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2018年11月25日日曜日

観感楽学

三十年来の友人の体調すぐれずと聞いていたので、東京での集会後に福島県・喜多方市へ足を伸ばした。喜多方といえばラーメンだが、会津若松市の「北方」に位置し土蔵が立ちならぶ街としても有名なのだそうだ▼が、駅の売店で求めた地元紙にはびっくり。「維新再考」という連載がありその副題が「戊辰戦争百五十年企画」。リード文は「約一カ月の籠城戦のすえ、苦渋の降伏に至る経過を追い、会津編を締めくくる」となっている。本文に会津松平家第十四代当主も登場し「孝明天皇から絶大な信頼を得ていた自分(松平容保)が賊軍となるとはじくじたる思いだったろう」と述べ、記者が「朝敵」「賊軍」の汚名をそそぎ人々に希望を与えたのが降伏から六十年後の秩父宮と容保の孫との婚姻だったと続ける。「福島は自由民権運動が活発だったのにそんな歴史にはまったく触れない」と友人は憤慨していた▼「明治百五十年」に対し福島・会津では「戊辰戦争百五十年」。いまさら薩長軍対奥羽越列藩同盟の再現ではないだろうに。「腰が痛いけど、明日の地元での学習会には出るつもり」と語る友。テーマは「喜多方の民権運動」。そこに希望あり。(T)

(兵庫民報2018年11月25日付)

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