論」は一九六〇年代後半で新しい考え方であり、前述のような列島の動きはいまようやく書物などで一般に紹介されるようになりました。
しかし、原発推進者たちは「知らなかった」で済まそうとしても、裁判官が知らないようでは、無責任過ぎると速水氏は批判しました。
さらに速水氏は、大飯・高浜・美浜原発がある若狭湾について、神戸大学海洋探査センター長の巽好幸教授の研究も紹介。「越前海岸―鈴鹿山脈は断層で、若狭湾が沈み続け、高低差が広がると地層のズレでさらに断層が発達する危険な場所」(十一月六日付「毎日」)であり、大飯・高浜など再稼働した原発は直ちに停止・廃炉する必要があると述べました。
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参加者は八団体から十八名で、岡崎史典事務局長の司会のもと質問などでさらに理解を深めました。今回の資料は同会に連絡すれば入手可能です。
また『原発なくす全国連絡会』発行のリーフレット『市民と野党の共同を広げ、原発ゼロ基本法案を実現しよう』の内容も紹介され、大きく活用することが呼びかけられました。
次回(二〇一九年二月七日)以降のテーマについての希望もいくつか出されました。

(兵庫民報2018年12月16日)

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