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2018年8月26日日曜日

市議選迫る川西市で日本共産党演説会


日本共産党演説会が八月十八日、川西市文化会館で開かれました。
十月十四日告示・二十一日投票の川西市議選に向け、黒田みち市議、北野のり子市議と新人の吉岡けんじ氏の三人の予定候補が紹介され、市立川西病院の存続、中学校給食実現などの課題について市民とともに地域で運動をひろげるなどそれぞれの活動をかたり、市民の声を市政に届ける日本共産党の三議席を必ずと訴えました。
金田峰生参院兵庫選挙区予定候補は、終戦の日にちなんでポツダム宣言にふれ、民主主義を踏みにじり人権と個人の尊厳を傷つける発言を繰り返す安倍自公政権を厳しく批判し、命がけで平和と民主主義を掲げつづけた日本共産党の姿を強調。来年の参議院選挙での日本共産党の躍進と兵庫選挙区での勝利への決意を表明しました。
大門みきし参院議員は、安倍政権が改憲をめざす右翼勢力「日本会議」に支えられているため、政治の右傾化と森友・加計問題をはじめ国政の私物化が必然となっていると解明。豪雨災害対応をさしおいて強行したカジノ法も改憲へ維新勢力を取り込むため。カジノの被害は近畿一円に及ぶことも指摘。川西市議選勝利で安倍政治NOの審判を下そうと呼びかけました。

(兵庫民報2018年8月26日付)

新潟の経験に学ぶ:西宮芦屋市民アクション


安倍九条改憲NO!西宮芦屋市民アクションは、講師に新潟国際情報大学教授で市民連合@新潟共同代表の佐々木寛さんを迎え、「新潟の経験から学ぶ―市民と野党の共闘―」と題する講演会を八月十日、西宮市民会館で開きました。
佐々木さんは、二〇一六年の参院選・知事選、二〇一七年総選挙で中心的役割を果した経験を踏まえ、「『新潟の奇跡』と言われるが、野党統一ができればどこでも勝てる」と強調。そのためには「市民から『とにかく自民党の政治は許せない。野党は統一候補を出してくれ』としっかり要望することが大事」「政治家の好き嫌いではなく、政策協定を守ってくれる人という考え方が重要」と述べ、同時に、「選挙は定期試験。選挙の時だけ頑張ってもダメ」「新しい政治をつくった時のために、新しい社会を準備しておくことも重要」と報告しました。
さらに、知事選についも、「保守の方も共感できる争点を考えること」「新しい知事が誕生してもすぐ変わる訳ではない。議会や県庁の役人はそのまま。そこをよく考えて対応すること」と指摘。相手側の選挙戦のやり方も変わっている中で、それに対応した工夫・対応の必要性も強調しました。
講演に先立って、翁長雄志沖縄県知事の遺志を継ぐ思いを込めて黙禱し、「憲法の歌」を作詞者の関本英恵さんの指導で皆で歌い、風呂本武敏元神戸大学教授が主催者挨拶をしました。
講演後には、同アクション事務局が、地域訪問や街頭署名などの「全国統一署名」の飛躍にむけて行動提起をしました。
講演会には、幅広い団体から八十五人の方が参加し、活発な質疑も行われました。参加者から「パワフルで前向きなお話に励まされました」「共同の運動に勇気とやる気が出ました」などの感想が多く寄せられました。
―樫村庸一(西宮革新懇事務室長)

(兵庫民報2018年8月26日付)

森友事件、幕引き許すな:明石でつどい


「総がかり行動・明石」と「市民アクション・明石」が共催で「講演とうたごえのつどい」を八月十九日、明石市勤労福祉会館で開き、八十人あまりが参加しました。
二〇一五年九月に安保法制が参院でも強行可決されて、それまで「今国会での可決反対」「戦争する国づくり許すな」とたたかってきた諸団体が一緒になって、新しく「安保法制廃止・総がかり行動・明石」を立ち上げ、毎月十九日を行動日と定め、集会とデモ、駅頭での宣伝を三年間やり続けてきました。
この間、「九条壊すな、集団的自衛権は違憲だ」はもちろん森友問題徹底究明、安倍内閣早期退陣などを市民に訴え、「野党は共闘」を呼びかけてきました。昨年の衆議院選挙では兵庫九区でも野党統一の候補者を擁立することができました。
今回のつどいでは、事あるごとにお世話になっている上脇博之神戸学院大学教授が講演。安倍夫妻と財務省が引き起こした「森友事件」の幕引きを許すなをテーマに「事件」のそもそもの発端から今日までを詳しく説明していただきました。
上脇教授は「この事件がウヤムヤにされるのでは、これからの日本は真っ当な政治や行政はできない国になってしまう。安倍首相に都合の悪い事は廃棄あるいは改竄され記録されないかもしれない」と述べました。しかし、「私たちはこれからもたたかうし、みなさんも決してあきらめてはいけない。みなさんのたたかいがある限り私たちも励まされる」と述べ大きな拍手に包まれました。
―野村俊三

(兵庫民報2018年8月26日付)

金田峰生氏ら兵庫労働局と懇談

懇談する金田氏(右)と兵庫労働局の担当者

日本共産党兵庫県委員会は、県内で労災重大事故が相次いでいる事を重くとらえ、再発防止対策について、兵庫労働局と懇談しました。
八月十日に兵庫労働局を訪ねた金田峰生国会議員団兵庫事務所長と小林明男兵庫県委員会労働部長は、①労災申請から認否通知までの期間短縮と是正指導の徹底②悪天候時の土木・建設等に関わる労働のあり方③リスクアセスメントの実態の三点について聞き取り、意見交換しました。
それぞれについて担当者は、「できるだけ早く認定を出したいが、事例によっては時間がかかることもある。職員数も足りていない」「是正するべき点はその都度指導している」(労災補償課)。
「悪天候時の対応については、労働安全衛生規則で、一回の降雨量が五十ミリ以上の場合、二メートル以上の高所で行う作業は中止すべきなどの基準がある」「リスクアセスメントは、リスクを低減するために、経験を継承する目的であり、力を入れて推奨している」(安全課)などの説明をしました。
金田・小林両氏は、「少なくない企業が、労災は本人責任だといわんばかりの言動を繰り返している。できるだけ早く労災認定を行うとともに、企業への是正指導を強化すべきで、必要な人員確保を求めたい」「工期・納期死守や生産性向上の名のもとに、安全確保を軽視する傾向が強まっている。リスクアセスメントは企業が自主的に行うとされているが、企業任せでは進まない」と、具体的事例もあげて指摘し、「法遵守以前の問題もあり、企業の姿勢を正すことが第一義だが、一方で労働者が危険にさらされている現状を一刻も早く解決しなければならない」として、積極的な指導や対策を求めました。

(兵庫民報2018年8月26日付)

日本共産党地方議員研修会


日本共産党兵庫県委員会は九日、十日の両日、たつの市内で地方議員研修会を開き、地方議員と候補者ら八十人が参加しました。
初日は、松田隆彦県委員長が「特別月間」推進本部の訴えに沿って報告。「比例四十六万票獲得、選挙区での金田峰生氏の勝利、統一地方選での躍進で、安倍自公政権打倒へ兵庫から野党連合政権の道をひらく結果を勝ち取ろう」と強調し、「特別月間」の目標達成を呼びかけました。
党自治体局の岡嵜郁子次長が「参院選と統一地方選の躍進をめざす地方議員活動」をテーマに講演。自分の地方議員時代の苦労や経験も紹介しながら、議員団での本音の議論や「集い」の大切さにも言及。先進に学び、支部とともに、もてる力の総発揮と目標達成に力をつくしましょうと訴えました。
医療・介護、子育て・教育の豊富な資料を使い、住民要求実現へ全国の先進的とりくみなども紹介しました。
報告・講演を受け、県議、市議らが「特別月間」や住民運動、議会論戦など交流しました。
二日目は、「党規約と党建設」を村上亮三書記長、「党綱領」を森勇治副委員長が講師で学習しました。
参加者は「県下で頑張っている人たちに触発され、がんばるエネルギーをもらった」「支部会議を開き、新たな党員拡大へ挑戦したい」「研修のなかで、使える国のメニューなどは非常に勉強になった」「学校への早急なエアコン設置をもとめたい」などの感想が寄せられました。

(兵庫民報2018年8月26日付)

篠原台の土石流被害など:緊急フォーラム

田結庄氏のスライドから

日本科学者会議兵庫支部は八月十八日、神戸市内で緊急フォーラム「西日本豪雨の被害と特徴―篠原台の土石流被害と各地の被害―」を開催し、田結庄良昭神戸大学名誉教授が講演しました。
田結庄氏は、自ら灘区篠原台の土石流被害現場を調査し、撮影してきた写真などをもとに、問題点を指摘しました。
篠原台の土石流は沢頭部の開発地が崩壊したことで生じたことを調査で明らかにし、篠原台は、今回で被害の大きかった広島と同じく花崗岩からなる地域で、土砂災害警戒区域にも指定されているところで開発が行われていたことの危険性を指摘しました。
また篠原台の災害は、花崗岩が風化しマサ土化した裏山の小さな谷で土石流が発生し、盛土開発を行っていたところで大量の土砂や流木が流出し、旧谷であった道路に沿って土砂がかなり先まで流れ込み、甚大な被害を与えたとしました。
田結庄氏は、そのうえで、土砂災害防止法により土砂災害警戒区域(イエローゾーン)に指定されながら、開発や建築物の規制がいまは何もないことの問題点を指摘しました。
田結庄氏は、さらに今回の豪雨による広島県坂町での土砂災害の特徴、岡山県倉敷市真備町でのバックウオーターによる小田川の堤防決壊による甚大な浸水被害、愛媛県肱川ダムの放流操作の問題点などについても調査内容を報告しました。
緊急フォーラムは、科学者会議のメンバーだけではなく、灘区をはじめ土砂災害があった地域の住民が参加するなど、普段よりも多くの参加があり、「降雨量がどのくらいになったら、危険ということになるのか」「神戸市が配布している、ハザードマップは、見にくい」などの質問が寄せられ、田結庄氏が、ひとつひとつこたえました。

(兵庫民報2018年8月26日付)

倉敷民商弾圧事件:無罪を勝ちとる会が県内18カ所で宣伝

神戸大丸前で訴える松山会長ら

人権侵害の冤罪、運動団体への弾圧事件を広く知らせようと、「倉敷民商弾圧事件・無罪を勝ちとる兵庫の会」は、八月二日夕、県下十八カ所で一斉宣伝に取り組みました。
各地の民主商工会、救援会、労働組合、生健会、新日本婦人の会など四十三団体百七十人が参加し、のぼり、プラスターなどを掲げ、共通の演説原稿も準備して市民にアピールしました。
神戸大丸前の宣伝では、「会」会長の松山秀樹弁護士、成山太志兵庫労連議長などが、日野町事件の再審開始決定や痴漢冤罪を扱った映画『それでもボクはやってない』などを紹介しながら、無実の人が誤った捜査、裁判によって犯人にされる「冤罪事件」があとを絶たないことを告発。
倉敷民商弾圧事件が、消費税増税や社会保障の改悪など「税金の集め方、使い方」を見直そうと運動している民商に対する不当な弾圧であり、「日本を海外で戦争する国」にしようとしている安倍政権が軍拡財源として消費税を流用しようとしていることと表裏一体の関係にある「弾圧事件」であることを訴えました。
各地からの報告では、「法律を勉強した人が『逮捕・起訴は違法だ』と署名した」「『何の冤罪や』と聞いてくる人がいた」などの反応の他、複数の宣伝場所でカンパが寄せられるなど、酷暑の中、「思った以上にビラの受け取りが良かった」との報告が半数から寄せられています。
今回実施できなかった地域でも順次、行動する計画です。
―田中邦夫(兵商連事務局次長)

(兵庫民報2018年8月26日付)

原水爆禁止世界大会海外代表交流のつどい


兵庫県原水協は八月十日、原水爆禁止二〇一八年世界大会に参加した海外代表を招き交流会を行い、五十七人が参加しました。来県したのは、イギリスの核軍縮キャンペーン(CND)のレイチェル・メリーさん、アメリカ「平和・軍縮・共通安全保障キャンペーン」のジェラルド・P・ロスさん、韓国のキョレハナ平和研究センター研究員のイ・ジュンキュさん。
冒頭、直前に逝去された故翁長雄志・沖縄県知事に黙禱を捧げました。
レイチェルさんは、核弾頭・核物質の輸送車両を止める活動を紹介、反核活動家でもある労働党党首に対する国民的支持が高まり、核兵器廃絶の世論が前進していることを報告しました。
ロスさんは、マサチューセッツ州でトランプ政権の核兵器強化政策に反対する運動について発言。
イ・ジュンキュさんは、米朝首脳会談で非核・平和の北東アジアの条件が広がっていることを紹介し、何度も訪れている神戸市の非核「神戸方式」のように市民的運動を強化する必要性を強調しました。
ゲストが各テーブルに分かれて、参加者からの質問に答え、交流を深めました。参加者からは、「韓国のローソク革命に若者が参加した経緯は?」「イギリスやアメリカで若者を運動に参加させるうえで工夫していることは?」などの質問が出て、ていねいに答えていました。
芦屋市被爆者の会の千葉孝子会長からは、県知事はじめ市町長への賛同が広がっていることが紹介されました。
津川知久・県原水協筆頭代表理事が、自身が出席した国際会議、グテーレス国連事務総長も参列した長崎市の平和祈念式典の模様を報告し、「大きな力を発揮しているヒバクシャ国際署名を広げよう」「沖縄県知事選挙の勝利、安倍改憲NOの署名運動の成功で安倍政権を退陣させよう」と呼びかけました。
―梶本修史(兵庫県原水協事務局長)

(兵庫民報2018年8月26日付)

亀井洋示「黙殺」


(兵庫民報2018年8月26日付)

小林愛子さん北区で被爆体験語る

神戸市北区の第三回「戦争体験と平和を語る会」(実行委員会主催)が八月十九日に開かれ、四十人以上が参加しました。
実行委員会を代表して古橋新さんが開会挨拶。元プロ野球選手の張本勲さんの姉で加古川市在住の小林愛子さん(80)が広島での被爆体験を語りました。

語る小林さん

一九四五年八月六日、小学校一年生だった愛子さん、五歳の勲さん、母親の三人は爆心地から一・五キロの自宅で被爆しました。母は体中にガラス片を浴びながらも子どもたちを守り、二人は傷を受けませんでした。
兄や姉の帰りを待つという母を残して、愛子さんは勲さんの手を引いてぺしゃんこになった家から逃れ、迫りくる火の手を避け、皮膚がどろどろになった死体の山をかきわけ、爆心地と反対の方向へ逃げました。ブラウスにべっとりついた母の血を洗おうと川に降りたら、いつもはきれいな水が死体で埋まりどろどろ、それでもその水を飲みました。
土手の石垣で勲さんとふたり放心状態でいた時、見知らぬおじさんが通りかかり、白米の握り飯を与えてくれたときのうれしかったこと。
その後、母や兄と再会し、姉を探して校舎をまわり、やっと見つけた姉は全身やけどで言葉もでなかった。
――など途切れとぎれの記憶をかき出すように、感情を込めて小林さんは語りました。
小林さんは長いあいだ被爆体験を話してきませんでした。しかし、最近の情勢に危機を感じ、原爆をなくさなければいけないと決断。署名を訴え一人で三時間も街頭に立ったり、近所を回ったりで約八百五十筆以上を集めている経験を語り、「ヒバクシャ国際署名をみなさんも集めましょう」と呼びかけました。
また、弟の張本勲氏についても言及。戦後、貧困の中だったが、兄の助けで野球の名門浪商に入学、並々ならない努力でプロ野球選手になったこと、今でも兄弟仲良くカラオケで歌をうたっていることなど紹介しました。
最後に神戸北町後援会の荒木宗久副会長が、楽しく歌える社会にするために、核兵器に固執している人たちに原爆の恐ろしさを伝えましょうと、今日の会場展示を紹介しました。
参加者たちは、会場に展示された「原爆の切り絵」展などを鑑賞し、核兵器廃絶の思いを新たにしました。
―平松順子

(兵庫民報2018年8月26日付)

薄れゆく「加害」と「被害」の意識:姫路で考える会

第十回「戦争と平和を考える会」が八月四日、姫路市民会館でひらかれました。

講演する久保田氏

今回のテーマは「知ってますか? 日本の戦争」。講師に招かれた愛知県立大学の久保田貢教授は、社会科教育学・平和教育が専門。
大学での講義で大久野島(広島県)の毒ガス製造工場をとりあげた時、「その毒ガスが中国に埋まっている理由を知りたい」と感想を書き、中国への侵略を知らない学生がいたなどアジア・太平洋戦争での日本の加害責任についての認識が薄れている一方で、空襲についての講義の感想に「名古屋空襲を知らなかった」と書く学生がいるなど、被害についての認識も薄れていることを指摘し、戦争の全体像について学び、日本国憲法について認識を深めることが大事だと強調しました。
また、戦争を描いた映画やテレビ番組を紹介し、ヨーロッパでは戦争はじめ社会と政治が映画のなかで描かれることが多いのに最近の日本では少なくなっていると述べ、戦争を伝える上での映画をはじめとした文化の役割を強調しました。

焼夷弾を手に語る黒田氏

同会代表で元姫路市戦災遺族会会長の黒田権大氏は、十六歳で遭遇した姫路空襲の体験を、目の前に落ちてきた焼夷弾を手に語りました。

(兵庫民報2018年8月26日付)

第40回荒田平和盆おどり


「戦争ノー!核兵器ノー!原発ノー!」を掲げ第四十回荒田平和盆おどり(実行委員会主催)が八月十九・二十日の二夜にわたり神戸市兵庫区の荒田公園で行われました。今回は、「核兵器禁止条約国連採択一周年のつどい」も前夜十八日に行われました。
(写真は小松原大輔氏撮影)

(兵庫民報2018年8月26日付)

沖縄の歴史と現況を知る:8・15平和のつどい


終戦七十三年目の八月十五日、「兵庫の『語りつごう戦争』展の会」恒例の催し「8・15平和のつどい」が開かれ、四十五人が参加しました。
今年は「基地のない平和で豊かな沖縄をめざす会」の共同代表である芳沢あきこさんが、「沖縄が背負わされた問題を共に考える」と題して講演しました。
講演の前に同会のもう一人の共同代表・川口真由美さんの活動記録と言うべき映画『レジスタンス・ナウ』が上映され、辺野古現地のたたかいも実感した上での講演でした。
芳沢さんは「沖縄が戦場になり、敗戦で占領され、講和条約以後も占領は続き、やっと本土復帰がかなっても、在日米軍基地の七割を超える基地が残されている。あの戦争そのものを知らない人が増えている今日、沖縄の現状をその歴史とともに知ってもらいたい。沖縄県民の自決権を認めてもらいたい」と強調しました。
主催者挨拶では「企画時には予想もしていなかった翁長知事の死亡、九月末には知事選挙というタイミングになりましたが、参加者の皆さんが翁長さんの遺志を継ぐ人が勝利できるよう支援を」と訴えました。
―戸崎曽太郎(実行委員会)

(兵庫民報2018年8月26日付)

〝原発なくすまで続けよう〟淡路市民行動が70回


淡路島平和委員会の呼びかけで毎月第三金曜日に開催してきた「原発NO! 淡路市民行動」が、八月十七日に七十回目を迎えました。
二〇一二年十月以来、毎月開催。毎回「花は咲く」合唱から始まり、「原発いらない、再稼働反対」のコール、そして参加者のスピーチ、最後にもう一度元気よくコールと、毎回の行動パターンを決めて取り組んでいます。
今回の行動では、事務局から、電源開発が青森県に建設中の大間原発に続き、中国電力が島根原発三号機について新基準での審査を原子力規制委員会に申請したことを報告。「新たな原発を動かすなど許せない」と訴えました。
参加者からのスピーチは、原水禁世界大会の報告、テレビで見た戦争の記録番組、核兵器禁止条約のこと、安倍政治を許さない話など、中身の濃い内容でした。
参加は十三人と少なかったのですが、原発をなくすまで続けていこうと、力強いスピーチもありました。
―間森和生(洲本市議)

(兵庫民報2018年8月26日付)

しんぶん赤旗囲碁将棋大会 兵庫県内の地区大会

神戸地区大会
9月23日(日)10時~、受付9時30分~/一般1,500円、高校生以下・女性・障がい者1,000円/神戸市立新長田勤労市民センター(神戸市長田区若松町5丁目5‐1、☎078‐643‐2431)/兵庫県委員会☎078‐577‐6255

阪神地区大会
10月8日(月・祝)10時~、受付9時30分~/一般(A・B級)1,500円、障害者、中・高校生1,000円、C級、小学生以下500円/西宮市立若竹生活文化会館(西宮市西福町15‐12、☎0798‐67‐7171)/西宮・芦屋地区委員会☎0798‐23‐2281

東播地区大会
9月16日(日)10時~、受付9時30分~/一般1,500円、中高生1,000円、小学生以下500円/加古川市立勤労会館(加古川市野口町良野1739、☎079‐423‐1535)/東播地区委員会☎078‐927‐7080

西播地区大会
9月9日(日)10時~、受付9時30分~/一般2,000円、高校生以下障害者1,500円、昼食代含む/姫路市飾磨市民センター(姫路市飾磨区玉地1丁目27、☎079‐234‐1671)/西播地区委員会☎079‐288‐4110

但馬地区大会
9月24日(月・振休)10時~、受付9時~/今回は将棋のみ/一般1,500円、高校生以下1,000円、昼食代含む/五荘コミュニティセンター(豊岡市上陰137‐7、☎0796‐23‐3745)/但馬地区委員会☎0796‐22‐6459

兵庫県大会
10月21日(日)10時~、受付9時30分~/各地区大会を勝ち抜いた選手と招待選手が出場/神戸市立新長田勤労市民センター(神戸市長田区若松町5丁目5‐1、☎078‐643‐2431)/兵庫県委員会☎078‐577‐6255

淡路地区大会は8月19日に開催済みです。丹波地区大会は今回ありません。

(兵庫民報2018年8月26日付)

観感楽学

米軍空襲による火災延焼を防ぐため、八月五日と六日に「建物疎開」に従事するようにとの勤労動員が軍より広島の中学二年生に対し命令された。「どちらの日にするか級長の私と副級長のジャンケンで決めることになり、勝った私のグループは五日を選びました」▼原水爆禁止世界大会・国際会議での吉岡幸雄さん(89)の発言です。勤労場所は爆心地から八百メートルの広島県庁。副級長のグループは二十三名全員が三週間以内に死亡。吉岡さんは千七百メートルの地点で自宅補修にかかわった作業をしているときに被爆。以降、かれは二つの「生涯の重荷」を背負う。自分の体をむしばむ原爆症とジャンケンで同級生の生と死を決めたことへの罪悪感▼転機になったのは労働組合に入り要請されて被爆体験を語るようになったこと。「何度か語るうちに、自分の訴えが相手に届いていくことに生きていく希望を持つことができるようになりました」▼被爆者の方が百人おられればそこには百通りの重荷がある。そして「わたしを最後にして欲しい」という思いは一つ。その思いと行動がついに世界を揺り動かし、いま「核兵器廃絶の道」の入り口に立たせている。(T)

(兵庫民報2018年8月26日付)

2018年8月12日日曜日

地震・豪雨災害被災者支援の拡充を

――日本共産党女性後援会が募金と宣伝


日本共産党兵庫県女性後援会は、地震・豪雨災害被災者への救援募金を訴えるとともに日本共産党への支持を訴える街頭宣伝を八月一日夕、神戸大丸前で行いました。
新婦人県本部内後援会の由利美香事務局長らとともにマイクを握った松本のり子神戸市議は豪雨災害被災者の状況を語り、支援を訴えました。
日本共産党が救援募金を被災自治体へ直接届けていること、全壊世帯への生活再建支援金の増額と、半壊・一部損壊でも支援を行うよう拡充する被災者生活再建支援法「改正」を政府に申し入れていることを紹介するとともに、カジノ法強行など安倍政権の姿勢を批判。安倍九条改憲NO!三千万署名など市民と野党の共同を進め、安倍政権を退陣させるために頑張ることを表明しました。
仕事帰りの人びとが訴えに耳を傾け、募金に応じていました。「しんぶん赤旗」宣伝紙を受けって「読んでみます」「頑張って」と激励する人もいました。
この宣伝には、新婦人県本部内後援会、保育後援会、地域の女性後援会から十人が参加し、チラシ五十枚を配布。募金には約一時間で五千円が寄せられました。

(兵庫民報2018年8月12日付)

土砂崩れの灘区篠原台:なんでも相談会開く


七月に土砂崩れがあり大きな被害のあった神戸市灘区篠原台で八月四日、「なんでも相談会」が開かれました。主催は、篠原台での災害を契機に、灘民主商工会・新婦人灘支部・年金者組合灘支部・医療互助組合灘東支部、日本共産党灘区委員会で結成した「篠原台災害なんでも相談ボランティア」。弁護士・司法書士・看護師と味口としゆき神戸市議(写真上の中央)が相談員になり、被災された方々の相談に応じました。
相談会には、被災者の切実な願いが寄せられました。ある被災者は、「大規模半壊以上でないと百五十万円の公的支援は受けらないと聞いたが、家の修繕ではざっと三百万円以上はかかりそうです。家は半壊の判定でしたが、被災者生活再建支援法の適用はどうなるのか?」と相談。
別の被災者は、「家の前の溝はいったんボランティアの人たちに土砂を撤去してもらったが、先日の台風でまた土砂が溜まってしまい、これからの台風シーズンが心配です(写真下)」と訴えていました。

相談員は、現地の状況も見に行くなど丁寧に対応し、神戸市など自治体にも対応を求めながら解決するとしました。
「相談ボランティア」は引き続き、被災者の願いに寄り添い頑張る決意を表明しています。

(兵庫民報2018年8月12日付)

職場問題学習・交流講座:報告交流会

ルールある経済社会へ―日本共産党綱領が広範な労働者と響きあう、いまこそ職場に党をつくる努力を


日本共産党兵庫県委員会は、職場問題学習・交流講座の報告交流会を八月五日、神戸市内で開催しました。
*
講演した山下よしき副委員長ははじめに、来年の参院選で比例候補の一人として比例八百五十万の得票で七議席以上の獲得、兵庫選挙区の金田峰生候補とともに、新しい時代を切り開く日本共産党の勝利へ先頭にたって奮闘する決意を表明しました。
山下氏は、五月の「職場問題学習交流講座」では、開催に先立って全国八十八支部から直接に聞き取り、それに基づき報告し、討論でもさらに深めたこと、発言や報告(『前衛』八月臨時増刊)は自分たちのことが書いてあると、実感を持って全国で受け止められていることを紹介。ぜひ読んで生かして欲しいと強調し、講座の中心点について語りました。
第一に、労働者の命と健康が危機にさらされる深刻な事態が進行していること、職場がまともな役割を果たせなくなり経済と社会の発展を阻んでいることをあげました。志位和夫委員長の党創立記念講演では、「使い捨て」労働に対し財界人からも「間違いだった」との発言が出ていると紹介され、講座での議論が発展させられていると語りました。
第二に、要求実現と日本共産党の役割で三つの〝新たな発見〟―①たたかえば要求を実現できる、そのなかで労働組合の役割が大きくなっている②「ルールある経済社会」への転換という党綱領が広範な労働者と響きあう状況が生まれている③党が職場の人間的連帯や若い労働者の成長のよりどころになっている―があったと述べ、深刻な実態の打開に動き出している経験も紹介しました。
第三に、職場における共産党づくりの努力から学んだことを語り、困難な職場で何としても組織を残していくために、党づくりの意義を自分たちの職場に引き付けて論議すること、労働者との人間的信頼関係をつくる努力がすべての活動の土台であること、「学習こそ青年の最大の要求」となっている状況のなか、要求に応える「集い」を系統的に開くこと、「労働者の苦しみは党員の苦しみ」であるからこそ支部会議を「楽しく元気が出る」ものにすること―など各地の経験を紹介しました。
第四に、党機関とグループ、議員団が連携して職場に党をつくる努力を強調し、兵庫の職場党組織が「特別月間」でも成功の先頭に立って欲しいと訴えました。
*
交流では――
「今年三人目の自殺者がでるなど職場は深刻な実態。党の職場綱領をつくり配布。会社側もパンフで会社の方針を配っている」「講座の明るい発言ばかりで励まされた」「職場支部の苦労に学ぶ姿勢を大事にしている」「役員選挙に出て多くの労働者に知られるようになった」「結びついている後援会員に入党パンフを渡して対話をはじめた」「若い先生に戦争体験者が語るつどいを計画」―などの経験が語られました。
最後に山下副委員長が発言。「働き盛りの労働者の自殺が繰り返され、働きがいどころか命を奪われている事態に怒りと悔しさ感じる。職場のたたかいと政治を変えることが結びついている。共産党が大きくならないとこの事態は変わらない。みなさんの粘り強い努力、職場の灯を消さないための奮闘に応えたい。多くのところで職場講座が学ばれていることにも励まされた。職場の党の前進へ最後まで頑張りましょう」と激励しました。
会議では、松田隆彦県委員長、金田峰生参院兵庫選挙区予定候補が挨拶し、村上亮三書記長が行動提起をしました。

(兵庫民報2018年8月12日付)

高砂市議選8月26日告示・9月2日投票



八月二十六日告示・九月二日投票で行われる高砂市議選。日本共産党のさかべ勝彦氏(現職)、大西ゆき氏(新人、大塚よし子市議と交代)が奮闘しています。
定数二減となった十九議席に二十一~二十二人の立候補が見込まれており、自民系、企業出身の現職、公明党三人の現職、維新の新人などが名乗りをあげています。
日本共産党は、宣伝カー、高砂民報の配布、ポスターの掲示などの宣伝活動を展開し、市民アンケートにもとづく「三つの緊急提案」で、日本共産党の二議席を必ずと訴えています。
「三つの緊急提案」の内容は、①国民健康保険料、介護保険料の引き下げと減免制度拡充、②全幼稚園、小・中学校にエアコン設置、③コミュニティバスの路線拡充、タクシー券で買い物難民解消―です。
宮本たけし衆議院議員を迎えての八月十二日の演説会(十四時、高砂市文化保健センター)を飛躍台に、宣伝と対話で日本共産党の風を吹かせ、二議席の獲得へ猛暑のなか、党と後援会の力を結集した取り組みをすすめます。
*
高砂市議団は、この猛暑により全国で熱中症の事例があいつぐなか、まったなしの課題として、七月三十日に、「酷暑から子どもたちの生命と健康を守るための緊急申し入れ」を高砂市長と教育長に行いました。クーラー設置の訴えには、市民からの反応もよく、歓迎されている提案となっています。

(兵庫民報2018年8月12日付)

日本共産党明石:参院選・統一地方選勝利へスタート!


明石行政区後援会と日本共産党明石市委員会は八月四日、宮本たけし衆議院議員を招き「参院選・統一地方選勝利スタート集会」を開催しました。参加者は百四十五人、会場いっぱいで文字通りの熱気あふれる集会になりました。恒例の各後援会バザーも好評でした。
候補者紹介では、それぞれが好きな曲に乗って登壇し、三つの質問(〝子どものころの夢は?〟〝休日は何をしたいか〟〝今一番こだわっていることは?〟)に答え、最後に一言決意表明をしました。
明石市議選予定候補の、いとう和貴さんは、きたがわてつさんの「そんな町を」、ふじうら研司さんは「ひょっこりひょうたん島」、くすもと美紀さんは「それゆけアンパンマン」、辻本たつやさんは映画「ミッションインポッシブル」のテーマで。県議選予定候補の福原ゆかりさんは「This is me」(映画「グレイティストショーマン」のテーマ。そして参院兵庫選挙区予定候補の金田峰生さんはベートーベンの交響曲第七番です。
質問への回答―〝夢〟は、宇宙飛行士からお坊さんまで。〝休日にしたいこと〟も日常からの解放など。〝今一番のこだわり〟は「訪問?」「健康」「睡眠」など。
宮本衆院議員は、「今のままでは、選挙をたたかえない。強く・大きな党を」と述べ、他党国会議員に「しんぶん赤旗」を勧めている自らの経験を紹介するとともに、「ぜひ日本共産党へ入党を」と参加者に呼びかけました。
森友疑惑での日本共産党ならではの徹底追及について縦横に語り、寄せられる内部告発も日本共産党への信頼があってこそだと指摘。「改竄」は安倍昭恵氏、安倍首相を守るためだと痛烈に批判しました。
参加者からは「楽しく元気をもらった」「候補者全員当選を」「共にがんばりたい」など感想が寄せられました。
「西日本豪雨災害募金」には五万五千五百五十円が寄せられました。別に日本共産党への献金も三千円寄せられました。
―新町みちよ(党明石市委員会)

(兵庫民報2018年8月12日付)

金田峰生「残暑お見舞い申し上げます」

連載エッセイ2

神戸製鋼所高砂製作所で大型クレーンが倒壊し、労働者二人が亡くなりました。お二人は別の仕事をしていて巻き添えになりました。なぜそこで作業をさせていたのか。
企業の安全意識の欠如が深刻です。そこには「人の命より儲けが大事」の姿勢が透けて見えます。
加古川工場で巨大ダクトの清掃中に若い労働者が転落死した事件の時に、兵庫労働局は「作業を行う場合は、危険リスクマネージメントを行うルールになっている」と説明しましたが、「生産性向上」を至上命令としている企業内で、本当に危険性をリスト化し、一つ一つ対策を講じ、作業にあたる労働者に徹底しているのか、はなはだ疑問です。
労災は事業者側の責任です。ところが実際には、事業者側は労働者の責任だといわんばかりです。死者を冒瀆し、まともな再発防止策を打たず、人を危険に晒し続けることは許されません。
失われた命は決して帰ってきません。
労災認定は、せめて「あなたが悪いのではない」と、その魂をなぐさめ、何よりも二度と犠牲者を出さないようにするために重要です。一刻も早い認定が求められます。
安倍政権はその仕事にあたる職員を減らそうとしています。どこまで人の命と尊厳をないがしろにするのか。
よりよい生活のための労働で体を壊し、命を失うことがないように、誰もが安心して働ける職場をつくりたいと切に思います。
(日本共産党国会議員団兵庫事務所長・参院兵庫選挙区予定候補)

(兵庫民報2018年8月12日付)

養父市特区「オンライン医療」の危うさ

金田峰生(党国会議員団兵庫事務所長)

養父市の広瀬栄市長が特区として「オンライン医療」導入を提案しています。
「オンライン医療」とは、スマートフォンなどのテレビ電話機能を使い、在宅のまま受診から薬の受け取りまでできるようにするというものです。
ただし、診療部分はすでに今年度の診療報酬改定で、「オンライン診療料」等が導入されていますので、今回の養父市提案は、投薬と服薬指導もオンラインで行えるようにする規制緩和が主な中身です。
厚生労働省は、「薬剤師による対面での服薬指導義務の特例として、①離島、へき地に居住する者に対し、②遠隔診療が行われ、③対面での服薬指導ができない場合に限り、④テレビ電話による服薬指導(遠隔服薬指導)を可能とする」としていますが、養父市長は全市域での実施を主張。厚労省との折り合いはついていません。また、オンライン服薬指導希望者はおらず、薬局の登録も確認できていません(七月現在)。
広瀬市長は、「医療機関や薬局への移動手段が少なく、不便を訴える声が強かった」「同じ薬をもらうために毎回通院し、薬局に足を運ぶ手間が省ける」「慢性疾患を抱える患者の中には、遠隔診療や服薬指導が充実していないため、治療を中断してしまう人も多い」「重症化の進行を抑えれば、年間一億円超の医療費削減につながる」などと説明しています。
しかし、不便を訴える声は「医療機関を確保して欲しい」という要求であって、オンラインを望む声とはいえません。
また、オンライン診療は三カ月に一回通院が必要です。その時に三カ月分の投薬・服薬指導を受けることができ、わざわざ投薬と服薬指導をオンラインで受けるメリットはなく、対面でない分、リスクが高まります。
対象は慢性疾患のみで、例えば眼科や整形外科などは対面です。
重症化を抑えるためには、「せめて一カ月に一回の診察を」と言われています。中断は経済的理由が主です。聴診や触診などができないオンライン医療が重症化抑制に効果的とはいえません。
医師や看護師は、一日の診療が終わった後、「オンライン診療」に向かうこととなり、過重労働につながります。
国民は必要な時に必要かつ最良の医療を受ける権利があり、その具体化として医療へのフリーアクセス権が保障されているべきです。
これに照らして、本来は医師を配置し、訪問診療・訪問看護も含めてフォローするべきであり、オンライン医療は何らかの原因でそれが不可能な場合の一時的導入に留めるべきでしょう。この点で広瀬市長の「養父市全域適用」という主張は不適切です。
今回の提案は、三井物産との共同で「近未来実証特区」の提案です。提案動機が、現場のニーズではなく、企業の利潤追求にあるとの懸念は払拭できません。
広瀬市長の「遠隔服薬指導特区事業」提案は、国保診療所の廃止、医療機関確保努力の放棄など地域医療破壊・医療予算の削減と、医療費を企業の利潤にあてる危険性が強く、自治体の本旨にも背くものです。
提案は撤回し、八鹿病院を中軸とした医師確保と地域医療機関の維持・拡充にこそ力を入れるよう強く求めます。

(兵庫民報2018年8月12日付)

原発なくす兵庫の会が講演&交流会

原発をなくし自然エネルギーを推進する兵庫の会は講演&交流会を八月一日、神戸市勤労会館で開催し、地域の原発なくす会も含め三十二人が参加しました。この催しは「街頭などで原発問題等をスピーチできる人を増やす」ことも目的として開かれたものです。

野党共同提案「原発ゼロ基本法案」

講師に招かれた全労連の長尾ゆり副議長は「野党共同提案『原発ゼロ基本法案』の意義」をテーマに講演しました。
長尾さんはまず、国会史上初めて野党四党から共同提出されるまでのいきさつを紹介。東電福島事故直後から提案されていた原自連(原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟)の吉原毅会長などの動き、小泉純一郎元首相等々の参加、国会をとりまく圧倒的な集会、今年になって考え方で若干の違いがあったものの、野党各党との積極的な話しあいで合意に至った経過をリアルに語りました。
「原発ゼロ基本法案」は今年三月に国会へ提出されましたが、まだ趣旨説明もされていません。長尾さんは、全国の声で一日も速く国会で論議させる必要を強調し、その内容を順次説明しました。
法案の最大のポイントは明確に「原発ゼロ」をうたっていることだと指摘。条文は原発問題に詳しくない人にも非常に解りやすくなっていること、あらゆる世論調査で圧倒的となっている「原発はいらない」の世論を背景としていることも触れました。
さらに、核のゴミ問題の未解決であること、本当は原発のコストは高いこと、原発なしでも停電しないなど省エネが前進していること、世界は既に原発ゼロへ向かっていること―などを具体的に説明しました。
最後に脱原発へ進むドイツの学者が「大事故を経験した日本こそ〝エネルギーの大転換〟を実現すべき」と述べていることを紹介。「日本が変われば世界が変わる」と強調しました。
まさに民主主義のあり方と深く結びつき、来年参議院選挙の大きな争点で野党共闘のカナメ・軸にしようと訴えました。

運動交流

県下地域の運動交流は、三地域が報告しました。
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「西宮の会」は、二〇一二年十月五日から継続しているJR西宮駅頭で、パネルを並べ、時にはシール投票を行うなど、二百十一回の宣伝のもようを語りました。当初は関電社員等の妨害もあったが最近は賛同する人が増えています。
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ZOROこねっとは、関電神戸支社前行動が今年七月二十七日で三百十七回になり参加数は延べ一万八千五百人で全国一と語り、①いつも楽しく②一日も休まない③五十回目ごとに大きく④多くの組織と共同―などが要だと報告しました。
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「尼崎の会」は、二〇一二年に阪神尼崎駅前宣伝から開始、市内十一駅を順繰りにそれぞれ地域の方の応援も得て継続しています。多いときは三十筆くらいの署名も集まり原発問題の関心は高いので続けられると述べ、現在は安倍政治やめよの尼崎共同行動が原発問題も掲げているので共同していると報告しました。

(兵庫民報2018年8月12日付)

原発賠償ひょうご訴訟:親子連れ50人含む140数人で傍聴席あふれる


原発賠償ひょうご訴訟の第25回期日の弁論が8月2日、神戸地裁で行われ、コープ自然派兵庫の「夏休み企画 裁判傍聴に参加してみよう」の親子連れ50人も含め140数人が傍聴に訪れ、原告を励ましました(傍聴席に入り切れなかった人たちに向けては弁護団が別室で模擬法廷を開き解説しました)。
今回の弁論で原告側は、東電・国が確率論による安全評価手法の正当性を主張したことに対し、その手法が世界でも日本でも実用化されていなかったことを東電・国自身の資料も示して反論しました。

(兵庫民報2018年8月12日付)

姫路「関電さん原発やめて金曜行動」300回


脱原発はりまアクションの呼びかけで2012年7月13日以降、毎週金曜、雨の日も風の日も関西電力姫路支店が営業している日は休まず続けられてきた同支店前と姫路駅前の行動が7月27日に300回目を迎えました。この日も開始時、夕立に襲われながらも訴えました。
訴訟も大詰めに

(兵庫民報2018年8月12日付)

ノーモアヒバクシャ近畿訴訟・傍聴記:2018‐07‐31

副島圀義

七月三十一日の大阪地裁。短時間の予定がオーバー。準備書面や証拠提出のやり取りのあと、原告や医師の証言日程がなかなか決まらなかったのです。審理の途中でも裁判官の人事異動があるのですが「今の裁判長と陪席判事の構成が変わらない間に判決文の作成にもっていきたい」との、裁判所の強い意思が働いたためでした。
後で開かれた報告集会でも、「原爆症認定申請や被爆者健康手帳の申請がいまもあり、お手伝いをするが、多くはまだごく幼い時に被爆した方。ご本人の記憶はほとんどないし、客観的な証明もますます困難になってきている」「以前に比べれば申請後の結論は早く出るようになってきた」「しかし、却下されても提訴しにくいケースは少なくない」などの事情が紹介されていました。
いっぽう、最高裁に上告された事件の場合は、どんな審理がどの程度進行しているかは、ほとんどわかりません。「ずっと以前だと、最高裁でも判事が直接原告や代理人にあったりすることもあったが」と、弁護団長の藤原精吾さんも話されていました。
いずれにしても、近畿訴訟では地裁で十一人、最高裁で三人が係争中であり、ひところ二十人前後について係争中であったことを思えば、このたたかいは「大詰め」を迎えつつあるようです。それだけに「高齢で闘病中の被爆者にとってはたいへんな負担をおしてのこのたたかいがあってこそ、少しづつでも原爆症認定行政の是正・改善をさせてきた。猛暑のなかだが、気をゆるめることなく頑張らねば」と、報告集会でどなたかが言われたことを、重くうけとめた次第です。

次回以後も八月二十七日、九月二十七日、十月十七日、十月二十四日(予定)、十月三十一日、と審理が続きます。
お読みくださった方々が足を運んで傍聴してくださることを訴えます。

(兵庫民報2018年8月12日付)

クリスタル短歌の会から

安武ひろ子選

バス降りて大雨の中歩きゆく動かぬ車どんどん追い越し
 三浦良子

豪雨止まぬ西日本に人や死ぬ水に呑まれ土砂に呑まれ
 平野万里子

西日本三日つづきの大雨はいのちも奪う大惨事となる
 島田国子

近隣の人の優しさこの豪雨一人暮らしの不自由さ救わる
 清水淑子

白き雨降れば偲ばる故郷の益田川岸堤防の道
 宮川菊代

冷房の部屋に終日身をひそめ陽の落ち街の銭湯に行く
 正津房子

こころよき白南風頬をなでてゆく私の午睡邪魔せぬように
 岡本征子

地方紙にちひろの世界の記事ありて平和署名に足をふみ出す
 広瀬弘子

歌声も平和の力の原点とエストニアから改め学ぶ
 森ひろ美

豪雨禍の対策しりめにカジノ法最優先の政権憎し
 長谷川一枝

人の痛み分かる政治にほど遠し災害さなかに宴会せしとは
 西嶋節子

(兵庫民報2018年8月12日付)

『はてしない物語』:人形劇団クラルテ創立70周年記念公演

想像力を現実を生きる力に


人形劇団クラルテが創立七十周年記念公演として『はてしない物語』を九月、神戸、大阪、吹田の三会場で上演します。
『はてしない物語』はドイツのミヒャエル・エンデ原作のファンタジー。家にも学校にも居場所のない孤独な少年バスチアンが出会った一冊のふしぎな本『はてしない物語』。前半ではバスチアンが『はてしない物語』を読み、その主人公アトレーユの冒険に同調していきます。後半では本の中の世界ファンタージエンで、バスチアンの想像から世界が生み出され広がり、彼はファンタージエンの創造主となります。現実から逃げるように本の世界に没頭するバスチアンですが、冒険を通じて自分を見つめ、本当の望みに気づき、現実を生きる力にしていきます。
クラルテは一九四八年、戦禍で荒廃した大阪で生まれました。高校生たちが人形劇を始め、徐々に劇団員が増え、八二年に自前のアトリエを大阪市住之江区に建設、日本有数の専門人形劇団として「いつでもどこへでも、夢のある人形劇をお届けします」を合言葉に全国各地で人形劇を上演してきました。
人形劇は表情の変わらない頭(かしら)に魂を込めて人間の本質を表現しますが、その本質は観客自らが想像したもの。この想像世界を背景に、人形劇ならではの趣向を凝らした舞台で人間の本質を描き、人間の未来はどうあるべきか、人類のいまを象徴する作品として今回の公演は企画されました。
子どもも青年も大人も想像力を大いに働かせ、『はてしない物語』の世界に入り込み、バスチアンのように現実を生きる力を得て戻って来られる…そんな舞台です。(Q)


第117回公演『はてしない物語』

9月2日(日)新神戸オリエンタル劇場:①10時30分②15時/9日(日)クレオ大阪中央・ホール:①10時30分②15時/15日(土)吹田市文化会館メイシアター・中ホール:14時/上映時間:2時間15分(途中15分休憩)、対象年齢:4歳以上~大人/前売:一般3,600円、子ども(4歳~中学生)2,600円、25歳以下・65歳以上3,000円、当日:各400円増、全席指定・3歳以下は入場できません/チケットなど問い合わせは同劇団☎06‐6685‐5601

(兵庫民報2018年8月12日付)

みんぽう川柳〈七月〉「行進」

選者 島村美津子

特 選

スイカ食べ平和行進みな笑顔 明石市
 門脇かつ子

【評】揚句からは流れる汗を拭きながらみんなにこにこと西瓜にかぶりついている平和な明るい絵がくっきりと見えてくる。
私が住んでいる東灘でも、区役所の前から御影公会堂までほんの一区間歩いて公会堂に着いたときこの西瓜が待っていてくれる、乾いた喉にみんなでかぶりつく西瓜の美味しいこと。ここから更に歩き続ける人、ずっと通しで歩いて来た人、ここから出発して行く人、西瓜は平和をつなぐバトンのようだ。

入 選

「安倍やめろ」デモに拍手の通行人
 神戸市 長尾粛正

平和行進声も歩みも若がえる
 神戸市 山本尚代

平和行進殿につく婆の足
 神戸市 松尾美恵子

炎天下平和行進ビール待つ
 明石市 門脇潤二郎

県庁前平和行進労ねぎらう
 芦屋市 梶原嘉代子

カジノあかん暮らし守れとデモ行進
 尼崎市 富田明美

七夕行進全国多彩盛り上げる
 神戸市 藤田幸子

モーツアルト行進曲の愛らしさ
 神戸市 水田裕子

核禁止願って歩く六十年
 神戸市 塩谷凉子

パレードに知人の顔の晴れやかさ
 尼崎市 中内眞佐子

誇らしき五輪メダルの大パレード
 神戸市 玉山歳子

子を守る母の行進歩強く
 神戸市 梶山洋枝

デモ行進赤いとんぼがリードする
 神戸市 熊谷敏子

地震の中平和行進突き進む
 神戸市 古賀哲夫

みんぽう川柳募集
▽八月の題は「ひまわり」締め切り八月二十四日▽九月の題は「防災」締め切り九月二十八日▽毎月第四金曜日必着▽応募は一人二句まで。葉書、メール、Fax(葉書大の枠を書き、その中に記入)に作品二句と氏名・年齢・住所・電話番号を明記し、編集部まで。

(兵庫民報2018年8月12日付)

大門みきし「残暑お見舞い申し上げます」

連載エッセイ30

先日、ある地域の共産党後援会のあつまりで、七十歳くらいの男性が、じぶんの地域の実状を報告されたあと、「うちの後援会も高齢化で体力がなくなり、むかしほど動けなくなった。大門さんどうしたらいいですか?」と質問されました。
体力がないといいながら十分以上もしゃべり続けられたので、「大丈夫ですよ、それだけしゃべれれば。選挙は体力よりクチですから」と申しあげたら、みなさん大笑いされました。
活動家といわれた方々が高齢化してきているのは事実ですが、みなさん元気で明るい。いま日本でいちばん元気な組合は、年金者組合ではないかとおもうくらいです。
政府は、「高齢化で社会保障費が大変だ」と宣伝しますが、長生きしてなにがわるい。お金はあるところにはある。わるいのは高齢者を大事にしない政治のほうだ。
高齢者といっても、私にとっては、お兄さん、お姉さんの年代です。
炎天下、年長の党支部長さんと『しんぶん赤旗』のおすすめで地域を歩くとき、雨のふる街頭演説でマイクをにぎる私の横で、傘もささずにタテ看板をもってくださるご高齢の女性の姿をみるとき、この方のこの確信はどこからくるのだろうと、ふと考えることがあります。
たたかいの蓄積と生きてきた時間の重みでしょうか。すごいのは、みなさん、そんなかんじをみじんも表にださず、あっけらかんと明るいこと。その明るさに後輩たちは救われます。
暑い日はまだ続きます。くれぐれもご自愛ください。
(日本共産党参院議員)

(兵庫民報2018年8月12日付)

ひなたぽっころりん〈625〉


(兵庫民報2018年8月12日付)

観感楽学

神戸新開地に演芸場「喜楽館」が開場した。神戸松竹座が消えて四十二年ぶりの定席復活だ。他方、大阪の天満繁盛亭で、「本当にあった日本の美しい噺」と銘うった落語会が関西のヘイトデモの元凶の一人をゲストに招いて行われ問題になった▼人情噺の名人と言われる桂福団治の息子は、憲法の前文を「中身のないきれい事」と攻撃し、「強い軍事力で国を守って初めて平和が訪れる」などとの創作落語「憲法改正落語」が売りもの▼福団治のドキュメンタリー映画で、手に日の丸の小旗を持って登壇する姿が描かれ驚かされた。その息子との「親子会」を持ち込まれて悩む。「これは出来ないな…」。関西演芸協会、日本手話落語会会長でもある。結局、独演会になったが、繁盛亭に並ぶ客も手に手に日の丸の小旗。まるで政治集会のようで落語会とは異質な状況▼米朝師匠が九条の会に名を連ね、兵庫県での核兵器廃絶署名運動に賛同人として名前を並べたが、高座で声高に政治的主張を語るはずもない▼戦時中に「禁演落語」の苦い体験をもつ落語界が、本道の落語を充実させ、「平和でこそ笑い」の証として喜楽館が庶民の街の復活力になるように応援したい。(K)

(兵庫民報2018年8月12日付)

次号は8月26日付

夏季休業のため8月19日付は発行せず、次号は26日付となります。(19日付の代替として7月29日付を発行しました)


(兵庫民報2018年8月12日付)

2018年8月5日日曜日

豪雨災害:兵庫民商・兵商連が広島県坂町へ

岡商連にも支援金届ける

七月十四日と二十一日の両日、兵庫民商と兵商連からのべ十七人が広島県連の皆さんとともに、広島県安芸郡坂町での支援に入りました。
私たちが復旧作業を行ったのは安芸民商会員の美容室と自宅です。


十四日に訪れた時(写真)は、近くの川の氾濫で店の周りでは道路に水が流れ、一メートル以上の土砂が積もり、入り口は埋まって開きません。店内には道路を流れる水が入り込んでいました。
町の中は川の水の乾いた臭いが充満し、砂ぼこりが町中にあふれています。そんな中、自宅玄関前の土砂をどけて土嚢袋にいれて積んだり、家の床下の泥をバケツリレーで外に出したり、店舗の片付けをしました。
二十一日に現地を訪れたときは、店の前の道の土砂はどけられていましたが、排水溝にも土が流れ込んでいて川の水がまだ道路を流れていました。
午前中は店の中の泥だしと玄関先に水が流れるように溝を作ってほしいと家の人に言われ作業をしました。昼からは、家の前に積まれた土嚢袋を何回もトラックに積み近くにある置き場へ運びました。
また、十五日には岡山県商工団体連合会に立ち寄り、兵商連の宮内雅彦副会長から支援金を渡しました。
今回の西日本豪雨では広範な地域に被害が広がっています。私たちは二十三年前の阪神・淡路大震災で全国の仲間から助けてもらいました。その感謝の気持ちが今回の募金と被災者救援活動に結びついています。多くの仲間に被災地支援募金と救援活動を訴え、仲間の暮らしと生業の再建を応援していきたいと思います。
―畑田貴昭(兵商連)

(兵庫民報2018年8月5日付)

豪雨災害:兵庫民医連、継続的支援進める

広島に加え自主支援で倉敷も


七月初旬の豪雨災害を受け、全日本民医連は各県の民医連に支援を呼びかけ、とりわけ全県的被害となった広島県への支援を開始しました。
兵庫民医連は、全日本民医連の要請に基づき広島への支援を組織するとともに、岡山県倉敷市真備町への支援も自主的に進めています。
七月十四日以降、土曜・日曜を基本に支援を組み、七月末段階で三十三名が参加しています。また、八月以降は平日も含めた支援を呼びかけ各法人での組織を進めています。
支援の当初は新幹線を利用した支援でしたが、継続的支援を進めるための費用対策として、倉敷市への支援では「災害派遣等従事者車両証明」を神戸市や尼崎市など各市に申請し、高速道路利用料金の免除を受け、ワゴン車に乗り合わせ参加しています。
広島、岡山それぞれへの支援は、各地域の社会福祉協議会が設置する災害ボランティアセンターを窓口とした活動となっています。支援の具体的な内容は、土砂の撤去や家財整理が中心ですが、看護師が参加した場合は医療班の活動を要請されることもあります。


現地の状況は報道等でも認識しての支援参加ですが、参加者からは「想像以上の実情に唖然とした」「重機も入らない場所も多く、人手が足りない」「十分間作業して十分間休憩の繰り返しでないと続かない」「長期的な支援活動が必要」「全てが流され、お金も無く医療機関にもかかれず、健康を害している人が数多くある」等の感想・意見が共通して出されています。
自衛隊の災害派遣を大規模に展開することや、避難所の環境対策や被災者の命と健康を守る対策、生活や生業を支援する支援金や各種の緊急対策の実施、今後の生活再建が展望できる支援策の提示、被災者生活再建支援法の抜本的改善など、各県や行政だけでなく国の対策の強化が必要です。
―東郷泰三(兵庫民医連事務局長)

(兵庫民報2018年8月5日付)

豪雨災害:京都府なみの生活再建支援金を

日本共産党県議団が第2次知事申し入れ


日本共産党兵庫県議団は七月三十日、西日本豪雨による被害対応について第二次の知事宛て申し入れを行いました。
第一次申し入れで住宅再建に県独自の支援を要望していましたが、県は二十三日、被災者生活再建支援法の適用にならない住宅被害に対し、全壊百五十万円、大規模半壊七十五万円、半壊二十五万円、一部損壊・床上浸水に十五万円の生活再建支援金を支給することを発表しました。
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第二次申し入れでは、県独自の生活再建支援金に対し、せめて京都府なみ(①被災者生活再建支援法適用地域は、全壊百五十万円、大規模半壊百万円上乗せ、半壊百五十万円、一部損壊・床上浸水五十万円、②支援法適用外地域には、独自に全壊三百万円、大規模半壊二百五十万円、半壊百五十万円、一部損壊・床上浸水五十万円)の支援を行うことを求めました。
また土砂災害について、安全点検を早急に行い、民有地も含めて、国制度、県独自支援も含め、公費で撤去することなどを求めました。
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議員からは「県独自支援を決めたことは大事だが、額が少なすぎる」「数年前の土砂崩れで一家四人が犠牲になってしまったところが、今回も崩れている。住民は不安を強めている」「宅地内の土砂混じりがれきの撤去も公費で償還ができるとの国の通達もある。それらを生かして、民有地も含め、公費での土砂撤去を」など要望しました。
また、長期化する避難者に対し、個別の実態を把握し、公営住宅の提供など支援を強めること、河川・ため池整備、警報発令中の公立高校などでの、生徒の安全確保などについても求めました。
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応対した高見隆防災企画局長らは、「土砂については、危機意識を持っている」「広域化している公立高校の警報などへの対応が定まっていない面があるかもしれない。教育委員会に伝え、対応したい」などと答えました。

(兵庫民報2018年8月5日付)

酷暑から子どもたちを守ろう:兵庫県議団


日本共産党兵庫県会議員団は七月三十日、学校での熱中症対策について、井戸敏三兵庫県知事、西上三鶴兵庫県教育長に申し入れました。
申し入れは、①空調設備について「三十℃以上にならないとスイッチをいれない」など不適切な利用制限がなされないように学校へ指導し、電気料金など十分な予算措置をすること、②すべての小中学校に空調設備を完備するため県の補助制度をつくること、国庫補助率のかさ上げと地方財政措置の実施を国に強く求めること、③環境省の示す「暑さ指数」などをふまえ、三十一℃以上の場合、体育館での運動、全校集会、終業式、プール、校外学習などは中止するなど、子どもの命・安全を第一に考えた対応を行うこと、④体育館など屋内運動施設の空調設備の整備を促進すること―を求めました。
とりわけ今年度改定された学校環境影響基準の「(教室等の環境の)温度は、十七℃以上、二十八℃以下であることが望ましい」という規定を踏まえ、現場で厳正に対応することを求めました。「これまでの三十℃から二十八℃に変更になったことを受けて、財政措置をきちんととっているか」と問うと、担当者は、「二月補正で対応したい」と答えました。「現場では、その裏づけがないとクーラーをつけづらい。子どもの命を優先して、部活動なども含めて、クーラーを使えるよう、指導、対応を」と求めました。また、県内小中学校での空調設置率が五八・八%に留まっていることから、百%になるよう、ただちに県の制度、国の地方財政措置をと求めました。
申し入れには、五人の県議とともに、県内の県議選挙予定候補者が参加しました。

(兵庫民報2018年8月5日付)

酷暑から子どもたちを守ろう:姫路市議団


日本共産党姫路市議員団(団長=谷川まゆみ)は、七月二十七日松田教育長と石見利勝市長に対して、「酷暑から子どもたちの生命と健康を守るための緊急申し入れ」を行いました。
この夏の猛暑で、全国では七月十六日から二十二日の一週間で熱中症によって救急搬送された患者は、二万二千六百四十七人で、その内、死者は六十五人に上っています。豊田市では、小学一年生の児童が校外授業の後、死亡しています。
こうした状況から、各自治体では、小中学校の普通教室にもエアコンを設置する動きが進んでいます。兵庫県内では、すでに神戸市、尼崎市、西宮市など十四市で小中学校の普通教室にもエアコンが設置されています。
しかし、姫路市においては残念ながら「整備を検討中」となっていました。国は、「クーラーが設置できていないところは早急に設置しなければならない」として、エアコン設置のための政府補助を検討するとしています。
党議員団は、姫路市内全ての小中学校の普通教室にエアコンを設置することを求めました。
松田教育長は、「スピード感をもって、エアコン設置に取り組んでいきたい」と回答。また、高馬市長公室長は、「教育委員会とも連携を図りながら取り組んでいきたい」としました。
なお、この申し入れには、姫路市くらし・経済対策委員長の村原もりやすさんもいっしょに参加しました。

(兵庫民報2018年8月5日付)

日本共産党県議団が懇談会

日本共産党兵庫県会議員団は七月二十五日、県政懇談会を神戸市内で開き、二十二団体二市議団、個人など約五十人が参加しました。
冒頭にねりき恵子県議団長が挨拶を行い、いそみ恵子政務調査会長が、この間の県議会について報告しました。いそみ議員は、六月議会の報告とともに、豪雨災害、大阪北部地震の被害に対する緊急申し入れを行い、県単独の被災者生活再建支援金の支給や、民間ブロック塀の補修費補助など、県の独自支援をかちとってきたことなどを報告。引き続く被災者支援に全力を尽くす決意を述べました。
入江次郎議員からは、兵庫県による十一年間の「行財政構造改革」に対する検証について、特別委員会での議論を報告。福祉医療費の削減や県職員の削減などで、県民サービスを切り捨て、職員の働き方に大きな影響を及ぼしながら、全国二位の高速道路事業をさらにすすめるなど、不要不急の大型公共事業を優先する県政を批判しました。
参加した団体や個人からは、▼小児救急電話相談(#8000)事業の従事が地元の元看護師らから、東京の委託業者にかわり、地元の情報が提供されず、質が低下されているといわざるを得ない。もともとの質を保証できるようにしてほしい(元従事者)▼精神障害者の薬による副作用に対する対応の支援をしてほしい(兵庫県精神福祉家族会連合会)▼六十五歳超の、福祉サービスと介護サービスのあり方の見直し、ホームドアの設置の充実、日常生活用具補そう具への支援などを強めてほしい(兵庫視覚障害者の生活と権利を守る会)▼三十五人学級の拡大を求める署名が集まっている。近隣の府県の中でも兵庫県は遅れている。中学三年までの少人数学級を実現させたい(兵庫教組)▼熱中症対策、学校でのエアコン設置を早急にすすめてほしい(新婦人)▼県として賃金条項の入った公契約条例をつくっていただき、建設業に携わる労働者の賃金を引き上げる施策を強めてほしい(生活関連公共事業推進連絡会議)―などの要望が寄せられました。
最後にねりき団長は、「たくさんの要望を寄せられました。皆さんのご要望を実現できるように、議会内外で、みなさんとともに、さらに奮闘していきます」とこたえました。

(兵庫民報2018年8月5日付)

日本共産党後援会活動交流会

兵庫県日本共産党後援会は七月二十八日、新長田勤労市民センターで、「後援会活動交流会」を開きました。
来年の統一地方選・参院選で共産党の躍進を実現させるために、「選挙活動の日常化の『要』」である後援会の力をさらに強めよう」(森原健一会長挨拶)と、県下各地から百五人が参加、活発な交流が行われました。
はじめに、金田峰生氏(参院兵庫選挙区予定候補)が挨拶。民主主義を踏みにじる悪政をつづける安倍政権を激しく批判するとともに、「今度こそ国政の場にこの兵庫から国民の声をしっかり反映させる共産党の議席を」と訴えました。
続いて、助言者として小松崎久仁夫全国後援会連絡会事務局長が講演。「市民と野党の共闘」と日本共産党の躍進「八百五十万票、一五%以上」獲得をめざし、兵庫では四十六万、一七%以上で自公勢力を過半数割れに追い込もうと提起。「兵庫では前回選挙(二〇一六)の二倍となるが、これは一九九八年参議院選挙で経験済みの得票だ」と指摘し、奮闘を呼びかけました。
県下各地の報告は、多彩な取り組みの交流で活気あるものとなりました。
「歩道橋にエレベータ設置を」との住民の声を地域の活動に結び付けて後援会自身が元気になっている例(灘区・大石後援会)や、毎号さまざまな努力を重ねて発行している「後援会ニュース」が地域と後援会員の結びつき、会員拡大にもつながっている例(尼崎・立花東後援会)、さらには休止状態だった後援会の再建で活気を取り戻した例(明石・衣川後援会)、後援会の復活に努力している例(長田区・丸山後援会)などが語られました。
また、厳しい労働環境のなかで労働者後援会を立ち上げた例や、文化活動が党や後援会に接近するきっかけとなっている文化後援会の取り組み、姫路市で新たに行政区後援会が結成されたことなど多様な報告があいつぎました。
―松村佳人(県後援会事務局)

(兵庫民報2018年8月5日付)

川西市議選予定候補を発表

日本共産党阪神北地区委員会は七月二十三日、兵庫県川西市議選(十月十四日告示、二十一日投票、定数二十六)の候補者を発表しました。
経歴は次のとおりです(敬称略)。

黒田みち(60)=現=四期。キリスト教保育専門学院卒。市立保育所勤務。現在、市議会副議長、党兵庫県委員。


北野のり子(55)=現=二期。尼崎産業高校卒。現在、総務生活常任委員会副委員長、党阪神北地区委員、鼓ヶ滝自治会長。


吉岡けんじ(49)=新=。大阪工業大学二部卒。半導体設計機器開発会社勤務。現在、党阪神北地区常任委員、川西革新懇事務局。

(兵庫民報2018年8月5日付)

3000万署名さらなる飛躍を:全県交流会議


憲法改悪ストップ兵庫県共同センター(憲法共同センター)と兵庫革新懇は七月二十九日、高教組会館で三回目となる全県交流会議を開催。団体や行政区の代表が集まり、安倍政権の改憲動向をつかみつつ、三千万署名の目標達成・地域の共同を強化・発展させる方向へ、交流し学び合い、意思統一を行いました。
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開会挨拶で津川知久共同センター代表は、安倍政権に対し三千万署名運動を軸に野党と市民の力が大きな阻止力として働いている姿を強調。第三次集約以降、やや停滞した三千万署名運動を〝巻き直す〟集会・行動を展開している県下の底力も評価しました。その上で全国市民アクションの提起(九月一日~九日の全国行動週間)、十~十一月の三千万署名達成めざす推進月間の成功へ向け、しっかり交流しようと呼びかけました。
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『安倍九条改憲阻止に向けての闘いの現情勢のポイント』をテーマに和田進神戸大学名誉教授(憲法会議代表幹事)が記念講演をしました。
その中で、①今国会の自民党改憲動向が必ずしも安倍首相の意図通りに進んでいない状況②「自衛隊明記」についての世論の推移とその中で署名を訴える際の重点③核兵器と憲法九条の関係④九条を実現する新たな質を持った平和運動の発展・・・・など、具体的な資料も駆使し詳しく解説しました。
とりわけ憲法制定時、幣原喜重郎が、究極兵器としての原子爆弾の出現に対し、憲法九条で戦争放棄を宣言することの意義を強調していたことを詳しく語りました。
参加者は「核廃絶と九条の輝きとの関係は目からウロコだ」と感想を述べていました。
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交流では十人が発言(加えて文書発言二件)しました。
高校―兵庫教組の組合員が学校内で兵教組の皆さんと共同されていると聞き、自分の学校でもと思った。高教組分会員だけでなくよびかけ人に広くなって頂き連名アピールをつくり署名を訴えたところ、百人近い教職員が署名。断られた人は少なかった。
伊丹―数年前から各党派市議との共同宣伝にとりくみ、その中で出会った大学教員などとも話しあい、全国にさきがけ「市民連合」が発足。共同のコツは、決めたものを持ち込むのではなく、日程も場所も初めから一緒に考えること。
尼崎―尼崎共同行動として出発し、現在は市内二十六の団体が総結集する「市民アクション・尼崎」となり、署名についてはそれぞれが自主目標を掲げ奮闘し、間もなく五万筆を突破の見通し。「まだまだ広げられる!さらなる戸別訪問と対話を」とのアピールを出し頑張っている。
川西―署名運動の中で、市民病院問題など暮らしの問題などでの共同も生まれてきた。
長田―署名用紙を全戸配布して地域ごと署名回収ポストを設置。訪問での訴えもし、次々と署名が寄せられている。
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講演と交流をふまえ宮田静則兵庫革新懇事務局長がまとめの発言を行い――
①この交流会は安倍政権に改憲を断念させるまでたたかうための飛躍台となった。一月の会議以降今日までに二十万筆を集めた署名は、その何倍か約五十万人との対話で得られたもの。交流では、大中小の学習や決起・交流など創意ある活動が浮き彫りにされた。「九条の一点で共同」「昼間に通行する人と歩きつつ対話で署名」「一から相談する共同の活動」など工夫がいっぱいだった。
②臨時国会で改憲策動を止めるために九月末の第四次集約にこだわろう。地域組織も各団体も今日の内容を持ち帰り、巻き返しへ全力あげよう。
③和田氏が強調した「来年の参議院選挙が最大のポイント」となる意味を深くつかみ、兵庫県でも野党共闘、市民と野党の共同を広げるため、各地域すみずみから対話を広げよう。その原動力が三千万署名にあることを確認しよう。
―と訴えました。

(兵庫民報2018年8月5日付)

東灘憲法共同センターが総会


「憲法改悪STOP! 東灘区憲法を守り、活かす共同センター」(略称=東灘憲法共同センター)は七月二十九日、第四回総会と記念講演会を同区内で開催。二宮厚美神戸大学名誉教授が、「安倍改憲阻止のための新たな国民的大運動のために」と題して講演しました。
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二宮氏はまず、「国民運動側の巻き返しと優勢のうちに今夏を迎え、秋の自民党総裁選挙と臨時国会を前に、現況を、「安倍政権は短期決戦と持久戦の両にらみ」と分析しました。
また、「改憲阻止・支持率三割の大台割れに、内閣を追い込むための運動課題」として、「資料廃棄・隠ぺい・改ざんのウソ八百内閣がなぜ倒れないのか」と問題提起し、内閣支持率三〇%割れが起こらない社会的背景として、①格差拡大の中で進んだ大企業正社員と労働組合(連合)の保守化②闘う労働組合勢力の沈滞③学生・青年層の無思想化――などを挙げました。
その上で、「アベ政治に未来はない」として、①安倍一強と安倍改憲は一体不可分で、改憲阻止と安倍政権打倒の課題一体化が重要②「市民・野党共闘体制」の維持・強化・発展の課題に対して、安倍政権および補完勢力は、この共闘崩しに躍起だが、反撃強化を③憲法蹂躙の「ウソつき安倍内閣」に、改憲を語る資格なしの世論喚起――などを、重要テーマとして強調しました。
質問に答えて、「来春のいっせい地方選、参院選では、原発ゼロが大きな争点となる。いま八方ふさがりで、安倍政権の大きな弱点となっている。もっと、前面に押し出して」と指摘しました。
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総会では、市民アクション東灘連絡会の結成をはじめ、広範な市民との連携強化を背景に、「安倍改憲NO!三千万署名」運動の重要な一翼を担い、改憲発議を食い止めてきた運動の到達点に、確信を深めました。さらに、「市民と野党の共闘」体制の強化、改憲阻止と政権打倒を一体化した運動の強化など、今後の闘いの重点を確認しました。
最後に、藤末衛代表(神戸健康共和会理事長)が、「当面の改憲発議は止められたが、土台のところから護憲運動を築いていくことが重要。安倍政権は三権分立という民主主義の根幹を壊したが、護憲運動は、日本の民主主義を立て直す闘いでもある。東京では、学生たちによる、憲法を守る新たな運動ができている」と閉会挨拶しました。

(兵庫民報2018年8月5日付)

宝塚市:九条大好き市民集会


「九条大好き‼ 宝塚市民集会」が七月二十八日、末広中央公園で開かれ、三百人を超える市民が集いました。
日本共産党、立憲民主党、社民党、新社会党、自由党の野党五党からそれぞれ連帯の挨拶があり、日本共産党からはねりき恵子県会議員が挨拶しました。中川智子市長からも激励のメッセージが寄せられました。
宝塚市では、ねりき県議と超党派の市会議員有志で安倍九条改憲NOの三千万署名に取り組んできました。この議員有志と市内の弁護士や市民団体などが呼びかけ人となり、「安倍九条改憲に反対する宝塚市民の会」が結成され集会の開催が計画されました。
同会事務局長の杉島幸生弁護士は、憲法を守らない安倍首相による改憲の危険性を指摘し、宝塚市に公園条例を改正させたことで今日の集会を開くことができたという意義についても訴えました。
市民によるリレートークでは、高齢者と接することの多い福祉関係者、戦争体験者、二人の中学生が「戦争反対」「九条守ろう」「核兵器をなくそう」など、平和の思いを語りました。「対話ができるのになぜ戦争するのか」「核兵器をなくそうといえない安倍さんは嫌だ」という中学生の発言は参加者をおおいに励ましました。
今回の集会は、安倍九条改憲をストップさせることが一番の目的ですが、この公園で開かれた初めての政治的な集会だという意義もあります。ステージ付きの立派な公園ですが、以前は市の後援が無ければ使用許可が出ないことや使用料が非常に高額であったために集会の開催はできませんでした。表現の自由を制限することはおかしいと改善を求めてきた結果、今年六月の定例市議会で公園条例の改正が行われ、集会開催が実現しました。
集会後のデモでは、「民主主義ってなんだ!これだ!」などのコールを響かせました。
―となき正勝(宝塚市議)

(兵庫民報2018年8月5日付)

原水爆禁止世界大会兵庫県代表団を結成・学習

兵庫県原水協は七月二十八日、原水爆禁止二〇一八年世界大会に参加する代表の結団式、核兵器をめぐる情勢学習を行いました。兵庫県からの世界大会参加は百人を超えましたが、代表団として世界大会成功に貢献しようと行われたものです。
兵庫県代表団団長で兵庫原水協筆頭代表理事のの津川知久氏が、原水爆禁止世界大会が核兵器廃絶を求める世界の世論を反映して影響力を広げ、核兵器禁止条約実現の推進役になってきたことを強調し、安倍政権の暴走とたたかう日本国民の決意を世界に示すことの重要性を明らかにしました。
日本原水協の土田弥生事務局次長が、「核兵器のない世界の実現へ私たちの運動がカギ」と題して講演。核兵器禁止条約採択を経て、核兵器廃絶へ新たなたたかいが始まっていることを詳細に報告しました。
最近の核不拡散条約(NPT)第二回準備委員会で、核保有国が、「今は軍縮する時ではない、今軍縮すると世界はより危険になる」と発言し、米国が「戦争で使えるような小型核兵器の開発」などの新戦略を発表して、米英仏と中ロの対立の激化、核軍拡競争が進んでいることを警告しました。
核兵器廃絶を推進する側と核兵器を保持しようとする側の激しいせめぎ合いの中で、圧倒的多数の非核国や市民社会は、屈しておらず、攻勢をかけ、核保有国を追い込んでいることを明らかにしました。
特に、アメリカの意のままが基本の日本政府は、核抑止力が必要との核保有国と同じ考えにたっており、日本政府の態度を変えさせることは、国際政治からも重要だと強調しました。
「核兵器のない世界の実現が目標」「核兵器は二度と使用されてはならない」「核兵器の非人道性」は核保有国や核の傘の国が否定できない点であり、核兵器廃絶への突破口は、核兵器禁止・廃絶の世論と運動を高めることであり、そのためにも世界大会を成功させようと訴えました。
梶本修史事務局長は、兵庫県代表団が、「ヒバクシャ国際署名」で県知事はじめ県内の多くの市長・町長の賛同を広げていること、賛同首長の顔写真入り意見広告ポスターを作成してさらに署名を広げようとしていること、四十三年を超えた非核「神戸方式」を堅持してきたことなど、国内外に誇るべき成果をあげていることに確信をもって、世界の代表と交流を深めることを訴えました。
兵庫県原水協は、今年の世界大会の成果を報告し、普及するためにも八月十日に、世界大会に参加した海外代表を迎えての交流のつどいを開催します(→行事案内欄)。
―梶本修史(兵庫原水協事務局長)

(兵庫民報2018年8月5日付)

ホンネで教育について語り合う:党神戸西地区と民青西神戸地域班


日本共産党神戸西地区委員会は二十六日、民青同盟の西神戸地域班と共同で「ホンネトーク〜教育について思うこと〜」をテーマに青年の集いを開催しました。九人が参加し、うち十六歳の高校生が民青同盟に加盟しました。
元高校教員で憲法県政の会代表幹事の津川知久さんが講師をしました。
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津川さんの話の前に、参加者から教育について、それぞれどういった関心があるのかというテーマで話し合いました。
司会をした民青同盟の鈴木さん(仮名)は、通っていた高校でいじめ自殺があり、その経験からいじめ問題に関心を持ち企画のテーマにすることを決めたと説明しました。
参加者からは教員の労働時間の長さや道徳教育の変化について関心があると語られました。
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津川さんははじめに、「いじめ問題はひと言では言えないが、生徒たちが自分たちでいじめを解決する力を身に着けることができていないことが根本問題ではないか。学生時代は大人へ自立していく過程であり、私も教員時代は〝生徒が自ら運営する力をつけるにはどういう教育が必要か〟と取り組んできた。十八歳選挙権ができた今、それはますます必要ではないか」と語りました。
そして、教育というテーマでは、「戦後の教育とはどういったものだったかを考えると、旧教育基本法の前文には、侵略戦争の反省に基づいて日本国憲法の民主的で文化的な国家の設立と、世界の平和と人類の福祉に貢献する決意などの理想を実現させるためには、根本に教育の力が必要だと書かれていた。憲法を大事にする社会では、教育が大事にされなくてはいけないと思う。しかし、中曽根政権から第一次安倍政権で教育基本法の前文を全面削除し、第二次安倍政権は道徳を教科化した。家族・学校・郷土・国など集団への帰属意識をもたせ、前川喜平さんの言葉を借りれば『個と地球が欠如』した、国家のための教育に変わってしまった」と語りました。
津川さんの話の後、赤田かつのり神戸議が、垂水区で二年前に起きたいじめ自殺事件にかかわるメモの隠蔽問題について報告しました。事件当時の職員による詳細なメモが隠蔽され、生徒の証言も隠されていたことなどが報告され、「これでは遺族が到底納得しない。いじめはどういう形であれ暴力。いじめ問題を根絶させるために全力で頑張りたい」と強い決意を表明しました。
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参加した高校生からは、「被害者が出ているのに、学校側がいじめ問題を隠すのは絶対に許せない」「権力による不当な支配から学校を守ることは大切だと感じた」と感想が語られました。
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津川さんは最後に、「高校生の自主的な集団がどれだけ素晴らしいか。若い人が自分たちの集団をつくっていく瞬間がどれだけ素晴らしいか。そこを知っていたから私は高校教員になった。今の学校もその部分は一緒だと思う」と学校教育の素晴らしさや、高校生がひとりの人間として成長していく素晴らしさについて語りました。
党神戸西地区での青年の集いはこれで三回目となりました。民青同盟西神戸地域班は西神戸地区委員会の再建に向け、地区党の援助を受けながら奮闘しています。

(兵庫民報2018年8月5日付)

山下よしき「沖縄県民の不屈のたたかい」

連載エッセイ7

沖縄・名護市に来ています(七月三十、三十一日)。九月から始まる沖縄の統一地方選挙は、十一月の県知事選挙を含め、日本の平和と民主主義、地方自治が問われるたたかいとなります。
二月の名護市長選挙で辺野古新基地反対を貫く稲嶺前市長が敗れ、一時がっかりした人もあったと思います。私もその一人でした。
しかし、沖縄の人たちは、一回の敗北でへこたれるような人たちではありません。私たちを勇気づける新たなたたかいを前進させています。
七月二十七日、翁長知事が、辺野古埋め立て承認を「撤回」する手続きを開始すると表明しました。知事が述べた「撤回」手続き開始の「理由」は大きく二つです。
▽環境保全対策が示されず、新たに軟弱地盤や活断層の存在が判明したので、埋め立て承認の存続は「公益に適合しない」
▽米朝首脳会談など朝鮮半島の非核化と緊張緩和にむけた努力が開始され、もはや新基地建設の「理由がない」
まことに筋が通っています。「撤回」されれば、安倍政権は土砂投入をやめるだけでなく、辺野古新基地建設そのものを中止すべきです。
もう一つ、「辺野古」県民投票条例を求める署名も十万筆を超えて大きく成功しました。「新基地ノー」の揺るがぬ民意が示され、「命がけでたたかう知事を支えたい」との思いがあふれました。
沖縄県民の不屈のたたかいに連帯し、一連の選挙で、「オール沖縄」とその一翼を担う日本共産党の躍進を必ずかちとりたい。全国からご支援を。
(党副委員長・参院議員)

(兵庫民報2018年8月5日付)

観感楽学

首相官邸前で「原発再稼働反対」を訴える行動を二〇一二年三月から始めて三百回目を迎えたという記事を読みました▼「原発の再稼働に反対」というプラカードを掲げて抗議行動に参加する人の写真を見ると、昔、原発のシステム開発に携わったころを思い出します。現地調整ということで原発にも何回も行きました。運転開始二十年以上の発電所でしたが、施設内は整理整頓が徹底され、とてもきれいに保たれていました▼電力会社は安定した収入があり資金力は凄いそうです。事実、バブルが崩壊し景気が低迷しているときでも二~三年先の仕事を計画し発注できるぐらいの財力があり、システム受注元メーカー社員の話では、非常に有り難く大切なお得意様だと聞きました。当時は福島第一原子力発電所で起こったような事故が起きるとは思いませんでした▼しかし、現実にチェルノブイリ原子力発電所事故と同じレベルの事故が発生してしまいました。原発の危険性は明白となり、避難している人たちがいつ戻れるのか目途も立っていない状態です▼それだけの財力がありながら、なぜ原発に固執するのか。別の道を考える余地は十分あると思います。(ふ)

(兵庫民報2018年8月5日付)